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アンティグア・バーブーダ
Antigua and Barbuda
<中南米>
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アンティグア・バーブーダ/ナショナルジオグラフィック
まばゆいほどの美しい砂が三日月型の砂浜を形成している。ハーフ・ムーン湾は、アンティグア・バーブーダ屈指のビーチ。
■行政
アンティグア・バーブーダはイギリス連邦に属し、元首はイギリス国王である。国王の代理として、総督が置かれている。行政権を執行しているのは首相であり、政府の代表でもある。通常、首相は下院の多数党の党首が選出される。下院は17名で構成されており、5年ごとに改選される。上院も17名で構成され、議員は総督によって指名される。米州ボリバル同盟に加盟している。
■歴史
1493年にクリストファー・コロンブスに発見され、セビリアの教会に因んで名づけた。アンティグア島はスペイン、次いでフランスの植民地となった後、1667年にイギリスの植民地となる。バーブーダ島は1628年以来、イギリスのコドリントン家の私有財産だったが、1860年にアンティグア島と共にイギリスが併合。1994年、自治領時代から長く首相だったヴェア・バードが公職より永久追放される。子息のレスター・バード外相を後継首相に選出するも2004年の下院選で野党統一進歩党が過半数を占め、独立以来初めて、自治領統治時代からは28年ぶりの政権交代を行う。
■カリブ族
(Caribsとは南アメリカを原住地とするカリブ語系のインディオである。西インド諸島は小アンティル諸島の島嶼カリブ、中米カリブ海沿岸のブラック・カリブ、コロンビア、南アメリカのベネズエラ、ガイアナ、スリナム、仏領ギアナ、ブラジルに散在する大陸カリブの3つに区分される。カリブ族地域にあるトウナ村(Touna Village)はカリブ族が暮らす村の1つである。1997年に橋や道路ラジオ局など出来るなど開発もされ、ツアーで観光客も訪れる事も出来る様になっている。現在カリブ評議会のメンバーでもあるアーバン・アウグィステ(Irvince Auguiste)が現在村のプロジェクトマネージャーとして管理しており、観光などの村の発展に勤めている。
■アラワク族
Arawakとは、南米ボリビアの北西部やペルーのモンクーナヤ地方、スリナムとガイアナおよびアマゾン下流域などに定住するインディアンで、アラワク語を話す。現在は小さな集落にかたまって暮らし、一般に共通の言語や共通の習慣・婚姻関係によって結ばれた親族関係によって辛うじて統合されている。主に狩猟や食物採集に従事していて、また、樹皮製カヌーで漁労を行う。
■地理
島国であり、海を隔てて南にフランス領グアドループ、南西にイギリス領モントセラト、西にセントクリストファー・ネイビス、北西にフランス領サン・バルテルミーが存在する。アンティグア・バーブーダは、アンティグア島、バーブーダ島、レドンダ島の3島と、いくつかの小島で成り立っている。島の多くは低地であり、最高点のオバマ山(ボギー山)の標高も395mに過ぎない。アンティグア島とバーブーダ島との周囲には危険な岩礁が点在しており、昔から海の難所だったと言われている。1695年以来難破した船は150隻近くになると言われている。
■小アンティル諸島
Lesser Antilles)は、カリブ海の東端から東南端にかけて分布する諸島。西インド諸島に属するアンティル諸島の一部である。カリブ海と大西洋の境界となっている。東部のリーワード諸島と南部のウィンドワード諸島、南西部のリーワード・アンティル諸島に分けられる。リーワード・アンティル諸島は南米大陸縁辺部に分布している。
■アンティグア島
アンティグア島(英語: Antigua)は、アンティグア・バーブーダに位置する島である。カリブ海・西インド諸島のリーワード諸島にある火山と珊瑚の複合島であり、島で最も高い山にオバマ山(402m、旧称ボギー山)があるがほとんど、平地が多い。島の東の周囲にはロング島やギアナ島やグリーン島などの小島がある。アンティグア島から40km南西にある無人島のレドンダ島もある。
■バーブーダ島
