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モーリシャス共和国
Republic of Mauritius
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■地理
周囲を珊瑚礁に囲まれる島で構成され、気候は温暖湿潤。モーリシャス島は火山島だが、全体的に標高が低く、最高峰は828mのラ・プチ・リヴィエール・ノワール山である。
■インド洋
Indian Ocean、太平洋、大西洋と並ぶ三大洋の一つである。三大洋中最も小さい。面積は約7340万平方km、沿海との合計面積は7410万平方kmである。地球表面の水の約20パーセントが含まれる。北はインド、パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、スリランカから、西はアラビア半島およびアフリカに接し、紅海とつながる。東はマレー半島、スマトラ島、ジャワ島の線、およびオーストラリア西岸および南岸、南は遠く南極海に囲まれた海洋である。
■マスカリン諸島
英語:Mascarene Islands、仏語:Mascareignesは、インド洋南西部のマダガスカル東方沖に位置する諸島。白亜紀前期、ゴンドワナ大陸がアフリカ大陸とマダガスカル島・インド亜大陸に分裂した。白亜紀後期には、インド洋東部のレユニオン・ホットスポット(Reunion hotspot)などの火山活動によってマダガスカル島とインド亜大陸が分裂し始め、6500万年前には大規模な爆発によってデカン高原とセイシェル諸島が生まれた。
■ロドリゲス島
Rodrigues Island とはインド洋のモーリシャス島から北東560kmに位置するモーリシャス領の孤島で、3つの島からなる。マスカリン諸島の一部。火山島で最高峰はリモン山 (Mont Limon、396m) である。島の周囲は広いラグーンに囲まれている。面積は109km2、人口約40,000人、ロドリゲス島の中心地かつ州都は人口約2,000人のポート・マチュリン(ポール・マチュラン、Port Mathurin)。経済は開発が遅れており、牧畜、漁業、農業が中心。最近ではエコ・ツーリズム的な観光産業に力を入れている。
■モーリシャス島
マダガスカルの東約900kmに位置する島。モーリシャス共和国がある。マスカリン諸島に属する。この島は、火山島である。面積は2040平方km(沖縄本島の1.5倍)。年平均気温は24〜29度である。「インド洋の貴婦人」と呼ばれ、比較的平らな島である。最高峰はビトン・ド・ラ・プティト・リビエール・ノアールで標高826メートル。
■アンブル島
Amber islandはモーリシャスの島。インド洋に浮かぶマスカリン諸島の一部であるモーリシャス島の北東部リヴィエール・デュ・ランパール県に属し、モーリシャス島の北東400mの沖合に存在するシュロやマングローブ等の植生に覆われた島であり、北部に地峡を持つ。アンブル島は定住者のいない無人島であり、島の全域は国立公園に指定されている。
■アガレガ諸島
Agalega Islandsとは、インド洋のモーリシャス属領で、珊瑚と砂で出来た北島と南島からなる島々である。モーリシャスの北950km、東経56度55分、南緯10度40分にある。北島と南島は約10km離れており、砂浜で繁っている。古くはフェニキア人やマレー人がアガレガへ往来していたが、1512年ポルトガル人の船員ペドロ・マスカレンハスが再発見した。
■カルガドス・カラホス諸島
Cargados Carajos、カラゴードス・カラーショス礁とも表記され、別名セントブランドン岩礁、Saint Brandon Rocksとも呼ばれる)とはインド洋のモーリシャスから約北東430km、北緯16度35分東経59度37分付近に位置し、広いラグーンの16の岩環礁の島々からなるモーリシャス領である。ポートルイスの管理下に置かれているマスカリン諸島の一部である。
■チャゴス諸島
Chagos Archipelago、オイル諸島 Oil Islands という旧名もある)は、インド洋にある諸島。イギリス領インド洋地域の一部である。モルディブの南1,600kmのところにあり、7つの環礁を中心とした60以上の島で構成されている。最大の島はディエゴガルシア島。インド西岸のラクシャディープ諸島からモルジブ諸島を経てチャゴス諸島へと至る海底山脈の一部を形成する。
