(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう) |
<社説>沖国大ヘリ墜落15年 対等な日米関係の構築を(2019/08/12琉球新報) 大学内の現場跡地には、小さな公園が整備されている。記憶の風化にあらがうように焼け焦げたアカギの木が立ち、被災した校舎の壁の一部が設置されている。モニュメントにはこう記されている。「米軍は事故直後から墜落現場を一方的に封鎖し、本学関係者の要請する緊急かつ必要最小限度の立ち入りはもとより、沖縄県警の現場検証さえ拒否するなど『国家主権』が侵害されている異常な状態が続いています」。大学が設置した対策本部が発生2日後に出した抗議文の一節だ。 EU離脱で記念硬貨発行か 英紙「数百万枚計画」(2019/08/12琉球新報) 福島第1原発ADR打ち切り急増 18年、東電の和解拒否で(2019/08/12東京新聞) グアテマラ、右翼候補リード 大統領選の決選投票(2019/08/12東京新聞) ノートに浮かぶ 児童の心 千葉市の元小学校教諭・福田さんが出版(2019/08/12東京新聞) 教室で無口だった女子児童は運動会で相手チームに勝つと「うれしくてゴムまりのようにはずんでかえった」と書いた。また、心のノートについて「かくしてることだってはき出しちゃう」。 <つなぐ 戦後74年>毎日上映 土浦の劇場「聖地」に 「この世界の片隅に」(2019年8月10日東京新聞) 「【ずっと毎日上映中】土浦セントラルシネマズ」。最新の劇場情報などが日々更新される片渕監督のツイッター。同劇場の寺内龍地(りゅうじ)社長(64)は「監督はことあるごとにうちの名前を出してくれる。こんなにうれしいことはない」と話す。 レバノン紙、一面黒塗り 政治停滞に「目を覚ませ」(2019/08/11東京新聞) <各駅停車>虐待事件のその後(2019/08/11東京新聞) 施設には自分より幼い子どもたちがいて、職員の忙しさを誰よりも理解している。家族代わりだった職員にも本当の家族にも頼りづらい。そんな彼らを社会の大人が支えていこうと、施設出身者が集える家「クローバーハウス」がさいたま市浦和区にできた。 施設長のブローハン聡さん(27)は、地域交流を深めたいと話してくれた。「虐待事件は発覚時にニュースになるけれど、その後は忘れ去られてしまう。施設を出た若者の多くが、人とのつながりを必要としていることを知ってもらいたい」。 1944年、多くの犬が命を奪われた 当時を知る女性からの手紙(2019年08月08日j京都新聞) 「なんで鳴いているの」。傍らで縫い物をしている母に尋ねると、顔も上げずに「今日は犬の供出をしたはるの」。意味が分からず、戸を開けてのぞくと、たくさんの犬が箱に入れられたり、建物の柱にくくりつけられたりしていた。そこへ、子犬3、4匹と親犬を乗せたリヤカーを若い女性が引いてきて、さっと置いて立ち去るのを見た。「きれいな女性だった。でも無表情で、彫刻のように硬い雰囲気のシルエットを今でも覚えている」 その後、家族で犬の供出が話題に上ることもなかったが昨年、インターネットで偶然、北海道で動物の供出があったとの情報を目にした。2人の姉に自身の記憶を話すと、姉たちも、大人が犬を建物の後ろへ引っ張っていくのを見ていて「子どもが見るものじゃない」と怒られたこと、建物の裏で犬が撲殺されるのを目撃したことを話してくれた。・・・ 原さんは昔から動物好きで、現在は猫9匹、ウコッケイ4羽と暮らす。犬を供出した女性の様子を思い返し「反対すれば非国民と思われかねない。感情を押し殺していたのでは」と心情を推し量る。「みなさんの記憶にとどめておかないと、と思って手紙を書いた。戦争を知らない世代も、戦争について知ろうとしてもらいたい」と話す。 |
