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2020/01/18sankaku01/22

IR基本方針 先送りでなく白紙に(2020/01/22東京新聞)
 政府は統合型リゾート(IR)についての基本方針決定を先送りする。参入に絡む汚職事件摘発が理由だが、そもそもカジノを中心としたIRを望む声は少ない。白紙撤回が正しい道ではないか。IRをめぐっては、所管官庁の副大臣を務めていた秋元司容疑者(衆院議員)が逮捕された。ただ政府は計画自体を進める構えを崩しておらず、先送りは世間の動向を見極めるためなのだろう。・・・IRでは、宿泊代が無料になるなど、上客に対しさまざまな特典を与える仕組みがある。つまりカジノは富裕層に照準を合わせた遊び場といっていいだろう。同時に合法的な賭博を利用したマネーロンダリング(資金洗浄)の危険も指摘されている。
 日本では競馬など公営ギャンブルを除く賭博行為は禁止されている。賭博は反社会的勢力との関係が深い上、ギャンブル依存症の温床となるためだ。IRの整備は、違法行為の解禁に直結することを強く指摘しておきたい。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012202000133.html

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新型肺炎「変異、拡散恐れ」 中国会見 死者9人、患者440人(2020/01/22東京新聞)

【ニューヨーク=赤川肇、北京=坪井千隼】中国湖北省武漢市を中心に、新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大している問題で中国政府は二十二日、記者会見を開き、死者は九人になり、感染が確認された患者数は四百四十人に増えたと明らかにした。また米疾病対策センター(CDC)は二十一日、米国で初めて感染が確認されたと発表した。
 中国メディアによると、マカオ政府は二十二日、患者一人が確認されたと発表。感染は日本やタイ、韓国でも確認されており、感染が世界的に拡大している。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202001/CK2020012202000248.html

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福島第2原発、廃炉完了に44年 東電が地元に計画説明(2020/01/22東京新聞)
 東京電力は22日、福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)全4基の廃炉工程をまとめた「廃止措置計画」の概要を富岡町議会で説明し、廃炉完了までに44年を要するとの見通しを明らかにした。昨年7月に廃炉を正式決定した際は「40年を超える期間が必要」としていた。年内にも同計画をまとめ、国の原子力規制委員会に認可申請する。計画は廃炉の工程を4段階に区分し、(1)汚染調査など準備期間(10年)(2)発電機タービンなど周辺設備の撤去(12年)(3)原子炉本体などの撤去(11年)(4)原子炉建屋などの撤去(11年)―の手順で進めるとした。
(共同)
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020012201001984.html

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刑務所で隠れて勉強 司法書士に 元組員、挑戦7回で合格(2020/01/22東京新聞)
服役中の元暴力団組員が目指したのは、合格率約3%の司法書士だった−。岡山市の甲村柳市さん(47)は二〇一八年十一月、七回目の受験で司法書士試験に合格した。刑務所で勉強を始め、足かけ八年。事務所の改装工事も完了し、年明けから司法書士としての活動が本格的に始まった。「経歴を伏せず、幅広く仕事をしたい」と意気込む。「ヤクザ、してみいひんか」。二十代前半、行きつけの岡山県内のスナックで知り合った男性から声を掛けられ、指定暴力団山口組の三次団体の組員に。電話番や組長のボディーガードも経験し、刑務所に三回服役した。
 暴力団組員を辞めた後は大阪で飲食店を経営したがうまくいかず、財産を使い果たして岡山に戻った。その後、公務執行妨害事件を起こし、四回目の服役。広島刑務所にいた一〇年冬、四十歳を目前に自分を見つめ直した。最終学歴は中学卒。「この時間をマイナスに使いたくない」と資格取得を思い立ち、学歴や年齢に関係なく、前科があっても受験できる司法書士を目指した。刑務所では勉強に集中するため、わざと独居房に入り、民法の条文を小さな文字でびっしり書き込んだ便箋をカレンダーの裏に隠した。刑務官に見つからないよう、ご飯粒を付けて壁に貼り、あぐらをかいて一字一句暗記。雑居房でも刑務作業の傍ら、問題集を解いては暗記することを繰り返した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202001/CK2020012102000247.html?ref=rank

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思わぬ出会い楽しめるブックバー ルールは「ばらばら」(2020/01/22朝日新聞)
店内は約40平方メートル。カウンターの後ろには高さ2・4メートル、横2メートルの本棚が置かれ、文庫本から新書、単行本、写真集など約400冊が並ぶ。このうち100冊以上は寄贈本だ。

 店を始める際に1回だけ「本を送って下さい」と呼びかけたところ、東京や大阪、京都などの知り合いから本が送られてきた。オープン後も、持ち寄ってくれる客がいたという。下田さんは「集まった寄贈本は、店に関わってくれたお客さんを映す『鏡』のような存在だと思っています」。・・・下田さんは京都での大学生時代、バーを居場所にしていた。本もあり、大人たちが夜な夜な語る場で、世間話をしながら心地よく過ごせたという。「こういう場をつくりたい」。8年間のサラリーマン生活を経て店を開いた。イメージしたのは「公民館」。学生から高齢者までいろんな世代の人が集い、語り合う場をめざす。本もお酒もそのためのツールと考えている。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1Q3VCSN1KTIPE019.html

