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(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

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2019/08/09sankaku08/12

<社説>沖国大ヘリ墜落15年 対等な日米関係の構築を(2019/08/12琉球新報)
 宜野湾市の沖縄国際大に米海兵隊所属の大型輸送ヘリCH53Dが墜落してから、13日で15年になる。事故は沖縄の社会に大きな衝撃を与え、県民は大学に隣接する米軍普天間飛行場の一日も早い返還を強く求めてきた。だが今も大学や周辺住宅地の上空を米軍機が日常的に飛び交う。

 大学内の現場跡地には、小さな公園が整備されている。記憶の風化にあらがうように焼け焦げたアカギの木が立ち、被災した校舎の壁の一部が設置されている。モニュメントにはこう記されている。「米軍は事故直後から墜落現場を一方的に封鎖し、本学関係者の要請する緊急かつ必要最小限度の立ち入りはもとより、沖縄県警の現場検証さえ拒否するなど『国家主権』が侵害されている異常な状態が続いています」。大学が設置した対策本部が発生2日後に出した抗議文の一節だ。
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-970573.html

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EU離脱で記念硬貨発行か 英紙「数百万枚計画」(2019/08/12琉球新報)
 【ロンドン共同】10月末に予定される英国の欧州連合(EU)離脱に合わせ、英財務省が記念の50ペンス(約63円)硬貨を数百万枚発行して流通させることを検討していると、11日付の英紙サンデー・テレグラフが伝えた。硬貨流通の計画を進めることで、離脱実現への強い決意を国民に示す狙いがあるとみられる。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-970630.html

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福島第1原発ADR打ち切り急増 18年、東電の和解拒否で(2019/08/12東京新聞)
東京電力福島第1原発事故の賠償を求め住民が申し立てた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、国の原子力損害賠償紛争解決センターの和解案を東電が拒否し、センターが手続きを打ち切るケースが2018年から急増している。センターは、東電が和解に応じず膠着状態となり、解決の見込みがないまま手続きが長期化したことから、住民に訴訟も検討してもらうための対応だと説明している。 東電は賠償への姿勢を14年に示した「三つの誓い」で「和解案を尊重する」と表明している。住民側の弁護団は誓いを実行していないとして東電を批判している。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019081101001569.html

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グアテマラ、右翼候補リード 大統領選の決選投票(2019/08/12東京新聞)
 【グアテマラ市共同】中米グアテマラで現職モラレス氏の任期満了に伴う大統領選決選投票が11日、実施された。各種世論調査では、右翼の野党バモスのアレハンドロ・ジャマテイ氏(63)が中道左派の野党、国民希望党(UNE)のサンドラ・トレス氏(63)をリード。6月の第1回投票ではトレス氏が首位、ジャマテイ氏が2位だった。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019081201001107.html

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ノートに浮かぶ 児童の心 千葉市の元小学校教諭・福田さんが出版(2019/08/12東京新聞)
 元小学校教諭の福田節子さん(78)=千葉市若葉区=が六月、二十数年間の児童とのやりとりをつづった「心のノート」をまとめた本を出版した。ノートには、児童の日々の出来事や人に対するうれしさや悲しさなど豊かな感情がつづられており、福田さんは「当時の子どもたちがそれぞれに感じた真っすぐな心情を残したかった」と話している。 ・・・「児童が書いたとは信じられないような機微に触れる表現がたくさん記されている」と福田さん。「当時の児童に読んでほしい」「全国の先生に子どもの心の豊かさを知ってほしい」との気持ちで出版を決めた。

 教室で無口だった女子児童は運動会で相手チームに勝つと「うれしくてゴムまりのようにはずんでかえった」と書いた。また、心のノートについて「かくしてることだってはき出しちゃう」。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201908/
CK2019081102000161.html?ref=rank

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<つなぐ 戦後74年>毎日上映 土浦の劇場「聖地」に 「この世界の片隅に」(2019年8月10日東京新聞)
 太平洋戦争下の日常を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直(かたぶちすなお)監督)の劇場上映が二〇一六年十一月の公開以降、一日も途切れず続いている。今月八日には千日連続となり、記録を支える土浦市の劇場は「聖地」として注目を集め、全国からファンが訪れている。

 「【ずっと毎日上映中】土浦セントラルシネマズ」。最新の劇場情報などが日々更新される片渕監督のツイッター。同劇場の寺内龍地(りゅうじ)社長(64)は「監督はことあるごとにうちの名前を出してくれる。こんなにうれしいことはない」と話す。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/
201908/CK2019081002000161.html?ref=rank

