人質解放の優先 後藤健二さんが日本政府の無策でみすみす殺されたのは2015年。当時一連の報道を見ていて何と言う国だろうと思った人は多かったはずです。イギリスやスペイン、フランスなどはあらゆる手を使って人質を解放しました。みんなテロと戦っている国です。水面下であろうが裏取引であろうが国家が国民の命を守るべきです。今回のシリアで拘束された安田純平さんは今どうなっているんだろう。後藤さんの件を思いだすと暗鬱な気持ちになります。
(声)シリアで不明の安田さん救って(2016/06/21朝日新聞)主婦 山口陽子(埼玉県 43) 内戦下のシリアに入国後、行方不明になっているフリージャーナリスト安田純平さんの写真がネットに出てから、20日以上たった。救出のための交渉はなされているのだろうか。過激派組織「イスラム国」(IS)に殺害されたとみられる後藤健二さんのことが頭をよぎる。後藤さんのケースでは日本政府は現地対策本部をヨルダンに設置したが、解放交渉の多くをヨルダン政府に頼った。安田さんについても、日本政府内には「できることは限られている」という見方が強いという。 外務省には、秘密裏に交渉できる人材はいないのだろうか。日本人ジャーナリストの悲劇が繰り返されるのだけは、何としても避けたいと思う。まもなく参院選だ。政治家は、選挙活動をしながら、安田さんを救出できるのか。まさか見捨てることはないだろうか。今はただ安田さんの安否が気掛かりだ。無事救出されることを祈っている。 ブラックバイト いつ頃からかブラック企業とかブラックバイトとかの言葉が飛び交うようになりました。闇社会の話ではないのですから、国が監視の目を強めるだけでもブラックを無くするための効果はあります。実際企業側もアルバイト側も国の政策が要因を作っている側面もありかなりのブラック企業が野放しなのが現状です。貧困、格差、過激な競争。考えてみれば今の政治自体かなりブラックな要素があります。
過重労働を始め、理不尽な働き方を学生アルバイトらに強いる「ブラックバイト」。「高校生と大学生に蔓延(まんえん)するブラックバイト」(21日)で、中京大教授の大内裕和氏はブラックバイトがなぜ広がったかを二つの理由を挙げて説明します。第一は「学費の高騰と親の貧困化」。親の貧困化は子どものアルバイトを余儀なくさせ、「高校生が働かなければ、家族全体の生活が立ち行かなくなる状況」を生みます。第二は「これまで正規雇用が行っていた責任の重い基幹労働を、非正規雇用が担わざるを得ない状況」が出現したこと。 その結果、学生はアルバイトを休めず、辞められなくなってしまうというわけです。では、ブラックバイトをなくすにはどうしたらいいのか?労働組合や政府が解決に向けて積極的に動くことに加え、大内氏は高校や大学での労働法教育の普及や奨学金制度の改善、大学などの授業料引き下げの必要性を強調します。これは一部の学生の問題ではなく社会全体の問題だ――その認識を広めることこそが急務でしょう。 まだ動かすか! 正当な動かす理由がなくこれだけの人が必死に反対しているのにどうしてなんだろう。これだけ強引に稼働を進めて、もし何らかの事故が起こったとき、またしても誰も責任を取らないかと思うと、誰でも怒るでしょう。 玄海再稼働反対9万人署名(2016/06/10共同通信) 除染という環境破壊 除染という環境破壊、科学の限界と研究者の役割(2015/WEB RONZA/朝日) 福島で放射線量を測る今中哲二京大助教が問う「科学的に証明されていない」という言葉 福島第一原発の事故から4年半が過ぎました。まだ10万人を超える人たちが避難生活を送っています。一方で、避難指示が解除され、帰還を進める自治体も出てきています。放射線の影響についても、いったい何を信じ、行動すればいいのか、心を痛めている人たちも少なくありません。今年の夏、被爆から70年を迎えた広島市内であったシンポジウムのことを思い出しました。「8・6 ヒロシマ国際対話集会――反核の夕べ」と題されたシンポは、「核と人類は、共存できない」という思いを共有する人たちの集まりでした。基調講演したのが、広島市生まれの今中哲二さんです。京都大学原子炉実験所助教で、反原発で知られる「熊取6人組」のひとりです。