独で世界的な環境保護行動に参加(2019/08/11京都新聞) 9人は再生エネルギーについて学ぶとともに、2011年の東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の体験を伝えるため、日本のNPO法人「アースウォーカーズ」の支援でドイツを訪れた。ドイツは事故を受け、22年までの脱原発を進めている。 原子力企業の職員5人死亡 ロシア、ミサイル実験場爆発事故(2019/08/11朝日新聞) (社説)森友捜査終結 民主主義が問われる(2019/08/11朝日新聞) 特捜部は「必要かつ十分な捜査をしたが、起訴するに足りる証拠を収集できなかった」と説明した。これでは何をどう追加捜査したのかさえわからず、疑惑は晴れないままだ。・・・ 森友学園が開校を目指していた小学校の名誉校長に昭恵氏が就いていたことが、一連の問題の背景にあったのではないか。そんな見方を裏付けるかのように、文書から昭恵氏らの名前が削除されていたことがわかった。首相は「私や妻が関わっていれば、首相も国会議員もやめる」と発言したが、自ら解明に動くことはなかった。行政が正常に機能しないのならば、国会がただすしかない。 英女王、政界の統治能力に失望 EU離脱混迷、英紙報道(2019/08/11東京新聞) トランプ氏と親交の米富豪が自殺 エプスタイン被告、NYの施設で(2019/08/11琉球新報) イエメン分離派が大統領宮殿占拠 内戦混迷、クーデターと暫定政権(2019/08/11琉球新報) 内戦はハディ氏を支えるサウジとアラブ首長国連邦(UAE)が15年に軍事介入して泥沼化してきた。 (アフリカはいま TICAD7)人口増、流入やまぬ海上スラム(2019/08/11朝日新聞) 海上部分と埋め立てられるなどした陸地部分からなり、地方や隣国から貧困層を吸い寄せる。面積は50ヘクタール(東京ディズニーランドと同規模)前後と推定。地元政府は景観の改善などのため、一部を取り壊してきたが流入は止まらない。住民は数十万人とも言われるが、正確には分からない。・・・ アフリカ随一の産油国であるナイジェリアの国内総生産(GDP)は、約4千億ドル(約42兆円)に上り、アフリカ最大だ。だが、世界銀行が定めた1日1・9ドル未満の貧困ラインで暮らす人は人口の半数近い約8700万人で、世界最多とも言われる。国際NGO「オックスファム」は「ナイジェリアの貧富の差は極めて深刻で、富裕層5人が持つ財産約300億ドルで、国内の極度の貧困を解決できる」と指摘する。・・・アフリカは約13億の人口を抱える。2050年には倍増し、世界人口の4分の1を占める見通しだ。アフリカと向き合うことは、人類の未来を考えることにほかならない。 香港で数千人規模のデモ(2019/08/11京都新聞) 警察は安全上の問題があるとしてデモを許可しなかったが、決行された。抗議活動が本格化して2カ月がたち、香港政府は過激デモへの取り締まりを強化。警察の強制排除に反発した若者が、さらに抗議をエスカレートさせる悪循環に陥っている。 週のはじめに考える 強制隔離に抗った医師(2019/08/11東京新聞) 祖父の啓実(けいじつ)は漢方医でもあり、小笠原は京都帝大で医学を学びます。一九二六(大正十五)年から大学病院でハンセン病(らい病)治療を担当。三八(昭和十三)年には、ハンセン病患者の診察・研究に当たる皮膚科特別研究室主任となりました。 感染力が弱く、特効薬で完治するハンセン病ですが、当時は感染力が強く、「不治の病」ともされていました。国は三一(昭和六)年、らい予防法(旧法)を制定して、すべての患者を強制的に隔離することを法制化します。 患者らは家族との離別を強いられ、療養所への入所後には、本名を捨て改名することを余儀なくされました。非人間的な扱いをされた患者や元患者だけでなく家族も偏見や差別にさらされます。筆舌に尽くしがたい苦難や苦痛を、国の誤った政策が与えたのです。・・・ 強制隔離が法制化された三一年には「らいは不治の疾患である」「らいは遺伝病である」「らいは強烈な伝染病である」という三点を「迷信」だとして、国の強制隔離政策に挑戦するかのような論文を発表します。・・・感染力が弱い伝染性の疾患であれば、免疫力を高めれば予防、治癒できるのは、今では当然です。 しかし、小笠原の学説は学界に受け入れられず、強制隔離政策は継続されます。国の指示で都道府県などによる「無らい県運動」も展開されました。全国で「患者狩り」が行われ、患者は療養所に強制的に収容されていきました。 太平洋戦争が終わり、基本的人権の尊重が明記された日本国憲法の施行後も国の隔離政策は変わらず、元患者や家族に対する偏見や差別が続きます。有効な薬が開発され、治療法が確立されてからも強制隔離を正当化するらい予防法が新法として残ったからです。