KIJI LISTpoint NEWS LIST

<POINT NEWS225>2017/03/25・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

20182019


sankaku225sankaku
2017/03/25sankaku03/31
日々のニュースは数えきれないほどあります。忘れてはいけない出来事も多くあります。今この時が未来のその時につながります。


ミャンマー、新党準備 民主活動家ら200人初会合(2017/03/31朝日新聞)
ミャンマーの最大都市ヤンゴンで30日、新党結成を目指す民主活動家らの初会合が開かれ、約200人が集まった。アウンサンスーチー国家顧問(71)率いる与党「国民民主連盟」(NLD)が政権を握ってこの日で1年。来年早々に新党を設立する方針で、現政権に不満を持つ層の受け皿としたい考えだ。中心人物は、軍主導の一党独裁に反発して1988年の民主化運動を担った学生グループの一人、民主活動家ココジー氏(55)。会合の冒頭、「最初の一歩だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12869030.html

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(社説)東芝の失敗 原発のリスク直視せよ(2017/03/31朝日新聞)
原発ビジネスのリスクの巨大さをまざまざと見せつける経営破綻(はたん)である。東芝の危機の元凶となった子会社の米ウェスチングハウス(WH)が行き詰まった。東芝の16年度の赤字は、国内製造業としては過去最大の1兆円に達する見通しだ。・・・ところが11年の福島第一原発の事故で、状況は一変した。国内では各原発が止まり、新規受注のめども立たなくなった。安全規制は世界的に強化され、建設費の上昇傾向が強まった。新設のペースも鈍っている。それでも、東芝の歴代経営陣が強気を貫いた結果が今回の事態である。高まる事業リスクを見誤った責任は重い。この問題は一企業の失敗では片付けられない。日本は他にも三菱重工業と日立製作所が原子炉を手がける原発産業大国で、政府も成長戦略の柱として原発輸出の旗を振ってきたからだ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12868920.html

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再利用ロケット打ち上げ成功 米スペースX、衛星軌道に(2017/03/31東京新聞)
【ワシントン共同】米宇宙ベンチャーのスペースXは30日、2015年12月に衛星を打ち上げた機体を再利用したファルコン9ロケットを、米南部フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げた。搭載した通信衛星は予定の軌道に入り、打ち上げは成功した。通常は使い捨てにするロケットを再利用して衛星を打ち上げたのは初めて。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017033101000961.html

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東芝の再建計画  原発事業が招いた危機(2017/03/31京都新聞)
これで本当に再生の道を歩めるのか。原子力発電事業をめぐり、名門企業が払った代償はあまりにも大きいと言わざるをえない。
 東芝の子会社で、巨額赤字を出し続けている米国の原発会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が連邦破産法11条の適用を申請した。日本の民事再生法にあたり、事業を継続しながら負債を整理し、再建を目指す。これに伴う損失処理で、東芝の2017年3月期連結決算の純損益は、国内の事業会社で過去最悪の1兆円を超える赤字になる見通しだ。負債が資産を上回る債務超過額は6200億円に達する。・・・東芝は、米国のほかインド、中国、英国で手がける原発事業からも撤退し、日本政府が進める原発輸出政策にも影響が出よう。東芝は、原子力推進の「国策」を背景に原発事業にのめり込んだが、今回の失敗によって、原発に経済合理性がないことは一層明らかになった。福島の事故後も原発政策を続ける政府は厳しい課題を突きつけられたと考えるべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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社説[43年ぶり県史「沖縄戦」]研究成果 継承に生かせ(2017/03/30沖縄タイムス)
沖縄戦とは何だったかを多面的に知ると同時に、基地問題など現在の沖縄につなげて考えることができる。沖縄戦の新たな基本文献として重要な一冊である。特徴は、これまで取り上げられることの少なかった「障がい者」や「ハンセン病」「戦争孤児」、近年研究が進む「戦争トラウマ(心的外傷)」についてもまとめていることだ。・・・ 砲弾の飛び交う中、母親の着物の帯をつかみ走って逃げた目の不自由な少年。聴覚障がいのある若者は、歩いていたところを日本兵にスパイとして捕らわれた。戦場で傷を負った結果、体に障がいが残り、戦後の生活に困難を強いられた住民も少なくない。・・・ 翁長雄志知事は発刊のことばで「沖縄戦を理解し、悲惨な体験をしっかり受け止め、次の世代に継承していくための指針となることを目的としています」と記す。戦争体験者の高齢化が進む中、沖縄戦の風化が懸念されている。体系的にまとめられた史料をどう生かし、平和の創造に結び付けられるかが今後の課題だ。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/91016

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原子炉直下の足場から湯気(2017/03/30京都新聞)
福島2号機の画像分析結果を発表/東京電力は30日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内部に、カメラや線量計を搭載した自走式ロボットを投入するなどして撮影した画像を鮮明化して分析した結果を発表した。原子炉直下にある格子状の作業用足場の下から立ち上っている湯気を確認。原子炉冷却のために注いでいる水が、足場の下に溶け落ちた核燃料(デブリ)の熱で蒸発した可能性があり、今後慎重に分析を進める。
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20170330000168

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香港行政長官  民主化の波を止めるな(2017/03/30京都新聞)

香港のトップを決める行政長官選挙で、中国が事実上指名した前政務官の林鄭月娥氏が当選した。投票前の主要な世論調査では、前財政官の曽俊華氏が、林鄭氏に倍近い大差をつけてトップを独走していた。しかし、長官選は市民が投票できず、各業界の団体代表ら親中派が多数を占める「選挙委員会」による投票で選ばれることから、林鄭氏が曽氏の倍以上の票を集めるという結果になった。民意とのねじれは明らかだ。中国の習近平指導部による長官選への「介入」を背景に、親中派と普通選挙の実施を求める民主派の分断は深まる一方だ。林鄭氏は難しい政権運営を迫られよう。・・・中国が神経をとがらせているのは、若者たちを中心に勢いを増している「香港独立論」だ。今月開かれた全国人民代表大会では、李克強首相が初めて言及し「独立に前途はない」と強く警告した。林鄭氏は返還20年の今年7月に長官に就任し、習国家主席も香港を訪問する見通しだ。最高指導部が入れ替わる党大会を控え、国内の安定維持のために、独立派を強硬に抑え込むつもりだろう。しかし、強権的な手法は反発を招くだけだ。民主化の波は決して止まらない。林鄭氏が目標として掲げる「社会の団結」を実現するために求められるのは、普通選挙の実現にほかなるまい。中国政府も公約を守り、香港への過剰な介入を控えるべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20170330_3.html

