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KIJI LISTpoint NEWS LIST20182019

<POINT NEWS363>2019/05/04・・・
(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

sankaku363sankaku
2019/05/04sankaku05/06
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(1条 憲法を考える:6)加害の歴史、向き合うのは誰(2019/05/06朝日新聞)
中央大学の学生だった渡部さんは学徒出陣で陸軍2等兵として1944年、中国・河北省の戦線に配属された。初年兵としての訓練中、生きた捕虜を銃剣で突き殺すように上官から命令されたが、キリスト教徒として拒んだ。上官の命令は、天皇の命令として絶対の時代。命令に背いた渡部さんは、昼夜の区別なく激しいリンチを受けた。

・・・岐阜大学の講座「平和学」では17年から毎年、渡部さんのことを取り上げている。非常勤講師の今井雅巳さん(67)は「学生は戦争の現実を初めて知って驚く。天皇の軍隊が何をしたのか、加害や抵抗の歴史が伝えられていない」と語る。天皇の地位は、敗戦に伴って危機を迎えた。連合国の一部から昭和天皇を「戦犯」として裁くよう求める声が上がる。だが、連合国軍総司令部(GHQ)は占領をスムーズに行うため、戦争責任を不問にした。1条で「主権者」だった天皇を「象徴」に変え、戦力の保持を否定した9条で「平和国家」への転換を国内外にアピールした。

 戦後しばらく、国内にも戦争責任を追及する声はあった。南原(なんばら)繁・東大総長は道義的責任を強調し、昭和天皇の退位を求めた。だが、「元首」としての昭和天皇の責任を正面から問う視点はほとんどみられず、国民自らの手でけじめをつけることはなかった。・・・今月3日の憲法記念日。明治大学のホールが約1200人の市民で埋まった。昭和天皇を題材にした連載小説を執筆中の作家高橋源一郎さん(68)が講演し、平成の天皇による「慰霊の旅」の理由に言及した。

 「戦争責任を問われないまま、昭和天皇がやり残したことの贖罪(しょくざい)の旅をやってきたのではないか」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14003195.html

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(地球24時)エボラ死者、1千人超(2019/05/06朝日新聞)
 アフリカ中部のコンゴ民主共和国東部でエボラ出血熱が流行している問題で、同国保健省は、昨年8月からの死者数が千人を超えたと発表した。治安が悪化しており、感染の封じ込めを妨げているという。

 AP通信によると、イルンガ保健相は3日夜、疑いも含めたエボラ出血熱による死者が1008人に上ったと説明した。2014年に西アフリカのリベリアなど3カ国で流行して1万人以上の感染者が亡くなって以来では、最多の死者数だという。国境を接しているルワンダやウガンダも警戒を強めており、すでにワクチンを配布している。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14003233.html

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(声)非正規には重苦しい10連休(2019/05/06朝日新聞)作業所勤務 大柴博明(千葉県 50)

 重い連休が終わろうとしています。10連休を楽しんだ人はいると思います。でも、非正規の労働者や失業中の人は難儀しています。収入は、働かない期間は、ありません。外出すれば、お金がかかります。結局、自宅でゴロゴロする以外ないのです。公務員や正社員は、休んでも給料は変わりません。それに対して、失業者はもちろん、非正規労働者、パート、アルバイトの人にとって、何と重苦しい連休なのでしょうか。

 平成から令和になった今の時期に、明暗がはっきり分かれたと思います。格差があっても当たり前と思う人は少なくないかもしれません。それぞれの運命なのだと。しかし、これからの時代、格差が少なくなる社会になって欲しいです。誰もがこの国に生まれて良かったと思えないようでは、幸福度が高い国家とは言えないと思います。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14003180.html

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(通わぬ言葉:4)広がる攻撃、銃から下着まで(2019/05/06朝日新聞)


■「みる・きく・はなす」はいま

 北九州市議の村上聡子さん(53)が事務所に届いた段ボール箱を開けると、注文した覚えのないベージュ色のブラジャー16枚がぎっしり詰まっていた。美容ドリンク、青汁、まな板なども立て続けに届いた。昨年6月のことだ。「嫌がらせが、とうとうこんな手段になったのか」。信じられない気持ちだった。