■気候
モーリシャスの環境は、沿岸地域では一般的に熱帯であり、山地には森林がある。季節的なサイクロンにより動植物が被害を受けるが、それらはすぐに回復する。 モーリシャスの空気の質は、世界で最高の水準とされており、世界保健機関(WHO)が公表するAir quality indexでは、モーリシャスは世界2位とされている。
■経済
従来はサトウキビおよび茶のプランテーションに依存していたが、1968年の独立後、観光業および、1971年から始まったEPZ(輸出加工区)における繊維産業を中心とする輸出型工業の発展により、堅実な経済発展を遂げ、モノカルチャー経済から脱出。独立以前は慢性的な人口過剰に苦しんでいたが、繊維産業の急速な発展により、1980年代後半には完全雇用を達成した。しかし、その後は逆に労働力の不足に直面している。多民族国家であり、雑多な民族構成、複雑な宗教事情を抱えるが、モーリシャスは他の国では争いの元となりがちな、その多様性を利用して積極的な外交を展開する事に成功している。インド、欧州、アラブ諸国と太い経済関係を構築し、アフリカ諸国では一、二を争うほどの豊かさを誇る。一人当たりの国民所得ではアフリカで最高水準である。
■サトウキビ
学名:Saccharum officinarum)は、イネ科サトウキビ属の植物。別名、カンショ(甘蔗)。ちなみにこれは慣用読みで、本来はカンシャ。2002年時点の世界生産量は12億9000万トンという膨大な量に及ぶ(小麦は同年5億7000万トン)。サトウキビはC4型光合成と呼ばれるタイプの光合成を行う植物であり、栽培には十分な日照と、豊富な水源が必要である。
■茶
チャノキの葉や茎を加工して作られる飲み物。チャノキ(茶樹)は、主に熱帯及び亜熱帯気候で生育する常緑樹である。品種によっては海洋性気候でも生育可能であり、最北でイギリスのペンブルックシャー やアメリカのワシントン州で栽培されている。
■プランテーション
(plantation) とは、大規模工場生産の方式を取り入れて、熱帯、亜熱帯地域の広大な農地に大量の資本を投入し、先住民や黒人奴隷などの安価な労働力を使って単一作物を大量に栽培する大規模農園のことである。この「安価な労働力」は、かつては植民地の原住民あるいは奴隷であり、現在は発展途上国の農民であったり、土地自体が先住民から奪われて経営者に売られていたりなどするため、労働者の人権が問題とされることがある。また水質汚染・森林破壊・農薬問題などの環境破壊が問題とされることも多い。
■モノカルチャー
(英語: Mono culture)とは、直訳するとmono(単一)のculture(栽培/文化)であり、多くの場合、単一の農作物を生産する農業形態を指す。近年ではモノカルチャー精神やモノカルチャー経済として単一の精神、単一の経済 と言った使い方もされている。
■オフショア金融センター
offshore financial center/centre:OFC)とは、厳格な定義はないが、通常は、小規模かつ低税率な法域であって、非居住者たるオフショア会社に対する企業向け商業サービスの提供とオフショア・ファンドによる投資に特化したものをいう。
<歴史>
■10世紀以前
アラブ人航海者たちに知られていた。15世紀にはマレー人が訪れている。 1505年にポルトガル人がヨーロッパ人としてはじめて発見。
■1638年
オランダがインド航路の補給地として植民を開始、オラニエ公マウリッツ(マウリティウスを英語読みでモーリシャス)の名にちなんでこの島を命名した。
■17世紀
ドイツが占領、18世紀の間、フランスが支配し、フランス島と呼ばれた。1810年にイギリスに占領され、1814年にイギリス領となり旧名に戻された。
■1968年
英連邦王国として独立を達成し、首相にシウサガル・ラングーラムが就任。クレオール人とイスラム教徒が対立し衝突が起きた。
■1969年
ポール・レイモン・ベランジェが中心となってモーリシャス闘争運動(MMM)を結成。1992年に立憲君主制から共和制に移行した。独立以来、自由選挙に基づく民主的な政治が継続している。
■国民
