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20182019


<POINT NEWS183>2016/10/02・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

記憶しておきたい新聞記事見出し2014〜2016

sankaku183sankaku
2016/10/02sankaku10/07

 


「暴言」外交、危ない橋 フィリピン大統領、南シナ海で米中揺さぶる(2016/10/07朝日新聞)
フィリピンのドゥテルテ大統領が就任してから7日で100日。殺人もいとわない麻薬犯罪対策と「暴言」で世界中に名を広め、国民の満足度は76%と異例の高さを誇る。一方、南シナ海問題で対立する中国に近づいて見せたり、長年の同盟国・米国をこき下ろしたりもし、外交面では危うさが際立っている。・・・ドゥテルテ氏の就任後、警察の捜査の過程で1375人が殺害され、このほか密売人同士の殺し合いなどとみられる殺害も2250人に上る。裁判を経ずに、多くの人が殺されている状況に国連や人権団体は懸念を強める。それでも摘発の手綱を緩めないのは、400万人が関わるとされるフィリピンの麻薬犯罪が、政府関係者や警察も巻き込む根深い問題だからだ。・・・しかし、フィリピン政治に詳しい名古屋大大学院の日下渉准教授は、「ドゥテルテ氏が秩序を壊して病巣に切り込むのに拍手を送っている間に、民主制度や人権を軽視する政治がはびこる社会になっていることもありうる」と話す。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12596109.html

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「平和賞より、空爆をやめさせて」 シリアで人命救助「ホワイトヘルメッツ」(2016/10/07朝日新聞)
内戦が続くシリアで、命をかけて負傷者を救助する非武装のボランティア組織がある。「シリア民間防衛隊」(通称・ホワイトヘルメッツ)。欧米には同団体をノーベル平和賞に推す声もあるが、彼らは「国際社会は賞より、一刻も早く空爆をやめさせ、住民の虐殺を止めて」と訴える。・・・米国とロシアが9月12日に発効させたアサド政権と反体制派の停戦合意は、崩壊した。同防衛隊によると、アレッポ東部では、9月20日からの10日間で2千回以上の空爆を記録。在英の反体制派NGO「シリア人権監視団」は、9月19日以降の同地区の民間人の死者は459人で、うち83人は子どもだとしている。サルモさんによると、殺傷力の高い「たる爆弾」、広範囲に被害を与える「クラスター爆弾」などが、日常的に使われているという。

・・・同防衛隊は2014年10月、英語教師だったサルモさんらがアレッポ東部で立ち上げた。その後、反体制派が掌握する地域で活動が広がった。救出した住民は6万人以上。現在、隊員は約3千人。ほぼ全員がシリア人男性で、青果店や靴屋などの自営業者や学生、元公務員らが参加する。米英独など欧米の政府やNGOから資金援助を受ける。サルモさんによると、これまでに隊員142人が死亡した。多くは、空爆直後に被弾した倒壊家屋に駆けつけ、救出作業にあたっていた際、再度空爆を受けて命を奪われた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12596110.html?ref=pcviewpage

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和平の実現、学生ら訴え コロンビア(2016/10/07朝日新聞)
南米コロンビア政府と左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)が交わした和平合意が国民投票で否決されたことを受け、首都ボゴタで5日夜、早期の和平実現を求める大規模なデモがあった。主催者発表で2万人以上が参加し、「早く平和を」と声を合わせた。サントス大統領は同日、合意に反対する最大勢力のウリベ前大統領と約5年ぶりに会談し、共に打開策を検討する考えを示した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12596113.html?ref=pcviewpage

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(声)原発事故賠償の有限責任に反対(2016/10/07朝日新聞)無職 熊谷健二(神奈川県 79)

 重大な原発事故の賠償制度を話し合う内閣府原子力委員会の専門部会が、原発事業者の賠償責任範囲を限定するかどうかの集中審議を始めた。「有限責任化」は、主に電力業界から求める声が強まったという。私は、原発事業者の賠償責任の有限化に反対だ。事業者は国策だからと原発を強制されたわけではなかろう。経営の意思で原発を造り、稼働してきたはずだ。原発で利益を得た事業者が保険を掛け、事故に備えるのが当たり前ではないか。原子力損害賠償法は、事故が起きた場合、過失の有無にかかわらず事業者が無限責任を負って賠償すると定めている。それが法改正で「有限責任」となれば、足らない分は国が負担することになるだろう。しかし、それはとりもなおさず国民の税金だ。だが東京電力福島第一原発事故の後、世論調査では過半数が原発に反対している。それなのに原発再稼働を既成事実化し、重大事故が起きたら国民の負担も有り得るというのは納得できない。原発事業者の安全への意識が薄れる可能性がある「有限責任化」はあってはならない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12596025.html

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ハリケーンの死者340人以上 米南部3州に非常事態(2016/10/07東京新聞)
【ボゴタ共同】大型のハリケーン「マシュー」の暴風雨に見舞われたカリブ海諸国の死者数は、6日までにハイチを中心に340人以上に達した。米南部に接近しており、米国でも大きな被害が懸念されている。オバマ大統領は6日、南部フロリダ、ジョージア、サウスカロライナの3州に非常事態を宣言した。ロイター通信などが伝えた。ハイチでは、ハリケーンが通過し、水が引くにつれて見つかる遺体が増えており、今後も死者数は増える可能性がある。AP通信は、米国の大西洋岸を脅かす暴風雨としては過去10年以上で最大だと伝え、フロリダ州のスコット知事は「今回の暴風雨は怪物だ」と述べた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016100701001062.html

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デフレ脱却 切り札は賃上げ加速だ(2016/10/07東京新聞)
物価下落が続き、デフレの停滞感がむしろ強まっている。日銀の金融緩和に過度に依存してきたアベノミクスの失敗は明らかだ。必要なのは継続的な賃上げであり、経営側の覚悟が問われている。・・・企業は収益が上がっているのに、賃上げに十分回さずため込んでいるのは明らかだ。アベノミクスが始まって以来、三年間で企業の内部留保(利益剰余金)は七十三兆四千億円も増え、合計で約三百八十兆円に達した。そのうち現金・預金は約二百兆円もある。これに対し、給料はというと一年目は合計で三・四兆円減少、二年目は四兆円、三年目は二兆円それぞれ増えたが、合計すると三年で二・六兆円しか増えていない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100702000147.html

