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<POINT NEWS166>2016/06/16・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

sankaku166sankaku
2016/06/16sankaku06/20

 


 

除染という環境破壊、科学の限界と研究者の役割(2015/WEB RONZA/朝日)

福島で放射線量を測る今中哲二京大助教が問う「科学的に証明されていない」という言葉
鹿児島に滞在していた11月14日の早朝、大きな揺れを感じ、目を覚ましました。とっさに思い浮かんだのは、再稼働したばかりの川内原発のことでした。幸い、鹿児島市の震度は4。原発に異常は起こりませんでした。

福島第一原発の事故から4年半が過ぎました。まだ10万人を超える人たちが避難生活を送っています。一方で、避難指示が解除され、帰還を進める自治体も出てきています。放射線の影響についても、いったい何を信じ、行動すればいいのか、心を痛めている人たちも少なくありません。今年の夏、被爆から70年を迎えた広島市内であったシンポジウムのことを思い出しました。「8・6 ヒロシマ国際対話集会――反核の夕べ」と題されたシンポは、「核と人類は、共存できない」という思いを共有する人たちの集まりでした。基調講演したのが、広島市生まれの今中哲二さんです。京都大学原子炉実験所助教で、反原発で知られる「熊取6人組」のひとりです。京大原子炉実験所が大阪府の熊取町にあるため、そう呼ばれてきました。ほかの人はみな退職し、いま実験所に残っているのは、今中さんだけです。

シンポジウムで今中さんは開口一番、「みなさんは科学を持ち上げすぎです」と言いました。

「科学で知れることはたかだか限られています。よく、福島で住めるのかと聞かれます。でも、それは何とも言えない。分からないのです。すぐに死ぬならば、危険というけれど、そうではない。『よくわからない』を相手にしたときに判断するのがみなさんは苦手です。わかったように話す人はたくさんいるけれど……。住むかどうかはその人の社会的、個人的判断です。それを科学で切るのは無理です。科学は、危険やリスクがどれぐらい考えられるかということしか示せません」今中さんは、2011年3月の東日本大震災で、福島第一原発が事故を起こした直後から飯舘村に入り、その後も通い続けて、放射線量の測定などを続けています。今中さんの目に、現地はどのように映っているのでしょうか。飯舘村の人口は6000人。今中さんによると、その村に毎日7500人の作業員が除染のために入っているそうです(注:時期によって人数は多少の変動があるとのことですが、村の人口に匹敵するぐらいの人数は入っているそうです)。その状況を、今中さんは「除染という名の環境破壊」と評しました。

除染作業は、畑、田、道路などの土をはいで、袋に入れ、あちこちに積むものです。いま置いてあるのは「仮仮置き場」だそうです。昔のゴミセンターが、その後の「仮置き場」になるそうです。仮置き場の後、原発近くに造られた中間貯蔵施設に運ばれます。中間貯蔵施設には30年保管され、その後は、最終処分場にもっていくことになっています。

「だれも信じていないですよね」

その状況を、今中さんはそう言います。

今中さんが、毎日7500人が除染作業をしているとして飯舘村の除染作業にかかる費用を計算したところ、1人1日当たりの諸経費を5万円とすると、毎日3億7500万円、1年で約1000億円。「飯舘村全体の除染費用だけで3000億円というのはホントの話≠フ気がしてきた」と吐露しました。人口6000人の村に3000億円をかけて除染をするのだそうです。

「除染しても放射線量は半分になるぐらいです。村のアンケートでは除染しても、村に戻るというのは2割。しかも、若い人はほとんどいません。3000億円をかけた除染は、何のための、だれのための除染なんでしょうか。一度方向が決まると止められない。日本政府は動き出したらチェック機能がきかない。70年前の戦争と同じじゃないでしょうか」

今中さんはこう言います。「原爆は、人殺しにのための装置。原発は、電気を作るための装置」。広島原爆では、爆心から2キロ以内の平均死亡率は56.5パーセント。1945年末までに約14万人の命が奪われたと言われています。ちなみに長崎は約7万人です。「原爆と原発は開発の目的が違うけれど、それぞれ、広島・長崎、チェルノブイリ、福島というとんでもない災害をもたらしました」チェルノブイリでは、事故から3年たってようやく汚染が明らかになりました。汚染地域の面積は14.5万平方キロ、これは本州の約6割にあたります。移住対象地域は約1万平方キロ、これは福井県と京都府と大阪府を合わせた大きさだそうです。

チェルノブイリ事故から学んだこととして今中さんは2点挙げました。

@ 原発で大事故が起きると、周辺の人々が突然に家を追われ、村や町がなくなり地域社会が丸ごと消滅する

A 原子力の専門家として解明できることは、事故被害全体のほんの一側面に過ぎず、解明できないことの方が圧倒的に多い

2011年に起こった福島第一原発事故は、3月12日に1号機が水素爆発を起こし、同14日には3号機が水素爆発。そして、同15日には、4号機の水素爆発と2号機での格納容器の破壊が発表されます。このとき、今中さんは「福島原発事故がついにチェルノブイリになってしまった」と確信したそうです。大変な放射能汚染が起きたことは明らかなのに、情報がほとんど出て来なかったため、自ら飯舘村に足を運び、放射能汚染を調べ始めました。同3月29日に今中さんが測った飯舘村の長泥曲田の放射線量は、30マイクロシーベルト/時間。20マイクロシーベルトを超えれば、高線量区域に指定されます。30マイクロシーベルトという高い線量の中で、飯舘村の人たちは普通に暮らしていました。その様子に、「福島の原子炉とともに、日本の原子力防災システムもメルトダウンしてしまった」と感じたそうです。

汚染地域で暮らすことは、「余計な被爆はしない方がいい」「ある程度の被爆は避けられない」という相反する二つのことにどう折り合いをつけるかということだ、と今中さんは言います。「つまり、それは『どこまでの被爆をガマンするか』となります。どこまでガマンするかは個人的な問題であって、一般的な答えがあるわけではありません。放射能汚染という不始末の責任が東京電力や日本政府にある以上、1ベクレルたりとも汚染はイヤだという権利が私たちにあることは確かですが、少しでも放射能汚染があれば避難すべきだというのも私には合理的な判断とは思えません。『福島後の時代』の私の役割は、放射能汚染と被曝について、みなさんに確かな知識と情報を提供し、一般の人が放射能汚染に向かい合うときのお手伝いをすることだと思っています」 今中さんは「当時の官房長官だった枝野さんが言っていたように事故による福島原発周辺住民の被曝は『すぐには健康に影響ない』でしょう」と言います。ですが、「問題は後々になって現れる晩発的影響。福島の甲状腺がんは明らかに増えています」と話しました。

