欧州社民、窮地 仏独「顔」は決めたが…(2017/01/31朝日新聞) ■構造改革、労働者ら離反 ドイツ ドイツSPDの首相候補になったシュルツ氏は94年から欧州議会議員。当初有力とみられていた党首のガブリエル副首相と異なり、連邦議員の経験がない。こちらも「異例の選択」だ。1月の公共放送ARDの世論調査では、メルケル首相率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟(同盟)の支持率は37%。かたやSPDは20%。難民の受け入れや欧州連合(EU)に批判的な新興右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が15%で迫っている。・・・ 企業の国際競争力を強化するため、社会保障費の負担を減らし、雇用制度の流動化にも手をつけた。失業手当の受給期間を短くするなど労働者に厳しい政策をとった。現在の失業者数は25年ぶりの低水準だが、政治学者のゲロ・ノイゲバオアー氏は「シュレーダー改革は、社会民主主義の価値観に反するものだった。多くの支持者が離れた」と話す。党内左派は曲折の末、「左派党」として独立した。 一方で、メルケル氏が難民受け入れや原発の全廃方針など左派的な政策を打ち出したことも、SPDの存在意義を薄めた。・・・ スペインの社会労働党は15、16年の総選挙で第2党の座を保ったが、議席は急減。反緊縮で第3党に躍進した左派新党「ポデモス」との連立にも失敗した。イタリアでも、共通通貨ユーロの是非を国民投票で問おうという新興政党「五つ星運動」の支持率が、与党・民主党と伯仲する。 米入国禁止、欧州で批判 EUが対応を協議へ(2017/01/31朝日新聞) ドイツのガブリエル副首相兼外相とオランダのクーンデルス外相は29日、連名で声明を発表し、「欧州では出身や信仰で人々に汚名を着せるような政策はとっていない。難民の保護は国際的な義務であることに疑いの余地はない」と指摘。米政府に説明を求める方針を示した。英国のメイ首相の報道官も、大統領令には「同意できない」とした。また、欧州議員でベルギー元首相のフェルホフスタット氏は「西欧の価値と人権に反している。我々は無関心でいてはならない」とツイート。イタリアのジェンティローニ首相も「開かれた社会、多元主義、無差別は欧州の柱だ」と暗にトランプ氏を非難した。 戦火を逃れ、ウガンダへ 南スーダン難民「政府軍兵士が住民虐殺」 国境地帯ルポ(2017/01/31朝日新聞) (声)報道のファクトチェックに期待(2017/01/31朝日新聞)無職 唐沢良晴(埼玉県 64) 米国のトランプ大統領の就任演説について、米メディア各社がファクトチェック(事実確認)をした。彼の発言には「誇張」や「誤認」があると指摘している。大規模な「反トランプ」デモは、それを許さない、見過ごさないという米国民の良心の行動だと思う。「ウソも100回言えば本当になる」とナチス幹部がうそぶいたという説があるが、この言葉通りの現象がいま、米国のみではなく世界のいくつかの国で見られる。人種間や国家間、あるいは国民間の敵対関係をあおる集団によって、戦争や憎悪の応酬のような不幸な状況を現出させないことが重要だ。そのためには、各国メディアがファクトチェックを行い、多くの国民に真実を伝えることが重要だろう。日本のメディアも、政治家の発言を検証するファクトチェックを積極的に行ってほしい。さらに言えば、インターネットの世界では以前にも増して危険な兆候が目立つと感じる。想像以上のデマによる扇動が繰り返されている印象を受ける。真実を伝えるのがメディアの使命。国民に真実を知らせ、デマによって不安や憎悪をあおる情報に対しては的確な批判を展開してほしい。 木更津にオスプレイ飛来(2017/01/31朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12773060.html 核燃料?飛散、取り出し困難 チェルノブイリ以来の事態(2017/01/31朝日新聞) |
