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鹿児島新知事 「脱原発」の実現目指せ(2016/07/25京都新聞) 英アーム社買収 孫氏の挑戦を見守る(2016/07/25東京新聞) <社説>久辺3区補助金継続 ばらまきで民意得られない (2016/07/25琉球新報) |
(時時刻刻)乱射、ドイツまでも 飲食店・商業施設、犠牲8人は若者(2016/07/24朝日新聞) (日曜に想う)「政治的中立」息苦しい教室 編集委員・福島申二(2016/07/24朝日新聞) 自民議員による「風紀委員会」と言っては軽くて失礼か。なら、もっと重々しく憲兵的な印象とでも言おうか。いずれにしても、歓迎すべき「18歳の選挙権」が、選ばれる側の政治家の思惑で重い空気をまとうのは、ゆゆしいことだ。「経験上、相当な萎縮を生むでしょうね」と、元東京都立高校長の土肥信雄さん(67)は言う。かつて東京都教委が都立校の職員会議での採決や挙手を禁じた通知に異議を申し立て、「たった一人の反乱」といわれた人だ。「特定の主張のみを教えるべきでないのは当然」としつつ、「憲法9条は大切だと思う、と語っただけで偏向だと通報されかねない疑心暗鬼が教育現場に蔓延(まんえん)したら、先生と生徒の信頼関係は崩れてしまいます」。ひいては生徒に、政治とはうさん臭いもの、という印象を与えかねないと土肥さんは案じる。・・・近代政治の主要理念である自由と民主を連ねた名の政党である。言論統制的な発想も含めてあれやこれや、“不自由非民主党”であっては屋号が泣こう。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12476544.html <社説>トルコ非常事態宣言 強権やめ国民融和の道探れ(2016/07/24琉球新報) トルコのエルドアン大統領は今月中旬に起きたクーデター未遂を受けて、3カ月の非常事態を宣言した。在米のイスラム指導者ギュレン師を反乱の「黒幕」と見なし、同師の支持者を敵対勢力として軍と国家から完全に排除する狙いだ。大統領は宣言の目的について「テロ組織関係者を全て排除する」ことと「民主主義と法、自由の価値を守り強化する」ためだとしている。しかし実際は敵対勢力の一掃を図り、大統領の権限拡大を図ろうとしている。民主主義と法、自由の価値を守るというより、独裁的な色合いを深めているとしか思えない。・・・ 少数民族クルド系野党の国民民主主義党は「独裁に向かおうとしている」と批判している。欧州など国際社会も懸念を示している。しかし大統領は「この決断を批判する権利はない」と主張し、聞く耳を持たない。国民の分断を深める強権的手法が正しいはずはない。大統領は一刻も早く、法と民主主義に基づく統治で秩序を取り戻すべきだ。国民融和の道を探り、国内の安定を図る努力をしてほしい。 太陽系外の岩石惑星に大気、初めて確認(2016/07/21ナショナルジオグラフィックス) (社説)小中学の道徳 教科にすべきではない(2016/07/24朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12476412.html 先生も休もう 夏休み、心身癒やす機会(2016/07/24京都新聞) <社説>ヘリパッド工事再開 許されぬ建設強行 政府は計画見直し話し合え(2016/07/23琉球新報) 1300個、18倍の銀河を一度に発見、新電波望遠鏡(2016/07/23ナショナルジオグラフィックス)) 独・ミュンヘンで銃乱射、9人死亡 自殺のイラン系18歳か(2016/07/23東京新聞)
