KIJI LISTpoint NEWS LIST

20182019


<POINT NEWS143>2016/02/04・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

sankaku143sankaku
2015/02/04sankaku02/10


凍土壁の凍結「待った」 規制委、汚染水漏れ懸念 福島第一原発(2016/02/10朝日新聞)
東京電力が福島第一原発の汚染水対策の柱として建設している凍土壁が、凍結を始められない事態に陥っている。地下水の動きによっては汚染水の増加を抑えるどころか、逆に汚染水が漏れ出すおそれがあるとして、原子力規制委員会が凍結開始を認可しないからだ。東電は9日、工事の完了を発表したが、規制委を納得させられるかどうかは見通せない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12202513.html

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放送の自由と自律、停波発言に揺れる 高市総務相、与党内にも慎重対応求める声(2016/02/10朝日新聞)
高市早苗総務相が、放送局が政治的な公平性を欠くと判断した場合、放送法4条違反を理由に電波法76条に基づいて電波停止を命じる可能性に触れたことが、波紋を呼んでいる。メディアの報じ方に神経をとがらせてきた安倍政権だが、今回は与党からも慎重な対応を求める意見が上がった。憲法に保障された表現の自由は守られるのか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12202512.html?ref=pcviewpage

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北朝鮮の原子炉、米が再稼働確認 寧辺の核施設(2016/02/10朝日新聞)
米政府の情報機関を統括するクラッパー国家情報長官が9日開かれた上院軍事委員会で、北朝鮮の寧辺(ヨンビョン)にある5千キロワット級の黒鉛減速型原子炉が再稼働しており、「数週間から数カ月間でプルトニウムを抽出する可能性がある」と証言した。北朝鮮は昨年9月、寧辺の核施設が再稼働し始めたと発表しており、クラッパー氏の証言はこれを米政府としても確認したものだ。この核施設は、6者協議で北朝鮮が無力化に同意し、2008年には冷却塔が爆破されていた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12202407.html

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(社説)長期金利低下 マイナスに潜む不安(2016/02/10朝日新聞)
これは良いニュースか、悪いニュースか。多くの人がそれさえ理解できないまま、おぼろげな不安だけを感じたのではないか。長期金利の指標となっている10年物国債がきのうの市場で初めてマイナスになった。本来なら正常な取引でマイナス金利はありえない。お金を貸した者が借りる者に金利を払うくらいなら、自分でお金を抱えている方が減らないだけましだからだ。にもかかわらずこんな異常な金利が生じたのは、先月29日に日本銀行が発表した「マイナス金利政策」の影響である。・・・強力な金融緩和が経済を押し上げるというアベノミクス路線に乗って走り出した黒田日銀の異次元緩和も開始からまもなく3年になる。円安と株高はもたらしたものの、経済成長率や物価はほぼ横ばいで目立った効果はうかがえなかった。その手詰まり感からマイナス金利政策にも手を広げることになった。きのうの日経平均株価は900円超下げ、円は一時1年3カ月ぶりの円高ドル安の1ドル=114円台前半をつけた。これまでの緩和策への反応とは逆である。これは日銀にとっても想定外の異常事態ではないのか。このままでは超金融緩和を続けないと回らない経済へと、はまっていきかねない。出口はますます遠くなるばかりだ。早急に政策の見直しが必要だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12202365.html

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(社説)放送の自律 威圧も萎縮も無縁に(2016/02/10朝日新聞)
放送法4条は番組に「政治的公平」などを課している。表現や言論の自由を保障する憲法のもとで、報道内容にまで及ぶ、例外的な規定だ。慎重に扱わなければならない条文で、放送局が自らを律する倫理規範と考える法律関係者が多い。だが、高市早苗総務相は衆院予算委員会で、放送局が4条に繰り返し違反し、改善しない場合には電波停止もありえると答弁した。民主党議員の「恣意(しい)的に運用されれば、政権に批判的な番組を流しただけで業務停止が起こりうる。4条違反での停波はしないと明言してほしい」との質問に、「放送事業者の自律が基本」としながらも「将来にわたってありえないとは断言できない。その時の総務大臣が判断する」と答えた。・・・ 現政権下で自民党は「放送の自律」を軽視する態度を続けている。テレビ局の幹部を呼んで個別番組について事情を聴き、選挙報道で「公平中立、公正の確保」を求める文書を送った。「マスコミをこらしめる」などの発言もあった。NHKの新年度予算案を審議する総務会では「解説委員が無責任な評論家、コメンテーターのような発言をしている」と放送内容に干渉するような批判も出た。自民党のこうした振る舞いが続く中での総務相の停波への言及は、放送への威圧とも受けとれる。この春、報道番組のキャスター、国谷裕子氏、岸井成格氏、古舘伊知郎氏が降板する。政権にはっきりものを言う看板番組の「顔」の交代に、報道の萎縮を懸念する声も上がっている。各局は番組を通して、それを払拭(ふっしょく)してもらいたい。「政治的公平」は、政治権力と向き合い、それとは異なる意見にも耳をすまして、視聴者に多様な見方を示すことで保たれる。報道機関である放送局が萎縮しその責任から後退したら、民主主義の土台が崩れる。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12202368.html

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(声)憲法の理念しっかり考えよう(2016/02/10朝日新聞)経営コンサルタント 碓井慎一(東京都 67)

自民党の稲田朋美政調会長が国会で、憲法9条は現実に合わず立憲主義を空洞化するものだと述べた。私は立憲主義とは、憲法という理念のもとに政治を行う姿勢のことだと思う。現実に合わせて改憲するのは単なるご都合主義で、それこそ思考停止ではないか。憲法9条が放棄しているのは、為政者が政治的目的を達成するために行う戦争であろう。一方、国家には刑法の正当防衛と同様の意味で自衛権が認められている。9条は、これをも放棄しているわけではない。そういう意味で「自衛隊」は実に的確な名称だ。正当防衛以外の戦争はしない組織である。このことは、もっと世界に知らしめる必要があるだろう。「防衛軍」と呼ぼうが「軍」となれば為政者の政治的目的にかなう戦争に携わる組織であり、だからこそ為政者の長が最高意思決定者になる。一方、自衛権の行使の主体は、究極的には国民である。安倍政権が憲法改正を前面に打ち出してきた今こそ、国民一人ひとりが憲法に記された理念や実現すべき価値は何かをしっかりと考えなければならない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12202372.html?ref=pcviewpage

