戦争への時代映す写真展、横浜新聞博物館で始まる(2016/10/01京都新聞)
戦前のニュース通信社が配信した内外の写真を公開し、第2次世界大戦への曲がり角となる時代を振り返る写真展「こんな時代があった―報道写真『昭和8年』」が1日、横浜市中区の日本新聞博物館で始まった。展示されているのは、共同通信の前身である旧日本電報通信社や同盟通信社の配信記録に残されたモノクロ写真約150点で、多くは古写真収集家石黒敬章氏のコレクション。国際連盟脱退を表明した後に取材を受ける松岡洋右、ナチス・ドイツのヒトラーの横顔など歴史的な写真のほか、東京やパリでの防毒マスクの訓練、銀座三越前を示威行進する陸軍戦車など、戦争を予兆させる記録も展示される。
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20161001000054
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働き方改革 将来の安定は見えるか(2016/10/01京都新聞)
政府の「働き方改革実現会議」が、長時間労働の是正や同一労働同一賃金の実現に向けた議論を始めた。来年3月までに実行計画をまとめるとしている。安倍晋三首相が1億総活躍社会実現への「最大のチャレンジ」と意気込む改革だが、いずれも長年の課題であり、むしろ野党が掲げてきた政策だ。首相がにわかに力を入れだしたのはアベノミクスが失速気味の中、労働環境改善を経済の好循環に結び付けたい思惑があるからだろう。気になるのは、実効性を伴った改革がどこまでできるかである。実現会議の顔ぶれをみると、民間有識者15人のうち経済団体幹部が3人を占めるのに対し、労働者側は1人だけだ。しかも非正規労働者の代表はいない。首相が所信表明演説で掲げたような「働く人の立場に立った改革」は実現できるのだろうか。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20161001_2.html
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配偶者控除 増税が狙いではないか(2016/10/01東京新聞)
所得税の配偶者控除見直しの議論が進んでいる。女性の社会進出を後押しする狙いというが本当に女性の働き方にとって良いのか。子育て環境や社会のあり方を変えていくことの方が大事だろう。もちろん女性に家事や育児などの負担がまだまだ偏っている現状こそが問題なのである。配偶者控除は主に、パートで働く妻の年収が百三万円以下だと、夫の課税所得から三十八万円を差し引くことができ、結果として夫の所得税が低くなる仕組みだ。企業によっては配偶者手当を支給する条件となっているため、年収百三万円以下に抑えようと勤務を調整するケースが多く、「百三万円の壁」といわれてきた。・・・従来、自民党は独自の家族観から選挙公約に「配偶者控除の堅持」を掲げていた。だが経済成長を優先する安倍晋三首相は一億総活躍を旗印に「女性が就業調整を意識せずに働くことができるようにする」と配偶者控除見直しに踏み込んだ。女性に「もっと働き、もっと稼げ」というが、実態を踏まえているのか大いに疑問だ。年収百三万円以下とは主にパート主婦である。就業調整を意識しなくてよくなったとしても、いくらでも働ける人がどれだけいるのか。子育てや家事の負担もあるだろうし、家族の介護を担い働きたくても働けない人もいるだろう。・・・むしろ正すべきは、共働きしなければ生活が苦しい賃金水準の低さ、非正規労働が四割に達した、いびつな労働実態の方である。政府は配偶者控除見直しを所得税改革の一環と位置付けるが、見直せば専業主婦世帯を中心に増税となる可能性がある。要は消費税増税の延期で増えない税収の穴埋めに増税策を探す意図がみえるのだ。所得税改革というなら先にやるべきことがあるはずだ。富裕層は所得の大半が配当や株式譲渡益などの金融所得だが、その税率は20%と低く大いに不公平だ。その是正なしに改革とはおこがましい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016100102000190.html
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五輪経費の膨張 会場見直しもやむなし(2016/10/01京都新聞)
招致時に示された数字は一体何だったのか。2020年の東京五輪・パラリンピックの開催費用が総額で3兆円を超える可能性があると、東京都の調査チームが報告した。3年前の招致段階で7340億円としていたものが4倍にも膨らむとは、驚くほかない。資材価格や賃金の上昇はあるとしても、当初の計画や費用の見積もりが甘く、ずさんだったとしか思えない。誰が算定に関わり、どんな根拠で数字をはじき出したのか、経緯を明らかにすべきだ。しかも、施設整備にあたり、オーバースペック(過剰性能)の発注が慣例化しているという。「大会後にレガシー(遺産)を残したい」という思いからだろうが、大盤振る舞いをすれば予算オーバーになるのは当たり前である。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20161001_3.html
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米スペースX、壮大な火星移住計画を発表(2016/10/01ナショナルジオグラフィックス)