バーブーダ島 (Barbuda) はカリブ海・西インド諸島にある島。リーワード諸島の中央部にあたる。アンティグア・バーブーダ領である。人口はおよそ1500人でほとんどが西岸のコドリントンに住んでおり、島民はコドリントン家がサトウキビのプランテーションのため連れてきた黒人の奴隷の末裔である。島の面積は161km2。バーブーダ島はほとんど未開発の島だが、アンティグア島より開発が遅れている島だけあって自然のままの魅力的な美しいビーチがあり、観光地として人気がある。
■レドンダ島
Redondaは、カリブ海にある無人の岩礁。アンティグア・バーブーダに属する。アンティグア島の南西50kmほどのところにあり、セントキッツ・ネイビスとモントセラトの間に位地するがモントセラトにやや近い。面積は約1.3km2、火山性の岩の小島で最高地点が305mで、島の周囲は険しい崖が多い。 1493年にクリストファー・コロンブスによって発見され、サンタ・マリア・ラ・レドンダと命名された。
■小アンティル諸島
(Lesser Antilles)は、カリブ海の東端から東南端にかけて分布する諸島。西インド諸島・アンティル諸島の一部である。カリブ海と大西洋の境界となっている。東部のリーワード諸島と南部のウィンドワード諸島、南西部のリーワード・アンティル諸島に分けられる。リーワード・アンティル諸島は南米大陸縁辺部に分布している。
■リーワード諸島
Leeward Islands)は、カリブ海の小アンティル諸島北部、プエルトリコの東側からドミニカ島にかけて、西北−東南方向に連なる小規模な島々を指す。西インド諸島の一部にあたり、南はウィンドワード諸島につながる。
■カリブ海
Caribbean Sea、は、メキシコ湾の南、大西洋に隣接する水域である。南はベネズエラ、コロンビア、パナマに、西はコスタリカ、ニカラグア、ホンジュラス、グアテマラ、ベリーズ、そしてメキシコのユカタン半島に、北はキューバ、イスパニョーラ島のハイチとドミニカ共和国、ジャマイカ、プエルトリコといった大アンティル諸島に、東は小アンティル諸島に接している。
■西インド諸島
West Indies、は、南北アメリカ大陸に挟まれたカリブ海域にある群島である。アメリカ合衆国のフロリダ半島南端、および、メキシコのユカタン半島東端から、ベネズエラの北西部沿岸にかけて、少なくとも7000の島、小島、岩礁、珊瑚礁がカーブを描くようにして連なる。これらの島々が、大西洋と、メキシコ湾、カリブ海の境界線を形成している。
■オバマ山
Mount Obamaは、アンティグア・バーブーダのアンティグア島にある山。かつてはボギー山 (Boggy Peak) という名前だった。島の南西部に位置する、標高395mの同国最高峰である。2009年8月4日、アメリカ合衆国のバラク・オバマ大統領の誕生日に、アンティグア・バーブーダのボールドウィン・スペンサー首相が山の正式名をオバマ山に改称した。
■モントセラト
(Montserrat)はカリブ海の小アンティル諸島に位置する火山島で、イギリスの海外領土である。 モンセラットとも呼ばれる。 首府は島の南西に位置するプリマスだが、1995年から1997年にかけ発生した火山の噴火により壊滅し、現在はブレイズを臨時首都としている。
■プリマス (モントセラト)
(Plymouth)とはカリブ海に浮かぶイギリス領モントセラトの首都。プリマスはモントセラト島の南西に位置し、火山の山がちな島の南部にある。 モントセラトの主都だが、町のすぐ近くにあるスフリエール山(967m)が1995年に噴火し、1997年の2度目の噴火によりプリマスは壊滅的な被害が出た。このためモントセラトの臨時首都として火山噴火の影響がほとんどない、島北部にブレイズを設置した。現在、街はゴーストタウンとなっている。
■西インド連邦
West Indies Federation)は、1958年から1962年までの間に存在したイギリス連邦内の自治国である。カリブ海地域のイギリス植民地で構成され、連邦制を採用していた。カリブ海のイギリス領島嶼を統合し、将来的な独立を視野に入れた、外交と防衛を除く自治権を有する半独立国としてスタートした。しかし、広大なカリブ海に点在する島々を無理矢理繋ぎ合わせたため、島によって人種、産業、政治制度、歴史の相違は著しく、国の中心的役割を担うトリニダード島とジャマイカ島は1500キロメートルもの隔たりがあるなど、当初から問題は山積していた。