 その2カ月前、前川喜平・元文部科学事務次官の講演会の司会をした。事務所の電話がそれから鳴りやまず、「オマエの家族をのろってやる」という脅迫状が届いた。「前川氏が政権に批判的な発言を続けることと関係があるのかもしれない」と感じた。身体的な苦痛はないが、かつて朝日新聞阪神支局襲撃事件などで言論に向けられたむき出しの暴力と悪意の根は同じだ、と村上さんは感じている。・・・ 東京都八王子市の障害者施設職員、菱山南帆子さん(30)の元には昨年9月、保湿クリームや化粧水が3日間続けて届いた。

 菱山さんは国会前での改憲反対デモに加わってきた。「帰れ」「女のくせに」。街頭やツイッター上で罵倒されることは何度もあったが、物が届くのは初めてで「動機がわからず、気持ち悪かった」。・・・1990年1月、長崎市役所に銃声が響いた。市政担当で庁舎にいた高橋さんが玄関に駆けつけると、地面に血だまりがあった。本島等(もとしまひとし)市長(当時)が胸を撃たれ、重傷を負っていた。

 その1年余り前の88年12月に本島氏が市議会で「天皇に戦争責任はある」と述べたことが背景にあった。昭和天皇の病状が悪化、「自粛ムード」が広がった中での発言で、撤回を求める右翼活動家が長崎に集まり、実弾入りの脅迫状も届くなど緊張が高まっていた。本島氏が発言を覆すことはなかった。

 「戦争体験に基づく本島さんの率直な問題提起に、議論ではなく、銃弾を返すとは。事の重大さと思想の空っぽさの落差が悲しい」自由に物が言える社会を求めて集会が各地で開かれ、市民団体に集まった署名は発言以降、38万筆を超える大きなうねりとなった。「市民の運動が言論の自由を支える『時代の柱』だった」と高橋さんは振り返る。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14003201.html

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<社説>きょうこどもの日 子の権利守っているか(2019/05/05琉球新報)
健やかに育てられるべき家庭で子どもの命が脅かされる児童虐待は年々増え続けている。2018年に全国で摘発された児童虐待事件は1380件で、被害に遭った子どもは1394人といずれも過去最多だった。痛ましいことに、死亡した子どもは36人にも上った。県内でも身体的虐待5件、性的虐待2件の計7件が摘発された。・・・国連の子どもの権利委員会は、日本での児童虐待の多さに懸念を示し、政府に対策強化を求めた。子どもの権利条約では生きる権利や教育を受ける権利、暴力から守られる権利、意見表明する権利―を定める。
 この社会で子どもたちが当たり前の権利を行使しているか。大人こそ考えたい、こどもの日だ。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-913370.html

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仏デモ25週目、参加者は最少 全国で1万9千人(2019/05/05琉球新報)
【メッス(フランス北東部)共同】フランスでマクロン政権に抗議する黄色いベスト運動のデモが4日、25週連続で行われた。内務省によると、全国の参加者は約1万8900人。昨年11月以来、最少規模となった。前週4月27日は約2万3600人だった。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-913403.html

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『沖縄の怒り』 理不尽さに鋭く切り込む(2019/05/05琉球新報)
《もしあなたが不正義が行われている状況で中立なら、あなたは圧政者の側を選択したことになる》。これは著者が引用しているアパルトヘイトに立ち向かったツツ牧師の言葉である。県知事選、県民投票、そして衆議院補欠選と「辺野古新基地建設反対」の県民意志が明確に示されたにもかかわらず、辺野古の豊かな海に土砂を投入する暴虐が権力を導入して、暴力的に強行され続けている。このような時、私たちはどうしなければならないか。その理不尽を止めるために行動し、怒りの声をあげるというのが、仮にも国民主権を掲げる民主国家の国民の正常な感覚である。だが現実はそうはならない。

