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米軍機墜落「基地ある限り起きる」 ハリアー、沖縄で事故18回(2016/09/23東京新聞) (社説余滴)戦争と平和をつなぐために 沢村亙(2016/09/23朝日新聞) その団体はナチス統治下から冷戦終結まで各時代の証言者を、学校の歴史教育や企業研修に紹介する。ただし、必ずしも劇的な体験を持たない市井の人々だ。「日常の細部を話してもらう。自分があの時代に生きていたら、どうふるまったか。例えばユダヤの排斥にあらがえたかを考えるきっかけになる」と説明された。現代との「地続き感」を失わない工夫と理解した。日本でも戦後70年の節目を挟んで戦争や歴史が盛んに語られた。近隣国との緊張も手伝って、「どの国の歴史認識が正しいか」と優劣を競うかのような言説も飛び交った。むしろ克服すべきは「他者との競争」ではなく、「いかに時空の壁を越えて『わがこと』にするか」ではあるまいか。もちろん「国家」に任せる話ではなく、一人ひとりが向き合う営みとして。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12572992.html (社説)難民と世界 もっと支援に本腰を(2016/09/23朝日新聞) (声)安保法1年、危険断ち切りたい(2016/09/23朝日新聞)無職 鈴木英雄(北海道 74) 安全保障関連法の強行成立から1年。私は今週初め、札幌市の大通公園で開かれた法廃止を求める集会に参加した。その場で、この1年間を改めて振り返った。安保関連法の議論の際、安倍晋三首相は再三、法整備で「抑止力が高まる」と強調していた。けれども、その「抑止力」が働いているとは思えない。北朝鮮の核実験、中国による日本領海への相次ぐ侵入。両国の強硬姿勢はエスカレートするばかりだ。安倍首相は「丁寧に、分かりやすく説明を続け、ご理解を頂けるよう努力を重ねていく」と述べたはずだ。そうしてきただろうか。現状を見ると、「戦争できる国」になったという本質を隠そうとしているとしか思えない。参院選で与党が勝利すると早速、南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)を想定した「駆けつけ警護」の訓練を開始し、そのうえで派遣しようとしている。自衛隊員のリスクを国民に十分説明してもいない。このような既成事実化が、いずれは米国の戦争への加担につながるのではないかと恐れる。危険な流れを断ち切るために、安保関連法に反対する声をあげ続けたい。 <社説>ハリアー墜落 米軍機を飛行禁止にせよ(2016/09/23琉球新報) 日銀の政策検証 国民は納得できない(2016/09/23東京新聞) 日銀が異次元緩和を総括検証し、緩和手法を変えたのは金融政策の限界からではないか。政策の誤りを認めないままではデフレ脱却など実現はできまい。もはや壮大な社会実験は失敗に終わったということだろう。二〇一三年四月に始まった異次元緩和は、市場への資金供給量を二倍に増やす大胆な手法で「二年で2%の物価上昇」を達成すると約束した。だが、三年半たっても目標は未達どころか、物価は緩和前のマイナス水準に逆戻りした。総裁自身が直前まで否定していたマイナス金利政策を突然実施したが打開できず、短期決戦のはずが泥沼の持久戦に追い込まれた格好だ。・・・ 総裁は物価目標が実現しない理由を(1)原油安(2)一四年四月の消費税増税(3)新興国経済の減速−により、長期間続いてきたデフレの慣れが一段と強まった、とした。しかし、(1)〜(3)はいずれも日銀が解決できる問題ではなく、いくら金融緩和を強化しても目標達成は難しかったはずだ。消費税増税の実施からはもう二年半がたっており、いまだに消費が回復しないのは増税以外に理由があると考えるのが普通だろう。消費が冷え込んだままなのは賃金が増えないのが最大の原因であり、社会保険料の負担も重くなっている。その一方、社会保障給付はカットされるのではという将来不安が消費を手控えさせている。・・・金利を異常に低く抑え込んでいるため、安倍晋三首相が「低金利の環境を利用した積極財政を」と指示するなど放漫財政を許す結果となっている。 