■グレナダ侵攻
Invasion of Grenada)とは、1983年にカリブ海に浮かぶ島国グレナダでクーデターが起きた際、アメリカ軍および東カリブ諸国機構参加国軍が侵攻した事件である。イギリスの植民地であったグレナダは1974年に独立した。当時、首相だったエリック・ゲーリーとその一族は組織化したギャングによる敵対派への厳しい対応で知られており、外国資本と癒着し独裁を強め失業と貧困が広がり深刻化していった。
■宗教は、ほとんどがキリスト教である。
■キリスト教
Christianity)とは、ナザレのイエスをキリスト(救い主)として信じる宗教。イエス・キリストが、神の国の福音を説き、罪ある人間を救済するために自ら十字架にかけられ、復活したものと信じる。世界における信者数は20億人を超えており、すべての宗教の中で最も多い。世界におけるキリスト教徒(キリスト教信者)の数は、2002年の集計で約20.4億人(うち、カトリック約10.8億人、プロテスタント諸派計約3.5億人、正教会約2.2億人、その他教派約3.9億人)であり、イスラム教徒11億人、ヒンドゥー教徒10.5億人を超えて、世界で最大の信者を擁する宗教である。
■ボクシング・デー
Boxing Day) は、イギリス・アイスランド・ノルウェー・スウェーデン・ラトビア・チェコ・オーストラリア・ニュージーランド・カナダ・ケニア・香港・ナミビア・ベリーズなどのキリスト教に由来した休日。日付は12月26日。クリスマスの翌日で、元々は、教会が貧しい人たちのために寄付を募ったクリスマスプレゼントの箱(box)を開ける日であったことから"Boxing Day"と呼ばれる。つまりスポーツのボクシングの意味ではない。
■公用語
英語である。現地の住民の間ではパトワと呼ばれるクレオール語(英語と祖先の言葉の混合語)が使われる。
■ジャメイカ・キンケイド
アリス・ウォーカーらとならび、現在アメリカ合州国で最も注目される黒人女性作家。カリブ海小アンティル諸島北端に浮かぶアンティーガ&バーブーダの首都セントジョンズに英領時代に生まれる。世界地図では、小さな点にしかならないような小さな島国である。16歳のときに故郷アンティーガ島をはなれ、アメリカ合州国へわたる。本来の目的である看護学校をすぐに辞め、雑誌業界に関わりはじめる。
■ボールドウィン・スペンサー
Baldwin Spencer、1948年10月8日 - は、アンティグア・バーブーダの政治家。首相(第3代)、外務大臣、下院議員。統一進歩党党首。大学卒業後、就職するとともに労働組合活動に取り組む。1989年下院議員に当選する。1992年、ヴェア・バードに対する首相辞任を要求するストライキをきっかけに野党3党が合流し新党・統一進歩党(UPP)を結成し党首に就任する。1999年の下院選における、与党アンティグア労働党の不正疑惑に抗議してハンガーストライキの行うとともに大規模なデモを指揮し、政府から独立した選挙管理委員会を結成させることに成功した。
■ハビエル・マリアス
(Javier Marias, 1951年9月20日 マドリード - )は、スペインの小説家、翻訳家、コラムニスト。マリアスはマドリードの生まれ。父親は哲学者のフリアン・マリアスで、独裁者フランシスコ・フランコに反対したために一時投獄され、教えることを禁じられていた(このエピソードはマリアスの小説『明日の顔は』3部作の主人公の父親の経歴に反映されている)。マリアスの作品『すべての魂』の中に、詩人で第3代レドンダ国王であるジョン・ゴースワース(John Gawsworth)なる人物が描かれている。
■ルイーズ・レイク=タック
Dame Louise Agnetha Lake-Tack、1944年7月26日 - )は、アンティグア・バーブーダの現総督。アンティグア島のセント・フィリップス教区に生まれた。フリータウン国立学校と首都セントジョンズのアンティグア女子高等学校を卒業後、渡英しチャーリング・クロス病院で看護を学ぶ。修了後は国立心臓病院とハーレイ街クリニックに勤務[1]。ロンドンで法学を学び、ホースフェリー治安判事裁判所、ポコック街刑事裁判所、ミドルセックス刑事裁判所などの下級裁判所で判事を務めた。2007年7月17日に総督に選任された。アンティグア・バーブーダの女性総督としては彼女が初めてであった。