「どちらとも言えない」「分からない」という中立を装う立場が幅をきかす。《国民の政治的リテラシー低下》と氏は指摘する。《人権や自由が抑圧され……国連特別報告員に警告を受ける今の日本でさわやかな沖縄人や上品な女性でいるより、怒れる沖縄女性でありたい》と氏は決然と述べる。・・・《東京で通訳の手伝いでオリバー・ストーン監督とピーター・カズニック氏の末席を汚した》という経歴を持つ著者は、名桜大の英語の教授を務め、国際会議で同時通訳をこなす国際的な体験の持ち主である。氏の怒りは辺野古問題にとどまらない。暴走するアベ政権全般に向けられている。理不尽な事象への激しい怒りを述べる彼女であるが、本書と同時に発刊した詩集『沖縄から 見えるもの』においては、実にナイーブな知性と感性を見せてくれる。本書と併せて薦めたい本である。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-913454.html

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こどもの日に考える 時代を創る人たちへ(2019/05/05東京新聞)
中部日本放送制作の「1/6の群像」は、子どもの貧困問題に真正面から向き合った、ラジオドキュメンタリーの秀作です。厚生労働省の二〇一二年国民生活基礎調査によると、日本の子どもの相対的貧困率が16%を超えて、「六人に一人が貧困状態にある」とわかったことから、タイトルが付きました。・・・子どもの貧困問題に取り組む弁護士の岩城正光(まさてる)さんは、作中で語っています。

 <一人一人の人間が、我一人立つという気持ちを持てるかどうかなの。我一人立つというのは、“何くそっ”という気持ちなの。そうすると不思議なことに隣の人も立つんだよ−>。同感です。・・・今、時代の節目に立った時、“1/6の群像”たちは「平成は貧困の時代だった」と振り返っているのでしょうか。経済協力開発機構(OECD)が二〇〇五年に公表した報告書によると、一九九〇年代のバブル経済崩壊直後、日本の貧困率は加盟国中すでにワースト二位でした。

 これを真摯(しんし)に受け止めず、「一億総中流」の“昭和の夢”に溺れていたのは、私たち大人です。責任を逃れるつもりはありません。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050502000169.html

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意見や願い 自由に 「子どもの権利条約」30年(2019/05/05東京新聞)
今年は国連「子どもの権利条約」が生まれて三十年で、日本が批准して二十五年。条約が示した大切な精神の一つが、子どもには自由に希望や意見を表明する権利があり、大人はその意見を十分に考慮しなければならない、ということです。「こどもの日」に、子どもの意見表明について考えました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019050502000148.html

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民間ロケット、宇宙到達 日本初高度100キロ以上に(2019/05/05東京新聞)
北海道大樹町の宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ」は四日午前五時四十五分ごろ、自社開発の小型ロケット「MOMO(モモ)」3号機を町内にある実験場から打ち上げた。同社は、宇宙空間とされる百キロ以上の高度に到達し、打ち上げは成功したと発表した。民間主導で開発したロケットの宇宙空間到達は日本で初めてで、国主導のロケット開発に新風を吹き込んだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019050502000143.html

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マドゥロ大統領演説「米軍の攻撃に備えよ」 ベネズエラ(2019/05/05朝日新聞)
政情不安が続く南米ベネズエラのマドゥロ大統領は4日、軍に対し、「帝国がこの領土に触れようとしている。神聖な地を守る備えをしなければならない」と演説し、米国による軍事攻撃に備えるよう訴えた。政府系メディアなどが報じた。

 マドゥロ氏は4日、軍事大学を訪れ、射撃訓練などを視察。3500人の士官候補生を前に演説したという。視察後にはツイッターに「永遠の忠誠! 決して裏切らない!」と投稿した。このところ連日、軍を視察し、組織を引き締めている。
https://digital.asahi.com/articles/
ASM551VC5M55UHBI001.html?iref=comtop_8_06

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ネットがさらす被差別部落 議論避けた社会、深めた差別(2019/05/05朝日新聞)
全国各地の地名を被差別部落だとする「リスト」がネット上にさらされるようになったのは十数年前。1970年代にも、被差別部落の地名をまとめた本「部落地名総鑑」を企業が採用時の身元調査に使っていたとわかり、社会問題になった。法務省が回収して廃棄。あれだけ社会がなくそうと動いた情報が、ネットで別の形で姿を現している。