「結局は、私たちはどこまでの被曝をガマンするのか、ということです。一般的な答えはありません」。原子力施設からの一般公衆の線量限度は年間1ミリシーベルト、放射線作業従事者の線量限度は年間20ミリシーベルト、自然放射線による被曝は年間1ミリシーベルト……。こうしたことを考えると、「年1ミリシーベルトが、ガマンの目安を考えるときの出発点でしょう」というのが今中さんの意見です。

でも、「子どもは感受性が大きく、将来がある。だから、子どもの被曝はできるだけ少なくするべきです」とも。今中さんは自分の家族を例にあげ、「自分だったらというと、孫が東京に暮らしているが、『それは仕方ない』。でも、孫は福島には住ませないという判断をする」と語りました。

世の中には確かなこと、確かかどうかはっきりしないこと、そして、あり得ないことが存在します。確かであることがサイエンスによる推論の基盤になるけれど、はっきりしないこともあり得ないことも含めて、すべてを疑うのがサイエンスの基本だと、今中さんは言います。

「科学的に証明されていない」

今中さんはその言葉に注意するように、と話しました。

「『科学的に証明されていない』という言葉でよく分からない部分はなかったことにする、というのが御用学者と霞が関の役人の常套手段です。学者がこの言葉を使うときは、怪しいと思ってください」と強調しました。

その指摘には、なるほど、と思わざるを得ませんでした。
http://webronza.asahi.com/national/articles/2015111900004.html

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世界の難民・避難民6千万人超(2016/06/20京都新聞)
第2次大戦後最多を更新/【ジュネーブ共同】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は20日、武力紛争などで国外に逃れた難民や難民申請者、国内で住居を追われた避難民の総数が2015年末時点で計6530万人に上ったとの報告書を発表した。第2次大戦後で最多だった14年末の計5950万人を上回った。6千万人を超えたのは大戦後初。20日は国連が定める「世界難民の日」。14年末から15年末の1年で580万人増加した計算となる。長引くシリア内戦や過激派組織「イスラム国」(IS)の台頭を受け、中東などから欧州諸国に難民や移民が大量流入したことが背景にある。
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20160620000082

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ゲンゴロウ絶滅  生き物とどう共存する(2016/06/20京都新聞)
ゲンゴロウが湖国から消えた。滋賀県が5年ぶりに改訂した「レッドデータブック」で絶滅種とされた。かつてどこの田やため池でも見られた水生昆虫だ。しかも、豊かで多様な自然を誇り、環境を大切にしてきたはずの滋賀でのことで、衝撃は大きい。生物多様性の喪失に対するゲンゴロウからの警鐘と受け止め、人間社会のありようを謙虚に見つめ直したい。・・・環太平洋連携協定(TPP)が発効すれば、農業、ひいては里山、里地のさらなる変貌は避けられないだろう。果たして生物の多様性が守られるか。心もとない。ゲンゴロウが絶滅しようと人間の生活に影響しない、とたかをくくってはなるまい。多様な生物が網の目のようにつながり、それぞれに役割を果たしているのが生態系だ。網はほころび続ければやがてもたなくなる。つけはいずれ、人間社会に回ってくる。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160620_3.html

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沖縄県民大会  政府は怒りの声を聞け(2016/06/20京都新聞)
 沖縄県うるま市で発生した女性暴行殺害事件に抗議する「県民大会」が那覇市で開かれた。女性が遺体で見つかり、米軍属の容疑者が逮捕されて1カ月。大会には翁長雄志知事も出席、約6万5千人の参加者(主催者発表)が女性を追悼し、沖縄に駐留する米軍の大半を占める海兵隊の撤退や基地の整理・縮小、日米地位協定の抜本的改定を求めて決議した。米兵3人による少女暴行事件をきっかけに開かれた1995年10月の「県民総決起大会」から20年以上たっても、改善の道が見えないことに対する県民の怒りは大きい。政府は大会決議を重く受け止めなければならない。県民の怒りの背景には、戦後も米軍基地負担を強いられ、米軍関係者による犯罪被害に遭ってきた過酷な現実がある。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160620_4.html

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グレーゾーン 低線量被曝の影響 第4部核大国の足元で<上> 風下から(2016/06/20ヒロシマ平和メディアセンター)
71年前、人類史上初めて原爆を広島と長崎に落とし、核時代の幕を開けた米国。冷戦期には旧ソ連との核軍拡競争を繰り広げ、軍事、民生の両方であらゆる核の技術的進歩を追求すればするほど、多くのヒバクシャを生んだ。至近距離で瞬間的に大量の放射線を浴びた広島と長崎の例とは異なるだけに、被曝(ひばく)と健康被害との因果関係の立証は難しく、救済されないままの人たちもいる。核大国ならでは、ともいえる「低線量被曝」の現状と課題を探る。・・・ 風下地区とは、核実験によるフォールアウト(放射性降下物)が風に乗って流れたエリアを指す。とはいえ、エメットからネバダ核実験場まで約800キロ。広島で言えば、福島県南部に当たる。ここまで放射性物質が飛散してくるとは…。するとヘンダーソンさんは、1955年3月の古い新聞記事のコピーを取り出した。「大雨の後、エメットで白い残留物が確認された。線量計で測ると通常の2倍の線量を計測。だが健康には影響ない」などとある。「私も最近まで知らなかった」
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=60731

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ローマに初の女性市長誕生へ 反腐敗訴え与党候補破る(2016/06/20朝日新聞)
 イタリアで19日、地方選の決選投票が即日開票され、首都ローマの市長選では、出口調査の結果、欧州連合(EU)の政策に懐疑的な野党「五つ星運動」のビルジニア・ラッジ氏(37)が7割近い得票でレンツィ首相率いる与党・民主党の対立候補を破り、当選が確実となった。地元メディアが一斉に伝えた。ローマ市長に女性が就任するのは初めて。ラッジ氏は弁護士出身で、2013年に市議会議員に当選。今回の選挙戦では、腐敗の撲滅や不便な公共交通機関の改善、24年のオリンピック招致反対などを訴えた。市長当確後の記者会見では「新たな時代が始まる」と呼びかけ、市政の透明性回復に努めると抱負を述べた。

http://digital.asahi.com/articles/ASJ6L5QBMJ6LUHBI01J.html?iref=comtop_8_06

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(時時刻刻)沖縄、あふれる抗議 県民大会参加者、予想超す(2016/06/20朝日新聞)
 減らない米軍基地、繰り返される犯罪。19日に那覇市で開かれた県民大会に多くの人が集まった背景には、「沖縄の悲しみと怒りが、なぜ本土に伝わらないのか」という沖縄側のいらだちがある。安倍政権は新たな反基地運動のうねりにつながらないか、神経をとがらせている。・・・県警によると、1972年の本土復帰から2015年までに、米軍の犯罪事件は5896件発生し、うち殺人や強盗、強姦(ごうかん)などの凶悪事件が574件。主催者の共同代表の一人で、企業グループの会長を務める呉屋守将(ごやもりまさ)さんは壇上で、「(政権には)一体、何人の犠牲を出さないとわかってもらえないのか」と訴えた。

