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<POINT NEWS172>2016/07/19・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

sankaku172sankaku
2016/07/19sankaku07/25

 



鹿児島新知事  「脱原発」の実現目指せ(2016/07/25京都新聞)
全国で唯一稼働している九州電力川内原発がある鹿児島県に「脱原発」を掲げる知事が誕生する。三反園訓氏には「原発のない社会をつくっていく」とした目標の実現に努めてもらいたい。三反園氏は10日に投開票された知事選の公約で、震度7を2回記録した4月の熊本地震をふまえ、川内原発を一時停止して施設の点検と避難計画の見直しを行うとした。現職の多選の是非が大きな争点となったが、原発をめぐる姿勢が選挙結果に与えた影響は小さくなかっただろう。当初は現職が有利と予想されたが、三反園氏が徐々に支持を広げ、8万票以上引き離して初当選を果たした。原発30キロ圏の9市町のうち6市町で三反園氏が勝利し、再稼働で経済的な恩恵を最も受けているはずの薩摩川内市でも7票差で制した。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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英アーム社買収 孫氏の挑戦を見守る(2016/07/25東京新聞)
三兆三千億円という買収金額の大きさに驚いた人は多いだろう。ソフトバンク、孫正義社長の英半導体設計会社買収は、停滞して未来の見えないこの国に「挑戦」というインパクトも広げている。あらゆるものがインターネットでつながるIoT社会を視野に、ソフトバンクグループを率いる孫社長が買収するのは英国のアーム・ホールディングス社。スマートフォンの頭脳にあたる中央演算処理装置(CPU)や通信半導体を設計し、90%以上のシェアを持つ超優良企業で、買収金額は日本企業としては過去最大規模になる。・・・スマホは多くの国の人々にメールや映像による自由な発言、表現をもたらし「アラブの春」と呼ばれる民主化運動の原動力にもなった。個人の利用は、個人から社会への働きかけへと大きく利用の意味を変えた。IoTもAIも交通や物流、エネルギー、防災など幅広い分野で暮らしに貢献するだけでなく、社会のあり方そのものに影響する可能性がある。孫社長は巨額の投資の先にどのような暮らし、社会のあるべき未来を見ようとしているのか。そんな視点も忘れずに孫氏の挑戦を見続けたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016072502000131.html

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<社説>久辺3区補助金継続 ばらまきで民意得られない (2016/07/25琉球新報)
「地元の地元」を懐柔することが、米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古の新基地建設強行のお墨付きになるのか。政府は、新基地建設地に最も近い久辺3区へ直接補助金を交付する再編関連特別地域支援事業を次年度以降も継続すると23日、3区長に直接伝えた。・・・米軍再編交付金は、原発立地自治体を対象とする電源3法交付金を模したものだ。国は原発を、電源交付金という「アメ」を使って過疎や失業に悩む地方に受け入れさせた。弱者に米軍基地や原発の負担を押し付け、金で片を付けるのがこの国の常とう手段だ。・・・しかし国策を推し進めるためになりふり構わず補助金を落とす手法は、沖縄社会の賛意を得られるとは思わない。十分な監査機能を持たない自治会など任意団体へ公金を投じるのは補助金適正化法にも違反する疑いがある。移設計画に必要なのは金のばらまきでなく、政府が県民の反対の民意を受け入れて計画を見直すことだ。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-322762.html

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(時時刻刻)乱射、ドイツまでも 飲食店・商業施設、犠牲8人は若者(2016/07/24朝日新聞)
 ドイツ南部ミュンヘンで22日夕、若者8人を含む9人が犠牲となる銃乱射事件が起きた。欧州各地でテロが相次ぎ、治安対策に力を入れていた中での事件。経済大国に衝撃が走った。・・・欧州各地でテロが相次ぐ中で起きた銃乱射事件は、人々の心の底に潜んでいたおびえをかきたてた。事件発生直後、警察当局は「複数の容疑者が逃走している可能性がある」と発表した。市民に外出の自粛を求め、約2300人の警官で大規模な捜索を行った。市内では、電車、バスなどの公共交通機関が一斉に運行を停止した。・・・欧州メディアが着目するのは、2011年にノルウェーの首都オスロ郊外で反イスラムの排外主義に駆られた男が中道左派の与党の集会で銃を乱射するなどし、77人が犠牲になった事件から、22日でちょうど5年だったことだ。また容疑者は、09年に独南部シュツットガルト近郊のビネンデンで起きた銃乱射事件にも強い関心を寄せていたという。17歳の少年が出身校に侵入して銃を乱射するなどし、15人を殺害した事件だ。・・・ 南仏ニースで84人が死亡したトラック突入テロから1週間あまり。ドイツ南部での列車内テロを含め、3件の実行犯に共通するのは、事件を起こすまでは当局が監視下に置くような「過激派」ではなく、社会に溶け込んで生活していたことだ。「不安定な若者たち」の姿が浮かぶ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12476438.html

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(日曜に想う)「政治的中立」息苦しい教室 編集委員・福島申二(2016/07/24朝日新聞)
明るく軽快な歌とは裏腹に、暗くて重いものだったようだ。太平洋戦争を庶民が末端から支えた隣組(となりぐみ)の制度である。きのうから東京都内でその特別企画展が始まったと聞いて、当コラムを書くにあたって訪ねてみた。戦争への懐疑など口には出せない。非国民呼ばわりを恐れ、互いの目と耳を互いが用心する日々が息苦しくないわけがないと、展示を見ながら想像した。そんな過去を引き合いにするのは大仰だと、自民党の文部科学部会の方々は言うだろうか。だが教育現場の受ける息苦しさはかなりのものと想像する。学校教育での「政治的中立を逸脱するような不適切な事例」の情報提供を党のホームページで呼びかけた。これに対して「生徒や保護者に密告を促すのか」といった批判が相次いだのはもっともだ。・・・「いつ、どこで、だれが、何を、どのように」と具体的な情報の記入を求めていて、ネットによる告げ口奨励と感じた人が少なくないのは分かる。中止を求める声も噴出した。1カ月足らずで店じまいしたが、それでも相当数の事例が集まったそうだ。一体どんな人たちが、どんな基準で検証するのだろう。