住民はインド系(印僑)が68%、クリオーリョが27%、華人が3%、フランス系が2%である。インド系住民の多くはかつてクーリーとして渡って来た人々で、彼らの受け入れに使われた施設の遺構アープラヴァシ・ガートは、ユネスコの世界遺産に登録されている。イギリスの植民地であったため、公用語が英語であるものの、行政機関や学校などで使われる程度で、実際に最も話されている言語はフランス語系統のモーリシャス・クレオール語であり、90%以上の国民の母語である。多くの新聞やメディアはフランス語であり、ビジネスでもフランス語が使用される。ほとんどの国民はフランス語を流暢に話す。アメリカ映画など英語で作成されたテレビ番組などもフランス語に再録音されて放送される。
■多民族国家
複数の民族から構成される国家のことである。対義語は単一民族国家である。地球規模での交通が発達し、国家間の行き来が盛んになった現在、純粋な単一民族国家というのは存在しえず、すべての国家が多民族国家であるということもできる。
■インド系移民と在外インド人
People/Persons of Indian Origin, PIO)と在外インド人(ざいがいインドじん、非居住インド人、Non-Resident Indians, NRI, 総称してNRI/PIOとも)は、インド国外に居住するインド系の人々。在外インド人 (NRI) はインド国籍を保持・取得している国外居住者を意味し、インド系移民 (PIO) は非インド国籍になった者とその子孫を意味する。
■クリオーリョ
criollo) とは、スペイン領植民地において、スペイン人を親として現地で生まれた人々を指す。ポルトガル語のクリオーロ (葡: crioulo) も同様の語義を持つが、現地生まれの黒人の意味合いで用いられることのほうが多い。"criollo" ”crioulo" という単語は "criar"(育てる)という動詞から派生しており、もともとは「現地で育った」あるいは「元来の土地とは異なる場所で生まれ育った」ことを意味する。
■宗教
宗教は、ヒンドゥー教が52%、キリスト教が28.3%(ローマ・カトリックが26%、プロテスタントが2.3%)、イスラム教が16.6%、その他3.1%となっている。
■ヒンドゥー教
ヒンドゥー教徒の数はインド国内で8.3億人、その他の国の信者を合わせると約9億人とされ、キリスト教、イスラム教に続いて、人口の上で世界で第3番目の宗教である。ヒンドゥー教はバラモン教から聖典やカースト制度を引き継ぎ、土着の神々や崇拝様式を吸収しながら徐々に形成されてきた多神教である。紀元前2000年頃にアーリア人がイランからインド北西部に侵入した。
■キリスト教
ストが、神の国の福音を説き、罪ある人間を救済するために自ら十字架にかけられ、復活したものと信じる。その多く(正教会・東方諸教会・カトリック教会・聖公会・プロテスタントなど)は「父と子と聖霊」を唯一の神(三位一体・至聖三者)として信仰する。世界における信者数は20億人を超えており、すべての宗教の中で最も多い。
■イスラム教
正式名をイスラームという。 稀にイスラーム教とよばれることもある。イスラム教とは、唯一絶対の神(アラビア語でアッラーフ)を信仰し、神が最後の預言者たるムハンマド(預言者)を通じて人々に下したとされるクルアーン(コーラン)の教えを信じ、従う一神教である。今日、ムスリムは世界のいたるところでみられる。異論はあるが、11億人の信徒があると推定されていて、キリスト教に次いで世界で2番目に多くの信者を持つ宗教である。
■ドードー
ドードー(Dodo)は、マダガスカル沖のモーリシャス島に生息していた絶滅鳥類。単にドードーといえばモーリシャスドードー(Raphus cucullatus)を指す。ドードー科に属する鳥には他に2種がある。発見されてから180年(100年、150年、80年という説あり)も経たずに絶滅したため、固有種を絶滅に追い込む人間の非業さを物語るものとして扱われる。
■モーリシャスクイナ
(学名:Aphanapteryx bonasia)は、ツル目クイナ科に属する鳥類の1種である。インド洋西部のモーリシャス島だけに生息していたが、すでに絶滅した。体色は茶色で、太っていて飛べない。体はニワトリより大きく体長50cm前後。標本は残っておらず、いくつか骨と、スケッチ、記述を見ることができる。
<世界遺産>
■アープラヴァシ・ガート
アープラヴァシ・ガートは、モーリシャスの首都ポートルイスにある移民受け入れに使われてきた建造物群の総称。1849年に作られた建造物軍のうち、現存するのは15%である。波止場、入り口の門、病院、馬小屋、厨房、トイレ、体の洗い場などが、部分的に残っている。
■ル・モーン・ブラバン