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高浜原発再稼働、安全や避難懸念 京都府内30キロ圏で不安の声(2017/03/30京都新聞)
 大阪高裁が、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を容認する決定を出した。京都府南丹市と京丹波町には、同原発から30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)内に約7500人が住む。安全や避難計画の懸念を残したまま進む再稼働の動きに住民から不安の声が出ている。・・・府が国や滋賀、福井、兵庫の各県と昨年8月に京丹波町の丹波自然運動公園などで行った原発事故の避難訓練では、渋滞を想定していなかった上、被ばく検査に予想以上の時間がかかるなど課題は山積み。府の担当者も「検証すべき点は多い」と認めており、現時点で実効性が確保されているとは言い難い。

http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20170330000039

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<社説>安保法施行1年 「憲法違反」は変わらない(2017/03/30琉球新報)
 自衛隊による海外任務の拡大や、集団的自衛権行使を認めた安全保障関連法の施行から1年を迎えた。何のための安保法なのか。疑問は残されたままだ。2015年6月の衆院憲法審査会で参考人の憲法学専門家3人全員が、法案は「憲法違反」と表明した。多くの憲法学者らが「憲法9条が定めた戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の体制を根底から覆す」として廃案を求める声明を出す中で、成立したことを忘れてはならない。・・・地上戦によって多大な犠牲を出した沖縄戦から72年。今年の渡嘉敷村主催の慰霊祭で、体験者の一人は「戦争では人が死ぬことに慣れてしまう。最近の日本は戦争に向かっているように見える。平和がこのまま続くとは思えなくなった」と語った。重い言葉だ。戦争体験者が少なくなる中で、戦争の悲惨さが理解できなくなっているのではないか。かつて国家が脅威をあおり、相手が憎むべき鬼であるという感情操作によって、戦争を肯定する空気がつくられ国民が戦場に駆り出された。「積極的平和主義」「抑止力」という言葉を使って、戦後築き上げてきた平和国家を骨抜きにしてはならない。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-469600.html

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<社説>高浜原発再稼働へ 司法が安全神話に加担した(2017/03/30琉球新報)
 原発の安全性が担保されてない中、再稼働すれば国民は危険にさらされる。安全を無視した大阪高裁決定に強く抗議する。関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた昨年3月の大津地裁の仮処分について、大阪高裁が関電の抗告を認めて取り消す決定をした。高裁は東京電力福島第1原発事故後に策定された原子力規制委員会の新規制基準を過大評価し、高浜原発の安全性を認定した。容認できない。・・・高浜4号機では昨年2月の再稼働直前に、ボルトの締め付け不足で1次冷却水漏れが発生した。対策を取って再稼働したが、機器の設定ミスで原子炉が自動停止している。今年1月にはアームの長さ約112メートルのクレーンが倒れ、2号機の原子炉補助建屋と燃料取り扱い建屋の外壁が一部壊れた。関電は早ければ4月下旬ごろにも運転を再開するとみられるが、トラブルが続く状況での再稼働はあり得ない。使用済み核燃料の最終処分場も決まっていない。高裁が運転差し止めを取り消したとはいえ、関電は原発を再稼働すべきではない。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-469599.html

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英、EU離脱を正式通知 2年間の交渉開始へ(2017/03/30CNN)
ロンドン(CNN) 英政府は29日、欧州連合(EU)からの離脱を正式に通知した。これで44年続いた関係は終わりに向かい、英国とEUの間で2年間かけた交渉がスタートする。英国のメイ首相は英下院で演説し、EUからの離脱を通知する「リスボン条約50条」を発動したことを確認。「これは歴史的瞬間だ。後戻りはできない。英国はEUを離脱する」と宣言した。その数分前、ベルギー・ブリュッセルの欧州理事会本部では、英国のバロウ駐EU大使がEUのトゥスク大統領に、50条発動を通知する書簡を手渡した。・・・メイ首相は離脱通知の書簡の中で、英国とEUの間では今後も緊密な関係が続くことを望むと述べ、交渉を通じて「大胆で野心的な」自由貿易協定の締結を目指す意向を示した。EUとの交渉がまとまらなければ、欧州の安全が脅かされかねないとも牽制(けんせい)している。
http://www.cnn.co.jp/world/35098969.html

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エンゲル係数急伸 29年ぶり水準 介護・共働き、総菜購入増(2017/03/30朝日新聞)
消費支出のうち食費が占める割合を示す「エンゲル係数」が急伸している。総務省の家計調査によると、2016年(2人以上世帯)は25・8%と前年から0・8ポイント上昇し、29年ぶりの高水準になった。かつて学校で、低下することが「豊かさを測る尺度の一つ」と教わった係数がなぜ今、上昇しているのか。・・・「生活にゆとりのないばあい、他の生活費は減らせても、食料費だけは減らすことが難しいので、一般的には、エンゲル係数が大きくなる」30年前の中学「公民」の教科書でこう説明されていたエンゲル係数だが、最近の上昇は貧困の予兆なのか。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12867097.html

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(社説)安保法1年 隠蔽の上に積んだ実績(2017/03/30朝日新聞)
安全保障関連法の施行から、1年が過ぎた。集団的自衛権の行使に道を開き、自衛隊の海外での活動をめぐる政府の裁量の幅を拡大し、米軍などへの兵站(へいたん)(後方支援)を世界中で可能にする。そんな安保法は「違憲だ」と問う訴訟が全国で続く。民進など野党は「違憲法制」の白紙撤回を求めている。1年がたったからと「違憲」が「合憲」へとひっくり返るはずがない。 安全保障政策が機能するには国民の理解と納得が不可欠だ。だがこの1年、理解を広げようとする政府の努力はほとんど見えなかった。逆に見せつけられたのは、国民やその代表である国会に情報を隠したまま、安保法の「実績」をつくろうとした政府の不誠実である。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12866982.html