 自民議員による「風紀委員会」と言っては軽くて失礼か。なら、もっと重々しく憲兵的な印象とでも言おうか。いずれにしても、歓迎すべき「18歳の選挙権」が、選ばれる側の政治家の思惑で重い空気をまとうのは、ゆゆしいことだ。「経験上、相当な萎縮を生むでしょうね」と、元東京都立高校長の土肥信雄さん(67)は言う。かつて東京都教委が都立校の職員会議での採決や挙手を禁じた通知に異議を申し立て、「たった一人の反乱」といわれた人だ。「特定の主張のみを教えるべきでないのは当然」としつつ、「憲法9条は大切だと思う、と語っただけで偏向だと通報されかねない疑心暗鬼が教育現場に蔓延(まんえん)したら、先生と生徒の信頼関係は崩れてしまいます」。ひいては生徒に、政治とはうさん臭いもの、という印象を与えかねないと土肥さんは案じる。・・・近代政治の主要理念である自由と民主を連ねた名の政党である。言論統制的な発想も含めてあれやこれや、“不自由非民主党”であっては屋号が泣こう。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12476544.html

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<社説>トルコ非常事態宣言 強権やめ国民融和の道探れ(2016/07/24琉球新報)

トルコのエルドアン大統領は今月中旬に起きたクーデター未遂を受けて、3カ月の非常事態を宣言した。在米のイスラム指導者ギュレン師を反乱の「黒幕」と見なし、同師の支持者を敵対勢力として軍と国家から完全に排除する狙いだ。大統領は宣言の目的について「テロ組織関係者を全て排除する」ことと「民主主義と法、自由の価値を守り強化する」ためだとしている。しかし実際は敵対勢力の一掃を図り、大統領の権限拡大を図ろうとしている。民主主義と法、自由の価値を守るというより、独裁的な色合いを深めているとしか思えない。・・・ 少数民族クルド系野党の国民民主主義党は「独裁に向かおうとしている」と批判している。欧州など国際社会も懸念を示している。しかし大統領は「この決断を批判する権利はない」と主張し、聞く耳を持たない。国民の分断を深める強権的手法が正しいはずはない。大統領は一刻も早く、法と民主主義に基づく統治で秩序を取り戻すべきだ。国民融和の道を探り、国内の安定を図る努力をしてほしい。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-322246.html

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太陽系外の岩石惑星に大気、初めて確認(2016/07/21ナショナルジオグラフィックス)
 地球からわずか40光年の距離にある超低温の暗い恒星トラピスト1のまわりに、3つの地球サイズの系外惑星トラピスト1b、1c、1dが発見されたのが今年5月のこと。以来注目を集めてきたこれら3つの惑星のうち2つについて、より詳細な事実が明らかになり、科学誌『ネイチャー』に論文が発表された。2つの惑星トラピスト1bと1cが主星の前を横切るタイミングをハッブル宇宙望遠鏡を使って観測したところ、これらが地球のような岩石惑星で、生命が存在できる可能性があることが明らかになった。さらに、どちらの惑星も、地球や金星や火星のまわりにあるような高密度の大気に包まれていることが分かった。・・・ 米NASAのゴダード宇宙飛行センターのラヴィ・コッパラプ氏は、「すばらしい研究成果で、系外岩石惑星の大気に関する今後の研究に大きな影響を及ぼすでしょう」と言う。「ただ、現段階では、これらの惑星に生命が居住できるとは断言できません」
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/072100272/

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(社説)小中学の道徳 教科にすべきではない(2016/07/24朝日新聞)
 子どもの内面が評価できるのか。多様な価値観を認める教科書が生まれるのか。いずれも疑問をぬぐえない。「道徳」はやはり教科にすべきではない。文部科学省は、小中学校の道徳を2018年度以降に教科化する方針だ。同省の専門家会議が、指導方法や評価のあり方について報告をまとめた。・・・ 運用次第では、愛国心を教え軍国主義教育を担った戦前の国定教科書に近づきかねない。道徳が70年以上教科にならなかったのは、教科書を使い、評価することが心のあり方への介入となる懸念があったからだ。その慎重な配慮を捨て、なぜ今、子どもの心を評価せねばならないのか。来春に公表される検定結果にも目をこらしたい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12476412.html

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先生も休もう  夏休み、心身癒やす機会(2016/07/24京都新聞)
 公立小、中学校が夏休みに入った。8月末までの約1カ月、学校が休みになる。子どもたちは自由な時間を使って、思い切り学び、遊び、本も読んでほしい。同時に、学校の先生たちには日ごろの働き過ぎの自分を顧みてもらいたい。近年の国際的な調査で、日本の教員の長時間勤務は大きな問題になっているからだ。仕事に追われる先生はゆとりを忘れ、疲れ過ぎている。この際、ゆっくりと体と心を癒やしてほしい。先進国など三十数カ国・地域が加わる経済協力開発機構(OECD)の調査で、日本の中学校教員の忙しさが突出していることが明らかになった。「国際教員指導環境調査」と呼ばれる国際比較調査があり、2013年の第2回調査に日本が初めて参加した。先生の1週間の勤務時間は授業時間の17・7時間を含めて53・9時間だった。参加国平均の38・3時間を大きく上回り、最も長かった。他国と比べると、平均の1・4倍も働いている勘定になる。・・・特に、中学と高校教員のうち運動部の顧問を務める先生の実態は深刻というべきだ。一部の学校では放課後の練習に加え、早朝の授業時間前に「朝練」という練習を行うクラブもあり、休日には対外試合もある。生徒を指導する顧問の先生の負担は大きい。子どもと一緒にいる学校という空間で、先生がオン(仕事)とオフ(休み)の時間を区切るのは難しい面はある。長い夏休みはチャンスかも知れない。休むときは思い切り休み、英気を養う。そんな先生たちの夏休みであってほしい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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<社説>ヘリパッド工事再開 許されぬ建設強行 政府は計画見直し話し合え(2016/07/23琉球新報)
県民世論を踏みにじる暴挙だ。沖縄防衛局は米軍北部訓練場内のヘリパッド建設工事を強行した。警察力で基地ゲート周辺の県道を封鎖し、反対行動を排除した上での工事再開である。反対行動のテントや駐車車両も強制撤去された。生活道路を封鎖し、工事に反対する住民、県民を排除した建設強行は、米軍占領下の「銃剣とブルドーザー」による軍用地強制接収をも想起させる。・・・ 名桜大学の大城渡准教授はこうした警察活動に対し「国策を批判する市民運動を抑圧する動きであり、戦時下の治安維持法を想起させる」と指摘している。沖縄にとどまらず国民の人権、民主主義そのものが危機にひんしている。建設が強行されるヘリパッドは、オスプレイを配備予定の辺野古新基地と一体的な施設だ。既設ヘリパッドには既にオスプレイが飛来しているが、辺野古新基地建設により、両施設間をオスプレイが日常的に行き交うことになる。・・・ヘリパッドが建設されれば「人間は住めなくなる」という住民の懸念は現実となった。夜間の騒音発生回数が2年前に比べ22倍にも激増。眠れない児童生徒が学校を休む事態となっているのだ。このような事態を重く見た翁長雄志知事が、工事再開を「容認できない」と表明したのは当然だ。東村の伊集盛久村長は、北部訓練場の過半返還のためヘリパッド建設を容認する立場だが、オスプレイの運用には反対している。・・・沖縄本島北部の海、山の自然、住民の命が辺野古新基地とヘリパッドの建設で危機にさらされている。建設に反対する県民の心も踏みにじられている。建設強行は県民の人権だけでなく世界自然遺産に値する豊かな自然、日本の国益をも損なう。政府は無謀な建設を中止し、計画見直しを県や住民と話し合うべきだ。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-321704.html