辺野古再提訴 裁判よりも話し合いで(2016/07/23京都新聞) 沖縄の米軍基地 対話でしか打開できぬ(2016/07/23東京新聞) (声)アフリカで知った日本の価値(2016/07/23朝日新聞)小学校教員 宇梶紀子(栃木県 30) 西アフリカのブルキナファソで昨春まで1年9カ月間、青年海外協力隊員として生活し、教員養成学校の教員を務めた。サハラ砂漠以南の「サブサハラ」と呼ばれる地域にある。周辺にはイスラム過激派の拠点があるナイジェリア、イスラム武装勢力掃討のためフランスが軍事介入したマリなど問題を抱える国が並ぶ。そうした中、ブルキナファソの政情は、クーデター騒ぎなどがあるにせよ、比較的安定している。背景には、国民間の対立を過度に深刻化させないようにする人々の知恵があると感じた。イスラム教やキリスト教など信仰も様々な国。60以上の部族が共存している。違う部族の人が会った時はジョークを言い合う。各宗教のお祝いの行事は、自分の信仰と関係なく祝う習慣がある。多様性ゆえ、衝突を避ける知恵が生まれたのかも知れない。「和」を大切にするブルキナファソの人たちから、日本は好印象を持たれていた。アフリカで開発援助をするなど、非軍事分野で貢献する国として知られているからだ。戦争を放棄した平和主義の日本だからこそ独特の存在感を示せていると、逆に教えられた。 (核といのちを考える 被爆国から2016夏:4)原子力、「義」に反する 柳美里さん(2016/07/23朝日新聞) ・・・昨年8月、長崎の爆心地を巡りました。原爆も効率よく人を殺すもの。効率と命、生活は秤(はかり)にかけられない。原子力は誰かを危険にさらすもの。すべてを破壊し、誰も責任がとれない。それは「義」に反するのだ。そう問い続けなければいけないと思うのです。(聞き手・岡田将平) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12474607.html ワンウェイ・ポリ袋禁止に踏み切るフランス(やま / 2016年7月17日みどりの1kWh) 「ポリ袋の禁止は環境保護のためになると思います。私は、前からスーパーなどでポリ袋をもらうことをいつも断っていました」。「魚を買うとき、ポリ袋は欠かせません。でも直ぐには捨てずに、我が家の犬の糞をこれで取り除いています」。「いつもエコバッグを持っていますが、気をつけていないと、買ったものをレジでポリ袋に入れられてしまうことが時々あります。今回、ポリ袋が禁止されて良かったと思います」。・・・ポリ袋の禁止は地域内の経済循環を高めています。例えばフランス北部にあるルーべ。この町の肉屋では、ポリ袋の代わりに、肉やハム等をリターナブル容器に入れてくれます。消費者は容器を家で洗い、次の買い物に使います。・・・先日、、「海のプラスチックを簡単に拾うプロジェクト」についてのリンクが日本から送られきました。日本海のプラスチックの問題解決として注目されているのは、オランダの青年が開発したV型の水面バリヤーです。彼のプロジェクトが収集できるのは海に浮かぶプラスチックのゴミだけです。残りの70%は既に海の底を覆っています。一部のグループの表面的な「海の掃除」だけではなく、これから被害が生じないように共同で取り組む必要があるのではないでしょうか。 川の土に高濃度放射性物質(2016/07/23共同通信) 生活援助縮小 「介護離職ゼロ」に反する(2016/07/22信濃毎日新聞) 陸自宿営地に流れ弾? 南スーダン(2016/07/22朝日新聞) (社説)政府と沖縄県 裁判より対話でこそ(2016/07/22朝日新聞) 改めて確認しておきたい。 国交相の是正指示について、国の第三者機関「国地方係争処理委員会」は6月に適否を判断しないと決め、政府と県に次のように話し合いを促した。「いずれの判断をしても、それが国と地方のあるべき関係を構築することに資するとは考えられない」「普天間の返還という共通目標に向けて真摯(しんし)に協議し、納得できる結果を導き出す努力をすることが最善の道だ」・・・県議会与党が過半数の議席を得た6月の沖縄県議選に続き、今月10日の参院選沖縄選挙区では、野党統一候補が現職の沖縄担当相を大差で破った。辺野古移設計画をはじめ安倍政権の沖縄政策を批判する民意が、改めて示されたと言えるだろう。 だが参院選の終了を待っていたかのように、政府は再び強硬姿勢を見せ始めている。・・・ 政府が直視すべきは、県民の理解がなければ辺野古移設は困難だし、米軍基地の安定的な運用は望めないという現実だ。日米安保を円滑に機能させるためにも、県民との信頼の立て直しこそ急ぐ必要がある。政府はまず「辺野古が唯一の解決策」という固定観念から脱することだ。そのうえで米政府に働きかけて海兵隊の規模と機能を再検討し、県外・国外への分散を進めることだ。民意を軽視していては、決して問題解決にはつながらない。 