 公開したひとり、神奈川県に住むプログラマーの男性(40)は、取材にこう答えた。「被差別部落の場所を正しく知ることが、部落問題の議論の土台になる。公開は研究の自由にあたる」。自分がつくった地名リストによって差別を受ける人もいるとは思うが、「極めて少ない。差別をなくすために公開するメリットの方が大きい」と強調した。

 しかし、この「リスト」が人々を傷つけている。出自を自ら名乗り出ることと、第三者から一方的に公開されることは違うとして、被差別部落出身者がリストの削除を求めて提訴。裁判は続いている。近世で被差別階層とされた人たちが住んだ場所に由来する差別。さらされるのは地名だけではない。被差別部落だとする映像に不安をかきたてるような音楽を重ねた動画、「部落は犯罪が多い」など、根拠のない情報があふれる掲示板。・・・川口さんは「社会には、引っ越して住んだり、親族の結婚で部落出身者と関わったりすることで、自分まで『部落側』にくくられたくない、という意識が残る」と指摘。人々の理解のなさからくる忌避意識が「リスト」と結びつき、差別が深まるという。

 メディアにも避ける意識があった。70〜80年代、被差別部落をめぐる差別表現で反差別団体から抗議を受けた後、正しく理解して報道するというより、差別問題そのものを扱わない傾向がみられた。
https://digital.asahi.com/articles/
ASM516DSJM51PTIL00Z.html?iref=com_alist_8_03

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(子どもたち、守れますか 学校の死角)繰り返される、学校の事故(2019/05/05朝日新聞)
校舎からの転落、登下校中の自転車事故、部活動中の大けが……。学校事故のビッグデータを分析すると、同じような事故が毎年繰り返されていることがみえてくる。国が対策を示した後も、児童・生徒らが命を失い、重い障害を負う事故はなくせていない。全国の学校事故は2014〜16年度の年間平均で107万件。小学校は休憩時間が5割弱、授業が3割弱。体育の跳び箱事故は1万5千件(中学・高校も含むと2万件余)起きていた。中学と高校は運動部の活動中が半数を超え、うち命に関わることもある頭のけがは1万2千件以上あった。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14003020.html

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(1条 憲法を考える:5)君が代斉唱、統合の象徴?(2019/05/05朝日新聞)
府は11年、大阪市は12年に国旗国歌条例を定めた。君が代の起立斉唱を教職員に義務づけた全国にも例を見ない内容だ。制定時の知事と市長だった橋下徹氏(49)は当時、「思想良心ではなく組織マネジメントの問題」「組織は全て上意下達の指揮命令で成り立つ」と説明していた。不起立・不斉唱で3回処分を受けたら原則クビになる条例も併せてできた。

 君が代は、大日本帝国憲法下で主権者である天皇の神格化を支えた。敗戦をはさみ国民に主権が移っても、君が代と天皇を関係づける声は根強い。君が代を国歌とした1999年の国旗国歌法の審議では、政府は「君」について「象徴天皇」とする見解を出した。新憲法は「思想・良心の自由」を保障している。だが、東京でも不起立を理由にした処分者が出た。

 大阪では、条例ができた直後に戒告処分を受けた7人が、処分の撤回を求めて府教委を訴えた。7人の不斉唱の理由はそれぞれだ。親の戦争体験、被爆2世、在日朝鮮人や被差別部落の子どもとの交流……。内心の自由をかけて「歌わなかった」というより、「歌えなかった」のだった。・・・大阪地裁の判決は18年3月。7人の振る舞いが式典を乱すことはなかったと認めつつ「特異な行動に及んだ」として訴えを退けた。これは最高裁が11年に次々と示した判断に基づく。

 起立斉唱は「一般的、客観的に見て式典における慣例上の儀礼的な所作」で、「思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面がある」としても、不起立不斉唱という行為は「社会一般の規範と抵触する場面において制限を受けることがある」とした。

 この判旨について、上智大学の江藤祥平・准教授(37)=憲法学=は「面従腹背のすすめ」と読み解く。「腹では従わなくてもいいけれど、面構えだけはみんなと同じにしなさい、ということ」

 さらに、こんな見方も示す。「君が代を押しつける権力者の真の動機は、右を向けと言ったときに右を向く従順なしもべをつくり、左を向く『非国民』をあぶり出すことにある」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14002930.html