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「国との約束」信じる人信じない人 中間貯蔵施設の行方(2020/01/22朝日新聞)
原発事故後の除染で、福島県内には約1400万立方メートルの廃棄物が出た。政府は、除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設受け入れを、大熊町や双葉町に要請。大熊町は14年12月、搬入から30年以内にすべての廃棄物を福島県外に持ち出すことを条件に、受け入れを決めた。政府は県と2町に総額3010億円を交付した。渡辺氏は「町内の高線量の土を受け入れてくれるところがあればいいが、ゼロ。受け入れざるを得ない状況で、町民に犠牲を強いる形になった」と振り返った。 一方で、除染廃棄物を県外へと運び出すための最終処分場はまだ国内にはない。・・・
 震災の津波で自宅が流され、父と妻、次女を亡くした。原発事故後は自宅に避難指示が出され、家族の捜索ができなかった。

 父と妻は11年4月に遺体で見つかったが、次女は長らく行方不明のままだった。16年末にようやく遺体の一部が見つかったが、今も自宅周辺を捜し続けている。環境省が14年6月、中間貯蔵施設の説明会を開いたとき、担当者は予定地内で木村さんの次女が行方不明になっていることも捜索を続けていることも知らなかった。「大切な土地を使わせてもらうという意識がまるで感じられない」。木村さんはそう考え、今も土地の売却を拒み続けている。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1K34THN18UGTB004.html

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(多事奏論)映画の助成金不交付 感性の牢獄へようこそ 高橋純子(2020/01/22朝日新聞)
「宮本から君へ」。上映中ずっと、池松壮亮さん演じる主人公・宮本浩に胸ぐらをつかまれ、頭蓋(ずがい)を揺さぶられているようだった。レイプシーンがあり、暴力シーンも多くて幾度か目をつぶってしまったが、愉快痛快不快不愉快を全部引き連れ正面突破に打って出る、そんな我武者羅(がむしゃら)な疾走感に圧倒された。映画館を出たら、「生きる力」みたいなものが身の内で沸騰し、うおぉーと叫んで駆け出したくなった。理屈じゃない。エビデンスもない。作り手の「魂」に感応してしまったとしか、言いようがない。

 「今の時代、自分の内面をさらけ出さないことが、社会生活の上で暗黙のルールになっているじゃないですか。その一方で(SNS上などで)うわべだけの自意識が蔓延(まんえん)している。みんなが見えない圧力を感じている時代に、人間の当たり前の感情をあらわにする宮本を演じる意味はあると思っています」。池松さんは昨年10月11日付の本紙(東京地域面)で鋭い時代認識を披露し、同作への思いを語っている。・・・ 思想史家の藤田省三は言っている。すべての不快の素(もと)を無差別に一掃してしまおうとする「安楽への隷属」は、私たちから「遠方を見る視力」を奪い去ってしまう、と。

 「人生の道筋から山を削り谷を埋める造成が全体的に行きわたる時、起伏の向こうを見る視力は退化し、その状態に慣れる時、視力回復への意欲さえもが萎(な)えしぼんで了(しま)う」(「『安楽』への全体主義」)・・・通常国会が開会し、国民への一種のラブレターであるはずの、安倍首相の施政方針演説を聞いた。7年がかりで散らかし放題散らかされた安普請なダンスホールで「五輪音頭」を踊りましょうと誘われた気分。まず片付けろよ。ああ、思想信条は違えども、一度でいいから首相の演説に魂を震わせてみたかった……あら。なぜか過去形。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14335729.html

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官僚怒る 桜を見る会で処分は「トカゲのしっぽ切り」(2020/01/21朝日新聞)
 「桜を見る会」の招待者名簿などの違法な管理をめぐって内閣府の歴代人事課長が厳重注意となったことを受け、中央官庁で働く官僚たちの間で波紋が広がっている。首相が公的行事に自分の後援会関係者らを多数招いたことが問題視されているのに、「トカゲのしっぽ切り」として官僚だけが責任を問われる格好になったからだ。・・・ 財務省幹部は「首相や官房長官を守るために、ああいう形で処分をしただけではないのか」と憤る。総務省の職員は、現場だけが責任を負わされたことに「なんでこんな処分をするのか。つじつま合わせの処分だ」。別の財務省幹部は、14年に内閣人事局が設置され、首相官邸が各省庁の幹部人事を握っていることを念頭に、「人事も握られ、何かあれば処分される。偉くなるのは言いなりの人だけだ」と話す。

https://digital.asahi.com/articles/ASN1P6FSQN1PUTFK01N.html?iref=comtop_8_03

まるで時代劇の悪大名悪代官のような現政権のふるまい。弱者いじめと自己保身はとどまるところを知らず!