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シリア停戦破綻 泥沼にはまるロシア(2016/10/07東京新聞)
流血を止めることが何より先決だ。停戦合意が破綻したシリア内戦。子どもたちまで犠牲になる惨状を見過ごすわけにはいかない。五年を超す内戦終結へ、主要当事国の米国とロシアの責任は重い。十万人ともいう子どもを含む約二十七万五千人の民間人が残る北部の都市アレッポには、シリア政府軍の攻撃が続き、病院も空爆に見舞われた。医薬品や食料が不足し、状況は破局的という。民間人の犠牲もいとわぬアサド政権とそれを後押しするロシアに対し、米国は三日、「忍耐が尽きた」(アーネスト大統領報道官)として停戦協議を中断。停戦合意は再び崩壊した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100702000146.html

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東電の再建  国民負担先行では困る(2016/10/07京都新聞)
東京電力の経営が行き詰まっている。福島第1原発事故の処理費用が当初の想定を大幅に超えて拡大し、経営を圧迫しているためだ。東電は国に支援を要請し、経済産業省は経営改革や費用負担の在り方を検討する「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」を立ち上げた。廃炉費を電気料金に上乗せして国民に広く負担させる案も浮上しているが、国民にツケを回すだけの経営支援は安易に認められない。まずは東電に身を切る改革を迫る必要がある。政府はこれまで事故費用を、被害者への賠償4兆9千億円、放射性物質の除染2兆5千億円など国と他の大手電力が支援する額で約9兆円、汚染水対策や廃炉などに東電が自ら負担する費用が2兆円の総額11兆円と想定していた。ところが、賠償はすでに6兆円を超えてさらに上回る見通しで、除染費も膨張している。廃炉費も想定を超える可能性が高く、事故費用が数兆円規模で拡大するのは避けられない見通しだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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社説 廃炉費用の負担 新電力に転嫁 おかしい(2016/10/07ヒロシマ平和メディアセンター)
 電力の小売りが4月に全面自由化されて半年が過ぎた。料金はもちろん、太陽光や風力など再生可能エネルギーによる電力の比率が高いかどうかなども考えて、電力会社を消費者が選べる時代になった。なのに原発の廃炉費用を、新規参入の電力会社(新電力)の電気料金にも上乗せする案の検討が経済産業省の有識者委員会で始まっている。新電力が原発による電力を調達しているかどうかは問わない。つまり、原発による電気を使っていない人にも廃炉費用の負担を求める考え方であり、承服しかねる。大手電力が市場を独占し、地域で統一された電気料金に廃炉費用を安易に上乗せした時代に逆戻りさせようというのか。 ・・・そもそも露骨な原発救済策と批判されても仕方あるまい。電力会社が持つ送電線の利用費用に上乗せする形で、新電力を含め全ての事業者に廃炉費用を負担させる仕組みからして、明らかに原発を優遇している。新電力に乗り換えた消費者もこれまでは原発で発電した安い電力を使ってきたのだから廃炉費用も負担すべきだ―。政府の言い分なのかもしれない。しかし以前なら地域独占で電力会社を選べなかったことを考えると、理不尽と言わざるを得ない。これで消費者の理解が得られるだろうか。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=65353

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(声)若い世代 性的少数者への偏見ない世界に(2016/10/07朝日新聞)中学生 西春香(東京都 15)

 普通の人とはどんな人なのか。授業で同性愛者や両性愛者、心と体の性が一致しないなどの性的少数者(LGBT)について聞き、それを考えた。授業をしてくれた先生は、LGBTの支援活動や勉強会をしているという。また、先生も性差や自分の性別に違和感を持ったことがあるそうだ。それを聞いて驚いた。性別について悩んでいる人が身近にいるとは思わなかったからだ。先生はこの話をするにあたって、ものすごく勇気がいったと思う。先生を尊敬するとともに感謝する。今回、浅い知識からくる偏見が多いことを知った。一人ひとり性格が違うように、LGBTの人は少し感じ方が違うだけでみんな同じ人間だ。みんな「普通」なのだ。授業を受けて少し考え方が変わった。偏見がない世界に変えていきたい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12596026.html?ref=pcviewpage

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(異論のススメ)保守とは何か 奇っ怪、米重視で色分け 佐伯啓思(2016/10/07朝日新聞)
産経新聞のインタビューのなかで「私はバリバリの保守だ」といった蓮舫氏が民進党の代表になっている。大きくわければ自民党は保守、民進党はリベラル、というのが世間の通念であり、蓮舫氏は、自分は保守の立場も理解できる、といいたかったのかもしれない。しかし、実は、保守もリベラルもなかなか理解しづらい言葉なのである。われわれは、今日の政治を色分けするさいに、つい保守とリベラルといった対立を作り出してそれに寄りかかってしまうのだが、本当にそんな対立があるのだろうか。たとえば、しばしば、安倍首相は保守色の強い政治家だ、などといわれる。同じ自民党でも、先日亡くなった加藤紘一氏はリベラルだとされる。それでわれわれはつい何かを理解したつもりになってしまう。しかし、今日の日本にはリベラルはおろか、保守という確かな思想が存在しているのだろうか。・・・フランス革命が生み出した自由、平等、人権などの普遍性を唱え、それを政治的に実現すべく市民革命によって権力を掌握した革命派がリベラル(左翼)であり、それに抵抗して、伝統的社会秩序や伝統的価値観を重視したのが保守である。

・・・さて、それでは日本はどうなのか。われわれは、アメリカとの同盟を重視し価値観を共有する者を「保守派」だという。安倍首相が「保守」なのは、まさしくアメリカとの同盟重視だからだ。するとどうなるか。アメリカと協調して自由や民主主義の世界化を進め、たえざる技術革新によって社会構造を変革することが「保守」ということになる。これはまったく奇怪な話であろう。構造改革にせよ、第4次産業革命にせよ、急進的改革を説くのが「保守」だというのだ。もともと既成秩序の破壊、習慣や伝統的な価値の破壊を説き、合理的な実験によって社会を進歩させるという革新主義は「リベラル」の側から始まったはずなのである。それが「保守」へと移ってしまい、リベラルは保守に吸収されてしまった。私は、「保守」の本質は、近代社会が陥りがちな、急激な変革や合理主義への抵抗にある、と思う。それは、社会秩序を、抽象的な普遍的価値に合わせて急激に変革するのではなく、われわれの慣れ親しんだ生活への愛着を大事にし、育ってきた文化や国の在り方を急激には変えない、という精神的態度だと思う。そして、この「本来の保守」の姿が今の日本ではみあたらないのである。蓮舫氏のように「バリバリの保守だ」といっている場合ではない。今日の日本に本当に必要なのは、「本当の」保守なのだ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12596013.html

