記憶しておきたい新聞記事見出し2014〜2016
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<社説>沖縄相差別認めず 政権のモラルハザード背後に(2016/11/11琉球新報) 市民抗議「やんばるの森渡さない」 ダンプ12台が搬入、芝生積載も(2016/11/11琉球新報) ケニア、撤退開始 南スーダンPKO(2016/11/11朝日新聞) 筆洗/環太平洋連携協定(TPP)とは、どんなものか。(2016/11/11東京新聞) TPP承認案 衆院通過 展望なく見切り発車(2016/11/11東京新聞) TPP強行可決 頭冷やし政策練り直せ(2016/11/11京都新聞) 博多陥没事故 原因を究明し再発防げ(2016/11/11京都新聞) 天風録 「豹変を求む」(2016/11/11ヒロシマ平和メディアセンター) トランプのアメリカ(上) 民衆の悲憤を聞け(2016/11/10東京新聞) トランプ氏当選 幅広い結束を実現できるか(2016/11/10京都新聞) TPPを急ぐな 市場では、米国の経済政策の先行き不透明感が強まり、動揺が広がった。株価は大きく下落し、円高が急進した。政府と日銀は適切な手だてを講じてほしい。トランプ氏は環太平洋連携協定(TPP)からの離脱を表明しており、協定の発効が見通せなくなった。国会では関連法の審議が山場だが、日本だけが独走しても益はなく、トランプ氏が態度を変えるとも思えない。採決を急がず、しばらく静観するべきだ。 黒人やヒスパニック系の人口が増え、白人は少数派に転落する。経済のグローバル化で産業が海外に移転して地域は荒廃し、しかも低賃金の不法移民に仕事を奪われる。キリスト教文化を脅かすイスラム系移民も入ってくる。なのに、ワシントンの政治家や金持ちらの特権階級は既得権にあぐらをかき、きれい事を並べるばかり−。そんないらだちと怒りのマグマが、米国民の主流であるのに「無視され見捨てられ」てきた白人勤労者世帯に蓄積されていたのは驚きである。「(ワシントンの)へどろをかき出せ」の合言葉とともに一気に噴き出した感がある。 懸念するのは、トランプ氏のように「本音」をさらけ出して支持を得る政治家が世界各地で台頭していることだ。欧州連合(EU)離脱を主導した英国のジョンソン外相、強権的な麻薬取り締まりが非難を浴びるフィリピンのドゥテルテ大統領、移民排斥を訴えて躍進したフランスの極右・国民戦線のルペン党首らが挙げられよう。共通しているのは、現状に対する民衆の怒りを取り込み、排外的なナショナリズムを唱える点だ。世界全体を閉塞(へいそく)感が覆う。多様な価値観を認め合い、弱者を気遣う余裕が失われているのではないか。保護貿易や排外主義、福祉施策の切り捨てといった手段で現状を打開できるはずはない。トランプ氏は、オバマ大統領が手がけた銃規制や医療保険改革を見直す方針だが、時代への逆行である。 トランプ氏就任前に会談で合意 メキシコ大統領(2016/11/10琉球新報) <社説>米大統領にトランプ氏 辺野古新基地断念せよ 知事は直ちに訪米すべきだ(2016/11/10琉球新報) 米国の分断危惧 トランプ氏の辺野古新基地建設への対応は未知数だ。米有力シンクタンクのアジア専門家は「辺野古移設について、トランプは全くの『白紙』状態だ。今後、判断していくことになるだろう」と指摘している。それならば、翁長雄志知事は早期に米国を訪れ、政権交代前、新政権の対沖縄政策が固まる前に、辺野古新基地建設の断念を求めるべきだ。一方、トランプ氏はオバマ政権がアジア重視戦略の要と位置付けた環太平洋連携協定(TPP)に反対を表明している。発効の条件である米国議会の承認も得られるのか不透明だ。与党はTPPの承認案と関連法案に関し、10日の衆院通過を目指すが、急ぐ必要はない。TPPへの疑問や懸念は払拭(ふっしょく)されていない。この際、再交渉も視野に入れるべきだ。 深刻、京都のDV被害 若者の事例と対策は シンポで議論(2016/11/08京都新聞) (憲法を考える)押しつけって何?:4 9条改正論にも米の意向(2016/11/09朝日新聞) 「アメリカは直接話法で改憲を押しつけているわけではないが、安保条約とガイドラインの運用を通じて9条を空洞化し、実質的な改憲へと誘導してきた」。軍事評論家の前田哲男さんは言う。そして、昨年成立した安保法制。