米ヤフー、5億人情報流出(2016/09/23共同通信) 原発事故の福島を思う 名古屋で講演、市民ら合唱も(2016/09/23中日新聞) <原発事故>除染事業者の法令違反率依然5割(2016/09/23河北新報) 福島労働局は、東京電力福島第1原発事故後の対応に関わる事業者に対する今年上半期(1〜6月)の監督指導の状況をまとめた。労働基準関係法令に違反した事業者の割合「違反率」は除染作業で53.6%、原発廃炉関連で44.9%に上った。除染では対象506事業者のうち、271事業者に違反があった。違反率は昨年1年間の64.6%を下回った。違反件数は416件で、内訳は健康診断の報告関連62件、未払いを含む割増賃金関連52件など。廃炉関連の対象は118事業者で、うち53事業者に違反があった。件数は94件で、割増賃金関連が17件と最も多かった。昨年1年間の違反率は54.0%。 もんじゅ廃炉へ 核燃サイクルは限界だ(2016/09/22京都新聞) 金融政策の総括 我田引水で反省見えず(2016/09/22京都新聞) 巨費費やし、重ねた不手際 もんじゅ廃炉へ(2016/09/22朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12571097.html チベット、繁栄とその陰 08年騒乱後、観光開発急進 漢族流入、高級ホテル続々(2016/09/22朝日新聞) もんじゅ、廃炉へ 大転換の時代に移る(2016/09/22東京新聞)
筆洗/今「どうなの」と聞きたいのは、アベノミクスの効果だろう。(2016/09/22東京新聞) 物価上がらず、量的緩和の限界…黒田日銀の誤算(2016/09/22朝日新聞) 元SEALDsメンバーら、ヘリパッド建設反対の会設立(2016/09/22朝日新聞) (声)世界の学びたい若者に平和を(2016/09/22朝日新聞)高校生 馬路ひなの(埼玉県 16) この夏、インドネシアのバリ島で開かれたサマーキャンプに参加し、世界中の高校生と2週間を過ごしました。その中に、3人のアフガニスタンの男の子がいました。3人とも、荷物はリュック一つと紙袋だけ。でも、学ぼうという意欲は誰よりも強いと感じました。3人とも英語が流暢(りゅうちょう)でした。学校が開く無料の英語教室に何年も通っていたそうです。将来の夢について、一人が「将来、大統領になってアフガニスタンを平和にする。テレビで僕を見るのを楽しみにしていて」と言いました。最終日の夜、一人が自分の親戚が武装した人に襲われたこと、女性が耳を切られたことを目を真っ赤にしながら話してくれました。アフガニスタンでは先月、大学が武装集団に襲われ、学生ら16人が死亡しました。過激派が、大学や女性が学ぶ教育施設を引き続き狙うと警告しているそうです。世界には、内戦で混乱を極めるシリアなど、若者が思うように学べない国がいくつもあります。バリで出会った彼らのように、自国の将来のために学びたい若者はたくさんいるはずです。彼らの夢を実現するため、世界中から紛争がなくなり、平和になってほしいと願います。 (声)配偶者控除縮小で男女共倒れも(2016/09/22朝日新聞)主婦 伊藤ゆかり(愛知県 52) 安倍政権が、所得税の配偶者控除を縮小する方向で検討を始めた。「女性の社会進出の後押し」というが、「税収を増やしたい」が本音ではないか。縮小論は、配偶者の年収103万円以下が対象なので、主婦がこれを超さないように勤務時間を調整してしまう懸念があるとする。しかし、私のような中高年女性がパートやアルバイトで、103万円を超す年収を得るのはそう容易ではない。また、控除縮小を機に新たに就職しようとしても、簡単に仕事が見つかる状況でもない。所得制限も検討されるようだが、夫の所得が高くても、子どもが多かったり、要介護のお年寄りを抱えていたりで妻は働けず、出費がかさむ家庭もある。父と母が入院した数年前、泊まり込んで看病したのは私だった。家庭の事情が生じたら、あてにされるのはたいてい女性だ。さらに、子育てのため仕事を辞めた女性も「社会進出」にかり出すのは「子育て世帯の支援」に反する。社会進出とは、会社で働くことだけではなく子育てや地域貢献、介護なども含まれるはずだ。安倍政権の配偶者控除縮小政策は「男女共倒れ」をもたらしかねない。 