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(電力を問う 原発事故5年:4)経営再建、原発頼み(2016/02/08朝日新聞)

東京電力福島第一原発事故からまもなく5年。事故を収束させる見通しも立たないなか、東電は世界最大級の発電規模を持つ柏崎刈羽原発(新潟県)を再稼働させようと、地元で積極的に動いている。・・・「電力の需給、収支の安定化には、原発の早期再稼働が必要な状況に変わりはない」。電事連会長で関西電力社長の八木誠(66)は、昨年11月の定例記者会見でそう繰り返した。原発事故後、全国すべての原発が止まった。電力の需給は厳しくなる局面もあったが、5年間で状況は変わりつつある。電力10社の昨夏の電力需要(ピーク時)は、事故前の10年夏より約13・5%減った。企業や家庭で節電が進んだほか、新電力による供給が増えたからだ。一方で「原発頼み」の経営は変わらなかった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12199441.html

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(声)川内原発の「合格」は取り消せ(2016/02/08朝日新聞)無職 森隆政(栃木県 64)

 九州電力が鹿児島県にある川内原発の再稼働前の審査時に計画していた免震重要棟の建設を撤回すると、再稼働後に原子力規制委員会に申請した。規制委員会は、安全性向上の根拠に欠けると厳しく指摘し、撤回申請の出し直しを求めた。免震重要棟は、いったん事故が起きれば被害を最小限にとどめ、早期の収束を図るための重要な拠点だ。九州電力は再稼働を急ぐあまり、その場しのぎの計画策定で規制委の審査をくぐり抜けようとしたのだろうか。再稼働した途端、都合のいいように計画を変更しようとするなど言語道断だ。東京電力福島第一原発事故の反省から、再稼働には国民の間に強い反対がある。それなのに、安倍政権は審査合格を金科玉条にして強行した。だが、再稼働後の計画撤回は、審査そのものを愚弄(ぐろう)するものだ。住民の安全性確保についても軽視しているとしか思えない。規制委員会は九州電力に申請の出し直しをさせるまでもない。計画通りに免震重要棟を建設できないのなら、川内原発の審査合格を取り消すべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12199414.html

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(今こそウィリアム・モリス)効率優先に異議、手仕事を復興(2016/02/08朝日新聞)
生活と芸術をひとつに結び、理論と実践で、“良いもの”を追究し続けた。物は手に入りやすくなったが、その魅力の基準は人それぞれだ。豊かな暮らしとは何か。生活に芸術を取り入れたウィリアム・モリスの思想に学びたい。モリスは、壁紙やテキスタイルなど室内装飾のデザイナーで、ステンドグラスも手がけた工芸家。さらに、詩人で中世を理想とする思想家でもあった。功績の一つが、19世紀、産業革命後の商業主義による工場制機械工業を、実践的に批判したことだろう。効率と利益優先で生まれた粗悪品の量産に異議を唱えた。そうして手仕事の復興を目指したモリスは刺繍(ししゅう)、染織、織物などを自ら試作開発する。モリスに詳しい藤田治彦・大阪大学大学院教授は「彼の最大の特徴は行動主義者であること。思想と実践、両方とも最後までやりきった。本当にまじめな人でした」と評する。

 たとえば染織。安価な化学染料の台頭で消滅危機にあった天然染料にこだわった。藍で染めた布を部分的に白く抜くインディゴ抜染技法は、何年もかけて完成させた理想の染めだ。庭でツグミがいちごをついばむ様子に想を得た代表的作品「いちご泥棒」もその一例。藍、赤、黄と3回にわけて染めるため日数を要し、価格も高くなった。それゆえ批判も受けたが、長く愛される味わいのあるものを作るべきだと訴え続けた。「製造者責任」の実践である。「特権階級など限られた人々のものだった芸術を、すべての民衆のものだと主張したのもモリスが最初でしょう」と藤田教授は言う。手仕事やデザインの重要性を唱えたモリスの思想と活動は、アーツ&クラフツ運動としてイギリスに拡大し、継承される。だが、無名の職人の技術に価値を見いだし、“良いものであること”を求めたモリスと違い、後継者らは作家性を重んじるように。「モリスは近代デザインの先駆者と呼ばれるが、彼以降、デザインの良さよりも、目新しさや独自性のほうが大事だというように軸が変わってしまった側面もある」と藤田教授は指摘する。

 アーツ&クラフツ運動はヨーロッパやアメリカに広がった。時代を超えて、日本では柳宗悦が始めた民芸運動に影響を与えた。「作家性やエゴを排除した、日常に使えるものが民芸。良いものは良い、という理念や大衆から発生するものの強さを確信していたことは、モリスと柳は共通している」と話すのは日本民芸館館長でプロダクトデザイナーの深澤直人さん。「ねじれる葉など、モリスは目にした自然のなかにある法則を、デザインにして生み出す能力にたけていた。僕らデザイナーが、何かを考える時の指標になっている」近年、イギリスではモリス関連の展覧会が相次ぐ。現代アーティストが作品にモリスを登場させた例もある。インテリアデザイナーで、民芸の展覧会なども手がける中原慎一郎さんは「工芸の源流をたどるとモリスの精神に至る。みんなが同じようなものを持っていた時代に、残された技術に光をあてたことが素晴らしい」。ハイテク化が進むほど本能的に感覚になじむものに回帰するとも言う。素材やデザインと向き合い、大切にする姿勢が豊かさを生み出すと教えてくれる。(松沢奈々子)

 <足あと> William Morris 1834年イギリス生まれ。聖職者を志しオックスフォード大に進むが、ラスキンやバーン・ジョーンズ、ロセッティらの影響で建築、芸術の世界へ。59年ジェーン・バーデンと結婚。新婚生活を送るための家(レッド・ハウス)を友人らと建設。61年家具や内装を制作するモリス・マーシャル・フォークナー商会を創設し、75年モリス商会に改組。91年印刷工房ケルムスコット・プレス設立。96年死去。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12199430.html