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(時時刻刻)安倍改憲、笛吹けど 森友・加計で与野党対立、議論進まず(2019/05/04朝日新聞)
3日午後、国会近くの砂防会館別館。安倍政権の支持基盤である日本会議が主導する改憲派団体による「公開憲法フォーラム」が開かれ、首相のビデオメッセージが約7分間にわたって流れた。「2年前のこのフォーラムでのビデオメッセージにおいて、私は『2020年を新しい憲法が施行される年にしたい』と申し上げたが、今もその気持ちに変わりはありません」

首相は、自ら改憲に向けてのろしを上げた2年前の5月3日を振り返り、それを受けて自民党が昨年まとめた憲法9条への自衛隊明記を含む「改憲4項目」を紹介。「令和元年という新たな時代のスタートラインに立って、国の未来像について真っ正面から議論を行うべき時に来ている」と訴えた。だが、首相の思いとは裏腹に、国会での議論はまったく進んでいない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14000673.html

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「いまの改憲論はフェイク」憲法学者・樋口陽一氏の危惧(2019/05/04朝日新聞)
「今ある自衛隊の存在を書き加えるだけなら大きな変更ではないのではないかという意見も聞きます。書き加えるという行為の持つ法的な意味について理解が足りないと感じますね。基本的な法原則の一つに『後(のち)の法は先の法を破る』があります。ある法規範にそれまでと違うことを書き加えたら、前からあるルールは失効するか意味を変えるという原則です」「憲法9条の条文は削らないまま単純に自衛隊の存在を書き足したら、場合によっては残った現在の条項は失効する恐れがあるのです。戦争放棄をうたった1項と、戦力不保持を定めた2項です」

――今ある平和憲法の原則を手放す改憲をするのと、同様の行為になりかねないのですか。

 「そうです。軍備拡大への歯止めがなくなり、あらゆる戦争を遂行できることになりかねません。そういう認識をきちんと共有しないまま提起されている今回の改憲論は『政治的な主張』と呼べるレベルのものではありません。フェイク(虚偽)です」

――自衛隊を書き込む改正について国民投票が行われたら、賛否はどうなると見ますか。

 「予測はしませんが、単なる個人的な見方を言うならば、現政権の下、安倍晋三氏とその周辺が旗を振る形での改憲ということであれば、幅広い支持には至らず挫折するでしょうね。言葉を積み重ねることで公共社会に共通の枠組みを築き続けていく――そういった文明社会の約束事をあまりに軽んじる政治家たちだからです」

・・・「もし『国民の支持で首相になったのだから、私がすべてを決めて何が悪いのか』という首相がいたとすれば、それはあしき国民主権です。ヒトラーが権力を掌握していく際の論理だったのですから。国民主権という言葉を使うときにはそういうリスクがあることを知っておくべきでしょう」・・・「日本では、遠くから見れば表面的には大きな波風が立っていないように見えるのかもしれませんが、フェイクが横行し、すべての議論の前提である『言葉が持つはずの意味』が失われています。深層で何かが溶解し始めた状況、頑丈だと思われてきたものが崩れ去り始めている感覚があります」
https://digital.asahi.com/articles/
ASM4C5TC1M4CUPQJ00R.html?iref=com_rnavi_srank

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ひめゆりの思い、語り継ぐ次世代 資料館30年(2019/05/04朝日新聞)
太平洋戦争末期の沖縄戦に動員され、多くの女子学生が亡くなった「ひめゆり学徒隊」について伝える「ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市)が6月23日、開館30年を迎える。生き残った元学徒たちが建て、証言を続けてきた。近年は戦後生まれ世代が講話を継承している。

・・・資料館には30年で計2200万人以上が訪れた。ただ、証言員を務めた元学徒30人のうち13人が死去。現在資料館の活動に関われるのは6人で、全員90代だ。

 高齢化が進む中、資料館は継承の方法を模索してきた。2004年には「当事者が語れなくなっても伝わるように」と展示をリニューアル。戦後70年となった15年には、戦後生まれの職員が講話を引き継いだ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14000655.html

