日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。 |
(世界発2016)嫌われた名「アドルフ」 負の記憶、独国民に残る爪痕(2016/07/18朝日新聞) 国新首相 EU交渉へ内政安定を(2016/07/18京都新聞) (コラムニストの眼)英のEU離脱 新たな欧州、育む契機に トーマス・フリードマン(2016/07/18朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12466406.html 海の日に考える 消えざるものはどこへ(2016/07/18東京新聞) (声)語りつぐ戦争 孤立するパラオで百たたきの刑(2016/07/18朝日新聞)無職 片山光男(岡山県 95) 1944(昭和19)年11月。海軍主計兵の私は、南洋のパラオ本島の東側にある電波探知隊に配属されていた。島は連日、米軍の攻撃にさらされていた。近くのペリリュー島の飛行場が占領され、昼夜の別なく、容赦ない空襲が続く。時に艦砲射撃。制空権も制海権も奪われ、いつ敵が上陸するかわからない。いつでも自決できるよう手榴弾(しゅりゅうだん)が配られていた。追い詰められる中、理不尽な制裁が横行した。私も標的にされた。貴重な米を腐らせたので、1週間、百たたきの刑に処すという。米の管理は上等兵曹の役で、私は保管場所さえ知らなかった。だが、上官に反論など許されないのが軍隊だ。両脚を広げ、両手を高く上げて尻を突き出す。上等兵曹が、バットでも振るように棍棒(こんぼう)を尻に見舞う。しびれるような激痛。目がくらみ倒れると、引き起こされて、また。新兵時代の制裁は手加減されていたと知る。山が崩れ、岩に挟まれ身動きできなくなったところに次々と岩が降ってくるようだった。これで最期と覚悟した。気がつくと、衛生兵に手当てされていた。尻から血が噴き出し、痛みで身動きできない。かゆも、のどを通らない。そのまま3日間眠り続けた。極限状態になれば、誰でもおかしくなる。そうとしか思えない。 (声)語りつぐ戦争 首に銃弾、戦場は命の争奪戦(2016/07/18朝日新聞)無職 足立藤四郎(兵庫県 95) 44年6月、中国の衡陽(湖南省)で闇夜の中、田を匍匐(ほふく)前進していた。敵方は撃ちまくってくる。「後ろに連絡、静かにせよ」と小声で次から次へ伝えていく。横にいた弾薬手は返事がない。頭を撃たれたのか即死である。後方でも戦死者が出ているようだ。至る所に地雷が敷設してあり、敵はむちゃくちゃに撃ってくる。いつもは鉄帽は重いのでかぶらないが、今度だけは全員かぶっていた。土手を乗り越え向こう側に一気に滑り降りる瞬間、野球のバットで殴られたような衝撃を受け、意識がなくなり田の中に落ちた。しばらくして意識は戻ったが、首を持ち上げることができない。衛生兵を呼んだ。「首が立たぬし両肩がしびれて力が入らぬ」というと、衛生兵は泥だらけの手で私の首をなで、「ここに穴が開いている。ここも。3カ所もやられとるのー」。後方の収容所に運ばれたが、出血が止まらない。両手であごを支えなければ首を立てることもできない。人間の頭とはこんなに重いものかと思った。撃たれた瞬間、実家の位牌(いはい)が倒れた感じがし、自分は死ぬが母はどう思うだろうと脳裏をかすめた。戦争とは勝っても負けても、しょせん双方の生命の争奪戦である。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12466365.html?ref=pcviewpage 「いろんな総理がいたけど、安倍さんは最悪」村山元首相(2016/07/18朝日新聞) 女性差別解消、実結ばぬ勧告 国連委、5回目公表 前進望む声(2016/07/18朝日新聞) (今こそヴォルテール)寛容は「多様性への評価」(2016/07/18朝日新聞) (声)自民党の憲法改正草案を読もう(2016/07/17朝日新聞)主婦 関根智子(埼玉県 73) 参院選の結果、憲法改正に前向きな勢力が衆参両院で3分の2に達し、いよいよ改憲が現実味を帯びてきました。私は、自民党の憲法改正草案を読んでみました。まず前文の主語が「日本国民」から「日本国」に変わります。天皇は「元首」になります。日本国民には、国旗及び国歌の尊重義務が課されます。第2章は現行憲法の「戦争の放棄」から「安全保障」に変わります。「国防軍」という項目が設けられます。第3章「国民の権利及び義務」では基本的人権が制限されます。第9章では緊急事態条項が設けられ、緊急事態の宣言が発せられたら、国民は国など公の機関の指示に従わなければならなくなります。この草案はたたき台で、安倍晋三首相も述べている通り、この通りの文言に改憲されるわけではないのでしょう。