記憶しておきたい新聞記事見出し2014〜2016 |
東芝、原発事業が足かせ 巨額損失、再建に暗雲(2016/12/28朝日新聞) パナとテスラ、太陽電池生産 米の工場で来夏から(2016/12/28朝日新聞) アレッポの7歳、命のツイート 「なぜ殺されるの?」「平和がほしい」(2016/12/28朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12725965.html (社説)政府と沖縄県 この不条理いつまで(2016/12/28朝日新聞) この1年、沖縄では米軍基地による過重な負担を痛感するできごとが相次いだ。 5月には20歳の女性が殺害された事件で、元米海兵隊員で軍属の男が逮捕された。政府は7月、全国から集めた機動隊員を投入し、米軍北部訓練場のヘリパッド工事に着手。抗議する人々に機動隊員が「土人」「シナ人」と暴言を吐いた。12月には懸念されてきたオスプレイの事故が起きた。県民の反対にもかかわらず、米軍はわずか6日後に飛行を再開し、政府もこれを容認した。いずれも米軍基地がない地域では起こりえない、重大な基地被害である。日米安保の抑止力のために、平時の沖縄県民の安全・安心が脅かされる。全国の米軍専用施設の面積の7割が沖縄に集中することの不条理を、改めて思い知らされる。 (社説)天皇退位問題 「一代限り」のおかしさ(2016/12/28朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12725942.html?ref=pcviewpage 「この海に基地いらぬ」 オスプレイ事故「海人」変えた 辺野古工事再開(2016/12/28朝日新聞) 子どもの頃、大阪から移り住み、安部で育った。タイ、タコ、イカ……。沖では、カツオやカジキマグロも釣れる。豊かな海があったから、7人の子どもを育てあげることができた。1995年、米兵3人による少女暴行事件が起き、普天間飛行場の移設話が持ち上がった。候補地となったのは、自宅から直線で5キロもない辺野古崎だった。玉城さんは、政府関係者との話し合いにも出席した。海上ヘリポートを造るという話だった。思い浮かんだのは、普天間飛行場近くに住む妻の兄一家。自宅のすぐ上を米軍機が飛び、危険だと感じていた。「街の真ん中よりは、海の方がいい。沖縄の人が、沖縄の人を助けないといけないと思った。でも、半分は嫌だなあと」 海上ヘリポート案は、やがてV字滑走路に変わった。安部は滑走路の延長上にある。オスプレイも利用することになり、騒音が激しくなることも予想されている。「この上を事故の多いオスプレイが飛ぶのか」と不安を抱き続けてきた。13日夜、不安は現実になった。自宅から数百メートルの場所でオスプレイが事故を起こした。現場は、タコやサザエを取る漁場。事故のあった日は大潮で、潮が引き始める午後10時以降に浜に出る予定の人が多かった。妻良子さん(74)は「もう少し遅かったら、とんでもないことになっていた」と話す。オスプレイの大きな残骸は米軍が持ち帰ったが、まだ海には小さな部品がたくさん残されている。「水質検査してもらわないと安心できない」4人の息子も漁師。21人いる孫の中にも、漁師をめざす子がいる。「目の前にオスプレイが落ちた。子や孫のことを思うと、やっぱり、この海に基地はいらない。普天間にもいらない。オスプレイもどこかへ持っていってほしい」 ・・・名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前では、午前6時半ごろから、移設計画に反対する市民ら約200人が集まり、県道脇に座り込んで抗議した。小雨が降る午後、工事再開の報が入ると、参加者たちがマイクを握って「新基地を造らせない闘いを続けよう」と声を上げた。シュワブのゲート前で大規模な集会が開かれるのは、工事が中断された3月以来という。名護市の田仲宏之さん(44)は「政府は作業再開を年内に見せつけ、正月休みを挟んでみんなが怒りを忘れたころ、本格的な工事に取りかかるつもりなのだろう。年末年始も監視を続ける」と話した。