ル・モーン山は、19世紀に逃亡した奴隷の隠れ場所として使われたことでも知られるようになった。モーリシャスで奴隷制が廃止されたときには、警官隊がル・モーンに赴き、君たちは自由になったのだと呼びかけたが、警官隊の来訪理由を誤解した奴隷たちは、飛び降りて亡くなった。ル・モーン山は2003年にモーリシャスの世界遺産暫定リストに掲載された後、2008年の第32回世界遺産委員会で、「自由を求めた奴隷たちの戦いのシンボル」として評価され、世界遺産リストへの登録が認められた。
■アヌルード・ジュグノート
(Anerood Jugnauth、1930年 3月29日 - )は、アフリカの国、モーリシャス共和国の政治家、2003年以降大統領。1930年3月29日 イギリス領モーリシャス西部で生まれる。同国はインド商人の貿易中継地になっていたためインド系住民が過半数を占めるが、ジュグノートもインド商人の子孫。
■ナヴィン・ラングーラム
1947年7月14日 -はモーリシャス共和国の政治家。革新系連合のモーリシャス社会主義運動所属議員。モーリシャス5代首相。1947年7月14日に生まれる。父は英連邦王国として独立を果たさせたシウサガル・ラングーラム。ナヴィン・ラングーラムは、アイルランド首都のダブリンで医師として修業に努め、1977年に医師免許を得た。また、政治家としてのキャリアを積むため、修士の学位をロンドン・スクール・オブ・エコノミクスにて取得した。
■マウリッツ (オラニエ公)
(Maurits van Nassau, 1567年11月13日 - 1625年4月23日)は、オランダ総督、オラニエ公。ウィレム1世の次男で、父の死後、スペインとの八十年戦争において中心的な役割を果たした。1567年にドイツ西部のディレンブルクで生まれた。父はウィレム1世、母アンナはザクセン選帝侯モーリッツの娘であった。祖父の名を取ってマウリッツ(モーリッツ)と命名され、父方の叔父ナッサウ=ディレンブルク伯ヨハン6世の元で育てられた。1638年にオランダがインド航路の補給地として植民を開始、オラニエ公マウリッツ(マウリティウスを英語読みでモーリシャス)の名にちなんでこの島を命名した。 |
モーリシャス Mauritius
アフリカの国家で、イギリス連邦加盟国である。首都はポートルイス。インド洋のマスカレン諸島に位置する共和国である。インド商人の貿易中継地になっていたためインド系住民が過半数を占める。日本にとっては遠洋マグロ漁業の中継・補給基地として重要であり、ほとんど常時日本船が停泊している。
■ポートルイス
(Port Louis=現地の発音ポールウィー)は、インド洋に位置するモーリシャスの首都で、人口は135,371人(1996年)。主島のモーリシャス島にある港湾都市で、同国最大の都市。アフリカ有数の世界都市であり、ポートルイス県に属す。観光地としては、ザ・コダン・ウォーターフロント(The Caudan Waterfront)、ポートルイス市場(Port Louis Bazaar)、モーリシャス・チャイナタウン(Mauritian China town)など。また国立歴史博物館(Natural History Museum)、モーリシャス・スタンプ博物館(Mauritius Stamp Museum)もある。モーリシャスで一番古い郵便局もあり、そこにはモエ・ド・ラ・ブルドネスの彫刻がある。
■サー・シウサガル・ラングーラム国際空港
Sir Seewoosagur Ramgoolam International Airportはモーリシャスの首都ポートルイスの南東48kmにある国際空港である。名称はモーリシャスの初代首相シウサガル・ラングーラムにちなむ。
外務省:モーリシャス共和国
在マダガスカル日本国大使館
■ヴァコア・フェニックス
(Vacoas-Phoenix)は、モーリシャスの都市。人口106,912人(2010年)。プレーン・ウィルヘルム県に属する。モーリシャス5大都市のひとつであり、モーリシャスで最も面積の広い街である。フェニックスはモーリシャス有数の工業都市でもあり、繊維工場やビール工場が立地している。とくにフェニックスで生産されるフェニックス・ビールはモーリシャスで人気の高いビールである。
■ポート・マチュリン