解釈改憲を実現し、9条を骨抜きにした。昨年、安全保障法制や憲法改正への反対運動を展開した学生団体「SEALDs(シールズ)」は、「対米従属」批判など、矛先を米国や日米安保に向けることは少なかった。学生らと共にデモに携わった中野晃一・上智大教授に「なぜ?」と記者が問うと、意外な答えが返ってきた。「戦略的判断です」対米関係に目を向ければ、憲法自体が米国からの押しつけだという議論に立ち戻り、「主権者運動」としてまとまれない可能性があった。「批判をアメリカに向けるのは『パンドラの箱』を開けるようなもの。『虚構』かもしれないが、主権者として日本政府に抗議し、主権を現実のものにする道をとろうと思った。そして、それは成功した」 (声)「明治の日」は国民主権に逆行(2016/11/09朝日新聞)主婦 清水芳枝(神奈川県 66) 「文化の日」は、自由と平和を愛し、文化をすすめる日として、日本国憲法の公布日である11月3日に定められました。しかし、この「文化の日」を「明治の日」に改めようという動きが出始めています。2018年に明治維新から150年を迎えるのに合わせ、明治天皇の誕生日であるこの日を「明治の日」にしようというのです。「明治の日」への変更は、日本を再び天皇が治める国にしようという動きを加速するものではないでしょうか。1979年施行の「元号法」、99年施行の「国旗国歌法」、2007年に「みどりの日」から改称の「昭和の日」と同じ方向を向いていると思います。自民党改憲草案にいたっては天皇を「元首」と明記しています。71年前まで天皇主権だったこの国では、国民の思想や信教の自由が大幅に制限されていました。日本が再び天皇中心の国になってしまえば、同じことが起こるのではないかと危惧します。その動きが、気付かないうちに進んでいるように思えてなりません。「文化の日」から「明治の日」への名称変更は、国民主権をうたう憲法に逆行するものです。 (声)「レガシー」は競技会場ではない(2016/11/09朝日新聞)司法書士 杉山陽一(静岡県 59) 東京五輪・パラリンピックの競技会場をめぐって、競技団体や自治体関係者の議論の中によく出てくるのが「レガシー」(遺産)という言葉だ。しかし私には、希望通りの競技会場になるように「レガシー」という言葉を使っているようにしか聞こえない。リオ五輪・パラリンピックをテレビ観戦した私の心に残ったのは、メイン会場など競技会場ではない。陸上女子5千メートル予選で転倒した2選手が互いに気遣った姿であり、その彼女たちに観客から送られた心からの拍手である。苦しみ抜いて、銅メダルを獲得した卓球女子日本代表の歓喜に満ちた表情とたくさんの涙である。これらが、私にとってのリオ五輪の「レガシー」である。競技会場を「レガシー」と言っている競技団体関係者や自治体関係者のみなさん、本当にそうお考えなのでしょうか。巨費を投じた豪華な競技会場ばかりでなくとも、2020年東京五輪・パラリンピックは、心に残る「レガシー」がたくさん生まれるに違いない。 地域金融の行方 金融庁方針に危うさも(2016/11/09京都新聞) 米大統領にトランプ氏 共和党8年ぶり政権奪還(2016/11/09東京新聞) 米大統領にトランプ氏(2016/11/09京都新聞) |
戦争へ三者の目線 神奈川・平塚市美術館(2016/11/08朝日新聞) 早朝地響き、巨大な穴 地下鉄掘削中に水漏れ 博多駅前陥没(2016/11/08朝日新聞) |
<社説>独との爆音差別 沖縄だけに苦痛強いるな(2016/11/08琉球新報) ニカラグア、現職オルテガ氏3選 大統領選(2016/11/08琉球新報) 会計検査院報告 あきれた1兆超の無駄(2016/11/08京都新聞) 特養の待機者 数より実態を直視せよ(2016/11/08京都新聞) 洗車用浄化槽に放射性汚泥、福島(2016/11/08共同通信) http://this.kiji.is/167680157693052411?c=39546741839462401 憲法審査会が再始動 「改憲ありき」ではなく(2016/11/08東京新聞) しかし、今、改憲しなければ、国民の平穏な暮らしが著しく脅かされるような事態が想定されているのだろうか。国民から改憲を求める意見が澎湃(ほうはい)と湧き上がっているような状況だろうか。国民が改憲を必要とする政治状況でないにもかかわらず、政治権力が改憲に突き進む「改憲ありき」の態度は厳に慎むべきである。