KIJI LISTpoint NEWS LIST
<POINT NEWS243>2017/06/30・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)
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sankaku243sankaku
2017/06/30sankaku
日々のニュースは数えきれないほどあります。忘れてはいけない出来事も多くあります。今この時が未来のその時につながります。


(時時刻刻)「首相の責任」避ける自民 惨敗の総括、棚上げ 都議選(2017/07/04朝日新聞)
自民党の歴史的惨敗で終わった東京都議選から一夜明け、安倍晋三首相が「反省」を口にした。あまりにも惨めな敗北に、政権幹部は首相の責任問題につながる敗因の総括ができず、結束を呼びかけあうしかないのが実情。悲願の憲法改正に向けた動きも視界不良になった。・・・ 後藤田正純副幹事長は3日、都議選での街頭演説をめぐり、自らのフェイスブックを更新した。「私の街頭演説が、安倍批判をしたと党幹部に伝わり、クレームがきた」としたうえで、こう記した。「密告、引き締め、礼賛、おかしな管理をしている今の執行部をみると、結果は仕方ない」党役員会に出席した一人は「都議選は、首相への不信任だったが、首相は、自分が負けたと思っていない。何も反省していない」と漏らした。

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三井住友、フランクフルトに新拠点 英のEU離脱方針受け(2017/07/04朝日新聞)
 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は3日、2019年3月をめどに、ドイツ・フランクフルトに新たな拠点を設けると発表した。現在は英国・ロンドンの現地法人が取得した認可で欧州連合(EU)加盟国全域で営業している。しかし、英国がEUから離脱すれば英国外で営業できなくなる可能性があることから、別のEU加盟国に新たな拠点を設ける検討をしていた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13017596.html

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(世界発2017)「核武装」くすぶるウクライナ 元世界3位の保有国 ロシアのクリミア併合、影響(2017/07/04朝日新聞)
 旧ソ連の共和国を前身とするウクライナは1991年の独立直後、約5千発の核爆弾と170発以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を持つ世界第3位の核保有国だった。米国とロシアなどが領土の保全を約束したことで核を放棄したが、ロシアによるクリミア併合などを経て、再び核武装論がくすぶりだした。

首都キエフの南約300キロに位置するペルボマイスク近郊の平原に、かつての戦略核ミサイル基地がある。現在は博物館として一般公開されている。

・・・ そのウクライナで、再び核抑止力を重視する声が高まっている。2014年にクリミア半島をロシアに併合され、東部でも親ロシア派武装勢力の占拠が続いているためだ。14年に行われた世論調査では「核保有国の地位回復」に約半数が賛成し、反対を大きく上回った。この流れを受ける格好で、核武装を容認する政党も出てきた。・・・ただ、ポロシェンコ政権幹部の政治顧問は、急進党の主張を「まともではない」と批判する。核兵器の放棄で得た信頼のおかげで、原子力発電用の核燃料を入手したり、チェルノブイリ原発の事故処理などで国際支援を受けたりしてきた。現実的な判断が働いているためで、政権がいきなり核武装に傾く可能性は低い。専門家も冷ややかだ。核問題のアナリスト、オリガ・コシャルナさん(61)は「我々には以前から核武装の技術はなかった。ミサイルも(管理は)全部モスクワだった」と指摘する。ウクライナにウラン濃縮の設備はない。核爆弾をつくる施設もない。コシャルナさんは断じる。「政治家が核武装を主張するのは選挙対策。正気の沙汰ではない。核武装に踏み切れば、ロシアとの(事実上の)戦争状態にあるウクライナは、各国からの支持を失ってしまう」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13017525.html

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(WEBRONZA)IS拉致被害、解放後の課題(2017/07/04朝日新聞)
過激派組織「イスラム国」(IS)にイラク北部で拉致された少女が、3年ぶりに家族のもとに戻ったという報道がありました。「イスラム国から解放された子どもたちよ」(6月27日)の中で、NPO法人「日本イラク医療支援ネットワーク(JIM―NET)」代表の鎌田實(みのる)さん=写真=は、イラク北部アルビルにある難民キャンプで、この少女の母親のアイーダさんに会ったことがあると述べています。ISに拉致された娘を取り戻すため、アイーダさんはクルド自治政府やメディアに訴え続けたほか、人を介してISの司令官にも会いに行ったといいます。「母は強し」。鎌田さんは母親の勇気をたたえます。武装組織に拉致されたとみられる子どもや女性は多数に上ります。「無事に戻ってきたとしても問題は多い」と鎌田さん。ISの洗脳を解く必要があるほか、性暴力の被害者は偏見から追い詰められがちです。解放された子どもや女性とその家族をどう支えていくか。「大切な仕事が待っていると身の引き締まる思いがした」。鎌田さんの決意です。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13017492.html

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麻生氏、大臣規範抵触 在任中ゴルフ会員権購入(2017/07/04朝日新聞)
 麻生太郎・財務相が大臣在任中の2016年、「大臣規範」で取引の自粛が求められているゴルフ会員権を購入していたことがわかった。3日に公開された資産等補充報告書で、麻生氏は16年に新たに取得したものとして、「福岡カンツリー倶楽部」のゴルフ会員権を届け出た。購入の時期や金額は不明だ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13017602.html

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首相への注文 憲法を守る政治に戻れ(2017/07/04東京新聞)
 東京都議選で自民党は歴史的大敗を喫した。敗因となった言動の底流を流れるのは、憲法を軽視、あるいは無視する政治である。国民の信頼を回復するには、憲法を守る政治に戻らねばならない。・・・首相は「政権が発足してすでに五年近くが経過し、緩みがあるのではないかという厳しい批判があったのだろう」と述べた。反省すべきは「政権の緩み」にあると言いたいのだろう。その点は否定はしないが、真に反省すべきは憲法を軽視、無視してきた安倍政権の政治姿勢そのものである。都議選での大敗は、そうした首相の政治姿勢に対する国民の嫌悪感が原因ではないのか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017070402000136.html

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「ヒバクシャ」明記確実に 核禁止条約、7日採択へ(2017/07/04東京新聞)
【ニューヨーク共同】米ニューヨークの国連本部で開催中の「核兵器禁止条約」制定交渉の会合で、ホワイト議長は3日、条約の最終草案を公表した。前文には「核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)の受け入れ難い苦しみと被害に留意する」との文言が残り、条約に明記されることが確実になった。核兵器の使用や保有のほか、核抑止力を意味する「使用するとの威嚇」も禁止事項に含めた。会期末の7日に採択される公算が大きい。被爆者を巡っては当初案は「ヒバクシャの苦しみに留意する」という短い表現だったが、ブラジルなどが「受け入れ難い被害」を受けたことも強調すべきだと主張、表現はより強まった。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017070401001029.html

