ナスカに新たな地上絵 空想動物か、山形大が発見(2016/04/19琉球新報)
山形大は19日、世界遺産「ナスカの地上絵」で知られるペルーのナスカ台地で、動物とみられる地上絵を新たに発見したと発表した。舌を伸ばし、胴から足のような突起が複数出ているように見え、空想上の動物が描かれていると推測される。山形大の坂井正人教授によると、地上絵の全長は約30メートル。地表の小石を取り除いて作られた白い面と、取り除いた小石を積み上げた黒い面で構成されている。技法から、紀元前400年から同200年の間に制作されたという。
http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-262506.html
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<社説>嘉手納基地汚染 地位協定の改定しかない(2016/04/19琉球新報)
在沖米軍基地による環境汚染の深刻さ、闇の深さがあらためて照らし出された。基地を過重に抱える県民の不安を強める異常事態である。在沖米軍基地内の化学物質管理は無秩序状態にある。米国内での定めに準じて、基地内の有害物質の管理と汚染時の対応を厳格化して制度化し、順守を強く促すべきだ。それには、米軍に特権的地位を与えたままの日米地位協定の改定が不可欠である。米空軍嘉手納基地が所有する約500個の変圧器をめぐり、有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)汚染事案に関する調査が約半数しか実施されていなかった。半数の漏出事故は調査さえされずに野放しになっている。さらに、1998年から2015年にかけて、同基地内で計4万リットルのジェット燃料などの流出事故が発生していた。10年から14年に起きた206件のうち、日本側に報告されたのは23件だけだった。・・・基地周辺住民と自治体を軽んじる日米の二重基準は許されない。こうした不条理を絶つには、日米地位協定の改定に踏み込み、米軍に汚染防止義務を課すしかない。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-261971.html
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熊本・大分、強震続発 死者41人、9万人超避難 「本震」M7.3阪神級(2016/04/17朝日新聞)
16日午前1時25分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする強い地震があり、熊本市や同県南阿蘇村などで震度6強を観測した。推定マグニチュード(M)は7・3。阪神大震災(1995年)級で、気象庁は一連の地震の「本震」とする見解を示した。14日の地震について専門家は被害が局所的と指摘していたが、16日に相次いだ余震の震源域は熊本地方から阿蘇地方や大分地方にも広がり、被害が拡大した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12314438.html
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(時時刻刻)震源、広がる 「経験則、外れている」・回数も急増 熊本地震(2016/04/17朝日新聞)
16日未明に起きたマグニチュード(M)7・3の「本震」の後、熊本県阿蘇地方や大分県でもM5を超える大きな地震が発生したことについて、同日午後に会見した気象庁の橋本徹夫・地震予知情報課長はこう表現した。国内では、14日に発生したようなM6・5規模の活断層型地震の後、それを上回る本震が発生した記録が存在しないという。・・・相次ぐ地震の震源は、「別府―島原地溝帯」と呼ばれ、多数の活断層がある溝状の地形に沿って分布する。さらに北東には、四国を横断し紀伊半島に延びる長大な活断層、中央構造線断層帯が連なる。林愛明(りんあいめい)・京都大教授(地震地質学)は「今回ずれた断層の延長線上にひずみがたまり、大分県側でM7級の地震が起きることも否定できない。四国側の中央構造線が動く可能性もある」と話す。・・・
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12314350.html
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法王、難民送還憂い島へ 「数ではない。みなが物語もつ人間」 12人連れ帰る(2016/04/17朝日新聞)
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は16日、欧州を目指す難民や移民が上陸するギリシャ東部のレスボス島を訪れた。欧州連合(EU)とトルコとの合意で送還を前提に拘束中の人々と面会、「難民は『数』ではない。みなが顔と名前と物語を持つ人間だ」と話し、改めて人道支援の必要性を訴えた。法王はシリア人難民12人を専用機でローマに連れ帰った。法王が送還に言及することはなかったが、大量流入で受け入れから送還へ難民政策を転換したEUは難しい立場に立たされそうだ。
ギリシャへは昨年来、中東、アジアからトルコ経由で難民や移民100万人以上が上陸。レスボス島にはその半数以上が到着した。16日朝専用機で到着した法王は、真っ先に「モリア難民キャンプ」を訪れた。・・・ バチカンによると、法王が連れ帰ったシリア人難民12人は3家族で全員イスラム教徒。EUトルコ合意以前に上陸したため送還の対象外で、バチカンとギリシャ、イタリアの間で交渉が行われたという。ギリシャ・メディアは病気など特に弱い立場の人が選ばれたと伝えている。・・・
■難民をめぐるフランシスコ法王の主な言動
<2013年7月> 「現代文明の中で、私たちは他者の叫びに冷淡になっている」(沖で難民・移民船事故の犠牲が続くイタリア南部ランペドゥーサ島を訪問)
<14年10月> 「欧州の人々よ、心の扉を開けてください」(死者多数の難民船事故1年を前に)
<15年9月> 「彼らを人として見てほしい。顔を見て、話に耳を傾けて」(米連邦議会の演説で)
<11月> 「世界は今、戦争や暴力、不正義により、前例のない人々の移動を目撃している」(ウガンダでの演説で)