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NASAがソーラーセイル探査機、広がる可能性(2016/02/08ナショナルジオグラフィックス)
 2018年、小さな宇宙探査機が折りたたまれた帆を宇宙で開き、はるか彼方の小惑星をめざす。米NASAにとっては、地球の軌道から離脱し、太陽光のみから推進力を得る初めての探査機だ。この技術は低コストでの太陽系探査を可能にするもので、将来は恒星間の探査も視野に入れている。この探査機は地球近傍小惑星探査機「ニア・スカウト(NEA Scout)」で、製造コストは約1600万ドル。NASAは先週、ロケット「スペース・ローンチ・システム」初飛行の際に、この探査機をほかの12機の小型衛星と一緒に打ち上げることを発表した。スペース・ローンチ・システムはスペースシャトルに代わる大型打ち上げロケットで、将来は火星有人探査機「オリオン」も打ち上げることになっている。 ニア・スカウトは2年半かけて小惑星1991VGをめざすが、その旅路はせわしない。ソーラーセイル(太陽帆)にたえまなくぶつかる太陽光によってどんどん加速され、最高で太陽に対して秒速28.6キロの猛スピードで進むことになる。・・・ソーラーセイルを可能にしたのはエレクトロニクスの革命だ。ソーラーセイルのデザインは、ニュートンの運動の第二法則「物体に働く力=物体の質量×加速度」に縛られている。太陽からの力は変えようがないので、大きな加速度を得るためには、探査機の質量を極力小さくしなければならない。「25〜30年前の電子機器は本当に重かったのです」とジョンソン氏。「当時の探査機をソーラーセイルで飛ばそうとしたら、途方もない大きさの帆が必要だったでしょう。その後、スマートフォン技術の登場と電子部品の小型化のおかげで、小さくて軽い探査機を作れるようになり、現実的な大きさのソーラーセイルで足りるようになったのです」
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/020500046/

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安保法の廃止掲げ統一候補擁立模索 参院選へ住民グループ発足 山口選挙区(2016/02/08ヒロシマ平和メディアセンター)
 夏の参院選山口選挙区(改選数1)で、安全保障関連法の廃止を掲げる統一候補の擁立を目指す住民グループが7日、発足した。山口市で設立会合があり、約50人が参加。活動方針を定め、共同代表2人を選んだ。グループ名は「ミナセン(みんなで選挙)やまぐち」。民主、共産、社民の野党3党の統一候補擁立を待ちたいとしつつ、擁立されなかった場合は独自の候補者探しにも意欲を示した。設立会合に参加した、政治団体「市民政党『草の根』」代表の井原勝介前岩国市長(65)は「安保関連法廃止のための組織。仲間を増やしたい」と述べた。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=56146

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社説 首相の9条改正発言 まず立憲主義の議論を(2016/02/08ヒロシマ平和メディアセンター)
憲法改正をめぐり、安倍晋三首相が国会で「戦力の不保持」を定めた9条2項に言及している。夏の参院選の争点にしたいと考えているのは明白だ。「何よりも国民的な議論が深まることが大切だ」と述べているが、「衣の下のよろい」がのぞく発言が多すぎる。甘利明前経済再生担当相の金銭授受問題発覚後も、内閣支持率が落ちないことに意を強くしたのだろうが、このような流れで「国民的な議論」が深まるだろうか。 ・・・ 首相は3日の衆院予算委で「7割の憲法学者が自衛隊に憲法違反の疑いを持っている状況をなくすべきだとの考え方もある」と述べた。その上で9条2項改正の必要性に言及したわけだが、どうにも引っかかる。というのも、昨年の安全保障関連法の審議の折、「憲法学者の言う通りにしていたら今の自衛隊はなく、日本の平和と安全は守れない」と言っていたのは与党の政治家たちである。今になって、憲法学者の指摘を引き合いに出すのは解せない。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=56125

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九電免震棟撤回 命が軽んじられている(2016/02/08東京新聞)
あとで「やめた」と言っていいなら、どんなことでも「できる」と言えて、どんな審査もパスできる。原子力規制委員会と結んだ約束は国民に対する約束だ。ぶれたり揺れたりしてはならない。免震重要棟は、二〇〇七年の新潟県中越沖地震の際に、東京電力柏崎刈羽原発の緊急時対策室のドアが、地震の揺れで変形して中へ入れなくなったり、室内の電子機器が倒れて使えなくなったりしたことを教訓に、東電が導入した。自家発電や通信設備、休憩施設や資材置き場なども備え、東日本大震災の八カ月前に完成した福島第一原発のそれが、初期対応のセンターとして威力を発揮した。・・・地震国日本に原発を安全に運転できる場所はない。それを押して再稼働に踏み切る以上、今なし得る最大限の安全対策が、当然必要なのではないか。すべての対策が整う前に再稼働を許す規制委はそもそも甘い。それにしても規制基準や規制委が、あまりに軽視されていないか。規制を軽視するということは、福島の教訓を軽んじること、安全を軽んじるということだ。つまり、国民の命を軽んじるということにならないか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016020802000129.html

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木星の追跡に高度な幾何学、古代バビロニア(2016/02/02ナショナルジオグラフィックス)0220
古代バビロニアの粘土板が解読され、14世紀にヨーロッパで発明されたのと同じ数学的手法で木星の見かけの動きを計算していたことが明らかになった。科学誌「サイエンス」2016年1月29日号に発表された論文によると、古代バビロニア人は、夜空の中の木星の見かけの動きを時間を追って観察した結果を台形で表し、その面積を計算することで、木星の運動を追跡していたという。このような幾何学的手法が発展したのは、少なくとも1400年後の14世紀ヨーロッパだと考えられていたことから、歴史書を書き換える大発見となった。・・・ 現在のイラクにあたる地域に住んでいた古代バビロニア人は、高度な数学技術を持っていたことが分かっている。彼らは今から4000年近く前に2の平方根の近似値を導き、ピタゴラスの定理を理解していた。ピタゴラスが生まれる1000年以上も前だ。・・・ 今回の発見は、おそらく数学の氷山の一角にすぎない。オッセンドライバー氏は、「さまざまな博物館に、解読されていない粘土板が何千枚も眠っています。粘土板の字面だけ解読できても、ずっと後になるまで意味を理解できないことも少なくないのです」と言う。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/020100037/

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(声)認知症、介護者の疲弊理解して(2016/02/07朝日新聞)介護職員 西浦あゆみ(新潟県 50)