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「集団自決」(強制集団死)写真展始まる 県庁1階で7日まで(2017年7月3日琉球新報)
歴史教科書への「集団自決」(強制集団死)の日本軍による「強制」の記述復活を求めて活動している「9・29県民大会決議を実現させる会」は3日午前から、写真展「沖縄戦『集団自決』消せない傷痕」を那覇市泉崎の県庁1階県民ホールで開いている。7日まで。報道写真家の山城博明さんが撮影した「集団自決」体験者や沖縄戦戦没者の遺骨収集の様子などの写真約100点を展示している。3日午前、写真展を訪れた会社員の古堅勲さん(59)=読谷村=は「チビチリガマの話などで『集団自決』のことは知っていたが、体験者の写真を見たのは初めてだ。ひどいとしか言いようがない」と述べた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-526445.html

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同じイスラム教徒がなぜ…国軍と過激派交戦(2017年7月4日琉球新報)
フィリピン国軍と、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う地元過激派による交戦が続く南部ミンダナオ島マラウイ中心部に近い集落エミプヌット。大半の住民が近郊のイリガンなどへ避難する一方で、一部は戦闘におびえながらも自宅に戻って暮らしていた。「同じイスラム教徒なのに、なぜあんなことを」。日常を突然奪われた住民から、過激派を強く非難する声が聞かれた。・・・地元生まれのアブドゥル・ジャリルさん(23)は「過激派は、同じイスラム教徒になぜこんなことをするのか。まったく理解できない。これは悪夢だ」と怒った。軍によると、これまでに過激派322人、政府側84人、住民39人が死亡した。住民が人質となっている格好で、軍は1700人以上を救出。軍の報道官は「中東と同様に市街戦には時間がかかる。街の規模と関係ない」と話す。

https://ryukyushimpo.jp/mainichi/entry-527111.html

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自民惨敗、過去最低 小池知事派、過半数 「安倍1強」に大打撃 都議選(2017/07/03朝日新聞)
小池氏は都民ファーストの公認50人と、都民ファースト推薦の無所属候補、選挙協力する公明党と地域政党「東京・生活者ネットワーク」の計88人で選挙に臨み、過半数の確保を目指した。このうち都民ファースト候補49人を含む計79人が当選。2013年の前回都議選で自民党が全勝した七つの1人区では、島部を除く6区を制した。一方、自民は60人を擁立したが当選は23人にとどまり、第2党に転落。これまでの自民の最低議席は、1965年と、旧民主党政権誕生直前の09年の都議選での38議席だが、それを大幅に下回る惨敗となった。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13016428.html

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(世界発2017)混迷ベネズエラ、逃れる人々 先住民ら貧困層、徒歩で隣国へ(2017/07/03朝日新聞)
 政治や経済の混乱が続く南米ベネズエラから、食料品の不足や治安の悪化を理由に国外へと逃れる人々が急増している。当初は富裕層が中心だった出国者の流れは、近年は先住民などの貧困層にまで拡大。ブラジルなど隣国では、歩いて越境してくるベネズエラ人が後を絶たない。この1年半だけで40万人以上が出国したとの指摘もあり、混乱は深まるばかりだ。・・・ 苦しい生活に直面しているのは先住民だけではない。チャベス氏の死後、マドゥロ大統領が政権を継いだが、無理な価格統制や主要輸出品である原油の価格下落で経済が急速に悪化。商店前には夜明け前から行列ができ、病院には薬品がない状態が続く。今年のインフレ率は700%を超えると見られており、出国するベネズエラ人は増え続けている。・・・ベネズエラ政府は統計を公表していないが、同国からの出国状況を調べているベネズエラ人の社会学者トマス・パエス氏は「チャベス大統領が誕生した1999年以降で、240万人以上のベネズエラ人が出国した」と見る。当初はチャベス氏の社会主義的政策を嫌った人たちだったが、近年の経済危機で、生きていくために出国せざるを得ない人たちが増えた。

 

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13016263.html

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(声)孤独な母が大切にしていた本(2017/07/03朝日新聞)会社員 出川奈美(福岡県 48)

 母は退院の見込みがない入院をして5年になる。ある日、母の押し入れで大切にカバーをかけた1冊の本を見つけた。カバーを外すと、一面のひまわり畑の真ん中に犬の絵。題は「星守る犬」。同題の映画を自宅で見たばかりだった。行き場のない孤独な中年男性と、その命が尽きるまで寄り添う1匹の犬の話。人付き合いが下手で独りが好きな母、そして母と離婚し今は消息のわからぬ父を私は主人公に重ねて見ていた。表紙を見て涙がこぼれた。母はどんな思いでこの本を手にしたのか。主人公に自分を重ねたのだろう。母も本当は寂しかったのだと気付いた。幼い時に飼っていた犬の名を母の耳元で聞いてみた。母は目を見開き、かすかに口を動かして答えた。「ロン」と。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13016283.html

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大敗の自民 「安倍政治」への怒りだ(2017/07/03東京新聞)
 安倍晋三首相には逆風が吹きすさぶ選挙だった。自民党は四年前の前回都議選から大幅に議席を減らす歴史的大敗だ。「安倍政治」を許さないという都民の怒りを、深刻に受け止めるべきである。首相が今回、街頭で応援に立ったのは、選挙戦最終日の一カ所だけ。告示前を含めて三十カ所近くで街頭に立った前回と比べ、首相の置かれた厳しい状況を物語る。・・・首相は近く内閣改造を行い、問題閣僚を交代させ、人心を一新したい意向なのだという。「人材育成」など、新たな目玉政策も打ち出すことで、都議選の痛手を癒やし、支持率を再び回復基調に乗せたいのだろう。しかし、問われているのは、民主主義の基本理念や手続きを軽んじる安倍政権の体質そのものだ。それを改めない限り、国民の支持を取り戻すことは難しいのではないか。弥縫(びほう)策では限界がある。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017070302000124.html

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<社説>都議選で自民惨敗 政権のおごりへの批判だ(2017/07/03琉球新報)
小池都政への信任だけではない。安倍政権のおごりに対する強い批判が首都決戦で示されたのである。東京都議選は、小池百合子知事の率いる地域政党「都民ファーストの会」が自民党に代わって第1党となり、公明党などを合わせた支持勢力で過半数を獲得した。
 自民党は安倍政権の強引な国政運営が影響し、現有57議席を大幅に減らした。民意に向き合わない「安倍1強」政治に、都民は「ノー」を突き付けたということだ。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-526140.html

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自民惨敗、過去最低 小池勢力が過半数、東京都議選(2017/07/02東京新聞)
 安倍晋三首相の政権運営を左右する東京都議選(定数127)は2日投開票され、自民党は現有57議席から過去最低だった38議席を下回り、惨敗した。小池百合子知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」が代わって第1党となり、公明党などを合わせた支持勢力で過半数を制した。首都での敗北は「安倍1強」体制への大きな打撃となった。首相の求心力低下は必至だ。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017070201001429.html

