トランプ大統領、プーチン氏と電話会談へ 独仏首脳とも(2017/01/28朝日新聞) (社説)「偏見」番組 放送の責任わきまえよ(2017/01/28朝日新聞) 事実に基づかず、特定の人々への差別と偏見を生むような番組をテレビでたれ流す。あってはならないことが起きた。地上波ローカル局、東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)が、今月2日放送の「ニュース女子」という番組で、沖縄・高江に建設された米軍ヘリパッド問題を特集した。 驚くのはその内容だ。 軍事ジャーナリストを名乗る人物の現地報告は、建設に反対する人たちを遠くから撮影し、「テロリスト」「無法地帯」などと呼んだ。「過激な反対運動の現場を取材」とうたいながら実際には足を運ばず、約40キロ離れたところからリポートした。不可解きわまりない「取材」であり、論評である。・・・権力の介入を防ぎ、放送・表現の自由を守るためにNHKと民放連が設立した第三者機関のBPOにとっても、存在意義が問われる案件だ。視聴者・国民が納得できる対応を求めたい。問題の番組は化粧品会社DHC系列の制作会社がつくった。動画サイトでも公開されてはいるが、周波数が限られ、公共性が高いテレビ電波が使われた点に見過ごせない問題がある。・・・気になるのは、反基地運動に取り組む沖縄への、根拠のない誹謗(ひぼう)中傷が、この数年、高まっていることだ。舞台はネットから街頭に広がり、今回はテレビで公然と語られた。放送は健全な民主主義を発展させるためにあり、番組は明らかにその逆をゆく。対立をあおり、人々の間に分断をもたらすことに放送を使う行いは、厳しく批判されなければならない。 (声)トランプ閣下に「お礼」言いたい(2017/01/28朝日新聞)会社顧問 阿部四郎(埼玉県 73) トランプ大統領閣下、大統領就任を日本国民として心から歓迎致します。閣下のお陰で、ずっと「米国第一、日本第二」で来た日本の政治がやっと「日本第一」になることができます。「日本を取り戻す!」と大声で叫んでいた首相も、さらに本気になってくれることと思います。TPPからの離脱。立派な決断です。日本も、農家の激減で農協がつぶれる心配がなくなります。混合診療の全面解禁による健康保険制度の崩壊も免れます。公共事業で食べている地方の中小・零細企業が破綻(はたん)することもありません。今でも疲弊している地方が、貴国の某地域のように寂れる心配はなくなりました。そうそう。在日米軍駐留経費の負担増を日本に求める発言もありましたね。これについては応じかねます。沖縄を含めて米軍のみなさまは、お帰りいただいてけっこうです。日本は安全保障法制を廃止して、専守防衛に徹することを全世界に宣言することとします。我が国がどの程度の防衛力を備える必要があるのかは、日本国民が真剣に議論致します。では、閣下のご健闘をお祈り致します。 (声)童謡を歌い継げない時代に(2017/01/28朝日新聞)主婦 安城明枝(岐阜県 77) 脳梗塞(こうそく)のリハビリに励む妹から「何か童謡を覚えてない?」と電話があった。孫たちに聞いたら知らないと言われたそうだ。そこで図書館で童謡集を借りてきた。「七つの子」「たきび」「みかんの花咲く丘」。こういった童謡を聴くと、すぐに昔の豊かな情景を思い起こす。母に叱られひとり外に出て泣いたこと、弟を背負って子守をしていたため友達と遊べなかったこと。妹は、リハビリの散歩で童謡を歌いながら歩くと、自然に歩数が増えていて、自分でも驚くという。高齢者施設で、普段何もしゃべらない人が、童謡は一緒になって歌う、という話も聞く。こうした情緒あふれる歌は次の世代にも歌い継ぎたいものだ。だが、そう願っても、子どもたちの周りからはどんどん自然が消え、たき火などの風習もなくなっている。歌詞の情景を思い浮かべようがない時代になってしまった。私たちの世代にとって童謡は宝だ。今の子どもたちには、そんな年老いたときに口ずさみ、心が和む歌はあるのだろうか。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12768903.html 高江で抗議男性はねた疑い 機動隊員を書類送検 沖縄県警(2017/01/28朝日新聞) 米軍北部訓練場(沖縄県国頭村〈くにがみそん〉、東村〈ひがしそん〉)でのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)移設工事に抗議する50代男性を警察車両ではねて軽傷を負わせたとして、沖縄県警は27日までに、20代の男性機動隊員を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で書類送検した。