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12726042.html オバマ氏「内向きになることに抵抗を」 演説でトランプ氏けん制(2016/12/28東京新聞) 過労死対策 国の本気さが伝わらぬ(2016/12/28京都新聞) <社説>石垣陸自受け入れ 住民影響と抑止力の説明を(2016/12/27琉球新報) オスプレイの飛行中止要請 9高等教育機関の学長ら(2016/12/27琉球新報) 社説[辺野古処分取り下げ]「撤回」の是非 判断急げ(2016/12/27沖縄タイムス) 京都・東九条に文化芸術拠点 芸大移転で地域活性化案(2016/12/27京都新聞) 違法残業の社名公表拡大 過労死防止へ緊急対策(2016/12/27朝日新聞) 「反移民」の波、オランダにも 3月総選挙 右翼に支持、独仏に波及か(2016/12/27朝日新聞) ・・・連立政権が一般的なオランダでは、総選挙でPVVが第1党になっても、政権に参加する可能性は低い。だが、ウィルダース氏はフランスの右翼・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首らとも連携し、総選挙で勝てば、EU離脱を問う国民投票の実施に動くと公言する。オランダはEU原加盟国で、総選挙の結果は後に続く独仏の国政選挙に影響を与えるとみられている。地元紙「フォルクスクラント」コラムニストのマルティン・ソマーさん(60)は「オランダでも米国と同様、都市と地方、学歴の差などによる社会の分断が進み、政治から無視されていると感じている人たちがいる。その不満が移民や難民に向かう。既成政党が彼らの声に真剣に耳を傾けなければ、オランダのEU離脱が馬鹿げた話だとは言い切れなくなる」と話す。 (WEBRONZA)軍事研究の誘惑、問われるべきは(2016/12/27朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12724353.html?ref=pcviewpage (声)「福島県民はばか」発言許せない(2016/12/27朝日新聞)高校講師 武藤恒雄(福島県 62) 今回ばかりは黙っていられない。原発事故後、福島県から神奈川県内に避難した子どもに、「福島県民はばかだ」「福島県民は奴隷だ」と言った子どもがいるという。子どものことだから仕方がないと言う人がいるかもしれない。しかし、私は許せない。子どもの言葉の背後に、大人の意識が見え隠れするからだ。世界にはいわれのない差別を受ける人が大勢いる。ある地域に生まれたというだけで差別を受けることもある。今回の言葉も福島県民全体への差別だ。背景には世間の誤解があるようだ。福島県民は国や電力会社のような大きな力の言いなりになってきたと。それは違う。福島県民は怒っている。そして、命を削るように原発事故の収束に日夜奮闘している人たちや、被災地を支援してくれる人たちに心から感謝している。福島県民がばかだというなら、むしろ日本人全体こそが、ばかだ。自分たちの手で制御できない原発というものを利用してきたのだから。福島県民は決して「ばか」ではない。そんな言葉は二度と見たくないし、聞きたくない。 ベルリン・テロ それでも寛容保つ決意(2016/12/27東京新聞) メルケル首相は「ドイツで保護され、難民申請した者の犯罪と確認されれば、ひどくつらいことだ。本気で保護を求めている人には忌まわしいことだ」と、苦渋の表情で語った。残念なことに、首相の言葉は半ば的中した。容疑者は、難民申請をして却下されたチュニジア人(24)。逃亡先のイタリアで射殺された。ドイツで戦闘員を勧誘していた過激派組織「イスラム国」(IS)のグループに属していた。ジャスミン革命後の二〇一一年にイタリアに入国、暴行などの犯罪で服役後、ドイツ入りした。一時、警察の監視対象だったが、テロ計画の証拠は得られなかった。・・・難民イコール悪なのではない。事件の背景を解明し、テロへといざなう悪魔の声こそ、断たなければならない。「自由で共存できる開かれた社会のため、力を尽くしたい」。メルケル首相は事件後も、寛容政策を続ける決意を表明した。ISの性的奴隷にされていたイラクのヤジド教徒は、ドイツで保護された。ISの非道と女性や子どもたちの救済を訴え、欧州議会は人権への貢献を評価しサハロフ賞を贈った。 イチエフ 廃炉の現場から<読者から> ともに考え続けねば(2016/12/27東京新聞) 機械工学が専門という名古屋市緑区の会社顧問小林久夫さん(76)は「原子力関連施設ほど危険極まるものはないだろう。たとえ可能な限りの現代最高の大型コンピューターを駆使したところで、人間が望む理想のエネルギーが確保できるわけでもない」と疑問を投げかけます。そして「この国は、原子力に頼ることはできない。平和事業のための新エネルギーの開発が使命である」と強調しています。 |