<16年2月> 「移住を強いられる悲劇は今日の世界的な現象だ」(メキシコの米国との国境の町で)
<3月> (難民・移民へ態度を硬化させる欧州を嘆いて)「無関心で、良心がまひしている」(復活祭前の儀式で)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12314367.html
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(声)自民草案、平和守る決意がない(2016/04/17朝日新聞)無職 倉持三郎(東京都 83)
本紙連載「憲法を考える 自民改憲草案」を読んだ。一番感じたことは、自民党の憲法改正草案には過去についての反省がないことだ。平和を守る決意がないことだ。現憲法は、日本人だけでも300万人以上の人が犠牲になった惨憺(さんたん)たる戦争の反省の上に立って起草された。戦争が起こったのは、明治憲法の下で戦争に反対する個人から言論・思想の自由を奪ったからである。自民改憲草案には、その反省がない。それどころか、「国民」を「国家」と変えることで国家主義に戻り、軍備を持って戦争ができるようにしているとしか思えない。戦争をして一般国民にどんな良いことがあるのか。武器の発達で多数の犠牲者が出ることは間違いない。自民改憲草案を起草した人たちは、おそらく先の戦争の本当の悲惨さを知らないのだろう。敗戦後、せっかくここまで発展できたのに、それを帳消しにしてはならない。70年、戦争を防いでくれた現憲法に感謝し、戦争はせず、外国にも攻めさせない外交力を発揮してもらいたい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12314301.html
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(声)反戦訴え続けた秋山ちえ子さん(2016/04/17朝日新聞)無職 城間美智子(東京都 69)
秋山ちえ子さんが亡くなった。我が国の女性放送ジャーナリストの草分けで、ラジオ番組のパーソナリティー。私は50代のころ、ラジオで偶然、秋山さんを知った。毎年8月15日に放送される「かわいそうなぞう」の朗読だった。昔、亡くなった母から、戦時中に東京・上野動物園の動物たちが殺されたという話を聞いたことがあったのを思い出した。すぐに図書館へ行き、その本を探し、当時働いていた保育室の子どもたちに読み聞かせをした。3歳を過ぎた子どもたちには内容が分かるようで、涙を浮かべる子もいた。ある年若い同僚が、「かわいそうなぞう」を学校で習ったことがあると話していた。私は知らなかった。もし偶然に朗読を聴いていなかったら、今でもその事実を知らなかったかもしれない。淡々と朗読される声は声高ではなかったが、余計に反戦を強く訴えているように聞こえた。きっと、いまごろ天国でジョン、トンキー、ワンリーたちに会っておられるだろう。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12314296.html
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<社説>臨時制限区域継続 直ちに解除し元の海域に(2016/04/16琉球新報)
安倍政権は本気で沖縄県と和解する気があるのだろうか。米軍普天間飛行場移設を巡る辺野古代執行訴訟の和解を受け、県と政府が和解条項の細部を詰める作業部会を開いた。和解で辺野古の新基地建設工事が中断されたので、工事のために設置された臨時制限区域の解除やそれを示すフロート(浮具)などの撤去を県は要請した。当然の要求だ。しかし、政府は和解によって臨時制限区域の撤廃や浮具の撤去などの義務はないと強調する。その説明はおかしい。臨時制限区域は工事の保安のために設定されたのだから、工事が中断すれば存続の根拠はなくなる。直ちに臨時制限区域を解除し、本来の海域に戻すよう求める。・・・ 経済にとっても損失だ。臨時制限区域が設定される前は、観光遊覧船や遊漁船が汀間漁港を往来する航路の一つだった。制限を解除しなければ経済活動や県民生活に影響が出る。今回の作業部会で政府は、浮具の撤去だけは検討する姿勢を示した。政府が県の要望に「最大限配慮」した印象を与えたにすぎない。県議選や参院選を控え、この問題が争点として浮上しないような演出だろう。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-258201.html
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地震と原発 やっぱり原点に戻ろう(2016/04/16東京新聞)
日本はやはり地震国。九州を襲った「震度7」に再び思い知らされた。福島第一原発事故のそもそもの原因は、地震である。その原点に立ち戻り、原発の安全対策の在り方を再点検するべきだ。「今までに経験したことのない揺れだった」と、強い余震が繰り返される中、住民は不安に戦(おのの)く。「断層帯全体が動いたにしては規模が小さい」と専門家。さらに大きな地震の恐れがあった、ということなのか。あらためて思い知らされた。「いつでも、どこでも、強大な地震は起こりうる」・・・ 「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。地震国日本では、これこそ社会通念であり、一般常識だからである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016041602000142.html
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熊本地震震度7 防災は命を守るために(2016/04/16東京新聞)
熊本県を最大震度7の激しい地震が襲った。熊本市や益城(ましき)町などで多数の建築物が倒壊し、多くの死傷者が出た。日本列島に生きる以上、地震は宿命だが、人命は守っていきたい。地震の揺れの強さを示すのが震度階で、耐震性の弱い木造住宅は震度6弱で壊れるものがある。震度7は、鉄筋コンクリート造りでも倒れることがある。震度7は大震災のイメージが強い。マグニチュード(M)6・5の熊本地震が震度7を記録したのは驚きである。日本列島は活断層で満身創痍(そうい)だ。M6クラスの地震は、どこで起きても不思議ではない。関東平野や濃尾平野といった平野部は揺れやすい。震度6弱どころか、震度7も起こり得ると考えなければならない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016041602000143.html