地下空間「不安視避ける」 複数の元幹部、都調査に(2016/09/21東京新聞) 原発電力の購入拒否でも 全原発の廃炉費用は国民負担(2016/09/21東京新聞) 経済産業省は、東京電力福島第一原発の廃炉や事故処理にかかる費用のほか、他大手電力が保有する原発も含む廃炉費用を、原則としてすべての電力利用者に負担させる方向で調整に入った。電気料金に含まれる「託送料金」に費用を上乗せする案が有力だ。同省の方針通りに決まれば、四月の電力小売り自由化で大手電力会社以外と契約した消費者も費用を支払うことになる。福島第一原発関連の費用に加え、すべての原発に必要となる費用がいくらかかるのか、上限が見えない中で、同省の方針通りに決まれば消費者の負担はさらに増えていく。原発を保有する大手電力会社ではなく、原発の電力を使っていない消費者にまで負担を強いる方針は批判が避けられそうにない。・・・ 同省の方針通りになれば、消費者はどの電力小売り事業者と契約していても、原発に必要な費用を負担する可能性が生じる。料金が高くても原発による電力を売らない会社や、電源の種類を選ぼうとする消費者の意向に背くことになる。福島第一原発では廃炉や除染、被災者への賠償にかかる費用が一三年の見通しを上回っている。東電の数土(すど)文夫会長は今年七月に「越えるべきハードル(負担)が見えないと、責任を持てない」と政府に支援を要請。自民党も対応を求める提言をまとめていた。同様に一二年にも国に支援を求め、国民の負担を強めた。誰も責任を取らないまま国民負担が膨らむ構図は、今でも変わっていない。 沖縄基地問題「いつでも緊急事態」 シールズ琉球が活動継続(2016/09/21東京新聞) 沖縄の学生らでつくる「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)琉球」が、グループの名前を変えて活動を継続することになった。国会議事堂前で安全保障関連法に反対するデモを展開した首都圏のシールズは八月十五日に解散したが、基地問題という現在進行形の課題を抱える沖縄は事情が違うと判断した。・・・首都圏のシールズが解散したことから「琉球」のメンバーも対応を協議。「一度、リセットしよう」との意見もあったが、基地問題の深刻な現状を踏まえ、活動を続けることにした。・・・名桜大四年の玉城愛さん(21)は「安保法反対のデモは国会審議が進む中、成立を阻止しないといけないから『緊急行動』だった。沖縄にとっては、基地問題がいつだって『緊急事態』だ」と指摘する。 水道水から危険水準の六価クロム、環境保護団体が報告 米(2016/09/21CNN) メルケル独首相、難民政策の不備に言及 議会選の敗北受け(2016/09/21CNN) (時時刻刻)難民受け入れ、及び腰サミット シリア周辺国、悲鳴 @国連本部(2016/09/21朝日新聞) サミットに出席した安倍晋三首相は「日本は主導的役割を果たす」と演説し、今後3年間で28億ドル(約2800億円)規模の人道支援を行う考えを表明した。ただ、難民受け入れの負担についての言及はなかった。日本の難民受け入れは低調で、国会でも議論になっていない。今年上半期をみると、難民認定申請者は5011人で、認定は4人だけだ。 「核実験行わない責任ある」 オバマ氏が国連演説(2016/09/21朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S12569449.html 地下水塩水化、下水施設機能せず パレスチナ・ガザの現状知って(2016/09/21京都新聞) http://www.kyoto-np.co.jp/international/article/20160921000058 フランス、プラスチック製の使い捨て食器を禁止へ 世界初(2016/09/20CNN) 地下鉄の駅が猫だらけ、全広告を乗っ取り? ロンドン(2016/09/14CNN) |