軍人・軍属交通事故40件超 京丹後・米軍レーダー運用2年(2016/12/26京都新聞) 沖縄知事「怒り頂点」(2016/12/26京都新聞) 自民の二階幹事長に/ 沖縄県の翁長雄志知事は26日、自民党の二階俊博幹事長と那覇市内で会談し、米軍新型輸送機オスプレイの不時着事故に関し「県民の不安と怒りは頂点に達している」と述べ、強い憤りを表明した。二階氏は「沖縄の皆さんの心に寄り添う」と応じた。会談で二階氏は「日本の安全保障と戦後の課題を抱える沖縄に自民党が何をなすべきかを常々議論している」と表明。「党としても責任を持って(県側と)話し合いを続けていく」と伝えた。 http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161226000070 雑誌、41年ぶり書籍下回る 漫画不振で“常識”覆る(2016/12/26東京新聞) 出版不況が続く中、今年の雑誌の売り上げが、41年ぶりに書籍を下回る見通しとなったことが26日、出版科学研究所(東京)の調査で分かった。漫画誌の不振などが原因とみられ、1970年代半ばから続いた「雑高書低」と呼ばれる状態が逆転、出版界の“常識”が覆った。スマートフォン普及や電子雑誌の読み放題サービスの浸透なども背景にあり、雑誌を主力に据える町の書店の苦しさが浮き彫りになった。 辺野古工事27日にも再開 翁長知事、取り消し撤回(2016/12/26東京新聞) 英女王「重い風邪」 Xマス礼拝を欠席(2016/12/26東京新聞) 「原点に戻り、辺野古新基地は造らせない」と翁長沖縄知事(2016/12/26沖縄タイムス) ソーラーインパルス2、初の大西洋横断へ離陸(2016.06.21ナショナルジオグラフィックス) オスプレイ空中給油 虚偽説明の責任誰が 米軍に抗せぬ「属国」際立つ(2016/12/26琉球新報) 二枚舌そのもの 今、起きていることの構図は、沖縄から見れば、しまくとぅば「ちらたーちゃー(二枚舌、二つの顔の使い分け)」そのものだ。 |
(真珠湾訪問:下)「戦後」と決別、空襲は基地は 「問題なお解決してない」(2016/12/26朝日新聞) 一夜で約10万人が犠牲になった東京大空襲で両親と弟、祖父母を亡くした高橋さんは、安倍晋三首相のハワイ・真珠湾訪問に複雑な思いも抱く。「真珠湾攻撃がなければ、あの空襲もなかった。家族も死なないですんだ。首相は慰霊するだけでなく、攻撃は過ちだったと認めてほしい」国は戦後、元軍人・軍属と遺族に恩給や年金を支給してきたが、空襲で家族を亡くしたり負傷したりした民間人向けには、こうした制度がない。各地の被害者は国を相手に裁判を起こしたが、いずれも敗訴。現在は超党派の議員連盟が議員立法による救済をめざしている。・・・ただ、首相が言う「和解」には違和感があるという。「米国とはもう、ずっと仲良くやっているのに」国内の米軍専用施設の約7割が集中する沖縄の現状を思うと、「戦後」を過去のものとしようとする姿勢にも抵抗を感じる。今月13日には、米軍の輸送機オスプレイが名護市の沿岸で大破する事故が起きた。瀬名波さんが生まれ育った集落の近くだった。「基地問題が解決しないまま、戦後の終わりと言われても、ピンとこない」・・・福岡市の市民団体で、日中戦争時の南京事件などの歴史問題に取り組む西尾達(とおる)さん(62)は「真珠湾に行くことはある程度理解できる」としつつ、「戦争の犠牲者を思うなら、より大きな被害を与えたアジアへの目配りが先だ」と主張する。 ・・・「真珠湾攻撃に至る前にアジアでの日本の膨張政策があった。肝心なところに目を向けないままでは、あの戦争を清算することはできない」 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12723328.html (フォーラム)「見えない」女性たち(2016/12/26朝日新聞) 生活が苦しく孤立しがちな「非正規シングル中年女性」の現状を、「『見えない』女性たち」として11月7日フォーラム面に掲載したところ、多くの反響がありました。50年後には未婚や夫と離別した高齢女性の半数が貧困に陥るという推計もあります。社会はどんな手を打てばいいのか。寄せられた意見とともに再び考えます。・・・ 記事にあった「非正規の女性は短期間で職を転々とし、人間関係が途切れがち」という言葉に共感したというのは埼玉県の女性(48)。小中学校で外国人の子どもたちに日本語を教えています。