 認知症の高齢者が起こした事故の賠償責任を介護してきた家族が負うべきかについて、最高裁が初めての判断を示すそうです。私が働く介護施設でも問題が起きます。目を離した隙に外に出てしまう。立ったらすぐ転ぶ。入れ歯をトイレに流す。画びょうや洗剤を口に入れる。他の利用者に殴りかかる。その度に原因を分析し、介護職員は責任を問われ、再発防止策に努めます。職員が賠償金の支払いを命じられることはないものの、昇給や評価に影響することもあり、事故がないことを祈る日々です。徘徊(はいかい)や転倒リスクの高い高齢者の事故を防止するため、車いすやベッドにベルトなどで固定する「身体拘束」は、悪者にされがちです。しかし、高齢者の安全確保と介護者の負担軽減を考え、認識を改めるべきではないでしょうか。介護する側が戦々恐々とし、表情が険しくなり、言葉づかいが荒くなっては、介護される側にとっても不幸なことではないでしょうか。認知症の方々の「尊厳」に縛られて、介護者が疲弊する構図は見直す時期だと思います。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12198354.html?ref=pcviewpage

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日本兵の捕虜虐待描く、アンジーの映画公開(2016/02/07朝日新聞)
米俳優のアンジェリーナ・ジョリーさんが監督した映画「不屈の男 アンブロークン」が6日、東京都内の映画館で公開された。日本兵による捕虜虐待場面などが「反日」だと攻撃されたが、「日本の観客に見せたい」という映画人が動いて封切りとなった。・・・日本では数年前、中国人監督の「靖国 YASUKUNI」や、和歌山のイルカ漁を糾弾した米映画「ザ・コーヴ」の封切りが、抗議活動で延期された。このとき上映を後押ししたメディア批評誌「創」の篠田博之編集長は「今回、公開にこぎ着けたのは良かったが、これだけ長期間上映できなかったことは憂慮すべき事態。日本社会の不寛容さや自粛の空気は危うい。言論や表現に携わる人間は、表現の自由についてもう一度考えるべきだ」と話した。(岩崎生之助、石川智也)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12198445.html

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木星の追跡に高度な幾何学、古代バビロニア(2016/02/02ナショナルジオグラフィックス)
古代バビロニアの粘土板が解読され、14世紀にヨーロッパで発明されたのと同じ数学的手法で木星の見かけの動きを計算していたことが明らかになった。科学誌「サイエンス」2016年1月29日号に発表された論文によると、古代バビロニア人は、夜空の中の木星の見かけの動きを時間を追って観察した結果を台形で表し、その面積を計算することで、木星の運動を追跡していたという。このような幾何学的手法が発展したのは、少なくとも1400年後の14世紀ヨーロッパだと考えられていたことから、歴史書を書き換える大発見となった。・・・ 現在のイラクにあたる地域に住んでいた古代バビロニア人は、高度な数学技術を持っていたことが分かっている。彼らは今から4000年近く前に2の平方根の近似値を導き、ピタゴラスの定理を理解していた。ピタゴラスが生まれる1000年以上も前だ。・・・ 今回の発見は、おそらく数学の氷山の一角にすぎない。オッセンドライバー氏は、「さまざまな博物館に、解読されていない粘土板が何千枚も眠っています。粘土板の字面だけ解読できても、ずっと後になるまで意味を理解できないことも少なくないのです」と言う。

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/020100037/

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有害「電子ごみ」  途上国汚染に目を向けて(2016/02/07京都新聞)
アフリカやアジアの貧しい地域に持ち込まれた廃棄家電・電子機器が、環境汚染や健康被害をもたらしている。現金になりそうな部品や配線などを、焼いたり薬品につけたりして取り出す時に、有害なガスや物質に触れる。やせた若者や子どもたちの姿−テレビの映像で見た光景だ。わたしたちの身近にあるテレビ、冷蔵庫、エアコン、パソコン、スマートフォンと、どうつながっているのだろうか。
 昨年4月に国連大学のグループが報告書を発表している。電子部品を使ったコンピューターや携帯電話、家電製品の廃棄物「電子ごみ」の量は、世界で計4180万トンと推計される。米国707万トン、中国603万トン、3番目は日本の220万トン。各国の回収は限られ、先進国から途上国への輸出も見られる。電子ごみには金や銀、銅、パラジウムなど再利用できるものもあり、価値を埋蔵した「都市鉱山」である。しかし一方で、鉛や水銀、カドミウムなど多くの有害物質も含まれている。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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週のはじめに考える 政治資金、誰の財布から?(2016/02/07東京新聞)
現職閣僚の大臣室での金銭授受により、「政治とカネ」の問題が厳しく問われています。「民主主義のコスト」は本来、誰が負担すべきなのでしょう。驚きがやがて怒りに変わった読者も多かったのではないでしょうか。安倍晋三首相の盟友で、内閣の要だった甘利明前経済再生担当相が大臣室や地元の事務所で二回にわたり、それぞれ現金五十万円を受け取っていた問題です。・・・甘利氏は企業からの政治献金を自ら受け取りました。しかし、企業・団体から政治家個人への献金は禁止されているはずです。なぜ適切に処理したと言い張れるのでしょうか。それは法律に「抜け道」があるからにほかなりません。現行の政治資金規正法は、企業・団体から政党への寄付を禁止していません。たとえ、実質的に政治家個人への献金であっても、その受け取りを、政治家が代表を務める政党支部にしてしまえば、違法とはならないからです。・・・ 甘利氏の金銭受領問題を受け、野党側はそろって、政党向けの企業・団体献金も廃止すべきだと主張しています。

そもそも企業・団体献金は、二〇〇〇年一月に政治家個人向けは禁止し、政党向けも見直すことが法律で決まっていました。リクルート事件、東京佐川急便事件、ゼネコン汚職など汚職事件が相次ぎ、企業・団体献金が政治腐敗の温床とされたためです。しかし、一九九九年の法改正で政治家向けは禁止したものの、政党向けを残してしまいました。もちろん自民党の強い意向です。・・・では誰が負担すべきか。国か、企業か、それとも個人なのか。強大な国家権力に立ち向かってきた民主主義の成り立ちを考えれば、政治活動に必要な費用は、それを支える個人が自由な意思で負担するのが理想です。共産党を除く各党は、年間で計三百二十億円もの政党交付金(助成金)を受け取っています。例えば、一四年分収入のうち政党交付金が占める割合は自民党が67%、民主党は85%に上ります。これではまるで国営政党です。国家から多額のお金を受け取って、真に国民のための政治ができるわけがありません。さらにひどいのは、政党交付金を受け取りながら、企業・団体献金も存続させていることです。政党交付金はもともと、企業・団体献金の廃止が前提でした。今もその両方を受け取ることは「二重取り」の誹(そし)りは免れません。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016020702000125.html