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レバノン紙、一面黒塗り 政治停滞に「目を覚ませ」(2019/08/11東京新聞)
 【カイロ=奥田哲平】レバノンの英字紙「デーリー・スター」が八日付の新聞一面を黒塗りにして発行した。宗派対立で停滞する政治や、財政危機などに警鐘を鳴らす狙い。最終面で「手遅れになる前に目を覚ませ」と訴えた。・・・ ナディム・ラディキ編集局長は本紙に「記事を掲載しないのは難しい決断だった。だが、問題を放置すれば国が崩壊する危機にある。政治家だけではなく、国民にショックを与えなければ、と考えた」と語る。 レバノンでは有力紙「アンナハル」も昨年十月、新内閣が発足しない政治低迷に対し、空白の紙面で抗議の意志を示した。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/
world/list/201908/CK2019081102000142.html

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<各駅停車>虐待事件のその後(2019/08/11東京新聞)
 厚生労働省によると、家庭内で虐待を受けるなどして、児童養護施設に保護される子どもたちは、全国で約三万人。原則十八歳で退所した後は、一人で生きていくことになる。電車やバスの乗り方さえ教えられる機会が乏しく、いざ一人暮らしを始めると、とまどうことが多いという。

 施設には自分より幼い子どもたちがいて、職員の忙しさを誰よりも理解している。家族代わりだった職員にも本当の家族にも頼りづらい。そんな彼らを社会の大人が支えていこうと、施設出身者が集える家「クローバーハウス」がさいたま市浦和区にできた。

 施設長のブローハン聡さん(27)は、地域交流を深めたいと話してくれた。「虐待事件は発覚時にニュースになるけれど、その後は忘れ去られてしまう。施設を出た若者の多くが、人とのつながりを必要としていることを知ってもらいたい」。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/
saitama/list/201908/CK2019081102000162.html

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1944年、多くの犬が命を奪われた 当時を知る女性からの手紙(2019年08月08日j京都新聞)
戦時中、命を奪われたのは人間だけではなかった。京都府の旧木津町(現木津川市)で飼い犬が供出される様子を目撃した京都市の女性が、当時の記憶を初めて手紙にしたためて木津川市に寄せた。毛皮や食肉としての利用、狂犬病の流行防止のため、戦争末期にはペットの供出が各地で行われたとされる。女性は幼心に焼き付いた異様な雰囲気を鮮明に覚えており、「命を粗末にする戦争は残酷」と憤る。手紙は木津川市役所で6日から始まる「平和パネル展」で紹介する。 京都市伏見区の原悦子さん(78)。父が木津警察署に勤めており、署の敷地にある官舎で暮らしていた昭和19(1944)年春、犬の鳴き声が耳に届いた。

 「なんで鳴いているの」。傍らで縫い物をしている母に尋ねると、顔も上げずに「今日は犬の供出をしたはるの」。意味が分からず、戸を開けてのぞくと、たくさんの犬が箱に入れられたり、建物の柱にくくりつけられたりしていた。そこへ、子犬3、4匹と親犬を乗せたリヤカーを若い女性が引いてきて、さっと置いて立ち去るのを見た。「きれいな女性だった。でも無表情で、彫刻のように硬い雰囲気のシルエットを今でも覚えている」

 その後、家族で犬の供出が話題に上ることもなかったが昨年、インターネットで偶然、北海道で動物の供出があったとの情報を目にした。2人の姉に自身の記憶を話すと、姉たちも、大人が犬を建物の後ろへ引っ張っていくのを見ていて「子どもが見るものじゃない」と怒られたこと、建物の裏で犬が撲殺されるのを目撃したことを話してくれた。・・・ 原さんは昔から動物好きで、現在は猫9匹、ウコッケイ4羽と暮らす。犬を供出した女性の様子を思い返し「反対すれば非国民と思われかねない。感情を押し殺していたのでは」と心情を推し量る。「みなさんの記憶にとどめておかないと、と思って手紙を書いた。戦争を知らない世代も、戦争について知ろうとしてもらいたい」と話す。
https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20190808000062

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独で世界的な環境保護行動に参加(2019/08/11京都新聞)
福島の高校生9人 【ベルリン共同】再生可能エネルギーの先進地ドイツを訪れた福島県の高校生9人が9日、首都ベルリンで、早急な地球温暖化対策を求める若者の集会に参加した。スウェーデンの少女グレタ・トゥンベリさん(16)が始めた世界的な行動の一環で、ドイツの若者ら数百人と再生エネルギー拡大を訴えた。