国民が憲法を通じて政治権力を律する「立憲主義」にも反していると言わざるを得ない。・・・現行憲法が占領軍の影響下で制定されたことは事実だが、押し付けられたものを唯々諾々と受け入れたわけではなく、当時の帝国議会で活発に議論され、多岐にわたって修正が加えられている。押し付けというよりは、むしろ占領軍の「外圧」を利用して旧弊を一掃し、新生日本にふさわしい憲法を、自らの手で作り上げたといった方がより適切だろう。 米大統領選 接戦の中、きょう投票 FBI「クリントン氏訴追せず」(2016/11/08東京新聞) (ひと)デビッド・グリーンさん 貧しい人々に白内障手術を届ける米国人(2016/11/08朝日新聞) (声)あと10年ガラケー使いたいが…(2016/11/08朝日新聞)無職 永田昇(東京都 69) 「ありがとう、さようならケータイ」と歌う携帯電話会社のCMを、テレビで見ました。今のガラケーで十分満足しているのに、スマホへの買い替えを強制されているようで不愉快でした。近年、IT製品はソフトもハードも機能の向上が早過ぎ、ついていけません。若い世代の方々には新しい機能がどんどん増えるのは喜ばしいことでしょうが、私にしてみれば無用な機能が多すぎる感があります。スマホは携帯電話とパソコンが一体化していて、一台で両方の機能が使えるため、使い方を間違えなければ最強のツールになるでしょう。しかし、私にはそこまでの機能は必要ないのです。携帯電話各社にお願いがあります。私のようにガラケーを頼りにしている人たちは、まだまだたくさんいます。スマホばかりを優遇せず、せめてガラケーをあと10年ぐらいは使えるように使用環境を確保して下さい。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12647249.html 土人、シナ人……復活する差別語・侮蔑語(2016/11/08朝日新聞WEBRONZA) 「死語」が再浮上し、世界中でひろがるのはなぜか沖縄の米軍ヘリパッド基地工事反対のデモ隊員に大阪府警の機動隊員が「ボケ、土人」「黙れ、コラ、シナ人」などと、きわめつきの差別発言を放ったことが問題となっている。ヘイトスピーチの国家堂々版だ。さらには10月18日のこの発言を確認した松井一郎大阪府知事が「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」とツイッターするに及んで、一介の警察官のストレス状況の中での発言にすぎない、と大目に見るわけにいかなくなった。 なんのためらいもなく 驚くべきことの第一は、かつては仲間内でだけ使っていたか、あるいは仲間内ですら、「ここだからいいけど、人前では言うなよ」と注意されていた侮蔑表現が、いまやなんのためらいもなく使われていることだ。 じっさい「土人」という言葉は長いこと死語だった。福沢諭吉が『世界国尽』や「文明教育論」での、「一等国」のヨーロッパ諸国をトップにおいた民族ランキングで、アフリカの「土人」などを最下層に置いて以来(「亜非利加の土人に智識少なし」)、長いこと差別的なニュアンスを持っていた。竹山道雄の『ビルマの竪琴』でも、主人公が「土人」に化けたり、あるいは「土人」の食人種に捕まったりのシーンが出てくる。しかし、これも改訂版や映画では削除されている。「ちょっと具合悪い」からである。・・・ 欺瞞は欺瞞で一定の文明化作用をもつ。「シナ人」も石原慎太郎がよく使っていたが、これも彼の世代の常用語を挑発的に復活させただけで、長いこと死語だった。そうした語彙がまさに自覚的に再活性化されているようだ。・・・ 驚くべきことの第二点は、この「シナ人」である。昨年(2015年)の春から秋にかけての安保関係の通称「戦争法案」に反対する集会やデモに「中国からの工作員」が大量に潜入しているというデマをかなり多くの人が信じていたようだ。デモしているのは「シナ人と中国かぶれの大学教授の左巻き」といったネットの書き込みも多かった。沖縄に関しても同じようだ。しかし、ネットに責任をなすりつけるのはまちがいだ。ネットなど考えられもしなかった1959年から60年代初頭にかけて安保や米軍基地をめぐるデモ隊についてもよくそういう言説があった。モスクワと北京から金が出ている、などというものだった。