ヘリパッド建設への抗議活動に絡み、警察関係者が摘発されたのは初めて。 <社説>米石油管建設推進 沖縄から民主主義再生を(2017/01/27琉球新報) 東京MX「ニュース女子」に対する辛淑玉さん見解(2017/01/27琉球新報) 1月2日放送東京MXテレビ「ニュース女子」に対する「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉さんの見解は次の通り。1月2日に放送されたTOKYO MX「ニュース女子」は、とにかく酷(ひど)かった。 見ていて、こみ上げる怒りを抑えるのがこれほど難しかった経験はかつてなかった。胃液があがってきて、何度も吐いた。その後も、何気ない会話の中で突然涙が出てきたり、幾日も眠れぬ夜を過ごし、やっと眠れたと思えば悪夢にうなされた。私が、この番組の放つ悪意に冷静に向き合えるようになるまでには、時間が必要だった。友人や報道陣からの問い合わせに簡単な返信すらできなかったことを、この場を借りてお詫(わ)びしたい。いま、可能な限り、私の思いを言葉にして綴(つづ)りたいと思う。 「ニュース女子」の手口は、基地反対運動について、徹底的にニセの情報を流すというものだ。現場にも行かず、当事者にも取材をしない一方で、反基地運動によって迷惑をこうむっているというニセの「被害者」を登場させる。そして、「沖縄の反基地運動はシンスゴという親北派の韓国人が操っている。参加者はカネで雇われたバイトで、その過激な行動で地元の沖縄人は迷惑している」というデマを流して視聴者の意識を操作する。 これは、沖縄の人々の思いを無視し、踏みにじる差別であり、許しがたい歪曲(わいきょく)報道である。また、権力になびく一部のウチナンチュを差別扇動の道具に利用して恥じない「植民者の手法」でもある。多くの報道で、「ニュース女子」が取材もせずに番組を作ったことが指摘されていたが、彼らは取材能力がないためにネトウヨ情報を検証もせずに垂れ流してしまったのではない。この番組は、「まつろわぬ者ども」を社会から抹殺するために、悪意をもって作られ、確信犯的に放送されたのだ。 だから、間違いを指摘されても制作会社はコメントを拒否し、MXテレビは「議論の一環として」放送したと開き直っただけだった。公共の電波を使った放送を担う企業としての体をなしていない。 為政者にとって、自分になびかない者の存在は、自らの優越性を否定されるため最も憎い存在であり、だから国家体制を批判する者には「非国民」のレッテルを貼り、他の国民が寄ってたかって攻撃するよう仕向ける。その手先としてメディアを使う。そこにあるのは「愚かな国民など、この程度のことを吹聴しておけば簡単に騙(だま)せる」という国民蔑視だ。国家権力の素顔を見抜き、闘いを挑んでくる「生意気な非国民ども」に対しては、ただ潰(つぶ)すだけでは飽き足らず、嘲笑(ちょうしょう)して力の差を見せつけた上で、屈辱感を味わわせようとする。「ニュース女子」が、年始特番の、しかも冒頭で私を名指しして嘲笑したのは、私が怒って抗議してくると想定した上でのことだろう。感情的になって抗議してくればそれを笑い飛ばす、抗議してこなければ、「抗議してこないのは、報道内容が正しかったからだ」と宣伝材料に利用できる。どっちにころんでも美味(おい)しいというわけだ。私も、沖縄の人々も、平和を希求する者は、一方的に攻撃されているのに、それが被害であること、ヘイト・スピーチであることを、被害者の側が実証しなければならないという理不尽な立場に立たされる。私は、毎日仕事をしながら、家族の介護をしながら、シェルターを運営しながら、怒りを抑えて問題を冷静に見つめ、膨大な時間を費やしてBPO(放送倫理・番組向上機構)に提出する文書を書かねばならない。 その必要がなければできたはずの、睡眠時間や、家族・友人との大切な時間、幸せ、楽しみといった人生本来の意味をも、一方的に奪われている。相手を嫌でも闘わざるを得ない立場に追い込み、休息する権利、声を上げる権利を奪うのは、それ自体が人権侵害なのだ。