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川内原発、地震続発でも運転継続 停止の設定値下回る(2016/04/16朝日新聞)
大きな被害をもたらす地震が近くで続発しているなかで、全国で唯一稼働している九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)は運転を続けている。敷地内で観測された揺れが原子炉を緊急停止する設定値を下回っているためだ。・・・原発そのものが無事でも、大地震で外部からの送電が止まるなどのおそれはある。ただ、新規制基準では、外部からの送電系統を複数にすることや、非常用発電機を何台も設けることを義務づけている。停止中の九電玄海原発(佐賀県玄海町)や四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)などでも、使用済み燃料を冷やす手段が失われれば重大事故につながるおそれがある。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ4J354JJ4JULBJ00J.html?iref=comtop_6_04
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新幹線脱線、防止ガードなし 大きな揺れ想定外区間 熊本地震(2016/04/16朝日新聞)
熊本地震で回送中の九州新幹線が脱線した。新幹線の脱線事故は、1964年の東海道新幹線開業以来、4件目となる。事故が起きた現場の線路には、近年整備が進む「脱線防止ガード」がなかった。国の運輸安全委員会が15日、原因調査に乗り出した。・・・ 新幹線は、各地に設置した地震計で地震の初期微動を検知し、送電を停止して非常ブレーキをかける「早期地震検知システム」も導入しているが、今回は自動停止は間に合わなかったという。国交省は「直下型地震のように震源地が近いと効果が出ない」という。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12312610.html
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(社説)震度7の熊本地震 大地の警告に耳すまそう(2016/04/16朝日新聞)
上下左右に揺れて崩れる家屋。歩行者らが身をすくめる市街地。激震が襲った現場の恐怖は想像するに余りある。東日本大震災を思い起こした人や、稼働中の九州電力川内(せんだい)原発を心配した人も多かったのではないか。熊本県熊本地方を震源とする地震が九州を襲った。同県益城町(ましきまち)では最大の揺れを表す「震度7」を観測した。・・・大震災から5年がたち、東北など被災地を除いて、地震への警戒が少しずつゆるみ始めたように思える昨今だ。そこに、当時以来の震度7が今度は九州で観測された。日本列島に暮らす以上、どこにいても地震と無縁ではいられない。遠方の災難であっても、「明日は我が身」と考えることが何より重要だ。・・・日本列島は至る所に活断層がひしめいている。専門家の間では「東日本大震災を機に日本は地震の活動期に入った」「未知の活断層もある」といった見方もある。活断層帯の近くはもちろん、そうでない地域でも細心の備えをすることが肝要だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12312589.html
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原動力は政治への「怒り」 高校生グループ「ティーンズ・ソウル」(2016/04/15毎日新聞)
選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、政治に対して声を上げる若者が増えている。高校生グループ「T−nsSOWL(ティーンズ・ソウル)」は安全保障関連法に反対するデモを定期的に行っている。中心メンバーの福田龍紀さん(18)、鈴木あいねさん(17)、ソラさん(16)=ハンドルネーム=になぜ活動するのか、何を訴えたいのか、話を聞いた。【五十嵐英美】・・・僕も自分から行動したのは、特定秘密保護法の反対デモがきっかけ。自分と年齢の変わらない人たちが真剣に社会のことを考えていることに刺激を受けました。ティーンズ・ソウルはリーダーはいなくて、みんな自分のできることをやる。フラットに(対等な立場で)動いています。・・・以前は政治に無関心で、むしろデモしている人たちのことを冷笑する側でした。「こんなことやっても変わらないでしょ」って。でも、安全保障関連法案には直感的に危機感を覚えて、行ったらもっと分かるかなと思い、15年5月、初めて国会のデモに行ってみました。これだけ怒って訴えている人がいるのに、国会にいる人は何やってんだろうなと思って、毎週行き始めました。・・・ーンズ・ソウルは定期的にデモを主催していますね。2月には安保関連法の廃止と安倍晋三首相の退陣を求め、東京や仙台、大阪など全国約10カ所で一斉デモを行い、約5000人を集めました。・・・安保関連法の一番の問題は憲法違反であること。憲法9条の解釈を変えて、法律によって集団的自衛権の行使を容認することは、憲法の立憲主義に反します。憲法違反が一回通ってしまったら、何でもありの世の中になっちゃう。おおもとの安保関連法を廃止しない限り、世の中は元に戻らない。・・・ 日本には今さまざまな問題があります。ヘイトスピーチ、沖縄・辺野古の問題、ブラックバイト……。すごく積み重なっていて、自分が10年後、社会人として生きている姿が正直想像できません。生活がしやすいのか、とても不安です。どうやったら改善されるのかと突き詰めていったら、みんなが当事者として問題意識を持つということにつながります。