契約は半年ごと。校長や担任と事務的な会話はするものの「親しくなる機会はなく、職場の同僚、友人というのは誰もいません」。入院したり、体調が悪くて買い物にも行けなくなったりした時は、どうしたらいいのか不安だといいます。 東京都の女性(49)は介護が必要な母(75)と2人暮らし。2年前、銀行を辞めました。離職者が相次ぎ、過労で追い詰められたといいます。ゆっくり休むよう医師に勧められ、失業保険を受給しようと公共職業安定所を訪ねました。職員から「療養中なら求職活動できないでしょ。不正受給になりますよ」と威圧的に言われたといい「全ての道を閉ざされた気持ちになった」。 ・・・ 女性は非正規で働く人が多く、男性と賃金格差があるにもかかわらず、働いていると救済対象になりにくい。社会保障の対象は、もはや高齢者や障害者、シングルマザーだけではありません。非正規で働く単身の中年女性たちも、社会的な「要配慮者」として考える必要があります。 生活困窮者を救う「生活保護」制度は、生活に困りに困った末に、家族にまで連絡して恥ずかしい思いをさせてから救済する制度。これからは、生活保護を受ける一歩手前の人たちに対する「防貧政策」が必要だと思います。生活保護制度を解体し、住宅、医療、介護など、必要な支援を「手当」として支給すべきではないでしょうか。 ジョージ・マイケルさん死去 53歳、元「ワム!」(2016/12/26朝日新聞) 英国のシンガー・ソングライター、ジョージ・マイケルさんが死去した。53歳だった。英BBCによると、マイケルさんの広報担当者が25日、「自宅で安らかに息を引き取った」と発表した。・・・ マイケルさんは1980年代にヒット曲「ラスト・クリスマス」や「クラブ・トロピカーナ」などを生んだポップデュオ「ワム!」の一人としても活躍した。(ロンドン=渡辺志帆) ゲバラと広島、つながり今に 革命、共に戦った日系2世を映画化(2016/12/26朝日新聞) ・・・ 主人公は日系2世のボリビア人、フレディ・前村・ウルタード。通称エルネスト・メディコ(医者)。鹿児島出身の父とボリビア人の母の間に生まれ、貧しい人を治療したいと医者を志してキューバ留学中、ゲバラと出会う。ボリビアに潜入後、政府軍に捕らえられ、25歳で殺された。・・・阪本監督は言う。「キューバ危機の時、核戦争が起きたらどうなるかを一番実感として分かっているキューバ人は、広島を訪れて惨状を知ったゲバラでした。僕らが日本人だから日本のシーンから始めるのではなく、当時のキューバと広島はつながっていたんです」 撮影クルーは9月にキューバに入った。炎天下のハバナ大学の正面階段。他の学生たちに交じりフレディ・前村がゲバラの演説にじっと聴き入るシーンが撮影された。フレディを演じるのはオダギリジョーさん。日本人俳優は彼1人で、スタッフも多くがキューバ人だ。・・・ 撮影を終えてクルーが帰国した後の11月25日、ゲバラと共に革命を成功に導いたフィデル・カストロ前国家評議会議長が90歳で死去した。この作品でもフィデルはもちろん重要な役割を果たしている。阪本監督は「フィデルがいたキューバで、僕たちは革命の映画を撮っていたんだという事実が今、改めて心に響いています。出来ればこの映画をフィデルに見せたかった」と話している。 |
シリアに向かうロシア軍機墜落 93人搭乗 (2016/12/25日本経済新聞) [大弦小弦]米軍基地絡みの事件や事故が相次いだ…(2016/12/25沖縄タイムス) ▼今月13日には名護市安部の海岸にオスプレイが墜落した。米軍は墜落から6日後に原因究明せぬまま飛行再開し、政府も容認。地域の安全よりも米軍の意向が優先された ▼復帰後最大規模と政府が強調した北部訓練場の部分返還。緊急抗議集会で稲嶺進名護市長は「誰も負担軽減になると思っていないのに仰々しく式典を開いた。感謝しろと言わんばかりだ」と憤った ▼在日3世の辛(シン)淑玉(スゴ)さんは「差別は、いわば快楽」(『差別と日本人』角川書店)と指摘する。立場の強い者が弱い者を無視したり痛めつけたりすることで楽しみを得る。差別される側が問題であるかのように意識付けられるという ▼基地あるがゆえに発生した暴行殺人。全41市町村長が反対したにもかかわらず強行配備されたオスプレイの墜落。県民から「沖縄差別」「沖縄は日本か」と怒りの声が上がっている ▼差別する側は意識しなくても、される側が差別だと思えば差別である。いじめと同じだ。国家が一地域を差別していると感じる人々が声を上げ、訴え続けるしかない。