介護保険見直し 将来見据え合意形成を(2016/07/22京都新聞) 経済対策20兆円 期待より不安が先立つ(2016/07/22東京新聞) (声)避難解除は住民のためなのか(2016/07/22朝日新聞)無職 山村哲男(神奈川県 69) 東京電力福島第一原発の事故で出されていた福島県南相馬市南部の避難指示が解除された。政府は、帰還困難区域を除く全ての避難指示を来年3月までに解除、帰還困難区域の一部も2021年をめどに解除する方針という。しかし、住民が抱く放射能や生活への不安は解消されないままだ。農業をする人々は、家屋が除染されて住めるようになったからといって、安心できるだろうか。水田に除染廃棄物が詰まった黒い袋が山積みで、搬出のめども立たないような状況なのに。また、居住できる水準の放射線量が年20ミリシーベルト以下とされているが、これは本当に安全な数字なのか。これにも根強い不安がある。住民の不安や疑問をよそに解除が進む。政府に「解除を遅らせることは復興の妨げになる」という考えがあるとしたら、それは間違っている。東電にも言いたい。解除が進めば損害賠償の負担が減って、経営再建につながるのかもしれない。しかし東電には、避難によって生活基盤を失った人々に対して、生活再建が軌道に乗るまで援助を続ける責任があるはずだ。 (声)若い世代 「道徳」を評価できるんですか?(2016/07/22朝日新聞)中学生 梅原実菜子(東京都 15) 2018年度から、小中学校で道徳が教科になると知りました。私は道徳の授業が今よりも重視され、中身が濃くなるのは良いと思います。しかし、評価をつけることにはあまり賛成できません。評価をつけられるとなると、大人が求める「正解」があると考え、それを見つけようとする生徒が出ると思います。でも道徳の場合、全員が全く同じ考えを持つとは考えにくく、一つの教材から一人ひとり異なるものを学び取るのが自然だと思います。いろいろな考えや立場をお互いに理解しあった上で、自分の意見を持つことが重要です。人の心に正解はありません。人それぞれです。それを評価するのは難しいと思います。できるのでしょうか?本当に生徒のためになる道徳の授業になることを願います。 |
米ロボット爆殺 アトムを泣かせるな(2016/07/21東京新聞) 10代の高投票率 一過性に終わらせない(2016/07/21東京新聞) 巨泉さん、自己主張する司会先駆け 「遺言」で首相批判(2016/07/20朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/ASJ7N3GHDJ7NUCLV00H.html 大橋巨泉さん死去 昭和のマルチタレント TVの申し子(2016/07/20東京新聞)0709 (声)自民党の調査は「密告」奨励だ(2016/07/20朝日新聞)無職 中島一浩(千葉県 63) 自民党が、学校教育における「政治的中立性を逸脱するような不適切な事例」を募った。要するに、自公政権による政治を批判的に教えた教員の名前を含め、事例を挙げるように生徒や保護者らに呼びかけたのだ。「密告」を奨励するようなやり方は、冷戦時代の東ドイツで秘密警察シュタージが反体制派市民を弾圧するために活用した手法のようだ。秘密保護法の制定など、昨今の我が国の政治の暗黒性を心配していたが、とうとうここまで来たかと恐ろしくなる。18歳に選挙権年齢が引き下げられ、高校での主権者教育の必要性が叫ばれているのに、明らかにそれに水を差す行為だ。「政治的中立性」に厳格な定義などない。ある生徒が「中立的でない」と思う教え方について、他の生徒が「中立的だ」と考えることは、当然ありうる。しかも、生徒たちは年齢的に政治に関して未熟だ。そんな未熟な生徒たちを利用して、教員を「密告」するよう募る。そこには「政治的中立性」の名を借り、自分たちに都合の良いことだけを教員に教えさせようという意図があるとしか思えない。 ナノサイズの32面体(2016/07/20京都新聞) 島を分断する自衛隊配備(2016/07/20東京新聞) 伊方3号機、再稼働8月以降に(2016/07/17共同通信) 【石棺の意味(下)】「核のごみ」最終処分危惧 福島県民と対話求める声(2016/07/18福島民友) (考論 長谷部×杉田)参院選―「改憲勢力3分の2」の意味(2016/07/18朝日新聞) 長谷部恭男・早稲田大教授 参院選の結果は野党が1人区で11勝し、かなり善戦したと言えます。