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週のはじめに考える テロをつくったのは?(2017/07/02東京新聞)
 組織は壊滅しても拡散した思想は消せない。亡国の淵にあるイスラム国(IS)です。鬼っ子を生んだのはイスラム社会か、それとも欧米だったのか。六月のパリは観光のベストシーズンですが、日本人の姿はほとんど見かけませんでした。大規模なテロが一昨年一月と十一月に起きた影響でしょう、パリに毎年六十万〜七十万人宿泊してきた日本人観光客は昨年二十八万人に激減。今年はさらに下回りそうです。パリ好きで知られる日本人ですが、これほどの減り方は世界の中で突出しています。・・・

直視すべきは、ISという怪物がなぜこれほどまでに伸長したのか、若者が同調して戦闘員になったのかという事実です
 「ジハード(聖戦)に命をささげれば尊い殉教者になれる」という思想に身を投げたわけですが、裏返せば、彼らに生きる意味や価値を与えられなかった社会にこそ問題があるのではないか。十五年ほど時計の針を戻しましょう。テロリストを根絶すれば中東の民主化が実現できるなどという米国のネオコン思想が暴走し、理不尽なイラク戦争は泥沼化。アルカイダから派生したISの誕生を招いてしまった。今から六、七年前に起きた「アラブの春」も、独裁政権を倒して民主主義を植え付けようと米国が黒子に徹して進めたが、さらに恐ろしい事態を生みました。エジプトやリビアなどで独裁政は閉じた一方、シリア、イエメンなどが無法地帯となり、大量の難民は今なおあふれ出しているのです。・・・フランスは大戦後の経済成長期に、旧植民地のアルジェリアなどから大量の移民を受け入れた。安価な労働力です。だが移民二世の世代になると、経済は減速し移民向け予算は削られ、貧困や「アイデンティティー(自己の)喪失」という難問が出てきます。自由で平等な同じ市民のはずが厳しい政教分離原則でイスラムの振る舞いを制限される。「自分はいったい何者か」そんな疑問と仕事につけない不満からイスラム過激派思想に取り込まれる若者が相次ぐ−。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017070202000152.html

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「今後の地震に注意」と気象庁 震度5弱、同規模の恐れも(2017/07/02東京新聞)
1日深夜から2日未明に北海道と熊本県で連続して発生した最大震度5弱の地震で、気象庁は2日に記者会見を行い「どちらの地域でも今後、同程度の地震が続く可能性がある」として、家屋の倒壊や土砂崩れに注意するよう呼び掛けた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017070201000922.html

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(日曜に想う)都議選、あざなえる宿命の縄 編集委員・曽我豪(2017/07/02朝日新聞)
今日は東京都議選の投開票日だ。この選挙には宿命がある。一自治体の議会選挙にもかかわらず、首都決戦だからと過度の注目にさらされる。無党派が風を起こす都市型選挙の典型でもある。・・・そもそも都議選が統一地方選から外れてこんな微妙な時期に巡り来るようになったのは、半世紀前の1965年、議長選をめぐる都議の汚職事件がきっかけだった。前年結成されたばかりの公明党を中心に野党共闘でリコール運動が起き、たまらず自民党は都議会の解散に踏み切った。「黒い霧解散」である。

・・・時代は下って平成元年の89年、参院選より一足早く都議選で山が動く。リクルート事件、消費税導入、宇野宗佑首相の女性スキャンダル。大逆風の結果、「自民惨敗 20議席減 社党は大躍進、3倍増」。土井たか子社会党委員長が与謝野晶子の歌を引き「眠っていた山が動き出したということです」と名セリフを残したのはこのときのことだ。・・・都議選は、自らの不祥事に鈍感な権力者には容赦なく鉄槌(てっつい)を下してきた。同時に、権力批判や改革が掛け声倒れで終わる挑戦者にも、あっさりと背を向け、冷水を浴びせかけてきた。ただ、黒い霧解散から半世紀、都民がいまだ手にしていない最大のものは、都議会そのものの刷新や改革なのではあるまいか。

 今回も、安倍政権の今後など、国政への影響は計り知れない。だが国政に翻弄(ほんろう)され、頭上を風が吹きすさぶだけで終わるのなら、主客転倒だ。今度こそ、選挙のあと、都政改革の実を首都の地に残す新たな歴史が見てみたい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13015023.html?iref=comtop_favorite_01

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偉大な欧州人、たたえる コール元独首相、初のEU葬(2017/07/02朝日新聞)
あなたは偉大な欧州人だった――。6月16日に87歳で死去したドイツのコール元首相の葬儀が1日、欧州議会があるフランス東部のドイツとの国境の町ストラスブールで営まれた。東西ドイツ統一と、欧州の統合と和解に果たした功績をたたえ、欧州連合(EU)が初めて葬儀を主催した。メルケル独首相、マクロン仏大統領らが参列。国の枠を超え、青いEUの旗に包まれた棺(ひつぎ)を前に別れを惜しんだ。式典はドイツ国歌とともに、EUの歌とされるベートーベンの「歓喜の歌」の演奏で締めくくられた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13015080.html

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(声)安田純平さん、今度は忘れない(2017/07/02朝日新聞)アルバイト 佐藤建(東京都 35)

 近所で開かれた講演会に、ふらっと出掛けたことがある。中東を取材するジャーナリストの話を聞いた。内容はもう覚えていないのだが、一つだけ印象に残ったやりとりがある。最後の質疑応答の時だ。大学生とおぼしき男性が、やや軽い調子で「どうしたらジャーナリストになれますか」と質問した。一時はイラクで拘束されたこともあるというジャーナリストが答えた。「いやー、やめといたほうがいいですよ。食っていけないですよ」あれから十数年。かのジャーナリストの名前すら忘れていたが、近頃どうしても気にかかるようになり、資料を探して確認した。やっぱりそうだった。あの人が安田純平さんだった。シリアで拘束されたという安田さんの、写真で見るやつれた顔にあの日の面影が悲しくも重なる。流れた年月とあいまって切ない。きっと、私の無関心も彼の置かれた状況と無関係ではないだろう。あの会場にいた者として、せめて忘却の向こう側からあなたの名前だけでも連れ戻したい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13014983.html

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(書評)『ウラルの核惨事』 ジョレス・A・メドヴェージェフ〈著〉(2017/07/02朝日新聞)
1957年、旧ソ連の南ウラルに位置する秘密工場の放射性廃棄物貯蔵庫で爆発があり、のちのチェルノブイリにも比すべき原子力災害が起きた。事故は極秘とされたが、体制を批判する出版で要職を解任、精神病院に拘禁のうえ、ついには国籍も剥奪(はくだつ)された著者は76年、滞在先の英国で発表した記事で初めて言及、大変な反響を巻き起こした。だが、原子力産業に携わる西側の科学者らの反応は、一様に否定的だった。

・・・反撃するにも本人と母国のつながりは切れている。驚くことに著者は、検閲を経て公開済みのソ連の科学者たちの論文に見られる不自然な省略、単位のすり替え、数値の使い回し、意図的な歪曲(わいきょく)、生態系調査の偽装を見破り、事故の全体像を詳細に再構築。独自に情報を得ていたCIAへの資料開示請求などを経て79年、『ウラルの核惨事』を刊行した。西側で事故が周知のものとなる一方、ソ連はチェルノブイリを経てベルリンの壁が崩れる89年、ようやくこれを公式に認めた。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13015011.html