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(論壇時評)思考実験 労働を買いたたかない国へ 歴史社会学者・小熊英二(2017/03/30朝日新聞)


3月20日、国連の幸福度調査ランキングが発表された。日本は155カ国中の51位で、先進国最低レベルだ。確かに日本社会は問題が山積みだ。経済は停滞し、長時間労働は蔓延(まんえん)し、格差は激しく、少子化も著しい。

・・・ では最低賃金を時給2500円にしたら、日本社会はどう変わるか。

 まず正規と非正規の格差は減少する。両者の違いは残るが、それは「安定しているが賃金と自由度の低い働き方」と「不安定だが賃金と自由度の高い働き方」の相違となる。次に「正社員の座」にしがみつく必要がなくなる。研修やスキルアップ、社会活動や地域振興のため、一時的に職を離れることが容易になる。転職や人材交流が活発化し、アイデアや意見の多様性が高まる。起業やイノベーションも起きやすくなり、政界やNPOに優秀な人材が入ってくるようになる。・・・教育は実質的なものとなる。「××大学卒」の履歴を求めるのは、「正社員の座」を新卒で得ることが重要であるのが一因だ。それに固執する必要がなくなれば、大学名より教育内容の方が問われる度合いが上がるだろう。キャリアアップのために優秀な社会人が多数入ってくれば、大学教育も変わる。最低賃金が上がれば、「ブラックバイト」で奨学金返済に追われる程度も減る。・・・ あえて言おう。フルタイムで働いても尊厳ある生活ができないレベルの対価で人間の労働が買われている状態は、人権侵害である。人間が尊重されない社会では、経済も成長しない。日本はこの25年、「黙々と我慢して働けば成長する」という過去の観念に縛られてきた。だがもはや、そうした固定観念の束縛から逃れるべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12866970.html

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核禁止条約交渉、日本参加せず 米に配慮、「橋渡し役」放棄(2017/03/29朝日新聞)
 米ニューヨークの国連本部で27日に始まった「核兵器禁止条約」の交渉会議で、日本政府代表の高見沢将林軍縮大使は「核兵器国の理解や関与が得られないことは明らかだ」と演説し、交渉への不参加を宣言した。自任してきた「核保有国と非保有国の橋渡し役」を放棄した。・・・ 27日の交渉会議で被爆体験を語った、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の藤森俊希事務局次長は、政府の交渉不参加表明について「とても賛同できない。外務省や政治家は『唯一の戦争被爆国』という枕ことばを使う。今回、(軍縮)大使が『建設的なことができない』と、いわば『帰る』と言いに来たようなもの。唯一の戦争被爆国の政府が言う言葉ではないと私は思う」と話した。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12865064.html

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政権、証言打ち消し躍起 森友問題、菅氏「偽証罪で告発」言及(2017/03/29朝日新聞)
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、学園の籠池(かごいけ)泰典氏の「100万円寄付」証言をめぐり、菅義偉官房長官が28日、参院決算委員会で偽証罪での刑事告発の可能性に言及した。国会の権限である告発に、政府が口をはさむ異例の対応だ。公文書の公開に後ろ向きだったのに一転して、メールやファクスといった私信を相次いで公開するなど、安倍政権は証言の打ち消しに躍起だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12865063.html

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(社説)高浜原発決定 あまりに甘い安全判断(2017/03/29朝日新聞)
 原子力規制委員会の新規制基準や電力会社の安全対策に理解を示し、合理的だと結論づける。安全に対する意識が、福島第一原発の事故前に戻ったような司法判断だ。関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定について、大阪高裁は関電側の訴えを認め、決定を取り消した。・・・あまりに電力会社の言い分に沿っていないか。規制基準は正しく、それに適合さえしていれば安全だと言わんばかりだ。技術面で素人である住民や一般の人が不安に感じるなら、納得が得られるよう安全性を追い求める。そうした姿勢の大切さが、事故の示した教訓だったはずだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12865028.html

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(耕論)生活保護の底流に 稲葉剛さん、大竹文雄さん、田川英信さん(2017/03/29朝日新聞)

 ■権利なのに「恩恵」の意識 稲葉剛さん(つくろい東京ファンド代表理事)

生活保護制度の利用は本来、憲法が保障する生存権にもとづくものです。けれども日本社会では社会保障は権利ではなく、恩恵と捉えられがちです。そうした意識があるところに、働いても生活が苦しい人たちが増えたため、生活保護に対するバッシングが起きやすくなっています。そもそも受給者は就労を免除されているわけではありません。働ける人は働き、基準額に満たない分を保護費として受け取っています。資産の保有は制限され、福祉事務所の指導や指示に従う義務があります。・・・豊かな国のはずの日本で、路上で死ぬ人たちがいる。その現実に驚き、1990年代半ばからホームレスの人たちの支援にかかわっています。貧困問題の可視化に取り組みながら、3千件近い生活保護の申請にも付き添いました。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12865033.html

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「高浜」高裁決定 あと戻りしてないか(2017/03/29東京新聞)

「画期的な司法判断」は、またもすっかり覆された。関西電力高浜原発3、4号機を止めておく法の鎖は解き放たれた。3・11以前へのあと戻りを懸念する多くの住民の不安と不信を募らせて。「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」昨年三月、稼働中の原発を初めて止めた大津地裁の決定を、私たちはそう評価した。基準地震動(耐震設計の目安となる最大の揺れ)の策定方法に問題があり、起こり得る地震の大きさの評価が過小、津波対策や避難計画についても疑問が残る。従って、住民の人格権が侵害される恐れが強い−。3・11後の新たな原発新規制基準の在り方に疑問を呈し、原発の再稼働に関して同意権を持たない立地県以外の住民感情にも、配慮のある判断だった。・・・ 関電は大津地裁の決定を「科学的、専門的知見を踏まえた客観的な判断がなされていない」と批判した。大阪高裁の判断は、十分に科学的、専門的だと言えるのか。3・11の教訓や住民の不安に配慮したものと言えるのか。福島第一原発の事故処理は難航を極め、事故から六年を経て、原発再稼働に反対する人は増えているという世論調査の結果もある。
 今、時計を逆回りさせてもいいものか。電力会社と政府にも、よく考えてもらいたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032902000138.html