 終盤、翁長知事が「御総様(ぐすーよー)、負きてぃないびらんどー(みなさん、負けてはいけません)」と呼びかけると、参加者から拍手がわいた。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12417752.html

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(2016参院選 アベノミクスを問う:5)低賃金で困窮、「成長」無縁 生活保護、徐々に縮小(2016/06/20朝日新聞)

ワゴン車の助手席で寝る長女(4)の熱は39度を超えていた。高熱が4日間、続いている。それでも大阪市内の女性(41)は長女を乗せたまま、50個の弁当をオフィス街で売らないわけにはいかなかった。「母親失格。私、何してるんやろ……」4年前に元夫の家庭内暴力(DV)が原因で離婚。養育費はもらえず、母子生活支援施設に入ったり生活保護を受けたりして暮らしてきた。発達障害のある長男(10)が安定してきたので仕事の時間を増やし、4月から移動販売のパートをして自立した。時給1千円ほどで午前8時半から午後5時半まで働き、毎月の手取りは13万〜16万円。児童扶養手当の約4万7千円と児童手当の2万円を合わせても貯金はできない。子どもが病気になっても病児保育に預けるお金はなく、面倒を見てもらえる人もいない。

・・・ 安倍晋三首相はアベノミクス第2ステージで「1億総活躍社会の実現」を掲げ、経済成長の果実で子育て支援や社会保障を充実させ、経済を強くしていく「成長と分配の好循環」を目指す。一方、自民党は12年衆院選で、生活保護の給付水準を10%引き下げることを公約。生活費にあたる生活扶助は13年から段階的に6・5%減った。低所得世帯の小中学生の給食費や学用品費を補助する就学援助の支給対象も縮小された。・・・12年の貧困率は全体では16・1%で、ひとり親世帯なら5割超に上る。18歳未満の子どもの貧困率も増え続け、12年は16・3%。6人に1人が貧困状態だ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12417700.html

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(声)語りつぐ戦争 日の丸で弁当包んだら叱責(2016/06/20朝日新聞)無職 笠原俊夫(福岡県 83)

 日中戦争のさなか、尋常小学校2年生のときのことである。小学校は福岡県小倉市(現北九州市)にあった。昼食の時間に私は弁当を出した。担任の若い女先生がつかつかと近づいてきた。怖い顔をしていきなり、弁当を包んでいた布を取り上げた。「これは、日の丸の旗じゃないの!」。強い口調で叱責(しっせき)された。私は訳がわからず、きょとんとしていた。その布は確かに、ハンカチより一回り大きいくらいの日の丸だった。たまたまその日だけ母が弁当を包んでくれたのだ。罰として教壇の上に正座させられる羽目になった。弁当を広げていた同級生たちもあっけにとられ、ぽかんとした顔でこちらを見ていた。あとで母が学校に呼ばれ、厳重注意された。当時、小学校では毎日、朝礼の時間に日の丸を掲揚し、皇居に向かって最敬礼で遥拝(ようはい)していた。日の丸は敬うべき対象で、弁当を包むなど不敬にあたる行為だった。だが、そんなことを2年生の子供が分かろうはずがない。当時の軍国主義は、小学生だろうと容赦しなかった。「反国家的行為」はどんな小さな芽も許しはしなかったのである。国民を侵略戦争へと駆り立てた教育を端的に示すものとして、忘れられない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12417655.html

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(声)語りつぐ戦争 病の母のために牛乳求めたが…(2016/06/20朝日新聞)無職 河西千恵子(東京都 89)

 戦争中は養父母と3人暮らしでした。実母は私が1歳になる前に亡くなり、あちこちに里子に出された後、子供のない遠い親戚が養女に迎えてくれたのです。養父は勝負事が好きで、頼りはこの世でたった一人、養母だけでした。その母が病気になってしまったのは、終戦の2年ほど前でしょうか。肺の病でした。よい薬もなく医者は「せめて牛乳を飲ませてあげられれば」と言いました。「このままでは死んじゃう」。私は悩んだ末、近くの牛乳店にお願いに行きました。お店にいたのは、白い割烹(かっぽう)着姿の太ったおばさんでした。「病気のお母さんに牛乳を売っていただけませんでしょうか」。夢中で頼みましたが、「あんたに売る牛乳なんか1本もないよ」。奥のガラス扉越しに牛乳が見えました。ところが、「軍関係に納める分しかない」とけんもほろろ。母はなんとか命を永らえましたが、あのときの悔しさは忘れられません。

 戦争のさなか胸病む母の為(ため)一合の牛乳(ちち)も求め得ざりき
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12417653.html?ref=pcviewpage

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<原発事故>「炉心溶融使うな」東電社長指示(2016/06/17河北新報)
東京電力福島第1原発事故で、東電が当初「炉心溶融(メルトダウン)」が起きていることを公表しなかった問題を巡り、東電の第三者検証委員会は16日、検証結果を公表した。当時の清水正孝社長が「炉心溶融」の言葉を使わないよう指示し、使用を控えるべきだとの認識が社内で共有されたとした。事故を過小評価する「炉心損傷」との表現を続けた東電の隠蔽(いんぺい)体質が改めて浮き彫りになった。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160617_63011.html

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(フォーカス オン)『ザ・ビートルズ フェス』 来日半世紀、今なお魅力(2016/06/20朝日新聞)
法被を羽織ったマッシュルームカット姿の4人が、日航機のタラップから降り立つ1966年の映像は、多くの人の脳裏に焼き付いているだろう。ある世代は青春の一ページとして懐かしみ、ある世代は歴史的な一コマとして知っている。ビートルズが日本に来てからちょうど半世紀。「元祖モンスターバンド」が列島に巻き起こした熱狂の記録や、約20組の出演者による、トリビュートライブやトークなどで構成した「ザ・ビートルズ フェス」が、25日夜8時からBSプレミアムで放送される。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12417809.html