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自衛隊市民監視  情報収集の見直し必要(2016/02/06京都新聞)
自衛隊の情報保全隊がイラク派遣反対集会に参加した市民を監視したのは違憲として、東北6県の住民が国に監視差し止めと1人当たり100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は違法性を認め、男性1人に10万円を賠償するよう国に命じた。
 一審判決に続く違法性の指摘だ。防衛省は情報保全隊による情報収集を根本から見直すべきだろう。2日の控訴審判決は、男性が公表していない本名や勤務先などの情報を収集され、「プライバシーを侵害された」と判断。反戦ライブ活動をしていた男性について「自衛隊員や家族に影響があるとは考えにくい。本名などを探索する必要性は認めがたい」とした。・・・安全保障関連法の成立によって今後、自衛隊の海外派遣に対する反対集会などが増える可能性がある。参加者の個人情報を収集し、監視を通じて圧力を加えるような行為は、表現の自由を脅かしかねず決して許されない。情報保全隊による情報収集は、共産党が2007年に同隊の内部文書だとして公表した資料により明らかになった。特定秘密保護法に基づき、防衛関連の多くが特定秘密に指定され、情報保全隊の活動がこれまで以上に国民から見えにくくなる恐れがある。衆参両院には特定秘密保護法の運用状況をチェックする情報監視審査会が設けられている。国会は審査会の権限強化などを通じ、情報保全隊の情報収集が不適切なものにならないよう、しっかり監視していくべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160206_2.html

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首相の改憲論 あまりの倒錯に驚く(2016/02/06朝日新聞)
安倍首相が、9条も視野に入れた憲法改正への意欲を積極的に発信している。夏の参院選を控え、悲願の実現に向けた地ならしをする狙いがあるようだ。だが、その論法はあまりにも倒錯している。首相は衆院予算委員会で「憲法学者の7割が、9条の解釈からすれば自衛隊の存在自体が憲法違反のおそれがあると判断している」「この状況をなくすべきではないかという考え方もある」と述べた。首相に近い自民党の稲田政調会長が「現実に合わない9条2項をこのままにしておくことこそ、立憲主義を空洞化する」と聞いたのに答えたものだ。・・・多数の憲法学者と国民の反対を押し切り、集団的自衛権は行使できないとの歴代内閣の憲法解釈を、閣議決定だけで変えてしまったのは安倍内閣である。自衛隊の存在と学者の見解とのへだたりを問題にするのであれば、安保法制を撤回するのが筋ではないか。「立憲主義の空洞化」を批判するなら、まずは我が身を省みるべきだろう。首相は国会で、一連の答弁を疑問視する民主党議員に対し、「憲法に指一本触れてはならないと考えることで思考停止になる」「自民党はそうではなく、改正草案を示している」と語り、民主党にも草案を「出してみて下さいよ」と挑発した。集団的自衛権の行使容認では憲法改正の手続きを避け、解釈変更を押し通しながら、いまになって「改正案を示している」と胸を張る。ずいぶんと都合のいい話ではないか。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=com_gnavi

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港町覆うグローバリズム 映画「牡蠣工場」 あす広島・7日尾道上映(2016/02/06ヒロシマ平和メディアセンター)
台本を用意せず、予定調和を排除する「観察映画」の手法を採る映画監督想田和弘さん(45)の最新作「牡蠣工場(かきこうば)」の先行上映とトークショーが6日に横川シネマ(広島市西区)で、7日にシネマ尾道(尾道市)で開かれる。牛窓港(瀬戸内市)を舞台に、グローバリズムの波にさらされる漁業の現状を描き出した。想田さんは2013年11月、牛窓の親族宅に滞在。カキ養殖加工業者の工場にカメラを入れた。水揚げや殻むきの作業は重労働ながら低賃金。中国人技能実習生が貴重な労働力として現場を支える実態に迫った。雇用主や従業員は実習生を「中国」「チャイナ」と呼び、名前で呼ぶことはほとんどない。彼らは単純な労働力として扱われるが、日本人従業員との関係は決して険悪ではない。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=56092

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台湾地震、5人死亡380人負傷 高層マンション倒壊(2016/02/06朝日新聞)
台湾の中央気象局によると、台湾南部・高雄で6日午前3時57分(日本時間同4時57分)、マグニチュード6・4の地震があった。高雄の隣の台南市で17階建てマンションが倒壊するなどの被害があり、中央災害即応センターによると、このマンションなどで5人が死亡し、約380人が負傷した。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ2634XYJ26UHBI00L.html?iref=comtop_6_01

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シリア人、トルコ国境に殺到 6〜7万人、戦闘激化で(2016/02/06朝日新聞)
 内戦が続くシリアで、数万人のシリア人がトルコ南部キリス県との国境地帯に殺到している。アサド政権軍は1月下旬から連日、ロシア軍の空爆支援を受けて、シリア北部のアレッポや近郊の反体制派勢力圏を激しく攻撃しており、住民らが逃れてきている。トルコのメディアなどが伝えた。・・・トルコのメディアによると、すでに国内に250万人以上のシリア難民を受け入れているトルコ政府は、キリス県のシリア国境を現在閉鎖しており、病気やけがなどで緊急に治療を要するシリア人だけを入国させているという。
http://digital.asahi.com/articles/ASJ2626LZJ26UHBI006.html?iref=com_alist_6_03

