大人は思いました

 

子供の頃はみんな目が輝いていたな

学生の頃はみんな正義感があったな

夢があっても夢がなくても

多くの本を読み

多くの映画を見て

共に笑い、共に泣き、共に語ったものだと

 

困っている人を助けるのはあたりまえで

弱者には力を貸し

悪者には協力して立ち向かう

そんな気概がみんなにありました

 

あの時の青年は

どこへ行ってしまったのだろう

 

会社や家庭や自我の中に

隠れてしまったのだろうか

学ぶことを止めてしまったのだろうか

 

笑い、泣き、語ることを

忘れてしまったのだろうか

 

大人は空を見ます

大人は海を見ます

人間は変わってはいけないのだと

 

大人になっても

透明でなければならないのだと