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(書評)『超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる』 菅野久美子〈著〉(2019/05/04朝日新聞)
迫る臨場感は、丹念な取材や書きぶりばかりでなく、いつ自分が直面しても、いつか自分が孤独死しても不思議ではないからだろう。特殊清掃の現場から見える故人や周辺の人々の生きてきた姿。この時代の身近で暗い側面が浮かぶ。特殊清掃とは、遺体発見が遅れて腐敗が進み、損傷した部屋の原状回復などをする業務。猛烈な臭いで気づいた近隣住民や大家らの出動依頼で駆けつける。ゴミ屋敷状態で、畳から床まで染みている体液。100万円を超えることもある費用。請求される遺族が遠縁のことも。切実な実態だ。

 孤独死は年間3万人に達するという。自分たちの近隣にもゴミ屋敷はあり、家を探せば妙に安い物件もある。孤独死しかねない人も思い浮かべられるだろう。我々が作ってきた社会だ。ハイテク利用の見守り、第三者が支援するレンタル家族、孤独死保険、対応策も紹介される。特効薬はない。この現実を見つめたい。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14000693.html

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「一方通行の言論、危機感」 阪神支局襲撃32年(2019/05/04朝日新聞)
事件は1987年5月3日、憲法記念日の夜に起きた。発生時刻に合わせ、午後8時15分に渡辺雅隆・朝日新聞社社長ら関係者約100人が支局で黙祷(もくとう)を捧げた。この日は支局3階の襲撃事件資料室が一般開放。初めて訪れた西宮市の会社員、岡本一也さん(39)は「考えが違うものを暴力で封じるのは間違っている」と語った。民主主義の土台には思想や言論の自由があると大学で学んだという。「ヘイトスピーチの横行など、言論が一方通行になってコミュニケーションが深まらない現状に危機感を覚える」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14000699.html

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「9条は世界の宝だ」「憲法審査会を早く」 憲法記念日、護憲派・改憲派が集会(2019/05/04朝日新聞)
 東京・有明では、各地で「9条の会」などをつくる市民らが憲法を守ろうと訴えた。主催者発表で約6万5千人が参加した。音楽評論家の湯川れい子さんは戦争体験後に音楽とともに歩んできた半生に触れ「みんなで歌いおどれるところに戦争はない」と主張。「『憲法9条で平和は守れない』という人がいる。違う。9条はあらゆる理屈を超えて日本の、世界の宝だ」と語り、9条への自衛隊明記に意欲を示す安倍政権を批判した。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14000731.html

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平和憲法 令和も守る 施行72年集会に6万5000人(2019/05/04東京新聞)
日本国憲法施行から七十二年となる憲法記念日の三日、東京都江東区の有明防災公園(東京臨海広域防災公園)で護憲派の「5・3憲法集会」が開かれた。約六万五千人(主催者発表)の参加者が、安倍晋三政権が二〇二〇年を目標に進めようとしている九条改憲に、「許すな改憲発議」と反対の声を上げた。 司会の講談師神田香織さんは、新元号の「令和」が連日のニュースをにぎわしていることに触れ「異常な改元騒ぎの陰で何が起きているのか。手を打たなくては」と呼び掛けた。登壇した音楽評論家の湯川れい子さんは「私は八十三歳だが、九条を守るため残り時間をかけたい。あらゆる理屈を超えた日本、世界の宝だ」と決意を表明。沖縄・辺野古新基地建設をめぐる県民投票の会代表の元山仁士郎さんは「反対が圧倒的なのに工事は進んでいる。なぜ民意は反映されないのか。民主主義って何なのか」と疑問を投げ掛けた。集会後、参加者は「憲法守れ」と声を上げながら周辺をデモ行進した。 (原昌志)
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019050490065622.html

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ダビンチ没後500年 歩み寄り 仏伊大統領、天才たたえる(2019/05/04東京新聞)
ルネサンス期を代表するイタリアの芸術家レオナルド・ダビンチ(一四五二〜一五一九年)の死去から五百年となる二日、最期を迎えたフランス中部アンボワーズでマクロン仏大統領とマッタレッラ伊大統領が会談し、「万能の天才」の功績をたたえた。両国は近年、政治的な緊張関係が続くが、節目の年を迎え関係が改善しつつある。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/
world/list/201905/CK2019050402000122.html