http://mainichi.jp/senkyo/articles/20160415/mog/00m/010/015000c
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保育園増やせば解決か 「子育ては母」日本、「夫婦で育児」ノルウェーを比較(毎日新聞2016年3月30日 東京)
待機児童問題に焦点が当たる中、なぜか違和感が拭えない。国会前などで声を上げるのは多くが女性。政府は「働くお母さんの気持ちを受け止める」と繰り返す。この冬訪れたノルウェーでは誰もが言った。「家族政策は女性だけにフォーカスしてはならない」と。・・・ルウェーでは、そんな1歳過ぎの子供を含め、9割を超える幼児が保育園に通っている。どんな子供でも保育園に入る権利がある、と国が保障しているからだ。チューリ・ボーホルム園長は「子供は誰も差別されてはならないという国の意欲の表れです」と誇らしげに話す。人口約7万人のトロムソには約100カ所もの保育園があるという。
そもそも保育園に入るのは「権利」なので、希望者は入園を断られない。満員を理由に拒否される待機児童は存在しない。行政側が「ご期待に沿えませんでした」などと入園不可を通知するだけで誰も責任を問われず、母親が泣く泣く仕事をあきらめようが、あとは自分で手当てを、と放っておく国とは“根底”が違う。・・・ ノルウェー人の夫と2人の娘をもつ小野坂さんは「うちなんかもう午後4時半には、家族みんなが家にそろっていて、夜はずっと一緒」と話す。家庭でも一般的に男女は対等で、夫婦が手分けして夕食を作ったり、交代で子守をしたり、おしゃべりを楽しんだりして、長い夜を過ごす。
小野坂さんは強調する。「保育園が十分あるに越したことはありません。でも、本当に改革すべきは、大人たちの働き方ではないでしょうか」と。そして、その理由をこう語った。「日本のように男性が長時間働く社会では、たとえ保育園を十分に整備しても、結局、負担を強いられるのは女性だけ。家事や育児をこなしたうえ、男性と同じように働けなんて、女性はもう疲弊するばかり。女性の活躍も少子化の改善もあったものじゃありません」日本人の労働時間は長い。「データブック国際労働比較」によると、週50時間以上働く長時間労働者の割合は2011年で日本は31・7%。ノルウェーはわずか2・8%だ。英国(12・1%)やフランス(9・0%)も大きく上回る。
これだけ仕事に時間を割くなら、どれほどの成果を上げているかと思えば、労働者1人が働いて生み出す価値を示す「労働生産性」は日本の場合、決して高くない。日本生産性本部によれば、14年の年間の日本の労働生産性は7万2994ドル(768万円)。ノルウェーの12万6330ドル(1330万円)の6割だ。経済協力開発機構(OECD)加盟国中、ノルウェーは2位に対し、日本は21位にとどまる。・・・安倍首相は25日、長時間労働を是正するため、労働基準法の改正を目指す考えを示した。労働時間の上限を設けることなどを検討する方針で、改革の兆しは少しずつ見えてきた。だが、そもそも女性が労働に携われるようにとの観点から、女性に配慮した施策に主眼を置いている限り、大きな限界がある。注ぐべき視点を、真の男女平等の確立、子供の権利の保障に置いてはどうか。そうした方向性を示す明確なビジョンと実践的な戦略があってこそ、女性は輝けるはずだ。
http://mainichi.jp/articles/20160330/dde/012/100/061000c
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広島訪問で「被爆者と面会を」 トルーマン元米大統領の孫 (2016/04/15琉球新報)
【ワシントン共同】5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせたオバマ米大統領の広島訪問が検討されていることに関し、1945年の広島と長崎への原爆投下を命じたトルーマン大統領(当時)の孫、クリフトン・トルーマン・ダニエルさん(58)は13日、オバマ氏が実際に訪問した場合、被爆者と面会し「生存者の話を聞く」機会を持ってほしいと語った。
http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-256585.html
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熊本地震、死者9人に 860人負傷、4万人避難(2016/04/15東京新聞)
熊本県益城町で震度7を観測した地震で、熊本県警は15日、建物の倒壊などによる9人の死亡を確認したと発表した。熊本県によると午前5時現在、県内のけが人は少なくとも860人でうち53人が重傷。県内約500カ所に一時約4万4400人が避難した。気象庁によると、15日午前10時までに震度1以上の余震を123回観測。今後1週間は激しい揺れを伴う余震に警戒するよう呼び掛けた。県警と消防は徹夜で被災者の救出作業を続ける一方、被害状況の確認を急いでいる。国内で震度7を観測したのは2011年の東日本大震災以来で九州では初めて。気象庁は「平成28年熊本地震」と命名した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016041501000904.html
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パリテロ 独原子力施設も標的か 容疑者拠点から資料(2016/04/15東京新聞)
【ベルリン=垣見洋樹】パリ同時多発テロの実行犯として逮捕されたサラ・アブデスラム容疑者(26)が拠点にしていたブリュッセル市内のアパートから、ドイツ西部のユーリッヒ原子力研究センターに関する資料と代表者の顔写真が見つかったとドイツの新聞社グループ「RND」が十三日報じた。テロ容疑者グループはベルギーで原子力研究所の科学者の行動を監視していた疑いが報じられており、ドイツでも原子力研究所を攻撃対象にしていた可能性が浮上している。・・・テロ容疑者らは、ベルギーの科学者の自宅前にカメラを設置して行動を監視していたと報じられ、テロに用いる放射性物質を脅しとろうとしていた可能性が指摘されていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201604/CK2016041502000108.html