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(社説)稲田防衛相 持論の変化は当然だが(2016/10/06朝日新聞)
当時の防衛費は約4兆6800億円。稲田氏は、民主党が約束した子ども手当の約5兆5千億円より少ないと指摘。「子ども手当分を防衛費に回せば、軍事費の国際水準に近づく」と防衛費の倍増を訴えていた。稲田氏はきのうの予算委で、こう軌道修正した。「子育て政策は大変重要だ。しかしまた、我が国を守るための防衛は万全を期さなければならない」・・・5年前の発言は、単なる過去の話として片付けることもできないし、稲田氏ひとりの思いとも言えない。中国の軍拡や強引な海洋進出はやまず、北朝鮮は核・ミサイル開発を重ねる。日本政府内では防衛費の倍増を望む声も出ている。次の中期防衛力整備計画に向けて、防衛費増額に向けた圧力が強まるのは必至だ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12594227.html

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(声)憲法97条を削除してはならない(2016/10/06朝日新聞)無職 久保田敏(埼玉県 78)

 「焦点採録」(1日朝刊)に9月30日の衆院予算委員会での安倍晋三首相と民進党の細野豪志氏の論戦が載った。自民党の憲法改正草案を巡るものだ。細野氏の「(基本的人権を規定した)97条をなぜ削除したのか」との質問に、安倍首相は「条文の整理に過ぎず」「国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三原則は変えていない」と答えている。自民党は改正草案Q&Aで、現行憲法の前文に「基本的人権の尊重」の言葉がないと指摘したうえで、草案にはそれを加えたと説明する。首相は、前文に加えたから97条は削除してよいと考えているのだろうか。ちょっと待ってほしい。現行憲法の97条は「憲法が日本国民に保障する基本的人権は(中略)現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」と規定している。読んで字のごとしで、現行憲法は基本的人権を「保障」しているのであって、単に「尊重」しているのではない。97条は、「基本的人権の尊重」という言葉が前文に入ったからといって、削除してよい条文ではないのだ。97条を削除する目的は何か。首相は明確に答えてほしい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12594221.html

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自民総裁任期 「延長ありき」の不可解(2016/10/06東京新聞)

 自民党が総裁任期の延長を検討し始めた。なぜ延長が必要か、説得力のある説明は聞かれない。安倍晋三総裁(首相)の続投を目的とした「延長ありき」の議論では、国民の理解は得られまい。自民党総裁の任期は現在「連続二期六年まで」。党政治制度改革実行本部の議論では「連続三期九年まで」とする案と、多選規制自体を撤廃する案が浮上している。なぜ任期を延長するのか。延長論者は、自民党の政権維持を前提に、首相を長く務めた方が政治が安定し、外交交渉にも有利といった利点を挙げる。・・・しかし、安倍総裁の任期延長を有権者は好意的には見ていない。共同通信社が八月に行った世論調査によると、安倍総裁の任期延長を「しない方がいい」と答えた人は52%と、「した方がいい」の37%を上回った。長期政権は腐敗するのが世の常だ。後継者が成長するチャンスをも奪う。政治の頂点に立つ者が自らの任期を延ばすのは、権力者の振るまいとして適切さを欠く。仮に総裁任期を延長するのであれば、安倍氏には適用せず、次期総裁からとしたらどうか。それなら有権者も納得するであろう。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100602000151.html

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パリ協定が来月4日発効 73カ国批准、日本出遅れ(2016/10/06東京新聞)

 【ニューヨーク=東條仁史】国連は五日、二〇二〇年以降の地球温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」が十一月四日に発効する、と発表した。協定は、海水の温度上昇による海面上昇や海岸浸食、巨大台風をはじめとする異常気象の増加など温暖化がもたらす影響を最小限に食い止めるのが狙いで、今月五日時点で七十三カ国・地域が批准。これにより、石炭や石油を燃やすことで発生する二酸化炭素(CO2)など温暖化に及ぼす影響が大きい温室効果ガスの世界の排出量に占める比率が55%を超え、発効要件を満たした。一方、日本は未批准で、世界的な流れに出遅れている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016100690135746.html

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石原氏、都の聞き取り拒否 「全面協力」一転 豊洲盛り土問題(2016/10/06東京新聞)
豊洲市場(東京都江東区)の盛り土問題で、石原慎太郎元都知事が都のヒアリングを拒否したことが、都関係者への取材で分かった。石原氏はこれまで「事実関係を明らかにする検証を行う場合は全面的に協力する」としていた。関係者によると、都側は五日に石原氏側に、小池百合子知事らが公開の場でヒアリングする考えを伝達。石原氏はこれを拒否したという。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201610/CK2016100602000134.html?ref=rank

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外国人の就労  制度の課題を洗い出せ(2016/10/06琉球新報)
人口減少で深刻な担い手不足に悩む労働現場で外国人の受け入れが加速しそうだ。外国人介護福祉士が来年度から訪問介護に従事でき、これまで就労を認めなかった農業分野に外国人の受け入れを検討するよう安倍晋三首相が方針を示したためだ。政府は、専門的な職種に限って外国人労働者の就労を認めてきた。先頭を切ったのが、技能実習制度だ。日本で習得した技術を母国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした。2015年末は19万人を超え、出身地別では中国が最も多いという。08年度からは介護福祉士と看護師を迎えている。インドネシア人やフィリピン人など約2800人が介護の実務を学んだ。特別養護老人ホームなどで4年間働きながら、介護福祉士の国家資格の取得を目指している。・・・ 日本人の働き手がいないから、外国人でカバーするという場当たり的な発想は脱するべきだ。新制度では日本人と同等以上の報酬を支払うことを義務付けると想定している。現行の技能実習に問題があれば、改善は当然だ。制度の存廃も含めて議論すべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20161006_3.html

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沖縄県知事「理解できぬ」 米ハリアー機、究明なく飛行再開へ 米軍司令官が発表(2016/10/06琉球新報)
 在沖縄米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官は5日、米軍キャンプ瑞慶覧で会見し、9月22日に墜落したAV8Bハリアー戦闘攻撃機の飛行を今月7日以降に再開すると発表した。事故原因は「特定していない」と述べた。原因究明しないまま墜落から2週間弱で飛行再開を決めた。再開発表を受け、沖縄県の翁長雄志知事は「安全とする説明も十分とは言えず理解できない」と抗議した。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-370658.html