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「少数派の権利をコケに」憲法学者が語る首相の国会観(2020/01/21朝日新聞)
安倍さんが2016年と18年の国会審議の答弁で「私は立法府の長」と言及しました。重ねての発言は決して言い間違いではなく、本音ではないでしょうか。同時に「憲政の神様」と呼ばれた尾崎行雄の言葉が思い起こされました。

 尾崎は1946年、大日本帝国憲法を現行憲法に改正する衆院本会議で請われて登壇し、語りました。「民主主義となる以上は、国家の政治の主体が国会になければならぬ。行政府はその補助機関ともいうべき位置に立つのです」と。・・・ 安倍さんは、野党が憲法に基づき求めた臨時国会召集を放置し、衆院解散に踏み切った。与党は参院規則による予算委員会開催要求にも応じなかった。憲法に根拠を置く少数派の権利をコケにしています。・・・安倍さんは現行憲法について、「大きな強制の中で制定された」「日本人の精神に悪い影響を及ぼしている」という認識を披露しています。改憲を自らの責任のように語る姿からも、GHQ(連合国軍総司令部)による「押しつけ憲法」を守る必要があるのか、という意識が垣間見えます。行政府のトップとして、憲法を守る意識があるか疑問です。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1P5RG9N1PUTFK005.html?iref=comtop_8_04

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グレタさんら10代の10人がメッセージ ダボス会議(2020/01/21朝日新聞)
 世界経済フォーラム(WEF)年次総会(通称・ダボス会議)が21日に開幕する。毎年1月に世界の政財界の指導者がスイス東部ダボスに集まり、地球規模の課題を話し合う場で、今年が50回目。最近は若い世代に参加を促しており、今年は活動家として各国で変化を起こしてきた10代の10人がメッセージを伝える。・・・昨年のダボス会議で「私たちの家が燃えている(Our  house is on fire)」と訴えた演説が大きな注目を集め、ひとりで始めた「学校ストライキ」の運動の世界的な広がりを加速させた。今年はダボス会議に先立ってスイス入りし、17日にはローザンヌでデモに加わって「本当の行動の兆しも見えない」などと、温暖化を防ぐ対策を怠る大人たちを厳しく批判した。ダボス会議の参加者に対しては、化石燃料の探査や採掘への投資を即時に中止することを呼びかけている。今回は21日に演説の機会がある。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1P3RHFN1NUHBI00M.html

この10人に日本の政治を任せた方がよっぽどましではと、思う人も多いでしょう。

 

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(時時刻刻)疑惑、沈黙の首相 幕引き図る姿勢、露骨 通常国会(2020/01/21朝日新聞)
政権に不利な話題には一切触れない――。衆参それぞれ約40分ずつ行った首相の施政方針演説で浮かび上がったのは、首相のそうした姿勢だった。

 首相は、夏の東京五輪・パラリンピックや憲法改正に絡む部分では「新しい時代を切り拓(ひら)く」「世界の真ん中で輝く日本」などと高らかに語る一方、政権の負の側面である「桜を見る会」の問題や、カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件などには言及しなかった。・・・ 政府は国会開会直前の17日、桜を見る会の招待者名簿の違法な管理などをめぐり、内閣府の歴代人事課長6人を厳重注意処分とした。指摘されているのは首相による公的行事の「私物化」だが、首相官邸幹部は「一番の問題は公文書管理の甘さだ」と主張。官僚の処分だけで幕引きを図ろうとする姿勢が、いよいよ露骨になっている。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14334353.html

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人間心理、いつの時代も不変 プルースト「失われた時を求めて」、10年かけて新訳完成(2020/01/21朝日新聞)
吉川さんが、この小説を新潮文庫版(6人共訳)で初めて通読したのは東京大学2年生の時で、学生運動が激化していた1967年。当時、昔の貴族の社交界を描いた作品の評価はフランスでも日本でも低く、デモに参加していた吉川さん自身も、左翼学生の間ではやりだったサルトルにひかれていたという。運動の熱が冷めた後、プルースト作品の「精神世界の豊かさ」を強く感じ、73年のパリ留学を機に草稿などの研究にのめり込んだ。・・・作品では、主人公〈私〉が少年時代に過ごしたフランスの田舎町の情景、パリや避暑地における貴族やブルジョアの社交界の多彩な登場人物との交流、その人物たちや私の狂おしい恋愛心理、様々な同性愛、ドレフュス事件で噴出したユダヤ問題などが、複合・重層的に描かれていく。「身勝手な自尊心、いじめなど集団から排除する論理など、いかなる時代の、いかなる階層にもある人間心理を明らかにする」と吉川さん。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14334358.html

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首相施政方針 疑惑解明の意欲見えぬ(2020/01/21東京新聞)
通常国会がきのう召集された。安倍晋三首相は施政方針演説で、経済政策や社会保障改革に取り組む姿勢を強調したが、政権に向けられた疑惑の解明に努めようという意欲は全く見えてこない。・・・相が地元支援者らを多数招待して「私物化」と批判を浴びた上に、招待者名簿の違法管理を続けた「桜を見る会」問題、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)に絡み、現職国会議員が逮捕された汚職事件は、その典型だろう。
 しかし、首相は施政方針演説の中で、桜を見る会やIRの問題には全く言及せず、疑惑解明に向けた決意や意欲は伝わってこない。・・・虚偽報告や情報隠蔽(いんぺい)は論外だが、政府が国民の代表で構成する国会と誠実に向き合わなければ、審議が公正に行われるはずがない。まず問わねばならないのは安倍政権の政治姿勢である。・・・政権の長期化に伴い、国会を軽んじる姿勢も目立つ。三権分立の危機である。国会と誠実に向き合い、真実のみを述べ、情報を隠さず、野党の指摘にも真摯(しんし)に答えるのか。議会制民主主義の基盤を成す政権の政治姿勢こそ、今年も問われ続けなければならない。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012102000162.html