そしてこれは私だけのことではなく、沖縄の人々が置かれている状況も同じだ。 私はなぜ、在日への差別だけでなく、さまざまな差別に声を上げるのだろうか…。時に、自分でも不思議に感じる時がある。お金も、時間も、体力も、あらゆるものを犠牲にして、どうしてここまでやるのかと。もっと楽な生き方ができたはずなのにと言われたことも、一度や二度ではない。確かなのは、被差別の歴史に共感する胸の痛みがあるということだ。歴史や文化は異なっているが、ウチナンチュも在日朝鮮人も、日本の国家体制によって植民地支配を受け、人間としての権利を保障されず、排除・差別されてきた。ウチナンチュは日本国籍を付与された一方で島ごと奪われ、沖縄戦では「国体」や本土の日本人を守るための捨て石にされた。敗戦後は膨大な米軍基地を押し付けられ、いまも命・生活・人間の尊厳など多くを奪われ、抑圧されている。朝鮮人は、頼んでもいないのに帝国臣民にされ、日本兵の下請け・弾よけとして最も危険できつい労役につかされた挙げ句、敗戦後は日本国籍を一方的に剥奪(はくだつ)され、国籍がないことを理由に戦後補償の対象から外され、「外国人」として排除、差別を受けてきた。経緯に違いはあっても、植民地支配の対象とされてきた点では同じ位置に立たされている。 そして、私は「殺せ」と言われ、沖縄の友人たちは「ゴキブリ」「ドブネズミ」「売国奴」「土人」と言われ、まとめて「反日・非国民」とくくられている。沖縄で起きていることは、私にとって他人事ではないのだ。彼らの痛みは私の痛みでもある。在日としてこの国に生を受けた以上、見て見ぬふりは許されないと私は思っている。「どんな発言にも表現の自由はある」と「中立公平」を装い、サイレント・マジョリティーの位置を確保して高みの見物(これこそが特権である)をする人々の沈黙によって、「在日」も「オキナワ」も、孤立無援の状態で表現の自由を奪われている。差別と闘う責任は、被差別の側ではなく、差別構造を作り出し温存する側にこそある。この国の主権者は、自らの社会から差別をなくすために払う努力を、主権を奪われたままの在日に押し付けてはならない。同様に、沖縄に押し付けてもいけない。新しい基地を作らせないという闘いは、ヤマトンチュ自らが政治の中枢部でなすべきであり、そうしなければ根本的な解決には至らない。いまこそ、マジョリティーが矢面に立って闘わなければ構造は変わらない。自分に火の粉が降りかからない限り動かない者が多数派の社会に、未来はないのだ。デマを流し、政権の尖兵(せんぺい)として憎悪扇動を行うこの番組を、決して許してはならない。あらためて、それだけは言っておきたい。 |
福島第一2号機、燃料把握なるか 来月ロボット投入へ(2017/01/27朝日新聞) イヌ・ネコの国内流通85万匹 15年度、前年度より10万匹増 朝日新聞調査(2017/01/27朝日新聞) (声)首相の改憲論は子や孫のためか(2017/01/27朝日新聞)無職 山村哲男(神奈川県 70) 安倍晋三首相は施政方針演説で「憲法施行70年の節目に当たり、私たちの子や孫、未来を生きる世代のため、次なる70年に向かって、日本をどのような国にしていくのか。その案を国民に提示するため、憲法審査会で具体的な議論を深めよう」と述べた。未来の世代が夢の実現に頑張れる国を目指すことに異議はない。しかし、彼らが生きる国の姿を示すのに憲法改正を持ち出すことには、すんなり同意できない。安倍首相の言葉の裏には、これを機に自らが目指す憲法に変えてしまいたいとの意図が強く感じられるからだ。今、国民の大勢が改憲を求めている状況ではない。それでも首相が憲法を変えたいのなら、憲法の理念や基本原理をどう考えているか、目指す国の在り方はどういうものかを分かりやすく説明する責任がある。現憲法には施行に至るまでの歴史的な背景がある。だから、自らの歴史観も語る責任がある。そもそも真に子や孫を思いやるのなら、改憲論議を呼びかける前に、借金まみれの財政、原発、温暖化対策などの課題はどうするのかを、きちんと説明するべきだ。 (声)若い世代 科学技術を軍事利用しないで(2017/01/27朝日新聞)大学生 太田哲平(北海道 23) 防衛省が公募する100億円規模の安全保障関連の技術研究に対し、財政難の大学が応募するか葛藤しているという。科学技術は軍事研究のおかげで進歩したという面がある。インターネットなど僕たちがその恩恵にあずかっている技術は軍事研究から始まったものや発展したものがある。