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1300個、18倍の銀河を一度に発見、新電波望遠鏡(2016/07/23ナショナルジオグラフィックス))
建設途上の南アフリカのミーアキャット電波望遠鏡/宙の既知の銀河の数が一気に18倍に跳ね上がった。多数の巨大なパラボラアンテナを相互に接続した南アフリカ共和国のミーアキャット(MeerKAT)電波望遠鏡は、現在もまだ建設中だ。しかし、天文学者たちは、その驚くべき性能の一端を垣間見ることができた。今まで70個の銀河しか発見されていなかった領域で、1300個もの銀河が写った詳細な画像をとらえることに成功したのだ。・・・ リッチ氏は、COSMOSという国際研究プロジェクトに参加している。なぜ宇宙の銀河は無秩序に分散しているのではなく、大規模な構造を持っているのかを15年間にわたって研究しているプロジェクトだ。「私たちは、世界中のあらゆる大望遠鏡を使ってこのテーマに挑んでいます」。リッチ氏が観測している領域では、200万個以上の銀河が見つかっている。「私たちは電波を使って綿密に観測してきましたが、ミーアキャットがここまで強力であるなら、ぜひ私たちの観測ポイントも見てみたいものです」
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/072200274/

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独・ミュンヘンで銃乱射、9人死亡 自殺のイラン系18歳か(2016/07/23東京新聞)
 【ベルリン=垣見洋樹】ドイツ南部ミュンヘンの大型ショッピングセンターで二十二日午後六時(日本時間二十三日午前一時)ごろ、買い物客らに向けて銃が乱射され、九人が死亡、十六人が負傷した。うち三人は重傷。地元警察によると、容疑者はミュンヘンに住むドイツとイランの二重国籍の男(18)で、現場近くで自殺したとみられる遺体が見つかった。テロの可能性も含め犯行動機や背後関係を調べている。・・・十八日にはドイツ南部ビュルツブルクの列車内で、アフガニスタン出身の難民の少年(17)がナイフとおので乗客五人に重軽傷を負わせて、警察に射殺される事件が起き、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。


<ミュンヘン> ドイツ南部に位置する同国第3の都市。バイエルン州の州都で人口約140万8000人(2013年推定)。「ビールの街」として知られ、札幌市と姉妹都市提携。自動車大手BMWや総合電機大手シーメンスの本社がある。西ドイツ時代の1972年にミュンヘン五輪が開催されたが、期間中の9月5日にパレスチナ・ゲリラのメンバーがイスラエル選手の宿舎を襲撃、イスラエル選手団11人ら計17人が死亡する五輪史上最悪の惨事となった。 (共同)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016072390135811.html

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辺野古再提訴  裁判よりも話し合いで(2016/07/23京都新聞)
 政府は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事に対し、撤回を求める政府の是正指示に従わないのは違法だとの確認を求める訴訟を福岡高裁那覇支部に起こした。政府は県と3月にいったん和解したが、改めて法廷闘争での決着を急ぐことで両者の溝がさらに深まるのではないか。・・・ 政府は「辺野古移設が唯一の選択肢」というかたくなな姿勢を改めるべきだ。安倍晋三首相は「沖縄の方々の気持ちに寄り添う」と繰り返してきた。それならば裁判で強行突破を図るのではなく、県側との誠実な話し合いを通して解決策を探らなければならない。たとえ裁判で勝っても、県民の理解が得られなければ円滑な移設は困難だということを認識する必要がある。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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沖縄の米軍基地 対話でしか打開できぬ(2016/07/23東京新聞)
米軍普天間飛行場の返還に伴う新基地建設をめぐり、政府が再び沖縄県との法廷闘争に入った。和解プロセスからの逸脱である。対話を通じてしか打開できないことを安倍政権は肝に銘じるべきだ。話し合いで問題解決の道を探る心積もりなど、最初からなかったのではないか。そう勘繰らざるを得ない強権的な姿勢である。・・・六月の県議選では翁長県政与党が過半数を確保した。今月十日の参院選沖縄選挙区では自民党の島尻安伊子沖縄・北方担当相が野党統一候補に惨敗し、沖縄から与党系国会議員がいなくなった。いずれも、在日米軍専用施設の約74%が集中する沖縄県に、米軍基地はこれ以上造らせないという県民の強い意思の表れだ。安倍政権は選挙で示された民意を尊重し、辺野古「移設」をまず白紙に戻し、国外・県外移設など県民の抜本的な基地負担軽減策の検討に入るべきである。安倍政権は、米軍北部訓練場の一部返還の条件とされている東村高江のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設工事も再開した。選挙が終われば、結果に関係なく、地元の反対を押し切ってでも米軍専用施設の建設を進める。そんな強権的な姿勢で、県民の理解が得られるわけがない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016072302000150.html

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(声)アフリカで知った日本の価値(2016/07/23朝日新聞)小学校教員 宇梶紀子(栃木県 30)