京大原子炉実験所が大阪府の熊取町にあるため、そう呼ばれてきました。ほかの人はみな退職し、いま実験所に残っているのは、今中さんだけです。 シンポジウムで今中さんは開口一番、「みなさんは科学を持ち上げすぎです」と言いました。 「科学で知れることはたかだか限られています。よく、福島で住めるのかと聞かれます。でも、それは何とも言えない。分からないのです。すぐに死ぬならば、危険というけれど、そうではない。『よくわからない』を相手にしたときに判断するのがみなさんは苦手です。わかったように話す人はたくさんいるけれど……。住むかどうかはその人の社会的、個人的判断です。 それを科学で切るのは無理です。科学は、危険やリスクがどれぐらい考えられるかということしか示せません」今中さんは、2011年3月の東日本大震災で、福島第一原発が事故を起こした直後から飯舘村に入り、その後も通い続けて、放射線量の測定などを続けています。今中さんの目に、現地はどのように映っているのでしょうか。 飯舘村の人口は6000人。今中さんによると、その村に毎日7500人の作業員が除染のために入っているそうです(注:時期によって人数は多少の変動があるとのことですが、村の人口に匹敵するぐらいの人数は入っているそうです)。その状況を、今中さんは「除染という名の環境破壊」と評しました。 除染作業は、畑、田、道路などの土をはいで、袋に入れ、あちこちに積むものです。いま置いてあるのは「仮仮置き場」だそうです。昔のゴミセンターが、その後の「仮置き場」になるそうです。仮置き場の後、原発近くに造られた中間貯蔵施設に運ばれます。中間貯蔵施設には30年保管され、その後は、最終処分場にもっていくことになっています。 「だれも信じていないですよね」 その状況を、今中さんはそう言います。 今中さんが、毎日7500人が除染作業をしているとして飯舘村の除染作業にかかる費用を計算したところ、1人1日当たりの諸経費を5万円とすると、毎日3億7500万円、1年で約1000億円。「飯舘村全体の除染費用だけで3000億円というのはホントの話≠フ気がしてきた」と吐露しました。人口6000人の村に3000億円をかけて除染をするのだそうです。「除染しても放射線量は半分になるぐらいです。村のアンケートでは除染しても、村に戻るというのは2割。しかも、若い人はほとんどいません。3000億円をかけた除染は、何のための、だれのための除染なんでしょうか。一度方向が決まると止められない。日本政府は動き出したらチェック機能がきかない。 70年前の戦争と同じじゃないでしょうか」今中さんはこう言います。「原爆は、人殺しにのための装置。原発は、電気を作るための装置」。広島原爆では、爆心から2キロ以内の平均死亡率は56.5パーセント。1945年末までに約14万人の命が奪われたと言われています。ちなみに長崎は約7万人です。「原爆と原発は開発の目的が違うけれど、それぞれ、広島・長崎、チェルノブイリ、福島というとんでもない災害をもたらしました」チェルノブイリでは、事故から3年たってようやく汚染が明らかになりました。汚染地域の面積は14.5万平方キロ、これは本州の約6割にあたります。移住対象地域は約1万平方キロ、これは福井県と京都府と大阪府を合わせた大きさだそうです。 チェルノブイリ事故から学んだこととして今中さんは2点挙げました。 @ 原発で大事故が起きると、周辺の人々が突然に家を追われ、村や町がなくなり地域社会が丸ごと消滅する A 原子力の専門家として解明できることは、事故被害全体のほんの一側面に過ぎず、解明できないことの方が圧倒的に多い 2011年に起こった福島第一原発事故は、3月12日に1号機が水素爆発を起こし、同14日には3号機が水素爆発。そして、同15日には、4号機の水素爆発と2号機での格納容器の破壊が発表されます。このとき、今中さんは「福島原発事故がついにチェルノブイリになってしまった」と確信したそうです。大変な放射能汚染が起きたことは明らかなのに、情報がほとんど出て来なかったため、自ら飯舘村に足を運び、放射能汚染を調べ始めました。 同3月29日に今中さんが測った飯舘村の長泥曲田の放射線量は、30マイクロシーベルト/時間。