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<社説>県の上告理由書 最高裁は沖縄に自治認めよ(2016/10/05琉球新報)
沖縄の地から地方自治、民主主義とは何かを改めて問うものだ。最高裁は民主主義国家として当然の判断を下してほしい。名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟で県は3日、最高裁へ向け、憲法違反を問う上告理由書と法解釈などを問う上告受理申請書を提出した。なぜ辺野古の海を埋め立てて米軍基地を造ることが民主主義の問題になるのか。国家権力を民意に基づくものにするのが民主主義だ。しかし多数決は時に多数者の横暴を招く。それを防ぎ、少数者の意見を尊重するために民主主義国家は基本的人権を保障する。ところが、ある特定の地域に住み続ける人たちは全国的な多数者になることはない。いわば固定的な少数者だ。少数者の権利を全国の多数者が奪うことがないよう、権利を認めるのが地方自治なのである。だからこそ日本国憲法は立憲民主主義の一環として憲法92条「地方自治の本旨」で住民に自治権があることを認めている。この国の民主主義を考える上で特に重要なことは、上告理由書で述べた憲法違反を指摘する部分だ。・・・地方自治はこの国が民主主義国家と標榜(ひょうぼう)するならば、侵してはならない権利だ。最高裁は法の番人として、憲法に保障された自治権を沖縄県民にも認めるべきだ。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-369890.html

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ヘイト判決  差別言動なくす一歩に(2016/10/05京都新聞)
人種差別的な発言やインターネット上の書き込みなどで精神的に苦痛を受けたとして、在日コリアンの女性フリージャーナリストが「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と前会長に計550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は名誉毀損(きそん)を認め、77万円の賠償を命じた。在特会を巡っては、京都市内の朝鮮学校への授業妨害を巡る訴訟で賠償と街宣活動の禁止を命じた判決が最高裁で2014年に確定した。だが、今回のような個人の損害賠償請求は珍しく、ネット上も含め裁判所がヘイトスピーチ(憎悪表現)を許さない姿勢を明確に示した意義は大きい。差別的言動を社会からなくす一歩としたい。・・・ヘイトスピーチは少数者を狙い撃ちにする言葉の暴力であり、侮辱される側は深く傷つき、恐怖感などから心や身体の変調をきたす人もいる。そんな差別や憎悪が街頭デモやネットに広がる状況は、明らかに常軌を逸している。差別的言動を規制する条例を全国に先駆けて7月に全面施行した大阪市では、被害の申し立てがあった活動について有識者らが審査を進めている。ヘイトスピーチと認定されれば、発言した個人名や団体名が公表される予定だ。そうした取り組みも広げつつ、差別を野放しにしない意識を社会全体で広く共有していくことが必要だ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20161005_2.html

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銀河系の質量は太陽7000億個分、暗黒物質が約9割(2016.06.03ナショナルジオグラフィックス)
 地球を含む銀河系(天の川銀河)の質量については、天体物理学者たちに聞けば、たちまち議論が白熱するほど諸説入り乱れている。だが、その議論も決着に向かうかもしれない。カナダ、オンタリオ州のマックマスター大学の研究者らが新たな計測方法を提示したからだ。この研究成果は5月31日、同国ウィニペグで開催中のカナダ天文学会(Canadian Astronomical Society)で報告された。それによると、銀河系の質量は太陽の7000億倍で、これまで出されてきた説の中では軽い方になるという。同時に、銀河系に含まれるダークマター(暗黒物質)は、従来の算出よりもやや多いとの結果が出た。目に見えず、まだ謎の多いダークマターは、銀河系を取り囲む雲のように存在していると考えられている。・・・ 他の物体に重力を及ぼすということしか分かっていないダークマターは、とりわけ測定が難しい。イーディー氏は、球状星団という老いた星の集団について大学院で研究を始めて以来、この問題に取り組んできた。

 最終的に、氏は銀河系のダークマターを測定する方法を考案した。銀河の周囲に存在する球状星団89個の、すでに分かっている動きと速度を利用するというものだった。・・・ダークマターと銀河内で観測されている物体の質量とを合計することで、イーディー氏は銀河系の「質量プロファイル」を作成できた。それによると、銀河の中心からある距離までの範囲に含まれる、全ての物質の質量を推定できる。その結果、銀河系の質量は太陽7000億個分となり、「軽い銀河」派により近い結論となった。大きくて遠い球状星団や広く散らばった矮小銀河など、銀河の外縁にある物体の一部は実際には銀河系の重力に引っ張られていないため、銀河の総質量には含まれないと考える立場だ。 また現在、銀河系の恒星の質量は太陽約600億個分と推定され、それ以外ではガスとちりが約1〜3%であることから、イーディー氏の研究結果にしたがえば、ダークマターが銀河系の質量の88%にものぼることになる。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/060200199/

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欧州難民危機 世界で向き合いたい(2016/10/05東京新聞)
 ハンガリーの国民投票は不成立だったが、難民受け入れ反対が多数を占めた。ドイツでは寛容政策への逆風が強まる。集中する負担に欧州から悲鳴が上がっている。対岸の火事で済ませていいのか。国民投票は、欧州連合(EU)が決めた難民受け入れ分担の是非を問うために実施した。分担反対は98%に上ったが、投票率は40%で過半数に満たず国民投票は不成立となった。反難民一色の世論ではなかった。ハンガリー政府の思惑ははずれた。・・・ 寛容な難民受け入れを進めてきたドイツでも先月、二つの州議会選で、メルケル首相率いる「キリスト教民主同盟」が得票率を減らし、反難民を訴える「ドイツのための選択肢」が躍進した。・・・ 難民受け入れ国は欧州や中東諸国に集中している。先月の難民サミットでオバマ米大統領は国際社会の分担を求めたが、大半の国は数値目標を示さなかった。日本は資金拠出や受け入れ国への支援を表明したが、実際に受け入れている難民はわずかだ。受け入れ拡大の適否を含め、難民にどう向き合っていくのか考えたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100502000141.html