・・・ 学界と対立する孤立無援の中、ハンセン病は治るという信念を貫き、国の隔離政策に抗(あらが)った医師、小笠原登。その生きざまは、私たちに進むべき道を示しています。 第五福竜丸の教訓(2019年8月7日東京新聞) 「秋から冬にかけて汚染海流が日本の沿岸にたどりつき、汚染魚が捕れるようになった。しかし国・厚生省は魚の検査を1954年12月末で打ち切ってしまった」とある。 調べてみると、静岡県焼津市の市場では、大みそかの午前中まで検査をし、基準値超えのマグロがあった。午後からは検査がなくなり、すべてのマグロが出荷されたという。 こうして汚染魚は“ゼロ”になった。 パネルは、日米両政府が「法律上の責任問題とは関係なく慰謝料として200万ドル(当時、7億2000万円)をアメリカが支払う」という交換公文を五五年一月四日に交わして「すべてを終わったものとしました」と説明する。「完全かつ最終的合意をした」ということだろうか。残念な説明が次にあった。「水産業界には5億8000万円が支払われ」たが「多くの乗組員には補償もなく健康診断などもおこなわれなかった」。元乗組員らは二〇一六年、国家賠償請求訴訟を起こした。 |
人道に反するような行為【コラム】筆洗(2019/08/10東京新聞) 再会かなわず 少女命絶つ 不法移民規制強化の米 父拘束(2019/08/10東京新聞) ハイジさんが命を絶ったのは、その約一カ月後だった。拘束直前に「もうすぐ会える」と電話で励まし合ったのが最後の会話。ハイジさんは父がみたび拘束されたと知り、ひどくふさぎ込んでいたという。 脳死状態となった娘の生命維持装置を外すことに承諾し、最期を見守ったマヌエルさんは「自分の残りの人生をも絶つ思いだった」と声を震わせた。ただ、娘を渡米させた決断に後悔はないと言い切る。「もし米国に行かせていなかったら…。若い女の子の多くはレイプされたり、殺されたりする。最良の選択だった」と。 宮台真司さん「津田大介氏は未熟過ぎ、騒動は良い機会」(2019/08/10朝日新聞) 今回の中止は脅迫による混乱が理由で、言語道断です。毅然(きぜん)とした態度を貫かないと、脅した者勝ちになる。フランスのシャルリー・エブド紙襲撃事件では、マスコミも政治家も識者も「テロに屈するな」と叫んだはずです。警察と連携、別会場でボディーチェックなど対処法を編み出すべきなのに、それをせず3日間で中止したトリエンナーレ実行委員会や津田大介芸術監督は未熟すぎます。・・・ トリエンナーレは自治体主催の地域芸術祭で、住民や政治家が文句をつけ得るパブリックアートの構図で、同じ問題が反復する。住民や政治家は日常になじむものを求め、「心に傷をつける」非日常的作品には抗議しがち。アートとパブリックのねじれです。 矛盾する二側面を両立させるには工夫が必要ですが、今回はなかった。「表現の不自由展」なのに肝心のエロ・グロ表現が入らず、「看板に偽りあり」です。特定の政治的価値に沿う作品ばかり。政治的価値になびけば、社会の日常に媚(こ)びたパブリックアートに堕する。政治的文脈など流転します。「社会の外」を示すから、政治的対立を超えた衝撃で人をつなげるのです。 (時時刻刻)森友改ざん、残る謎 特捜部、市民感覚とずれ 幹部「刑事罰適用に限界」(2019/08/10朝日新聞) ■国有地取引の証言、闇の中 「もはや特捜部、検察庁に期待するものは何もない」。佐川宣寿・元財務省理財局長らを告発した阪口徳雄(とくお)弁護士らは9日、大きな謎を残したまま捜査を終えた検察への怒りをあらわにした。最大の謎は、9割近く値引きされた、「異例」ずくめの国有地取引だ。 (そよかぜ)パピルス紙作りに希望 エジプト・カラモウス(2019/08/10朝日新聞) それでもゾグリさんは、従業員を路頭に迷わせたくない。ここで働く女性は5人。夫との死別や離婚など、事情を抱える人を優先して雇った。給料は出来高払いだが、体調を崩して早退した人には実績より多く支払う。「経営が安定したら、困窮する女性をもっと雇おうと思います」と話す。 (社説)被爆地の訴え 首相には聞こえぬのか(2019/08/10朝日新聞) 長崎市の式典で、被爆者代表として平和への誓いを述べた山脇佳朗さん(85)はそう訴えた。独学で英語を学び、海外でも被爆体験を語ってきた。