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(コミック)『マッティは今日も憂鬱 フィンランド人の不思議』 カロリーナ・コルホネン〈著〉(2017/07/02朝日新聞)
 洋服屋で「店員さんが、話しかけてくる」その気配だけで、もうその場から立ち去りたくなる。「出かけたいのに、ドアの外に住人がいる」いつまでも家のドアの内側で、外の気配を探っている自分。悪いことをしているわけでもないのに、なぜこんなに気後れしてしまうのか。そんな「あるある」感覚の1コママンガが詰まった、フィンランド発のコミックスだ。2015年にネットで発表されて話題になり、翌年書籍化され、この春日本語版が登場した。ささいなことだからこそ、恥ずかしさが先に立つ。空気を読んだつもりの行動の、かえって気まずい結果。他人への気づかいは、じつは付き合い下手の裏返し。シャイな日本人らしい特徴だな、と思っていたあれやこれやが、遠い海の向こうの国の本にみごとに描かれていて、驚きとともに、親近感がわく。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13015038.html

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空爆で猛毒サリン使用 内戦続くシリア、投下者は不明(2017/07/01朝日新聞)
化学兵器禁止機関(オランダ・ハーグ、OPCW)は6月30日、内戦が続くシリアの北西部イドリブ県で4月に民間人100人以上が死亡した空爆で使われたのが、猛毒のサリンを用いた化学兵器だったとの調査結果を発表した。使用したのが、アサド政権か反体制派かは特定できていないという。

http://digital.asahi.com/articles/ASK712JSRK71UHBI007.html?iref=comtop_8_05

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メディア批判、やまぬ自民 失言報道にいら立ち、背景(2017/07/01朝日新聞)
東京都議選の最終盤になり、政権幹部らの問題発言や疑惑が相次いで報じられ自民逆風となっていることの責任を報道機関に転嫁するかのような発言が飛び出した。安倍政権下ではこれまでも、若手議員らによるメディアへの威圧発言が明らかになっている。自らの意に沿わない報道を退けようとする、政権の姿勢が浮き彫りになったかたちだ。・・・ 川上和久・国際医療福祉大教授(政治心理学)の話 稲田朋美防衛相の失言など東京都議選の期間中にここまで不祥事が相次ぐとは思っていなかったのだろう。「私らを落とすなら、落としてみろ」という発言は、逆風を感じてやけくそになっている印象がする。「買ってもらっていることを忘れちゃダメ」というのは、マスコミを恫喝(どうかつ)しているようなものだ。マスコミには、与野党関係なく、政治家の言動を有権者に伝える責任がある。気に入らない報道をするマスコミを追及するのは筋違いだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013335.html

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<解説>廃棄物の山、ツケは国民に 東海再処理施設の廃止計画(2017/07/01朝日新聞)
日本原子力研究開発機構が30日、核燃料サイクルを研究開発してきた東海再処理施設(茨城県)の廃止に70年と約1兆円の費用がかかると発表した。・・・ 原発では、放射能レベルが高いのは原子炉とその周りの設備だけだ。一方、再処理施設は使用済み燃料をバラバラにして薬液で溶かし、プルトニウムやウランを取り出すいわば化学プラントだ。体育館よりはるかに巨大なビルのほぼ全域が激しく汚染されている。とても人が近づけない線量で、施設の除染や解体は遠隔操作頼みになる。東海再処理施設では廃棄物の管理もずさんだ。中身の状態がよくわからない廃棄物の容器が多数ある。使用済み燃料の被覆管が入ったドラム缶は貯蔵プールの底に整理されずに山積みになっている。・・・さらに、青森県では日本原燃の六ケ所再処理工場の建設が進む。処理能力は東海再処理施設の4倍あり、はるかに規模が大きい。将来、廃止にかかる費用は東海再処理施設の比ではない。ウランは枯渇しないと分かった今、使用済み燃料を再処理する意味はなくなった。再処理が本当に必要なのか、問い直す時期だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013236.html

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(社説)集団的自衛権 議論は終わっていない(2017/07/01朝日新聞)
歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた集団的自衛権の行使を「許される」に一変させる。安倍内閣の閣議決定から、きょうで丸3年になる。閣議決定を読み直すと、その強引さに改めて驚かされる。・・・典型は中東ホルムズ海峡での機雷掃海だ。安倍首相は「(原油が)途絶えれば救急車などのガソリンはどうなるのか。寒冷地で命にかかわる問題となりかねない」と述べ、集団的自衛権行使の必要性を強調した。だが、それが「国家存立の危機」だと納得する国民がどれほどいたか。案の定、首相は法成立直前に一転、掃海の実施について「現実問題として想定していない」と発言を覆した。・・・集団的自衛権の行使容認ありきで結論を急ぎ、憲法と安全保障をめぐる本質的な議論は置き去りにされた。議論の基盤を築き直すには、ごまかしの上に立った閣議決定と「違憲」の法制を正さなければならない。それをしない首相に、憲法改正を語る資格はない。議論はまだ終わっていない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013162.html

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(声)政治活動、隊員は処罰されます(2017/07/01朝日新聞)無職 山崎厚生(千葉県 77)

 稲田朋美防衛相が東京都議選の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言しました。菅義偉官房長官の助言で撤回しましたが、選挙民の前で、憲法違反、自衛隊法違反の行為をしたことは、撤回すればいいというものではありません。私は1958(昭和33)年に自衛隊に入隊。当時まだ米軍管轄下にあった首都圏のレーダー基地で、米第5空軍横田基地の戦闘機の迎撃コントローラーとして勤務しました。東京からわずか150キロまで接近してくる旧ソ連の爆撃機の大編隊に緊急発進するなど、実戦のごとき日々を送りました。最初に空爆を受けるのはレーダー基地だと覚悟。在籍した3年弱は、命を張って任務についていました。そんな経験をした者から見れば、官邸はあまりにのんきで、憤りさえ覚えます。入隊時には「政治活動はしない」「日本国憲法及び法令を順守する」ことを誓約し、印鑑を押しました。自衛隊員は守らなければ処罰されるのに、稲田氏はなぜ、許されるのですか?稲田氏も処罰されるべきであり、任命責任者や、撤回を助言し、「責任なし」とした官房長官の責任を明確にすべきだと思います。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013165.html

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(声)諦めずに希望の一票投じたい(2017/07/01朝日新聞)大学生 中川真緒(東京都 20)