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デモクラシーの体たらく(2016/10/05東京新聞)
「デモス」とは古代ギリシャ語で「自由市民」のことである。「クラトス」とは、「支配」あるいは「権威」を意味した。デモクラシー(民主政)の語は、これらに由来する。民主政といえば代表格はアテネだが、この模範的な政治システムはある日突然現れたのではない。さまざまな社会的対立を、改革や立法などの積み重ねで克服し整えられた。・・・だが理想的な仕組みも悪用されれば弊害が勝る。政敵を追い落とすため有力者が結託したり、あらかじめ政敵の名を記した陶片を配る不正が起きたりした。民主政の価値観を損ね不名誉だとして陶片追放は廃止された。注意を怠ると、知らない間にひびが入り、あっけなく壊れてしまうのが民主主義だ。数にものをいわせ強行採決を連発するうちに「TPPも強行採決という形で実現する」と言い出す輩(やから)が現れる。そもそも民主主義の根幹をなす選挙制度すら違憲状態のまま…二千五百年前の陶片を思い浮かべながら、彼我の埋めがたい落差に嘆息した。 
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016100502000143.html

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米国の3氏にノーベル物理学賞 超電導など数学で説明(2016/10/05東京新聞)

三人は一九七〇〜八〇年代にかけて、物や空間が持つ性質を調べる「トポロジー」と呼ばれる数学を使えば、物質の状態が変化する「相転移」という現象がうまく説明できることを発見した。相転移の例としては、水が凍る現象や、極めて低温で電気抵抗がゼロになる超電導などがある。当時は物質研究にトポロジーを適用するという考えがなく、新たな理論の導入で現象の理解が進んだ。最先端の研究では現在、中は電流が流れない絶縁体なのに、表面は電気を通す新しい物質「トポロジカル絶縁体」が注目を集めている。三人の発見は、この新物質に関する研究の源流となった。こうした手法はさまざまな物質の性質の解明と予測に役立ち、最前線の研究となっている。新しい電子技術や高温超電導材料の開発、超高速の計算を可能にする「量子コンピューター」につながる可能性がある。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201610/CK2016100502000131.html

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クラスター爆弾で4歳児が死亡、玩具と思って拾う シリア(2016.10.05 CNN)
(CNN) 激しい空爆が続くシリア北部の都市アレッポで、玩具だと思ってクラスター爆弾を拾い上げ、重傷を負った4歳の女の子が死亡した。家族がITVに語ったところでは、女の子は反体制派が制圧するアレッポ東部で水をくみに行く途中、銀色のボールだと思って爆弾を拾い上げた。ITVは3日、重傷を負って病院のベッドに横たわる女の子の映像を流した。女の子は4日に死亡した。この病院に入院している別の女の子は、空爆で重傷を負い、苦痛にあえいでいた。付き添う家族はなく、名前も年齢も不明。医師によると、家族は空爆で死亡したと思われる。クラスター爆弾は多数の小型爆弾を放出する爆弾で、紛争が終結しても長年にわたって残ることがあり、除去は難しい。人権団体や米当局者などは、シリア政権を支援するロシアがクラスター爆弾を使っていると非難してきた。
http://www.cnn.co.jp/world/35090052.html?tag=top;topStories

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(憲法を考える)非常時と権力 片山杜秀さん、石田勇治さん(2016/10/05朝日新聞)


■臨戦態勢、許してしまう時代 片山杜秀さん(慶応大学教授)
日本をとりまく環境にしても、北朝鮮の弾道ミサイル発射といった東アジアの「情勢の変化」と、それに対応していく必要性を、政府は強調しています。非常時、災害対策、国防などを名目にして、政府に強大な権力を与える憲法改正を受け入れやすくする環境が整いつつあります。憲法9条の改正より、賛成する国民は多いのではないでしょうか。ただしその改正は、国民の権利を守る法律を、政府が一時的に停止できることを意味します。臨時独裁的な権限を握った政府は、憲法や関連法を政府に都合よく拡大解釈しがちです。歴史をさかのぼってみると、戦前の治安維持法は、想定する適用対象を「あくまでも社会主義者に絞る」と公言して国会審議を通過しましたが、宗教団体にまで適用範囲を拡大しました。

 1931年の満州事変のあとは「準戦時体制」と呼ばれ、37年の日中戦争開戦後は「非常時」といわれて敗戦まで続きました。平時ではないという演出は、簡単にできるものなのです。・・・2012年に発表された自民党憲法改正草案は、政府に強大な権力を認める緊急事態を「外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱」「地震等による大規模な自然災害」と規定しています。この「等」がやっかいで、もし拡大解釈されれば、さまざまな事態において、近代民主主義の擁護する基本的人権が制限可能になりかねません。・・・ 問題は、何が本当に現実的なのかです。護憲が時代遅れの理想主義で、改憲が当世風の現実主義。そこに落とし穴はないか。改憲を理想とする勢力が、災害時などの非常時のイメージを膨らませ、現実をゆがめていないでしょうか。「神国日本」の実力を過信した末の敗戦の反省に拠(よ)って立つ戦後民主主義と、その守護神としての平和憲法に身を添わせ、過去の栄光に惑わされず、静々と生き残りを図る。それがもはや老大国となりつつあるのかもしれない日本の現実主義ではないかと思います。

■ナチス、緊急令で独裁正当化 石田勇治さん(東京大学教授)

 憲法について考えることは、国家と国民の関係を考えることとつながります。参考になるのは、第2次大戦前のドイツの経験です。ワイマール憲法は1919年制定時、世界で最も民主的な憲法と言われましたが、統治に関する規定には重大な問題がありました。「公共の安寧秩序が著しく損なわれたとき、大統領は回復に必要な措置を講じるため国民の基本権を一時的に無効にできる」との条項で、大統領に非常時の緊急命令権を与えたことが、のちの民主政治の破壊につながりました。・・・結局、この緊急令はナチ・ドイツが崩壊する45年まで解除されず、独裁政治を正当化する法的根拠となりました。日本国憲法にこうした緊急事態条項はありません。しかし、自民党は憲法改正草案に明記し、大震災などを引いて、非常時に特別な対応をする必要性があると唱えています。草案では首相は緊急事態を宣言でき、その下で内閣は法律に代わる政令を発することができます。基本権は最大限に尊重されなければならない、とあるだけです。100日を超えて継続するときは国会の承認を義務づけていますが、仮に内閣が暴走してしまったら歯止めになるでしょうか。

・・・戦後の西ドイツがワイマール憲法の失敗を反省し、基本法(憲法)に緊急事態条項を入れなかったのは当然でしょう。その後、主権回復の条約をめぐり米英仏から非常時対応を求められ約10年間の議論の末、68年、外国からの武力攻撃などの際の緊急事態条項が基本法に入りました。が、非常時だからと首相の一声で何でもできるような制度にはしませんでした。連邦議会の関与が強められ、基本的人権を昔のように大幅に制限する規定もありません。そのうえ基本法秩序を排除しようとする政府等すべての企てに対する、全ドイツ人の「抵抗権」が認められました。この緊急事態条項は一度も発動されていません。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12592224.html