(天声人語)シールズの育んだ芽(2016/09/20朝日新聞) (声)沖縄の戦後はいつまで続くのか(2016/09/20朝日新聞)無職 石嶺真勇(神奈川県 75) 沖縄県東村(ひがしそん)高江周辺で進められているヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の移設工事で、工事を阻止しようとする住民や支援者が強制排除されている。政府の強引さに大きな憤りを感じると同時に、沖縄の戦後はいつまで続くのかと思う。我が国は戦後71年間、戦争をしない平和な国として歩んできた。それは平和憲法、特に第9条があったからこそである。しかし同時に、日米安全保障条約の後ろ盾があって、平和を維持してきたのも事実だ。平和の維持には、今後も日米安保条約が必要だろう。だが、沖縄の過剰な基地負担が続くならば、果たして平和国家といえるだろうか。私は沖縄生まれだ。沖縄は本土復帰まで親元から切り離され、米軍政下に置かれた。それでも懸命に日本を支えてきたという自負がある。半面、我が国の平和が憲法9条・日米安保条約・沖縄の基地負担という構図で続く限り、沖縄の無念はいつまでも癒えることはない。各都道府県が平和を願うならば、応分の負担を果たしてほしい。政府も率先して主導していくべきだ。それこそが、真の平和への道標ではないだろうか。 蓮舫代表「与党の暴走止める」 初の街頭演説(2016/09/20東京新聞) 「安保法ノー」訴え続ける 成立1年(2016/09/20朝日新聞) (社説)温暖化対策 取り組みを加速せよ(2016/09/20朝日新聞) 社内都合優先...変わらぬ東電 福島第2原発・警報オフ問題(2016/09/20福島民友) 防護の思考停止 草木を刈るなどの環境整備に取り組まなかった背景には、震災後、冷温停止している第2原発の事情があるとみられる。東電は、事故を起こした福島第1原発の廃炉作業や損害賠償に巨額の資金を投じ、さらには「福島への責任を果たす」との名目で柏崎刈羽原発(新潟)の再稼働に力を入れる。一方、第2原発は震災後、原子炉建屋で保管が続く核燃料約1万体の冷温停止の維持や、第1原発の後方支援が主な業務となり震災前に比べて予算が縮小、環境整備に十分な手が行き届かなくなっているとの見方がある。ある東電社員は「環境整備がおろそかになっていったのは震災後。その中でモラルが低下していった」と語る。 2千年前の人骨、地中海で発見 DNA取り出しに期待(2016/09/20東京新聞) 外国人看護師・介護士、難しい定着「もう疲れ果てた」(2016/09/18朝日新聞) 8月下旬、介護福祉士のインドネシア人女性(31)が6年半暮らした日本を離れ、母国に帰った。大きな段ボール箱一つ分は、介護と日本語の勉強の本で埋まった。「もう疲れ果ててしまった」・・・ところが、合格後に生活は変わった。国が補助金をつけて施設に研修を義務付けているのは合格するまで。勉強の時間はなくなり、家賃の補助も出なくなった。合格しても給料はほとんど上がらず、長期休暇も取りづらかった。昨年末から夜勤リーダーの見習いが始まった。最初ははりきったが、期待はすぐにしぼんだ。日勤への申し送りは、15分間で入所者42人分の夜間の状況を口頭で伝える。「失禁があって全更衣しました」など日常会話では使わない言葉を早口で言う。発音が悪いと、「何を言っているか分からない」とダメ出しされた。・・・ 長崎大大学院の平野裕子教授(保健医療社会学)は昨年12月、インドネシアの日本大使館がEPAを離れた帰国者を集めた就職説明会で調査をした。回答した帰国者29人のうち、13人が「日本で仕事をする生活に疲れた」と答えた。そのうち8人は合格者だった。平野教授は「看護や介護は日本人にとっても楽な仕事ではない。言葉の問題をクリアした先には、多忙や子育ての難しさといった日本人にも共通する悩みを抱える人がいる。根本の問題が解消されない限り、日本人と同じように外国人も疲弊する。日本の働き方自体を見直す時だ」と訴える。 |
「認知症、自分の問題として考えて」当事者団体呼びかけ(2016/09/19朝日新聞) (声)義父から娘に語り継がれた戦争(2016/09/19朝日新聞)中学教員 村山哲也(神奈川県 57) この夏、義父が逝った。91歳だった。棺の中に一通のリポートが納められた。大学4年生の私の娘が書いた「祖父のライフヒストリー」。飛行機整備兵として満州(現・中国東北部)で終戦を迎え、旧ソ連のキリトマシャート収容所に抑留された義父から、体験を聞き取り、仕上げたものだ。義父はそこで強制労働を強いられた。栄養不足から弱視になるような厳しい環境の中で「なんとしても日本に帰ろう」と、仲間と助け合って生き抜いた。1948年に帰国し、横浜市水道局で定年まで勤め上げた。