でも、私は具体的な内容を知り、「まさか」「ここまでやるのか」と驚くと同時に、自民党の狙いや目指すところがよくわかりました。みんなで自民党の憲法改正草案を読みましょう。知識をつけて、問題意識を持ちながら憲法改正の是非を考えていきましょう。 <社説>辺野古工事再開へ 法律をも踏みにじるのか(2016/07/16琉球新報) <社説>防犯要員を警備に 県民の安全より弾圧優先か(2016/07/17琉球新報) 関東地方で震度4/M5・0、津波の心配なし印刷用画面を開く(2016/07/17京都新聞) 仏トラック暴走 テロ対策に新たな課題(2016/07/16京都新聞) トルコ・クーデター失敗 イスラム民主主義よ(2016/07/17東京新聞) 木星周回軌道から初の写真届く、探査機ジュノー(2016/07/15ナショナルジオグラフィックス) (3分の2 これからの民主主義:4)政治に言葉を求めよう(2016/07/16朝日新聞) (わたしの紙面批評)参院選報道 首相に改憲の本音語らせよ 中島京子さん(2016/07/16朝日新聞) (声)三反園氏に託す原発停止の願い(2016/07/16朝日新聞)無職 諏訪原満弓(鹿児島県 57) 鹿児島県知事選で、「原発のない社会」の実現を訴えた三反園訓さんが選ばれました。「九州電力川内原発を停止して、点検するよう九州電力に申し入れる」と公約を掲げていました。熊本地震の後、今まで以上に原発に不安を感じた県民の意思の表れだと思います。選挙は、原発をいったん停止し、その安全性を確認して欲しいと願う県民が多いことを示したのではないでしょうか。川内原発のある薩摩川内市の市長は2014年、重大事故時の避難に、九州新幹線を使う案を示しました。しかし熊本地震では新幹線がとまり、いかに非現実的か目の当たりにしました。大地震による事故の際、道路や橋が寸断されたり、渋滞が発生したりして、安全に避難できないのではないかなど、多くの不安が残ります。三反園さんにまずは、市町村と連携して、住民が安全に避難できる態勢づくりを改めて進めることを、お願いしたいと思います。三反園さんには、原発に大きな不安を感じている県民の盾となって欲しい。そして私たちを守って欲しい。大いに期待しています。 (声)ダウン症の娘が教えてくれた(2016/07/16朝日新聞)児童指導員 小林久美子(東京都 53) 高校2年生の娘が職場実習を無事終えました。実習先は、バスで10分ほどのお寿司(すし)屋さん。ダウン症の娘を温かく見守り、接してくださったようです。娘が生まれた時、「この子の将来は」と悩みでいっぱいでした。でも「娘のために、決して諦めることだけはしない」と自分に言い聞かせました。娘の小さな成功を喜び、「次はこんなこともできるかもしれない」と私の中の小さな夢も膨らんでいきました。小学3年生になると、歩いて25分ほどの学校まで一人で通い始めました。暗くなっても帰宅せず、先生や地域の方々に捜していただいたこともありました。高校生になるとバス通学が始まりましたが、乗り方や学校までの道は1度教えると覚えてくれました。今回の実習でも初日から「一人で行けるから」と言って、さっさと家を出ました。ここまで成長した娘を頼もしく思う半面、なぜか寂しさも感じました。私と娘はいつ芽が出るかわからない種をひたすらまき続けてきました。それが今、努力は実を結ぶのだと娘が身をもって教えてくれているような気がします。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12462748.html (耕論)瀬戸際のリベラル(2016/07/16朝日新聞) 安倍政権はいずれ終わります。どこかの国のような独裁政権にはなれないし、半永久政権にもなれない。時間が経てば若い世代が勝つ。なので、自民の後継者たちにとってやりやすい足場を作らせないことが、これからの野党の側、リベラルの側がすべきことです。 野党共闘は一定の成果をあげました。否定的に見る人もいますが、過去に争っていた同士がすぐにうまくはいかない。私が見る限り、各地の選挙区で10代から30代の市民が共闘を働きかけたのも大きい。長い目で見るべきです。今回の参院選を含め、最近の国政選挙で自民が連勝しているのは、低投票率に加えて「経済や生活を良くしてくれそう」だから。その点で「野党よりは良さそう」と投票した人は多いでしょう。だけど、人びとの暮らしが現状、楽になっているわけではありません。目に見えて食べられない人たちが出てきている。国連児童基金の報告によると、日本の子どもの貧困格差は先進41カ国で34位と深刻です。幼い子がティッシュペーパーに塩をかけて口にしている、などという痛ましい記事もありました。生活苦から無理心中を選ぶ事件も多発しています。 ・・・今回負けたからといって、これで終わりではありません。もし改憲されたら? 変えられたら、変え直せばいい。