バブルと共産・社会主義国家
一連のコラムで経済に関することを書いていますが、自分は一体何を言いたいのか?ふと解ら無くなったりしますが、そうそう気をしっかり持って、バブルです。バブルはなぜ起こったのか?もう十何年も経っていることなので、今更知ったかぶってわいわい言う方がおかしいのか、それとも「本当のことを言ったらあまりにもお馬鹿さん」と言うことで知る人ぞ知ると言うことなのでしょうか。
これが真相だという様な文献も無いようで自分の勉強不足なのかもしれません。バブルの次期は日本の経済も一時期アメリカのGNPを追い越して世界ナン
バーワンになって大騒ぎです。対米貿易黒字のグラフをテレビで毎日の様に見せ付けられ、米国側は、日本は儲けすぎではないか、アメリカの状況を何とかしろ!と注文を付ける始末で、なおかつ為替相場はだんだん円高です。アメリカとの経済摩擦の中、日本は未曾有の経済発展です。
円高が必ずしも経済発展をもたらすものではありませんが、日本の場合、円高による中小企業等の倒産を防いだのは土地を担保にお金を借りるという構造で、土地の値段が上がれば担保価値も上がるという図式でした。このこともバブルの大きな要因です。それとて個人的には何一つ裕福になったという実感はありませんでした。ただ株式相場なんかをやってきた人は結構いい目をしたかもしれません。
どこかのクラブのママさんが一財産作って最高級ベンツを乗り回したり、お茶汲み兼社長さんなんかでも週に2,3回のゴルフはしょっちゅうで、猫も杓子もゴルフ、ゴルフで、ゴルフ会員権も見事に高騰しましたね。株式で金銭感覚が一桁も二桁も違う状況でやってきた人はオーストラリアで別荘を四つも五つも購入したと言うような話を、テレビのドキュメントでやっていたのを覚えています。あっという間に成金になったのです。
企業にしても、特に銀行なんかは、護送船団方式の助け合い経営で、アメリカはこのような状況を見て「日本株式会社」と言ったぐらいなのですから。政治的にはアメリカにとって日本は、まかり間違っても、絶対共産化されてはならない国ですから、西側のアジアでは最も重要な友好国ですから、韓国、台湾然り。絶対的敵国ソ連、中国を横目にそれら西側諸国の経済発展は喜ばしく、資本主義社会、自由主義制度の優位性を誇るものでした。
ソ連、東側諸国ヨーロッパの当時の状況はどうだったのでしょう。共産国の経済については、よく何々5ヶ年計画とかいうような生産性を向上させるためのスローガンを掲げたりしますが、ほとんど国営です。ソ連は宇宙競争では常にアメリカに先手を打って優位に立ってきましたが、それもアポロ11号の人類初の月着陸で逆転し、後は、東側全体にそうですが、いくら「労働者のための社会主義。
5年でノルマを達成しよう!働け!働け!」なんて言ったって、エリートはオリンピックのメダリストとマルクス、レーニン主義者の官僚社会。オリンピックのメダル獲得のための英才教育と、上層部は独裁者を含めて、威圧的権力者の存在だけの社会構造となっていたのです。
私も何処まで正しいことを言っているか不安になったりしますが、噂では、東ドイツの車「トラバンテ」は、日本で言えば軽自動車のように小さく、車選びするような種類も無く、一般国民が手にするのはこの車だけ。ドアーはスチール不足で特別堅いボール紙。生産スピードは鈍く、追いつかず、注文してから2、3年待たされるのは当たり前。デザインももうひとつ。共産主義、社会主義国家は仲良くまとまっていたのでしょうか?
そんなことはありません。1968年チェコスロバキアで何が起こったのか?ソ連は制圧のためチェコに侵攻しました。もともと中国とも仲は悪く国境線では銃の撃ち合いもありました。アフガニスタン侵攻の時は世界中から非難轟々、モスクワオリンピックは西側諸国のボイコットで寂しいものとなり、穀物輸入もアメリカの経済制裁でストップ。共産主義者の自由主義社会に対するイメージは、貧富の差の激しい、一部のブルジョアだけが幸せで貧乏人の多い排他的な社会となっています。
隣は何をする人ぞ。そう東ベルリンの人はもう西ベルリンに興味津々、その気持ちをあおるように西から強い電波が流れてきて、東ベルリンの若い人々がテレビで見る西側の光景は、多くの市民、若者の活気ある姿と、いろいろ種類豊富な格好いい車と、ひょっとすると日産のフェアレディZ?斬新なデザインのスポーツカーの運転席の横には、目も眩いすてきな彼女。リゾート地でテニスやスポーツを楽しむ家族や、カップル達。自分達が聞かされてきたイメージとは似ても似つかない光景だったのです。
AKIRA・記