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TPP署名  国民の不安にこたえよ(2016/02/05京都新聞)
日本など環太平洋連携協定(TPP)参加12カ国が協定文に署名し、昨年10月に大筋合意した協定内容が確定した。世界の国内総生産(GDP)の約4割を占める巨大経済圏となり、今後は各国の国内手続きが焦点となる。TPPは署名から2年以内に12カ国が手続きを完了すれば、その60日後に発効する。GDP総額の85%を占める6カ国以上でも発効するが、経済規模の大きい日本と米国が欠ければ不可能だ。米国では議会承認が、11月の大統領選後に先送りされる可能性もあり、なお曲折が予想される。発効すると、日本は貿易額ベースで輸入関税の95%を撤廃することになり、農林水産物では最終的に81%の関税をなくす。公共事業の外国企業への開放や著作権保護の強化なども求められる。安倍晋三首相は、今国会での承認を目指すと繰り返しているが、国民生活や産業に大きく影響し、特に国内農林水産業が打撃を受けると懸念する声は強い。国会での議論を尽くす必要がある。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160205_4.html

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(社説)政治とカネ 疑惑の根を断つ責任は(2016/02/05朝日新聞)
 甘利明氏が金銭授受疑惑で経済再生相を辞任後も、新たな疑惑が浮かんでいる。問題となった建設会社の総務担当者は、外国人への労働ビザ発給の口利き依頼で40万円、道路工事の補償交渉をめぐる国土交通省局長あての商品券代で30万円を、甘利氏の元秘書に渡したと朝日新聞に証言した。ほかに衆院選の応援資金などもあるといい、事実なら甘利氏が認めた600万円以外に、900万円を超えるカネが甘利氏側に渡っていたことになる。甘利氏は先週の記者会見で、受けとった現金をスーツの内ポケットにしまったとの証言を強く否定した。だが、問題の本質はそこにあるわけではない。政治家にカネを渡して頼んでもらえば、役所が大小さまざまに手心を加えてくれる――。そんな「口利き文化」が、今もまかり通っているのかという不信感を国民に抱かせたことだ。・・・首相は自らに任命責任があるというなら、参考人招致を受け入れるよう指示すべきだし、URなど関係機関にはさらなる情報公開を促すべきだ。疑惑を機に、民主党執行部は企業・団体献金を禁止する法案を提出する方針だ。自民党は否定的だが、そもそも政党交付金が導入されたのは、政官業の癒着の温床となってきた企業・団体献金をなくすためだった。「政治とカネ」の問題の根っこには、賄賂性をぬぐえない企業・団体献金の性格がある。疑惑の根を断つ政治の責任を、今こそ果たすべき時である。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12194618.html

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(社説余滴)日本の30年後は明るい? 氏岡真弓(2016/02/05朝日新聞)
グループが注目したのが「日本の30年後は明るいか」との質問への答えである。「とても」「まあそう思う」と答えた教師が計22%。その楽観派を残り78%の「あまり」「まったく思わない」と回答した懐疑派と比べた。すると、楽観派は懐疑派より「リーダーシップ」「愛国心」を育てることに力を入れていた。「最優先の政治課題は経済発展である」「社会に競争原理は必要である」とも考えている。現政権の政策と二重写しになる結果だ。「日本は平等な社会」と考える割合も懐疑派より多い。貧困や格差が問題になって久しいのだが。「教育課程が適切に教えられていることを教育委員会が管理・指導することは必要である」とも思っている。教委に言われる前に自ら判断しようとは考えないようだ。こうした楽観派はベテランより若手に多いこともわかった。今の学校は団塊の世代が退職し新人が増えている。楽観派はさらに拡大しそうだ。なぜか。「教師が現場に山積する課題をこなすのに精いっぱいで自ら考えなくなっているためでは」と紅林教授は見る。・・・だが、彼らは貧しさを抱えた子どもを受けとめられるのか。さまざまな価値観を受け止め、自ら問いを立てて考える力を育てられるだろうか。分析でさらにわかったことがある。それは楽観派ほど「学校や教育を自分が変えてやるという気持ちを持っている」と答えていることだ。彼らが子どもの教育を変え、次の社会をつくることになったとしたら。

 果たして「日本の30年後は明るい」ですか。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12194607.html?ref=pcviewpage

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(声)若い世代 日本人はギスギスしてない?(2016/02/05朝日新聞)元留学生 グエン ゴー フエン チャン(ベトナム 21)
今月2日に、10カ月間を過ごした日本から帰国した。来日前は、日本はきれいで文化的な経済発展国なので、将来、日本で暮らしたいと思っていた。でも今は分からない。日本で生活すると、留学前に教科書で習ったこととは異なり、驚くことばかりだった。日本人は親切で、道に迷ったら一緒に連れていってくれる人が多かったが、繁華街で突然転倒して気絶してしまった人を周りの人は誰も助けなかった。また、「日本人は電車で本をよく読む」と聞いていたが、実際は本から携帯電話に代わっていた。日本は多くのものに囲まれて便利だが、心が冷たくなっていると思った。忙しすぎて、ギスギスして、周りのことに目が向けられない人が多いと感じた。それが日本の問題ではないか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12194613.html?ref=pcviewpage

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(座談会)寂聴×SEALDs(2016/02/05朝日新聞)
 寂聴 私が若い人たちを特に好きになったのは「3・11」の後です。被災地を慰問に回ったら若い人たちがびっくりするほどたくさん来て、黙々と働いていたんです。どうして来たのって聞くと、直接の被害を受けていない自分もある日、突然、日常が壊された。会社にも行けなくなった。原因を確かめたくて来たが、あんまりひどいので「手伝わずにいられなくなった」って。その姿を見て、話を聞いて、いっぺんに今の若い子たちが好きになってしまった。だから私はSEALDsがごひいきなの。あなたたちは、どうしてSEALDsで活動するようになったの?中川 勉強会で安保法制反対のビラをもらったんですが、座り込みとかデモに行くのって怖いなって迷ったんです。けど、ちょうどその日が19歳の誕生日で。誕生日に初めての座り込みに、ってインスタグラムやツイッターに写真を載せたらおもしろいかもって思ったんです。その時は若い人は全然いなかったんですが、あっちに若い人たちがいるよって、知らないおじさんが教えてくれました。

 谷 私は、知人が沖縄の辺野古のドキュメンタリー映画を撮っていたんです。それもあって辺野古に行ってみたら、特定秘密保護法に反対していた同い年の子に出会って、今度新しい団体を立ち上げるって聞きました。それがSEALDsでした。同年代の子が社会に対してどう声をあげるかに興味があったんです。・・・ 