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グレーゾーン 低線量被曝の影響 第2部 フクシマの作業員 <中> 未知の現場(2016/04/14ヒロシマ平和メディアセンター)
東京電力福島第1原発では、1日平均6千〜7千人の原発作業員が廃炉に向けて働いている。事故直後、作業員は常に被曝(ひばく)の危険と背中合わせだった。事故から5年を経て、構内の放射線低減対策は進み、大半のエリアは全面マスクなしでも活動できるようになった。しかし、今後の工程では、最難関となる溶融燃料(燃料デブリ)の取り出しなど世界の誰も経験したことのない作業が待ち受けている。廃炉完了までは30〜40年かかるとされる。長期にわたる未知の現場は、作業員の「被曝との闘い」でもある。・・・目の前に立つ4号機は原子炉建屋の鉄骨がむき出しとなり、無残な姿をさらしていた。「放射線量が高いがれきには近づくな」と言われたものの、ラド建屋の屋根の上にも散乱しており避けようがない。身に着けていた線量計のアラーム音が鳴り続けた。「一刻も早く作業を終えようと、とにかく必死だった」。4月2日から1日2時間、4日間の作業で累積の被曝線量は計16ミリシーベルトに達した。「事故前はせいぜい年2ミリシーベルト。そう考えると、原発事故は恐ろしい」と振り返る。 大川さんは、避難所の校舎で約2年を過ごした後、近くの借り上げ住宅に移った。双葉町の家は帰還困難区域にあり、戻る見通しは立たない。避難を強いられた住民として、そして事故後の緊急作業を経験した者として、「原発で働くのはもう嫌だ」と言い切る。
事故から5年。福島第1原発の構内では、放射線の低減対策が進んでいる。汚染された地表をモルタルで舗装する工事は、敷地の約9割に到達。全面マスクや防護服が必要なエリアは1〜4号機周辺だけで、全体の約1割にまで縮小した。ことし2月に第1原発で働いた作業員の平均被曝線量は0・51ミリシーベルト。大川さんが働いていた11年4月は4・76ミリシーベルトで、当時の約9分の1になっている。 ・・・3月末に提出された最新の報告では、2月に第1原発で働いた81人が月5ミリシーベルトを超えて被曝。一定数の作業員は、なお高い線量の中で働かざるを得ない。一方で、年50ミリシーベルトかつ5年100ミリシーベルトという法令上の被曝線量限度に守られ、それ以上は働くことができない。線量限度と作業のせめぎ合いは続いている。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=58387
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(社説)奨学金制度 格差是正へ改善急げ(2016/04/15朝日新聞)
「18歳選挙権」が始まる今夏の参院選に向けたアドバルーンで終わらせてはならない。大学生らを対象にした、返済の要らない「給付型奨学金」の仕組みをつくろうという動きが与野党で相次いでいる。・・・奨学金はいまや2人に1人の学生が借りている。授業料が増え、親も収入が減ったせいだ。奨学金は出身による格差を改善し、教育の機会均等を実現するためにある。返す必要のない給付型はあって当然のものだ。だが日本の場合、国の奨学金制度は貸与型しかない。先進国の中では異例だ。特に、借りた額に利子を払うものが人数枠の6割を超える。これでは奨学金とは名ばかりの「学生ローン」にすぎない。・・・貧しさが世代間で連鎖し、格差が広がる事態は避けねばならない。幼児から大学生まで切れ目ない支援の仕組みをどう設計するか。検討を進めたい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12310786.html
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シングルマザーを悩ます自己責任 多様な生き方認めてこそ幸福社会(2016/04/14福井新聞)
子どもが1歳になる前に、夫婦の別居が始まった。所得に応じて、ひとり親に支給される児童扶養手当は該当せず、保育料も高額のまま。「これから子どもとどうやって…」。木村真佐枝さん(43)=福井県坂井市=は、先が見えなかった当時を振り返る。公園で遊ぶときは、知り合いに会わないように車で遠くへ行った。保育園の送り迎えは時間をずらした。携帯電話で友達との連絡もやめた。どんどんふさぎ込んだ。別居は3年ほど続き、2012年に離婚。近所の会社で事務のパートをしていたが、収入は限られた。正社員になれば土日出勤、夜10時までのシフト制に組み込まれる。結局、離婚直前に仕事を辞めた。・・・福井県の離婚件数は03年の1470件をピークに減少傾向にある。しかし児童扶養手当の受給者は、15年前の約1・8倍の5633人(14年度)に上り、貧困は広がっている可能性がある。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/93413.html
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東日本大震災から5年 福島の現場を行く2(016.03.10 Thu posted at 20:16 JST/CNN)
2011年3月11日、マグニチュード(M)9.0の地震が発生し、揺れは約6分にわたった。史上最大規模の揺れが東北から関東にかけての地域を襲った。・・・しかし、地震や津波は始まりに過ぎなかった。サイトウさんは、病院の窓から眼下にある町を津波が襲うのを力なく見つめていたことを思い出す。最初に頭に浮かんだのは近くにある福島第一原発のことだった。・・・原発の地下にある緊急用の発電機が水につかり重要な冷却システムに電力が行き渡らなくなり、原子炉の燃料棒が溶け始め、放射性物質が周囲に漏れ出すこととなった。地震から約16時間後には、ひとつの原子炉では燃料の大部分が溶け落ちていた。原子力安全・保安院が炉心溶融(メルトダウン)を認めたのは6月に入ってからだった。原発の事故としては1986年のチェルノブイリ以来、最悪の規模だった。
http://www.cnn.co.jp/special/cnnasia/35079282.html