 西アフリカのブルキナファソで昨春まで1年9カ月間、青年海外協力隊員として生活し、教員養成学校の教員を務めた。サハラ砂漠以南の「サブサハラ」と呼ばれる地域にある。周辺にはイスラム過激派の拠点があるナイジェリア、イスラム武装勢力掃討のためフランスが軍事介入したマリなど問題を抱える国が並ぶ。そうした中、ブルキナファソの政情は、クーデター騒ぎなどがあるにせよ、比較的安定している。背景には、国民間の対立を過度に深刻化させないようにする人々の知恵があると感じた。イスラム教やキリスト教など信仰も様々な国。60以上の部族が共存している。違う部族の人が会った時はジョークを言い合う。各宗教のお祝いの行事は、自分の信仰と関係なく祝う習慣がある。多様性ゆえ、衝突を避ける知恵が生まれたのかも知れない。「和」を大切にするブルキナファソの人たちから、日本は好印象を持たれていた。アフリカで開発援助をするなど、非軍事分野で貢献する国として知られているからだ。戦争を放棄した平和主義の日本だからこそ独特の存在感を示せていると、逆に教えられた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12474503.html

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(核といのちを考える 被爆国から2016夏:4)原子力、「義」に反する 柳美里さん(2016/07/23朝日新聞)
 東日本大震災、原発事故が起きた翌月から福島県南相馬市へ通い、昨年4月に移住しました。災害FMでパーソナリティーを務め、被災者ら400人以上から話を聴きました。驚いたのが、「米や野菜は他人が作ったものを買うのは情けない」という話。商売をしている人や原発で作業をしていた人も、自分で食べる米は自分で作っていた。川で釣りをし、山菜やタケノコを採るのが楽しみだった。それが原発事故でぶつぶつに切られた。暮らしてみて、奪われたものが何かがわかりました。福島は高度成長の時代、効率よく安価で発電できると原発銀座になった。それが、お金で買えないものを根こそぎ奪った。事故から5年。切迫した人たちの苦しみをもう一度、視界の中心にもってくるべきです。

・・・昨年8月、長崎の爆心地を巡りました。原爆も効率よく人を殺すもの。効率と命、生活は秤(はかり)にかけられない。原子力は誰かを危険にさらすもの。すべてを破壊し、誰も責任がとれない。それは「義」に反するのだ。そう問い続けなければいけないと思うのです。(聞き手・岡田将平)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12474607.html

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ワンウェイ・ポリ袋禁止に踏み切るフランス(やま / 2016年7月17日みどりの1kWh)
フランスのエネルギー転換法では、石油が原料であるプラスチック製品の節減が重要な課題であるとされ、今月初めから薄いポリ袋の販売が禁止されました。日常生活に欠かせないポリ袋の禁止とは“勇気”ある政策です。フランスでは1年に170億枚のワンウェイ・ポリ袋が出回っているそうです。「この現状にやっと終止符が打たれると、市民はポジティブに受け止めている」とドイツ公共ラジオ放送の「ドイチュランドフンク(DLF)」はフランス市民の声を伝えました。

「ポリ袋の禁止は環境保護のためになると思います。私は、前からスーパーなどでポリ袋をもらうことをいつも断っていました」。「魚を買うとき、ポリ袋は欠かせません。でも直ぐには捨てずに、我が家の犬の糞をこれで取り除いています」。「いつもエコバッグを持っていますが、気をつけていないと、買ったものをレジでポリ袋に入れられてしまうことが時々あります。今回、ポリ袋が禁止されて良かったと思います」。・・・ポリ袋の禁止は地域内の経済循環を高めています。例えばフランス北部にあるルーべ。この町の肉屋では、ポリ袋の代わりに、肉やハム等をリターナブル容器に入れてくれます。消費者は容器を家で洗い、次の買い物に使います。・・・先日、、「海のプラスチックを簡単に拾うプロジェクト」についてのリンクが日本から送られきました。日本海のプラスチックの問題解決として注目されているのは、オランダの青年が開発したV型の水面バリヤーです。彼のプロジェクトが収集できるのは海に浮かぶプラスチックのゴミだけです。残りの70%は既に海の底を覆っています。一部のグループの表面的な「海の掃除」だけではなく、これから被害が生じないように共同で取り組む必要があるのではないでしょうか。
http://midori1kwh.de/2016/07/17/8371

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川の土に高濃度放射性物質(2016/07/23共同通信)
福島、宮城でと環境保護団体
 福島、宮城両県にある河川周辺の土壌中に東京電力福島第1原発事故からの放射性物質が高濃度に蓄積しているなどとする調査結果を、環境保護団体、グリーンピースが21日、発表した。最高だった新田川(福島県南相馬市)脇の土の濃度は1キロ当たり2万9800ベクレルで、ほぼ同時期に採取した滋賀県琵琶湖の底泥の2千倍超。事故で出た放射性セシウムが河川によって運ばれ、蓄積したとみられる。 グリーンピースのケンドラ・ウルリッチさんは「大量の放射性物質が生態系の中で循環し、森林や淡水系が放射能の供給源となり続ける」と指摘、長期間の環境監視の必要性を強調した。
http://this.kiji.is/128774205205381126?c=39546741839462401

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生活援助縮小 「介護離職ゼロ」に反する(2016/07/22信濃毎日新聞)
安倍晋三政権が掲げる「介護離職ゼロ」の政策は空文化する。そんな危惧を覚える介護保険制度の見直しだ。厚生労働省が社会保障審議会の部会を開き、給付費が増大している介護サービスの縮小の検討に入った。掃除や調理、買い物などの生活援助を縮小する。車いすや介護ベッドなどの福祉用具のレンタルとバリアフリー化する住宅改修費用を原則自己負担にする。65〜74歳の自己負担を1割から2割に引き上げる…。・・・サービスを利用する際の負担が重くなれば、低年金の高齢者らが利用を控えざるを得なくなる。その穴を家族が埋めるしかなければ、介護を理由に仕事を辞める人は今の年間約10万人から増え、「ゼロ」どころではなくなる。
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160722/KT160721ETI090010000.php

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陸自宿営地に流れ弾? 南スーダン(2016/07/22朝日新聞)
 南スーダンの首都ジュバで今月起きた大統領派と副大統領派の大規模な戦闘で、現地の国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊の宿営地内に、小銃のものとみられる弾頭が複数落下していたことがわかった。岡部俊哉陸上幕僚長が21日、記者会見で明らかにした。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12472529.html

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(社説)政府と沖縄県 裁判より対話でこそ(2016/07/22朝日新聞)
政府と沖縄県の話し合いに、冷たい水を差すことにならないか、懸念される。米軍普天間飛行場の辺野古への移設計画をめぐり、政府はきょう県を相手取り、違法確認訴訟を起こす方針だ。翁長雄志(おながたけし)知事が前知事の埋め立て承認を取り消したことに対し、国土交通相の是正指示に従わないのは違法だと訴える。・・・ 