20マイクロシーベルトを超えれば、高線量区域に指定されます。30マイクロシーベルトという高い線量の中で、飯舘村の人たちは普通に暮らしていました。その様子に、「福島の原子炉とともに、日本の原子力防災システムもメルトダウンしてしまった」と感じたそうです。 汚染地域で暮らすことは、「余計な被爆はしない方がいい」「ある程度の被爆は避けられない」という相反する二つのことにどう折り合いをつけるかということだ、と今中さんは言います。「つまり、それは『どこまでの被爆をガマンするか』となります。 どこまでガマンするかは個人的な問題であって、一般的な答えがあるわけではありません。放射能汚染という不始末の責任が東京電力や日本政府にある以上、1ベクレルたりとも汚染はイヤだという権利が私たちにあることは確かですが、少しでも放射能汚染があれば避難すべきだというのも私には合理的な判断とは思えません。 『福島後の時代』の私の役割は、放射能汚染と被曝について、みなさんに確かな知識と情報を提供し、一般の人が放射能汚染に向かい合うときのお手伝いをすることだと思っています」 今中さんは「当時の官房長官だった枝野さんが言っていたように事故による福島原発周辺住民の被曝は『すぐには健康に影響ない』でしょう」と言います。ですが、「問題は後々になって現れる晩発的影響。福島の甲状腺がんは明らかに増えています」と話しました。 「結局は、私たちはどこまでの被曝をガマンするのか、ということです。一般的な答えはありません」。原子力施設からの一般公衆の線量限度は年間1ミリシーベルト、放射線作業従事者の線量限度は年間20ミリシーベルト、自然放射線による被曝は年間1ミリシーベルト……。こうしたことを考えると、「年1ミリシーベルトが、ガマンの目安を考えるときの出発点でしょう」というのが今中さんの意見です。でも、「子どもは感受性が大きく、将来がある。だから、子どもの被曝はできるだけ少なくするべきです」とも。今中さんは自分の家族を例にあげ、「自分だったらというと、孫が東京に暮らしているが、『それは仕方ない』。でも、孫は福島には住ませないという判断をする」と語りました。 世の中には確かなこと、確かかどうかはっきりしないこと、そして、あり得ないことが存在します。確かであることがサイエンスによる推論の基盤になるけれど、はっきりしないこともあり得ないことも含めて、すべてを疑うのがサイエンスの基本だと、今中さんは言います。 「科学的に証明されていない」 今中さんはその言葉に注意するように、と話しました。 「『科学的に証明されていない』という言葉でよく分からない部分はなかったことにする、というのが御用学者と霞が関の役人の常套手段です。学者がこの言葉を使うときは、怪しいと思ってください」と強調しました。その指摘には、なるほど、と思わざるを得ませんでした。 民主主義? 選挙で勝てばやりたい放題。経済政策で目くらましをやり選挙の争点は曖昧にぼかす。見抜けない国民にも問題はあるけど、あまりにも姑息な手法に情けなくなります。でも結果は情けないどころではなく自由や平和を脅かすような法案を強引に通して行くのだから、怖さがあります。これは民主主義を偽装した独裁政治ではないか。そんな気さえします。 社説/参院選へ 安倍首相の手法 民主政治を問い直す時(2016/06/11毎日新聞) ひいては民主政治のあり方そのものを問う選挙である。・・・だが忘れてならないのは「経済政策を前面に打ち出して信を問う」のは、これまでも繰り返されてきた首相のパターンだということだ。首相は13年の前回参院選では政権の経済政策である「三本の矢」の成果を強調し、一昨年末の衆院選では「景気回復、この道しかない」とアピールした。選挙はともに自民党が大勝した。ところが選挙の後はどうだったか。 前回の参院選直後の臨時国会で安倍政権が成立を急いだのは、国の安全保障にかかわる情報だけでなく、政権に都合の悪い情報も秘密にして言論の自由を制限しかねない特定秘密保護法だった。そして昨年、憲法を軽視して安全保障関連法の成立に突き進んだのは記憶に新しい。いずれも直前の選挙ではあまり語られなかったテーマだ。