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残業月100時間 これでは働かせ改革だ(2017/03/29東京新聞)

パートなど非正社員の待遇改善につながりそうな内容も盛り込まれたが、長時間労働の抑制については甚だ不十分だ。過労死ラインの長時間残業を合法化するものであるという批判は免れない。「何かをやりたいと願っても画一的な労働制度、保育と介護との両立困難など壁が立ちはだかる。こうした壁を取り除く」。政府の会議が取りまとめた働き方改革実行計画はうたい上げるが、具体的な内容はこれに遠く及ばない。・・・問題なのは残業時間の上限規制だ。労使は年間七百二十時間の枠内で特例として「一カ月百時間未満」「二〜六カ月平均八十時間」の上限を設けることで合意した。しかし、その後、年間の上限に休日が含まれていないという「抜け穴」が発覚。年九百六十時間まで働かせられることが分かった。命を守るルールに、そこまでの特例が認められていいのだろうか。 しかも、研究開発部門で働く人は対象外とするほか、運輸業や建設業、医師は最低五年間は適用を猶予する。厚生労働省によると脳・心臓疾患の労災認定件数二百五十件余(二〇一五年度)のうち、建設・運輸が五割を占める。人手不足が背景にあるというが、だとしても命を落とすような働き方を容認していいはずがない。さらに、働いた時間ではなく成果に応じ賃金を払う「残業代ゼロ」制度とみなし労働時間に賃金を支払う裁量労働制を拡大することを盛り込んだ法案を、早期に成立させることも強調した。両制度は事実上、残業規制の枠外だ。過労死を減らすどころか増やしかねない。再考を求める。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032902000137.html

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「自分の国に裏切られた」 被爆者、日本政府を強く非難(2017/03/29東京新聞)
【ニューヨーク=北島忠輔】国連本部で開かれている核兵器禁止条約の制定交渉で、広島で被爆したサーロー節子さん(85)=カナダ在住=が二十八日の会合に出席して英語で演説し、交渉不参加を表明した日本政府に対し、「自分の国に裏切られ、見捨てられ続けてきたという被爆者としての思いを深くした」と厳しい言葉で非難した。・・・唯一の被爆国だが交渉に参加しない日本政府に対し「各国の要人を広島に招き、悲惨さを知ってもらうことで核軍縮の重要な役割を担っているというが、米国の核の傘に入り続けるなら、これらは口先だけの責任逃れの行動だ」と批判。核廃絶を求める日本国民の世論に応え、核保有国とは独立した立場を取るべきだと主張した。・・・ 被爆者で会場にいた藤森俊希さん(73)=長野県茅野市=は「被爆国なのに核廃絶に動かないことが、被爆者の心を傷つける」と共感した。傍聴した長崎大一年野村梨紗さん(19)は目に涙を浮かべ「ここに日本政府がいないのが悔しい」と話した。 
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032990135712.html

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<社説>うるま沖米ヘリ墜落 日米一体の訓練ではないか(2017/03/28琉球新報)

「研修」と称しながら実態は日米共同の「訓練」だったのではないか。国民、県民が知らぬ間に米軍と自衛隊の共同訓練、一体化が進んでいる疑念がさらに強まった。2015年8月、うるま市沖で陸上自衛隊員2人が同乗した米軍ヘリが米軍艦船に墜落し負傷者を出した事故で、共同通信が米軍事故報告書を入手した。それによると、米軍ヘリは米艦船へのロープ降下訓練の際に回転翼が艦首マストに接触し、コントロールを失ったとされる。訓練は「多国籍」で行われ、陸自を含め同乗者12人を「戦闘装備部隊」の名称で一体として表現しているという。・・・事故の詳しい発生状況、原因とともに、米軍と自衛隊の共同行動が何を目的にしていたかも明らかにされねばならない。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-468243.html

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米国人女性ジャーナリストが伝える「沖縄」 県民集会取材(2017/03/28琉球新報)
在沖米軍基地の実態と世界情勢が女性に与える影響などについて調査・報道している米国人女性ジャーナリスト、ソニア・ナランさん(37)は「闘いの最前線で声を上げる女性たちの声を生で聞きたい」と名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前を訪れた。米有力紙ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどが報じる沖縄の基地問題はごくわずかで、当事者である米国での関心の低さが気掛かりだ。「基地のプレゼンスについて賛否両論あるだろうが、無知でいること、見て見ぬ振りをすることが一番の罪だ」ナランさんは「自分に課せられた使命は世界に事実を広く伝えることだ」と話す。今回取材した情報や証言を今後、米公共ラジオ放送の番組「ザ・ワールド」で紹介する予定だ。(当銘千絵)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-467932.html

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原発避難者、国の帰還政策に不信感 京都でシンポ(2017/03/28京都新聞)
東京電力福島第1原発事故を議題にしたシンポジウム「チェルノブイリ・フクシマ京都の集い」が26日、京都市中京区の京都アスニーであった。4月1日で避難指示が解除される福島県富岡町の避難者古川好子さん(53)=会津若松市=が「先の見えないトンネルの中におり、帰れる状況にはない」と国の帰還政策に不信感をあらわにした。・・・古川さんは「地震がまだ起きているし、防災無線が聞こえにくい地域もある。私は1回も宿泊していない」と話した。その上で「行政は『対策を取っており大丈夫』と言うが信用できない。避難者を帰還させ、終わったことにしようとしている」と訴えた。

http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20170326000121

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レトロな木造駅舎、耐震改修へ 近江鉄道・新八日市駅(2017/03/28京都新聞)
 滋賀県東近江市は、レトロな木造駅舎が残る近江鉄道新八日市駅(同市八日市清水2丁目)を観光資源として活用するため、耐震補強などの改修を行う。開会中の市議会3月定例会に提案した2017年度当初予算案に、実施設計委託料440万円を計上した。同駅は1913(大正2)年、近江鉄道八日市線の前身、湖南鉄道の終着駅として開業。駅舎2階には同社や後身の八日市鉄道の本社も置かれた。板張りの外壁は薄緑色に塗られ、大きな窓や入り口の軒飾りがモダンな雰囲気を漂わせる。開業後約100年が経過して老朽化が進み、現在2階などは閉鎖されている。
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20170327000020