 9人は再生エネルギーについて学ぶとともに、2011年の東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の体験を伝えるため、日本のNPO法人「アースウォーカーズ」の支援でドイツを訪れた。ドイツは事故を受け、22年までの脱原発を進めている。
https://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20190810000026

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原子力企業の職員5人死亡 ロシア、ミサイル実験場爆発事故(2019/08/11朝日新聞)
ロシア北部アルハンゲリスク州の海軍ミサイル実験場で起きた爆発事故をめぐり、同国の国営原子力企業「ロスアトム」は10日、同社職員5人が死亡、3人が負傷したと明らかにした。国防省は同省職員と関連企業職員の2人が死亡、6人が負傷と発表していたが、5人との関係は不明。ただ同省筋も同日、インタファクス通信にロスアトムの専門家らの死亡を認めた。・・・インタファクス通信によると、爆発後の放射能レベルについて、国防省が「正常値」とする一方で、セベロドビンスクの市当局は一時的に危険とされるレベルを超えて毎時2マイクロシーベルトに上昇したとしていた。専門家からは、爆発はプーチン大統領が開発を明らかにした原子力推進型ミサイルの実験と関係しているとの見方も出ている。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14136303.html

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(社説)森友捜査終結 民主主義が問われる(2019/08/11朝日新聞)
学校法人森友学園(大阪市)への国有地売却や財務省の関連文書改ざん・廃棄をめぐる大阪地検特捜部の捜査が終わった。特捜部が昨年5月、38人の関係者を不起訴とした後、大阪第一検察審査会が佐川宣寿(のぶひさ)・元財務省理財局長ら10人について「不起訴不当」とした。それを受けて再捜査が行われたが、結論は変わらなかった。財務省はなぜ、鑑定価格から9割近く、8億円余も値引きして国有地を森友側に売却したのか。その決裁文書や報告書の改ざんと廃棄は誰が、なぜ判断し、どう実行されたのか。

 特捜部は「必要かつ十分な捜査をしたが、起訴するに足りる証拠を収集できなかった」と説明した。これでは何をどう追加捜査したのかさえわからず、疑惑は晴れないままだ。・・・ 森友学園が開校を目指していた小学校の名誉校長に昭恵氏が就いていたことが、一連の問題の背景にあったのではないか。そんな見方を裏付けるかのように、文書から昭恵氏らの名前が削除されていたことがわかった。首相は「私や妻が関わっていれば、首相も国会議員もやめる」と発言したが、自ら解明に動くことはなかった。行政が正常に機能しないのならば、国会がただすしかない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14136196.html

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英女王、政界の統治能力に失望 EU離脱混迷、英紙報道(2019/08/11東京新聞)
【ロンドン共同】英国が欧州連合(EU)からの離脱を選んだ2016年の国民投票以降、英国政治の混迷が続く中、エリザベス女王が政界の統治能力の欠如に対して非公式に失望を示していたと、11日付サンデー・タイムズ紙が伝えた。国民投票で離脱が決まり、当時のキャメロン首相が辞任した直後の非公式行事で、女王が失望を表明したとされる。政界はEU離脱派と残留派などの間で対立が深まり、王室筋によると、政治家のリーダーシップに対する女王の「怒りや失望」はその後も一段と強まっているという。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019081101001291.html

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トランプ氏と親交の米富豪が自殺 エプスタイン被告、NYの施設で(2019/08/11琉球新報)
 【ニューヨーク共同】少女らへの性的虐待などの罪で起訴された富豪ジェフリー・エプスタイン被告が米ニューヨーク・マンハッタンにある施設内で自殺したことが10日、分かった。米メディアが伝えた。被告はトランプ米大統領との親交で知られた。エプスタイン被告は10日朝、首をつった状態で見つかった。被告は無罪を主張していたが、保釈が認められていなかった。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-970210.html

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イエメン分離派が大統領宮殿占拠 内戦混迷、クーデターと暫定政権(2019/08/11琉球新報)
 【カイロ共同】内戦が続く中東イエメンの南部アデンで10日、南部の分離独立を主張する「南部暫定評議会」(STC)がハディ暫定大統領の宮殿などを占拠した。複数の現地報道が伝えた。アデンに拠点を置くハディ暫定政権は「クーデターだ」と非難する声明を出した。両者は内戦で親イラン武装組織フーシ派と戦ってきたが、情勢はさらに混迷を深めそうだ。