(社説)核燃料サイクル 再処理工場を動かすな(2017/01/30朝日新聞) 大手電力など原子力事業者の共同子会社である日本原燃が建設主体で、費用は電気料金でまかなわれてきた。建設費を含む総事業費は約12兆6千億円と見積もられている。・・・プルトニウムには核兵器拡散問題がつきまとう。高速炉開発を続けているのが、ロシアや中国、フランス、インドと核保有国ばかりなのは偶然ではない。日本は国内の研究施設や英仏への委託で見切り発車的に再処理を進めてきた。計算上、原爆6千発分に当たる約48トンものプルトニウムを持っている。・・・六ケ所工場には使用済み燃料が3千トン近くある。大規模な火災や核分裂の連鎖反応が起きれば、放射性物質の放出リスクは原発以上とも言われる。昨年12月以降、原燃社内での安全上の虚偽報告や非常用発電機の故障、雨水の流入、核燃料物質の不適切保管が次々に発覚した。・・・福島第一原発の事故後、長く原子力政策の司令塔役を務めてきた原子力委員会はサイクルの費用を試算し、再処理工場を稼働しないことも含めて政策の選択肢を検討する議論に踏み込もうとした。 だが、原子力委の権限縮小や政権交代があり、実を結ばなかった。民主党政権下で「責任を持って議論する」(革新的エネルギー・環境戦略)とされたサイクル政策は、安倍政権下では「再処理やプルサーマル等を推進する」(エネルギー基本計画)と先祖返りしている。 【1】もう一度、「大人の貧困」の話をしよう!(2017/01/26朝日新聞WEBRONZA)
日本の未来を担うみなさんへ あなたは決してひとりではありません。 平成28年11月8日 これは、「子どもの貧困」対策に寄付を募る政府の「子供の未来応援基金」の1周年の集いで発表された安倍首相のメッセージである。 SNS上で「ポエムだ」と酷評する人も多かった安倍首相のこの言葉には、「子どもの貧困」対策における政治の責任が完全に捨象されている。政治家は高みに立って、貧困家庭の子どもを応援するだけの存在なのだ。「子どもの貧困」対策を親への支援にもつなげていくためには、社会の共感や理解を広げていくと同時に、こうした政治のあり方を変えていく必要があるだろう。 福島第一・2号機 原子炉真下に黒い塊 溶融核燃料か(2017/01/30東京新聞) 豊洲地下水の都再調査始まる 基準超地点中心に29カ所(2017/01/30東京新聞) 人工知能 教え、使うのは人間だ(2017/01/30東京新聞) 「タンポポ」全米に咲く 来月4日 宮本信子密着ドキュメント(2017年1月28日東京新聞) 南極・昭和基地が創設60年(2017年01月29日京都新聞) 社説[天皇退位]開かれた議論が前提だ(2017/01/30沖縄タイムス) 「沖縄の問題は、日米両国政府の間で十分に話し合われ、沖縄県民の幸せに配慮した解決の道が開かれていくことを願っております」沖縄の歴史を深く認識することが「沖縄の人々に対する本土の人々の務め」だとも語っている。こうした発言に接するたびに、安倍政権による現実の政治との隔たりを思わざるを得ない。 山城さんの早期釈放訴え 乗松さん、アムネスティ声明朗読 那覇地裁前に70人超(2017/01/30琉球新報) 石垣陸自配備、800人抗議集会 市長の受け入れ糾弾(2017/01/30琉球新報) F15離陸直前に前輪故障 那覇空港、滑走路一時閉鎖(2017/01/30琉球新報) |
女性の政治参画 クオータ制導入を急げ(2017/01/29京都新聞) (ひと)露の新治さん 重い差別の問題を笑いで語る「人権高座」30年の落語家(2017/01/29朝日新聞) 「国籍を選んで生まれた人はいないでしょ? 『第1志望はフランスです』と」。そう客席にふって、続ける。「地域や性別、本人がどうしようもない『不当な分け隔て』が差別やと思います」・・・生まれは大阪市。落語は大学の受験に失敗したときに出会い、「癒やされ、笑いながら涙ぐんだ」。入学後は、63年に埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された狭山事件の裁判を知り、被差別部落への「不当な分け隔て」に気づいた。卒業後の一時期、私設の夜間中学で教え、勉学の機会を奪う差別と戦争のむごさを痛感した。「人権とは笑顔で生きる権利。笑顔をくもらせるのが差別と戦争です」 米英、隠しきれぬ違い 会見、ぎこちなさも 首脳会談(2017/01/29朝日新聞) トランプ米大統領にとって就任後初めての首脳会談となったメイ英首相との会談は、二国間の「特別な関係」が強調された。