一方、ダイナマイトの発明者ノーベルや原爆製造を米大統領に促す手紙に署名したアインシュタインは、科学技術の軍事利用を後悔した。科学技術を進歩させたのは人間の英知だが、軍事利用で尊い命を奪ってきた。広島の原爆死没者慰霊碑には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と刻まれている。この「過ち」の一つに科学技術の軍事利用も含まれると思う。大学の研究は、軍事利用につながらないよう一線を画すべきだ。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12767105.html?ref=pcviewpage 財政健全化 成長頼みに限界みえた(2017/01/27京都新聞) 関空の将来 飛躍へ課題の克服図れ(2017/01/27京都新聞) 社説 トランプ政権の排外政策 不測の事態 招く恐れも(2017/01/27ヒロシマ平和メディアセンター) 外国人労働者初の100万人超え 1年で19%増、厚労省発表(2017/01/27東京新聞) 韓国教授無罪 学問の自由は侵せない(2017/01/27東京新聞) 「国立大は文科省の植民地」 83校に241人出向(2017/01/27東京新聞) トランプ氏、移民制限着手 メキシコ国境に壁、命令へ(2017/01/26朝日新聞) トランプ氏は25日午後(日本時間26日未明)、治安やテロ対策を担う国土安全保障省を訪れ、演説する予定だ。その際、メキシコからの不法移民を念頭に、壁建設など不法移民対策に関する大統領令に署名するとみられる。 原発の使用済み燃料、空冷保管を促進 規制委、基準緩和へ(2017/01/26朝日新聞) 原発の使用済み燃料の保管について、原子力規制委員会は25日、水や電気を必要としない空冷の保管容器の導入を促すために基準を緩和する方針を決めた。プールでなく、地表に置いた容器で燃料を保管する方法で、乾式貯蔵と呼ばれる。使用済み燃料は通常、燃料プールで保管し、ポンプで水を循環させて冷やしているが、地震などで停電すると冷却機能が失われかねない。東京電力福島第一原発の事故では、4号機プールで1千体以上が冷やせなくなり、燃料がむき出しになることが懸念された。・・・ 電気事業連合会によると、全国の17原発にある使用済み燃料は計約1万5千トン。プールなどの保管施設は7割が埋まっている。乾式貯蔵で保管できるようになれば、プールに余裕が出るため電力会社も導入に前向きだ。ただ、原発が立地する自治体には、燃料の新たな保管場所ができることで、敷地での保管が長期化しかねないとの懸念も強い。(石塚広志、東山正宜) (世界発2017)差別乗り越え、私はチョリータ ボリビアの先住民女性(2017/01/26朝日新聞) 頭にちょこんと乗せた山高帽にふわりとしたスカート。南米ボリビアで、「チョリータ」と呼ばれる民族衣装姿の女性たちが社会進出を遂げている。先住民であるモラレス大統領のもとで差別撤廃が進み、活躍の場が広がった。時代と共に日常生活から民族衣装が消えゆく中、その価値も見直されつつある。・・・16世紀のスペインによる征服以降、ボリビアでは白人系支配層が頂点の社会が続き、先住民が先祖の人たちは弱い立場に置かれた。チョリータの仕事は子守や家政婦、路上の物売りに限られ、最近まで十分な権利も保障されなかった。 差別解消に取り組む政府機関で働くドラ・アルテアガさん(42)は、「以前は街中で蹴られたり、カフェテリアや広場から追い出されたりした」と振り返る。役所や銀行でも、追い返されたり順番が回ってこなかったりするため、アルテアガさん自身も洋服に着替え、長いお下げ髪を隠した。「チョリータは虫でも見るような目で見られた。街中では誰も話しかけてこなかった」と話す。だが05年にエボ・モラレス氏が先住民として同国初の大統領に当選し、状況は変わってきた。先住民の権利拡大を盛り込んだ新憲法が09年に制定され、正式な国名が「ボリビア共和国」から「ボリビア多民族国」に改められた。先住民や女性への差別を禁じた法律ができ、役所や企業で働くチョリータが増えている。 (社説)財政再建 決意ばかりの無責任(2017/01/26朝日新聞) 積み上がる国と地方の借金に歯止めをかけ、将来世代へのつけ回しを抑えていく。そのために政府が掲げる財政再建目標の達成が、さらに遠のいた。