改めて確認しておきたい。

 国交相の是正指示について、国の第三者機関「国地方係争処理委員会」は6月に適否を判断しないと決め、政府と県に次のように話し合いを促した。「いずれの判断をしても、それが国と地方のあるべき関係を構築することに資するとは考えられない」「普天間の返還という共通目標に向けて真摯(しんし)に協議し、納得できる結果を導き出す努力をすることが最善の道だ」・・・県議会与党が過半数の議席を得た6月の沖縄県議選に続き、今月10日の参院選沖縄選挙区では、野党統一候補が現職の沖縄担当相を大差で破った。辺野古移設計画をはじめ安倍政権の沖縄政策を批判する民意が、改めて示されたと言えるだろう。

 だが参院選の終了を待っていたかのように、政府は再び強硬姿勢を見せ始めている。・・・ 政府が直視すべきは、県民の理解がなければ辺野古移設は困難だし、米軍基地の安定的な運用は望めないという現実だ。日米安保を円滑に機能させるためにも、県民との信頼の立て直しこそ急ぐ必要がある。政府はまず「辺野古が唯一の解決策」という固定観念から脱することだ。そのうえで米政府に働きかけて海兵隊の規模と機能を再検討し、県外・国外への分散を進めることだ。民意を軽視していては、決して問題解決にはつながらない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12472468.html

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介護保険見直し  将来見据え合意形成を(2016/07/22京都新聞)
 厚生労働省が、訪問介護のうち掃除や調理、買い物など「生活援助」のサービス縮小をはじめ、介護保険制度の見直しに向けた議論を本格化させている。高齢化の進行で膨らむ保険財政の支出抑制が狙いで、年内に見直し案をまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出する方針という。参院選までは不人気な議論を避け、終わるや矢継ぎ早に進めようという印象が拭えない。・・・見直しのもう一つの焦点がサービス利用時の自己負担割合の引き上げだ。当初からの1割負担が昨年8月、一定の所得のある高齢者で2割に引き上げられたが、これを65〜74歳に原則適用することが検討課題に上がっている。需要増で応分の負担論はやむを得ない面もあるが、サービスが受けづらくなって在宅生活が成り立たなくなる恐れもある。症状が悪化したり、家族にしわ寄せが増えたりすれば本末転倒で、政府の「介護離職ゼロ」目標にも逆行しないか。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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経済対策20兆円  期待より不安が先立つ(2016/07/22東京新聞)
 参院選の勝利を受けて安倍政権が実施する経済対策の規模が膨らみそうだ。当初想定した事業費10兆円超を倍増させる方向で、政府が調整に入った。もっとも、財政難で国費投入には限りがあるため、国の補助金に合わせて民間が負担する資金や融資を含めた数字だ。増額によって地方や中小企業にもお金が回り、景気の下支えにつながると見込む。だが、効果があったとしても一時的ではないか。安倍晋三首相は「未来の成長の種に大胆に投資する」と言うが、内実は旧来型の公共事業の大盤振る舞いである。素案によれば20兆円のうち8兆3千億円超を、訪日客の大型クルーズ船を受け入れるための港湾整備や、農林水産物の輸出拠点の建設、財政投融資(財投)を使ったリニア中央新幹線の延伸計画の前倒し、整備新幹線の建設などに充てる。・・・子育て・介護の不安なく働けて、家計が潤い、消費が伸びる。そうしたサイクルを生むことこそ不可欠だ。必要なのは、バラマキ型の公共事業ではない。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160722_3.html

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(声)避難解除は住民のためなのか(2016/07/22朝日新聞)無職 山村哲男(神奈川県 69)

 東京電力福島第一原発の事故で出されていた福島県南相馬市南部の避難指示が解除された。政府は、帰還困難区域を除く全ての避難指示を来年3月までに解除、帰還困難区域の一部も2021年をめどに解除する方針という。しかし、住民が抱く放射能や生活への不安は解消されないままだ。農業をする人々は、家屋が除染されて住めるようになったからといって、安心できるだろうか。水田に除染廃棄物が詰まった黒い袋が山積みで、搬出のめども立たないような状況なのに。また、居住できる水準の放射線量が年20ミリシーベルト以下とされているが、これは本当に安全な数字なのか。これにも根強い不安がある。住民の不安や疑問をよそに解除が進む。政府に「解除を遅らせることは復興の妨げになる」という考えがあるとしたら、それは間違っている。東電にも言いたい。解除が進めば損害賠償の負担が減って、経営再建につながるのかもしれない。しかし東電には、避難によって生活基盤を失った人々に対して、生活再建が軌道に乗るまで援助を続ける責任があるはずだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12472470.html

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(声)若い世代 「道徳」を評価できるんですか?(2016/07/22朝日新聞)中学生 梅原実菜子(東京都 15)

 2018年度から、小中学校で道徳が教科になると知りました。私は道徳の授業が今よりも重視され、中身が濃くなるのは良いと思います。しかし、評価をつけることにはあまり賛成できません。評価をつけられるとなると、大人が求める「正解」があると考え、それを見つけようとする生徒が出ると思います。でも道徳の場合、全員が全く同じ考えを持つとは考えにくく、一つの教材から一人ひとり異なるものを学び取るのが自然だと思います。いろいろな考えや立場をお互いに理解しあった上で、自分の意見を持つことが重要です。人の心に正解はありません。人それぞれです。それを評価するのは難しいと思います。できるのでしょうか?本当に生徒のためになる道徳の授業になることを願います。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12472474.html?ref=pcviewpage