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アフガン支援、年400億円 日本、17〜20年に拠出へ(2016/10/04朝日新聞)
紛争が長引くアフガニスタンを支援するため、5日にブリュッセルで開かれる国際会合で、国際社会から2017〜20年に毎年計35億ドル(約3500億円)超の援助が表明される見通しであることがわかった。日本政府は1割強にあたる年4億ドル(約400億円)前後を拠出する見込み。アフガン政府が明らかにした。・・・日本外務省によると、米国に次ぐ支援国の日本は、この15年間で約61億ドル(約6100億円)を拠出してきた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12590441.html

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(声)「未来」を言うなら教育に投資を(2016/10/04朝日新聞)主婦 小林恵子(東京都 60)

 臨時国会での安倍晋三首相の所信表明演説を聞いた。「未来」という言葉を何度使ったことだろう。力強い経済、1億総活躍、誰もがその能力を存分に発揮できる社会……。本当にそうならばよいけれど、何か宙に浮いた、足元の現実を見ていないような言葉に聞こえた。「未来への投資」と言うならば、まず大切なのは教育ではないだろうか。だが、安倍首相が教育に触れたのは「奨学金」に関してほんの少しだった。本紙フォーラム面でも、公立小中学校の制服や副教材費の高さが取り上げられていた。「子どもの成長を喜ぶより、春が来るのが怖く、死んで保険金が入れば楽なのかと思うこともあった」という母親の言葉に、胸が痛んだ。子どもの貧困が大きな問題となっている中、対策の遅れは日本の未来に関わる大問題だと考える。私自身3人の子どもを育てた母として、公立小学校に32年間勤めた元教師として、首相や国会議員の皆さんに伺いたい。経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で、日本は教育予算が最低レベルだ。それを恥ずべきことだと思わないのか。私は、教育こそ未来への投資だと思う。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12590386.html

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(声)希望持てる社会を若者に渡そう(2016/10/04朝日新聞)無職 福田詢(長崎県 71)

 ジャーナリストむのたけじさんが亡くなって1カ月余り。私が「詞集たいまつ」を買ったのは三十数年前だ。今は、著書が4冊、本棚に並んでいる。4冊には、かつて自分が引いた線があちこちにある。その中で今、改めて一番考えさせられるのは「青年を社会の宝として考えたいなら、社会が青年の宝となっていなければならない」という言葉だ。今の日本社会は果たして若者にとって宝と言えるだろうか。「ブラック企業」「ブラックバイト」という言葉を聞く。金もうけのための道具としてしか若者を扱わない企業がはびこっている。一方、正社員になるのが難しい時代になり、非正規雇用の割合は4割近い。解雇の不安を抱え、収入が著しく低い非正規雇用の若者は、結婚もできず、将来への希望も持てない状況に置かれている。米国先住民は「自然は次世代からの預かり物」と考え、現状のまま渡すことを義務だと考えるという。社会も同じだ。若者に希望の持てる社会を渡すのが、今の大人の責任だと思う。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12590388.html?ref=pcviewpage

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首相「拍手」促す 三権分立に反しないか(2016/10/04東京新聞)
演説終盤、首相は日本の領土、領海、領空を守り抜く決意を強調した上で、最前線で「極度の緊張感に耐えながら、強い責任感と誇りを持って任務を全うする」海上保安官や警察官、自衛隊員に「今この場所から、心からの敬意を表そう」と、議場の議員らに拍手するよう促したのである。首相の呼びかけに応じたのだろう。自民党議員が一斉に立ち上がって拍手し続け、大島理森議長が着席を促し、ようやく収まった。その光景に「北朝鮮か中国共産党大会のよう」(小沢一郎生活の党共同代表)な異様さを感じた人も多かったのではないか。民進、共産、日本維新の会の三党が「極めて異常な事態」と自民党側に抗議したのは当然である。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100402000133.html

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極度の貧困層の子供は3・8億人 ユニセフなど推計発表(2016/10/04東京新聞)
【ニューヨーク共同】国連児童基金(ユニセフ)と世界銀行グループは3日、2013年時点で1日1・9ドル(約190円)未満で暮らす「極度の貧困層」の子供(17歳以下)が世界で約3億8500万人に上るとの推計を発表した。発展途上国の大人のうち極度の貧困層は9・2%だったのに対し、子供は19・5%と割合が倍以上だった。ユニセフなどは、極度の貧困が子供の心身発達に与える悪影響は年齢が低いほど大きくなり、結果的に社会の発展を妨げると指摘。国際社会に対し、改善に向けた真剣な取り組みを促した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016100401001567.html

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電力自由化半年  認知度高める努力こそ(2016/010/04京都新聞)
電力小売りの全面自由化に伴い家庭が電気の購入先を自由に選べるようになって半年が過ぎた。新規参入の電力会社(新電力)への切り替えは8月末で、関西電力管内の33万9700件など全国で167万5100件、全契約数の2・7%と伸び悩んでいる。4月の自由化以降、大都市部を中心に顧客の獲得競争が続くものの、低調と言わざるを得ない。電力自由化は、大手電力10社が長年地域ごとに独占してきた電力販売の仕組みに風穴をあけるのが狙いだ。8兆円規模の市場が開放されたのを受け、新電力各社は大手電力から顧客を奪おうと、料金やサービス面で知恵を絞ってきた。とはいえ、いまだ電力自由化の認知度の低さは否めない。・・・ 消費者の行動一つで社会は変わる。私たちが電力自由化を生かしてどんな選択をするかで将来のエネルギーも変わる。わが家の利点とわが国の望ましいエネルギー政策を見極め、賢く選択したい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20161004_2.html

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社説/廃炉費用の負担 「新電力に転嫁」は筋違い(2016/10/04毎日新聞)
大手電力会社の負担を新電力に転嫁するもので、結局は電気料金に上乗せされる。自由化の前提である競争原理をゆがめかねない案だ。もっとも廃炉は、脱原発依存のためにも滞っては困る。政府は脱原発の道筋を描く中で、費用負担の問題を議論すべきだ。安易な転嫁は筋が違うと言わざるを得ない。・・・ そもそも政府は、原発のコストは安いと説明してきた。それは廃炉費用まで含めての話だった。今回の転嫁問題で、その正当性も揺らいだと言える。政府は、重大事故を起こした東京電力福島第1原発の廃炉費用についても議論を始めた。東電が2兆円の費用を負担する計画だが、それを大幅に上回るのが確実だからだ。
http://mainichi.jp/articles/20161004/ddm/005/070/055000c