ただ奔放なトランプ氏と堅実なメイ氏の「違い」も垣間見え、20分足らずの共同記者会見はぎこちなさが残った。・・・ 「牧師の娘の努力家と、高圧的なテレビの社交的人物。共通の性格はあるんですか」。27日の会見では、こんな質問が飛び出した。トランプ氏は「私は人付き合いの良い人。テリーザ、あなたもでしょう」とメイ氏に話を向け、「きっとすばらしい関係が築ける」と親密さを強調した。一方のメイ氏は、折り合えない相違があったか、との問いに対して、「特別な関係で重要なのは、オープンかつ率直に議論ができること」と述べ、意見に違いがあることを言外ににじませた。トランプ氏との関係づくりに意欲を見せるメイ氏だが、トランプ氏の女性差別的な発言については「許容できない」と批判してきた。人権問題などについては、今後も是々非々で臨む構えを見せている。 <考論>ジェイコブ・キルケゴール氏、ライアン・ボーン氏に聞く 米英首脳会談(2017/01/29朝日新聞) ■相互に利益ある経済関係、困難だ ジェイコブ・キルケゴール氏(米ピーターソン国際経済研究所) EUからの離脱を決めたメイ首相は、米国との自由貿易協定(FTA)の締結を渇望している。トランプ大統領は有利な貿易条件を引き出せると踏んで、最初の首脳会談の相手に選んだのではないか。ただ、互いに利益がある経済関係を築くことは極めて難しいだろう。特に英国側の利益を見いだすことができない。英国が望む金融規制改革を米国が認める可能性はない。また農業分野の自由化を認めれば、英国の農業は破壊される。両国にとって意味のある自由貿易協定は合意できない。だから、協定について会談後の会見であいまいにしか触れられなかったのではないか。
・・・ レーガン大統領とサッチャー首相の頃の同盟のように両国関係が強まる可能性は十分にあるが、大きな障害が二つある。一つは、政治信条の違いだ。移民規制などでは一致しているが、トランプ氏は保護貿易論者で、メイ氏は自由貿易論者だ。二つ目は性格だ。メイ氏は注意深く、実利的で重要なこと以外は話さない。トランプ氏は正反対だ。 (社説)米政権と報道 事実軽視の危うい政治(2017/01/29朝日新聞) 自由な報道による権力の監視は、民主社会を支える礎の一つである。トランプ米大統領には、その理解がないようだ。政権は発足直後から報道機関との対立を深めている。トランプ氏は「私はメディアと戦争状態にある」としつつ、報道機関を「地球上で最も不正直」と非難した。大統領の側近は米紙に対し「メディアは屈辱を与えられるべきだ。黙ってしばらく聞いていろ」と語り、批判的な報道を威嚇するような発言をした。ゆゆしい事態である。・・・「事実」を共有したうえで、議論を重ねて合意を築くのは民主主義の基本だ。政権が事実を曲げたり、軽視したりするようでは、論議の土台が崩れる。政策全般について、正しい情報に基づいて決められているのか、国民や世界は疑念を深め、米政府の発表や外交姿勢も信頼を失っていくだろう。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12770652.html (声)いっそ都庁を豊洲に移したら(2017/01/29朝日新聞)医師 笠巻伸二(東京都 49) いい加減にしてほしい。東京都の豊洲市場の地下水から驚くべき数値の有害物質が検出された。盛り土問題も含め、巨費を投じた都の汚染対策は明らかに失敗と言わざるをえない。この問題の責任は歴代都知事、新市場担当の職員、都議らにある。「健康に影響はない」「地上部は問題はない」と言う専門家もいるが、食の安全・安心を扱う市場なのだから、都民や消費者の理解は得られないだろう。暴論を承知で言うが、いっそのこと東京都は豊洲市場問題の責任をとって、新宿にある都庁舎を都議会の議場も含めて豊洲市場に移せばいい。市場仕様の施設をリフォームして、新都庁として活用したらどうだろう。豊洲で「食」を扱うより「都政」を扱う方が都民の理解は得られると思う。新たな市場は築地移転の可否も含め、ゼロから再検討すべきだ。これらの施策によって発生する巨額な費用は、新宿の一等地にある現都庁舎の建物と土地を売却して補填(ほてん)すればいい。 (ひもとく)キューバ革命の理想 人生を捧げた名もない人たち 山岡加奈子(2017/01/29朝日新聞) 1959年に革命が達成された当初、多くのキューバ人がカストロの演説を聞き、彼の主張を支持した。