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世界最大級の闇サイト摘発 欧米当局、百万人超利用か(2019/05/04東京新聞)
 【ベルリン共同】ドイツと米国の捜査当局は3日、世界最大級の闇サイト「ウォールストリート・マーケット」を運営したなどとして両国の5人を逮捕し、サイトを閉鎖したと発表した。同サイトでは薬物やマルウエア(悪意のあるソフト)、偽造書類など6万以上の「商品」が違法に売り出され、ドイツメディアによると、100万人以上が利用し、約5400人が売り手として登録していた。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019050401000843.html

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ざんねんな絶滅 私を死なせた犯人は?(2019/05/04東京新聞)
ブランブルケイ・メロミスさん 二〇一九年、オーストラリアの小島で。温暖化で絶滅した初の哺乳類とされる。一九七八年には数百匹が生息していたが、二〇〇九年の目撃が最後となった。・・・島は約四ヘクタールで、標高三メートルほど。二十世紀末から海面上昇でたびたび浸水。植物が減り、生息域をほとんど失っていたといいます。
 国連の科学者組織が六日、報告書を発表する予定です。報道によると、この報告書は「地球上には現在、約八百万種の生物が生息しているが、今後、五十万種から百万種が絶滅の危機にさらされる」「生物多様性の損失と地球温暖化は密接に関連」と指摘します。温暖化で滅びる生物が百万種類になるかもしれないというのです。
 人類が滅ぼしたり、絶滅に追い込んだりしている動物は多い。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050402000153.html

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高額の治療薬 誰でも使える態勢に(2019/05/04東京新聞)
治療薬「キムリア」は一部の白血病やリンパ腫などに効果がある。がん患者の免疫細胞を取り出し遺伝子操作によりがんを攻撃する力を高めて体内に戻す。欧米では既に実績を上げている。臨床試験(治験)では、白血病の八割、リンパ腫の五割で効果があった。日本でも使えることは歓迎したい。ただ、投与の対象は、通常の抗がん剤で治癒しなかったり再発などした患者に限定される。対象は年間二百五十人程度とみられる。副作用も報告されている。治療の態勢が整った医療機関で適切に治療に当たってほしい。治療は一回の投与で済む。効果も期待できる。だが、費用は米国では約五千万円にもなるという。日本でも高額が予想される。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050402000151.html

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グアム移転 24年10月にも 沖縄海兵隊 米軍が現地に伝達(2019/05/04東京新聞)
【マニラ=共同】日米両政府が合意している在沖縄海兵隊の米領グアムへの移転計画で、米軍が二〇二五米会計年度の前半(二四年十月〜二五年三月)に移転を始め、約一年半かけて完了させる方針を地元議会に伝えていたことが分かった。建設中の新たな海兵隊基地の名称は「キャンプ・ブラズ」となる予定。米軍筋が共同通信の取材に明らかにした。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201905/CK2019050402000125.html

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今こそ立憲主義  青木、渡瀬さん―政権の民意無視批判 浦添で講演会、1100人来場 憲法記念日(2019/05/04琉球新報)
憲法記念日の3日、「2019憲法講演会」(主催・県憲法普及協議会、沖縄人権協会、日本科学者会議沖縄支部)が浦添市のてだこホールで開かれた。ジャーナリストの青木理さんとノンフィクションライターの渡瀬夏彦さんが「沖縄から鍛える民主主義」を演題に対談した。会場には約1100人が来場。安倍政権の下で改憲議論が進む中、平成の天皇が退位し令和となって初めての憲法記念日を迎え、立憲主義の重要性について考えた。・・・青木さんが世論調査で現政権下における改憲に反対する意見が多いことに「国民も現政権のやり方に『まずい』と感じている」と指摘すると、参加者から大きな拍手が起こった。沖縄戦当時、本島北部の山中に避難して生き抜いた島袋正子さん(84)=宜野湾市=は「絶対に9条を改正してはいけない」という思いを胸に参加した。「戦争をしたために沖縄には今も多くの基地がある」と指摘し、辺野古への新基地建設について「どうして沖縄にだけ押し付けるのか」と憤った。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-913003.html

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