(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう) |
終戦の日に考える 憲法の下 令和は流れる(2019/08/15東京新聞) 「一体(俺たちは)何のために戦ってきたんだ」 映画の一シーンです。実在の紳士は幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)。当時七十二歳。この二カ月後、首相となって日本国憲法の成り立ちに深くかかわっていきます。・・・ 平成から令和へと時代が移ろう時にこそ、流れを遡(さかのぼ)り、確かめておきたいことがあるからです。昭和の先人たちから受け継ぐ不戦の誓い、すなわち平和憲法の源流はどうであったか、と。その映画づくりが大詰めと聞いて、幣原生誕の地、大阪府門真市を訪ねました。三年後に迎える生誕百五十年の記念事業で、人類平和にかけた生涯を綴(つづ)る手作り映画です。題名は「しではら」。 「地元でもあまり知られていなかった元首相の、高潔な理想を後世に伝えるため、まずは名前の読み方から知ってもらおうと。多くの人に平和を考えるきっかけを届けたい」。・・・ 幣原の「戦争放棄」は、後世の人類を救うための「世界的任務」でもありました。源にあったのは高潔なる平和の理想です。七十四年が過ぎました。いま令和の時代を受け継ぐ私たちが、いまもこの源から享受する不断の恵みがあります。滔々(とうとう)たる平和憲法の清流です。幣原の深い人類愛にも根差した不戦の意志を、令和から次へとつなぐ流れです。流れる先を幾多の先人が、世界が、後世の人類が見つめます。止めてはいけない流れです。 米中対立 新たな火種に 香港デモ長期化(2019/08/15東京新聞) 【北京=坪井千隼】香港から犯罪容疑者の中国移送を可能とする「逃亡犯条例」改正案に反対する香港デモに対し、中国側が実力行使を含めた本格介入をちらつかせ、威嚇姿勢を強めている。中国政府は香港に隣接する広東省深センに武装警察を配置した。これに対しトランプ米大統領は十三日、ツイッターで中国の動きに言及し、流血事態につながりかねない中国の直接介入をけん制。香港問題が貿易摩擦を抱える米中関係の新たな火種となった形だ。 アイヌ差別 悲劇に重ね シェークスピア「旺征露(オセロ)」 ロンドンで上演(2019/08/15東京新聞) シェークスピアの悲劇「オセロ」の主人公を世界で初めてアイヌ民族として描いた演劇「アイヌオセロ 旺征露(オセロ)」が八月上旬、ロンドンで上演された。四百年前に書かれた黒人と白人の人種差別をアイヌと和人に投影し、古今東西に共通する人間の愚を表現した本作。ロンドンの劇場側は「欧州連合(EU)離脱で分断する英国でこそ見てほしい」と招待した。 ・・・舞台上部の英語字幕で鑑賞した地元の学生アンドレ・バロッカさん(25)は「初めてアイヌを知った。西洋の植民地支配のように、日本でも差別があったのか」と感慨深げに語った。・・・ バーマさんは「英国は今、かつてないほど分断している」と嘆く。「昨日もインド系の同僚が、路上で六歳ぐらいの子供から『国へ帰れ』とののしられた。EU離脱の混乱以降、人々の心はどんどん狭量になり、事態は悪化している」 そんな状況下だからこそ、演劇の力に期待する。「二時間の鑑賞が異世界へいざなってくれる。役者がつむいだ異文化の物語を受け取った時、観客の心のありようは変化する。異なる世界へ心を開けば、多様性への理解につながるはずだ」・・・ <オセロ> 英国出身の劇作家ウィリアム・シェークスピアの四大悲劇の一つ。1604年に書かれ、同年11月、国王ジェームズ1世を迎えたロンドン・ホワイトホール宮殿での上演が最古の記録。物語はイタリア・ベネチアで北アフリカ出身の武将オセロが白人の妻をもらうが、部下から聞かされた妻の不貞という虚偽の情報を信じ妻を殺害。妻の無実を知ると自らも命を絶つ。人種差別がもたらす憎悪、不信感、劣等感を描いている。 れいわ旋風が吹いた沖縄 山本太郎代表が語る辺野古問題と次期衆院選の戦略(2019/08/15琉球新報) ―沖縄の現状をどうみてきたか。 ―今後、辺野古の問題にはどう取り組むか。 <社説>米軍機事故の対応策 危機管理は政府の責務だ(2019/08/14琉球新報) 印パ 対立激化 カシミール巡り 軍事衝突懸念も(2019/08/14東京新聞) <米国民として 日系人と戦争>(3)抵抗 強制収容 分断生んだ(2019/08/14東京新聞) オスプレイ 住宅地へ銃口 昨夏から頻発 住民不安(2019/08/14東京新聞) 熱中症で1万2751人搬送 死者、20道府県で23人(2019/08/14東京新聞) 3週間以上の入院が必要な重症は400人、短期入院が必要な中等症は4554人だった。 「森友」捜査終結 幕引きも忖度なのか(2019/08/14東京新聞) 「起訴するに足りる証拠を収集できなかった」と説明したが、納得はできない。検察もまた政権に忖度(そんたく)か、政治判断かと、国民の間で疑念が広がろう。・・・ とくに国有地で開校予定だった小学校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が一時、就任していた。財務省近畿財務局などで作成された文書では十四件の改ざんが行われ、昭恵夫人の名前や「特例的な内容」などの文言が削除された。交渉記録の廃棄まで行われた。 極めて悪質な事案だったといえる。検審は「文書を改ざんする行為は一般市民感覚からすると、いかなる理由があっても許されない」と厳しく批判した。当然の不信であり、怒りの言葉だった。・・・行政の公平性がゆがめられたのか、国会でウソの答弁がまかり通ったのか、忖度が行政をむしばんでいるのか…疑念は民主主義社会の根幹をも揺るがしている。 真相解明が果たされぬままでは、国民の「知る権利」も毀損(きそん)される。幕引きは許されない。国会が頬かぶりしたら、行政ばかりか政治への信頼も失われてしまう。 (#ひきこもりのリアル 扉の向こうで:上)自室に30年、発作と焦燥 52歳、相談先なかった(2019/08/14朝日新聞) 20代でひきこもり状態になり、6畳間でラジオを聴いたり、ベッドで寝そべったり、新聞を読んだり。約30年も続くとは考えもしなかった。 昭和の初めに生まれた両親と、3歳上の姉との4人暮らし。土木建設関連の会社を営んでいた父には「怠けるな。働け」と毎晩のように怒られた。「人が怖い。体調が悪い」と訴えても聞き入れてもらえなかったという。当時は「ひきこもり」が今ほど理解されていなかった。穏やかな性格の母は、男性を責めなかった。だが、男性は一緒に食事をする時も、無言で食べ終わるとすぐに自室へ。「タダメシの罪悪感」があった。 福島第一汚染水、情報公開要請へ 韓国外交省が方針(2019/08/14朝日新聞) (社説)ハンセン病と差別 理解と克服への道を探る(2019/08/14朝日新聞) かつて元患者がつかっていた家屋に、11の作品が点在する。 「Nさんの人生・大島七十年」は、絵本作家の田島征三さんの作。16歳での離郷、療養所で重症者の看護を命じられた強制労働、同じ病の女性との結婚と妊娠、中絶……。廊下を進むと、部屋ごとにNさんの苦難の歩みが絵巻物風に示される。・・・「人間を棄(す)ててきた島に価値はない。誰も来ない」。そんな声が強かったが、療養所自治会の森和男さんは「何があったか知ってもらうためにも、できるだけ多くの人に来てほしい」と考え、島の「開放」を進めた。 (声)日本の空にオスプレイは不要(2019/08/14朝日新聞)地方公務員 錦織弥生(千葉県 42) 陸上自衛隊のオスプレイを陸自木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備する防衛省の方針について、3日、市内で開かれた市民説明会に参加しました。三つの不安を感じました。一つ目は運用のあいまいさです。配備期間は「暫定」とされ、明示されませんでした。・・・二つ目は配備の理由です。担当者は安全保障環境の厳しさを挙げていました。