 内戦はハディ氏を支えるサウジとアラブ首長国連邦(UAE)が15年に軍事介入して泥沼化してきた。
https://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-970222.html

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(アフリカはいま TICAD7)人口増、流入やまぬ海上スラム(2019/08/11朝日新聞)
 アフリカ最大の2億人もの人口を誇るナイジェリアの都市ラゴス。高層ビルの建設ラッシュが進み、市場は大勢の人でにぎわう。その一角に、世界最大規模の海上スラム「マココ」があった。「毎日のように子どもが生まれ、人々が移住してくる。住民の多くは、他に行くあてもない。仕事も学校も病院も不足している」。住民の教育や開発支援をするアイディ・ベンジャミンさん(27)は訴えた。

 海上部分と埋め立てられるなどした陸地部分からなり、地方や隣国から貧困層を吸い寄せる。面積は50ヘクタール(東京ディズニーランドと同規模)前後と推定。地元政府は景観の改善などのため、一部を取り壊してきたが流入は止まらない。住民は数十万人とも言われるが、正確には分からない。・・・ アフリカ随一の産油国であるナイジェリアの国内総生産(GDP)は、約4千億ドル(約42兆円)に上り、アフリカ最大だ。だが、世界銀行が定めた1日1・9ドル未満の貧困ラインで暮らす人は人口の半数近い約8700万人で、世界最多とも言われる。国際NGO「オックスファム」は「ナイジェリアの貧富の差は極めて深刻で、富裕層5人が持つ財産約300億ドルで、国内の極度の貧困を解決できる」と指摘する。・・・アフリカは約13億の人口を抱える。2050年には倍増し、世界人口の4分の1を占める見通しだ。アフリカと向き合うことは、人類の未来を考えることにほかならない。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14136261.html

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香港で数千人規模のデモ(2019/08/11京都新聞)
海底トンネルや道路封鎖 【香港共同】中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡り、香港の新界地区で10日、数千人規模の抗議デモが行われた。一部若者らは各地を転々として海底トンネルや道路を封鎖したり、ショッピングモールを占拠したりした。警官隊はデモ隊を排除するため、催涙弾を使用した。

 警察は安全上の問題があるとしてデモを許可しなかったが、決行された。抗議活動が本格化して2カ月がたち、香港政府は過激デモへの取り締まりを強化。警察の強制排除に反発した若者が、さらに抗議をエスカレートさせる悪循環に陥っている。
https://www.kyoto-np.co.jp/international/article/20190810000094

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週のはじめに考える 強制隔離に抗った医師(2019/08/11東京新聞)
ハンセン病患者や元患者、家族に苦難を強いた国の強制隔離政策。医学的見地からその非人道性と闘った人がいました。京都帝国大の小笠原登医師です。小笠原登は、一八八八(明治二十一)年、愛知県西部の甚目寺(じもくじ)村(現あま市)の真宗大谷派円周寺に生まれました。

 祖父の啓実(けいじつ)は漢方医でもあり、小笠原は京都帝大で医学を学びます。一九二六(大正十五)年から大学病院でハンセン病(らい病)治療を担当。三八(昭和十三)年には、ハンセン病患者の診察・研究に当たる皮膚科特別研究室主任となりました。 感染力が弱く、特効薬で完治するハンセン病ですが、当時は感染力が強く、「不治の病」ともされていました。国は三一(昭和六)年、らい予防法(旧法)を制定して、すべての患者を強制的に隔離することを法制化します。

 患者らは家族との離別を強いられ、療養所への入所後には、本名を捨て改名することを余儀なくされました。非人間的な扱いをされた患者や元患者だけでなく家族も偏見や差別にさらされます。筆舌に尽くしがたい苦難や苦痛を、国の誤った政策が与えたのです。・・・ 

強制隔離が法制化された三一年には「らいは不治の疾患である」「らいは遺伝病である」「らいは強烈な伝染病である」という三点を「迷信」だとして、国の強制隔離政策に挑戦するかのような論文を発表します。・・・感染力が弱い伝染性の疾患であれば、免疫力を高めれば予防、治癒できるのは、今では当然です。

 しかし、小笠原の学説は学界に受け入れられず、強制隔離政策は継続されます。国の指示で都道府県などによる「無らい県運動」も展開されました。全国で「患者狩り」が行われ、患者は療養所に強制的に収容されていきました。