首相はあいさつで、「核兵器のない世界」の実現に向けた努力を続けることがわが国の使命だと、改めて強調した。 しかし、被爆地では首相へのいらだちと怒りが強まるばかりだ。「毅然とした態度」の象徴として、核兵器の開発と保有、使用などを幅広く禁止する核兵器禁止条約への署名・批准を求めているのに、首相が否定的な考えを示し続けているからだ。 (書評)『人権の世界地図』 アンドリュー・フェイガン〈著〉(2019/08/10朝日新聞) 「6秒に1人の子どもが飢えのために死亡する」「1億100万人を超える子どもたちが学校に通っていないと推定される」(児童労働)、「すべての死の3分の1は、貧困が原因である」などと目を覆いたくなるような事実が次々と明らかにされる。ノーベル文学賞を受賞したフランスの作家ロマン・ロランが「世界に真の勇気はただ一つしかない。世界をあるがままに見ることである。 森友「捜査尽くしたか」 告発者ら、不起訴「納得できない」(2019/08/10朝日新聞) これが不起訴であれば、簡単に公文書の改ざんや廃棄ができるようになる」と話した。・・・ 佐川元局長らを告発し、最高検に厳正な捜査の指導を求めていた醍醐聡・東大名誉教授らもコメントを発表。「参院選が終わったこのタイミングで不起訴処分の決定を発表したのは、安倍首相夫妻が深く関与した本件を、出来レースの国策捜査で幕引きしようとするものにほかならず、検察に対する国民の信頼を失墜させる」などと批判した。 福山空襲74年 反戦誓う 慰霊式や平和集会(2019/08/10ヒロシマ平和メディアセンター) 長崎県内の若者でつくる「ナガサキ・ユース代表団」のメンバーが、長崎での原爆被害などの講演をした。・・・ 「平和はとても壊れやすい。一人一人が主役となって守っていかなければ」。市内の中高大学生7人が慰霊式で戦争体験の継承を誓った。・・・ 川西さんは、曽祖父が旧満州(中国東北部)に従軍したことを知り、「教科書の中のことだった戦争が、ふと身近に思えた」。ラボで学び、「一度戦争が始まってしまえば、平和をつくり直すのはとても難しいこと」と実感した。7人で発表した「追悼のことば」に、平和のため自らも行動する決意を込めた。 |
「原爆の話はしとうなか」終戦の朝、弟は息を引き取った(2019/08/09朝日新聞) 燃料デブリ除去、21年2号機から 機構が計画 福島第一原発(2019/08/09朝日新聞) 「ローマの休日」気分、浸れません スペイン階段、腰かけ禁止(2019/08/09朝日新聞) (声)原爆死した兄思い、核廃絶祈る(2019/08/09朝日新聞)無職 郡家徳郎(熊本県 90) 日本全国の都市が米軍の焼夷(しょうい)弾で容赦なく破壊されていた1945年の4月12日、ルーズベルト米大統領が急死した。後任となった副大統領トルーマンの顔写真が新聞に掲載され、父がぽつりと「前大統領より柔和な顔つきをしてる」とつぶやいたのを覚えている。・・・ 8月9日の朝、長崎医科大学(当時)の学生だった私の兄は「行ってくるよ」と笑顔で出かけたまま行方不明となり、傷心の父も13年後に他界した。兄の原爆死を知ることなくその2年前に永眠した母は幸せだったかもしれない。 74年が経過した今も、多くの人々が被爆による肉体的、精神的苦痛にさいなまれ続けている。戦争なかりせば、原爆なかりせば――。無念の思いを抱きながら、世界の平和と核の廃絶を祈る昨今である。 (声)戦前の言論統制を想起させた(2019/08/09朝日新聞)団体職員 櫛田憲正(東京都 64) 「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれ、怒りを込めた悲しみを感じている。 企画展の趣旨は、過去に展示不許可になった作品を見せ、「表現の自由」について再度議論したいという点にあった。しかし、中止それ自体が、表現の不自由の新たな事例となってしまった。・・・ 今回の事件は、戦前の言論統制を想起させた。国家に流され、日本国民は戦争へと駆り立てられた。敗戦を経て、日本国民は多くのものを学んだはずだと信じてきた。終戦記念日を前に、沖縄、広島、長崎をはじめ多くの犠牲者を思い、改めて過去と向き合い、学び続ける必要性を痛感している。 |
今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。 |