危機になると第三者に責任を押しつける、それも、普段は無視し、排除している第三者に責任を押しつける心理は国民国家ではよく働くようだ。第一次世界大戦末期のドイツで食糧事情が逼迫してくると、ユダヤ人がジャガイモを買い占めている、というデマが横行し始めた。関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を入れている」というデマが大虐殺のきっかけになったと言われている。・・・ 驚くべきことの第三点は、世界的なひろがりである。世界の多くの国で、公的には封印されていたこうした語彙が公然とわめきたてられている。アメリカの共和党大統領候補トランプ氏の暴言リストはすごい。先週は、ブリュッセルの欧州委員会委員のエッティンガー氏が講演で中国人を「細目(ほそめ)」と形容している。氏はドイツでも元来保守派の政治家だ。ご夫人への利権の供与も有名だ。「細目」は中国人だけでなく、韓国人、そして日本人にも言われる侮蔑語で、やはり公的には死語だ。・・・それ以外にもドイツでは、難民問題を反映して、トルコ人やムスリムについての聞くにたえない侮蔑表現もそれなりに再浮上している。リベラルな新聞のことを「嘘つき新聞」と罵倒したナチス前夜の語彙も復活しつつある。もしも日本経済がもっと活気があったら、なつかしの「イエロー・モンキー」や「エコノミック・アニマル」そして「ジャップ」も日本人にぶつけられているはずだ。 紙数がないので詳しいことは別の機会にゆずるが、ジェファーソンやフランクリンのようなアメリカの創設者のみでなく、それ以前から上層の大地主たちは、白人の農業労働者たちのことを「ネズミども」「クズ野郎」など、ありとあらゆる侮蔑的表現で呼んでいたそうだ。・・・さて、日本に戻ってみよう。日本社会も上下格差が激しい。経済成長の時には中流幻想が広まったが、当時でも将来の安全などを考えれば格差はひどかった(白波瀬佐和子『生き方の不平等――お互いさまの社会に向けて』岩波新書、2010年)。そして上流のお坊ちゃんやお嬢ちゃんたちが下層を形容する言葉が「パンピー」をはじめ発達してきた。一流大学の学生が偏差値的に低い大学を形容する表現も発達した。例えば……、いや、やめておこう。 沖縄「土人」発言、ヤマトは「平成の人類館」だ(2016/11/08朝日新聞WEBRONZA)
しかし、松井府知事は「もともと混乱地で、無用な衝突を避けるために、警察官が全国から動員されている。じゃあ、混乱を引き起こしているのはどちらなんですか」「反対派の皆さんもね、その反対行動、あまりにも過激なんじゃないか」などと記者団に述べたという。松井知事はいまだに擁護発言を撤回していないし、それによってウチナーンチュを傷付けたことに謝罪もない。警察官は、社会の秩序を守り、反社会的行為を取り締まる最前線で働き、社会の手本たる役割を期待されている公務員だ。現場で市民が機動隊員に激しい言葉を浴びせることもあるだろうが、そこで警察官が差別発言をしていいという理由はどこにもない。現場の機動隊員は、市民とは比較にならない権力を持っている。その警察官の差別発言と、市民の激しい言葉を同列に扱い、市民側にも責任があるかのような見方は、双方の圧倒的な力の差という本質から目を背けた形式論に映る。 実際、現場の機動隊員は暴力的に市民を排除し、市民のけが人が続出している。市民は「触れただけでも『公務執行妨害』と言われて逮捕される」と、戦々恐々としているのである。松井知事は「(発言した)彼自身、命令に従って沖縄のために無用な衝突が起こらないように職務を遂行しているわけで、あまりにも個人を特定されて、大メディアも含めて徹底的にたたく。これやり過ぎでしょう」とも述べている。発言した警察官への報道が個人攻撃になっているとの見方だ。その言葉もふに落ちない。知事は機動隊員の発言に直接的な監督責任はないとしても、大阪府のトップとして責任を感じ、謝罪の言葉があってもいいはずだ。機動隊員「個人」を責めるべきではないと強調すればするほど、その意図がいくら彼の擁護であっても、結果として、責任は自分にはまったくなく、機動隊員だけにあるかのように聞こえてしまうのは私だけだろうか。もし会社のトップがそんな上司だったら、私はその下で働きたいとは思わない。 市民を追い詰めたのは誰か ここからが本題だ。松井氏は「混乱を引き起こしているのはどちらなんですか」という“そもそも論”をぶちまけている。