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2度目の重力波観測、天文学はいよいよ新時代へ(2016/06/17ナショナルジオグラフィックス)
科学者たちが重力波の直接観測に再び成功し、天文学の新時代の始まりが決定的になった。2016年2月に歴史的な初観測が発表された重力波と同じく、今回の重力波も、10億年以上前に2つのブラックホールが互いに強く引かれ合い、激しい抱擁を交わしたことで発生した。この重力波がさざ波のように宇宙空間に広がり、地球を通過したところを天文学者が捉えたのだ。・・・力波が初めて検出された2015年9月14日、1世紀にわたって物理学者たちをやきもきさせてきた探求の物語に終止符が打たれた。1916年に重力波の存在を予言したアルベルト・アインシュタインは、その後、重力波の存在を疑うようになったが、彼の一般相対性理論には重力波が絶対に必要だった。1970年代に新型のパルサーが観測されたことで重力波の存在がようやく証明されると、その功績を上げた科学者は1993年にノーベル物理学賞を受賞した。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/061700226/

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EU離脱か残留か ポールは「レット・イット・ビー」(2016/06/19朝日新聞)
「欧州にいてこそ英国はより強く、より創造的でいられる」。俳優のベネディクト・カンバーバッチさんやジュード・ロウさん、キーラ・ナイトレイさんら著名人約280人が5月、連名で残留支持を表明した。車椅子の物理学者として知られるスティーブン・ホーキングさんら150人以上の学者も連名でメディアに寄稿し、欧州からの寄付金や研究者が英国科学の進歩を支えているとして「離脱は大惨事だ」と訴えた。・・・立場を明確にしていない人も。ローリング・ストーンズのミック・ジャガーさんは4月に英テレビで、「個人的にはどちらでも大きく変わらないと思う。離脱は短期的には有害だろう。20年ぐらいの長い目でみたら有益な結果になるかもしれない」と発言。国民投票を決めたキャメロン首相の判断について、「もし問われたのが今日だったら、彼は国民投票を実施しようなんて思ったかな」と話した。元ビートルズのポール・マッカートニーさんが5月、仏メディアに「(どちらにするか)まだ決めていない。最後には最良の結論が出るさ」と話すと、同氏が生んだヒット曲にかけて「ポールはハローかグッバイか未定」「なるがままに(レット・イット・ビー)」などと報じられた。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ6K5TP1J6KUHBI02F.html?iref=comtop_8_05

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「両親を離婚させるしか…」 介護費倍増、揺らぐ中流(2016/06/19朝日新聞)
 両親に離婚してもらうしかないのかも知れない――。東京都内の男性会社員(44)は、こんなことを真剣に考えている。 脳出血で半身マヒになった母(80)は最も重度な要介護5。4年待った末、東京23区内の特別養護老人ホームで2年前から暮らす。その特養からの請求額が昨夏以降、はね上がった。食費や部屋代に介護保険の自己負担分なども含め、月約8万円から約17万円に倍増。両親の年金は月約28万円だが、実家の借地料は月8万円近く、一人暮らしをする父(75)の医療費や社会保険料の負担も重い。男性は毎月4万円の仕送りを始めたが、なお足りない。負担が増えたのは、介護保険制度の改正で昨年8月から施設の食費・居住費の補助(補足給付)を受けられる条件が厳しくなったため。母は特養の住所で住民票登録をしており、実家の父と「世帯分離」をしている。これまで非課税世帯とみなされた母は補助を受けられていたが、制度改正によって世帯が別でも配偶者が住民税の課税世帯なら補助の対象外になった。・・・ 経済成長の「果実」の分配を強調する安倍晋三首相だが、多くの高齢者は負担増という「痛み」の分配に直面する。一定のゆとりがあった中間所得層にも老後破綻(はたん)の不安が広がる。

http://digital.asahi.com/articles/ASJ6H5W3YJ6HULZU015.html?iref=comtop_8_01

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ローマ市長選、野党候補が優勢 初の女性市長誕生の公算(2016/06/19朝日新聞)
イタリアで19日、ローマやミラノ、トリノを含む市長選の決選投票があった。欧州連合(EU)主導の政策に懐疑的な野党「五つ星運動」の候補がローマ市長選で優勢となるなど、与党・民主党(中道左派)への不満が顕著に表れ、レンツィ政権の行方に暗雲が漂っている。投票は同日夜(日本時間20日午前)に締め切られ、即日開票される。ローマでは、5日の第1回投票で民主党候補を引き離して首位に立った「五つ星運動」のビルジニア・ラッジ候補(37)に勢いがあり、初の女性市長が誕生する公算が大きい。マリーノ前市長(民主党)が昨年、公金横領疑惑で辞任したことに対する市民の怒りを追い風に、反腐敗や2024年オリンピックの市への招致反対、ゴミ収集や公共交通の改善などを訴える。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ6L5QBNJ6LUHBI01K.html?iref=comtop_latestnews_02

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(声)参院選争点、経済だけではない(2016/06/19朝日新聞)無職 鈴木英雄(北海道 74)

 安倍晋三首相は「アベノミクスをさらに加速させるかどうか」が、参院選の最大の争点だとしている。私は異議を唱えたい。首相が消費増税を延期せざるを得なかったのは、8%への増税後、個人消費が落ち込み、回復しないことが最大の原因だ。アベノミクスの成果は大半の国民には届かず、むしろ経済格差を拡大させただけだと思う。それなのにアベノミクスをまたも参院選の争点に据えようという首相の意図は、安保法制や改憲などの諸問題から国民の目をそらすことにあると思えてならない。安保法制や改憲は、今も過半数の国民が反対している。また、原発再稼働の動きや沖縄の基地問題に関心を持つ人も少なくない。参院選の争点を経済問題だけに矮小(わいしょう)化してはならない。私は安倍政権の安全保障政策や憲法改正の姿勢を受け入れるか否かが最大の争点だと思っている。前回の衆院選と参院選で、安倍首相は争点を経済問題に絞り、それで勝った途端、選挙中に言及しなかった特定秘密保護法や安保法制を強行的に整備した。そのことを忘れてはならない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12416403.html