(Port Mathurin)はインド洋にあるモーリシャス属領ロドリゲス島の中心地である。人口は6,000人(2006年)。小さな港町だが、ロドリゲス島の経済の中心地で、メインエリアには管理事務所や銀行、ホテル、レストランや工芸品を売る店などがある。カトリック教会やモスクがある。ロドリゲス島唯一のバス停がある。
■ボーバッサン・ローズヒル
(Beau-Bassin Rose-Hill)は、モーリシャスの町。人口110978人(2010年)プレーン・ウィルヘルム県に属し、同県低地部の中心地である。首都ポートルイスの南に接し、ポートルイスからキュールピップへと連なる都市圏の一部をなしている。モーリシャスでは首都ポートルイスについで2番目に大きな都市であり、ポートルイスに次ぐ商業の中心地である。北のボーバッサンと南のローズヒルが合併してできた街である。
■カトル・ボルヌ
(Quatre Bornes)は、モーリシャスの都市。プレーン・ウィルヘルム県高地部に位置し、北のボーバッサン・ローズヒル市と南のヴァコア・フェニックス市の間に位置する。首都ポートルイスから中央部のキュールピップ市まで南北に連なる都市圏の一部である。カトルボルヌには公立私立合わせて12の中学校と9の小学校があるが、親は近隣のローズヒルやヴァコアの学校に子供を通わせることもできる。
■キュールピップ
(Curepipe)は、モーリシャスの都市。人口81600人(2003年)。モーリシャス島中央部の高地に位置し、プレーン・ウィルヘルム県に属する。モーリシャス第2の都市であり、ここから首都ポートルイスまでの間にはボーバッサン・ローズヒルやカトルボルヌといった街が連なり、連続した市街地を形成している。島のほぼ中央にあって交通の便がよいため商業が盛んである。ショッピングモールが多数あり、地元民のみならず観光客も多く訪れる。
■マエブール
(Mahebourg)は、モーリシャスの都市。モーリシャス島の南東岸に位置し、グラン・ポール県に属する。人口17284人[1]。現在でも、マエブールの旧市街ではよく計画された街並みにオランダやフランス時代の名残がある。現在ではマエブールは地元の商業の中心地となっている。海岸部は整備され、カジノも開設されており、国内や海外からの観光客も増加している。そのため、彼らを受け入れるホテルも整備され始めている。マエブールには国内最大のラグーンがあり、そこでの漁業も重要な産業となっている。
■ブラックリバー県
(Black River District)は、モーリシャスの県。面積259km2、人口68,794人(2005年)。モーリシャス島西部海岸に位置する。県都はバンブース。かつてはタマリンが県都であった。モーリシャスで3番目に広い県だが、人口が最も少ない県でもある。ブラックリバー県には、タマリンの滝、鉱物によって大地が7色に染まっているシャマレル、ブラックリバー国定公園などの観光スポットがある。また、西に面しているため美しい夕日を見られるフリッカン・フラックなどの美しいビーチがあり、タマリンやル・モーンなどではよい風が吹くためサーフィンが盛んである。
■グラン・ポール県
(Grand Port District)は、モーリシャスの県。面積260.28km2、人口117033人(2010年)。県都はローズベルだが、県内最大の都市はモーリシャスの旧首都であったマエブールである。グラン・ポール県の名は、オランダ人がこの島を発見したとき最初に上陸したオールド・グランド・ポートに由来する。
■フラック県
Flacq Districtは、モーリシャスの県。モーリシャス東部海岸に位置する。面積298km2、人口134,999人(2005年)。県都はサントル・ド・フラック。フラック県東海岸の沖合いに、モーリシャスでもっとも有名なビーチであるイル・オ・セルフがあり、また海岸に沿って巨大リゾートホテルが点在するため、多くの観光客が訪れる。
■パンプルムース県
(Pamplemousses District)は、モーリシャスの県。面積178.70km2、人口132426人(2010年)。モーリシャスの北部に位置する。県都はトリオレット。パンプルムースとは、フランス語でグレープフルーツを意味する。パンプルムース県は、モーリシャスの名所のひとつであるSSR植物園(サー・シウサガル・ラングーラム植物園)があることで知られる。
■プレーン・ウィルヘルム県