自民の改憲草案では改正の発議要件が緩和されています。なのに、腹をくくれないのが今までのリベラルの弱さです。最近、まっすぐな心の若者たちが出てきた。早ければ数年後、遅くとも20年後には、この国の政治に大きな影響を及ぼすでしょう。希望の芽は育っているので、私は未来に悲観はしていません。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12462723.html 奈良少年刑務所、保存へ(2016/07/16朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12462839.html 公転周期700年、太陽系の新たな「準惑星」を発見(2016/07/15ナショナルジオグラフィックス) メイ英首相 すべては分断克服から(2016/07/15東京新聞) 都知事選告示 試される選ぶ側の眼力(2016/07/15東京新聞) 電力の出力調整に10億ユーロ(こちゃん / 2016年7月10日みどりの1kWh) http://midori1kwh.de/2016/07/10/8348 |
<社説>天皇生前退位意向 皇位継承で国民的論議を(2016/07/15琉球新報) 宇都宮氏が出馬取りやめ 都知事選は3氏が中心に(2016/07/14東京新聞) 天皇「生前退位」 お気持ちを尊重したい(2016/07/14東京新聞) (時時刻刻)陛下82歳、公務も変化 体調考慮、一部引き継ぐ 生前退位、皇室典範に規定なし(2016/07/14朝日新聞) 拡大するロボット兵器(2016/07/13東京新聞) 9条改正に反対、道内は66%(2016/07/14北海道新聞) (声)3分の2与えた国民の責任重い(2016/07/14朝日新聞)主婦 山田一子(神奈川県 51) 参院選の結果、自民、公明など4党に非改選無所属を含めた改憲勢力が、憲法改正を発議するのに必要な3分の2の議席を確保した。安倍晋三首相が参院選の結果を受けて、改憲すること自体について国民におおむね理解が得られたと思っているとしたら、勘違いも甚だしい。憲法改正と言うからには、具体的にどの条文をどのように、いかなる目的で改正するかという中身が大事だ。その中身抜きに憲法改正を議論することはできない。だが安倍首相は、参院選でその点をまったく語らなかった。一方で安倍首相は「この選挙で憲法の是非は問われていない。憲法改正を国民に問うのは国民投票だ」とも述べた。これは、まことに正しい。今後、国会の憲法審査会で議論が進められていくことになると思うが、改憲に前向きな勢力に3分の2の議席を与えたのは、ほかならぬ私たち国民だ。憲法改正が発議されることになれば、その改正は本当に国民を守るためなのか、権力の暴走を許すおそれは1ミリもないのか、よくよく目を凝らさなければならない。将来世代に対して、私たちは極めて重大な責任を負った。 参院選の演説、通り過ぎる人々は 高橋源一郎さん(2016/07/13朝日新聞) いまや、すっかり「いい子」になったわたしは、必ず投票にいくし、その理由も説明できる。だが、行かなかった頃の自分の気持ちは忘れないようにしている。・・・ わたしは、秋葉原駅頭で、安倍首相の選挙戦最後の演説を聴いた。そこで、首相は、テレビや新聞で、繰り返している同じことばを、また繰り返していた。20代のわたしは、この演説を横目にしながら、黙って、通りすぎただろう。それは、彼の考えを支持しないからではなく、そこに、いつも聞かされている「政治のことば」しかないからだ。彼が、自分の支持者に向かってしかしゃべろうとしていないからだ。彼の演説では、最初から、通りすがりのわたしは除外されている。・・・嵐が来て、海の表面がどんなに荒れ狂おうと、少し潜れば、暗い静寂が広がっているように、社会の深層には、どんな政治的なことばも受けつけず、身の回りの小さな日常しか信じない人たちがいる。彼らは、政治家の演説する姿を見ても黙って通りすぎるだろう。すべての政治のことばの究極の願いは、彼らに届くことばを創り出すことなのだが。「いい子」になったわたしの中に、通りすぎる「彼ら」、黙って棄権する「彼ら」は、いまも生きている。そして、世界や社会について「立派な」発言をするわたしを静かに見つめているのである。