 毎日テレビをつけていると、「加計(かけ)学園問題」や「共謀罪」など様々な政治に関する言葉が耳に入ってきます。野党の非難や国民のデモなどを見ると「いけないことをしているんだ」と思うのですが、それを目にしなければ「何がいけないの?」と思ってしまうかもしれません。政治を全く知らないせいで、他人の意見に流されてしまっています。今回の東京都議選で、人生初の選挙に必ず行こうと決めています。しかし、議会での嘘(うそ)や隠蔽(いんぺい)ばかりの大人たちを見て、誰が本当のことを言っているのか、誰が正しいことをしてくれる人なのか、自信を持つことが出来ません。ネットの情報には偏りがあるし、候補者ひとりひとりの言葉をしっかりと受け止めて、自分が信じられる人を見つけなければならないと思います。最近は野党が反対しても強行採決されるなど、声を上げても無駄なんじゃないかと思うことばかりです。でも、選挙で人を選ぶことで、政治に希望を持つことを諦めないでいたいと思います。そのために政治の知識を身につけなくちゃいけないなと思う日々です。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013166.html

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(声)相手を理解し、戦争防ぐ努力を(2017/07/01朝日新聞)無職 吉野公信(福岡県 83)

 いわゆる「共謀罪」法の成立にきな臭さが漂う昨今。国民学校(現在の小学校)時代、「何で戦争なんか始めたの」と先生に尋ねたことを思い出す。通学路に「鬼畜米英」と書かれたわら人形が置かれ、登下校時は竹やりで突かされた。やがて戦争は激化。6年生になるとB29が連日襲来し、休校が続いた。不毛の日々に子どもながらに空しさを覚えた。戦争はなぜなくならないのか。ずっと胸に抱き続けてきた。戦後半世紀余が過ぎた頃、ラジオで「草食動物はおとなしいそうです。人間も野菜を食べていると戦争がなくなるのですか」という小学生の問いかけを耳にした。戦争の予防という発想にはっとした。真珠湾攻撃を指揮した淵田美津雄氏は、後にキリスト教の伝道者となり、「無知が無理解を生み、無理解が憎悪を生み、憎悪が戦争を生む」と訴えた。ならば、まずは相手を理解すること、そのための強い意志を持ち、知識を身につけることが重要ではないか。人災である戦争を防ぐために、非現実的と一蹴せず、人間の理性を未来に向けて育んでいくことこそが最優先課題ではないか。理念を追求しないところに未来はない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013167.html

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東電追及、決意新た 被害者、原因と責任「明らかにする」(2017/07/01朝日新聞)
 福島第一原発の事故で家族を失った人たち、家を追われた人たちが30日、東京電力旧経営陣の刑事裁判に目をこらした。今も続く悲しみや憤りを胸に、事故の原因と責任を明らかにする決意を新たにした。・・・福島第一原発事故をめぐっては、各地で東電を相手取った損害賠償請求訴訟が起こされている。東電によると、今年5月末までに396件あり、うち170件が係争中だ。避難者らによる集団訴訟も相次ぎ、「原発被害者訴訟原告団全国連絡会」は、少なくとも全国で28件あり、原告は約1万4千人に上ると説明している。・・・ 元原子力委員会委員長代理で長崎大核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎さんの話 今回の裁判で新たな事実が掘り起こされ、教訓を得られることを期待する。ただ、個人の責任を問う刑事裁判で、自らに不利な証言はしないだろう。どれほどの新事実が出るかは疑問も残る。多くの人が「これほどの事故で誰も責任を問われないのか」と思う背景には、被災者に寄り添った対策や賠償がされていなかったり、原発を推進してきた国の責任があいまいだったりするからではないか。3人の責任追及だけでなく、根本的な原因の追究がされるべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13013303.html

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原発事故初公判 東電の怠慢を見極めよ(2017/07/01東京新聞)
天災であれば刑事責任は問えない。でも福島第一原発事故は人災の疑いがある。それが検察審査会の市民が出した結論であり、その初公判があった。東京電力の怠慢を見極めることが焦点となる。「事故を予見するのは不可能だった」−。東京地裁で勝俣恒久元会長ら三人は無罪を主張した。業務上過失致死傷罪で強制起訴されている。・・・ 国際原子力機関(IAEA)は報告書で「日本の原発は安全という思い込みにより、安全レベル(向上)に挑もうとしない傾向があった」と記した。この裁判ではそんな怠慢姿勢そのものが裁かれるべきなのだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017070102000140.html

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官邸前デモ5年 続く「脱原発」訴え(2017/07/01東京新聞) 
 二〇一二年六月末、東京・首相官邸前での金曜デモに最大二十万人(主催者発表)とも言われる市民が集い、原発に「NO」を突きつけてから五年がたった。デモ参加者は減り、各地で原発再稼働の動きが続くが「脱原発」の声は依然、根強く、新たな世論の高まりの可能性も指摘される。本社加盟の日本世論調査会が一六年十一月に実施した最新調査では、再稼働について「反対」(58%)が「賛成」(35%)を大きく上回った。これを含め一四年以降の計五回の調査は、すべて「反対」が六割前後を占める。原発を推進する立場の日本原子力文化財団による、原発のイメージを複数回答で選ぶ調査ですら、福島第一原発の事故後は「不安」を選ぶ人が常に半数を超え「必要」という人に大差をつけている。だが、こうした声は国政に反映されていない。・・・ 世論と投票行動に詳しい早稲田大の谷藤悦史教授(政治学)は「安倍政権は選挙で耳に心地よい政策ばかりをPRし、根本的な問題を先送りしてきた。野党も場当たり的で、政策議題を構築する能力がない」と指摘する。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017070190135327.html

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「みかじめ料」根絶遠く 銀座で要求、暴力団8人逮捕(2017/07/01東京新聞)
 東京・銀座の飲食店から「みかじめ料」を脅し取っていたとして、指定暴力団六代目山口組国粋会系の暴力団組長(54)ら八人が先月、警視庁に逮捕された。繁華街では暴力団追放が叫ばれてきたのに、いまだに関係を断ち切れていない実態が浮かぶ。・・・ 暴力団関係者や捜査幹部によると、国粋会は銀座をはじめ六本木、新橋などの繁華街に縄張りを持ち、多くを「貸しジマ」として在京暴力団に貸して収益を上げてきた。〇五年九月に山口組の傘下に加わると、住吉会系暴力団に銀座一帯の縄張りの返還を求め、対立抗争に発展。双方の話し合いで沈静化したものの、最近は国粋会の影響力が強まっている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201707/CK2017070102000235.html

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K1とK9護岸で砕石積む 辺野古新基地建設(2017/07/01琉球新報)
【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設問題で1日午前、キャンプ・シュワブ沿岸ではK9護岸と辺野古崎南西側の沿岸で、工事が続いた。K1護岸予定地に近い辺野古崎南西側の資材搬入用道路の工事では、砂浜と道路の段差をなくすため、クレーンで砂浜に砕石を積む作業が続いた。K9護岸工事現場では、網袋に入った砕石を置く作業が行われた。・・・読谷村から週に2回座り込みに参加している河野道夫さん(75)は「高江でも工事が再開した。沖縄のきれいな海や山が破壊されるのは自分の体をえぐられるようにつらい」と嘆いた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-525191.html

