相対性社会
別に数学や物理が得意というわけではないのですが、いろいろな事柄には、作用に対して反作用が存在するようです。−5で作用して、反対に+5で作用し、そして0。これで均衡が保たれているのかも知れません。ただの0は全く無で、無からは何も生まれませんが、作用すると言うことは何かのエネルギーが存在しているのにちがいない。
人間関係の社会も、泥棒がいるから警察がいて、生徒がいるから先生、患者に対して医者、読者と作家と言うように需要と供給のような相対性で社会は成り立っている。自分がどのような位置、立場にあるか認識するのは非常に大切なことでしょう。
ところがあるとき突然、立場をわきまえず大変な事をしでかす人もいるようです。強盗犯を逮捕したら警察官で結構高い位の人だったり、放火魔を捕まえたら消防署員だったり、時として理解しがたいニュースなどに出くわすときがあります。
自分がいかに崇高な立場、職業に就いているか自覚していれば、こんな魔の差すような事態には成らなかったように思うのですが、泥棒する人には已むに已まれぬそれなりの事情があるようだし、刑務所に入ってご飯を食べたいから悪い事をする人もいるようですね。
それだと刑務所職員の仕事もしばらくは安泰と言うところでしょうか?連休中に、生まれて半年ぐらいの赤ちゃんの様子がおかしくなり、救急病院に運ばれたのですが、小児科の先生が不在なのであっちの病院、あっちの病院も不在でそっちの病院と、結局たらい回しのあげくこの赤ちゃんは死んでしまいました。
小児科の先生が圧倒的に少ないという事情もあるようですが、患者を生かさず殺さずのテクニックで金儲けするのも良いけれど、小児科のせいにするのではなくて、誰か先生がいたはずで、この子を助けることは出来たはずだと思うのですが・・・?一番弱い者が犠牲になりました。
もちろん悪い医者ばっかりとは言いませんが、お医者さんや警察官には、やさしさと情のある、正義感に燃えた、世の中の本質を解っている人格者に成ってほしいものです。毎日いろいろなニュースや事件がありますが、スポーツ、芸能然り、それを面白おかしく記事にする者と、好奇心と刺激を求める読者の相互関係によって成り立つ社会。皆、作用、反作用を意識して、エネルギーを増幅させ、この暗い世相、不況下で、お金は天下の回り者、日本経済を盛り上げていきましょう。
2002年10月21日
AKIRA・記