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米ロボット爆殺 アトムを泣かせるな(2016/07/21東京新聞)
 米ダラス市警がロボットを無線操縦して狙撃犯を爆殺した。米軍は無人機攻撃を多用する。今は人間が操縦しているが、次世代ロボットは自ら判断して人を殺す。歯止めをかけるのは今しかない。米テキサス州で今月七日に起きた狙撃事件で、ダラス市警は爆発物処理用のロボットにプラスチック爆弾を運ばせ、容疑者を殺害した。鉄腕アトムに親しんできた日本人には驚くような話だった。・・・ダラス市警は「警察官の命を守るため」に使用したという。容疑者は法的な手続きを取られることもなく、死刑を執行された。軍事用のロボットは陸上だけではない。米軍は無人機で偵察し、ミサイルで“テロリスト”を殺害している。飛行機に乗らないパイロットが、安全な米国本土でディスプレーを見ながら操縦し、ミサイルの発射ボタンを押している。ゲームのようだが、発射ボタンを押したら子どもが標的の人物に駆け寄ってきたという話もある。・・・ 「殺人ロボット」をめぐっては、国連の特定通常兵器使用禁止制限条約・自律型致死兵器システムに関する第三回非公式専門家会議がこの四月、ジュネーブで開かれ、議論している。今は米軍が目立つが、独裁政権やテロ組織が手に入れ、利用する可能性もある。産業用ロボット大国の日本は、アトムが象徴する理想を説き、早期の規制導入を訴える必要がある。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016072102000141.html

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10代の高投票率 一過性に終わらせない(2016/07/21東京新聞)
 参院選で新たに有権者となった十八、十九歳の投票率は、前回参院選の二十代に比べて高い水準だった。初回で注目されたこともあろうが、政治への高い関心を、一過性に終わらせてはならない。投票率は政治参加の度合いを示す指標だ。低ければ、私たち有権者が自分たちの代表選びに積極的に参加したとは言えまい。七月十日に投開票が行われた参院選の投票率は54・70%だった。前回三年前の52・61%を上回ったものの過去四番目の低さである。注目すべきは新たに有権者となった十八、十九歳、約二百四十万人の投票率だ。総務省による都道府県各四投票区(沖縄県は三投票区)の抽出調査では、十代の投票率(選挙区)は45・45%(十八歳51・17%、十九歳39・66%)だった。全世代を下回るものの、前回参院選での二十代の投票率33・37%を上回っている。・・・少子高齢化の進展に伴い、若者による政治参加の重みはさらに増している。若い世代に芽生えつつある政治への関心の高まりを持続させ、政策に反映する努力が、若者自身にも政治の側にも欠かせない。気掛かりなのは、教育現場に政治的中立を過度に求める動きだ。自民党は、これに逸脱する「不適切な事例」をホームページで募った。生徒に特定の政治的主張を押し付けることは許されないが、政治の側から若者の政治参加に水を差すことは厳に慎むべきである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016072102000142.html

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巨泉さん、自己主張する司会先駆け 「遺言」で首相批判(2016/07/20朝日新聞)
 戦後テレビのバラエティー番組を支えた立役者がまた一人、亡くなった。テレビの黄金期に自由奔放な司会ぶりで数々の名番組を生み出した大橋巨泉さん。活躍中に「セミリタイア」を宣言し、日本と海外を行き来する悠々自適の後半生を送ったが、晩年は病と闘い続けた。・・・人気だったレギュラー番組を50代半ばで降板し、生活スタイルを一変させた。「セミリタイア」後は、季候のいい時期の太陽を追い求めるように、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本を1年で巡る「ひまわり生活」を続けた。「仕事や会社は生きていくための手段ですが、究極の目的は定年後に、自分の人生を演出することです」と語り、将棋やジャズ、ゴルフ、釣りなどの趣味を楽しんだ。・・・1994年からのべ20年にわたって書き続けた週刊現代での連載コラムは、体調不良のため今春から休載。最終回とした7月9日号では「今のボクにはこれ以上の体力も気力もありません」などと病状を説明し、「最後の遺言」として安倍晋三首相を批判。読者に向けて「長い間ありがとうございました」とつづっていた。

http://digital.asahi.com/articles/ASJ7N3GHDJ7NUCLV00H.html

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大橋巨泉さん死去 昭和のマルチタレント TVの申し子(2016/07/20東京新聞)0709
「クイズダービー」などテレビ番組の司会者として活躍したタレントで元参院議員の大橋巨泉(おおはし・きょせん、本名克巳=かつみ)さんが十二日、急性呼吸不全のため千葉県内の病院で死去した。八十二歳。東京都・両国生まれ。葬儀・告別式は親族のみで行った。・・・ NHKの人気バラティー「夢であいましょう」を手掛けた永六輔さんを「神」と呼んで敬い、この番組から多くを学んだという巨泉さん。「テレビが家庭の王様だった時代に、自分なりの番組づくりができたことに、誇りと満足感を持っている」と明かした。中学生時代に始めた句作のほか、趣味のジャズやゴルフ、ギャンブルなどさまざな分野で多芸多才ぶりを発揮。口八丁手八丁のマルチタレントは、晩年も特定秘密保護法の成立を手厳しく批判するなど「権力」への批判精神を貫く気骨も併せ持っていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016072090141305.html

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(声)自民党の調査は「密告」奨励だ(2016/07/20朝日新聞)無職 中島一浩(千葉県 63)

 自民党が、学校教育における「政治的中立性を逸脱するような不適切な事例」を募った。要するに、自公政権による政治を批判的に教えた教員の名前を含め、事例を挙げるように生徒や保護者らに呼びかけたのだ。「密告」を奨励するようなやり方は、冷戦時代の東ドイツで秘密警察シュタージが反体制派市民を弾圧するために活用した手法のようだ。秘密保護法の制定など、昨今の我が国の政治の暗黒性を心配していたが、とうとうここまで来たかと恐ろしくなる。18歳に選挙権年齢が引き下げられ、高校での主権者教育の必要性が叫ばれているのに、明らかにそれに水を差す行為だ。「政治的中立性」に厳格な定義などない。ある生徒が「中立的でない」と思う教え方について、他の生徒が「中立的だ」と考えることは、当然ありうる。しかも、生徒たちは年齢的に政治に関して未熟だ。そんな未熟な生徒たちを利用して、教員を「密告」するよう募る。そこには「政治的中立性」の名を借り、自分たちに都合の良いことだけを教員に教えさせようという意図があるとしか思えない。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12468101.html

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ナノサイズの32面体(2016/07/20京都新聞)
タンパク質生け捕り可能に/ 正三角形と正五角形を貼り合わせた形をした、直径8ナノメートル(ナノは10億分の1)の32面体分子を作ることに成功したと、東京大の藤田誠教授のチームが16日までに発表した。炭素や酸素など4500個以上の原子からできている。内部にタンパク質を生け捕りにして入れることが可能で、これまで難しかった構造分析が簡単になるという。
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20160716000006