共闘していなければ、とてもここまで持ちこたえられなかったでしょう。 杉田敦・法政大教授 いま一部メディアが、野党共闘は破綻(はたん)したとさかんに言っていますが、成功したから潰したいという意図が透けて見えます。一方、自民党は大勝し、改憲に前向きな「改憲勢力」の議席が3分の2に達した。安倍晋三首相は次の国会から憲法審査会を動かし、議論を進めたいと言っています。・・・ 杉田 安倍さんやその周辺は終始、憲法は参院選の主要な争点ではないと言ってきました。それに対して一部の野党は、安保法制などの経験からして、選挙後に安倍首相は豹変(ひょうへん)し、憲法についても信任を得たと言うに違いない、だから憲法が争点なのだと訴えた。 長谷部 そして予想通り、豹変した。 杉田 安倍さんは選挙後の記者会見で「いかにわが党の案をベースに3分の2を構築していくか。これがまさに政治の技術だ」と明言しました。国民に正面から憲法改正を問いかけることなく、手続きだけ進めてしまおうということでしょう。しかもそれが「政治の技術」と言うのだから、厳しく批判されるべきです。・・・ 長谷部 しかし、憲法の統治機構の定めが何のためにあるかというと、一つの重要な要請は権力の行使にチェックを働かせることです。その時々の衆院の多数派が権力をふるいやすくすることを目的に憲法を変えるなら、そもそも憲法はいりません。改憲が自己目的化して、やるべきでないことをやろうとしています。 杉田 こう話してきて、いつの間にか、憲法改正自体は必要で、後はどこを変えるかだという風に戦線がずらされてしまっていることを実感します。いろいろ批判したところで、安倍さんは憲法改正をやるだろうから、野党もメディアも、それを前提に考えなきゃいけないという状況追認的な議論にどうしてもなりがちです。でも、よくよく注意しないと、改憲が自己目的化した人たちの土俵に引きずり込まれます。・・・ ■世界で過激な民主主義 長谷部/再び立憲主義の想起を 杉田 杉田 安倍さんはいま、「政治の技術」を発揮し、しきりに国民投票があるんだから、最後に決めるのは国民だと強調していますね。しかし、レファレンダム(国民投票)と、プレビシット(人民投票)は違う。プレビシットは民意を聞くためではなく、為政者への人民の信任を求めるために行われる国民投票で、為政者が自らの権力維持を図る狙いで行われるものです。行政の長たる首相が主導する形で行われる国民投票はプレビシットの典型です。その腑(ふ)分けをきちんとしておく必要があります。・・・ 長谷部 過激な民主主義が世界的に広がっています。憲法の抑制と均衡というブレーキは外して、政党という壁も取り払って、とにかく民意で突き進めと。 杉田 国民主権だ、勝手に決めるなという意識は大事です。ただ、一方でそれは「最後に決めるのは国民の皆さんです」と言いながら行われる人民投票と実は相性がよくて、独裁政治を引き寄せてしまう危うい側面もある。やはり民主主義だけではだめで、権力の暴走を抑えるという立憲主義をもう一度想起しないといけません。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12466405.html ドイツ・メディアは日本の参議院選挙の結果をどう伝えたか?(じゅん / 2016年7月17日みどりの1kWh) 4.「アベノミクス」の行方は? 安倍首相は、選挙での勝利を金融緩和が中心のアベノミクスが有権者によって信頼されたと受け止め、アベノミクスを加速させる意向を改めて強調した。しかし、これまでのところアベノミクスは、宣伝されるほどの効果をあげず、国内景気は相変わらず低迷したままで、アベノミクスは失敗したという議論がある。安倍首相が、IMF国際通貨基金が勧告する経済の真の構造改革に取り組むかどうかは、不明である。安倍首相が彼の本来の目標である改憲問題を優先した場合には、経済政策がなおざりになる。だが、有権者が経済的に満足しなければ、憲法改正への多数の支持も得られないだろう。 5.日本の選挙ではなぜ原発問題が選挙の争点にならないのか? 