市民が「過激」だとして、「混乱」を市民のせいにしているが、そう言うのなら、そもそも、そこまで市民を追い詰めたのは誰ですか、と問いたい。・・・ナイフを幾つか抜く代わりに、新たにまた大きなドスを刺される――。そんな政府の「負担軽減」策に、多くの県民が怒りを表しているのだ。沖縄には衆参合わせて6つの選挙区があるが、そんな安倍政権の「負担軽減策」を支持している議員は一人もいない。去る参院選では、ヘリパッド建設に反対する候補が現職閣僚を大差で倒した翌朝、現場に資材が搬入された。その民意の無視ぶりはもはやとどまる兆しさえない。 そんな中で、機動隊員を全国から集めて工事を強行している。この強引なやり方は、無理やり沖縄に基地を押し付ける沖縄差別政策と言われても仕方がない。松井知事が、職務を全うした機動隊員に「ご苦労様」とねぎらうことは、そんな差別政策を現場で支えてくれて「ご苦労様」と言っているに等しい。「無用な衝突」という言葉も、ウチナーンチュは黙って新しい機能の基地を受け入れろ、という恫喝に聞こえる。沖縄に米軍基地を押し付け続けている政治家の一人として、その負担への責任感はみじんもないのだろうか。
この一連の差別発言・擁護は、ヤマトに潜伏していた沖縄への差別意識を表面化させた。皮肉にも同じ大阪で起きた人類館を想起してしまうのは私だけではないだろう。1903年、大阪で開かれた内国勧業博覧会で「琉球人」やアイヌ、「生蕃」(台湾先住民)らが「学術人類館」内に民族衣装姿で「展示」された出来事だ。当時の琉球新報は主筆の太田朝敷らが、社説でアイヌや台湾先住民と同列視されたことなどを問題視し、抗議した。これは沖縄差別の象徴的事件であるとともに、同化政策の中で危うい立場を強いられた沖縄側の差別的視線も露呈した。・・・露骨な沖縄差別発言は、今回の機動隊員に限ったことではない。ネットや街頭では沖縄差別の言葉があふれている。沖縄に基地を押し付け続ける差別を正当化し、むしろ強化しようとする形で、レイシズムや排外主義が台頭している。私はこの状況を「平成の人類館」と呼んでいる。この危機的状況に多くのヤマトンチュが目覚め、問題化し、解決する努力を払ってほしい。そうでなければ、ウチナーンチュの尊厳は踏みつぶされ続ける。日本が他国と紛争でも起こせば、去る大戦で「捨て石」にされたように、基地が集中する沖縄では、また殺されるという恐怖から逃れられない生活を住民は強いられ続けるのである。 |
<社説>アセス外訓練道 環境保全放棄は許されない(2016/11/07琉球新報) 精神指定医処分 医療への信頼揺るがす(2016/11/07京都新聞) 東電の分社化 原発温存で負担転嫁とは(2016/11/06京都新聞) TPP「強行採決許さぬ」 京都、市民ら抗議活動(2016/11/06京都新聞) 資金難の京大天文台、存続へ協力を 研究者らシンポ(2016/11/06京都新聞) オーストリアが提案する 「エネルギー転換議定書」(まる / 2016年11月6日みどりの1kWh) 例えば2015年11月17日と18日に北ドイツで時速170kmの強風が吹いた際には、ベルリン市の電気需要の20日分もの電気が作られてしまい、しかも同時に石炭・褐炭発電所もそのまま稼働していたため、余剰電気がいっきに隣国の送電網に流れてしまいました。ルプレヒター氏が問題視しているのは、ドイツのエネルギー転換そのものではなく、エネルギー転換を目指して再生可能エネルギーを促進すると言いながら、ドイツの石炭●褐炭発電がまだ42%もあること、そのせいで隣国のエネルギー転換が進まないことのようです。「ドイツは石炭・褐炭発電をやめなければならない。それもかなり早く」と訴えています。・・・ただ、欧州のエネルギー政策はまだ各国の問題であるため、実現は難しいと見られています。今のところオーストリア、ルクセンブルク、オランダ、クロアチア、ギリシア、イタリアとドイツ環境省が賛成していますが、これからポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーを説得しなければならず、特にポーランドは欧州で一番、石炭・褐炭発電に頼っている国のため、CO2税の導入には当然反対であることが見込まれます。 週のはじめに考える 若手に研究費をばらまけ(2016/11/06東京新聞) 入れ替わった9条提案 学習漫画「日本の歴史」(2016/11/06東京新聞) |