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<南風>天地の荘厳(2017/07/01琉球新報)
 「アフター5の過ごし方如何(いかん)で、人生や仕事の深みが、違ってくるものです」社会人になってまだ間もない頃、紅林茂夫氏(当時、国際経済研究センター理事長)は、そうおっしゃった。ある意味、仕事の余白の大切さを教えて頂いた瞬間でもあった。好奇心の赴くままに「先生は、どのように過ごされたのでしょうか」と尋ねると、氏は、ひときわ穏やかな口調で、ゲーテや白居易の詩を論じられたのち、ドイツの偉大な哲学者・カントの言葉で話をまとめた。「天にあっては、満天の星、地にあっては、心の道徳律」とあるように、天地の荘厳なるものに常に向き合ってほしいと。これは、星が美しく煌(きら)めいている荘厳さと、人が倫理的に行動している時の美しさとを対照にした言葉で、若い人は特に、天の摂理を意識し自らの倫理観を高めるような生き方を求めてほしい、とアドバイスされたのである。・・・ カントの言葉は、西郷隆盛の敬天愛人や漱石の則天去私にも繋(つな)がり、自らを律する上では武士道にも通ずると思うが、いずれにしても、天地の経文(声・囁(ささや)き)なるものに耳を澄まし、日々の仕事や人生と向き合うことが肝要であると、肝に銘じている。どれほどの経文を捉え得るのか甚だ心もとないが、これからも一途に自問自答、千思万考を心掛けたい。
https://ryukyushimpo.jp/hae/entry-525184.html

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チェルノブイリ周辺で火災 放射線レベル上昇(2017/07/01琉球新報)
【モスクワ共同】ロシア通信などによると、1986年に爆発事故を起こしたウクライナ北部のチェルノブイリ原発周辺で、6月30日までに森林火災が発生した。現場は放射性廃棄物などが保管されている立ち入り制限区域内で、火災の影響で大気中の放射線量が基準値の2・5倍に上昇したという。負傷者などは伝えられていない。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-525082.html

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嘉手納撤去求め集会 基地ゲート前に市民80人(2017/07/01琉球新報)
【中部】市民団体「カデナ・ピースアクション」は30日、北谷町の米軍嘉手納基地第1ゲートと沖縄市の第5ゲート前で同基地の閉鎖・撤去を求める集会を開いた。両ゲートで約80人が参加し、雨の中、デモ行進で普天間飛行場の移設による新基地建設に向けた作業を止めるよう声を上げた。基地に出入りする車両にボードを掲げ、嘉手納基地へのステルス戦闘機F35の飛来やパラシュート降下訓練の実施などにも抗議。宮森小のジェット機墜落事故の犠牲者らに黙とうもささげた。第5ゲート前での集会に参加した大浜長伸さん(76)は「新たな戦闘機の飛来など絶対に許せない。駐機場の問題にしても政権は約束が破られても米国に何も言わない。沖縄をばかにするなと言いたい」と話した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-525298.html

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「デマに負けない、あきらめない」 辺野古本格工事3年 150人が座り込み(2017/07/01沖縄タイムス)
国が沖縄県名護市辺野古の新基地建設に向け本格工事に着手してから3年を迎えた1日午前、辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前には、新基地建設に反対する市民150人が座り込み、「新基地中止」「沖縄は負けない」などと声を上げた。・・・ 「今、国は県民をあきらめさせようと躍起になっている。SNSなどでデマもあるが、絶対に負けない。さらにゲート前の行動を強化していく」と訴えた。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/107402

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ビートルズ著作権で和解 米NY連邦地裁(2017/07/01沖縄タイムス)
【ニューヨーク共同】ビートルズの元メンバー、ポール・マッカートニーさん(75)が米国に本社を置く音楽出版社を相手取り、同社が持つビートルズの楽曲の著作権を返還するよう求めていた訴訟は、ニューヨークの米連邦地裁で和解が成立した。米メディアが6月30日、伝えた。和解内容は不明。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/107403

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漫画家が描く引き揚げ体験(6月30日共同通信)
生死と隣り合わせの過酷さ/ 赤塚不二夫さん、ちばてつやさんら11人の漫画家が旧満州(中国東北部)からの引き揚げ体験などを描いた作品を紹介する企画展「漫画でたどる引揚げ展」が東京都新宿区の平和祈念展示資料館で9月24日まで開かれている。戦後、活躍した漫画家たちが、生死と隣り合わせの過酷な体験を伝えている。・・・北見けんいちさんの「引揚船上から見た日本は本当に美しかった」は、日本の港に着いた引き揚げ船がテーマ。北見さんは「(満州と違い)日本って緑緑しているな」という印象を持ち、帰国途上の船で亡くなった人を海へ流す水葬を見た記憶が残ったという。このほか、古谷三敏さんの「父に手榴弾の安全ピンの抜き方を教えてもらった」は、父親に手りゅう弾の使い方を教えられ「米兵が来たら、抱き付け。一人は殺せる」と言われた場面を描いた。前期と後期で一部展示替えがあり、計約35点が展示される。前期は8月17日まで。入館無料。
https://this.kiji.is/253443638528722427?c=39546741839462401

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(ひと)菊池由貴子さん 被災地で町民のための新聞を一人で発行して6年目に入る(2017/06/30朝日新聞)
東日本大震災で人口の約1割が犠牲になり、市街地が壊滅した岩手県大槌町。2012年から週刊の「大槌新聞」を発行し、6月末で6年目に入る。取材から編集、経理まで1人でこなす。・・・「町民に必要な情報は町民が知らせなければ」。手紙さえろくに書いたことがなかったが、新聞編集ソフトを購入。宅地整備の計画や病院の再建、議会の情報などを集めた。最初は数十部コピーしただけだったが、大きな字、簡潔な表現が「町の広報よりわかりやすい」と評判に。町民団体の後押しで翌年から無料で全戸配布を始めた。昨年国の助成金が打ち切られ、広告と寄付で運営していたが、自立のために今春、有料化した。部数は激減、経営難に。それでも「この新聞は必要だ」と続ける。復興の遅れで伝えることは多い。なによりも「被災地でなくても、自分の町を知り、考え、賢くなることが、国や世界をよくする原点だ」との思いがある。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S13011554.html

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バングラ、やまぬテロ 根深いIS勢力 テロ1年(2017/06/30朝日新聞)
バングラデシュの首都ダッカで日本人の援助関係者7人を含む22人が殺害されたテロ事件から7月1日で1年。現地当局は過激派組織「イスラム国」(IS)の支部を名乗る組織の摘発を続けるが、テロはやまない。日本政府が邦人保護の対策を強化するなか、ISの影は東南アジアにまで迫っている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13011538.html

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(声)「全国展開」首相発言は本末転倒(2017/06/30朝日新聞)無職 河合浩規(静岡県 69)