国民の命を守るためというのはわかりますが、事が起これば真っ先に攻撃されるのは敵の基地です。そうなったら市民全員を守れるのでしょうか。 三つ目は市民の分断です。既に賛成派、反対派の間に見えない溝を感じました。このままなし崩し的に受け入れることになれば、オスプレイさえなければ生まれなかった対立を生みます。だからといって「恒久配備予定地である佐賀空港へ」とは言えません。佐賀の方々にも同じように苦しい思いがあるはずです。様々な状況を考えるに、今、日本の空にオスプレイは要りません。 戦争孤児、きょうだいへの思い 生きのびた兄「一緒に暮らそう」(2019/08/14朝日新聞) 親を失った永田さんは、戦後も半年以上、疎開先に残った。5年生になるとき、東海地方の母の実家に引き取られたが、極度の食料不足のなか針のむしろにいるような毎日。家の物が紛失すれば犯人扱いされた。耐えきれず兄に手紙を書いた。北陸地方の旧制専門学校に進み、下宿生活をしていた兄は、すぐ永田さんを迎えに来てくれた。6畳一間の下宿での兄妹2人の生活。両親が実家に預けていた着物などを売って日々をしのいだ。 (患者を生きる:3858)眠る 読者編:2 見えない耳鳴りのつらさ(2019/08/14朝日新聞) メニエール病で、耳鳴りの症状に苦しんでいます。ものすごく音が響いて、つらいです。ブリキのバケツを頭からかぶり、そのバケツを棒でたたかれているような感じです。水の音、新聞紙をめくる音。外出すれば車や電車の音、買い物に出かけたスーパーでの放送……。どれも耐えがたく、耳栓をし、イヤーマフラーを耳にあてて保護し、耐え忍んでいます。こういうつらさを医師に訴えても、「気にしすぎないで」といわれるばかりです。この病気は外から見えません。これまでかかった医師のなかには「生死にかかわる病気じゃないから」と平気で言ったり、「これぐらいで」と言ったりする人もいて、ひどく傷つきました。 企画展中止、学者が批判声明(2019/08/14朝日新聞) (モノ語る 1945―2019)対馬丸に乗せていなければ 姉2人の死、父と母は沈黙(2019/08/14朝日新聞) 母33歳、父35歳。1944年の夏に事件は起きた。 サイパンが米軍に占拠され、次は沖縄が戦場になるとみた政府は、沖縄から本土への疎開を閣議決定した。外間さんの両親は長女の美津子さん(当時10)、次女の悦子さん(当時8)を九州をめざす「対馬丸」に乗せることを決めた。外間さんは幼く、疎開学童には含まれなかった。 8月21日、対馬丸は約1800人を乗せて出港。翌22日夜、魚雷攻撃を受けて炎上し、鹿児島・悪石島沖に沈んだ。氏名がわかっているだけで死者1484人(2018年8月現在)。うち、784人が疎開学童だった。その中に、外間さんの2人の姉もいた。 |
インパール作戦「日本兵かわいそう」地元が語り継ぐ歴史(2019/08/13朝日新聞) ガイド業とは別に文献を読み、地元のお年寄りたちへの戦時体験の聞き取り調査を進めた。「日本兵から悪いことはされなかった」「日本兵の暴力は恐ろしかった」――。お年寄りにはそれぞれの体験があった。 国内外の戦争の跡地を訪ねて感じたこと(2019/08/13朝日新聞) 科学技術研究者は戦跡を訪ね、歴史をゆっくり考える余裕を持ってほしい 人口5万の島国に中国の影 夢の開発計画、内政揺るがす(2019/08/13朝日新聞) 投票結果は16対16の賛否同数。ハイネ氏は辛うじて政権の危機を脱し、計画も食い止めた。だが今年11月に総選挙が予定され、結果次第で開発計画が進む可能性は残る。マタヨシ市長は「私の祖父母も長兄もおばも(水爆実験の)ヒバクシャだ。広島も長崎も観光地となり、発展した。同じ希望を持つべきだ」と話す。 「大学にヘリが落ちた」煙、悪臭の方向に急ぐ 現場は米軍が封鎖、県警を排除 15年前に沖縄で起きたこと(2019/08/13琉球新報) 「取材のため中に入りたい」。米兵に話し掛けたが、「誰も入れるなと命じられている」と取り付く島もなかった。・・・日本を取り巻く安全保障環境は不安定さを増している。