(Plaines Wilhems District)は、モーリシャスの県。面積203.31km2、人口382687人。首都ポートルイスから内陸部に延びる都市圏を県域としており、モーリシャスで最も人口の多い県である。北に接する首都ポートルイスから、県内には北から順にボーバッサン・ローズヒル、カトル・ボルヌ、ヴァコア・フェニックス、キュールピップといった都市が連続しており、モーリシャス最大の都市圏を形成している。
■モカ県
(Moka District)は、モーリシャスの県。面積230.50km2、人口80909人。県都はQuartier Militaire。モカ県は西隣のプレーン・ウィルヘルム県と並んでモーリシャスに2つある内陸県の一つである。
■ポートルイス県
(Port Louis District)は、モーリシャスの県。面積42.7km2、人口128,851人。首都ポートルイスを含む周辺一帯を県域とする。ポートルイスにはモーリシャス最大の港があり、モーリシャス経済の柱の一つである砂糖の輸出をおこなうため港の周辺には砂糖の倉庫が置かれ、過去数十年拡張され続けている。
■リヴィエール・デュ・ランパール県
(Riviere du Rempart District)は、モーリシャスの県。面積147.62km2、人口109013人(2010年)。モーリシャスの北部に位置する。県都はMapou。モーリシャス島北東部のほかに、アンブル島などの沿岸に点在する小島もリヴィエール・デュ・ランパール県に属する。
■サバンナ県
(Savanne District)は、モーリシャスの県。面積244.75km2、人口70010人(2010年)。県都はSouillac。モーリシャスの最南端に位置し、手付かずのままの自然が残っており風光明媚な地区であるため、観光客も多く訪れる。
■モーリシャス社会主義運動
Mouvement Socialiste Mauricienは、モーリシャス共和国の政治政党。ヒンズー教の政党として知られる。党名の頭文字から「MSM」と呼ばれる。1983年に設立以後、1980年代半ばから、1990年代初め頃までに党はモーリシャスの第一政党となった。しかし、その後モーリシャス労働党・モーリシャス闘争社会主義運動などの保守派や、同じく革新派のモーリシャス闘争運動に押され、政権交代を迫られた。
■ル・モーリシャン
Le Mauricienは、モーリシャスで発行されているフランス語の日刊の新聞。編集長はGilbert Ahnee。発行部数は38,000部。発行所はLe Mauricien Ltd。創刊は1908年で、モーリシャス国内で最も読まれている日刊紙のひとつである。24ページ中16ページがカラーページであり、また独自の編集視点も持っている。
■モーリシャスの国旗
1968年の独立時に採用された横四色旗。赤は自由と独立の為の戦い、青はインド洋、黄は独立による新たな光、緑はモーリシャスの一年を通した農業の色を表す。これらの色は国章から採ったものである。
■国名
正式名称は英語で Republic of Mauritius (リパブリック・オブ・モーリシャス)。通称 Mauritius。
1.面積:2,045平方キロメートル(ほぼ東京都大)
2.人口:130万人(2010年、UNFPA)
3.首都:ポートルイス(Port Louis 人口約15万人)
4.民族:インド系、クレオール系が大部分。その他フランス系、中国系など
5.言語:英語(公用語)、仏語、クレオール語
6.宗教:ヒンズー教(50%)、キリスト教(32%)、イスラム教(17%)、仏教(0.7%)
1598年 オランダ領
1715年 フランス領、首都ポートルイスを建設
1814年 イギリス領
1968年3月 独立(旧宗主国、イギリス)、ラングーラム労働党首が首相就任
1982年6月 総選挙、ジュグノートMSM党首が首相就任
1991年12月 立憲君主制(英国女王を元首)から共和制へ移行のための憲法改正
1992年3月 モーリシャス共和国に移行
1995年12月 総選挙(野党連合の圧勝)、ラングーラム首相就任
1997年6月 ラングーラム首相、ベランジェ外相(MMM党首)を罷免。連立政権に終止符
2000年9月 総選挙、ジュグノート首相就任
2003年10月 ジュグノートMSM党首が大統領に就任
2005年7月 総選挙、ラングーラム首相就任
2008年9月 ジュグノート大統領再任
2010年5月 総選挙、ラングーラム首相再任
■主要産業:砂糖生産やEPZ(輸出貿易地区)における繊維工業等、金融業、観光
■主要貿易品目(1)輸出 繊維、衣料品、砂糖、魚(2)輸入 機械・車両、燃料、食糧