 「認めない」「調べない」「謝らない」の「3ない」国会が閉会しても、加計(かけ)学園問題の疑惑が続いています。野党4党は憲法53条に基づく臨時国会召集を求めていますが、自民党には応じる様子が見えません。そのような中、安倍晋三首相は神戸市で行った講演で、加計学園問題を巡る「行政がゆがめられた」との批判に対し、「時代の変化に対応できない制度なら、そちらの方こそゆがんでいる」と反論。獣医学部の新設について「(愛媛県)今治市だけに限定する必要は全くない。速やかに全国展開を目指したい」と述べました。私は獣医師資格を持つ県職員として家畜の防疫業務などに従事していましたが、首相の発言は全く本末転倒だと思います。そもそも、獣医師の需給動向などが大前提にあっての「規制緩和」のはずです。今、最優先されるべきは、家畜など産業動物の診療に従事する獣医師と、家畜伝染病の防疫や食肉検査など行政に従事する獣医師の確保であるはずです。降りかかる火の粉を払うように、「全国展開」などと言うのは悪政の典型であり、言語道断ではないでしょうか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13011396.html

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(社説余滴)自然に難民と向き合う術 沢村亙(2017/06/30朝日新聞)
とりたてて美談でもなければ、多くが憤慨しているわけでもない。自然体での難民との向き合い方といえた。約90万人の難民・移民が2年前に押し寄せたドイツ。南部ミュンヘン郊外の人口9千人の町でも、東アフリカ・エリトリアなどから来た約100人を受け入れた。最初は中学校の体育館、そして屋内テニス場がシェルターになった。今は少しずつ空き家に移り住み、難民認定通知を待ったり、ドイツ語教室や職業訓練に通ったりしている。生活保護とほぼ同等の額が支給されている。・・・世話役を務めるハンスさん、富美子さん夫婦は若い難民たちから「お父さん、お母さん」と慕われる。ハンスさんに問うた。難民を助ける動機はなにか。第2次大戦末期、旧東独に暮らしていた父が、攻め込んできたソ連軍から逃れるため川を泳いで逃げた。落ち着いた先で大勢の人に助けられたから、という。「似たような体験や記憶を持つドイツ人はたくさんいますから」。こともなげな口ぶり。あくまで自然体である。・・・「国益のため」「こうすべきだ」と気負わず、「人助けしたい」「日本はこうあってほしい」。そんな自然な気持ちで難民を語れないものか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13011393.html

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(耕論)脅される内部告発者 光前幸一さん、マイケル・ウッドフォードさん(2017/06/30朝日新聞)
 加計学園の獣医学部新設を巡り、文部科学省の職員の告発で、政府は「総理のご意向」を記した文書の存在を認めざるを得なくなった。義家弘介・文科副大臣は、告発した職員の処分を示唆する。告発者をどう守り、社会の自浄作用をどう働かせたらよいのだろうか。
■公益通報、保護する具体策を 公益通報制度に詳しい弁護士、光前幸一さん

 情報をだれがコントロールするかは情報化社会ではとても重要です。政治的あるいは経済的に権力を持っている人はその権力で情報をコントロールすることができます。それに対して、経済力もなく何の権力も持たない一般市民が使える武器は限られています。最後の武器が公益通報です。一般市民にとって、政治に参加し、社会をより良い方向に持っていくための、有力な手段が公益通報です。不正を告発する仕組みは社会を変えられる公器です。閉塞(へいそく)した間接民主制において、一般市民がそれを打破できる武器となります。今回、それをおこなったのは、問題に関わっていた官僚でしたが、首相官邸に比べて力が限られている点では、市民に似ています。

・・・公益通報者保護法の対象とならなくても、内部告発に関する判例の法理があります。内部告発で勤務先に損害を発生させたとしても、その告発が、「真実で」「公共性があり」「公益目的で」「手段が相当である」という四つの要件を満たしていれば、違法性はなくなります。2004年に保護法が制定されるより前から、裁判所はそうした内部告発を正当行為として免責してきていて、4要件は定着しています。文科省職員らの内部告発はこの4要件を完全に満たしています。大臣が事実と異なる発表をしたのに政府の内部で自浄することができなかった。だから職員らは外部の報道機関に告発するしかなかった。守秘義務違反を理由に職員を懲戒処分にしても、それは無効です。萩生田光一官房副長官が「俺の名誉が毀損(きそん)された」と前川さんを訴えても勝てない。裁判所はそう判断するだろうと思います。・・・

■出る杭の孤独、知る私は味方 オリンパスの巨額不正経理を内部告発した、マイケル・ウッドフォードさん

 2011年にオリンパスのスキャンダルを明るみに出すのに関わって以降、私は強い関心をもって、日本において真実を語るために立ち上がろうとする人たちを見てきました。安倍政権の違法な圧力の疑惑に関する文書について勇敢にも自ら進んで声を上げた前川喜平・前文部科学事務次官についても状況を追っています。菅義偉官房長官や安倍首相が内部告発者である前川さんを公然と批判したことに私は衝撃を受けました。文科省の現役職員が記者たちに匿名で真相を語り、文書を渡したことを、義家弘介・文科副大臣が懲戒処分で脅そうとしたことにも、ショックを受けました。

・・・たとえ世論の支持があっても、前川さんがこれから感じるであろう孤独と疎外は残酷で、不当です。私はそれに同情しています。西欧でも内部告発者への報復はあります。米情報機関によるメルケル独首相の電話の盗聴や大規模な市民の監視を内部告発で明らかにしたエドワード・スノーデン氏はオバマ大統領(当時)に非難され、裏切り者扱いされています。・・・私はしばしば、史上最高位の企業内部告発者だと形容されます。私の理解では、前川さんは、政治的影響力の悪用の疑惑に「明かりを照らす」用意のあった史上最高位の官僚です。私と前川さんは、どのような結末になろうが声を上げなければならない義務を感じたという点で、明白な共通点があります。私たちは、夜、1人になって自分の行いについて考えるとき、正しいことをしたと知りつつ眠りにつくことができます。前川さんがこの文章を読み、私が彼の側に立っていると知ってほしい。私はそう希望しています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S13011378.html

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原発事故、初の刑事責任判断へ 東電旧経営陣3人、30日初公判(2017/06/30福島民友)
 津波対策を怠り福島第1原発事故を引き起こしたとして、業務上過失致死傷罪で強制起訴された勝俣恒久元会長(77)ら東京電力の旧経営陣3人の初公判が30日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれる。原発事故を巡って刑事責任を問う裁判は初めて。大津波を具体的に予測できたかを争点に、検察官役指定弁護士と弁護側の主張が真っ向から対立する構図で公判が展開される見通しだ。
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170629-184105.php