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水俣病、救済地域外も症状 1万人検診記録、医師団と朝日新聞分析(2016/010/03朝日新聞)
水俣病被害者の救済対象地域から外れた熊本県天草地方や鹿児島県内陸部で暮らした人々に、対象地域の人々と酷似した症状が出ている。民間医師団の検診記録1万人分を、医師団と朝日新聞が共同で分析し、明らかになった。水俣病の公式確認から今年で60年。政府の線引きが実態に合わず、今も被害者が取り残されている可能性が高い・・・医師団は両県の医師約15人が中心。患者家族が起こした訴訟の支援を目的に70年から活動を始め、潜在被害を調べてきた。分析した協立クリニック(水俣市)の高岡滋院長(神経内科)は「不知火海産の魚介類が日常的に流通し、汚染された魚を食べていた地域では、漁業に従事していなくても水俣病を発症しうる影響を受けてきたといえる。水俣病は対象地域や職業、年代を超えて広がっており、行政の救済範囲は意味をなさない」と話す。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12589300.html

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パリ協定発効へ  日本も批准急ぐべきだ(2016/010/03京都新聞)
京都議定書の後継となる地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」が11月上旬に発効することが確実になった。欧州連合(EU)が10月初めの批准を決め、必要な条件が満たされる。「脱炭素社会」を目指す歴史的合意とされる協定が動き出す。日本も批准を急がねばならない。パリ協定は昨年12月、196の国と地域が採択。55カ国以上が批准し、温室効果ガスの排出量合計が世界全体の55%を超えれば30日以内に発効させると定めた。各国の国内手続きは予想以上のペースで進み、9月下旬の時点で排出量世界1位の中国と2位の米国を含む61カ国が批准。排出量も米中合わせて約38%になることから計47・79%まで達した。さらに、インド(4・1%)も批准を表明。これでドイツ(2・56%)、フランス(1・34%)を含むEUか、日本(3・8%)が批准すれば、排出量の条件も満たすことは確実になっていた。・・・日本は出遅れの感が否めない。安倍晋三首相は臨時国会の所信表明演説でパリ協定に触れず、発効が確実になってようやく批准案の国会提出と早期締結の意欲を示したが、審議日程は見通せない。産業革命以降の世界の平均気温の上昇幅を2度未満にして、さらに1・5度を目指すと明記した協定は、5年ごとに各国が目標を見直す仕組みで、実効性を高めるために実施ルールづくりは重要だ。日本は世界第5位の大排出国にも関わらず、削減目標は欧米に見劣りし、国際的な役割を果たしているとはいえない。臨時国会では環太平洋連携協定(TPP)よりパリ協定を優先すべきだ。

http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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原爆の惨状、写真や絵に刻む JR京都駅で展示(2016/010/03京都新聞)
核兵器被害の実相を伝える「原爆慰霊写真・絵展」が、京都市下京区のJR京都駅ビル南北自由通路で開かれている。家族連れや外国人観光客が、原爆投下後の広島と長崎の惨状を訴える写真や絵画を前に足を止めている。府内在住の被爆者でつくる「府原爆被爆者の会」(南区)が主催する。現在府内には1020人の被爆者がおり、同会には370人が在籍。写真展の巡回や慰霊式典を通し、核兵器廃絶や恒久平和を訴え続けている。
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20161003000075

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電気料金と廃炉 払う側にモノ言わせよ(2016/010/03東京新聞)
見えない商品だからでしょうか。電気料金の仕組みは複雑怪奇です。でも月々の検針票をよく見ると。国からのさまざまなメッセージが読み取れます。託送制度を知っていますか。ことし四月、電力の小売りが全面自由化され、一般の家庭でも電気の購入先を選べるようになりました。しかし、ドイツのように発電事業者と送電事業者を切り分ける発送電分離は四年後に先送りされ、大手電力会社による送配電網の独占状態は続いています。新電力と呼ばれる新規参入の発電事業者は、たとえば風力や太陽光を使って電気を自前でつくることはできますが、今のところ、消費者にじかに届けることはできません。大手電力会社の送配電網を有料で使わせてもらわなければなりません。それが「託送」です。・・・このような託送制度が、政府がうたう「電力改革システム貫徹」という名目で、原発の延命に、一役買おうとしています。原発の廃炉には、当然巨額の費用がかかる。東京電力福島第一原発だけで十兆円を超えるともいわれている。現状では、原発を保有する大手電力九社が積み立てることになっており、それがどこから出るかと言えば、結局は私たちの支払う電気料金です。・・・

◆せっかくの市場がゆがむ
 もともと電力自由化は、大手電力会社による地域独占と総括原価、すなわち発電、送電、販売にかかるすべての費用に一定の利益を上乗せできる値決めの方式を突き崩し、健全な電力市場を育てるための改革ではなかったか。電力市場に競争原理を働かせ、国際的にも高いとされる電気代を引き下げて、消費者の利便を図るはずではなかったか。いかに廃炉促進という大義名分があるとは言え、既存大手の優位を解消せず、消費者に新たな負担を強いるかのような政策は、電力改革の貫徹どころか、本末転倒、逆行というしかありません。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100302000123.html

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コロンビア、和平の是非は 国民投票始まる(2016/010/03朝日新聞)
半世紀の内戦に終止符を打った南米コロンビア政府と左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)の和平合意を巡り、同国で2日朝(日本時間2日夜)、合意内容の是非を問う国民投票が始まった。結果は同日夜にも出る見通し。死者22万人とされる戦争の記憶は今も生々しい。テロや誘拐を繰り返したゲリラに対する反感は根強く、賛成と反対のはざまで国民は揺れている。・・・マリア・サナブリアさん(57)は、投票2日前になっても結論を出せずにいた。31年前、FARCのゲリラに、9歳の長男と一緒に石油をかけられて火をつけられた。上半身と腕にやけどの痕が残る。ゲリラの攻撃を受けた娘2人は耳が聞こえない障害を持つ。「私にとって戦争はまだ終わっていない。私のやけども家族の心の傷も癒えてはいない。和平を応援したいが心の整理がつかない」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12589247.html