 太平洋戦争が終わり、基本的人権の尊重が明記された日本国憲法の施行後も国の隔離政策は変わらず、元患者や家族に対する偏見や差別が続きます。有効な薬が開発され、治療法が確立されてからも強制隔離を正当化するらい予防法が新法として残ったからです。・・・ 学界と対立する孤立無援の中、ハンセン病は治るという信念を貫き、国の隔離政策に抗(あらが)った医師、小笠原登。その生きざまは、私たちに進むべき道を示しています。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/
column/editorial/CK2019081102000158.html

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第五福竜丸の教訓(2019年8月7日東京新聞)
 東京・夢の島にある都立第五福竜丸展示館。リニューアルしたというので見に行った。入ると眼前に船体がある。そして死の灰も。一九五四年三月、米国のビキニ水爆実験の際、百六十キロ離れた海域で被ばくした。展示館のパネルには、多くのマグロ漁船が被ばくしていたことも記されている。漁船八百五十隻が五百トン近いマグロを処分した。

 「秋から冬にかけて汚染海流が日本の沿岸にたどりつき、汚染魚が捕れるようになった。しかし国・厚生省は魚の検査を1954年12月末で打ち切ってしまった」とある。

 調べてみると、静岡県焼津市の市場では、大みそかの午前中まで検査をし、基準値超えのマグロがあった。午後からは検査がなくなり、すべてのマグロが出荷されたという。

 こうして汚染魚は“ゼロ”になった。 パネルは、日米両政府が「法律上の責任問題とは関係なく慰謝料として200万ドル(当時、7億2000万円)をアメリカが支払う」という交換公文を五五年一月四日に交わして「すべてを終わったものとしました」と説明する。「完全かつ最終的合意をした」ということだろうか。残念な説明が次にあった。「水産業界には5億8000万円が支払われ」たが「多くの乗組員には補償もなく健康診断などもおこなわれなかった」。元乗組員らは二〇一六年、国家賠償請求訴訟を起こした。
https://www.tokyo-np.co.jp/
article/column/ronsetu/CK2019080702000175.html

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人道に反するような行為【コラム】筆洗(2019/08/10東京新聞)
 人道に反するような行為であっても、ひとたび行われてしまえば、二度目への歯止めは弱くなる。二十世紀の思想家、ギュンター・アンダースは、この危うい人間性のメカニズムを「ナガサキ・シンドローム」と呼んでいる▼広島への原爆投下で、衝撃的な惨状を知ったはずなのに、米軍は三日後、長崎に二回目を決行した。そこからの言葉であろう。第二次大戦には、同じ心理を思わせる惨事が他にもある・・・その思想が近年見直されているのは、人間性への懸念が、また現実の不安になっているからではないか・・・核戦力の廃棄に逆行する核兵器大国、米ロの動きがある。両国は新型の核兵器開発をすすめようとしている。それが現状である▼平和祈念式典とは歯止めが弱体化した世界で、長崎の次がないよう訴える場であるのかもしれない。山脇さんは英語で、長崎を最後の被爆地とするために力を貸してくださいと述べた。次を出さないため声を上げ続けるしかないのだろう。
https://www.tokyo-np.co.jp/
article/column/hissen/CK2019081002000162.html

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再会かなわず 少女命絶つ 不法移民規制強化の米 父拘束(2019/08/10東京新聞)
 中米ホンジュラスから米国に逃れてきた十三歳の少女、ハイジ・ガメスガルシアさんが七月、自らの命を絶った。父親のマヌエルさん(34)が三度目の不法入国で拘束されたことに絶望していた。・・・ マヌエルさんは娘の将来と身の安全を考えてニューヨークの親類に娘を託し、自らも続く道を描いた。ハイジさんは一六年、母国の治安情勢を理由に難民認定を受けた。一方、米移民・関税執行局(ICE)によると、マヌエルさんは一六年と一七年の二度にわたり国境付近で身柄を拘束され、難民申請が認められず強制退去に。さらに今回、六月一日に国境をまたいだところで、また捕まった。

 ハイジさんが命を絶ったのは、その約一カ月後だった。拘束直前に「もうすぐ会える」と電話で励まし合ったのが最後の会話。ハイジさんは父がみたび拘束されたと知り、ひどくふさぎ込んでいたという。