定年後も遺跡発掘の現場で働いた。娘は「これまでの人生を支えたものは何?」と問うた。義父は幼いころから農作業に従事し、敗戦後は強制労働に耐えた人生を振り返り「つらい労働に耐えてきたこと。だから、その後は何も苦にならなかったよ」と答えた。過酷な体験をも糧にして、義父は自分の人生を積み重ねた。娘は生きる力のすばらしさを感じただろう。なにより、祖父の体験を詳しく聞くことで、戦争をぐっと身近に感じたに違いない。2人は、聞き取りを通して心を通わせた。もう義父の話は聞けないけれども、娘は生の戦争体験に耳を傾け、記録に残し、記憶に留めた。次は、娘が語り継ぐ番だ。 (社説)安保法1年 まだ「違憲」のままだ(2016/09/19朝日新聞) 1年前のきょう未明、全国各地での反対行動のなかで、集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法が成立した。「違憲法制」との批判に対し、安倍首相は「これから粘り強く説明を行っていきたい」と語った。だが、その後の姿勢はその言葉とはほど遠い。野党5党が国会に提出した廃止法案の審議に与党は応じなかった。夏の参院選でも首相ら与党幹部の言及は限られた。一方で、自衛隊は安保法による新任務の訓練を始め、政府は着々と運用に動きだしている。・・・ なぜ「違憲」なのか。国会審議をおさらいしておく。政府は一貫して「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」との立場をとってきた。2年前に一転して「行使できる」と唱え始めたときの論拠は、集団的自衛権と憲法との関係を整理した1972年の政府見解だ。ところが、この見解の結論は「集団的自衛権は行使できない」なのだ。その文章を変えることなく、解釈を百八十度ひっくり返した。 理由を問う民進党の小西洋之参院議員らに、内閣法制局長官は「(見解の中に行使容認の)法理としては当時から含まれていた」などと答えた。けれど、72年以降の歴代政権も内閣法制局幹部も「行使はできない」と答弁し続けてきた。昨夏の週刊朝日の取材に、72年当時の幹部は「これを根拠に解釈改憲なんて夢にも思っていなかった」と語っている。政府の説明は説得力を欠く。安保法の成立時に、安倍首相は「時がたてば間違いなく理解は広がっていく」と述べた。だが、朝日新聞の今春の世論調査では、安保法が憲法違反と思う人は50%、違反していないと思う人は38%。安保法に賛成の人は34%、反対は53%。国民は納得していない。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12566542.html?ref=pcviewpage 安保法、向き合った1年 「若者よ、選挙へ」1人デモ続ける(2016/09/19朝日新聞) 安全保障関連法をめぐる議論が巻き起こった昨年から、この法に向き合った人たちは何を考えてきたのか。法への抗議運動を続ける人、デモから離れた人、賛成の気持ちが揺るがない人。法成立から1年、それぞれの思いを胸に安保法の行方を見つめる。「自衛隊員が死ぬのは許せない」。今夏の参院選で、こう訴える新顔候補の近くに元陸上自衛隊2等陸曹がいた。昨春退官した森村真人さん(39)=山形県鶴岡市=だ。「このままだと自衛官が巻き込まれる。何とかしなければ」。安保法反対などを訴える候補に共鳴し、選挙を手伝った。・・・退官後は安保法反対のデモに参加し、マイクも握った。いま気になるのは、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣される部隊のこと。安保法に基づき、武装集団に襲われた民間人を武器を持って助けに行く「駆けつけ警護」などの新任務が加わる見通しだ。自分と同じような考えで入隊した隊員は少なくないと思う。「仲間を守りたい」。今後も安保法の廃止を訴えていくつもりだ。 ・・・〈戦争に行くのは君達若い人だよ〉〈18才だ 選挙に行こう!〉。神奈川県大和市の無職宗田(むねた)実さん(63)は、こんなメッセージ入りの垂れ幕などを掲げ、同市の小田急江ノ島線桜ケ丘駅前に1人で立ち続けている。「米国の戦争を自衛隊が支援したら、犠牲になるのは若い隊員だ」との思いがある。法成立前の昨夏、安倍政権の説明には納得できず、初めてデモに参加。