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島を分断する自衛隊配備(2016/07/20東京新聞)
十三年前、仙台出身の猪股哲さん(39)はバックパックを担いで世界一周に向かう途中、ふらりと日本最西端の与那国島に立ち寄った。浜辺にテントを張り、怪しいやつだと思われないようよいことをしようと、打ち寄せられた大量のゴミを一人で集めた。二週間で浜はすっかりきれいになり、トラック三台分のゴミは与那国町役場が回収した。一カ月半後、台風が来た。地元のおじいが「そんなところでは危ない」と空き家を提供してくれた。ボロボロの屋根を直し、床の穴をふさいで新たな生活を始めた。知り合った彼女と別れ、置いていった料理の本をむさぼり読み、料理の世界にはまった。今は同じ場所でレストランとケーキ店を開いている。自衛隊配備の話が持ち上がり、昨年二月の住民投票で賛成派が勝利した。駐屯地は今年三月開設された。誘致した町長は「私は中国の脅威とか言っていない。常に経済優先」と自衛隊を利用した「島おこし」を明言する。猪股さんは「賛成派が新たな職を得て優遇される一方、反対した人は干され、島を出ている」という。那覇市で開かれたシンポジウムの現状報告で「ぼくは今、泣きそうです」と絶句。「お世話になった島のことを悪く言うわけにはいかなかった」と振り返る。自衛隊の配備計画は与那国に続き、奄美大島、宮古島、石垣島でも急速に進む。いずれの島でも人々は分断されている。 (半田滋)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016072002000153.html

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伊方3号機、再稼働8月以降に(2016/07/17共同通信)
冷却水ポンプに不具合/ 四国電力と愛媛県は17日、伊方原発3号機(同県伊方町)の1次冷却水のポンプの部品に不具合が発生するトラブルがあったと発表した。部品交換が必要で、四国電は「7月中の再稼働は難しい」と説明し、8月以降にずれ込むとの見通しを示した。再稼働は7月26日を予定していた。作業員の被ばくや、放射性物質の外部への漏えいはなかったという。
http://this.kiji.is/127320603763458054?c=39546741839462401

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【石棺の意味(下)】「核のごみ」最終処分危惧 福島県民と対話求める声(2016/07/18福島民友)
「石の棺(ひつぎ)ですよ。あり得ない」。東京電力福島第1原発の廃炉に向けた戦略プランで初めて盛り込まれた石棺。知事の内堀雅雄は15日に緊急上京、国に抗議した。県庁に戻っても内堀の怒りは収まらない。県への要望に訪れた県町村会の首長らの前で声を震わせた。原子力損害賠償・廃炉等支援機構が改定したプランを発表したのは13日。この日は、避難区域のある市町村などと県との会議があった。会議では、大熊、双葉両町が溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)などの高レベル放射性廃棄物の県外処分について国への要望を強めることを提案、全会一致で決めたばかりだった。廃炉作業の進展とともに、大量に出る「核のごみ」の最終処分の手法や受け入れる候補地選定が遅々として進まない現状で、唐突に出てきた「石棺」の記述は、避難市町村への不信感を増幅させた。大熊町長の渡辺利綱は「石棺で覆われた原発が残れば町民の帰還意欲に支障が出る。町が最終処分場になってしまう」と危機感をあらわにした。
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160718-093099.php

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(考論 長谷部×杉田)参院選―「改憲勢力3分の2」の意味(2016/07/18朝日新聞)
■争点化せず、選挙後に明言 杉田/民意は「操作の対象」なのか 長谷部

 長谷部恭男・早稲田大教授 参院選の結果は野党が1人区で11勝し、かなり善戦したと言えます。共闘していなければ、とてもここまで持ちこたえられなかったでしょう。

 杉田敦・法政大教授 いま一部メディアが、野党共闘は破綻(はたん)したとさかんに言っていますが、成功したから潰したいという意図が透けて見えます。一方、自民党は大勝し、改憲に前向きな「改憲勢力」の議席が3分の2に達した。安倍晋三首相は次の国会から憲法審査会を動かし、議論を進めたいと言っています。・・・ 

杉田 安倍さんやその周辺は終始、憲法は参院選の主要な争点ではないと言ってきました。それに対して一部の野党は、安保法制などの経験からして、選挙後に安倍首相は豹変(ひょうへん)し、憲法についても信任を得たと言うに違いない、だから憲法が争点なのだと訴えた。

 長谷部 そして予想通り、豹変した。

 杉田 安倍さんは選挙後の記者会見で「いかにわが党の案をベースに3分の2を構築していくか。これがまさに政治の技術だ」と明言しました。国民に正面から憲法改正を問いかけることなく、手続きだけ進めてしまおうということでしょう。しかもそれが「政治の技術」と言うのだから、厳しく批判されるべきです。・・・ 

長谷部 しかし、憲法の統治機構の定めが何のためにあるかというと、一つの重要な要請は権力の行使にチェックを働かせることです。その時々の衆院の多数派が権力をふるいやすくすることを目的に憲法を変えるなら、そもそも憲法はいりません。改憲が自己目的化して、やるべきでないことをやろうとしています。

 杉田 こう話してきて、いつの間にか、憲法改正自体は必要で、後はどこを変えるかだという風に戦線がずらされてしまっていることを実感します。いろいろ批判したところで、安倍さんは憲法改正をやるだろうから、野党もメディアも、それを前提に考えなきゃいけないという状況追認的な議論にどうしてもなりがちです。でも、よくよく注意しないと、改憲が自己目的化した人たちの土俵に引きずり込まれます。・・・

■世界で過激な民主主義 長谷部/再び立憲主義の想起を 杉田

 杉田 安倍さんはいま、「政治の技術」を発揮し、しきりに国民投票があるんだから、最後に決めるのは国民だと強調していますね。しかし、レファレンダム(国民投票)と、プレビシット(人民投票)は違う。プレビシットは民意を聞くためではなく、為政者への人民の信任を求めるために行われる国民投票で、為政者が自らの権力維持を図る狙いで行われるものです。行政の長たる首相が主導する形で行われる国民投票はプレビシットの典型です。その腑(ふ)分けをきちんとしておく必要があります。・・・

長谷部 過激な民主主義が世界的に広がっています。憲法の抑制と均衡というブレーキは外して、政党という壁も取り払って、とにかく民意で突き進めと。

 杉田 国民主権だ、勝手に決めるなという意識は大事です。ただ、一方でそれは「最後に決めるのは国民の皆さんです」と言いながら行われる人民投票と実は相性がよくて、独裁政治を引き寄せてしまう危うい側面もある。やはり民主主義だけではだめで、権力の暴走を抑えるという立憲主義をもう一度想起しないといけません。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12466405.html

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ドイツ・メディアは日本の参議院選挙の結果をどう伝えたか?(じゅん / 2016年7月17日みどりの1kWh)
世界が逆さまになった。以前は日本の首相は毎年といっていいほど交代した。しかし、ヨーロッパやアメリカが現在政治的に不安定な時期を迎えている時に、日本は今回の参議院選挙で政治的安定を守った。しかも、それをもたらしたのが、選りに選って、2007年に最初の首相の職務を366日で放り出し、無能な政治家とみなされた安倍晋三首相なのだ。安倍首相は、今回の選挙でその権力を一段と強固なものにした。・・・

4.「アベノミクス」の行方は?