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田母神元航空幕僚長を逮捕 都知事選で運動員買収疑い(2016/04/14琉球新報)
2014年2月の東京都知事選後に運動員に報酬を支払ったとして、東京地検特捜部は14日、公選法違反(運動員買収)の疑いで、選挙に出馬し落選した元航空幕僚長の田母神俊雄容疑者(67)=東京都世田谷区=と、選対本部事務局長だった会社役員の島本順光容疑者(69)=墨田区=を逮捕した。2人の逮捕容疑は、14年3月中旬〜5月上旬に選挙を手伝った運動員5人に報酬として現金計280万円を都内で渡した疑い。これとは別に、島本容疑者自身も田母神容疑者から200万円を受け取っていたとされる。
http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-256404.html
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<社説>TPP先送り 交渉記録を開示すべきだ(2016/04/14琉球新報)
いかにも一時しのぎである。参院選への悪影響を避けただけの、姑息(こそく)な選挙対策という印象を否めない。政府・与党は環太平洋連携協定(TPP)承認案の今国会成立を見送る方向で検討を始めた。先送りは、TPPの内容への自信のなさの裏返しとも見える。ともあれ時間はできた。その分、国民的かつ徹底的な論議を広く展開すべきだ。情報の開示と密室協議の解明は議論の大前提である。全てが黒塗りだった交渉記録を、政府は早急に全面開示すべきだ。・・・政府はTPPで国内総生産(GDP)を14兆円押し上げると主張するが、3年前の試算より突然4倍に跳ね上がった。農林水産物の生産減少額は3兆円から2100億円へと、いきなり14分の1になった。にわかに信じがたいこうした前提の数々も、徹底的に検証すべきだ。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-256238.html
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古代都市ポンペイは、現代社会にそっくりだった(2016/04/14ナショナルジオグラフィックス)
火山の噴火によって一瞬にして失われたローマの古代都市ポンペイで、大がかりな修復プロジェクトが進んでいる。陣頭指揮をとるイタリアの考古学者マッシモ・オサンナ氏は、「2000年前の社会を目の前で写真撮影したかのように」当時の姿をはっきりと克明に、そして多角的に現代によみがえらせたいと考えている。山のようなデータから浮かび上がってきたのは、現代の私たちの生活に驚くほどよく似た社会だった。紀元1世紀のポンペイには、多様な文化が混在し、さまざまな言語が飛び交い、人々はファストフード店でランチをとり、高級輸入食材を自宅で楽しんでいた。・・・今日でいえばロンドンやニューヨークに匹敵する人種のるつぼとして、ポンペイにはローマ市民、帰化した外国人、奴隷の身分から解放されて職人や商人になった人々が集まり、豊かな社会を築いていた。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/041300135/
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人類初の太陽系外惑星へ、構想 ホーキング博士ら、無人探査機計画(2016/04/14朝日新聞)
車いすの英物理学者スティーブン・ホーキング博士とロシア人投資家ユーリ・ミルナー氏らは12日、地球からレーザー光を当てて進む小型無人探査機を開発し、人類初となる太陽系外惑星到達を目指す構想を発表した。手始めに1億ドル(約109億円)を投じて基金を創設し、研究開発を支援していくという。構想によると、探査機は凧(たこ)のような形状で、中心に観測機器を集めた小型チップが搭載されている。数千機をロケットで打ち上げて宇宙空間に放った後、地上から強力なレーザー光を当てる。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12308696.html
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(思考のプリズム)難民・移民と日本 隣人の物語、目そらすな 小野正嗣(2016/04/14朝日新聞)
この3月に欧州連合(EU)の難民政策に大きな転換がなされ、ギリシャに不法入国した移民の強制送還が始まった。だが難民と不法移民の違いはそうはっきり線引きできるものなのか。10年ほど前フランスに住んでいた頃お世話になったM夫妻は、スーダンの紛争地ダルフールから来たKさんを支援していた。Kさんは夫妻と出会ったときには路上生活をしていた。やはり故郷を追われた母や妹たちとは何年も連絡が取れず、その身を案じていた。Kさんの難民申請は却下された。彼の話は難民偽装者にありがちな物語だと見なされたのだ。公的援助は受けられない。生きるために働けば違法行為になる。しかし故郷には帰りたくても帰れない。命の保証はないのだから。・・・しかし日本にも難民と認定されず、同じような苛酷(かこく)な状況に置かれた外国人たちがいる。そのことは、例えばNPO法人の難民支援協会のホームページに行けば一目瞭然なのに、僕たちは遠くの他者の悲惨に目を奪われ、身近な他者の苦しみには目をつむりがちではないか。なにせ昨年の日本の難民認定者数はわずか27人なのだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12308759.html
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(世界発2016)パレスチナの壁、映す「占領」 イスラエルが築いた450キロ(2016/04/14朝日新聞)