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【号外】「海兵隊撤退を」 追悼・抗議県民大会に数万人(2016/06/19琉球新報)
米軍属女性暴行殺人事件に抗議する「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し、沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」(主催・辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)が19日午後2時から那覇市の奥武山陸上競技場を主会場に開かれた。戦後71年、施政権返還から44年が経過してなお、過重な基地負担に伴う米軍関係犯罪によって県民の人権が虐げられ、命が奪われる沖縄の実態を訴え、この状況を放置する日米両政府への異議を示そうと県内外から数万人が会場へ詰め掛けた。・・・大会決議は、繰り返される米軍関係の犯罪や事故に対する県民の怒りと悲しみは限界を超えていると指摘。日米両政府が事件のたびに繰り返す「綱紀粛正」「再発防止」には実効性がないと反発し、県民の人権と命を守るためには、米軍基地の大幅な整理縮小、中でも海兵隊の撤退は急務だと訴えた。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-300829.html

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<社説>きょう6・19県民大会 命と尊厳取り戻そう 基地被害はもうごめんだ(2016/06/19琉球新報)

沖縄の人々の命と人権、尊厳をいま、守らなければならない。ごく当たり前のことを求めるために、また県民は集まる。命と人権、尊厳が踏みにじられている現実が横たわっているからだ。米軍属女性暴行殺人事件を受け「被害者を追悼し、海兵隊の撤退を求める県民大会」が19日午後2時から、那覇市の奥武山陸上競技場を主会場に開かれる。主催者は追悼の気持ちを表すため、黒色のものを身に着けて参加するよう呼び掛けている。犠牲になった女性を多くの人と悼みたい。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-300696.html

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18歳、19歳に  政治の選択に加わろう(2016/06/19京都新聞)
 22日公示、7月10日投開票の参院選で、選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられる。「25歳以上」から「20歳以上」に下げられた1945年以来の変更だ。新たに有権者となる約240万人の18、19歳の皆さんには、自らの将来に深く関わる政治の選択に積極的に参加してもらいたい。2013年の前回参院選は60代の投票率が67・56%だったのに対し、20代は33・37%。14年の前回衆院選でも60代の68・28%に対して20代は32・58%と半分以下にとどまっている。政党や政治家が掲げる政策が年配者重視になりがちな背景には、若い世代の投票率の低さがある。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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私たちのエコロジカル・フットプリント(やま / 2016年6月19日みどりの1kWh)
「南ドイツ新聞」の月刊別冊「ルックス360°(LUX 360°)」には「青い天使」付きの再生紙が使われています。今月、取り上げられた記事のひとつは「エコロジカル・フットプリント」で、人類が地球に与える影響を示す数値でした。私たちが住む地球の現状を知っていますか?質問に答えてみてください。

問1:現在の世界の人口は73億人と推測されています。2100年には112億人に増加するだろうと国連は発表しました。それでは、世界の人口が10億人を突破したのはいつだったでしょうか。
A 今から約300年前
B 今から約200年前*
C 今から約100年前

問2:20世紀に入ってからエネルギー消費量が16倍、工業生産量が40倍に増えたそうです。更に100年前と比べて9倍に増えたのは、水の使用量です。飲料水だけではなく、水は生産過程に必要です。例えば牛肉1kgを生産するのに、1万5500リットルの水が、コーヒー1kgを生産するのに2万リットルの水が必要です。世界の一人当りの水使用料は年間平均何リットルだと思いますか。
A 年間80万リットル(毎日約2200リットル)*
B 年間40万リットル(毎日約1100リットル)
C 年間20万リットル(毎日550リットル)

・・・

問5:世界中で約200億頭の家畜が飼育されています。一方、漁業により捕獲される魚の量は年間およそ8千万トンで、この40%は混獲で、捨てられてしまいます。更に、消費者に届かず捨てられてしまう食品の総量は、年間13億トンに達するそうです。これは世界の食品生産量の何分の一を占めているでしょうか
A 半分
B 3分の1*
C 4分の1
http://midori1kwh.de/2016/06/19/8298

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遅れる「電力アウトバーン」の建設(こちゃん / 2016年6月19日みどりの1kWh)
ドイツのエネルギー転換に伴い、ドイツ北部や北海・バルト海のウィンドパークで多量に発電される電力を、電力需要の多い南ドイツ地方に送るために不可欠とされる数本の高圧送電網の敷設が遅れる見込みだ。以前の計画では、ドイツで最後の原発が停止される2022年末までに完成することになっていたが、住民の反対が多かったために、2015年秋、送電網の大部分を地下に埋設するように計画が変更されたことが理由だ。ドイツ連邦ネットワーク庁の発表による。・・・ 両者は当初、空中に架けられる送電線として計画されていた。しかし電線の通るドイツ南部、特にバイエルン州政府の強い希望で、地中送電線が優先的に採用されることになった。同地の住民らが「景観が損なわれる」「電磁波の人体に対する影響が怖い」などとデモを繰り広げ、大反対したことが背景にある。

http://midori1kwh.de/2016/06/19/8312

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核融合実験炉、遠のく実用化 相次ぐ変更、25年に実験開始(2016/06/18朝日新聞)
 日米欧など7カ国・地域が南仏に建設している国際熱核融合実験炉(ITER)=キーワード=の実験開始時期が5年遅れ、2025年になることが17日決まった。実験開始の延期や変更は既に4回目。実用化はさらに遠のいた。・・・ 日本の負担は当初計画で2100億円で、既に1300億円余りを負担した。ビゴ氏の前の機構長は2人とも日本人だった。(竹石涼子)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12414704.html

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(わたしの紙面批評)トランプ現象 民主主義・資本主義の脆弱さ、視野に 鈴木幸一さん(2016/06/18朝日新聞)
「トランプ氏が共和党の大統領候補になったことは、米国ばかりでなく、世界にとっての災禍である」、英エコノミスト誌が、強い言葉でドナルド・トランプ氏の台頭に対し、表明した危惧は、共和党ばかりでなく、世界の指導者にとっても共通のものである。米政府の政策担当者と話すと、その危惧は、時間が経つにつれ、ますます深刻度を増しているようだ。

 朝日新聞のトランプ現象に対するキーワードは「分断」である。3月3日の社説では、「トランプ氏は、米国と世界を覆う難題への冷静な取りくみではなく、むしろ、米国内外の社会の分断をあおる言動を重ねてきた」ことで、不満を噴出させる有権者の歓心を買い続けていると指摘する。それは扇動者の常套(じょうとう)手段である。・・・貨幣の力によって、辛うじて守られた資本主義は、金融化、グローバル化の道を歩む。その新自由主義になる過程で、格差はより激しくなってきたともいえる。民主主義的な資本主義の崩壊が、ある限界を超えた段階で、なんら政策を持たない扇動者が跋扈(ばっこ)するのである。そうした時代の病根を明らかにしない限り、ヒトラーを持ち出すまでもなく、トランプ現象を解明することはできない。