寂聴 百年前、女性の自由のために「青鞜(せいとう)」という運動をした平塚らいてうが、恋愛の自由と言ってます。女性のあるべき理想を掲げて、全国から女性が集まって運動に参加しました。今、あなたたちは、彼女たちが望んだすべてを持っています。百年かかったわね。戦争に負けて、アメリカから女性の自由も参政権ももらった。でも百年前から運動をしてきた人たちの基礎があったから、受け取って活用できたんだと思います。

 

寂聴 3年ぐらい前かしら。若い人たちが何万人も参加するイベントに呼ばれて、何かしゃべらなきゃならなくなってね、「青春は恋と革命だ!」って言ったの。そしたら、うわーっ!って。去年の国会前デモで、「瀬戸内寂聴が『青春は――』って言ってた。俺たちも、それで行こう」って盛り上がったらしいのね。伝えてくれる人がいて、うれしかったわ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12194633.html

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(異論のススメ)拡散するナショナリズム われわれの「価値」は何か 佐伯啓思(2016/02/05朝日新聞)
ナショナリズムが世界各地でいきおいをましている。七十数年前にあの悲惨な経験をしたわれわれが、ナショナリズムや愛国心という言葉を耳にするやたちまち拒否反応を示すことはわからないではない。しかし、われわれがそれを拒否しようが否定しようが、現実に世界中に拡散しているナショナリズムをどう処遇すればよいのかとなると、「ナショナリズムは危険だ」と唱えるだけでは何の解決にもならない。この数年、世界は急激にナショナリズムの引力に引き寄せられているというまぎれもない現実がある。・・・書き出せばきりがないほどに、世界中のあちこちで国境をめぐる混乱が生じ、それが各国の国内政治にも影響を与え、ナショナリズムの引き金を引く。どの国でも、人々は他国に対する強硬派の強力な指導者を待望しているのである。もちろん、これらの混乱や紛争や軋轢(あつれき)をすべて同じ平面で論じるわけにはいかないのだが、大きくいえば、自由や民主主義、市場競争などを軸にした戦後の既存の世界秩序の維持をもくろむ欧米に対して、この欧米中心の「国際社会」に異を唱え、既成の国境線への挑戦を企てるロシアや中国、それにイスラム過激派が対峙(たいじ)するという構図になるだろう。彼らは、問題の発端は欧米の都合による世界秩序にあるという。そして彼らの挑戦がまたブーメランのように欧米にはねかえってきて、そのナショナリズムを刺激している。

では「われわれ」はどう考えればよいのだろうか。さしあたり、日本は、移民、難民、イスラムとの摩擦、テロといった問題は深刻ではない。中国との確執も小康状態にある。韓国とも多少は関係が改善した。そして、表面上をみれば、世界中から観光客が押し寄せ、京都は世界で人気都市1位に選出されたなどといい、「おもてなし文化」は世界中の人から歓迎されている。爆買いにやってきた人たちも、気がつけば、日本びいきになって帰ってゆくそうだ。結構なことであろう。しかし、この結構さの背後には、深刻な事態が横たわっているように思われる。まずこの平穏はいつまで続くかわからない。世界中が混沌(こんとん)のさなかにあって、日本だけが平穏であるとは考えられない。近隣諸国との間に横たわる問題も決して解決したわけではなく、また、テロが起こる可能性も排除できない。・・・では、「われわれ」をまとめる価値とは何であろうか。政府はこういう。戦後日本の繁栄を支えたものは自由や民主主義や法の支配や市場経済や国際平和という価値であった。つまり、日本は戦後の欧米中心の世界秩序の受益者であった。だから米国とともに、この既存の秩序を積極的に守らねばならない、と。・・・では「われわれ」はどうなのであろうか。果たして自由や民主やそれに平和主義にさえ、それだけの確信と覚悟をおくことができるのだろうか。そうではあるまい。どうやら「われわれ」は戦後、確かな価値を見失ってしまったようにみえる。

 とすれば、日本には、実は本当の意味でナショナリズムさえ成立しないことになろう。擁護する側も批判する側もせいぜい「ナショナリズムごっこ」をしているということだ。ナショナリズムの危険云々(うんぬん)より前に、まずは「われわれ」が確信をもって守るべきものは何かを改めて問うことから始めるほかない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12194634.html?ref=pcviewpage

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辺野古、陸海で市民の抗議続く 大型ブロック投下を警戒(2016/02/04琉球新報)
【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設に反対する約300人が4日、毎週木曜の拡大行動日に合わせて早朝から名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で座り込み、工事を強行する政府に抗議した。工事関係車両の基地内への進入は確認されていない。・・・市町村議や市民団体「沖縄『建白書』を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議」のメンバーらは、工事車両の進入路である旧第1ゲート前に座り込んで集会を続けている。辺野古弾薬庫側の第2ゲート前でも大型コンクリートブロックの海上投下に反対するシュプレヒコールを上げた。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-215835.html

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首相9条発言 ご都合主義の改憲論だ(2016/02/04東京新聞)
戦力不保持を規定した憲法九条二項の改正は、自民党結党以来の党是なのであろう。しかし、憲法学者の「自衛隊違憲論」を引き合いに出して改正の必要性を主張するのは、ご都合主義ではないか。・・・首相が、稲田朋美自民党政調会長との質疑で言及したのが、九条二項改正論である。九条は一項で戦争放棄、二項で戦力不保持を定めている。にもかかわらず自衛隊が存在しており、「現実に合わなくなっている九条二項をこのままにしておくことこそが立憲主義の空洞化だ」というのが稲田氏の指摘だ。これに対し、首相は「七割の憲法学者が、自衛隊に対し憲法違反の疑いを持っている状況をなくすべきだという考え方もある」と、九条二項改正の必要性を訴えた。ちょっと待ってほしい。集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法をめぐり、多くの憲法学者らが憲法違反として反対の声を上げたにもかかわらず成立を強行したのは、当の安倍政権ではなかったのか。・・・安倍政権が憲法学者の自衛隊違憲論を理由に九条二項の改正を主張するのなら、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定や安保関連法についても、憲法違反とする憲法学者の意見を受け入れて撤回、廃止すべきではないのか。都合のいいときには憲法学者の意見を利用し、悪いときには無視する。これをご都合主義と言わずして何と言う。それこそ国民が憲法で権力を律する立憲主義を蔑(ないがし)ろにする行為ではないか。憲法改正には国民の幅広い支持が必要だ。九条二項を改正しなければ国民の平穏な暮らしが脅かされるほどの緊急性が今あるのか。一九五五年の結党以来の党是だとはいえ、憲法改正自体が目的化していると危惧せざるを得ない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016020402000146.html

