(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう) |
大雨、爪痕の油 佐賀(2019/08/31朝日新聞) イネにしみた油「言葉にならんよね」 佐賀、復旧阻む泥(2019/08/31朝日新聞) 佐賀鉄工所によると、今回流出した油は、熱処理用の冷却油。熱した鉄を冷やす役割がある。深さ約3メートルの油槽が八つあり、床に埋め込まれるような形で並び、ベルトコンベヤーに乗ったボルトが入って冷やされる。 (声)生きよう、戦争を伝えるために(2019/08/31朝日新聞)主婦 戸蒔緑(岩手県 83) 8月6日広島、8月9日長崎。原爆が投下され、多くの尊い命が失われた。国の外でも数知れず、尊い命が失われた。終戦から74年を経ても、残された家族にとって悲しく、悔しい思いが消えることはない。私が5歳の時、父は治安維持法に触れたと検挙され、152日間、留置場に置かれた。国語教師だった父は、現実をしっかり見つめ、考え、ありのままを表現する「生活綴(つづ)り方(かた)」の指導に心血を注いだ。それがいけないことだという。 母は、たった一人の兄をシベリアの戦地で失った。私の息子が生まれた時、「戦争が再び起きたら、山に隠してでも兵隊にはやらない」と言った。その言葉に打たれた。80歳を過ぎ、「生きていても、だれの役にも立っていないなあ」と思うことが増えた。91歳で逝った夫の新盆を済ませてからは、なお、そう思った。 でもこの8月、幾たびかの黙祷(もくとう)を重ね、気がついた。戦争を体験した者が子どもや孫に、戦争を知らない人たちに、戦争は二度と繰り返してはいけないと伝える役目がある、ということに。残り少ない人生だけれど、もう少し、生きよう。 (声)「非国民」と叫んだ人はどこへ(2019/08/31朝日新聞)会社員 山世孝幸(北海道 57) 終戦記念日の前後には毎年、戦争の惨禍を伝える記事やテレビ番組が増える。原爆、空襲、シベリア抑留、食糧難の話などだが、もう一つ、忘れてはいけないことがある。それは、銃後の社会を支配した「同調圧力」だ。行動も考えも周囲と同じでなければ許さない空気――と言い換えてもよい。・・・当時、人々の先頭に立って「非国民」と叫んでいた人は、戦後、どうしたのか。知らぬ顔で、民主主義という新しい時勢の旗を振ったのか。そこが非常に気になる。 戦後74年。当時の社会を支配した時代の空気というものを語り継げる人が少なくなっている。この点を解き明かしておかないと、同じ過ちが繰り返されないとは限らない。何しろ私たちは、空気を読み、権力者の意向を忖度(そんたく)するのが上手な国民だから。 (声)映画「ひろしま」を世界の宝に(2019/08/31朝日新聞)無職 加藤芳子(福岡県 71) すごい映画を見た。見ながら、泣いた。1953年公開の「ひろしま」。原爆の悲劇を二度と繰り返してはならないという強い気持ちを持った人々が制作に加わった。芯のある俳優陣、被爆者を含む広島の老若男女が、渾身(こんしん)の思いで地獄絵図を描き出した。あまり上映されず、長い間、「幻の映画」とされた背景には、様々な事情があるらしい。映像はむごたらしい。しかし、あれほど美しい映画を、私は知らない。 悲惨な目に遭いながら、他のどんな人にも同じ思いをさせたくないと、制作に加わった人々の心の優しさ、強さ、たくましさ。そして、人間の根源的な心の美しさ、尊さを余韻として感じるのだ。私は無力だ。しかし、この世で最も大切なものは人の命だという思いはある。戦争を憎む。この映画の美しさ、素晴らしさが、もしかしたら、核戦争への抑止力になる日が来るかもしれない。全人類の宝となる日が来ることを心から望む。 (書評)『デカルトからベイトソンへ 世界の再魔術化』 モリス・バーマン〈著〉(2019/08/31朝日新聞) (書評)『専門知は、もういらないのか 無知礼賛と民主主義』 トム・ニコルズ〈著〉(2019/08/31朝日新聞) 専門知の死は政治の質を変えるというのが本書の結論だが、その兆候は日本にもある。議論を闘わせるべき党派が、「いいね!」によって結びつくような党派と化しているのはその証左である。 アストリッド建設の概算要求なし 日仏高速炉開発で経産省(2019/08/31琉球新報) 日本は高速増殖原型炉もんじゅの廃炉を決めており、アストリッド計画を高速炉開発の柱としたい考えだったが、今後の開発計画の先行きは不透明だ。 <金口木舌>追従はもうたくさん(2019/08/30琉球新報) エボラ熱の死者2千人に、コンゴ(2019/08/30京都新聞) 米国立衛生研究所(NIH)などが試験的に導入した薬剤で、患者の生存率が約9割に達したとの研究結果が12日に発表された。