選挙前のアンケートでは、有権者は原発問題を重要視していなかった。有権者の主な関心は経済問題にあった。しかし、それは原発再稼働を進めようとする安倍政権の方針に抵抗がないことを意味するわけではない。参議院選挙と同じ日に行われた鹿児島県知事の選挙では、原発反対を唱える野党陣営の三反園訓氏(58歳、元テレビ解説者)が当選した。5年前の福島原発事故以後再稼働された2基の原発は同県内にある。 ・・・「日本の現行憲法は、世界中で最善のもの」という、平和憲法の制定に関わったベアーテ・シロタさんの言葉を引用しているのは、ミュンヘンで発行されている全国新聞、南ドイツ新聞(Su¨ddeutsche Zeitung)のクリストフ・ナイトハート記者だ。有名なユダヤ人ピアニストの娘としてウイーンに生まれたシロタさんは、両親が日本に亡命したため日本で育ったが、第二次世界大戦中はアメリカのカレッジで勉強していたため日本に残った両親とは離れ離れになった。彼女は両親を探すため、戦後いち早くGHQ(連合国総司令部)の一員として東京に戻った。連合国軍最高司令官のマッカーサーは、日本を民主化するために新憲法を作るよう求めたが、日本側が作ってきた草案は、旧憲法と内容がほとんど変わらない非民主的なものだった。しびれを切らしたマッカーサーは1946年2月初め、GHQの特別チームに民主的な憲法草案を英語で7日以内に作るよう命じたという。 チームの中で女性は彼女一人、日本女性の地位の低さを肌で感じていたシロタさんは男女平等や家庭の民主的なあり方に関する条項を盛り込むことに尽力した。シロタさんは1990年半ばまで秘密を守ってきたが、のちに自叙伝で「当時22歳の自分が人権や女性の権利に関する条項の草案を作った」ことを明らかにした。そのベアーテ・シロタさんは、2008年に南ドイツ新聞とのインタビューで次のように語っている。・・・この「最善の憲法」を安倍晋三首相は根本から変えようとしており、今回の参議院選挙の結果、実現の可能性が生まれたように思われる。日本の右翼は外国人によって「押し付けられた」憲法は国民の恥だと考えている。1958年から1960年まで首相を勤めた岸信介氏は、1930年代に日本の植民地、満州で重要な地位にあり、戦争中は軍需相を勤め、戦後東京裁判でA級戦犯容疑に問われたが、釈放された。政界に復帰した岸元首相は初めからこの新憲法を受け入れず、自主憲法の制定を強力に主張した。改憲の試みは結局成功しなかったが、1955年、岸氏らによって結成された自由民主党は、成立以来憲法改正を党の目標に掲げている。孫である安倍首相は岸元首相を尊敬しており、祖父の果たせなかった憲法改正の夢の実現を自らの悲願としている。 人文学の挑戦 言葉に託す 対話・つながり 育む力(2016/07/19ヒロシマ平和メディアセンター) 「せんそうは はじめるのは かんたんだけど おわるのは むずかしい」「わたしの こころは わたしのもの だれかに あやつられたくない」「わたしの いのちは わたしのもの だれかの どうぐに なりたくない」…。 「こども語訳」反響 柔らかな言葉に強い意志が宿る。全530字の平仮名で紡がれ、タイトルは「わたしの『やめて』」。安全保障関連法案を巡る論議が熱を帯びた昨年7月、京都大の教員や学生でつくる「自由と平和のための京大有志の会」がホームページ(HP)で発信した声明書に、間もなく追記された「こども語訳」だ。 訳したのは、広島市東区出身で大手予備校の地理講師、山岡信幸さん(52)=埼玉県入間市。インターネット上で共感を呼び、昨年9月には東京の絵本作家によって絵本化もされた。香川県のろう学校の生徒が巨大な紙に書き出して文化祭で展示するなど、反響が広がる。 ・・・山岡さんが「こども語訳」という形で声明書に反応したのも、「安保法制にとどまらない、さまざまな課題をくみ上げる吸引力を感じた」からだ。特に念頭にあったのは、原発政策を巡る社会の「空気」。被爆2世でもある山岡さんは、福島第1原発事故後、子どもたちの食などを守る市民活動に携わってきた。 しかし、周囲を気にして押し黙る人は少なくない。「勇気が要るけど、ものの言いにくい雰囲気を破っていくには結局、一人一人の言葉が力になる」。そのきっかけになればとの思いを込めながら、「翻訳」に挑んだという。 |