海が死ぬと人間も… 海洋プラ問題訴える船が日本に寄港(2020/08/26朝日新聞)
海洋プラスチック問題について啓発しながら世界の海をまわる船「レース・フォー・ウォーター号」が大阪港に寄港し、25日に報道陣に公開された。研究者らとのセミナーなどを経て、9月3日に東京に向けて出港する。スイスの財団が所有する船で、航海中の海のプラスチックごみのサンプルを集めたり、水質調査をしたりしながら世界一周の航海中だ。各停泊地では子どもたち向けの環境保護教室や、海岸のごみ拾いイベントなどを開く。船の動力は風や太陽光といった自然エネルギー。気候変動問題についてもPRしている。風を受けるカイト(たこ)はAI(人工知能)による自動制御で、帆よりも少ない人数で制御できる利点があるという。・・・フランソワ・マーチン船長(42)はここまでの航海を振り返り「世界中どこにいっても、人がいなくても波や紫外線で小さく砕けたマイクロプラスチックはあった。海が死ぬと人間も死ぬ。これは大きな問題だ」と語った。
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新作映画が描く、イラク開戦の告発者 日本と深い接点(2020/08/26朝日新聞)
国家機密を漏洩(ろうえい)した疑いで解雇され、即逮捕。やがて起訴され、裁判闘争へ……。この人がたどった道を、事実に基づきドラマ化した映画「オフィシャル・シークレット」が28日に公開される。台湾育ちで培った中国語の能力を生かし、英国政府の通信傍受機関で翻訳分析官を務めていた。2003年1 月、職場に転送されてきた米諜報(ちょうほう)機関幹部のメールが、すべての始まりだった。・・・開戦工作の汚いやり口を示すメールの文面に怒りを覚え、日曜紙オブザーバーに匿名で手紙を送り、内部告発者になった。「実際に起きたことだからこそ、この映画は力がある」
イラク戦争が世界に残した負の遺産はいま、「むしろ悪化している」と憂える。コロナ禍の下、各国で監視社会化が強まる傾向も気がかりだ。「人間は電子機器でつながれば大丈夫なわけではない」英政府で仕事をするよりも前、広島で英語指導助手をしていた。戦争を止めようと告発に踏み切る際、被爆地で知った原爆の真実は背中を押す要因の一つだった。「核の恐怖を忘れてはいけない。戦争には皆、もううんざり。まともな外交政策を取り戻すため、この夏こそ考えてほしい」(梅原季哉)
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赤ちゃんの言葉覚えはなぜ速い?解明に挑む気鋭の研究者(2020/08/25朝日新聞)
赤ちゃんは驚異的なスピードで言葉を学ぶ。だが、メカニズムは謎だらけだ。東京大の「赤ちゃんラボ」で、主任研究者としてその解明の第一線に立つ。今年、世界経済フォーラムから世界の若手研究者25人に選ばれた。・・・大学までドイツで育った。ドイツ人の父と大阪出身の母は物理と化学の研究者。実験室が遊び場だった。料理の時、調味料を入れる順番がなぜ「さしすせそ」がいいのか、分子構造から教わった。「でも、私の興味は化学や物理よりも人でした」。周りをよく観察する子で、周囲との違いにも敏感だった。年に1度訪れた母の実家がある心斎橋では、人情味あふれる街の様子に心が躍った。「私は日本的な名前を持ち日本語も話す。育った環境や文化が人にどう影響するか知りたかった」。大学で心理学を学び、留学先の東大で心理言語学に出あった。各国の研究者と意見を交わし、調査の合間に講演会にも駆け回る。
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ベラルーシ支援、人間の鎖30キロ リトアニア(2020/08/24時事ドットコム)
【ビリニュスAFP時事】バルト3国のリトアニアで23日、首都ビリニュスから隣国ベラルーシの国境まで約30キロを参加者が手をつなぐ「人間の鎖」が完成、デモを続ける隣国民に支援の声を届けた。この日は1989年、ソ連からの独立を求めてバルト3国が長大な「人間の鎖」をつくった記念日。ラトビアやエストニアでも、人間の鎖をつくってベラルーシ国民に連帯を示した。
自らも手をつないで国境沿いに立ったリトアニアのナウセーダ大統領は「一度でも自由を失った国は何よりも自由を大切に思う。だからリトアニアは、迷わず全力の支援を宣言した」とベラルーシ国民に呼び掛けた。主催者は最大で5万人が参加したと推計している。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082400146&g=int
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電池不要 メタノールで動く極小甲虫ロボットを開発 米研究(2020/08/23時事ドットコム)
【ワシントンAFP=時事】人間には接近が困難だったり危険すぎたりする環境を移動できる極小ロボットの開発については、科学者らの間で長年構想が練られているが、動力の供給を維持してロボットを動かし続けるための方法を見つけることは、これまで達成できていなかった。米南カリフォルニア大学のチームは最新の研究で、この難題に突破口を開いた。研究チームが開発した重さ88ミリグラム(0.088グラム)の極小ロボット「ロビートル」はメタノールを動力源とし、人工筋肉システムを用いて最大2時間にわたり、前肢で這(は)って進んだり、坂を上ったり、背部に荷物を積んで運んだりすることができる。・・・ニッケルとチタンの合金のワイヤで構成されるこの「筋肉」は、大半の金属が熱を加えると膨張するのとは異なり、加熱されると長さが縮む。
ワイヤにコーティングされている白金粉末は、メタノール蒸気の燃焼の触媒として作用する。ロビートルの燃料タンクに入ったメタノールの蒸気が白金粉末上で燃焼すると筋肉ワイヤーが収縮し、一連の微小バルブが閉じてさらなる燃焼が止まる。
燃焼が止まるとワイヤは温度が下がって膨張する。これにより再度バルブが開く。このプロセスはすべての燃料が消費されるまで繰り返し実行される。
https://www.jiji.com/jc/article?k=20200821040471a&g=afp
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動物を向き合う時は常に“真剣勝負” ドキュメンタリー「僕は猟師になった」の千松信也さん(2020/08/23時事ドットコム)
タイトルだけ見ると、安易に自然暮らしを称賛する作品と思われるかもしれないが、さにあらず。映画「僕は猟師になった」(川原愛子監督)は、京都市在住で、会社勤めの傍ら猟師として獲物を追い続ける千松信也さんの約2年間に密着したドキュメンタリー。・・・当初は「映像としては事実でも、切り取り方で全然違う内容になってしまう」との危惧から、取材を受けることには消極的だった。しかし、スタッフ全員が千松さんの著作に目を通し、そこに書かれていた千松さんの森との向き合い方や野生動物についての思いを映像化したいと考えていると知り、心が動いたという。・・・完成した作品は、自分の一家のホームビデオのようだったという千松さん。「動物の命を奪う場面に心動かされる人もいれば、僕が子供と何かをしているのを見て『いいなあ』と思う人もいると思う。気になるシーンや興味を持たれる部分は見る方によって異なるはず。いろいろな視点で見ていただければ」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082100309&g=soc
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