パレスチナ人の街や村を分断するようにイスラエルが建設した分離壁。そこに生きる人たちは、どんな思いでいるのか。苦悩するパレスチナの若者を描いた映画「オマールの壁」が撮影された現場を歩きながら、「壁」の意味を考えた。・・・ 壁の向こう側は、イスラエル発行の身分証を与えられたパレスチナ人が多く住む東エルサレムの街。行くためにはイスラエルの検問を通らねばならず、車でたどり着くには10キロ以上の遠回りを強いられる。イスラエルは壁の建設を「テロリストの侵入阻止のため」としてきたが、実際には1967年の第3次中東戦争の休戦ラインを越えて、パレスチナ側に大きく食い込んでいる。パレスチナの村は分断され農地や病院、学校に行けなくなり、家を追われた人もいる。・・・占領の長期化に絶望した若者がイスラエル人を襲撃する事件も後を絶たず、イスラエル人の多くが壁の建設を支持しているという過去の調査結果もある。パレスチナ人は「壁」をどう乗り越えられるのか。映画はそれを自問しているように感じた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12309123.html
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(声)自民の改憲草案は誰のためか(2016/04/14朝日新聞)主婦 清水芳枝(神奈川県 65)
私は、連載「憲法を考える 自民改憲草案」に期待しています。2012年の公表から4年が経つのに、内容はあまり知られていないように思われるからです。改憲草案は、前文から国家中心の考えの下に書かれており、「良き伝統と国家」の継承を国民に求めています。国の主権は国民にあるとうたう現行憲法を、大きく書き換えています。憲法改正の範囲を越えた別物だと思います。さらに天皇の元首化、国防軍の保持を明記。国民の自由と権利は「公益及び公の秩序に反してはならない」と制限し、現憲法の国民主権、平和主義、基本的人権の保障は、限りなく弱まっています。憲法は私たち一人ひとりの自由と権利、平和で安全な暮らしを守るものです。いま政治家たちが「改憲」と叫んでいますが、私たち国民のためにしようとしているのか、それとも自分たちの野望や名声のためなのか、見極めたいと思います。そのためには、自民党の目指す憲法の中身を知らなければならないと思うのです。憲法は、国民を権力の横暴から守るものです。改憲をするなら、国民が納得して決めるものでなければなりません。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12308978.html
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カフラー王ピラミッド、想定よりも3割軽い? 東大など解析(2016/04/14朝日新聞)
エジプト・カイロ近郊のギザにある3大ピラミッドの一つ、「カフラー王」のピラミッドの重さは、これまでの推定より3割軽いことが東京大などの研究でわかった。50年近く前のデータを解析し直したところ、内部の密度が低かった。カフラー王のピラミッドは高さ約136メートル。表面は石灰岩でできているが、内部の材質はわかっていない。ピラミッドの体積と、大理石や花崗岩(かこうがん)など一般的な石材の密度をもとに、重さは約550万トンと見積もられていた。 東京大地震研究所の田中宏幸教授らは、ピラミッドを透過した宇宙線「ミュー粒子」を1968年に観測した米研究グループの論文に注目した。当時は隠し部屋の存在を調べるのが目的で、大きな空洞や部屋はないと結論づけていた。このときのデータを改めて解析し、ミュー粒子の減り方から内部の密度を推定した。この結果、内部の密度は従来の7割にあたる1立方センチあたり約1・8グラムで、重さは約398万トン。周辺で産出するかなり軽い石灰岩と考えられるという。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12308960.html
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タックスヘイブン、実態あらわ パナマ文書に現旧首脳12人ら(2016/04/13朝日新聞)
タックスヘイブン(租税回避地)の法人に各国首脳やその親族らが関与している実態を暴露した「パナマ文書」が世界を揺るがせている。先駆けて報道したのは、朝日新聞社も提携する調査報道NPO「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)。疑惑の対象は、富裕層やスポーツ界へも拡大。課税逃れへの国際世論は厳しさを増しており、14日に米ワシントンで始まる主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議でも議論される見通しだ。・・・ 国民に重税を課す権力者が、自らの税の支払いは逃れ、蓄財にふけっている――。世界中で格差が問題となる中、パナマ文書が明るみに出した事実に、人々の怒りが爆発している。
「なぜここまで人々が怒るのか、首相は理解しているのか。納税を拒否する超富裕層にむしり取られていなければ、人々が緊縮で味わった苦難の多くは避けられた」。11日、英下院。野党労働党のコービン党首は、強い口調でキャメロン首相を非難した。亡父が設立・運営したタックスヘイブンの投資ファンドによって利益を得ていたことを認めたキャメロン氏。退陣要求デモが起きるなど、10年の政権発足以来、最大の危機だ。背景には、財政健全化を掲げて厳しい緊縮を強い、合法の節税行為すら批判してきた首相自身が、富裕層相手のタックスヘイブンで利益を得ていたことへの国民の怒りと不信感がある。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12307118.html
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「非人間的な苦難」 意訳?誤訳? 広島宣言、外務省訳に異論も(2016/04/13朝日新聞)