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森友に寄付せずは「証明困難」 首相、加計学園で圧力否定(2017/03/28東京新聞)
 安倍晋三首相は28日の参院決算委員会で、学校法人「森友学園」(大阪市)の理事長退任を表明している籠池泰典氏が昭恵夫人から100万円の寄付を受けたと証言していることを巡り、首相側が寄付していないと証明するのは困難との認識を示した。首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の大学獣医学部新設について「相談があったことや圧力をかけたことは一切ない」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032801001413.html

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軍事研究禁止 学問の自由を守るため(2017/03/28東京新聞)
日本学術会議が先週末、防衛省が二〇一五年度から始めた軍事応用可能な基礎研究の公募制度は問題が多い、とする声明を決定した。学問の自由が脅かされるという判断を尊重してほしい。学術会議は一九五〇年と六七年に、戦争協力への反省から「軍事研究は行わない」とする声明を発表した。その後の五十年で、大きな変化が三つあった。自衛隊が発足して国内に防衛産業が育ったこと。民生用と軍事用の境界がわかりにくくなったこと。そして、研究資金の不足だ。・・・憲法九条の「戦力の不保持」は国際的には珍しいが、憲法二三条の「学問の自由」も少数派だ。日本は旧憲法時代、政府が特定の学説を公のものと決めつけ、それに反する学説を排斥するなど、学問の研究活動の自由を妨げたことがあったからだという。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032802000123.html

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南スーダン NGO襲撃6人死亡 政府支配地域、車で移動中(2017/03/28東京新聞)
【ナイロビ=共同】国連は二十六日、南スーダンの政府支配地域で二十五日朝に非政府組織(NGO)の職員六人が何者かの襲撃を受け、殺害されたと発表した。六人の国籍や所属組織は明らかにしていない。在南スーダンの日本大使館によると、邦人が巻き込まれたとの情報は入っていない。・・・現地の国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊は、ジュバを拠点に活動している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201703/CK2017032702000229.html

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民進、森友問題「幕引き許さず」 党首討論を要求(2017/03/28東京新聞)
民進党の山井和則国対委員長は28日の記者会見で、自民党に党首討論を4月上旬に開催するよう求めたと明らかにした。大阪市の学校法人「森友学園」の国有地払い下げ問題を踏まえ「幕引き作戦を阻止するため、早急に開くことが必要だ」と述べた。山井氏は「予算委員会の審議が終わったからと言って、安倍晋三首相は逃げずに国民に説明責任を果たすべきだ」と指摘。文部科学省の天下り問題の調査結果が公表され次第、衆院予算委での集中審議を要請する考えも示した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032801001360.html

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悪魔の口を封じるには(2017/03/28東京新聞)
 オランダ・自由党のウィルダース党首が反イスラムや移民攻撃で人気を集め、トランプ米大統領の暴言は収まらない。ヘイトスピーチ(憎悪表現)が至る所にあふれている。ドイツでも、反難民を掲げる「ドイツのための選択肢」が支持を広げる。しかし、メルケル政権を脅かすまでには至っていない。ドイツで排外主義や差別的言動が広がらないのは、ナチス被害国や周辺国への外交的配慮、過去への反省という倫理的自覚に加え、法的な歯止めが効いていることが大きい。ドイツ基本法(憲法)は「自由で民主的な基本秩序」に敵対する場合、言論の自由は「喪失」し、政党の存在も認めない、と規定。反ユダヤ主義再発防止のため制定された民衆扇動罪は、ナチス賛美やホロコースト否定のみならず、民族、人種、宗教、国籍を理由として人の尊厳を傷つける誹謗(ひぼう)中傷も処罰する。学習院女子大の武井彩佳准教授によると、同法による二〇一五年の有罪判決は、一人に複数の条項を適用した例も含め、延べ五百八十九件。最近では、シリア難民への差別的言動も対象とされたという。ヘイトは心の中の悪魔をあおる。ちゃんとした根拠もなく、差別的な非難中傷を並べ立て、それをとがめられると、言論の自由を言い訳に持ち出す。悪魔のささやきは処罰をもって黙らせることが必要だ。自由を保障すべき言論の名に値しない。   (熊倉逸男)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2017032702000133.html

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森友学園、残る疑問 国有地なぜ値引き、政界との接触は影響したか(2017/03/27朝日新聞)
森友学園(大阪市)への国有地売却問題の国会論戦は、27日の政府予算案の成立が一つの区切りになる見通しだ。学園の籠池(かごいけ)泰典氏(64)と安倍晋三首相の妻らとの関係が大幅な値引きに影響したのかなど、数々の疑問が残ったままだ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12862063.html

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(声)本当の愛国心は豊かな心から(2017/03/27朝日新聞)大学生 齋藤素海(宮城県 20)

 森友学園の愛国心教育が物議を醸している。私は、愛国心を持つことは決して悪いとは思わない。しかし、幼稚園で教育勅語を素読させるなど、森友学園の行う愛国心教育には疑問を感じる。戦前の教育が目指していたような狭義の愛国心を植え付けようとしていると思うからだ。そんな教育がどんな結果をもたらしたかは、歴史を顧みれば明らかだ。自国だけが優れていると教え込むのは教育ではなく、洗脳と呼ぶべきものだ。現代の教育において目指さなければならないのは、もっと広い意味での愛国心を育むことではないだろうか。四季の移ろいといった豊かな自然、世界から注目される和食などの文化、海外で活躍するスポーツ選手。自分たちの国を誇りに思えるような人やものは多く存在する。そもそも何かを愛(め)でるという感情は、自然に発生するものだ。教えて生まれるものではない。もし本当に、祖国のことを愛する感情を育てたいのなら、まずは様々な物事に感動できるような豊かな心を育てるべきだ。豊かな心があれば、偏った愛国心は生まれないと思う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12861941.html