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12456909.html (3分の2 これからの民主主義:2)憲法、自民草案撤回から(2016/07/13朝日新聞) <社説>ヘリパッド資材搬入 知事は「反対」表明を 建設工事の再開を許すな(2016/07/13琉球新報) http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-315649.html 経済対策指示 エジソンの言にならえ(2016/07/13/東京新聞) 高浜原発、差し止め維持 大津地裁、関電の異議退ける(2016/07/13朝日新聞) (離脱の衝撃)メイ氏交渉、「移民」難題 英、きょう首相就任(2016/07/13朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12456970.html 原発と新知事 日本中が見守っている(2016/07/13東京新聞) シールズ関西8月15日解散 若き主張届けた(2016/07/13京都新聞) (社説)経済対策 また「金額ありき」か(2016/07/13朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12456918.html 関電の異議却下 安全性を立証してこそ(2016/07/13京都新聞) (声)野党共闘は希望をもたらした(2016/07/13朝日新聞)主婦 清水芳枝(神奈川県 65) 今回の参院選は、日本の政治に大きな変化をもたらしたと思います。改憲勢力が3分の2を取ったことではありません。野党が全国32の1人区で独自に戦わず、統一候補を立てた「野党共闘」が一定の成果を収めたことです。それぞれの党の政策に違いはあっても、平和憲法が壊されるという危機感で一致し、力を合わせた意義は大きいと思います。何より、この野党共闘が多くの国民の声に後押しされて成立したことは、評価されるべきです。安倍政権の憲法を無視した安保関連法制の強行採決に反対し、憲法学者、若者、ママさんなど多くの市民が声をあげました。政権の暴走を止めてほしいというその声が政治家たちを動かし、野党の選挙戦術を変えたのです。市民の声が政治家を動かし、野党を選挙で大同団結させる実例を作ったことは、国民にとって大きな希望です。主権は国民にあり、少なくない主権者が声をあげれば、政治家は無視できないという実例になったのです。今回を出発点として野党各党がさらに連帯を深め、重要な局面では団結して国民の声を政治に反映させてくれることを期待します。 「戦後70年体制」の行方/(1)ジャーナリズム史 根津朝彦(2016/07/13京都新聞)
大半の新聞は特定秘密保護法や原発再稼働の行方に疑問を投げかけてきた。しかし、全体的に批判の鋭さは弱く、読者に届いていない。政権が自民党であろうが、民主党であろうが、強大な政治権力を握る与党を監視する批判は厳しくて当然である。新聞で重要なのは、読者に訴えかける見出しである。安倍首相が集団的自衛権の行使容認を表明した時、『東京新聞』は一面トップで「「戦地に国民」へ道」という刺激的な見出しを掲げていた。しかし、他の多くの新聞でもそうした言及は文中にあっても、目を引くものではなかった。・・・ 方向性を相対化 時の政治権力への批判を鈍らすよりも、批判精神を発揮した言論の方が歴史的に評価されることは、宮武外骨や桐生悠々を例に出せば明らかである。現実は複雑で多様である。その豊かな世界を捉えるためには、現状追認とは異なる視点、つまり現実を抉(えぐ)り出す批判を示すことで、権力者が導きたい方向性を相対化できる判断基準をもつことが大切である。・・・論壇は、ジャーナリスト、研究者、編集者、学生、市民ら広範な読者のネットワークがあって成立する。それが総合雑誌という形をとることはもはや考えにくいが、学生の街の京都にはその可能性がある。自由な感性をもつ若い読者層とジャーナリズムの連携を模索できるからである。最近では首都圏で、特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL・サスプル)の運動に注目が集まったが、いつの時代も新しい世代に社会の希望の芽が存在する。・・・ 若者層が回路を 一方、私が勤務する大学では特にそうであるが、大学で社会問題に触れるような立て看板やビラを目にすることは非常に少ない。学生には新聞も縁遠く、そのような日常が「当たり前」となっている環境で、学生に政治に関心をもつことや、投票に行くことを期待する方が難しい。それだけに大学の存在意義もまた問われているのだ。ジャーナリズムは公共財であり、それを支えていくのは市民である。若い世代がジャーナリズムの役割を認識し、読者となって社会的に支える回路をつくっていく必要性は痛感している。これまでも読者・有権者の卵たる学生を応援していく報道は見られるが、その重要性は再確認しておきたい。同調圧力が強い日本社会において、まず独立した個人たることを求められるジャーナリストが、空気を読み過ぎることは自殺行為である。いかなる政権下においても、自己検閲を警戒し、豊かな言論を社会に根づかせてほしい。そのためにも優れた報道に対する読者のエールが不可欠である。 |