成立直後から、雨の日と日曜日以外は立ち続ける。最初は見向きもされなかった「1人デモ」も、やがて高校生らがあいさつしてくれるように。今夏の参院選では与党が勝利し、無力感も覚えたが、「これからも立ち続けるしかない」と言う。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12566595.html <社説>安保法成立1年 矛盾と疑問は残ったままだ(2016/09/19琉球新報) 集団的自衛権の行使や地球規模での他国軍支援を可能にする安全保障関連法が成立して1年となった。戦後日本の安全保障政策を大きく転換させる法律は運用段階に入った。だがこの法律は集団的自衛権を行使する要件や、憲法9条が禁じる海外での武力行使につながる可能性をどう解釈するのかなどの定義が曖昧だ。専門家からは憲法違反と指摘されており、野党も同法の廃案を求め対決姿勢を崩していない。国論は割れたままだ。・・・安倍政権は日本周辺の安全保障環境が厳しいから安保法制の整備が喫緊に必要だと主張している。先延ばしは矛盾する。そもそも自衛隊の運用という国の基本に関わる問題で国民に根強い反対論がある状況では、運用できるはずがない。しかし安保法案を審議した昨年の国会では、実際に派遣される自衛隊の「リスク」について、ほとんど説明されず、犠牲が発生する状況は審議を尽くしていない。それどころか、国際的に見れば自衛隊員をあえて危機に陥れるような答弁まであった。・・・ 同法は、11月に国連平和維持活動(PKO)で南スーダンに派遣される陸上自衛隊部隊に対し「駆け付け警護」などの新任務が付与されるかが当面の焦点だ。しかし矛盾と疑問が残ったままで、国民の理解を得ることは難しい。今月26日召集の臨時国会で野党の安保法廃止法案を受け入れるべきだ。 安保法成立1年 立ち止まり議論すべき(2016/09/19京都新聞) 安全保障関連法の成立から、きょう19日で1年となった。米国などが他国から攻撃を受け、日本政府が「存立危機事態」と認定すれば、集団的自衛権行使が可能になった。後方支援や国連平和維持活動(PKO)での任務、活動範囲も格段に広がった。まさに戦後日本の安全保障政策を大きく転換させた。安倍晋三首相は12日、防衛省で自衛隊幹部を集めて訓示し、安保法について「制度は整った。あとは、これらを血の通ったものとする」と強調して自衛隊の海外任務拡大に重ねて意欲を示した。しかし、安保法に対する国民の理解が深まっているとは言い難い。成立直後に実施された共同通信社の世論調査では、「国会での審議が尽くされたとは思わない」との回答が約8割を占めた。3月の施行直前の調査でも、安保法について「評価しない」がほぼ半数の49・9%を占め、「評価する」の39・0%を上回った。・・・そもそも、安保法に対する憲法違反の疑いはいまも拭えていない。多くの憲法学者らが違憲性を指摘し、各地で安保法の規定は憲法9条に違反するとして集団訴訟が相次いでいる。当面は安倍政権が、PKOで南スーダンに11月中旬に派遣する予定の陸上自衛隊部隊に対し、武装集団に襲われた国連職員らを救出する「駆け付け警護」などの新任務を付与するかどうかが焦点となろう。 安保法「反対し続ける」 成立1年、全国で抗議デモ(2016/09/19東京新聞) 安全保障関連法成立から1年となった19日、市民団体が国会前で大規模な反対集会を開いた。主催者発表で約2万3千人が集まり、参加者は雨の中、「廃止するまで諦めない」「みんなの力で憲法を守ろう」などと声を張り上げた。一斉行動も呼び掛け、各地でデモや集会が実施された。国会前は「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が主催。6歳の娘を連れて東京都板橋区から参加した障害者施設職員山内朋子さん(40)は「安保法への関心が薄くなってきているが、成立1年で国会前に抗議に行ったよと周囲に話をしようと思い、参加した。関心を持ち続けたい」と話した。 (声)平和生まない核抑止力競争(2016/09/18朝日新聞)無職 高橋正孝(東京都 73) 北朝鮮の「核弾頭」実験で、国際社会に激震が走った。弾道ミサイル3発の同時発射の成功と併せ、核ミサイルの配備が間近と考えられるからだろう。