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(社説)ヘイト判決 差別なき社会の一歩に(2016/010/03朝日新聞)
街頭であれインターネット上であれ、ヘイトスピーチは認めない。裁判所がその姿勢をはっきり示した意義は大きい。在日朝鮮人の女性(45)が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)と桜井誠・前会長に計550万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は先月27日、在特会側に77万円の支払いを命じた。女性は街頭やネットの動画で「朝鮮人のババア」などと発言された。在特会側は「意見や論評の範囲内」と主張したが、判決は「差別を助長し、増幅させることを意図した」と厳しく非難した。当然の判断だ。・・・ いったんヘイトスピーチの標的になれば、多くの人は自分を守るすべがない。原告の女性は不眠や吐き気にも苦しんだという。抗議すれば嫌がらせが増すこともある。声を上げたくても上げられず、そこにつけ込んで差別発言が繰り返される。卑劣で許しがたい言葉の暴力を排除するためには、社会全体でヘイトを許さない雰囲気を作っていくことが肝要だ。・・・ヘイトスピーチは「社会の一部にある人種差別意識が先鋭的に表れたもの」との指摘もある。人種差別は恥ずべき行為という認識をあらたにしたい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12589161.html

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(声)こども遊園地の閉園さびしい(2016/010/03朝日新聞)会社員 藤巻詩織(東京都 27)

 東京・上野公園内の「上野こども遊園地」が8月末で閉園した。あこがれてきた下町の「テーマパーク」がなくなったことに衝撃を受けた。小さい頃、動物園の帰りにいつも、こども遊園地に寄らせてもらえず、「いつか乗り物に乗ってやる!」と思った。あれから20年。この8月、親類の子を連れて動物園に行った帰りにせがまれ、初めて乗り物に乗った。夕暮れ時、せみ時雨に包まれながら、遊具「空飛ぶぞうさん」で木陰を回った。その後に閉園を知った。私を強引に連れて行った2人に感謝しなくてはと思った。いつか子どもができたら連れてこようと思っていたのに、まさかその前になくなってしまうとは……。遊園地とともに、私の描いた未来が消えた気がした。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12589165.html

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同じ水俣の魚、食べたのに 行商から購入「領収証ない」 救済対象域外の住民(2016/010/03朝日新聞)
行商で。漁で。不知火(しらぬい)海の魚は、熊本や鹿児島の山間部の集落、沿岸の島々へ届いた。民間医師団の水俣病検診記録の分析では、行政が救済策の対象に枠をはめた内外で症状の現れ方に大きな差がなかった。「症状で判断を」「海はつながっている」。今も被害を訴える人々がいる。・・・「海はつながっとっとやけんな。不公平やっかな」不知火海を挟んで水俣の対岸の熊本県天草市で漁業を営む中村利博さん(66)も、救済策から外された。住んでいる宮野河内地区は対象地域外だが、12年1月の医師団による検診で症状が確認された。65年ごろから手足にこむら返りが起きるようになったが、水俣病と結びつけて考えなかった。水俣病といえば、全身がけいれんするような劇症患者のイメージだったためだ。十数年前から手がしびれて力が入らず、風呂場で裸になってケガに気づくこともあった。・・・昔から三度の食卓に刺し身や煮付けが並んだ。天草の目の前に浮かぶ、水俣病の認定患者の出ている獅子島(鹿児島県長島町)沿岸でタイを取り、水俣沖で操業する巻き網漁船にも乗った。救済策の申請に合わせて漁協組合員証を県に提出したが「水俣湾または周辺海域の魚介類を入手したことが確認できなかった」として非該当を通知された。悔しくて涙がこみ上げた。思い起こすのは、20年ほど前に70代で亡くなった母の姿。両手の指が曲がり、こむら返りやしびれでいつも痛みを訴えていた。母も水俣病だったのだろうと思う。「自分もそうなるのでは」。不安がよぎる。「早く被害を認めてほしい。平等にもれなく救済をしてもらいたい」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12589276.html

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医療事故調査  制度点検し見直すべき(2016/10/02京都新聞)
 医療機関で治療を受けている患者が突然に死亡した場合、医療機関が自ら原因を調べ、遺族や第三者機関に報告する「医療事故調査制度」が、運用開始から1年を迎えた。家族にとって肉親の死の衝撃は大きい。とくに手術や治療中の「予期せぬ死亡」や死産は説明の仕方が難しく、避けられた事故ではなかったかという遺族の疑念を生みやすい。誠実な原因調査は、結果的に事故原因の究明や再発防止、さらに医療技術の進歩の大きな力になるはずだ。1990年以降は大学病院などで医療事故が相次ぎ、厚生労働省が事故のあった場合の情報開示の在り方を検討してきた。その結果、医療法を改正して昨年10月に制度として事故調査の方法を決めて運用を始めた。・・・担当医師の聞き取りやカルテの確認、病理解剖だけでなく、遺体をコンピューター断層撮影(CT)で調べる「死亡時映像診断」を行うことも重要だ。院内調査が遺族側の訴訟や責任追及のきっかけになるのを恐れる医療機関もあるという。もともと制度の発足時には、患者側も医療機関も、制度が充実すれば、訴訟は減ることを期待していた。現行制度は医療機関の自主性に委ねたものになっている。患者との信頼関係を築けるかどうかは医療機関の姿勢にかかっていることは忘れてはならない。要は遺族が患者の死について十分に納得し、死を受け入れるかに調査はかかっているということだろう。制度の開始から1年、そろそろこれまでの経過や教訓を総括すべきだ。今一度、制度を点検して、見直しを始めていい時期ではないか。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20161002_3.html

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<社説>ブラックバイト 若者潰す社会に未来ない(2016/010/02琉球新報)
 沖縄労働局が県内9大学と48校で組織する県専修学校各種学校協会の学生を対象に実施した調査によると、アルバイト経験のある学生2271人のうち、40・5%の920人が不当な扱いを経験していた。4人に1人、25・5%が「学業に支障を来した」と回答し、留年や単位を落とした学生も14人いた。極めて深刻な事態だ。・・・ブラックバイトの背景には、正社員を極力減らしてアルバイトを使い、低コストを図ろうとする事業者側の体質があるといわれる。学生側にも事情がある。学費や生活費のために「多少過酷であってもアルバイトをせざるを得ない」と調査で答えている。極めて不健全な構造になっている。その結果、学生の中には入院したり、留年したり、単位を落としたりしており、体調不良などによって学業そのものに影響が出ている。大学や専門学校で学ぶために始めたアルバイト自体が、学べなくなる原因となっているのだ。野入直美琉球大准教授は「若者を使い潰(つぶ)す社会は、未来をどぶに捨てて、今だけをしのぐ社会だ」と指摘する。本質を突いている。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-368060.html

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