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アンゴラ前大統領娘、不正蓄財か 「アフリカ一の女性富豪」(2020/01/21東京新聞)
【ナイロビ共同】アフリカ南部の産油国アンゴラで2017年まで38年間実権を握ったドスサントス前大統領の長女イザベル氏(46)が、夫と共に世界41カ国に400社以上の企業ネットワークを形成し、公共事業を受注したり租税を回避したりして巨額の富を得た疑いがあることが分かった。国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が、21日までに報じた。
 米誌フォーブスによると、イザベル氏の資産は推定21億ドル(約2300億円)で「アフリカ一の女性富豪」といわれる。ICIJは約70万通の内部文書を入手。夫妻で不正蓄財しタックスヘイブン(租税回避地)を悪用したと指摘している。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020012101001616.html

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ドイツ人捕虜の生活たどる 第1次大戦時、習志野で収容 ボトルシップ、写真など200点展示(2020/01/21東京新聞)
 第1次大戦時、習志野市内に開設された「習志野俘虜(ふりょ)収容所」の資料を紹介する展示会が26日まで、市役所1階展示コーナーとグランドフロアで開かれている。ドイツ人捕虜らを収容した施設で、その様子などを記録した写真など計約200点が公開された。最終日午後には講演会が開かれ、研究者らが約100年前の収容所と捕虜たちの生活ぶりを話す。・・・公開された食事風景や葬儀などの写真から、収容所内での捕虜たちの生活ぶりがうかがわれ、音楽やスポーツに親しんでいたことも分かる。帰国後、ドイツ・ライプチヒ大学に日本文化研究所を設立して初代所長を務めたヨハンネス・ユーバーシャール博士(一八八五〜一九六五年)が所蔵した写真も展示された。ボトルシップ二点(いずれも全長三十センチ余)や捕虜たちが本国へ送った絵はがき、収容所内で発行された年報などもある。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/202001/CK2020012102000127.html

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<社説>首相の施政方針演説 まず不誠実な姿勢改めよ(2020/01/21琉球新報)
沖縄の基地問題に関しては「抑止力を維持しながら基地負担軽減に一つ一つ結果を出す」と述べただけだった。昨年と同様、「県民に寄り添う」という言葉はなく、今回は「辺野古移設」や「普天間飛行場の一日も早い全面返還」という言葉も消えた。
 辺野古新基地建設のための埋め立てに投票者の7割超が反対の意志を示した昨年2月の県民投票後、初めての施政方針演説だ。日本が民主主義の国なら沖縄の民意に従って工事を中止すべきだが、安倍首相は強硬な姿勢を変えようとしない。
 演説は、経済振興を前面に据えた。新基地建設の強行に対する県民の反発を抑え、懐柔したいとの思惑が行間ににじむ。「県民の願い」から懸け離れた不誠実な政治姿勢と言える。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1060397.html

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目を疑った現場、すぐ撮った 除染廃棄物は川へ流れた?(2020/01/20朝日新聞)
2011年3月11日に起きた、東京電力福島第一原発の事故。福島県内では、除染によって生じた約1400万立方メートルの廃棄物を、フレコンバッグと呼ばれる保管袋に詰め、居住地域から離れた仮置き場などで保管してきた。17年秋に除染廃棄物を運び込む中間貯蔵施設(双葉町、大熊町)が本格稼働し、仮置き場の数や除染廃棄物の量は減ったが、県内にはまだ約930万立方メートルの除染廃棄物が約730カ所の仮置き場などに保管されていた。

 「放射性物質が川に流れ出たら大変だ」。取材拠点で予備用のカメラを入手し、約30キロ離れた田村市の仮置き場に向かった。現場に到着し、目を疑った。 仮置き場は見渡す限り水浸し。本来は石垣のように整然と積み上げられている黒色のフレコンバッグが、周囲に散乱している。多くは水没したり、濁流に流されたりしたのだろう。袋はひしゃげ、仮置き場の柵に引っかかったり、近くの川の斜面にへばりついたりしていた。

 「一体何が起きたんだ」

 仮置き場を管理する田村市に電話で聞くと、ここで保管されていた除染廃棄物は計2667袋。浸水による流出量はまだわからないという。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1K34MMN17UGTB002.html?iref=comtop_8_01

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国産レアアース、前例なき挑戦 深海底での採掘、技術確立めざす(2020/01/20朝日新聞)
レアアースは電気自動車やスマートフォンなどの精密機械に欠かせない資源で、生産の約70%は中国が占めている。東京大の研究グループは12年、南鳥島周辺の水深6千メートルの海底下で、レアアースを豊富に含む泥を発見。埋蔵量は国内需要の200年分以上に相当すると推定された。・・・大きな課題は、効率的な採掘技術だ。地球深部探査船「ちきゅう」と海底をパイプでつなぎ、その中にドリルパイプを通す方法が現在検討されている。

 ドリルパイプで船と海底の間で水を循環させながら先端のドリルで海底の地層を掘削。外側のパイプとドリルパイプの間に押し上げられたレアアースを含んだ泥水を、循環流にのせて回収する。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14332756.html

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(社説)共産党大会 共闘へ さらなる変化を(2020/01/20朝日新聞)
長期政権のおごりや緩みが次々と明らかになるなか、政治に緊張感を取り戻すことは喫緊の課題である。先の臨時国会で共産党は「桜を見る会」の問題を掘り起こし、立憲民主党や国民民主党などによる統一会派と連携して存在感を示した。この勢いを次の衆院選につなげられるか、共闘の真価が問われる。綱領改定では、「ジェンダー平等社会」の実現や「原発ゼロ」を追加。中国に対する認識を改め、「大国主義・覇権主義」への批判を盛り込んだ。