安倍首相は、選挙での勝利を金融緩和が中心のアベノミクスが有権者によって信頼されたと受け止め、アベノミクスを加速させる意向を改めて強調した。しかし、これまでのところアベノミクスは、宣伝されるほどの効果をあげず、国内景気は相変わらず低迷したままで、アベノミクスは失敗したという議論がある。安倍首相が、IMF国際通貨基金が勧告する経済の真の構造改革に取り組むかどうかは、不明である。安倍首相が彼の本来の目標である改憲問題を優先した場合には、経済政策がなおざりになる。だが、有権者が経済的に満足しなければ、憲法改正への多数の支持も得られないだろう。

5.日本の選挙ではなぜ原発問題が選挙の争点にならないのか?

選挙前のアンケートでは、有権者は原発問題を重要視していなかった。有権者の主な関心は経済問題にあった。しかし、それは原発再稼働を進めようとする安倍政権の方針に抵抗がないことを意味するわけではない。参議院選挙と同じ日に行われた鹿児島県知事の選挙では、原発反対を唱える野党陣営の三反園訓氏(58歳、元テレビ解説者)が当選した。5年前の福島原発事故以後再稼働された2基の原発は同県内にある。

・・・「日本の現行憲法は、世界中で最善のもの」という、平和憲法の制定に関わったベアーテ・シロタさんの言葉を引用しているのは、ミュンヘンで発行されている全国新聞、南ドイツ新聞(Su¨ddeutsche Zeitung)のクリストフ・ナイトハート記者だ。有名なユダヤ人ピアニストの娘としてウイーンに生まれたシロタさんは、両親が日本に亡命したため日本で育ったが、第二次世界大戦中はアメリカのカレッジで勉強していたため日本に残った両親とは離れ離れになった。彼女は両親を探すため、戦後いち早くGHQ(連合国総司令部)の一員として東京に戻った。連合国軍最高司令官のマッカーサーは、日本を民主化するために新憲法を作るよう求めたが、日本側が作ってきた草案は、旧憲法と内容がほとんど変わらない非民主的なものだった。しびれを切らしたマッカーサーは1946年2月初め、GHQの特別チームに民主的な憲法草案を英語で7日以内に作るよう命じたという。

チームの中で女性は彼女一人、日本女性の地位の低さを肌で感じていたシロタさんは男女平等や家庭の民主的なあり方に関する条項を盛り込むことに尽力した。シロタさんは1990年半ばまで秘密を守ってきたが、のちに自叙伝で「当時22歳の自分が人権や女性の権利に関する条項の草案を作った」ことを明らかにした。そのベアーテ・シロタさんは、2008年に南ドイツ新聞とのインタビューで次のように語っている。・・・この「最善の憲法」を安倍晋三首相は根本から変えようとしており、今回の参議院選挙の結果、実現の可能性が生まれたように思われる。日本の右翼は外国人によって「押し付けられた」憲法は国民の恥だと考えている。1958年から1960年まで首相を勤めた岸信介氏は、1930年代に日本の植民地、満州で重要な地位にあり、戦争中は軍需相を勤め、戦後東京裁判でA級戦犯容疑に問われたが、釈放された。政界に復帰した岸元首相は初めからこの新憲法を受け入れず、自主憲法の制定を強力に主張した。改憲の試みは結局成功しなかったが、1955年、岸氏らによって結成された自由民主党は、成立以来憲法改正を党の目標に掲げている。孫である安倍首相は岸元首相を尊敬しており、祖父の果たせなかった憲法改正の夢の実現を自らの悲願としている。
http://midori1kwh.de/2016/07/17/8386

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人文学の挑戦 言葉に託す 対話・つながり 育む力(2016/07/19ヒロシマ平和メディアセンター)
じっくり考え、誠意を込めた言葉は、地域や世代を超えて響き合う。インターネットなどで広くつながる時代だからこそ、言葉が放つ影響力はひときわ増している。発する人も、受け取る人も、立場や肩書はさまざま。そうした身近な言葉の営みにも、人文学の原点が見いだせるのではないだろうか。(林淳一郎)

 「せんそうは はじめるのは かんたんだけど おわるのは むずかしい」「わたしの こころは わたしのもの だれかに あやつられたくない」「わたしの いのちは わたしのもの だれかの どうぐに なりたくない」…。 「こども語訳」反響

 柔らかな言葉に強い意志が宿る。全530字の平仮名で紡がれ、タイトルは「わたしの『やめて』」。安全保障関連法案を巡る論議が熱を帯びた昨年7月、京都大の教員や学生でつくる「自由と平和のための京大有志の会」がホームページ(HP)で発信した声明書に、間もなく追記された「こども語訳」だ。

 訳したのは、広島市東区出身で大手予備校の地理講師、山岡信幸さん(52)=埼玉県入間市。インターネット上で共感を呼び、昨年9月には東京の絵本作家によって絵本化もされた。香川県のろう学校の生徒が巨大な紙に書き出して文化祭で展示するなど、反響が広がる。 ・・・山岡さんが「こども語訳」という形で声明書に反応したのも、「安保法制にとどまらない、さまざまな課題をくみ上げる吸引力を感じた」からだ。特に念頭にあったのは、原発政策を巡る社会の「空気」。被爆2世でもある山岡さんは、福島第1原発事故後、子どもたちの食などを守る市民活動に携わってきた。

 しかし、周囲を気にして押し黙る人は少なくない。「勇気が要るけど、ものの言いにくい雰囲気を破っていくには結局、一人一人の言葉が力になる」。そのきっかけになればとの思いを込めながら、「翻訳」に挑んだという。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=61596

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