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核兵器禁止条約 保有国に強く訴えたい(2017/03/27東京新聞)
核兵器禁止条約の制定を目指す初の交渉が二十七日から五日間、国連本部で行われる。巨大な破壊力を持つ核の廃絶に、国際社会が一歩を踏み出す。核兵器を持つ国こそ、交渉に加わるべきだ。禁止条約制定を主導するのはオーストリアやメキシコなどで、既に非核地帯条約を締結している東南アジア、中南米、アフリカを中心に百十三カ国が交渉開始の決議案に賛成した。核兵器を持つ米国、ロシア、英国、フランス、中国は条約に反対か、消極的であり、交渉にも参加しないとみられる。交渉は六、七月にも行われるが、難航は避けられない情勢だ。だが、国際社会には核の非人道性をもっと深刻に受け止めるべきだという考えが広がる。核が使われたら、人命や経済、社会生活に甚大な被害が出るのはもちろん、医療チームや消防、軍隊も長期間、救出活動ができない。放射性物質による環境破壊も続く。それほど人道に反する兵器は開発、保有、使用まで全面的に禁止すべきだという考えだ。・・・平均年齢が八十歳を超えた広島、長崎の被爆者たちは禁止条約の制定を切望している。国連での会議では、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の代表が講演する予定だ。政府は条約の交渉に加わり、唯一の被爆国として、各国指導者に被爆地訪問を呼び掛けるなど、核のない世界を目指す姿勢を積極的に発信していくことが重要だ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032702000131.html

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脱アベノミクス 民進党は対立軸を示せ(2017/03/27東京新聞)
 「経済の好循環」「財政再建と経済成長の両立」など掛け声倒れの空手形はもう十分だ。いつまでも道半ばのアベノミクスから脱却せねば国民生活は改善しないだろう。新たな経済社会像が必要だ。「期待できない経済成長に依存するのではなく、将来不安を取り除けるような新しいモデルを示してこそ、アベノミクスへの対立軸たり得る」 二十七日の結党一年を前に初めて開かれた民進党大会。党員の心に最も響いたのは来賓として招かれた井手英策・慶応大教授のあいさつではなかったか。・・・井手教授によれば日本の現状は「みすぼらしい社会」だという。家計所得は、この二十年で二割落ち込んだ。年収三百万円以下の世帯が34%を占め、貯蓄率ゼロ家庭も二割。高齢者世帯で生活保護を受給する世帯は倍増した。

だが現役世代への社会保障サービスの水準は先進国で最低。財政は逼迫(ひっぱく)し、再分配機能を失ったからだ。かつて北欧諸国と並ぶ平等主義といわれた姿はなく、格差社会いや格差放置社会である。困っている人がいても「自己責任だ」として切り捨てる冷たい社会なのだ。 アベノミクスは、富裕層をますます富ませる一方で経済弱者を大量に増やし社会の分断を強めた。中間層から低所得層への転落が増える中で起きたことは、生活保護の不正受給がわずかなのに、さも多いかのような受給者たたきだった。弱者が、より弱い立場の人をたたく絶望的な構図である。アベノミクスは楽観的な成長見通しの下で消費税増税を再三先送りするなど財政規律をすっかり失った。税負担が軽いということは社会保障サービスを再分配でなく自己負担、自己責任で担えと同義である。・・・対立軸は明らかだ。目指すのは危うい成長頼みでなく、また自己責任の恐怖におびえる国でもない。負担能力に応じて誰もが負担し、誰もが受益者となる。弱者たたきもなく、負担を分かち合って安心して暮らせる社会である。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032702000132.html

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核禁止条約  被爆国が背を向けるな(2017/03/26京都新聞)
 核兵器を非合法化し、廃絶を目指す核兵器禁止条約の制定に向けた交渉があす27日、米ニューヨークの国連本部で始まる。
 非人道的な核兵器の廃絶に国際社会が向き合う歴史的会議であり、「核兵器なき世界」へ重要な第一歩を踏み出すことを歓迎したい。だが、この交渉に安倍政権は慎重な姿勢を崩さない。唯一の戦争被爆国である日本が核廃絶を希求する世界の潮流に背を向けてはならない。・・・米国やロシアなど核保有国は決議に強く反発した。核抑止力や国際的な安保体制を損ねるとの主張だ。米国の「核の傘」の下にある日本も追従し、反対に回った。多くの非核保有国や被爆者から強い失望や批判を浴びたのは残念極まりない。 交渉会議は、理想論とやゆされてきた核廃絶を具現化していく転機になる。核兵器の非人道性を訴える上で、日本は重要な役割を期待されているのに、米国の顔色をうかがうばかりで、先月の準備会合にも出席しなかった。後ろ向きな姿勢を各国に強く印象づけたに違いない。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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辺野古埋め立て、再び法廷闘争も 翁長知事、承認撤回表明(2017/03/26朝日新聞)
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、翁長雄志(おながたけし)知事が25日、辺野古の埋め立て承認を撤回する方針を表明した。撤回すれば政府が対抗措置を取るのは確実で、政府と県が再び法廷で争う可能性が出てきた。・・・埋め立て承認が撤回されれば、いったん工事は止まる。ただ政府は、2015年10月に翁長氏から承認を取り消された時と同様、(1)「撤回」の執行停止の申し立て(2)承認権限の代執行に向けた手続き――といった対抗策を取り、工事を再開するとみられる。代執行は、知事が指示に従わない場合、政府が高裁に提訴することになる。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12860685.html

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(社説)欧州統合60年 市民の信頼築く改革を(2017/03/26朝日新聞)
 「60周年」の節目を、欧州連合(EU)への信頼を取り戻していく元年としたい。1957年3月25日、フランスや西ドイツなど6カ国がローマ条約に調印。EUの前身、欧州経済共同体の設立を決めた。二度の大戦への反省から、国境を越えた人や物の自由な往来を促し、各国が主権を譲って共通政策を打ち出すことで平和と繁栄を目指す壮大な実験は、いま深刻な壁にぶつかっている。ギリシャ危機に端を発した経済の停滞、難民や移民の流入、相次ぐテロで、「EUは安全と繁栄をもたらすのか」と疑う声が広がった。英国のEU離脱決定で欧州統合は初の後退を迫られ、「自国第一」を掲げるポピュリズム(大衆迎合)政党が各国で勢いを増している。・・・ 一方、60年を経ても、加盟国の市民にとってEUは身近な存在とは言いがたい。市民生活に直結する多くの規制をEUが決めているのに、その決定過程をめぐる発信が足りない。直接選挙で選ばれる欧州議会はあるが、権限が限られ、選挙の投票率も低い。「自分たちが代表されていない」という市民のEU不信が結束を乱しているなら、ゆゆしき事態だ。民意を生かし、透明性を高める改革に、EUや各首脳は知恵を絞ってほしい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12860632.html