 もう一つ、民主主義の根幹ともいえる国民投票の基盤が、簡単に扇動者に席巻されるほど、弱いものであるということを視野に入れるべきだろう。改めて、ソクラテスも当時の国民投票で断罪されたという故事を踏まえて、民主主義の脆弱(ぜいじゃく)さを考えさせる記事が欲しかった。まして、メディアそのものがインターネットという技術革新によって大きく変わっている時期だけに、そのような視野が欲しかった。米国大統領選において、こういった報道を要望したい。

 すずきこういち インターネットイニシアティブ会長 1946年生まれ。日本におけるネット社会の基盤を創った先駆者。東京・上野で毎春、音楽祭を主宰している。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12414570.html

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(声)貧困作る奨学金は希望生まない(2016/06/18朝日新聞)無職 沼澤忠(山形県 78)

 「奨学金 人生の重荷に」(12日朝刊)を読んだ。「今の奨学金の実態は学生ローンだ」という話は聞いてはいた。けれども、これほど悲惨な人生を強いるものだとは考えてもいなかった。私が若い頃に受けた奨学金は月2千円だった。当時の平均的な給与水準なら何とか返済可能だった。それでも、学生の間では貸与ではない給付型奨学金への要求は強かった。

 そのころと比べて、この国ははるかに豊かになった。だが、高等教育への政府支出は先進国で最も乏しい水準にある。非正規雇用層の増大に伴い、世帯の収入格差も拡大している。一方で、国公立も含めた大学の授業料は上がり続けている。その結果、多額のローンを抱えて社会生活を始めざるをえない現在の若者の状況は、悲惨としか言いようがない。奨学金が若者を貧困に引きずり込み、貧困の連鎖を作り出す要因となっているようでは、社会発展の希望は生まれない。欧州の一部の国のように、一定の学力があり、学びたいと思う者が、心置きなく学問に専念できる環境を保証すべきだ。奨学金制度の早期転換を希望する。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12414572.html

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(2016参院選 アベノミクスを問う:3)「保育園落ちた」遠い政治 予算、高齢者向けに偏重(2016/06/17朝日新聞)
 「保育園落ちた! 選挙攻略法」。こんなイベントが5月下旬に東京都内で開かれた。集まったのは子ども連れの親たち約120人。フェイスブックなどのSNSを通じて呼びかけた同志社大院生の對馬果莉(つしまかり)さん(30)は「子育て世代が声をあげないと政治は動かない。選挙で思いを届けませんか」と訴えた。・・・実際に政府の予算配分は高齢者向けが圧倒的に多い。国立社会保障・人口問題研究所によると、年金や介護などの政府支出は13年度で54兆6247億円で、保育所整備や児童手当、育児休業給付といった子育て向けは6兆568億円。日本は人口に占める高齢者の割合が大きいとはいえ9倍の開きがある。欧州各国と比べても偏重ぶりは際立つ。・・・保育の受け皿を増やすだけでなく、「子育ては母親任せ」という社会の風潮を変えることも重要だ。厚生労働省によると、14年度に民間企業の男性が育休を取得した割合は2・3%で、女性の86・6%と比べて大きな開きがある。東京都渋谷区の女性会社員(31)は4月から長男(1)を認可外保育所に預けられるようになり、復職した。だが、仕事を終えても分刻みで育児と家事をこなさなければならない。夫(47)の協力はわずかで、両親は遠方で頼れない。「この生活では2人目を考える気持ちにはならない。国が男性に育休取得を義務づけるなど、社会全体で子育てをする機運をつくるべきだ」

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12412756.html

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意識戻ったら鼻先に天井 生き埋め学生、携帯に「遺書」(2016/06/17朝日新聞)
2016年04月16日。熊本県南阿蘇村にある東海大学農学部阿蘇キャンパス近くの学生アパート。2階建ての1階部分が壊れ、本やノート、いすなどが部屋から飛び出し、散らばっている。建物を囲うブロック塀は崩れ落ちていた。ここに住む農学部3年の鷲頭(わしず)朋之さん(22)は16日未明の地震発生時、ベッドに寝転んでテレビを見ていた。ドーンと体が揺れたかと思うと室内の電気が消えた。その後、意識を無くした。「気づいたら鼻の先に天井があった」動こうとしても動けない。手に持っていた携帯電話で、両親と2人の兄にあて、「遺書」を打ち込んだ。「いままでありがとう。もう無理かも」建物の外から「大丈夫か」などの声をかけてもらった。やがて、レスキュー隊に体を引っ張り出され、助けられた。「自分の名前をよびかけてもらって励みになった」と振り返る。・・・同村河陽の会社員男性(57)は「阿蘇山があり、地震には慣れていると思っていたが、こんなに長くて、大きな揺れは生まれて初めて。ものすごかった」と話した。冷蔵庫や家具はすべて倒れた。ブロック塀は崩れ、庭には地割れが走り、周辺の山々のあちこちで土砂崩れが起きているという。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ4J454HJ4JUTIL037.html?iref=recob

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(社説)参院選 改憲の是非 正面から問わぬ不実(2016/06/17朝日新聞)
 各政党の党首らが街頭演説に繰り出し、公約も出そろって参院選は事実上スタートした。その中で、与党側からぱったり聞こえなくなったのが、憲法改正をめぐる議論である。安倍首相の最大の政治目標が憲法改正であるのは周知の事実だ。先の国会では「参院選でも訴えていきたい」「私の在任中に成し遂げたい」と強い意欲を何度も示してきた。ところが、これまでの街頭演説では一切、触れていない。・・・憲法改正は、日本国民が戦後経験したことのない極めて大きな政治テーマだ。それを実行したいなら、最大の争点と位置づけてしかるべきだ。それなのに、首相は国会中の雄弁とは打って変わって口をつぐむ。この姿勢は不可解であり、争点隠しの意図があるなら不誠実と言わざるを得ない。・・・ 安倍政権はこれまで、世論が割れる政策については選挙の際に多くを語らず、選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに突き進む手法をとってきた。特定秘密保護法や安全保障関連法の制定がその例だ。公約の末尾に小さく書かれた「憲法改正」の4文字。これを、同様の手法を繰り返す伏線とさせるわけにはいかない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12412666.html