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アンティグア・バーブーダ Antigua and Barbuda
カリブ海東部の小アンティル諸島に位置するアンティグア島、バーブーダ島、レドンダ島からなる国家である。首都はセントジョンズ。イギリス連邦加盟国であり、英連邦王国の一国である。1493年にクリストファー・コロンブスに発見され、セビリアの教会に因んで名づけた。
1941年にアメリカ合衆国が軍事基地を建設。1958年には西インド連邦に加盟した。1962年連邦解体後、1967年に至り、自治権を得る。1972年には近隣諸国に対抗出来ず、砂糖の産業を中止。イギリス領の残留を望んでいたバーブーダ島の分離派が独立に反発していたが、1981年に英連邦王国の一国として独立した。
■セントジョンズ
St. John'sは、アンティグア・バーブーダの首都で、カリブ海の西インド諸島にあるアンティグア島の中心地である。セントジョンズの開拓地は、1632年に最初に植民がなされて以来ずっとアンティグア島とバーブーダ島の行政の中心であり続け、1981年の独立に際し首都となった。
アンティグア島:Antiguaは、アンティグア・バーブーダに位置する島である。カリブ海・西インド諸島のリーワード諸島にある火山と珊瑚の複合島であり、島で最も高い山にオバマ山(402m、旧称ボギー山)があるがほとんど、平地が多い。島の東の周囲にはロング島やギアナ島やグリーン島などの小島がある。アンティグア島から40km南西にある無人島のレドンダ島もある。
■コドリントン
Codringtonは、カリブ海の島国アンティグア・バーブーダのバーブーダ島の中心地。コドリントンは小さな村だが、バーブーダ島の中では唯一の人口が集中している所である。コドリントン村は1904年、島の西岸、コドリントン・ラグーン(礁湖)に面した地点に置かれた。その頃は人口700人だったが、1991年の人口調査では1,252人に増えていた。
■VCバード国際空港
VC Bird International Airportは、アンティグア・バーブーダの首都であるセントジョンズに位置する国際空港である。空港名はアンティグア・バーブーダの初代首相であるヴェア・コーンウォール・バード(Vere Cornwall Bird)より名付けられた。
外務省:アンティグア・バーブーダ
在トリニダード・トバゴ日本国大使館(アンティグア・バークーダ兼轄)
■アンティグア・バーブーダの政治
Politics of Antigua and Barbudaは、1971年のアンティグア・バーブーダ独立時に制定された憲法に基づいて行われる。三権分立に基づく立憲君主制を採用している。イギリス連邦に所属し、イギリス国王を元首と規定している。現在の元首はエリザベス2世。
■英連邦王国
Commonwealth realm)は、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(英国)の王座にある者を自国の国王として戴く国家形態、また該当する国を指す。現在、計16ケ国ある。この語の複数形は、これらの人的同君連合を指す。英連邦王国はいずれも英連邦に属する。英国以外の英連邦王国は、かつて英国の植民地支配下に置かれた地域だったが、今日では英国に従属しない独立国である。
■米州ボリバル同盟
反米・左派的な中南米(ラテンアメリカ・カリブ)諸国8カ国が加盟している政治・経済協力の国際組織である。結成時の名称は米州ボリバル代替統合構想。本同盟は、2004年末にキューバとベネズエラ(チャベス大統領)が米国主導の競争原理に基づく市場優先の新自由主義的な地域統合構想(米州自由貿易地域)に対抗して、中南米・カリブ海諸国の相互支援と協力、連帯、社会開発の共同などを協定したのが始まりである。
■地域安全保障システム (東カリブ)