だが、紛争による治安悪化で封じ込めが難航し、終息の兆しは見えない。 「飛行訓練の自粛を」 米軍機窓落下で松川宜野湾市長 沖縄防衛局に申し入れ(2019/08/30琉球新報) やじ排除発言 「表現の自由」の曲解だ(2019/08/30東京新聞) しかし、駅前という開かれた場での選挙活動である。そこに集まった人たちには政権の支持者もそうでない人たちもいて当然だ。そうした場でも、政策への賛否を言い表すことは許されないのか。埼玉の事例は、やじで演説が続行できなくなるような悪質な行為に当たるとはとても思えない。・・・ 政権に異を唱える発言が、トラブル防止を名目に警察に排除される。公権力を行使する立場にある政治家は、表現の自由を尊重すると言うものの、実際に侵されても放置する。こんなことが安倍「長期」政権で続く。その背景に、批判や異論に耳を傾けようとしない不寛容な政権の体質があるとしたら、構造的問題であり、根が深い。 柏崎刈羽の廃炉 約束になっていない(2019/08/30東京新聞) 七基の原子炉を有する柏崎刈羽原発は、世界最大出力の原発だ。・・・ 結局、東電の方針からは、原発への強い“こだわり”ばかりがにじむ。遅々として進まない福島第一原発事故の後始末に苦しみながら、なぜかくも、原発に執着し続けるのか。 雨傘運動のリーダー拘束、香港 警察本部包囲と関係か(2019/08/30東京新聞) 31日には雨傘運動に絡み、民主派団体が普通選挙の実施を求める大規模デモを計画していたが、警察はデモを不許可とし、主催者側の異議申し立ても棄却された。民主派団体は30日、デモの中止を発表した。 |
漁港のアイドル「ルカ」が大けが スクリューと接触か(2019/08/30朝日新聞) 背びれの後ろに2カ所の切り傷があり、1カ所は動くと皮がめくれ上がるような深さだった。「助けたってくれ!」。中出さんが深日漁協に電話。元府立環境農林水産総合研究所主任研究員の鍋島靖信さん(65)や海遊館(大阪市港区)のスタッフらが駆けつけた。ルカは、ミナミハンドウイルカのオスとみられ、体重は300キロを超える。人なつこいとはいえ、治療するため捕獲しようとすれば激しく抵抗する可能性が高く、かえって状態を悪くする恐れがある。当面は漁協を中心に様子を見守ることになった。 鍋島さんは「残念ながら生存できる確率は低いかも」と懸念する。週末はルカを見ようと船で来る人たちも多いが、「傷を悪化させるので見に行くのは絶対に避けて」と呼びかける。 https://digital.asahi.com/articles/ 432円の万引き、勾留19カ月 訴訟能力争い長期化(2019/08/30朝日新聞) (社説)厚労政務官 辞任で幕引き許されぬ(2019/08/30朝日新聞) ましてや外国人労働者の受け入れは、安倍政権の肝いりで拡大しているさなかだ。その看板政策に関わる問題で、政府の人間が私腹を肥やそうとしていたのなら、とんでもない話だ。・・・ 安倍内閣では、閣僚らの口利き疑惑が後を絶たない。首相側近の甘利明・元経済再生相、片山さつき・地方創生相もいまだに説明責任を果たしていない。政権の姿勢が問われている。 フェイスブック、5億円申告漏れ 国税局指摘 低税率国に所得移転(2019/08/29東京新聞) 追徴税額は過少申告加算税を含め一億数千万円で、同社は修正申告したとみられる。日本法人は取材に「各国の法規制を順守するべく税務当局と連携している」と回答した。 プラごみ、分別しても半分は産廃に リサイクルの現実(2019/08/29朝日新聞) 「地球の肺」が呼吸困難 アマゾン火災、日本も関わりが(2019/08/29朝日新聞) 是枝監督新作「真実」に喝采 ベネチア映画祭が開幕(2019/08/29朝日新聞) https://digital.asahi.com/articles/ASM8X5JB5M8XUCVL01N.html |