 脳死状態となった娘の生命維持装置を外すことに承諾し、最期を見守ったマヌエルさんは「自分の残りの人生をも絶つ思いだった」と声を震わせた。ただ、娘を渡米させた決断に後悔はないと言い切る。「もし米国に行かせていなかったら…。若い女の子の多くはレイプされたり、殺されたりする。最良の選択だった」と。
https://www.tokyo-np.co.jp/
article/world/list/201908/CK2019081002000133.html

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宮台真司さん「津田大介氏は未熟過ぎ、騒動は良い機会」(2019/08/10朝日新聞)
 「表現の不自由展・その後」への反発は3種類です。第一は市民や政治家の抗議で、これは自由にやればいい。第二は脅迫で、犯罪ですから警察が対処すべきです。第三は補助金カットなどをほのめかす政治家の恫喝(どうかつ)。文化芸術基本法の、活動内容に干渉せずとの基本理念に反します。政治家の劣化です。

 今回の中止は脅迫による混乱が理由で、言語道断です。毅然(きぜん)とした態度を貫かないと、脅した者勝ちになる。フランスのシャルリー・エブド紙襲撃事件では、マスコミも政治家も識者も「テロに屈するな」と叫んだはずです。警察と連携、別会場でボディーチェックなど対処法を編み出すべきなのに、それをせず3日間で中止したトリエンナーレ実行委員会や津田大介芸術監督は未熟すぎます。・・・ トリエンナーレは自治体主催の地域芸術祭で、住民や政治家が文句をつけ得るパブリックアートの構図で、同じ問題が反復する。住民や政治家は日常になじむものを求め、「心に傷をつける」非日常的作品には抗議しがち。アートとパブリックのねじれです。

 矛盾する二側面を両立させるには工夫が必要ですが、今回はなかった。「表現の不自由展」なのに肝心のエロ・グロ表現が入らず、「看板に偽りあり」です。特定の政治的価値に沿う作品ばかり。政治的価値になびけば、社会の日常に媚(こ)びたパブリックアートに堕する。政治的文脈など流転します。「社会の外」を示すから、政治的対立を超えた衝撃で人をつなげるのです。
https://digital.asahi.com/articles/
ASM896KC7M89UEHF012.html?_requesturl=articles%
2FASM896KC7M89UEHF012.html&rm=434

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(時時刻刻)森友改ざん、残る謎 特捜部、市民感覚とずれ 幹部「刑事罰適用に限界」(2019/08/10朝日新聞)
 森友学園への国有地売却や財務省関連文書の改ざんなどをめぐる問題で、当時の財務省幹部ら10人は再び不起訴となった。大阪地検特捜部の再捜査で浮かび上がったのは、確実な有罪判決を求める検察の捜査と、問題を追及してきた市民感覚とのずれだ。一連の問題は大きな謎を残したまま、捜査を終えた。・・・ 

■国有地取引の証言、闇の中

 「もはや特捜部、検察庁に期待するものは何もない」。佐川宣寿・元財務省理財局長らを告発した阪口徳雄(とくお)弁護士らは9日、大きな謎を残したまま捜査を終えた検察への怒りをあらわにした。最大の謎は、9割近く値引きされた、「異例」ずくめの国有地取引だ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14134805.html

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(そよかぜ)パピルス紙作りに希望 エジプト・カラモウス(2019/08/10朝日新聞)
 広大な水田地帯の一角で、背丈が2メートル以上ある植物がさわさわと風に揺れる。まっすぐ伸びた茎の先は、開いた打ち上げ花火のような形をしている。カヤツリグサ科の多年草パピルスだ。その茎は古代エジプトで紙の材料に使われた。ナイル川下流、カラモウス村でムハンマド・ゾグリさん(39)が弟と営む平屋建ての小さなパピルス紙工場に、刈り取られたばかりの茎が束になって運ばれてきた。・・・17年に再開して以来、毎月6千枚のパピルス紙を生産する。仕入れに訪れた商人と条件が折り合わず、まったく売れない月もある。経営は楽ではない。

 それでもゾグリさんは、従業員を路頭に迷わせたくない。ここで働く女性は5人。夫との死別や離婚など、事情を抱える人を優先して雇った。給料は出来高払いだが、体調を崩して早退した人には実績より多く支払う。「経営が安定したら、困窮する女性をもっと雇おうと思います」と話す。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14134851.html

