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みんな誰かに守って欲しい、そしてみんな誰かを守りたい
2015/01/04  それが人間の真意だろうと思います。弱さと強さ、相反するものだけれどどちらも閉じられた思いではなく、開かれた思いです。他者とのかかわり、他者への関心。世界のすべてのものはどこかで一個の人間とつながっているものです。無関係なことなど一つもなくて、無視できることは一つもありません。ただ、すべてを認知することなどとても出来ないことではあります。

少しでも知ること、少しでも感じること。そのためには自分を閉じないこと、常に心の窓を開けておかなければなりません。心さえ開いていれば、窓から入って来る風が知らせてくれることもあります。光が教えてくれることもあります。そして、さみしさや思いやりの心を1人が誰かに、そのまた誰かがもう1人に伝え続ければ、世界は変わるのだろうと思います。1人1人が自ら考え、自ら世界と関わることを学び感じるからです。そんな人が増えれば世界はいい方向へと変わるはずです。

世界をいい方向へと変えるには無関心で無情な人間をどうやったら減らせるか。そこが問題ですから。当然ですが無関心な人にとっては近隣の人も地球の裏側の人も存在しないがごとくという意味では同じです。もし私は誰にも守って欲しくない、誰も守りたくないと思う人がいるならその人は人間として、いや動物として精神が壊れてしまっています。

生き物はそんなに強くもなく、でも弱くもなく、ましてやそんなに冷たくもないはずだからです。そうなってしまった人はもう戻らないと考える人は多いとは思います。そうかもしれません。ならばまだ精神が柔軟な若者たちが、1人でもそうならないよう、大人は心がけるべきです。そして精神が壊れるところまで行っていない大人同士は心の窓を開いてさみしさと思いやりの心を交流、伝播していかなければならないのだろうと思います。

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トマ・ピケティ氏の危惧と提案
2015/01/03  経済的不平等の専門家、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の本「21世紀の資本」が引っ張りだこだと新聞にありました。経済格差の広がりから生まれる社会的不安定に対する危惧が多くの人にあるからだと思います。格差解消のためにピケティ氏が提唱する「富裕税」の概念は経済が至上となってしまったアメリカ型資本主義に対する外科的対応として、考えさせられます。

アメリカや日本が民主主義や自由主義を唱えながら格差社会を深刻化させているのは、政治が巨大化してしまった企業の下に入ってしまったからで、弱肉強食の非人間的循環をコントロールするどころか助長する状態になってしまったからです。いくら資本主義といえども善悪はあるはずです。自由競争というのはルールに基づいてのことでなければ、反則であり卑怯と言うものです。

お金儲けを人生の目的とする人がいてもそれこそ自由社会ですから勝手ですが、人生の価値や目的をそんなことに置いていない人も少なからずいるのが実際で、むしろ少数である経済至上主義型人間の暴走を止めるのが政府の役割のはずです。ブラック企業がはびこりオレオレ詐欺が後を断たない現状は決して資本主義社会のなりゆきではなくて、政府の無能であるか、もしくは悪意ゆえだろうと思います。ピケティ氏の言う「疲労した資本主義」は「良心を失った資本主義」あるいは「ルール無き資本主義」とも言えます。

民主主義のもっとも大切な1人1人の「夢」と「自由」は弱肉強食の社会とはまさに相反するものです。民主主義とは資本主義をいかにして調整するか、格差を縮めて出来る限りの公平さを維持していくかであって、そのための政治、政府、政策であるはずです。そしてそれが出来る政治家を選ぶのが民主国家に暮らす1人1人の責務でもあるはずなのですが・・・トマ・ピケティ氏の「富裕税」は権力者や富裕層にとっては実現性は薄いけれど気持ちの悪い言葉かも知れません。この機会に資本主義とは何か、富裕層とは何かが国民的議論になればいいなと思います。

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