もともと高い目標であり、達成を危ぶむ声は政府内外でますます強まっている。しかし、安倍首相は国会答弁などで「必ず実現する」と繰り返す。首相は経済成長による税収増を強調するが、それだけでは達成はおよそ見通せない。にもかかわらず、歳出の抑制・削減や、消費税を中心とする増税には及び腰である。どうやって実現するのか、決意ばかりで具体的な説明はない。あまりに無責任だ。・・・忘れてならないのは、日本銀行のマイナス金利政策で国債の金利が低く抑えられ、借金にともなう国や地方の負担が増えにくくなっていることだ。通常の市場なら、国債の発行が増えれば価格が下落(利回りは上昇)する「悪い金利上昇」を招く恐れがあるが、そうした財政への警告機能は金融政策によって封じ込められている。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12765330.html (声)原発事故6年、「故郷」歌えぬ(2017/01/26朝日新聞)無職 浅田正文(石川県 75) もうすぐ3月11日を迎える。そこかしこで東日本大震災の犠牲者を悼む集いがもたれることだろう。遠く離れた被災地を思って、唱歌「故郷(ふるさと)」(作詞・高野辰之、作曲・岡野貞一)が歌われることも多かろう。だが私は「故郷」を歌うことができない。歌詞の3番に「いつの日にか帰らん 山は青き故郷 水は清き故郷」とある。この部分がどうしても今の気持ちにあわない。私は6年前の東京電力福島第一原発事故で、福島県田村市からの避難を余儀なくされた。定年を前に東京から福島へ移住。米、野菜、豆類、雑穀などを栽培し、薪(まき)ストーブ、薪風呂など自然に抱かれた生活であった。あの日以来、放射能で田畑、山野が汚されてしまい、山菜を摘めなくなり、栗拾いも不安、原木しいたけも不可となった。除染にも限界がある。2011年9月に緊急時避難準備区域解除となったが、山野・農地が汚染され、どうして帰れよう。山は青き故郷が、水は清き故郷が、放射能で汚染されたのだ。帰りたくても帰れない。「故郷」を歌えない原発避難者の気持ちを、みなさんに想像していただければと思う。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12765325.html (声)川内原発、再稼働に感じる不安(2017/01/26朝日新聞)無職 諏訪原満弓(鹿児島県 57) 九州電力川内原発(鹿児島県)の安全性などを確認する県独自の第三者委員会が設立されました。地震、火山や原子力工学の専門家などからなり、昨年末の初会合で九電や県が川内原発の概要や点検の態勢を報告したそうです。日本の原発は原子力規制委員会の厳しい審査を受けますし、九電もその安全確認には神経を使っていることと思います。でも安全性の確認は当然のこと。稼働のため絶対必要な最低の条件にすぎません。いくら安全性を追求しても、事故は起こりえます。三反園訓鹿児島県知事の要請にもかかわらず、再稼働を進めた九電は、事故の際、どうやって県民の安全を確保するつもりなのでしょうか。また、事故が起これば、多くの県民が遠く離れた土地で生活せざるをえません。県の主要産業の観光、畜産、漁業は大打撃を受けます。九電は補償費用をどこから捻出する予定なのでしょう。さらに廃炉で生じる膨大な費用や、放射性廃棄物の問題は解決しているのでしょうか。知事や第三者委員会には、原発の安全性の確認はもちろん、もう一歩踏み込んだ議論をして、不安を取り除いてほしいと思います。 (担当記者が選ぶ注目の論点)ポピュリズムと排除の論理(2017/01/26朝日新聞) ポピュリズムの隆盛から天皇退位問題まで難問に挑む論考が目を引いた。A・K・テイラーらの「民主主義はいかに解体されていくか」(フォーリン・アフェアーズ・リポート1月号)はロシアのプーチン氏らポスト冷戦期のポピュリストの下では強権支配がゆっくりと確立するため対抗が難しいと指摘。彼らは、権力中枢に忠誠を尽くす人材を配し、「検閲システムの導入」でメディアの力を弱めるという。現代のポピュリズムは「リベラル」や「デモクラシー」といった基本的価値を承認し、むしろ援用することでイスラムなどを排除する論理を正当化する、と水島治郎は『ポピュリズムとは何か』(中公新書)で指摘した。