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(声)「総理侮辱」で喚問のおかしさ(2017/03/26朝日新聞)塾講師 村松真理子(千葉県 59)

 森友学園の籠池泰典理事長の日本外国特派員協会での発言は衝撃的でした。「総理を侮辱したということだけで、私人を国会に喚問するということは、どこの国にあるんでしょうか。そんなことだったら悪口も言えなくなります」。至極まともなことを言っていると思いました。教育勅語を幼稚園児に覚えさせる方ですから、安倍晋三首相に一身を捧げる人かと思っていました。籠池さんと、安倍政権に否という人とは水と油と思っていましたが、「悪口も言えなくなるのはイヤ」との思いは、同じではないですか。もしかしたら安倍政権の支持者は、権力が自分自身にも牙をむくことがあると気付いていないだけかもしれません。特定秘密保護法、安全保障関連法、「共謀罪」、憲法改正草案の緊急事態条項――安倍政権がやってきたこと、やろうとしていることに多くの人が反対するのは、国家権力が私人である国民に牙をむく恐ろしさを感じているからでもあります。右も左も、保守も革新もなく、安心して権力に「悪口」を言える、朗らかな社会こそが大切なのです。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12860625.html

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除染後も消えぬ不安 避難8万人、帰還戸惑う住民も(2017/03/26朝日新聞)
原発事故から6年。飛散した放射性物質を除去するという前例のない除染事業が3月末でほぼ完了する。約2・6兆円を投じた一大事業となったが、放射線への住民の不安は残ったままだ。いまなお避難する約8万人の住民の帰還を促すテコにはなっていない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12860672.html

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<社説>「辺野古」反対集会 屈しない決意の表明だ 知事の撤回明言を評価する(2017/03/26琉球新報)

 時折小雨が降る中、主催者発表で3500人を超す人々が集まった。米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対し、工事の即時中止と建設の断念を求める米軍キャンプ・シュワブゲート前の集会は熱気に包まれた。知事就任後、初めて辺野古の集会に参加した翁長雄志知事はあいさつで、埋め立て承認について「撤回を力強く、必ずやる」と述べ、撤回することを初めて明言した。工事を止めるための行政決断に踏み切ることの表明である。高く評価したい。民意に背く基地建設沖縄からどんなに反対の意思を示しても、国は一顧だにすることなく、新基地建設の方針を変えない。その強硬な姿勢は強大な権力の横暴さを如実に示すものだ。恐怖すら感じる。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-467422.html

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ペルー、大雨の死者90人に 12万人被災、1万戸超損壊(2017/03/26琉球新報)

【リオデジャネイロ共同】南米ペルーからの報道によると、同国で昨年末から断続的に続く大雨による死者は政府の発表で25日までに約90人、被災者の数は約12万人に上った。河川の増水により損壊した家屋は約1万4千戸となった。AP通信によると、アンデス山脈の麓の同国中部バルバブランカでは村が丸ごと泥水にのみ込まれた。
http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-467577.html

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品格なき民主主義 新基地建設を批判 沖縄問題シンポ(2017/03/26琉球新報)
【東京】東アジア共同体・沖縄(琉球)研究会は25日、東京都の青山学院大学で「沖縄問題とは何か」をテーマに第5回公開シンポジウムを開いた=写真。基調講演した白井聡京都精華大学専任講師は、行政や財界など日本全体が総じて「ネトウヨのような筋が通らない右傾化が進んでいる」と指摘。翁長雄志知事が辺野古新基地問題で「日本の民主主義の品格が問われている」と言ったことを挙げ「(それに対する)答えは品格がないということだ」と強調した。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-467557.html

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(時時刻刻)政権、解明及び腰 ファクス「夫人付職員が」・認可「大阪知事が」 森友問題(2017/03/25朝日新聞)
 政権与党が学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題から、安倍晋三首相や昭恵夫人を遠ざけようと躍起だ。学園の籠池(かごいけ)泰典理事長による証人喚問での証言を否定するための資料を次々と公表し、火種を第三者に転嫁。昭恵氏らの証人喚問に応じる様子はない。・・・前日の籠池氏の証人喚問で出た昭恵氏との関わりを示す数々の問題点。政権与党はこれを真っ向から否定し、逃げを打っている。その一つが昭恵氏付の政府職員が籠池氏側に送ったファクス。この日の予算委では、前日の記者会見でファクスのコピーを配った菅義偉官房長官が「(ファクスの文面は)夫人付(職員)の個人が作成し、個人で所有していた」と改めて主張。やりとりをしたのはあくまで「職員」であると強調した。 ファクスの文面には「希望には添えないが、引き続き当方としても見守ってまいりたい」と書かれていた。菅氏は、この「当方」が誰を指すかについて、職員の個人名を挙げ「それは当然、谷(査恵子)さんだと思う」と断言。共産党の小池晃氏は「典型的な『秘書が』『秘書が』という責任転嫁だ」と批判した。

・・・学園の籠池泰典氏の参考人招致は拒みながら、籠池氏から「安倍晋三首相側からの100万円の寄付」発言が出れば、「首相への侮辱」といって一転、証人喚問に踏み切る。「口止めとも取れるメールが届いた」との証言が出たとたん、首相の妻昭恵氏と籠池氏の妻とのメールを公表。疑惑が晴れたとまでは言いがたい文面で、野党からは焦りを指摘される始末だ。第2次安倍政権は、政治資金問題などで追及を受けた閣僚を同時辞任させるなど「危機管理能力」を発揮してきた。だが、今回は勝手が違うようだ。いつもは閣僚の「救援」に立つ首相自身が、批判の中心にいるからだ。国会で疑問に答えずとも高支持率を背景に乗り切れるという「1強国会」のおごりも見える。多くの疑問が生まれた証人喚問を経ても、与党幹部がこぞって「一区切り」を強調する姿はその証左だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12858751.html