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(社説余滴)「5・27」を生かすには 加戸靖史(2016/06/17朝日新聞)
2016年5月27日は、どんな日として語り継がれるのだろう。あの日の夕方、広島・平和記念公園でオバマ米大統領の演説に耳を傾けながら、私は考え込んだ。美しいスピーチだった。だが、私は冒頭で引っかかった。「死が空から降り、世界が変わってしまいました」原爆は自然に「降った」のではない。米国人が広島と長崎に「落とした」のだ。殺された人々の名簿が納められた原爆死没者慰霊碑の前で、当の米大統領が第三者のごとく語った言葉に、私は拍手を送る気になれなかった。・・・5月27日の広島は、良くも悪くも原爆投下71年の「今」を象徴していたのだろう。惨禍の記憶は薄れ、責任論を切り離した大統領の言動はもっぱら称賛される。そんな時代に、私たちはどうやって、原爆の犠牲者に報いる核兵器廃絶と平和を実現していけばいいのか。多くの人が思索し、行動を起こすきっかけにできれば、あの「5月27日」は未来に向けて重い意義を持つ、と私は思う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12412659.html

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函館で震度6弱 1人けが(2016/06/17朝日新聞)
16日午後2時21分ごろ、北海道の内浦湾を震源とする地震があった。北海道函館市川汲町で震度6弱を観測。震源の深さは約11キロで、地震の規模を示すマグニチュード(M)は5・3。津波は観測されなかった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12412832.html

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高浜原発、運転禁止を継続(2016/06/17共同通信)
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた3月9日の大津地裁の仮処分決定に対し、関電が決定の効力を一時的に止めるよう求めた執行停止の申し立てを認めるかどうかについて、同地裁(山本善彦裁判長)は17日、却下する決定をした。仮処分の手続きを規定した民事保全法上、関電は今回の決定に対してさらに争うことはできず、2基は3月の仮処分決定に基づき運転できない状態が続く。
http://this.kiji.is/116359572755562501?c=39546741839462401

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参院選公約  「甘い言葉」の裏見極めたい(2016/06/17京都新聞)
 安倍晋三首相が最近、全国各地の遊説で「気をつけよう、甘い言葉と民進党」と繰り返している。野党第1党の民進に対し、政策の現実味や共産党との共闘を揶揄(やゆ)するつもりだろうが、同じ言葉が自民党にも跳ね返るのではないか。・・・ 注目すべきもう一点は、安全保障法制と憲法に対する視線の違いである。自民は、世論が割れるこの問題を公約で大きくは取り上げず、いわば爪を隠している。選挙で不利に働くのを恐れ、争点化を避けようという意図が透ける。しかし公約パンフレットを丁寧に読めば、その意図は明らかだ。集団的自衛権の行使を容認した安保法制を日米同盟の抑止力の基礎とみなし、安倍首相の念願である憲法改正についても「憲法調査会で議論し、各党と連携し、国民の合意形成に努める」と、抑えた表現ながら意欲をのぞかせている。今度の選挙で与党とおおさか維新の会などを含む改憲勢力が参院議席の3分の2を占めれば、改憲発議は一気に現実味を帯びる。ちなみに連立与党の公明は公約で、改憲はもとより、環境権や地方自治の権限拡大など持論の「加憲」にさえ触れなかった。一方の民進の公約は、平和主義と立憲主義の擁護を前面に押し出し、岡田克也代表は「『国のかたち』を壊すことは絶対に認められない」と訴える。日米地位協定の改定提起や安保法制の白紙化、憲法9条の改正反対などを明確に打ち出した。安保法制反対を盛り上げた若者グループ「SEALDs(シールズ)」に代表される世論に押された面はあるにせよ、主張には共感できる点も多い。ただ「寄り合い所帯」と評されるほど多様な立場の議員がいる民進が公約を選挙後も貫けるのか、注目に値する。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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連星回る最大の惑星発見(2016/06/16京都新聞)
NASA望遠鏡で
【ワシントン共同】連星と呼ばれるペアの恒星の周りを回る惑星のうち、木星と同じほどの大きさがある最大の惑星を発見したと米サンディエゴ州立大などのチームが13日発表した。このような惑星は「太陽を二つ持つ」といわれ、これまで10個ほど確認されている。

http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20160614000021

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安保法「違憲」と集団提訴、鳥取(2016/06/16京都新聞)
弁護士付けず23人
安全保障関連法や集団的自衛権行使容認の閣議決定は憲法違反だとして、鳥取県内に住む50〜80代の男女ら23人が16日、国に対し、無効確認のほか、企画立案過程で支出した公金のうち1円の国庫返還、1人当たり1円の損害賠償を求めて鳥取地裁に提訴した。原告らは代理人弁護士を付けない「本人訴訟」の形式を選択。「法律的には素人でも、民主主義と平和主義を掲げる憲法を誇りとする『町のおっちゃんおばちゃん』の代表として国の違憲行為を訴える」としている。
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20160616000072

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「米軍は沖縄を軽視」 基地問題、ジョン・ミッチェル氏に聞く(2016/06/16琉球新報)
 基地汚染問題などに詳しいジャーナリストのジョン・ミッチェル氏(41)=英国出身、神奈川県在住=がこのほど、那覇市内で琉球新報のインタビューに応じた。ミッチェル氏は日米地位協定の壁などで情報が制限された基地内の状況を把握することが「民主主義の実践につながる」と強調。米海兵隊の研修の内容や米軍基地の環境事故対策の実態から、米軍が地元を「軽視している」と述べた。基地問題を巡る県民の非暴力の抵抗運動は正当性を持っていると強調した。(聞き手・島袋良太)・・・「米軍人と話していると、多くが研修資料と同じような認識を持っていた。例えば『米軍人の犯罪率は沖縄県民より低い』などだ。これは基地内で発生している犯罪を除いて算出されており、そもそも公平な統計ではない。そうした教育プログラムが存在するはずだと思った」


 「一方で沖縄の米兵たちは土地の強制接収、悲惨な事件事故、環境汚染といった歴史、沖縄における民主主義の欠如を知らない。彼らは『米兵の99%は善良だ』と主張するが、米軍という組織が沖縄にうそをついてきた。兵士らはマルコムX、マーチン・ルーサー・キング、ガンジーらを敬愛しているが、阿波根昌鴻氏を知らない。米軍が隠してきたからだ」・・・ 