(社説)文科相発言 異論排除を助長するな(2019/08/29朝日新聞) ・・・ 札幌市では、「安倍やめろ」などと連呼した男性と「増税反対」と叫んだ女性が、それぞれ警官に取り囲まれ、離れた場所に移動させられた。大津市でも、首相にヤジを飛ばした男性が遠ざけられた。 (論壇時評)異論と向き合う 分断防ぐ、感情的つながり ジャーナリスト・津田大介(2019/08/29朝日新聞) あらゆるメディアで「分断」という文字を見ない日はなくなった。「分断」を朝日新聞のデータベース「聞蔵2」で検索すると、2010年には316件だった記事数が、昨年2018年には704件と倍以上に増加している。 世界中で明らかになっているのは、保守・リベラルといったこれまでの枠組みへの不満と絶望だ。米国では従来の保守(右)、リベラル(左)の枠組みを超えて若者がリバタリアン(右)と新・社会主義(左)に分裂し、新しい政治運動になりつつある。双方の若者たちに取材した林哲矢は、金融資本主義が米国に不平等をもたらしているという共通の問題意識があるが、「原因の認識とそこから導かれる処方箋(しょほうせん)が正反対」と指摘した。リバタリアンは個人の自由の観点から政府の介入を減らして真の「機会の平等」を実現すべきだと考え、新・社会主義者は政府の積極介入(所得再分配)によって「結果の平等」を志向する。 AI兵器、どこまで認めるか 攻撃自ら判断「完全自律型」禁止の指針(2019/08/29朝日新聞) https://digital.asahi.com/articles/DA3S14156500.html 恐らくこれが最後の旅に…遺族男性の祈り深く 激戦地テニアン島で慰霊祭(2019/08/29琉球新報) しかし海辺に出た時に米軍に遭遇。隠れた岩陰に手りゅう弾を投げ付けられ、爆発で姉が頭を負傷し、西田さんも体中に破片が刺さった。動けなくなり、末っ子を置いたまま米軍に捕まって収容所に送られた。 環境少女、ヨットでNY着 温暖化防止へ「今、やろう」(2019/08/29琉球新報) 温室効果ガスの排出を抑制するため飛行機を使わず、今月14日にヨットで英南部を出発した。9月の国連の気候行動サミットに参加し、同世代の米国の若者たちと一緒に抗議行動もする予定。 「日系4世ビザ」高い壁 年4000人の来日想定… 現実は33人(2019/08/29東京新聞) 一九九〇年の入管難民法改正で、日系人は三世まで就労制限のない「定住者」として来日することが認められた。日系人は製造業などで働き、「雇用の調整弁」とも呼ばれながら平成の日本経済を支えた。 <働き方改革の死角>日本、続く賃金低迷 97年比 先進国で唯一減(2019/08/29東京新聞) 楽曲と織りなす「人間賛歌」 「ロケットマン」エルトン・ジョンの半生描く(2019/08/29東京新聞) 英ロックバンド「クイーン」の軌跡を描いた「ボヘミアン−」では、コンサートの再現に力を入れていたが、本作では名曲「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」などの楽曲を発表年にこだわらず、場面に合わせて使っている。 |
手こぎ航海 単独4700キロ スペインの冒険家 米西海岸からハワイ(2019/08/28東京新聞) 男性はスペイン人のアントニオ・デラロサさん。「冒険を続けるのは室内の仕事が苦手だから」と笑った。海洋プラスチックごみの問題の深刻さを訴えるのが狙いで、フェイスブックに動画などを投稿し続けた。 デラロサさんの特製ボードは、全長約七メートルで、太陽光パネルや衛星利用測位システム(GPS)などを備えている。 男子バスケ、高みに挑む W杯へ「史上最強」メンバー(2019/08/28朝日新聞) その存在は代表の同僚に刺激を与える。昨年、八村より一足先にグリズリーズでNBAデビューを果たした渡辺雄太(24)は「塁の活躍を見ると、もっと頑張らなければと思う」。世界ランク48位の日本は24日、22位と格上のドイツを86―83で破った。 京都の裏歴史、目を背けない 京大人文科学研究所教授の「ブラタカギ」(2019/08/28朝日新聞) しかし、明治時代には現在の祇園甲部歌舞練場の地には、梅毒を検査し患者を収容する駆黴(くばい)院があった。江戸時代から栄えた花街で、八坂神社に向かう祇園全体では、明治後期には約600人の芸妓、200人を超える娼妓(しょうぎ)もいた。 松原通りを東へ、六道の辻に向かう。清水寺へと続く辺りは「冥界の入り口」だった。中近世には葬送地に隣接し、ハンセン病者や下層の宗教者も住んだ。「ハンセン病者は差別もされたが、福をもたらす存在ともされた」・・・ブラタカギが表の京都観光でスポットの当たらない地を歩くのはなぜか。 「負の歴史は観光資源にならないと思われている。しかし性や死を隠蔽(いんぺい)した観光言説がなにをもたらすのかを、考えてほしい」 歴史を自分の見たいようにみる。それを補強するだけなら、観光は不健康だ。頭で歩いて、足で考える。ブラタカギ流であった。 |
今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。 |