 野党連携への布石という側面もありそうだが、日米安保条約の「廃棄」や自衛隊の将来的な「解消」は維持された。天皇制についても、前回の改定で「君主制の廃止」は削除されたが、民主主義や人間の平等と両立しないとの立場は崩していない。・・・野党勢力の間では、「非共産」といわれる、共産党を除く協力の枠組みが長く続いた。転機は安倍政権による安保法制の強行で、「1強多弱」への危機感が追い風となった。敗れたとはいえ、昨年の高知県知事選で野党各党が共産党系候補をそろって支援したのは象徴的だ。

 一方で、共産党に対しては、党内の異論や少数意見が表に出にくい「民主集中制」への疑問や批判が根強く残る。開かれた党への脱皮は、「非共産」の枠を乗り越えるだけでなく、退潮傾向が続く党勢回復の足がかりにもなろう。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14332694.html

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(記者解説)台湾、突きつけた問い 中国の異質な体制、自由を拒む 機動特派員・村上太輝夫(2020/01/20朝日新聞)
 実は中国も「民主主義」を自ら標榜(ひょうぼう)する。中国固有のやり方で広範な人民の利益を反映する政治を実現しているというのだが、自由で公正な選挙という制度上の裏付けを欠く。

 その体制は権力分立を否定し、権力集中をとる。全国人民代表大会(全人代)が最高権力機関として行政、司法を監督する。その上には共産党があり、あらゆる機関を指導、統制する。ほかの小政党も共産党の指導下にあり、独立したメディアを容認しない。人民の意思を正しく代表する権力への牽制(けんせい)は反民主的だ、という理屈になる。政権批判めいた言葉を発すれば国家反逆、政権転覆といった罪に問われる。近代欧州に起源を持ち、ソ連で確立して中国に持ち込まれた政治制度だ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14332711.html

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政治資金で飲食 麻生氏突出 閣僚3人 1000万円超(2020/01/20東京新聞)
 安倍晋三内閣の閣僚三人の政治資金管理団体が二〇一八年、飲食を伴う会合費として一千万円を超える政治資金を支出していたことが分かった。同年分の政治資金収支報告書で判明した。トップは麻生太郎副総理兼財務相の資金管理団体「素淮(そわい)会」の二千四百万円余りで、高級ホテルや料亭、会員制サロンなどに支出。閣僚の資金管理団体の中で突出していた。・・・収支報告書によると、素淮会は一八年、パーティーや寄付で約二千二百万円を集め、前年からの繰越額を含めた収入は約二億三百万円。「会合費」は百九十七件記載され、総支出約八千二百万円の29%を占めた。休日を含めて一日当たり六万七千円余りを飲食に使っている計算だ。・・・

◆実質的には税金
<政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)の話> 政党支部にお金があるからこそ資金管理団体は余裕ができる。それを考えれば、資金管理団体からの支出であっても実質的には税金で飲み食いしているのと変わらない。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020012090070640.html

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レバノンのデモ、490人超負傷 最悪規模、首都で治安部隊と衝突(2020/01/20東京新聞)
【カイロ共同】大規模反政府デモが続くレバノンの首都ベイルートで19日、デモ隊と治安部隊が衝突し、AP通信によると少なくとも114人が負傷した。デモの衝突は2日連続。18日の負傷者が377人に達していたことも判明した。2日間の負傷者は490人を超え、昨年10月のデモ開始以来、最悪規模とみられている。
 19日の衝突は中心部の国民議会近くで発生、「革命」と叫びながら投石などで抗議するデモ隊に対し、治安部隊が放水や催涙ガスで応じた。ゴム弾が使われたとの報道もある。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020012001001240.html

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土佐町議会からの一石(2020/01/20東京新聞)
意見書では約七割の都道府県が独自の学力調査を実施するなど、子どもたちがテスト漬けの状態だと指摘。教員の過重労働や教員不足に言及したうえで、毎年巨額の費用を投じて民間企業に採点を委託し、全校調査をすることへの疑問を投げかけている。・・・ 著書「崩壊するアメリカの公教育」(岩波書店)には共通テストの点数で生徒や教員が徹底管理され、貧困地区に多い底辺校は淘汰(とうた)される現実が描かれる。テストの運営を請け負っているのは民間の出版社だ。政治家に精力的なロビー活動を行い、テストを請け負うことで自社の教材の需要も拡大させる。あれ、日本でも同じような話を聞いたような…。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2020012002000140.html

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<社説>伊方差し止め 原発ゼロへ転換すべきだ(2020/01/20琉球新報)
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、広島高裁が運転を認めない仮処分決定をした。伊方3号機の運転を禁じる司法判断は、2017年の広島高裁仮処分決定以来2回目だ。再び出た差し止め決定を業界や政府は重く受け止めるべきである。

 今回主な争点となったのは、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)や、約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラの火山リスクに関する四国電や原子力規制委員会の評価の妥当性だった。・・・共同通信の集計によると原発の再稼働や維持、廃炉に関わる費用の総額は全国で約13兆5千億円に上る。費用はさらに膨らみ、最終的には国民負担となる見通しだ。原発の価格競争力は既に失われている。電力会社には訴訟などの経営リスクも小さくない。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1059877.html