―19日に県民大会がある。

 「沖縄の人たちは県民大会や選挙、議会決議などで平和的な主張を続けてきた。私がすごいと思うのは、非暴力の抵抗である点だ。自分はウェールズ人で、地元では長くIRA(アイルランド共和軍)のテロ問題を抱えてきた。県民大会は人々が不公平を変えるため、しかし平和的に声を上げる行為で、尊敬に値する。米国はその声を受け止めるべきだ」
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-298740.html

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(2016参院選 アベノミクスを問う:2)「雇用改善」上向かぬ賃金 収入低い職種に人材流入(2016/06/16朝日新聞)
 静岡県の介護職の女性(36)は1年半前、食品工場のアルバイトから、グループホームの正社員になった。認知症の高齢者9人の介護を、実質的に2人で任されている。食事や入浴の介助、歩き回る人の付き添い――。仕事はひっきりなしで、夜勤は月5〜6回。「気が休まらず、ほとんど休めない」と話す。月給は、残業代などを含め手取りで14万円台。アルバイト時代より低く、食費を切り詰めて家賃を払っている。「責任の重さに比べてこの給料はどうなんだろう、といつも思う。貯金もできず、転職も難しい」・・・ 

さらに、労働者全体でみると、正社員より待遇が不安定な非正社員が増え続けている。非正社員は昨年18万人増え、伸び率は0・92%。正社員の伸び率の0・79%を上回り、労働者に占める割合は約4割にのぼる。安倍首相は「パートの時給は過去最高だ」と強調するが、物価上昇には追いつかず、2010年を100としたパートの実質賃金指数は15年は97・5にとどまる。

 そんな非正社員で目立つのが中高年の増加だ。44歳以下は、新卒や若手の採用増で17万人減った一方、45歳から54歳は11万人増えた。企業がリストラで中高年の社員を減らしていることも背景にありそうだ。「早く非正規から抜け出し、安定した仕事に就きたいが、うまくいかない」。都内で警備員として働く男性(47)はいう。自動車部品メーカーで派遣社員として働いていたが、08年秋のリーマン・ショックで「派遣切り」を受け、失職した。その後、ようやく見つけた交通誘導の警備員は日給7500円。週3日しか仕事がないこともある。「アベノミクスの恩恵は全く感じない」・・・ 安倍政権は女性や高齢者を含むすべての働き手が生き生きと働く「1億総活躍社会」を掲げる。しかし、賃金が低く、待遇が不安定な仕事が増えるばかりでは消費は増えず、経済成長にもつながらない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12410933.html

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太陽光発電のコスト、25年までに59%減 国際機関(2016/06/16朝日新聞)
 太陽光発電の発電コストが2025年までに59%下げられるとの報告書を国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が15日発表した。市場拡大や技術革新などによりコスト削減が続き、1キロワット時あたり5〜6セント(約5〜6円)にまで下がるという。報告書によると、太陽光の発電コストは10年から15年までに58%下がったが、さらに今後10年で59%下げられると予測。市場拡大による競争で新素材や新設計の開発が促され、発電効率が向上するほか、設置作業や維持管理などが最適化されることで大幅なコスト低下が見込めるという。報告書は陸上風力発電でも今後10年で26%、洋上風力発電で35%のコスト削減ができると予測した。認可や環境影響評価手続きの簡素化などの適切な規制や政策が必要としている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12410935.html

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北海道で震度6弱 震度=気象庁発表(16日14時25分) :地震(小規模)(2016/06/16琉球新報)

16日午後2時21分ごろ地震がありました。気象庁によると、震源地は内浦湾北緯42.0度、東経141.0度で、震源の深さは約10キロ。地震の規模はマグニチュード(M)5.3と推定される。

http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-299052.html

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知事、県民大会参加を表明 「県民の気持ちが込められている」(2016/06/16琉球新報)
 翁長雄志知事は16日、県庁で記者会見し、米軍属女性暴行殺人事件を受けて19日午後2時から那覇市の奥武山陸上競技場で開催される県民大会への参加を表明した。翁長知事は大会参加の理由を「県民の気持ちが込められていると思った」と語った。その上で「被害者が遺棄された現場を訪ねた時に『守れなくてすみませんでした。政治の仕組みがなかなか変わらずにごめんなさい』という知事としての申し訳なさ、これからも頑張るという言葉が出てきた」と述べ、知事としての参加に向けた気持ちを説明した。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-298986.html

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舛添氏不信任案 真相究明は済んでない(2016/06/15東京新聞)
もはや東京都民の信頼回復は微塵(みじん)も期待できず、舛添要一知事に引導を渡すのは当然のことだ。が、それで政治資金問題の片が付くわけではない。真相究明をうやむやに終わらせては禍根を残す。・・・舛添氏が辞職して、留飲を下げる人がいるかもしれない。けれども、政治とカネの問題については、真相を究明し、教訓を学ぶことが決定的に重要だと考える。さもなくば、いつまでも同様の事態が繰り返されかねない。一人の政治家の失敗として片付けてしまっては元も子もない。国と地方とを問わず、すべての政治家が襟を正して向き合うべき危機的な問題と捉えるべきだ。・・・建設会社から六百万円を受け取るという不適切な行動をした甘利明前経済再生担当相側も、今のところおとがめなしである。政治とカネにまつわるザル法は、軒並み見直さねばならない。先の都知事選で舛添氏を担ぎ、都政を支えた自民、公明の与党も知事の退場に賛成だという。ならば、トップとしての資質を欠く人物を売り込んだ政治的、道義的責任を明確にするべきだ。間近に迫った参院選での打撃を最小化する。そんな打算を水面下で働かせているとすれば、ご都合主義とのそしりは免れまい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016061502000133.html

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ペルー新大統領 フジモリ政治を越えて(2016/06/15東京新聞)
 元大統領である父親の影に足を引っ張られた思いだろう。ペルー大統領選で再び涙をのんだ日系三世のケイコ・フジモリ氏だ。国民は「フジモリ政治」を越えて、前に進もうという意思を示した。・・・銅や亜鉛などの鉱物資源に恵まれるペルーは、中国経済の減速や鉱物価格下落のあおりを受けたものの、中南米では比較的堅調な経済成長を遂げている。二〇〇五年には国民の半数以上が貧困層だったのが、一五年には20%余りまで減った。ところが、経済成長の中で貧富の格差も広がった。その象徴が、首都リマにある「恥の壁」と呼ばれるコンクリート壁だ。高さ約三メートルの壁は全長約十キロに達する。防犯対策として富裕層と貧困層が住む地域を分断している。クチンスキ氏は世界銀行に勤務したことのある経済通だ。こんな壁を必要としない社会づくりにも取り組んでほしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016061502000131.html

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