Regional Security System、RSS)は、東カリブ海地域の安全保障協定である。1970年代後半から1980年代前半にかけて、地域の安定に影響を与えていた軍事的脅威への集団的対応の必要性から1982年に設立された。
■アメリカ戦略軍
United States Strategic Command,略語:USSTRATCOM)は、1992年6月1日に発足したアメリカ軍の統合軍の一つ。第二次世界大戦での広島、長崎への原子爆弾投下を皮切りにアメリカ軍は核攻撃能力を保有することとなった。その後、核攻撃の指揮系統は、空軍や海軍に分散していた。冷戦終了後、戦略爆撃機および大陸間弾道ミサイルを保有していたアメリカ空軍戦略航空軍団と海軍の弾道ミサイル搭載潜水艦部隊を統合指揮するために発足した。
■アンティグア・バーブーダの国旗
教師のレジナルド・サムエルズによって描かれ、1967年2月27日に採用された。太陽は新時代を象ったものである。配色にはそれぞれ違った意味を持っている。黒はアフリカに祖先を持つ人々、白はイギリス系の人々、青色は希望を、赤色は独立と力を意味する。また黄色、青色、白色は太陽、海、砂浜を意味する。
■国名
正式名称は英語で Antigua and Barbuda。日本語の表記はアンティグア・バーブーダ。漢字では安提瓜と当てる。「アンチグア・バーブーダ」という表記も使われる。
1.面積:442平方キロメートル(種子島とほぼ同じ)
2.人口:8.8万人(2009年 ECLAC)
3.首都:セントジョンズ
4.民族:アフリカ系(約9割)、混血、ヨーロッパ・アメリカ系、その他
5.言語:英語
6.宗教:キリスト教(英国国教会、プロテスタント、カトリック等)、その他
1493年 コロンブスによりアンティグア「発見」
1632年 アンティグアが英国植民地となる
1666年 バーブーダが英国植民地となる
1667年 アンティグアが英国領となる
1860年 アンティグアとバーブーダの統合
1951年 普通選挙導入
1956年 内閣制度の導入
1958年 英領西インド諸島連邦に加盟(同連邦は1962年解体)
1967年 英国自治領
1981年 独立
■主要産業:観光業、建設業、軽工業(衣料品、アルコール、家電等)
■主要貿易品目(1)輸出 石油製品、機械、輸送機器、工業製品、食料・動物(2)輸入 食料・動物、工業製品、輸送機器、加工製品、化学品、石油
■東カリブ・ドル
カリブ海の8つの国家と地域で使われて、東カリブ諸国機構の東カリブ通貨同盟で発行される通貨。英語名が「East Caribbean dollar」なのでしばしばECドルともいう。そのうちアンティグア・バーブーダ、ドミニカ国、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島の6つは独立国である。残りの2つ、アンギラとモントセラトはイギリスの海外領土である。
■経済
主要産業は観光。90年代にハリケーンなどの災害により経済が低迷した。近年はオンラインカジノ事業が主要な収入のひとつになっており、2003年米国がオンラインカジノを違法化するとWTOに協定違反として提訴した。農林水産業では、サトウキビ栽培のほか羊やヤギを中心とした牧畜が盛んである。工業は食品加工業と各種組み立て加工業のみが見られる。鉱物資源は存在しない。
■サトウキビ
(砂糖黍、学名:Saccharum officinarum)は、イネ科サトウキビ属の植物。別名、カンショ(甘蔗)。ちなみにこれは慣用読みで、本来はカンシャ。茎の隨を生食したり、搾った汁を製糖その他食品化学工業や工業用エタノール製造の原料とするなど多様な利用方法がある。沖縄県などで作られる黒糖のほか、四国地方で作られる白下糖と呼ばれる粗糖や、それを精製した上質の砂糖和三盆の原料もサトウキビである。
■国民
ほとんどの住民が砂糖プランテーションで働いていた奴隷の子孫である。その他にイギリス人、ポルトガル人などもいる。
■プランテーション