これは抑止力競争の行き着く先を示している。抑止力は決して平和をもたらさない。今、北朝鮮を核武装に駆り立てているのは、恐怖以外の何物でもないと思う。恐怖を与えているのは、主として米国だ。北朝鮮の指導者の暗殺作戦から全土の破壊まで、あらゆる攻撃を可能とする戦力を保持している。北朝鮮は対抗しようと、核抑止力を求めているのだろう。核抑止は、核保有国の指導者たちが「核兵器を使えば共倒れだ」と理性的に考えることが前提とされる。しかし、恐怖心は、そうした冷静な計算を不可能にするのではないか。かつての日本軍の戦争を思い出そう。北朝鮮をそこまで追い込んではならない。中東は、米国をはじめとする外国の介入で混乱に陥っている。朝鮮半島に手を突っ込むようなことをしてはならない。それは北朝鮮の政権・軍部の暴発を生むだけだろう。平和的な解決に向け、国際社会の英知に期待したい。 “貧困女子高生”が映し出した深刻な報道の危機(2016/09/18朝日新聞) 薬剤耐性菌 制圧へ抗菌薬乱用防げ(2016/09/18京都新聞) |
<社説>辺野古訴訟県敗訴 地方分権に逆行 知事は阻止策を尽くせ(2016/09/17琉球新報) EU首脳、英に手の内見せず(2016/09/17共同通信) 世界最古、6000年前の「ジーンズ」を発見(2016/09/17ナショナルジオグラフィックス) ペルーの遺跡で見つかったインディゴブルーの綿織物/ 遠い未来の考古学者たちは、綿をインディゴで染めたズボンを20〜21世紀の一般的な衣服として分類するだろう。「ジーンズ」と呼ばれるこれらの服は「スキニー」、「ブーツカット」などに細分化され、あらゆる土地で見つかることから、貿易や文化が急激にグローバル化した証拠とみなされるはずだ。同時に、2016年9月14日に学術誌「Science Advances」に発表された興味深い論文も引き合いに出されるだろう。人類が少なくとも6000年前には綿をインディゴ染料で染めていたことを示唆する論文だ。・・・これまで知られていた最古のインディゴ染めの織物はエジプト第5王朝の遺跡から発掘されたもので、年代は紀元前2400年ごろだった。綿花は南アジア、中東、メソアメリカなど世界の数カ所で、独自の品種が栽培されていたと考えられている。しかし、その中でも、ペルー北部の沿岸地域で最も早く栽培が始まったようだ。固有の品種Gossypium barbadenseはピマコットンの名でも知られ、現代の綿工業に使われているハイブリッド品種のもとになっていると、スプリッツトーザー氏は説明する。 19世紀に消えた北極探検船テラー号ついに発見(2016/09/17ナショナルジオグラフィックス) (声)蓮舫代表は草の根の支持拡大を(2016/09/17朝日新聞)会社顧問 荒樋一夫(神奈川県 69) 民進党の代表に蓮舫氏が就いた。健全な国政を実現するためには与党に対抗できる野党が重要なので、蓮舫代表には国民の支持を掘り起こしてほしい。国民の多くはマスメディアを通してしか政治の動きを知ることができない。だが、特に野党の政策論については、与党に比べて取り上げられる機会が少ないように思う。それなのに、民進党は国民との日々の接触が弱い印象を受ける。だからこそ、民進党の国会議員全てが永田町にとどまらず、全国各地で活動報告会をもっと開き、党の政策や政治信条を「草の根」に訴えるよう蓮舫代表には指導力を発揮してほしい。政党の強さは、いかに国民の支持を拡大するかが基本であり、そのためには選挙の時だけでなく、日々、国民と接点を持ち続けるのが大事だ。ひと昔前のように、労働組合のような特定の団体の方針に従って選挙に行く時代ではない。社会が豊かになるとともに、人々は私生活の自由を享受し、公の問題への関心が薄れているように感じる。民進党が広い層の国民と接点を持つことが必要なゆえんである。国民目線で草の根運動を展開し、国民から信頼を得られる政党に生まれ変わってほしい。 (声)介護必要なときどうすれば…(2016/09/17朝日新聞)フリーライター 長谷川正人(宮城県 72) 息子と娘は、首都圏に住んでいる。2年前、彼らの家の近くに私たち夫婦の生前墓を建てた。墓参りなどの際、行き来が楽になると思ったからだ。ところが67歳の妻が最近、ポツリと口にした。