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<社説>辺野古和解勧告 問題の本質を見極めよ(2016/02/04琉球新報)
辺野古新基地建設に伴う埋め立て承認取り消しをめぐる代執行訴訟で、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)が示した和解案2案が判明した。このうち「根本的な解決案」は、県が承認取り消しを撤回する代わりに、国は新基地の「30年使用期限」か「軍民共用」を米側と交渉するという内容だ。これのどこが「根本的」か、理解に苦しむ。沖縄への米軍基地の圧倒的な偏在の上に、なおも新基地を押し付けることに県民は反発している。本土の民意は大事にするのに、沖縄の民意は簡単に踏みにじることの差別性も問うているのである。・・・いずれにせよ裁判所は問題の本質を見極めてもらいたい。この国が法の前に誰もが平等な「法治国家」なのか、それとも政府の恣意(しい)的な法解釈を許し、民意も地方自治も踏みにじっていい国なのか。問われているのはそのことである。
http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-215658.html

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米大統領選始動  国際社会へ政策発信を(2016/02/04京都新聞)
誰が長いレースを勝ち抜くのだろうか。11月の米大統領選に向けて、民主、共和両党の候補指名争いの火ぶたが切られた。米国の次期リーダーがどんな政策を展開するのかは国際社会の大きな関心事である。オバマ政権後の米国のあり方や目指すべき方向について、実りある論戦で各自の政治信条を世界に発信してほしい。初戦のアイオワ州党員集会で、民主党は「民主社会主義者」を自任するサンダース上院議員が、本命と目されるクリントン前国務長官と互角の戦いに持ち込んだ。初の女性大統領を目指すクリントン氏は組織や資金力、政治経験などで優位に立ち、盤石との下馬評だった。医療保険や銃規制などでオバマ政治の継承を訴えたが、政治不信が足かせとなった。対してサンダース氏はリベラル色の強い政策を掲げ、オバマ政権の社会政策が不十分だと考える若年層に新鮮な印象を与えたとみられる。一方、政権奪還を狙う共和党は、党指導部とも敵対してきた保守強硬派のクルーズ上院議員が地道な選挙運動で初戦を制した。移民排斥など歯に衣(きぬ)着せぬ過激発言で支持率首位を維持してきた実業家トランプ氏は僅差で破れた。この接戦に割り込んだルビオ上院議員の善戦も注目したい。三つどもえの構図が鮮明になり、ルビオ氏が党主流派を結集する存在になれるかどうかが鍵となる。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20160204_3.html

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ドイツ 寛容の力(下) 新ドイツ人生まれる(2016/02/04東京新聞)
バルト海に面した旧東ドイツの港町ロストク。中世の商業都市が独立を守るために結束したハンザ同盟時代からのレンガ造りの建物とは、対照的な騒乱があった。若者が続々と火炎瓶を投げ付ける先にあるのは、ベトナム人移民の住宅街。取り囲む群衆からは歓声が上がる…。ドイツ統一の二年後、一九九二年に実際に起きた、外国人襲撃を再現した映画「ロストクの長い夜」のハイライトシーンだ。
 監督したブルハン・クルバニさん(35)=写真=はアフガニスタン難民の子。政治活動に熱心なおじと祖父が逮捕され、両親は七九年、西ドイツに亡命した。西ドイツで生まれ育ったが、外国人差別を感じ続けた。しかし、映画を製作した原動力は悔しさではなく「記憶を義務付けるドイツの文化」だと思っている。「ホロコースト(ユダヤ人大量殺害)に対して責任がある、歴史を忘れてはいけない、という(ドイツ人の)気持ちを、いつも感じてきた。学校で学んだことだ」。両親の出自には関係なく、戦後ドイツの精神をしっかりと受け継いでいる。「ドイツに定着した外国人の子や孫の世代は文化を担っている。医師、弁護士、政治家になっている人もいる。移民社会になったという社会合意がある」という。西ドイツが高度経済成長期に受け入れたトルコの労働者は家族を呼び寄せて定住。ドイツ人の嫌がる単純労働を担い、仲間内で固まって住んだ。メルケル首相は「多文化社会は失敗した」と嘆いた。しかし、ドイツは学んだ。二〇〇五年施行の移民法で移住や独国籍を望む外国人にドイツ語習得を義務付け、技術者就労を促した。
 戦後、移民、難民として入国し定住した人は家族を合わせ、全人口の五分の一、千六百万人に上る、との試算もある。「金髪、青い目」のドイツ人とともに、さまざまな皮膚の色、目の色をした人々が共生している。人類の未来の一部でもあるだろう。(熊倉逸男)=おわり
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016020402000145.html

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県予算案1兆8819億円 復興1兆円超、過去最大(2016/02/04福島民報)
内堀雅雄知事は3日、一般会計を1兆8819億円とする平成28年度当初予算案を発表した。政府が東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの「復興・創生期間」と位置付ける5年間の初年度に当たり、県政史上最高だった27年度並みの予算規模を維持した。このうち、復興関連は1兆383億円で過去最大となった。内堀知事は「復興・創生元年予算」と位置付けた。・・・
http://www.minpo.jp/news/detail/2016020428561

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ローマ法王、各国へ中国と対話のススメ 「自己防衛のために攻撃的になれば戦争に」(2016/02/04朝日新聞)
ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は、2日付の香港のインターネット英字紙「アジア・タイムズ」のインタビューで、中国が台頭する中での平和への課題について問われ、「恐怖はよき助言者ではない」と述べ、恐れずに中国とほかの国々が対話を進めることが平和につながると語った。法王は「自己防衛のために攻撃的な意思疎通になれば、戦争になる。真の平和の均衡は、対話によって実現する」と述べ、西洋と中国を含む東洋が常に対話を通じて解決策を見いだすよう促した。また、戦後処理の基本方針を決めた第2次大戦末期のヤルタ会談が冷戦につながったことを引き合いに、「対話は、ケーキの半分をあなたに、あと半分を私に、といった妥協ではない。ケーキはそのままにして、ともに歩むことだ」と述べ、意見の違いを認めつつも、人間性、文化などの共通の価値を認め合うべきだとした。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12192890.html

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