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(社説)被爆地の訴え 首相には聞こえぬのか(2019/08/10朝日新聞)
 安倍首相には、核廃絶を求める被爆地からの切実な声が聞こえないのだろうか。そう受けとられても仕方のないやりとりが、今年の夏もまた、広島・長崎の被爆者や自治体トップと首相との間で繰り返された。 「被爆者が生きているうちに核兵器廃絶の毅然(きぜん)とした態度を示してください」

 長崎市の式典で、被爆者代表として平和への誓いを述べた山脇佳朗さん(85)はそう訴えた。独学で英語を学び、海外でも被爆体験を語ってきた。首相はあいさつで、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を続けることがわが国の使命だと、改めて強調した。

 しかし、被爆地では首相へのいらだちと怒りが強まるばかりだ。「毅然とした態度」の象徴として、核兵器の開発と保有、使用などを幅広く禁止する核兵器禁止条約への署名・批准を求めているのに、首相が否定的な考えを示し続けているからだ。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14134786.html

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(書評)『人権の世界地図』 アンドリュー・フェイガン〈著〉(2019/08/10朝日新聞)
 どのページでもいいから本書を開いてほしい。例えば武器貿易。武器の売人は米国、ロシア、英国、フランス、中国、ドイツ。いずれも経済的に発展した国々だ。これに対して買い手はインド、サウジアラビア、パキスタンと続く。多くは発展途上国で「すべての国連機関の年間予算を合計しても、世界中の兵器産業が取引する価格の1・5%にすぎない」のだ。暗澹(あんたん)たる気持ちにさせられる。 本書はほぼすべてのページが世界地図によって構成されており、市民権や司法、表現の自由、紛争、差別、女性と子どもの権利などの項目別に、現在の世界の人権の実情が数字(データ)によって赤裸々に語られる。

「6秒に1人の子どもが飢えのために死亡する」「1億100万人を超える子どもたちが学校に通っていないと推定される」(児童労働)、「すべての死の3分の1は、貧困が原因である」などと目を覆いたくなるような事実が次々と明らかにされる。ノーベル文学賞を受賞したフランスの作家ロマン・ロランが「世界に真の勇気はただ一つしかない。世界をあるがままに見ることである。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14134823.html

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森友「捜査尽くしたか」 告発者ら、不起訴「納得できない」(2019/08/10朝日新聞)
公文書の改ざんを主導したとされる佐川宣寿(のぶひさ)・元財務省理財局長らを告発した阪口徳雄(とくお)弁護士らは9日午後5時すぎ、大阪市北区で会見を開き、検察への憤りをあらわにした。阪口弁護士は、財務省を強制捜査しなかった点について「組織的な犯罪は、強制捜査抜きには真相の解明はできない。捜査しようという気迫が感じられなかった」と嘆いた。同じく佐川元局長らを告発していた上脇博之・神戸学院大教授も取材に対し、「権力犯罪の真相を解明するため、起訴すべきだった。

これが不起訴であれば、簡単に公文書の改ざんや廃棄ができるようになる」と話した。・・・ 佐川元局長らを告発し、最高検に厳正な捜査の指導を求めていた醍醐聡・東大名誉教授らもコメントを発表。「参院選が終わったこのタイミングで不起訴処分の決定を発表したのは、安倍首相夫妻が深く関与した本件を、出来レースの国策捜査で幕引きしようとするものにほかならず、検察に対する国民の信頼を失墜させる」などと批判した。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14134925.html

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福山空襲74年 反戦誓う 慰霊式や平和集会(2019/08/10ヒロシマ平和メディアセンター)
 福山市の市街地の8割が焼失した福山空襲から74年を迎えた8日、「原爆・福山戦災死没者慰霊式」が同市霞町の中央公園であった。平和集会もあり、被災者や遺族、市民たちが反戦の誓いを新たにした。慰霊式には約300人が出席。母子三人像前に、市内の小中高生が作った4万羽を超える折り鶴や花を手向けた。・・・ 松浜町のリーデンローズであった平和集会には約1100人が参加した。

長崎県内の若者でつくる「ナガサキ・ユース代表団」のメンバーが、長崎での原爆被害などの講演をした。・・・ 「平和はとても壊れやすい。一人一人が主役となって守っていかなければ」。市内の中高大学生7人が慰霊式で戦争体験の継承を誓った。・・・ 川西さんは、曽祖父が旧満州(中国東北部)に従軍したことを知り、「教科書の中のことだった戦争が、ふと身近に思えた」。ラボで学び、「一度戦争が始まってしまえば、平和をつくり直すのはとても難しいこと」と実感した。7人で発表した「追悼のことば」に、平和のため自らも行動する決意を込めた。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=93042