・・・参院選では初めて18、19歳が有権者になる。これに伴い、文部科学、総務両省が作成した副教材が全高校生に配布されている。副教材は、民主政治とは話し合いの政治であり、最終的には多数決で合意を形成するのが一般的だ、と記したうえで、こう続けている。 「ただし、多数決が有効に生かされるためには、多様な意見が出し尽くされ(略)、少数意見が正しいものであれば、できるだけ吸収するというものでなければなりません。納得することで実効性も高まります」まさにそれが民主政治の基本だろう。無論、野党も「反対だ」と声高に叫んでいるだけでは有権者の支持は得られない。より具体的な議論を戦わせる参院選にしたい。 http://mainichi.jp/articles/20160611/ddm/005/070/012000c
首相の器 傲慢、不遜、偏狭、独断、虚言、などなど安倍首相の就任以来の言動に対して浮かぶ言葉は嫌な言葉ばかりですが、まさにその通りというほどの有頂天です。何が彼をそうさせるのか?本当に言ってる事に根拠があるのだろうか。国民の支持はそこまで絶対的なのだろうか。誰か影の権力の指示だろうか。いくつもの疑問が湧いて来ますが、首相の座にある限り国民の生活と命、そして国家の未来を担っているのも事実ですから不安は募ります。 「非を認めぬ首相」も争点だ=与良正男(毎日新聞2016年6月1日 東京夕刊) そこまで言った手前、どうやって再延期するか。そこで主要7カ国首脳会議(伊勢志摩サミット)を利用して突如持ち出したのが、リーマン・ショック当時と似た経済指標を並べ立てる手法だ。アベノミクスは順調だが、世界経済は危機に直面している。だから増税は延期−−。これには私も驚いた。首相の認識をサミット参加国すべてが共有しなかったのはご承知の通り。これでは強い指導力どころか、首相の保身策である。まず最初に「アベノミクスは思い通りに進んでいない」と素直に認めた方がよほど国民は納得する。 宇宙の深淵 どこ迄真実に近いのか。広大無辺の宇宙の問題は科学の進歩で計算力や観察力が進んでも、どこか信じられない部分があります。実際過去に発表された予測が外れた例は多々ありますから。太陽系の全体像もまだ未知の部分がある中で、銀河系の本当の姿はどういうものか、ダークマターとは何なのか?推測と仮説の中に真実はあるかも知れない。でも全く的外れかも知れない。などと考えてしまいます。 銀河系の質量は太陽7000億個分、暗黒物質が約9割(2016/06/03ナショナルジオグラフィックス) 若者の未来は国家の未来 学問のための援助、経済的に恵まれない学生を援助するのは国の未来に対する投資でもあり、莫大な経済力を持つ先進国としては当然の義務のように思えます。学生に奨学金を貸し付けて、その返済で学生が苦しむなど本末転倒です。もともと経済力がないから援助を受けるのですから、簡単に返済できるはずもありません。奨学金の無償化は即刻実現して欲しいものです。 奨学金を返せない 大学卒業から12年、生活の重荷に(2016/06/15朝日新聞) 手取りの月給14万円は家賃や食費、妹や弟の学費で消えた。月2万1千円を奨学金の返済に充て、自由なお金は何もなかった。「結婚とか出産とか、人生設計なんて考えられない」・・・ 14年度末時点の未返済者は約32万8千人で、滞納額は計約900億円。同年度に返済を求めて起こした訴訟は8495件で、10年前の146倍になった。月々の返済額は借りた額に応じて一律に決まるため、年収が低いと負担が重くなる。 助言を受ける前に 時代遅れになった危険でコストの高い原発。世界は再生可能エネルギーへの転換を加速させています。福島原発事故の惨状は世界各国に原発からの離脱を決断させる契機となりました。事故の当事国である日本が未だ原発を稼働させ存続を画策している現状は世界の目にどう映っているのでしょう。 ドイツのヘンドリックス連邦環境相、エネルギー転換について日本に助言(じゅん / 2016年6月12日みどりの1kWh) ・・・原子力エネルギー政策を進めるかどうかは日本の主権に属することですが、私個人の見解では、現在安全面やコスト面で、原子力より、もっと良い選択肢は再生可能エネルギーです。