天皇退位をめぐっては、天皇が電話で「ずいぶん前から考えていた」「譲位は何度もあったことで、僕がいま、そういうことを言ったとしても、何もびっくりする話ではない」と語った、と学習院時代の同級生・明石元紹が「『生前退位』有識者会議に異議あり」(文芸春秋2月号)で報告。政府について、専門家の意見を聴取したものの、「方針は初めから決まっていたのではないか」と厳しく批判する。 西日本に「ひずみ集中帯」 南海トラフ前の内陸地震、誘発か(2017/01/26朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12765312.html 壁あと2200キロ 建設費2.8兆円 米同時テロきっかけで既に1000キロ(2017/01/26東京新聞) |
<社説>米TPP離脱 新たな通商戦略練り直せ(2017/01/26琉球新報) 「民意無視しないで」シュワブゲート前で座り込み 辺野古新基地(2017/01/26沖縄タイムス) 沖縄・基地反対リーダー長期勾留「沈黙を強いる狙いか」 米紙ワシントンポストが報道(2017/01/26沖縄タイムス) 除染に国費 安易な負担転嫁は困る(2017/01/26京都新聞) 新年初の世論調査、テロの”危険人物”に対する厳しい措置にドイツ人の多くが賛成(じゅん / 2017年1月15日みどりの1kWh) http://midori1kwh.de/2017/01/15/8829 2016年、再生可能電力緩やかな伸び(こちゃん / 2017年1月22日みどりの1kWh) 第1原発2号機の事前調査中断 カメラ付きパイプ入らず(2017/01/25福島民友) 日本「清潔度」20位に後退 汚職指数発表、最下位はソマリア(2017/01/25琉球新報) [大弦小弦]「多様性の中には、美しさと強さがある・・・(2017/01/25沖縄タイムス) ▼トランプ米大統領が就任した翌日、ワシントンDCやロサンゼルスなど全米各地で行われた女性たちの大行進。トランプ氏の人種差別的発言、女性蔑視、反移民の立場などに抗議する50万人の危機感がひしひしと伝わった ▼中には人気歌手や女優など多くのスターの姿も。歌手のマドンナさんはこの女性行進を「革命の始まり」と表現した。自由であるため、自分らしくいるため、平等のための権利を勝ち取る闘いだと ▼行進に参加した女性たちは「黙ってはいられない」「抗議をしなければ国が間違った方向にいってしまう」などと懸念を口にした。そんな行動はイギリスやフランス、メキシコなどへ広がり国境を越えた ▼憎悪を生む言葉で、障がい者や性的少数者、人種・国籍の違いなどを攻撃する誤った動きがいま、世界中にはびこる。結集した女性たちの行動は、こうした動きに対するメッセージともいえる ▼アメリカに行けば分かる。人も街も環境も多様性にあふれていることが。それが魅力でもあり、自由の国の象徴でもある。多様性が生み出す強さを示し続ける勇気を女性たちに学んだ。(赤嶺由紀子) http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/81316 TPP、反論せぬ首相 近く首脳会談、米翻意へ険しい道(2017/01/25朝日新聞) (ひと)マーク・レイさん NYで「家を持たない生活」を送るファッション写真家(2017/01/25朝日新聞) (ピケティコラム@ルモンド)仏大統領選のリスク 頼みは急進左派ポピュリスト(2017/01/25朝日新聞) ・・・英国は1815年から1914年まで1世紀をかけて巨額の黒字を捻出し、これにより年金を支給し、仏革命戦争で負ったGDPの200%もの債務を減らした。この選択は不幸ももたらした。教育への過小投資につながり、英国が後に失速する原因となった。対照的に、1945年から55年まで、仏独は同様の債務から迅速に解放された。それは債務取り消し、インフレ、民間資本への特別な課税が併せてあったからだ。これで両国は成長に投資することができたのだ。同じことが今なされなければならない。「ユーロ圏議会」発足をドイツに認めさせて民主的手続きを踏んだ上で債務を軽減するのだ。さもないとイタリアで起きている投資の遅れと生産性の低下がやがてフランス、ユーロ圏全体に広がるだろう。 トランプ氏、環境保護より雇用 パイプラインの建設推進に署名(2017/01/25東京新聞) NHK会長 権力との距離を保って(2017/01/25東京新聞) 台湾の脱原発 重い決断、世論が後押し(2017/01/25京都新聞) |