2020年代に有人飛行、2060年代には100万人移住も/9月27日、航空宇宙の分野で今年最も期待されていたであろう発表がなされた。米スペースX社の創設者イーロン・マスク氏が、火星に居住地を建設するという壮大な計画を明らかにしたのだ。計画を簡単に要約すれば、地球と、隣のやや小さな惑星との間で数千人を輸送する事業を、今後10数年以内に始められるとマスク氏は考えている。さらにその後、おそらく40年から100年後には、火星は100万人が暮らす自給自足できる居住地を擁するかもしれないという。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/c/092900011/
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市民ら約150人が座り込み 北部ヘリパッド建設(2016/10/01琉球新報)
【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設に反対する市民ら約150人は10月1日午前、N1地区ゲート前に座り込み、抗議の声を上げた。資材を積んだダンプ12台はN1ゲートに行かず、メーンゲートに資材を搬入した。・・・座り込みに参加している川上光男さん(58)=那覇市=は工事が進んでいる現状について「工事を少しでも遅らせることが大切だ。辛抱強く、地道にやる必要がある」と話す。その上で「人任せにしないで、より多くの人が抗議活動に参加してくれれば、もっと工事を遅らせることはできる」と参加を呼び掛けた。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-367720.html
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<社説>首相無責任発言 住民の苦しみに向き合え(2016/10/01琉球新報)
米軍北部訓練場内のヘリパッド建設地周辺の騒音について安倍晋三首相は国会で「環境基準に満足している」と答弁した。
騒音に苦しむ住民への一片の思いやりもなく、明確な根拠も示さぬ無責任な発言だ。「環境基準に満足」とする根拠の明確な説明を首相、政府に要求する。・・・首相は今国会の所信表明でも、ヘリパッド移設で北部訓練場の過半返還を実現し、「基地負担軽減に尽くす」と強弁していた。日本政府がオスプレイ運用を隠蔽(いんぺい)した北部訓練場返還とセットのヘリパッド建設については、米軍自ら海兵隊「戦略展望」で基地機能強化を認め、歓迎している。基地機能強化を隠蔽し、騒音悪化の実態に耳をふさぐ首相発言、政府の対応は容認できない。・・・ 所信表明で首相はヘリパッド建設の年内完了を表明している。米国との約束を実現するためには、反対する市民の逮捕も辞さない政府の強権的な姿勢が強まっている。基地強化に反対するのは市民の正当な権利だ。強権発動は火に油を注ぐことにしかならない。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-367516.html
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「すべきでない」繰り返しても 稲田氏 核保有発言撤回せず(2016/10/01東京新聞)
稲田朋美防衛相は三十日の衆院予算委員会で、日本も将来的に核保有を検討するべきだとした以前の雑誌対談での発言について、民進党の辻元清美氏から何度も撤回を求められながら、最後まで応じなかった。辻元氏は「北朝鮮の核実験を止めなければいけないのに、防衛相が曖昧では国際的に信用をなくす」と撤回を促した。稲田氏は「今、日本が核保有すべきでないと思っている。非核三原則を堅持し、核のない世界に向けて全力を尽くす」と繰り返し答弁し、撤回するとは言わなかった。ただ、稲田氏が終戦記念日の八月十五日に自衛隊派遣部隊視察でアフリカ・ジブチを訪問し、政府主催の全国戦没者追悼式を欠席したことが話題になると表情が一変。辻元氏が「(終戦記念日に)靖国神社に行くと問題になるから回避したと報道された。戦争で亡くなった方に哀悼の心をささげる気持ちはその程度だったのか」と問われると、稲田氏は涙目で声も震わせ「残念なことに出席できなかった。指摘は指摘として受け止めたい」と答えた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016100102000146.html
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(ひと)ラダ・ボリッチさん 旧ユーゴ内戦の性暴力被害者を支援する(2016/10/01朝日新聞)
1990年代の旧ユーゴスラビア内戦では兵士らによる強姦(ごうかん)が相次ぎ、被害者は数万人ともいわれる。その救済運動の先頭に立ち、「女性法廷」を開いて性暴力を告発した。8月に来日、「日本軍の慰安婦だった女性が勇気を持って告白したことが、私たちの運動につながった」と集会で語った。内戦前はフィンランドの大学で言語学や文化史を教えていた。戦火を機に旧ユーゴの一部だった母国クロアチアに帰り、92年、性暴力被害者の救援に身を投じた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12585989.html
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起立・拍手めぐり討論 細野氏「この国の国会ではない」 首相、声荒らげ「どの国なのか?」(2016/10/01朝日新聞)