この分野で日本は非常に恵まれた条件にあると思います。現行の電力供給システムの改革は必要ですが、原発の稼働延長が変革の遅れをもたらすことは、私たち自身が経験済みです。 ドイツは福島原発の事故を受けて、2022年までに原発から段階的に撤退することを決定しました。現在稼働している原発は8基だけで、昨年大きな原発を1基停止しましたが、電力は余剰状態で、電力不足にはなっていません。それどころか電力輸出がこれほど多かったことはありません。再生可能エネルギーによる電力は現在既に32.5%に達しています。・・・日本社会は、時代遅れになった経済・産業構造を改革するという重要な課題を抱えている。福島の災害をそのためのチャンスと捉えることができたはずなのに、これまでのところその気配はない。 安倍首相は世界を回って日本の原発技術を売り込んでいるが、実際には東芝や日立といった原発メーカーは、価格の安い中国との厳しい競争を強いられている。その結果、ハイテク国日本は、風力、太陽、地熱といった再生可能エネルギーの分野で、世界のトップを走るチャンスを逸している。かつては日本の優れた技術がこの分野の模範とされていた。また、日本はエネルギー転換によって地方経済の活性化をはかることもできるはずである。しかし、日本は「核燃料サイクル」の神話に別れを告げることが難しい。 平和的な革命 チェコスロバキア社会主義共和国のビロード革命、グルジアのバラ革命、ウクライナのオレンジ革命、チュニジアのジャスミン革命、そしてアラブ世界で起こったアラブの春。民主化を目指した潮流が世界を覆うかと思われた時もありましたが、その後の各国の状況は道まだ遠しの感があります。共産主義や独裁政権への抵抗はできても複雑な資本主義を民主化するのは道なお険しです。 (コラムニストの眼)アラブの春 夢の挫折と「イスラム国」 ロジャー・コーエン(2016/06/06朝日新聞) 「独裁者」対「イスラム主義者」というアラブの対立構図が、より包括的な社会へと変容していくかのように見えた。アラブの人口の4分の1を抱えるエジプトで、意味のある市民権が生まれたならば、人々は尊厳を取り戻していったことだろう。しかし、それはかなわなかった。ワース氏が近著で書いているように、かつてのタハリール広場の市民の熱気と、現在の過激派組織「イスラム国」(IS)による残忍な神権政治との隔たりは、この「失敗」の大きさを物語っている。 誰でも戦争は反対 戦争が好きだとか人殺しを容認する人など本来いないはずです。それなのにいつの時代もあえて戦争に向かわせる権力者や指導者がいます。悲惨と恐怖しかない戦争を経験し、その残忍さをいやというほど体験した日本の歴史。戦後の日本は戦争だけは絶対にしない、嫌だという国民の思いが積み重なった結果の繁栄と平和の持続です。その日本で何故にと思うのは当然の感情です。 (声)あきらめず駅頭で戦争反対訴え(2016/06/06朝日新聞)無職 林多恵子(神奈川県 66) 私はしばしば駅頭に立ち、戦争反対を訴え、安全保障関連法廃止を求める署名を集める。仲間の一人がぽつりとつぶやいた。「こんなことしていて何になるんだろう」この法ができた時、安倍晋三首相は国民に丁寧に説明していくと言った。だが、「通ってしまえばこっちのもの」とばかり、今は知らん顔を決め込んでいる。九州で大地震があっても、鹿児島県の川内原発を止めようとしない政府、原子力規制委員会、電力会社。福島の原発事故を経験した私たちは不安で仕方がないのに。消費増税には反対だが、延期を単純には歓迎できない。 金持ち優遇の経済政策は破綻(はたん)しており、延期は選挙目当てとしか思えない。こんなことが続くから仲間は無力感を口にしたのだ。インド独立の父ガンジーの言葉を思う。「あなたがすることのほとんどは無意味だが、それでもしなくてはならない」「世界によって自分が変えられないようにするために」私も無力だと感じることがあるが、駅に立ち続ける。自分が変わらずにいれば、通り過ぎる幾人かに元気をあげられるかもしれない。 |
今や自然エネルギーを有効に使えるだけの科学力があります。原発を完全に無くし、
化石燃料をなるだけ減らして行くことが未来に対する人類共通の責任です。