(玉寄興也) 働く全ての人、意識変わって欲しい 電通過労自殺、母が命日に手記(2016/12/25朝日新聞) (分断世界)孤立の末に、弱者排斥 相模原とノルウェーの事件、根底に「挫折」(2016/12/25朝日新聞) ブレイビク受刑者は両親の離婚で外交官の父と離別。高級住宅街に住み、王族も通う名門小学校へ通ったが、大学には行かず、正規雇用にも就かなかったという。・・・「アメリカを再び白人のものに」という言葉とナチスのカギ十字の落書きが、ニューヨーク州で見つかった。コロラド州では、12歳の黒人少女が「トランプが大統領になった今、おまえとすべての黒人を銃撃する」と脅された。テキサス州ダラスでは、ヒスパニック系男性が「メキシコに帰れ」と白人の高齢者に罵倒された。カリフォルニア州サンノゼでは、イスラム教徒の女性が背後からスカーフをつかまれたため、首が絞まって転倒した。イスラム教徒や移民を侮蔑し、女性差別の言葉をまき散らす。そんな人物が来年1月、世界で最も影響力のある国家の指導者となる。 ・・・植松容疑者は、刑事責任能力を見極めるため、来年1月23日までの予定で鑑定留置に入っている。和光大学名誉教授の最首悟(さいしゅさとる)さん(80)は、精神異常者でも快楽殺人者でもなく、「今の社会にとって、『正しいことをした』と思っているはずだ」と話す。横浜市内で、ダウン症で重度の複合障害がある三女の星子さん(40)と暮らす最首さん。植松容疑者を「個人になり損ねた孤人」だと評する。「社会との絆を失った『孤人』のよりどころは、国家へ向かう。国家や社会の『敵』を倒すことで、英雄になろうとするんです」弱者を「国家や社会の敵」とみなす空気。私たちの周りに漂っていないか。やまゆり園には、今も60人の障害者が暮らす。献花台は、月命日の12月26日を区切りとして撤去される。 (真珠湾訪問:中)歴史問題、トゲ抜くオバマ氏 首相の靖国参拝に「失望」(2016/12/25朝日新聞) (政治断簡)内閣支持率、高止まりの怪 世論調査部長・前田直人(2016/12/25朝日新聞) (声)原爆も奇襲も愚かだと確認して(2016/12/25朝日新聞)会社員 二宮力(愛知県 55) 安倍晋三首相の真珠湾訪問が目前に迫った。オバマ米大統領と共に、太平洋戦争で戦った日米両国の完全な和解を世界に示し、不戦の誓いを新たにするという。私も、大きな意義があると思う。昨夏のオバマ大統領の広島訪問も、安倍首相の背中を押したようだ。これに対し、真珠湾奇襲と原爆投下が果たして等価なのかと疑問視する声もある。真珠湾の攻撃目標は軍艦や軍事施設で、犠牲者の多くは軍人だったのに対し、原爆は市街地のど真ん中を狙ったもので、犠牲者の多くは無辜(むこ)の市民だったことを指しているようだ。確かに一発で10万単位の命を奪う原爆は非人道的な兵器だが、戦争で「どちらがより悪いか」を論ずることは無意味だし、同意できない。真珠湾も原爆も、それ以外の戦闘行為も全て愚かなことだったという「不戦」の考えが、今こそ必要だと思う。日米両首脳の広島、真珠湾訪問を、原爆投下も、あの奇襲も、愚かで悲惨なものだったと世界に知ってもらう機会にしたい。そして「戦後の総決算」ではなく、「戦後」を続けることの重要性を確認する機会にしたい。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12722193.html (声)武器禁輸めぐる政府対応は疑問(2016/12/25朝日新聞)非常勤地方公務員 上田八郎(神奈川県 64) 国連安全保障理事会で議論されていた南スーダンへの武器禁輸措置を含む制裁強化決議案が採決された。南スーダンへの刺激を避けたい日本は棄権し、廃案となった。日本の国連大使は、この時期の制裁強化は「逆効果」になると理由を説明したそうだ。南スーダンに武器が入らなくなれば、政府軍、反政府軍とも和平交渉のテーブルにつかざるを得なくなるだろう。武器禁輸は内戦を封じる大きな手段になる。だが、稲田朋美防衛相は先日、決議案について「自衛隊が安全を確保して有意義な活動ができるにはどうすれば一番適当かという観点から検討すべきだ」と話した。自国の派遣部隊の安全を理由にあげるのは利己的すぎるし、南スーダンの平和維持の観点からも本末転倒ではないか。それなら、自衛隊を撤退させて隊員の安全を確保し、決議案に賛成し可決させた方が、よほど南スーダンの平和と安定に貢献できたと思う。国際社会との協調を是としてきた日本らしからぬ対応に、強い疑問を呈する。 |