やさしさに、かぎりはなくて

 

どんなにやさしくしても
いつもやさしさがたりなくて
自責の念だけがのこるのも

どんなに思いやっても
いつも想像力がたりなくて
情けない気持ちだけがのこるのも

やさしさに限りはないからだろうか

どんなに自分が傷ついて
どんなに相手をかばっても
ただ自身の力不足をうらむばかり

やさしさって

なんだろう

なんだろうと思う

人が当然もっているものならば
もっと簡単であってもいいと

人が目指さなければならないものだとしたら
それはどこまでもかぎりはなくて
ただやさしさのようなものを繰り返すしか手はなくて

訓練とか鍛錬とか我慢とか
およそやさしさには似合わない言葉が浮かぶ

それより
やさしさって
勇気のかけらのようなもの

そんな気がする

それはいつも断片で
残りはずっと無限にあって
限りなくて

ずっとずっと限りなくて・・・

どこまでもかぎりなくて・・・