主要7カ国(G7)広島外相会合で採択された「広島宣言」の文言を巡り、一部の核問題研究者やNGO関係者らが外務省が発表した日本語訳に疑問符をつけている。核兵器使用の被害の甚大さや核軍縮・不拡散を訴えた文書だが、核保有国を含む各国の立場を乗り越え、かつ被爆地の納得を得るため意訳したのではないかとの指摘だ。宣言では「広島及び長崎の人々は、原子爆弾投下による極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末を経験」とある。この「非人間的な苦難」の部分は採択した英文の正式文書の「human suffering」を訳したものだ。長崎大学核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎センター長は「『非人間的苦難』と訳すのには無理がある」とツイート。NGO核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の川崎哲・国際運営委員も「広島の世論も考え、『非人間的』と強引に訳して、非人道ではないがそれに近い言葉を勝ち取った。深刻な誤訳」とブログに記した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12307151.html
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(社説)TBS批判 まっとうな言論活動か(2016/04/13朝日新聞)
TBSテレビが先週、「弊社スポンサーへの圧力を公言した団体の声明について」と題するコメントを発表した。この団体は、「放送法遵守(じゅんしゅ)を求める視聴者の会」というグループだ。TBSの報道が放送法に反すると主張し、スポンサーへの「国民的な注意喚起運動」を準備するとしている。TBSのコメントは、次のような要旨を表明している。「多様な意見を紹介し、権力をチェックするという報道機関の使命を認識し、自律的に公平・公正な番組作りをしている」「スポンサーに圧力をかけるなどと公言していることは、表現の自由、ひいては民主主義に対する重大な挑戦である」 放送法の目的は、表現の自由を確保し、健全な民主主義の発達に役立てることにある。コメントは、その趣旨にもかなった妥当な見解である。声明を出した団体は、昨秋からTBS批判を続けている。安保関連法制の報道時間を独自に計り、法制への反対部分が長かったとして政治的公平性を欠くと主張している。しかし、政権が進める法制を検証し、疑問や問題点を指摘するのは報道機関の使命だ。とりわけ安保法のように国民の関心が強い問題について、政権の主張と異なる様々な意見や批判を丁寧に報じるのは当然だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12307101.html
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衆院補選告示 「安倍政治」問う前哨戦(2016/04/13東京新聞)
衆院の補欠選挙が告示された。夏の参院選の前哨戦であり、安倍政権への評価が問われる。選挙結果は、安倍晋三首相が衆参同日選に踏み切るかどうかも左右する。選挙戦の行方を注視したい。補選が行われるのは、町村信孝前衆院議長の死去に伴う北海道5区と、育休宣言後に不倫が発覚した宮崎謙介前自民党衆院議員の辞職に伴う京都3区の二選挙区。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016041302000149.html
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普天間合意20年 民意の無視は通らない(2016/04/13京都新聞)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還に日米両政府が合意してから20年になるが、実現のめどはいまだに立っていない。
その大きな要因は、返還のための代替基地を県内に求め、しかも名護市辺野古への移設が「唯一の選択肢」だとして硬直した姿勢を取り続けてきたことにある。県内移設に反対する沖縄の民意を十分に顧みることなく、対立を深めてきた政府の責任は厳しく問われるべきだ。普天間飛行場の返還は、1995年の米兵による少女暴行事件を機に、翌96年4月、当時の橋本龍太郎首相とモンデール駐日米大使が合意した。当初は代替施設を前提に5〜7年以内の返還予定だったが、辺野古移設に対する地元の反発は根強く、2013年には「22年度またはその後」と再設定した。だが、それも遅れるのは必至の情勢で、運用停止も見通せない。・・・「辺野古ありき」のごり押しはもう通らない。20年の節目に、辺野古移設を白紙に戻し、米国を交えて普天間返還の協議を尽くすよう、あらためて求めたい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/
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社説 普天間日米合意20年 無条件の閉鎖と返還を(2016/04/13ヒロシマ平和メディアセンター)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還について、当時の橋本龍太郎首相とモンデール駐日米大使が「5〜7年以内」で合意しながら、履行されぬまま20年が過ぎた。国と沖縄県は今、名護市辺野古への「移設」を巡って対立しているが、市街地に危険な基地が居座っている現実は疑いようもない。ことは市民の生命と日々の暮らしに関わる。日米両政府は普天間を無条件で閉鎖し返還する作業を何より急ぐべきだ。 ・・・しかし、この20年は必ずしも失われた20年とばかりもいえまい。沖縄では基地に依存することに伴う経済効果は低減し、基地の跡地利用による経済効果への期待が高まった。基地の整理・縮小について、革新だけでなく保守の人たちも声を上げるようになった。これが「オール沖縄」として翁長雄志(おなが・たけし)知事を押し上げたパワーといえよう。岸田文雄外相とケリー米国務長官は広島市での会談で「辺野古移設が唯一の解決策」という認識で一致した。だが沖縄からすれば辺野古がなぜ唯一なのか納得できる説明はまだない。翁長知事はかねて「辺野古ができなければ本当に普天間の危険性を固定化し続けるのか」と問い掛けている。両氏はその答えを持ち合わせているだろうか。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=58295
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