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ウーマン・村本さんが異を唱えた石垣島の現実(2020年1月17日琉球新報)
経験を織り交ぜながら基地や原発、在日朝鮮人差別などを取り上げ、社会問題や少数者に無関心で、分断があおられる社会に笑いで異を唱えた。石垣島への陸上自衛隊配備計画や同計画の賛否を問う住民投票に触れ、「民主主義を腐らせないために、常に考え続けることが大事だ」と訴えた。

 米軍基地問題に関心が高い本島でも、石垣島への陸自配備には目を向けない現状に憤るツイッターに引かれ、石垣島での独演会を決めたという村本さん。住民投票が実現されないことに「民主主義は民意で成り立っているんだから、一人一人聞くことが大事。やらないのは独裁じゃないか」と切り捨てた。・・・「基地ができてそれで何かあっても造った人は無責任だから、ほっとくよ。お前たちだってそれで飯食えたんじゃないかという人もいるよ」と、権力者や少数者に目を向けない人々を痛烈に批判。権力にとって政治的無関心が都合が良いとして、賛成・反対の立場にかかわらず、思考停止に陥らないよう呼び掛けた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1058406.html

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日米安保改定60年 「盾と矛」関係の変質(2020/01/19東京新聞)
現行の日米安全保障条約の署名からきょう十九日で六十年。自衛隊は専守防衛に徹し、打撃力を米軍に委ねてきた「盾と矛」の関係は、冷戦終結後、自衛隊の役割拡大に伴って変質しつつある。・・・現行の安保条約は戦争放棄と戦力不保持の憲法九条の制約が前提だ。自衛隊は「盾」として専守防衛に徹し、「矛」としての米軍が打撃力を受け持つ関係である。
 日本は米軍への施設提供義務、米国は日本防衛義務をそれぞれ負う。非対称ではあるが、ともに義務を負う「双務条約」である。しかし、米国だけが軍事的負担を強いられ、日本はただ乗りしているという「安保ただ乗り論」が米国内では時折、頭をもたげる。・・・長く「盾」だった自衛隊は条約改定から六十年を経て、米英同盟のようにともに戦う「軍隊」へと変質し、米国の紛争に巻き込まれる危険性は確実に高まっている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020011902000113.html

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<2020年 核廃絶の「期限」> 犠牲者は敵でなく人間(2020/01/19東京新聞)
二〇一六年五月の広島。オバマ米大統領(当時)が一人の被爆者を抱き寄せた。広島で被爆死した米兵を調べてきた森重昭(しげあき)(82)。現職の米国大統領初の広島訪問を象徴する場面となった。 被爆者の中には、この「和解」を過度に演出されたものと感じる人もいる。ただ、森にとっては半生をかけた活動が認められた瞬間だった。「お互いに一言も話さなかったが、気持ちは通じ合った」と振り返る。・・・ 米兵を調べることに「敵国のために、なぜそんなことをするのか」と批判も受けたが、森は核兵器が持つ非人道性を前に敵も味方もないと言う。二〇年も、長崎で被爆し、いまだに遺族が見つからないオランダ兵の調査を続けるつもりだ。
 「私が調べているのは敵ではない。人間だ。人間として最も大切な命を守るために、私たちはどうあるべきかを、戦争の実相を通じて伝えたい」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202001/CK2020011902000107.html

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<社説>日米安保改定60年 沖縄のトゲ抜く責務ある(2020/01/19琉球新報)
現行の日米安全保障条約が署名されて60年を迎えた。米国が日本を守り、日本は基地を提供して米軍の活動を支える協力関係が定められた。しかし、提供された在日米軍専用施設面積の7割は沖縄に集中する。米軍による事件事故、騒音や土壌汚染といった環境破壊などの過重な負担は「安保のトゲ」として県民に突き刺さり続けている。

 日米安保を維持したいならば、「沖縄の負担軽減」は国の責務であるはずだ。しかし政府は日米同盟を優先し、沖縄県民の反対を押し切って米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市辺野古への新たな基地建設を進める。明らかに矛盾している。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1059489.html

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「10年後、政治はこうなってほしい」小学生からの注文(2020/01/19朝日新聞)
 「どんな政治リーダーに出てきてほしいか」というテーマでは、長期的な課題への意見が多かった。なっちゃん(小5女子)は「環境問題にしっかり取り組んでくれる人」。だい(小6男子)も「少子高齢化に向き合ってくれる人」を挙げた。・・・ 女性首相に期待する意見もあった。ももちゃん(小5女子)は「日本は男女格差が過去最低のランクだった。日本の弱点をプラスの方向に持って行ってくれる人に出てきてほしい」。・・・環境問題への対策を求める意見もあり、まるまる(小4女子)は「石炭火力発電ではなく、太陽光パネルや風車など、再生可能エネルギーにお金を使ってほしい」。うえちゃん(小5女子)も「水素で動く車などを開発するためにお金を」と色紙に書いた。

 中には、「小泉進次郎環境相が化石賞をもらった。なぜ化石賞をとるようなことにお金を使わないといけないのか」という指摘も。小泉氏は昨年末の演説で、地球温暖化対策に後ろ向きと認定された国が選ばれる不名誉な化石賞を国際環境NGOでつくる団体から贈られた。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1L0GCSN19UTFK00X.html