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「原爆の話はしとうなか」終戦の朝、弟は息を引き取った(2019/08/09朝日新聞)
 なぜ今話そうと思い立ったのだろうと関心を抱き、現在も油木町に住む辻本さんを記者は訪ねた。快く迎え入れてくれた辻本さんだが、話題が戦争のことに向かうと表情が曇った。「あれは本当に悲惨やった。原爆の話はしとうなか」母校は原爆で校舎が全壊するほどの被害を受けた。あの惨禍について十分に調査され、継承されているのか、という思いを抱き続けてきた。もう自分のような悲しい思いをする人を生まないため、少しでも当時の記録を後世に残そうとの思いで語り始めたという。それでも、当時を振り返るとつらくなる。辻本さんは複雑な葛藤を抱えながら、少しずつ自分の体験を語ってくれた。
https://www.asahi.com/articles/
ASM830H6VM82PTIL03C.html?iref=comtop_favorite_01

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燃料デブリ除去、21年2号機から 機構が計画 福島第一原発(2019/08/09朝日新聞)
東京電力福島第一原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を取り出す作業を2021年に2号機から始める計画が明らかになった。原子力損害賠償・廃炉等支援機構が8日に発表した廃炉計画に盛り込まれた。炉心溶融した1〜3号機のうち、2号機は早く取り出しができると評価した。・・・計画では、燃料デブリがある場所に取り出し作業のための装置を運ぶルートがおおむね確認できていて、作業するうえでの放射線量も他より低いことから、2号機から取り出し作業を始めるのが適切とした。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14133385.html

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「ローマの休日」気分、浸れません スペイン階段、腰かけ禁止(2019/08/09朝日新聞)
 映画「ローマの休日」で、主演のオードリー・ヘプバーンが階段に腰をかけ、ジェラート(アイスクリーム)を食べる。そんな名画のワンシーンを、観光客が追体験することができなくなった。世界的な観光名所「スペイン階段」で、飲食だけでなく座ることもローマ市が禁止したからだ。・・・ローマ市は、スペイン階段での飲食をすでに禁止していたが、7月には座ることも禁じる規制を設けた。階段を汚すなど悪質な場合には、最大400ユーロ(約4万8千円)の罰金が命じられる。警備スタッフの男性は「歴史的建造物である階段が汚され、問題になっていた。この方が、美しく整備されていて良いだろう?」と胸を張る。だが、もはや「ただ通過するだけ」となった観光客からは、不満の声が上がった。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14133455.html

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(声)原爆死した兄思い、核廃絶祈る(2019/08/09朝日新聞)無職 郡家徳郎(熊本県 90)

 日本全国の都市が米軍の焼夷(しょうい)弾で容赦なく破壊されていた1945年の4月12日、ルーズベルト米大統領が急死した。後任となった副大統領トルーマンの顔写真が新聞に掲載され、父がぽつりと「前大統領より柔和な顔つきをしてる」とつぶやいたのを覚えている。・・・ 8月9日の朝、長崎医科大学(当時)の学生だった私の兄は「行ってくるよ」と笑顔で出かけたまま行方不明となり、傷心の父も13年後に他界した。兄の原爆死を知ることなくその2年前に永眠した母は幸せだったかもしれない。

 74年が経過した今も、多くの人々が被爆による肉体的、精神的苦痛にさいなまれ続けている。戦争なかりせば、原爆なかりせば――。無念の思いを抱きながら、世界の平和と核の廃絶を祈る昨今である。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14133357.html

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(声)戦前の言論統制を想起させた(2019/08/09朝日新聞)団体職員 櫛田憲正(東京都 64)

 「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれ、怒りを込めた悲しみを感じている。

 企画展の趣旨は、過去に展示不許可になった作品を見せ、「表現の自由」について再度議論したいという点にあった。しかし、中止それ自体が、表現の不自由の新たな事例となってしまった。・・・ 今回の事件は、戦前の言論統制を想起させた。国家に流され、日本国民は戦争へと駆り立てられた。敗戦を経て、日本国民は多くのものを学んだはずだと信じてきた。終戦記念日を前に、沖縄、広島、長崎をはじめ多くの犠牲者を思い、改めて過去と向き合い、学び続ける必要性を痛感している。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14133361.html?ref=pcviewpage

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自然エネルギーへ

今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。


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