「姪(めい)たちなどがいるからと、終(つい)の棲家(すみか)を宮城県の生家近くに買ったけれど、みな老いた親を抱えていて、頼れないわねえ。最後に頼れるのは子供たちだと思う」なるほど。墓を建てた時は元気なまま、地元の宮城県で「終活」の終着点にたどりつけると考えていた。だが、その前に介護が必要になる可能性までは考えなかった。そのための準備「介活」が、すっぽりと頭から抜けていた。そこで、首都圏の介護施設について調べてみた。子供の家に近い施設に移れば、急病の際の付き添いなど、世話をしてもらいやすいからだ。だが、特養老人ホームは気が遠くなりそうな待機者数だ。グループホームが月に十数万円。民間の介護付き有料老人ホームは、安くても月に十数万円はかかる。私たち夫婦の年金では厳しい。お金のない人間は、介護が必要なときにどうすればいいのか。不安をひしひしと感じている。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S12563193.html 辺野古訴訟判決 司法で決着する問題か(2016/09/17京都新聞) <原発事故>復興補助金540万円不正受給(2016/09/17河北新報) 福島県は15日、県北地方の民間団体が、東京電力福島第1原発事故の復興支援活動などに対する県の補助金のうち、計約540万円を不正に受給していたと発表した。県は同日付で補助金の返還を命じたが、団体の名称や具体的な活動内容を明らかにしていない。 スタートアップ企業が新型バッテリー開発(こちゃん / 2016年9月11日みどりの1kWh) 一つのコンクリートブロックが蓄積できるエネルギーは約2MWh。玩具のレゴのように 、いくらでも積み重ねたり増やしたりすることが可能なので、工場や自治体などの必要に応じで容量を簡単に設定することができる。例えば ハンブルグのような大都市に風の吹かない一晩、十分な 電力を 供給するためには、計算上大型コンテナ船一艘に搭載可能なコンテナ数に相当するぐらいの数のブロックが必要になる。工場の生産工程で発生する熱を溜めるには、10個、100個、1000個のブロックが必要になる。・・・通常、バッテリーは高価だとされるが、このブロックの価格は一個約5万ユーロ(約565万円)で、通常のバッテリーの3分の1ぐらいでしかない。すでに数ヶ月前からは、アブダビのマスダー・シティー(Masdar City)の太陽光発電所で試験運転が始まっており、これからは商業ベースの活動に乗り出す。社長のティールさんの故郷ハンブルグからの注文もあるそうだ。これまでにこのスタートアップに約900万ユーロ(約10億1700万円)の資金を提供したのは英国、米国、ノルウェーの投資家で、この他、ノルウェーから200万ユーロ(約2億2600万円)の公的資金が提供されたという。 Yes, we can(こちゃん / 2016年9月11日みどりの1kWh) ドイツ社会が亡命者や難民を受け入れる場合には、彼らにただ住む場所と食べる物、着るものを提供するだけではなく、彼らがこの社会で人間らしい生活を営むために必要な条件を整えることも要求される。それには、大人が社会的、文化的活動に参加できることや、子供や青少年が教育を受ける権利も含まれる。このことは「人間の尊厳は不可侵である。これを尊重し、かつ、これを保護することは、全ての国家権力の義務である」というこの国の憲法であるドイツ連邦基本法の第1条第1項の条文から来ている。この条文はドイツ人だけに限定して適用されるものではない。・・・ドイツはこの1年間に110万人の難民の衣食住の面倒を見てきた。国が多額の経費を負担したことは評価に値する。しかしそれにも増して感心するのは、数え切れないほど多数のNGOやボランティアの人々が協力して、冬の寒い日などにも難民に暖かい住む場所と食べ物を準備し、冬のコートやブーツなどを提供したことだ。病気になった人たちの面倒も看ている。また難民に生活保障給付金などが支払えるように、一人ひとりを登録する作業も当初は難民が急激に増えたので大変混乱していた。しかし、今はスムースに進んでいる。 ドイツに来た難民の大半は、ドイツに留まり、やって来た国には帰らないだろうと予測されるので、ドイツ語の授業も各地で始まっており、これにもボランティアが多く参加している。子供達は学校に行き出しているし、職業教育を始めた若者も少なくない。 |