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ハンセン病「無知が差別の始まり」 福岡で原告団長講演(2020/01/19朝日新聞)
ハンセン病への差別と家族が受けてきた苦しみについて考える「ハンセン病家族問題を考える映画上映会・講演会」(九州弁護士会連合会主催)が18日、福岡市中央区の県弁護士会館であり、ハンセン病家族訴訟原告団の林力団長が「私と部落とハンセン病」と題して講演した。・・・面会室の大きな机を隔てて向こう側にいる父は、「大きくなったな。すまんかったな」と涙を流し続けたという。林団長は「父あってこその人生。ハンセン病の父がいたから、人権や差別の問題に気付かされた」と語りかけた。

 さらに「無知こそが差別の始まり。次の世代を担う若い人たちにも絶対に継承しなければいけない」と力を込めた。

 来場した糸島市志摩の農家知念繁敏さん(60)は、「自分も差別する側にいるかもしれないということに気付かされた」と話した。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1L4723N1LTIPE00C.html

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(日曜に想う)「無類の人間好き」が潤した荒野 編集委員・福島申二(2020/01/19朝日新聞)
テロと暴力の背後には貧困の荒野が広がっている。それをどう沃野(よくや)に変えていくか。武力によって成しうることの限界とまやかしを、知りつくしていた人だった。アフガニスタンで凶弾に倒れた中村哲さん(享年73)を惜しむ声は、年をまたいで止(や)むことがない。

 悲報を聞いて、その活動と人柄を初めて知った人も多かったのではないか。自分がそびえ立つことを欲してやまない指導者たちが「腕力」を競い合っている時代を、黙々と見返しているかのような実践を、この人は為(な)してきた。・・・中村さんは「人類」という大きな言葉の先にある、個々の生身の人間と、とことん対等に関わってきた。救う側に立とうとする援助ではない。かつてアフガニスタンを舞台に優れた映画を撮ったイラン人の名匠モフセン・マフマルバフ監督が言っていたことを思い出す。

 「もしも人びとの足もとに埋められたのが地雷ではなく小麦の種であったなら、数百万のアフガン人が死と難民への道を辿(たど)らずにすんだでしょう」
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14332465.html

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(社説余滴)「1月20日」を忘れない 坪井ゆづる(2020/01/19朝日新聞)
 あす、安倍首相は施政方針演説をする。歴代最長の在任記録を伸ばし続ける宰相として演壇に立つ。その胸中に、2017年「1月20日」は、どう刻まれているのだろう。この日、首相が議長をつとめる国家戦略特区諮問会議が、加計学園の獣医学部新設計画を認めた。首相の「嘘(うそ)」が疑われる答弁の核心部分でもある。

 2年前も昨年も、この欄で指摘した話だが、ことしも、あえて書く。

 まず、経緯をたどろう。

 加計問題が国会で取り上げられたのは17年春から。「総理のご意向」といった文書が次々に判明。首相と加計孝太郎理事長が「腹心の友」だったことから、行政がゆがめられたとの疑念が渦巻いた。そして7月、首相の仰天発言が飛び出す。認可当日の「1月20日」まで、加計学園の計画を知らなかったと言ったのだ。申請時点の15年に知ったという従来の答弁を撤回した。 知らなかったのだから、指示も忖度(そんたく)もありえぬ、という論法だ。・・・いまや加計問題は記憶のかなたの人が多いだろう。

 しかし、「1月20日」答弁は忘れまい。これがまかり通ったことで、説明責任に背を向ける長期政権がつくられてきたのだから。森友学園問題も「桜を見る会」も構図は同じ。その意味で、加計問題は昔話ではない。つくづく思う。権力者にとって不都合な事態を、時間とともに忘れてゆくのは、それを容認するのと同じだ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14332436.html

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リビア内戦、敵対両勢力が出席へ ベルリンの和平国際会議(2020//01/18琉球新報)
 【ベルリン共同】リビア内戦を巡り19日にドイツ・ベルリンで開かれる和平国際会議に、リビア暫定政権のシラージュ首相と、敵対する有力軍事組織「リビア国民軍(LNA)」のハフタル司令官が出席することが分かった。双方の関係者が17日、共同通信に明らかにした。両者の直接会談の実現や停戦で前進があるかどうかが焦点となる。停戦協議は暫定政権を支援するトルコと、LNAを支持するロシアが仲介。暫定政権とLNAは13日、モスクワで交渉に臨み、シラージュ氏は正式な停戦合意に署名したが、ハフタル氏は検討のためとして態度を保留した。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-1059257.html

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盗難のクリムトの絵発見 美術館の外壁から―伊(2020//01/18時事ドッドコム)
【ピアチェンツァ(イタリア)AFP時事】イタリア北部ピアチェンツァにある美術館の外壁の中から先月絵画が見つかり、地元当局は17日、19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトの「婦人の肖像」だと確認されたと発表した。この絵画は1997年2月に美術館から盗まれたと考えられていた。作品は1916〜17年に制作され、緑色の背景に、茶色い髪の若い女性の上半身と顔が描かれている。美術館は6000万〜1億ユーロ(約73億〜122億円)相当の市場価値があるとみている。
 昨年12月、庭師が約10年ぶりに外壁のツタを取り除いた際、小さな換気口の中から絵画が見つかった。額縁はなく、黒いゴミ袋に入れられていた。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020011800353&g=int