米国の脅威から革命体制を守るために民兵が組織され、売春や賭博などの社会悪は一掃され、再教育が行われた。人々がこの方針に進んで従っていた様子を、堀田善衞『キューバ紀行』は生き生きと伝えている。確かに、多くのキューバ人が新しい社会を作ろうと意気込み、夢と理想にあふれていた時代があったのである。カストロの功績は、キューバ国民を、革命の理想に向けて献身するよう説得したことにある。 田沼幸子『革命キューバの民族誌』(人文書院・6480円)には、革命に失望して国を出た若い世代のキューバ人が、革命の理想を他国でも広げようとする様子が描かれている。 レトロ自販機「御三家」ずらり ホットな埼玉の無人店(2017/01/29朝日新聞) 埼玉県行田市の国道17号バイパス沿いに、レトロ自動販売機ファンが「聖地」とも呼ぶ店がある。オートレストラン「鉄剣タロー」。古めかしい自販機が壁一面に並び、小銭を入れると熱々の食事が。数十年前にタイムスリップしたような無人店が、今日もにぎわっている。・・・1988年、店前の国道の開通に合わせて開店。店名は、市内の稲荷山古墳から出土した「鉄剣」と、近くを流れる利根川の異名「坂東太郎」からとった。当時流行していた食べ物が出てくる自販機コーナーを中心に、ラーメン店やカラオケ、ゲームコーナーなどを時代の流れにあわせて併設。95年ごろには県内外に3店舗を出店した。 しかし「他店舗で失敗し、数億円の借金を背負った」と経営する女性(63)。この店舗だけを残して借金返済に努めたが、コンビニの増加などで売り上げは激減し「ハンバーガーやうどんは、それぞれ週10個も売れなくなった」。維持費もかかり、廃業も考えた。しかし数年前から「懐かしい自販機がある」とブログなどで取り上げられて徐々に客が増え、週末には県外から訪れる人も。今では、ハンバーガーは週に200〜250個、トーストは百数十食、うどんも多い時で週80食ほど売れ、数年前の20倍ほどの売れ行きという。自販機内の掃除など、正常に動かすためのメンテナンスも欠かさない。 http://digital.asahi.com/articles/ASK1X36DQK1XUTIL00F.html?iref=com_rnavi_arank_nr01 (くらしの扉)フェアトレードって? 適正価格の貿易、生産者守る(2017/01/29朝日新聞) 団体そのものが公正と示す「世界フェアトレード機関」のラベルもある。環境への配慮や児童労働の排除など10の指針を守ることで取得でき、団体が扱う製品にラベルを付けられる。現在国内には2団体ある。・・・ただ、欧米と比べ、認証制度は国内ではあまり普及していない。手続き費用がかかることや、認証がなくても販売が可能なことが背景にある。冒頭のコロリーダスも認証はとっていない。「自分の目で見て確認して、買ってくれる人にも丁寧に説明しているので、認証の必要性を感じない」とYasukoさん。 <社説>初報は「墜落」 言葉遊びより配備撤回を(2017年1月29日琉球新報) 米大統領令の効力一部停止 判事、難民らの滞在認める(2017年1月29日琉球新報) 「共謀罪」巡りNHK番組で応酬 与野党が討論(2017年1月29日琉球新報) 人口30人の島が「生活誌」 沖縄・大神島、「祈り」の歴史や文化、詳細に記録(2017年1月29日琉球新報) 学童利用料低減で困窮世帯支援 沖縄で14市町村が取り組み(2017/01/29琉球新報) 南風原町は「貧困の連鎖を断ち切る方法の一つ」、西原町は「入所を諦めないで済むようなきっかけにしたい」と軽減策を導入した理由を話した。(高江洲洋子) 教育機会確保法 多様な学びへの一歩に(2017/01/28京都新聞) 米は難民保護「継続を」(2017/01/28京都新聞) イラン、米国民の入国禁止へ 大統領令に報復(2017/01/29東京新聞) 名盤100年の音、芸大に2万枚 貴重なクラシックSPでコンサート(2017/01/29東京新聞) コレクションは、野澤さんが戦後、自宅のあった東京都中野区の古物店を回り、LPレコードの登場で値段が下がった中古SPを大量に買い集めたのが基礎となった。現在、段ボール三百箱に収められ、倉庫に積んである。SPは重く割れやすいため、水平に収納し一枚ずつ取り出せるようにしなければならない。 |