安倍晋三首相の所信表明演説中に自民党議員らが一斉に起立・拍手した問題をめぐり、30日の衆院予算委員会で、民進党の細野豪志代表代行が「この国の国会ではないんじゃないか」と批判し、首相が「あまりにも侮辱ではないか」と色をなして反論する場面があった。細野氏は「自衛官や海上保安官に拍手をしているというより、首相に拍手をしているように見える。首相ご自身も本会議場の壇上で拍手をしている姿を見ると、この国の国会ではないんじゃないかという錯覚すら覚えた」と批判した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12585995.html
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(声)五輪に3兆円超は壮大な浪費(2016/10/01朝日新聞)会社員 中村孝太郎(北海道 63)
東京五輪・パラリンピックの開催費用が、外部有識者からなる東京都の調査チームの試算で、総額「3兆円を超す可能性がある」という。県予算がこれより低いところも多かろう。公共事業としての3兆円は、経済を刺激するという点で魅力があるのは間違いない。だが、この公共事業は北海道、東北、四国、九州など遠隔地の地方には恩恵がなさそうだ。これこそ紛れもない一極集中であり、地方格差の極致ではないか。同じ日本の中で、なぜ東京だけが「壮大な浪費」「ぜいたく」をできるのか。都民の間でさえ社会的格差は深刻さを増している。「壮大な浪費」のうち、せめて半分でも福祉政策に回してほしい。保育園の設置や保育士の賃金改善、高齢者施設の増設、貧困世帯への一時金などだ。東京には大学も集中している。高額の授業料に苦しむ学生や家庭も多い。これも「壮大な浪費」をほんのわずか削れば、こうした学生を支援できよう。もっと優先すべき使い道が山ほどあるのに3兆円超は多すぎで、あきれかえる。返上した方がよほど都民、国民に有益だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12585969.html
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社説/ハンガリー 自国エゴの連鎖が怖い(2016/10/01毎日新聞)
中東などからの難民を分担して受け入れようとする欧州連合(EU)の「割り当て」政策を受け入れるべきか。東欧のハンガリーであす行われる国民投票は、欧州統合の基盤を掘り崩す危険性をはらんでおり、その行方が懸念される。・・・欧州には昨年、100万人を超える難民が流入した。昨年9月、EUはまず約16万人の難民を各国に割り当てることを決めたが、現段階で受け入れられたのは約5000人にとどまる。ハンガリーなど東欧諸国が割り当てに強く反発していることが受け入れが進まない大きな理由だ。第二次世界大戦後、多くの移民や難民を受け入れてきた西欧諸国に対し、冷戦終結後にEUに新規加盟した東欧諸国は難民受け入れの経験が乏しい。昨年は西欧を目指す難民の通過地となり、鉄道駅や道路が難民に一時占拠されるなど社会に大混乱をもたらした。難民の多くがイスラム教徒で、受け入れによってキリスト教に根ざす伝統的な社会の変容を懸念する国民の不安も理解できる。とはいえ、ハンガリーなど東欧諸国はEU加盟で経済的に大きな利益を得てきた。加盟から10年以上たちEUの一員として「いいとこ取り」は許されまい。政権には、戦後欧州が目指してきた寛容な社会づくりへ国民を説得する責任があるはずだ。
http://mainichi.jp/articles/20161001/ddm/005/070/111000c
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社説/豊洲市場 分からないとは何事か(2016/10/01毎日新聞)
豊洲市場で、主要な建物の下に土壌汚染対策の盛り土がされなかった問題について、原因を調査してきた東京都が報告書を公表した。新市場建設という大きなプロジェクトで、専門家の会議で決まった盛り土をせずに地下空間を作るという重大な設計変更が、なぜ行われたのかが最大の焦点だった。報告書は、盛り土計画の変更は2008年以降、段階的に固まっていったとして、いつ誰が決めたのかは特定していない。極めて不十分な内容だ。・・・報告書によると、一部の幹部は、建物の下に盛り土がなく地下空間となっていることを認識していたが、修正しなかったという。無責任極まりない姿勢も、問題の背景にあることをうかがわせる。また、建物の下に盛り土がされている説明図を問題が発覚するまでホームページに載せ続けたことについては「漫然と継続した」とあるだけだ。都民への説明責任の重さに対する自覚は報告書から感じられない。
http://mainichi.jp/articles/20161001/ddm/005/070/106000c
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原因は曖昧な「管理責任」 東京電力、第1原発の鉄塔点検漏れ(2016/09/30福島民友)
東京電力福島第1原発5、6号機開閉所の鉄塔「引留鉄構」が約40年間点検されていなかった問題について、東電は29日、引留鉄構を建設した送電部門と発電所との間で、引留鉄構の管理をどちらが担うか明確化されず、管理責任が曖昧なままだったことが点検漏れの原因になったと発表した。
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160930-115697.php
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