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(社説)森友学園問題 説得力ない首相の説明(2017/03/25朝日新聞)
疑問はいっこうに晴れない。安倍首相はきのうの参院予算委員会で、「森友学園」への国有地払い下げや学校認可に、自身や妻昭恵氏が「まったく関与していない」と強調した。審議で焦点となったのは、首相夫人付の政府職員から籠池(かごいけ)泰典氏に届いたファクスだ。証人喚問での籠池氏の証言によると、国有地の買い上げ条件の緩和についての相談を、昭恵氏の留守番電話にメッセージとして残した。その後、首相夫人付職員は次のファクスを籠池氏に送った。「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」「なお、本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております」・・・首相は、ファクスは籠池氏側から首相夫人付への問い合わせに対する回答で、昭恵氏は報告を受けただけだと主張する。しかし、国家公務員である首相夫人付の職員が、昭恵氏の了解もなく一学校法人の要望を官庁に取り次ぐものだろうか。

 首相は、首相夫人付の行為について「事務的な問い合わせで、依頼や働きかけ、不当な圧力はまったくない」という。だが首相夫人付からの問い合わせは、官庁に政治的な影響力を持ちうる。自らが持つ権力の重さや周囲の受け止めを、首相と昭恵氏はどう考えているのか。・・・だが、自分の主張を一方的に述べるフェイスブックでの説明だけで、首相夫人という公的存在としての説明責任を果たしたとは到底、言えない。籠池氏は、虚偽を述べれば偽証罪に問われる証人喚問で証言した。昭恵氏も自ら国会で説明すべきである。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12858735.html

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(声)昭恵氏は証人喚問の場で説明を(2017/03/25朝日新聞)パート 川邊宗孝(愛知県 68)

 森友学園に絡む問題をめぐり、籠池泰典氏に対する国会の証人喚問があった。安倍晋三首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けたという点について、授受の様子を具体的に述べ、国有地定期借地契約を巡る昭恵氏の関与が疑われるファクスも示した。これに対し、菅義偉官房長官は首相夫人付の政府職員が財務省に照会したことを認めつつ、昭恵氏の関与を否定した。だが説得力はあまりないと思う。昭恵夫人は夜になってSNSで否定コメントを発表したが、籠池氏の証人喚問での発言と同等に見ることはできない。籠池氏の証言は、偽証罪のリスクがある中での発言だからだ。一連の問題の本質は、森友学園の小学校設立に賛同した首相の意向を、昭恵夫人を通して財務官僚たちが忖度(そんたく)したのではないかという点にある。安倍首相の「意向」が「威光」に変化したかもしれないのだ。安倍首相は「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と断言しているが、今回の喚問で疑惑は深まった。昭恵夫人の証人喚問は、ぜひとも必要だ。籠池氏と同じように、堂々とリスクの伴う証人喚問を受け、事実でなければ否定すればよい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12858738.html

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(声)籠池氏喚問で幕引きはだめだ(2017/03/25朝日新聞)無職 安藤勝志(静岡県 74)

 衆参両院で23日に実施された森友学園の籠池泰典理事長の証人喚問を、テレビ中継で見た。残念ながら失望した。森友学園をめぐる国民の関心は、国有地売買や小学校設置認可に関する疑惑にある。なのに、特に与党の質問は党利党略に偏した内容で、国民の関心からあまりにもかけ離れていたからだ。自公両党は、安倍晋三首相や昭恵夫人を守り、それぞれの党に火の粉が降りかかるのを防ぐ姿勢が明白だった。そのためなら籠池証人をスケープゴートにすることもいとわないように見えた。日本維新の会は、代表の松井一郎大阪府知事を守ることにきゅうきゅうとしているように見えた。野党の質問にも迫力は感じられなかった。かつての「偽メール事件」の影響もあるのだろうが、やや及び腰に見えた。籠池氏の証人喚問で、事実が解明されたとはとても言えない。もちろん森友学園には疑惑説明の責任があるが、財務省や大阪府の責任はどうか。政治家や昭恵夫人の関与はどうか。その解明は国会の義務だ。籠池氏の喚問で幕引きをすべきではない。関係者の証人喚問を行うべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12858744.html

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不登校の生徒らが学ぶカフェ 心の傷癒やし「卒業」(2017/03/25東京新聞)
 埼玉県桶川市の小さなカフェは「学びや」というもうひとつの顔を持つ。JR桶川駅近くにある「ヒビキ・カフェ」に集まるのは不登校や勉強の遅れがちな子どもたち。木のぬくもりを生かした居心地のよい空間で平日の夕方と土曜の午後に教員経験者らがボランティアで勉強を教えている。今年も7人の生徒が卒業式に臨んだ。 ・・・卒業生の一人、桶川市の男子中学生(15)は勉強の遅れを同級生にばかにされて学校に行けなくなった。自分のペースで学べる環境に安心し、週二〜三回通う。卒業式では「仲間に祝われてうれしかった。今後も先生と頑張りたい」と笑顔を見せた。同県上尾市の男子高校生(16)は不登校になった中学二年生から通う。三年生時は受験勉強のためほぼ毎日カフェの机に向かった。現在は県立高に進学。「ここがなければ今の僕はない。学びやであり、第二の家なんです」と語る。平野さんは「心に傷を抱える生徒が自分のあり方を考え、将来のために学べる場所であり続けたい」と話している。宿題カフェの運営は基本的にスタッフや教師らの善意で成り立っているが、カフェの客もコーヒー一杯(四百円)に二杯分の金額を払い、余った分を子どもの飲食代にする「保留珈琲(コーヒー)制度」で活動を支えている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017032590135355.html

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米トランプ政権打撃 オバマケア見直し 撤回(2017/03/25東京新聞)
【ワシントン=石川智規】米共和党下院は二十四日、下院本会議での採決を予定していた医療保険制度改革関連法(オバマケア)見直しのための改廃法案を撤回した。野党民主党に加え与党共和党内からの反発が根強いことを受け、判断した。撤回にはトランプ大統領も同意。オバマケア見直しという最優先課題につまずき、ビジネスマンの経験と実行力を自負するトランプ氏の交渉力が限界を露呈した格好だ。・・・上下両院で多数を確保する与党からの支持をまとめきれなかったことで、トランプ氏の求心力低下も避けられない。選挙中から掲げたメキシコ国境沿いの壁建設や大型減税、大規模インフラ投資など、今後の政策実行に影響が出そうだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201703/CK2017032502000247.html

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