二度と戦争を経験しないためにも、外交や安全保障政策は重要だ。抑止力の要は空軍や海軍とされる。在沖米海兵隊がなくても抑止力は維持できると主張する専門家もいる。 大学に米軍ヘリが墜落した事故から15年 若者たちが証言を記録する理由(2019/08/13琉球新報) ロシア爆発、小型原子炉に関連 原子力利用の新型兵器(2019/08/13琉球新報) 米、低所得者の移民制限へ 10月実施、人権団体反発(2019/08/13東京新聞) 愛媛の誤認逮捕 尊厳を傷つける捜査だ(2019/08/13東京新聞) そもそも女子大生はタクシーには乗車していなかった。代理人弁護士が今月一日に女性の手記を公表した。・・・ 女子大生は一貫して容疑を否認して、「本当の犯人を捕まえてください」と訴えた。でも「犯人なら目の前にいるけど」と決め付けた態度だった。タクシーに乗車していないことも「記憶ないの? 二重人格?」「罪と向き合え」などと一蹴するありさまだ。 問題なのは取り調べの在り方と裏付け捜査の不十分さだ。強く否認しているのに「刑事全員が私の話に耳を傾けなかった」ことは深刻だ。自白があれば簡単に事件処理ができると考えたのなら甘すぎる。「就職」という大学生が最も敏感な言葉を使って自白を迫るやり方は卑劣に感じる。不利益方向への誘導にあたろう。 五月から警察の呼び出しにも素直に応じてきた。逃亡の恐れもない。そもそも逮捕は必要だったのか。手錠をかけられたショックはいかばかりか。 |
香港国際空港、運航不能に 逃亡犯条例、ロビーで数千人抗議(2019/08/12東京新聞) ロヒンギャ2年 ミャンマー国籍与えよ(2019/08/12東京新聞) <つなぐ 戦後74年>「プーク」90周年 戦禍をくぐった人形劇団(2019/08/12東京新聞) プークは1929(昭和4)年創立。当時のメンバーには後に東京新聞の編集局長を務めた土方正巳(ひじかたまさみ)もいた。戦前から戦後の困難な時代を耐えて、劇団の基礎を作ってきたのは、長年劇団を率いた川尻泰司(たいじ)(1914〜94年)だ。「川尻が大変な時代の苦労をくぐり抜けてきたことが、活動の原動力になったのかもしれない」。演出家で俳優の竹内とよ子(85)が偉大なリーダーを振り返る。・・・ 川尻は劇団でカリスマ的な存在だった。21歳から劇団で活動している竹内は入団面接での川尻の言葉が忘れられないという。プークの劇に感動して受けた面接だったが、竹内は(1)家族らが反対している(2)演劇の経験がなく自信がない(3)人形劇では食べていけるか不安−と三つの悩みを打ち明けた。これに対して川尻の答えはこうだった。(1)は「物が動けば、空気は動く。あなたが何かやりたいと言ったら周囲がざわつくのは当たり前だ」。(2)には「才能は育てるものだ」。(3)には「プークに入って餓死した人はまだいない」。 |
原発安全対策費5兆円超 対テロ、膨張続く 「最安」評価、影響も 電力11社(2019/08/12朝日新聞) カシミール、怒り、叫び 住民「裏切り」モディ政権に反発(2019/08/12朝日新聞) 9日、同州スリナガル。外出禁止令を無視して、閉鎖された学校の様子を見に来たという体育教師のジャハンギールさん(29)は、自治権剥奪(はくだつ)について、そう憤りをあらわにした。 (地球24時)ミャンマーで地滑り、51人死亡(2019/08/12朝日新聞) 夢応援してくれた「恩人」へ 御巣鷹で30年ぶりの報告(2019/08/12朝日新聞) そのおじさんが「恩人」になったのは、高校3年生の秋。バレエダンサーになりたかった多田さんが進学を勧める父親の猛反対にあった時だった。このことを聞いた昌令さんは、兵庫から東京への出張帰りにわざわざ神奈川県の多田さん宅に立ち寄ってくれた。夢を語る多田さんの話を黙って聞き終わると、「私は応援するから」と一言。その後に帰宅した父親を一晩で説得してくれたという。 |
今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。 |