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オリオン座が崩れる? ベテルギウスに異変(2020//01/18朝日新聞)
 冬を代表するオリオン座の1等星「ベテルギウス」に異変が起きている。昨秋から急激に暗くなり、明るさが3分の1になった。もともと明るさが変わる変光星ではあるものの、過去50年で最も暗い。すでに寿命を迎えている不安定な星で、いつ超新星爆発が起きてもおかしくない。爆発の前兆なのか。もし爆発したら、夜空は、地球はどうなるのか。・・・ベテルギウスは、ギリシャ神話の狩人オリオンの右肩でオレンジに輝く星だ。重さは太陽の約10倍。太陽が46億歳なのに対して約800万歳と生まれたばかりだが、活動が激しいため、すでに内部の燃料をほとんど使い果たしている。年老いてぶくぶく膨らんだ大きさは太陽の約1千倍。もし太陽系にあったら地球や火星ものみ込み、木星のあたりまで達する。・・・ベテルギウスまでの距離は約700光年で、私たちの天の川銀河のなかでもかなり近い。もし爆発したら、地球からはマイナス10等ほどの半月に近い明るさで見える。青白い輝きは数カ月間、昼でも確認できる。その後、徐々に暗くなり、5年もすると目では見えなくなる。日本で平家星と呼ばれてきた冬の大三角の一つは消え、見慣れたオリオン座の形は崩れる。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1K0JFVN16ULBJ009.html?iref=comtop_8_01

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世界的ピアニスト・指揮者のアシュケナージさん、引退へ(2020//01/18朝日新聞)
 アシュケナージさんは旧ソ連出身。1955年のショパン国際ピアノコンクールで 2位に入賞し、56年のエリザベート王妃国際コンクール、62年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝。卓越したテクニックと磨き抜かれた美音で、ショパンやラフマニノフなど、ロマン派的な語法の楽曲で数々の名盤を残した。・・・ 所属事務所はホームページで「彼の音楽創造は、世界最高のホールやフェスティバルの公演シーズンの中心であり続けた。にもかかわらず彼は、音楽が万人にとっての精神的啓発のおくりものであると信じ、70年にわたるキャリアにおいて、小さな島や遠隔地に至るまで、どんなささやかな場所をもおざなりにすることが決してなかった」と述べた。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1L5QK8N1LUCVL005.html?iref=comtop_8_06

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最大問題作「怪獣使いと少年」 琉球人・上原正三の怒り(2020//01/18朝日新聞)
1937年に沖縄で生まれた上原さんは55年春、大学進学で東京に向かう途中、鹿児島の税関でパスポートの提示を求められた。「その時、『ああ、僕は日本人じゃないんだ』と思い知った。沖縄県は72年に日本に復帰しましたが、自分はずっと『琉球人』だと思って生きてきました」・・・その自意識が強く出た作品として、上原さんはチーフライターを務めた「帰ってきたウルトラマン」(71〜72年)から、第33話「怪獣使いと少年」を挙げた。身寄りのない少年と町外れの廃屋で暮らしていた宇宙人が、恐怖と疑心暗鬼にとらわれた町の人々に襲われ、殺害される。今も続くウルトラシリーズの中でも、最大の問題作とされるエピソードだ。

 「試写を見たテレビ局幹部が怒って『没にしろ』と言ってきたが、プロデューサーが説得し、なんとか放送された。その代わり、僕はチーフライターを降ろされることになりました」・・・このエピソードでは、宇宙人の死で封印されていた怪獣が解放され、町の人々を襲う。ウルトラマンに変身する青年・郷秀樹は、人々に戦うよう促されるが、すぐには動こうとせず、心の中で「勝手なことを言うな」と吐き捨てる。

 「あの郷の一言が、この話の『決め手』になりました。今でも、なかなかのものだと思います」

 上原さんはこのインタビューで、沖縄県内に根強い反対の声を押し切って名護市辺野古での基地建設を進めようとする政府への怒りを、何度も口にした。「勝手なことを言うな」という言葉は、日米の間で翻弄(ほんろう)されてきた「琉球人」としての、上原さんの心の声だったのかもしれない。
https://digital.asahi.com/articles/
ASN1K3C6CN1JUCVL00L.html?iref=comtop_favorite_01

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二つのリスク、規制委判断の誤り指摘 伊方原発差し止め(2020//01/18朝日新聞)
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)をめぐり、広島高裁決定は活断層と火山という二つのリスクから、運転をしてはならないとする判断を導いた。主張を認められた住民側が高く評価した一方、原子力規制委員会と四電は反発した。「今回の即時抗告審で一番大きな論点だったのは活断層と火山。その二つで我々の主張を認め、画期的だ」。決定後、住民側弁護団の中村覚(さとる)共同代表は力を込めた。

・・・弁護団の山本直(すなお)弁護士は「活断層と火山、どちらか一つの判断だけでも差し止めを認められるくらいのものだ」と評価。司法が新たに課した二つのハードルに対して、四電側は異議審でさらなる安全性の立証を求められる。
https://digital.asahi.com/articles/ASN1K7226N1KPTIL030.html

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自然エネルギーへ

今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。


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