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環境省元職員に有罪判決(2017/06/30共同通信)
福島地裁、除染汚職事件/東京電力福島第1原発事故の除染事業を巡る汚職事件で、飲食代など約23万円相当を受け取ったとして収賄の罪に問われた環境省福島環境再生事務所の元職員鈴木雄二被告(57)に福島地裁(宮田祥次裁判長)は29日、懲役1年、執行猶予3年、追徴金23万559円(求刑懲役1年、追徴金23万559円)の判決を言い渡した。

https://this.kiji.is/252996817543054842?c=39546741839462401

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核燃工場廃止に国費1兆円 茨城の東海再処理施設(2017/06/30東京新聞)
原発の使用済み核燃料からプルトニウムなどを取り出す国内初の再処理工場「東海再処理施設」(茨城県東海村)の設備や建物を解体撤去する「廃止措置」の総費用が、作業終了までの70年間で1兆円に上ることが30日、関係者への取材で分かった。運営主体の日本原子力研究開発機構は国の交付金で運営されており、総費用は国民負担となる。原子力機構は同日午後、この費用や作業工程などを盛り込んだ廃止措置計画の認可を求め原子力規制委員会に申請。認可されれば廃止作業が始められるようになる。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017063001001449.html

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憲法9条改正論 平和国家の道を外すな(2017/06/30東京新聞)
集団的自衛権の行使を容認する閣議決定からあすで三年。憲法違反との指摘は放置され、九条改憲論が先行する。「平和国家」の道を外れてはならない。あの日を境に、自衛隊の本質が根本から変わってしまった。二〇一四年七月一日。集団的自衛権は行使できない、という政府の憲法解釈の変更に、安倍晋三首相が踏み切った日である。集団的自衛権は密接な関係にある外国への武力攻撃を、自らは直接攻撃されていないにもかかわらず、実力で阻止する権利を指す。安倍内閣までの歴代内閣は日本は国際法上、集団的自衛権を有するが、行使は憲法九条の下で許容される自衛権の範囲を超え、許されないとの解釈を堅持してきた。

◆反省の上に戦争放棄
 なぜか。それは現行憲法が、国内外に多大な犠牲を強いた先の戦争を反省し、行使できる自衛権の範囲を自ら厳しく制限してきたからにほかならない。「平和国家」として生きる宣言でもある。

 憲法九条はこう定める。
 「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久に放棄する」「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」一項「戦争放棄」と二項「戦力不保持」の下で自衛隊が創設されたが、「日本に対する急迫不正の侵害がある」「排除するために他の適当な手段がない」「必要最小限度の実力行使にとどまる」という三要件を満たさなければ、自衛権は行使できないとされた。自衛隊を、日本を防衛するための必要最小限度の実力組織と位置付け、他国同士の戦争には加わらず、海外では武力の行使をしない「専守防衛」政策である。・・・ところが三年前の閣議決定でこの三要件が改められ、日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合には、日本に直接攻撃がなくても、他国同士の戦争に加わり、海外で武力の行使ができる、となった。自衛隊は個別的自衛権しか行使できない組織から、憲法違反とされてきた「集団的自衛権の行使」ができる組織へと変貌したのだ。・・・

◆軍事力重視の延長に
 その首相が進んで改憲を主導する。いくら自民党総裁としての発言だと強弁しても、憲法に抵触する行為と指摘されて当然だ。
 ましてやそれが、自らと考えを異にする自衛隊違憲論者の意見を封じるためだとしたら、憲法の私物化だとの批判は免れない。
 九条改正は、集団的自衛権の行使容認、安保関連法成立と続く、首相主導の「軍事力重視国家」造りの延長線上にある。
 九条を改正することで深刻な影響が出るのではないか。国際的信頼を得るに至った平和国家の道を外れ、国を再び誤らせることはないのか。自衛隊の存在を明記するだけ、という言に惑わされず、その本質的な意味を問い続けたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017063002000135.html

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あの悲劇「決して風化させない」 米軍機墜落58年 沖縄・宮森小で犠牲者18人を追悼(2017/06/30沖縄タイムス)
 1959年に米軍戦闘機が沖縄県うるま市石川の宮森小学校や周辺住宅地に墜落してから58年になった30日、同校で追悼慰霊祭(主催・NPO石川・宮森630会、遺族会)があり、遺族や児童らが犠牲者の冥福と平和を祈った。 参列者は事故が起こった午前10時40分に合わせ黙とう。児童11人、住民6人、後遺症で亡くなった1人の名前が刻まれた仲よし地蔵には、千羽鶴や花束が手向けられた。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/107039

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社説[国際女性会議]安全・安心 脅かす基地(2017/06/30沖縄タイムス)
米軍駐留国・地域の女性が一堂に会し、基地問題の解決に知恵を出し合う「軍事主義を許さない国際女性ネットワーク会議」がことし、慰霊の日を挟み沖縄で開かれた。ネットワークは、相次ぐ性犯罪をはじめ米軍による人権蹂躙(じゅうりん)の実態を米国民に知ってもらおうと、県内の女性たちが1996年に決行した訪米ピースキャラバンがきっかけ。同じ問題を抱える米軍駐留国・地域の女性が集い、翌97年に初の会議を開いた。20年の時と、国境という壁を越えた女性たちのつながりを評価したい。・・・ 

今回は沖縄、日本、韓国、フィリピン、ハワイ、グアム、プエルトリコ、米国から、5日間の日程に最大170人が参加。「軍隊と性暴力」「安全保障の再定義」など五つのテーマで情報交換した。それぞれの場所で草の根の活動に尽力する女性たちの報告で知るのは、安全保障政策の下で置かれる米軍基地が地域の安全・安心を脅かしているという矛盾である。・・・米国からは軍事偏重の予算配分が、国民生活に深刻な影響を及ぼす安全保障政策の矛盾も報告された。カリフォルニア州だけで11万人超のホームレスが存在し、子どもの6人に1人が貧困にあえいでいるという。米国の軍事費は約60兆円で世界1位(15年)。これは2位の中国含め上位8カ国を足したよりも多い。トランプ政権は今年度そんな軍事費をさらに増額する方針を打ち出した。「止めどない軍事化は、誰のための安保なのか」。米国や、日本をはじめとする米軍駐留国は、国際女性会議が発する問いに耳を傾けるべきである。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/107018

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<社説>年内にも自民改憲案 目先変える道具ではない(2017/06/30琉球新報)
安倍晋三首相が秋に想定される臨時国会に自民党の改憲案を提出すると表明した。首相は年内に改憲原案をとりまとめる意向を示していたが、さらに時期を早めた。安倍首相は「自民党の憲法改正推進本部で改正案の検討を急ぐ。憲法施行70年の節目である本年度中に、わが党が先頭に立って歴史的な一歩を踏みだす決意だ」とも語っている。年内に憲法改正案の審議を始めて、国会発議できる環境をつくる考えのようだが、憲法を議論するには拙速である。内容の審議が十分できるはずはない。森友学園問題や加計学園問題で支持率の急落した安倍首相が国民の関心をそらすため、改憲論議を持ち出したならば、あまりに不誠実である。・・・この草案は天皇を「元首」とし、憲法9条2項の戦力不保持と交戦権否定のくだりを削除し「国防軍を保持する」と明記する。24条の「個人の尊厳」が消え、さまざまな文言で家族の助け合いを強調し、「個」よりも「家」を重視する内容である。これに多くの憲法学者から疑義が出ている。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-523995.html

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