(plantation) とは、大規模工場生産の方式を取り入れて、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、先住民や黒人奴隷などの安価な労働力を使って単一作物を大量に栽培する大規模農園のことである。経営主体は、国営、企業、民間など様々である。コーヒー、天然ゴム、サトウキビ、ヤシ、綿(綿花)その他果物全般などがプランテーション作物として良く知られている。この「安価な労働力」は、かつては植民地の原住民あるいは奴隷であり、現在は発展途上国の農民であったり、土地自体が先住民から奪われて経営者に売られていたりなどするため、労働者の人権が問題とされることがある。
■パトワ
パトワ(仏: Patois)は、言語学における公式の定義ではないが、ある地域(特にヨーロッパのフランス語圏)の標準語や有力言語に対する方言や少数言語全般を指す用語である。パトワという用語は、フランスと他のフランス語圏の国々では、1643年以来、非パリ風フランス語と、ブルトン語、オック語、アルピタン語などのいわゆる地域言語を指すのに使用されてきた。一方、カリブ海諸島の英語由来のヴァーナキュラー(自国語)の形式の多くもまた、パトワ(この文脈では patwah などと綴られる)と参照される。特にジャマイカ・クレオール語を1934年から指し示すようになった。
■クレオール言語
意思疎通ができない異なる言語の商人らなどの間で自然に作り上げられた言語(ピジン言語)が、その話者達の子供によって母語として話されるようになった言語を指す。公用語や共通語として話されている地域・国もある。
■クリケット
フィールド上1チーム11名の2チームによって半径70メートルほどの広大なフィールド(クリケットではオーヴァル:oval と呼ばれる)で行われるバットとボールを用いるスポーツである。クリケットの歴史は16世紀初頭イングランド、テューダー朝の時代まで間違いなく遡ることができる。1301年にケント、Newendenにおいてエドワード1世(長脛王)の息子エドワードによって「creag」として知られる競技がプレーされたという文献が存在しており、証拠はないものの、この競技が一種のクリケットであったと推測されている。
■レドンダ王国
1865年、アイルランド人の貿易商マシュー・ダウディ・シール(Matthew Dowdy Shiell)が、まだどこの国にも属していなかったレドンダに上陸し、一方的に王国樹立を宣言した。この自称・レドンダ王位は、現在まで継承されている。1880年にマシュー・ダウディ・シールの15歳の息子がフェリペ王として戴冠した(彼はのちに「プリンス・ザレスキー」シリーズなどで推理作家として成功するマシュー・フィップス・シールである)。
■レスター・バード
Lester Blyant Bird、1938年2月21日 - は、アンティグア・バーブーダの政治家。同国首相(第2代)、下院議員、アンティグア労働党党首を務めた。1994年から2004年までアンティグア・バーブーダの首相だった。彼は1971年から1993年までアンティグア労働党の議長で、父であるヴェア・バードが首相を辞した時、代わって首相になった。
■ヴェア・バード
Vere Cornwall Bird, 1910年12月7日 - 1999年6月28日はアンティグア・バーブーダの最初の首相であった。彼の息子レスター・バードは首相として後を継いだ。アンティグア人の作家ジャメイカ・キンケイドはバード政権を彼女の政治風刺文学の『小さな場所』でハイチのフランソワ・デュバリエ独裁政権になぞらえた。
■クリストファー・コロンブス
Christopher Columbus、1451年頃 - 1506年5月20日は探検家・航海者・コンキスタドール、奴隷商人。定説の上ではイタリアのジェノヴァ出身とされる。大航海時代においてキリスト教世界の白人としては最初にアメリカ海域へ到達したひとりである。
■エリザベス2世
Elizabeth II、1926年4月21日- )は、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(イギリス)を含む、16か国の主権国家(イギリス連邦王国)の君主である上に、54の加盟国から成るイギリス連邦およびイギリスの王室属領と海外領土の元首である。また、イングランド国教会の首長でもある。
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