■モーリシャス・ルピー
(英語:Mauritian rupee、フランス語:Roupie mauricienne)は現在モーリシャスで流通している通貨。補助通貨としてセントがあり、1モーリシャス・ルピー=100セントである。ISO 4217のコードはMUR。2009年2月現在、1モーリシャス・ルピーは2.7円ほど。モーリシャス銀行(Bank of Mauritius)が発行する。
■政治
モーリシャスは共和制、議院内閣制をとる立憲国家である。現行憲法は1992年3月12日に制定されたもの。これにより、英連邦王国からイギリス連邦内の共和国となった。モーリシャスは中央集権国家だが、ロドリゲス島などの属領には、一定の自治権が認められている。
■言語
イギリスの植民地であったため、公用語が英語であるものの、行政機関や学校などで使われる程度で、実際に最も話されている言語はフランス語系統のモーリシャス・クレオール語であり、90%以上の国民の母語である。多くの新聞やメディアはフランス語であり、ビジネスでもフランス語が使用される。ほとんどの国民はフランス語を流暢に話す。アメリカ映画など英語で作成されたテレビ番組などもフランス語に再録音されて放送される。その他、ポルトガル語、ヒンディー語、タミル語、テルグ語、客家語などが使われる。
■モーリシャス・クレオール語
Mauritian Creole、モーリシャス・クレオール語ではKreol Morisyen)は、フランス語系のクレオール言語である。モーリシャスで話されている。フランス語をベースとしており、それに加えて英語やモーリシャス島で使用されていたアフリカの言語の単語が存在する。
■ポルトガル語
にポルトガルおよびブラジルで使われている言語である。俗ラテン語から発展して形成されたロマンス語の1つで、スペイン語などと共にインド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する。スペインの作家セルバンテスはポルトガル語のことを「甘美な言語」と、ブラジルの詩人オラーヴォ・ビラックは「ラティウムの最後の、粗野で美しい花」と評している。
■ヒンディー語
インドの主に中部や北部で話されている言語で、憲法によればインドが制定している公用語の内、1番目にくる(2番目は英語)。インドで最も多くの人に話されており、話者の数は約5億人に上る。日常会話の話者数では中国語の約14億人、英語の約5億1000万人に続き、世界で3番目に多くの人に話されている言語。
■タミル語
ドラヴィダ語族に属する言語で、南インドのタミル人の言語である。同じドラヴィダ語族に属するマラヤーラム語ときわめて近い類縁関係の言語だが、後者がサンスクリットからの膨大な借用語を持つのに対し、タミル語にはそれが(比較的)少ないため、主に語彙の面で隔離されており意思疎通は容易でない。南インドのタミル・ナードゥ州で主に話されるほか、ここから移住したスリランカ北部および東部、マレーシア、シンガポール、マダガスカル等にも少なくない話者人口が存在する。
■テルグ語
Telugu)は、ドラヴィダ語族に属し、インド南東部のアーンドラ・プラデーシュ州の公用語である。タミル・ナードゥ州、カルナータカ州などでも話され、ドラヴィダ語族の諸言語のなかでは、約8,000万人ともっとも多数の使用者がいる。
■シウサガル・ラングーラム
(Seewoosagur Ramgoolam、1900年 - 1985年)は、モーリシャス初代首相。在任1968年-1982年。モーリシャス労働党党首として独立運動を展開し、独立後は初代首相となる。住民の多数を占めるインド系(印僑)の出身。砂糖産業の不振で27%という高失業率に悩む経済を救うため、工業化を推進。とくに繊維産業が成長し、モーリシャス経済が発展するきっかけを作った。
■ジャック=アンリ・ベルナルダン・ド・サン=ピエール
(Jacques-Henri Bernardin de Saint-Pierre、1737年1月19日 - 1814年1月21日)は、フランスの作家・植物学者。1787年に発表した小説『ポールとヴィルジニー』(Paul et Virginie)で知られる。*ヴィルジニーの乗ったサン=ジェラン号がアンブル島付近で遭難し、絶命する。
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