KIJI LISTpoint NEWS LIST

20182019


<POINT NEWS124>2015/10/11・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

sankaku124sankaku
2015/10/11sankaku10/19


基地の苦悩、20年後の今も 沖縄(2015/10/18朝日新聞)
 米兵による少女暴行事件に抗議する沖縄県民総決起大会が同県宜野湾市で開かれてから、21日で丸20年を迎える。党派を超えて8万5千人(主催者発表)が集まった大会。一人の高校生のスピーチが「反基地」に立ち上がった沖縄の象徴として強い印象を残した。「基地があるゆえの苦悩から私たちを解放してほしい。沖縄を本当の意味で平和な島にしてほしいと願います」。仲村清子(すがこ)さん(38)=現在は改姓=は当時、壇上に制服姿で立った。真っすぐな訴えに会場は静まり返った。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12021694.html

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(日曜に想う)消えゆく、公平中立の役所 特別編集委員・星浩(2015/10/18朝日新聞)
6月にまとめられた政府の財政再建の指針(骨太の方針)は、GDP(国内総生産)の成長率見通しを「名目3%、実質2%以上」としている。しかし、いまの日本経済の実力で3%の成長が達成できるとは、とうてい考えられない。原案を作った内閣府が、安倍晋三首相らの顔色をうかがって数字を決めたとしか思えない。成長率を高く見積もれば、痛みを伴う歳出カットや新たな税負担も少なくて済むからだ。かつての経済企画庁で、エコノミストたちが公平中立の数字を示していた時代なら、あり得なかった――。・・・ 「首相官邸が内閣府や内閣法制局をねじ伏せて都合の良い数字や見解を出させれば、一時的には権勢を誇れるかもしれないが、長い目で見れば、組織の信頼性を失う。法の支配の『法治』ではなく、人の支配の『人治』となってしまう。いま、霞が関の各省で似たようなことが起きている。人事権を使った政治家の横やりに、官僚が抵抗できないでいるという状況だ」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12021656.html

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(社説)軽減税率 インボイスが不可欠だ(2015/10/18朝日新聞)
個人や企業が決められた税金を納める。国や自治体は、税金を使って必要な行政サービスを提供する。これが税・予算制度の基本的な仕組みである。支払った税金が国などに届かず、誰かが懐に入れる事態がまかり通るようでは、行政システムは成り立たない。税金を実際に負担する人と、税務署への納税事務を担う人が異なる間接税については、とりわけ目を光らせる必要がある。代表的な間接税である消費税に関して、10%への増税後も食料品などの税率を現行の8%にとどめる軽減税率の導入を政府・与党が検討し始めた。実務上の課題として、業者間の取引にインボイスを導入するかどうかが争点になっている。

 インボイスとは、取引するモノやサービスごとに、適用される消費税率と税額を記した明細書だ。・・・ある業者が原料を仕入れ、製品に加工して販売した、としよう。業者は原料の仕入れ時に消費税を支払い、製品の販売時には消費税を受け取って、その差額を税務署に納める。消費者が支払った税金を事業者が取引段階に応じて分担して納税するのが消費税の仕組みだ。例えば、消費者は基本税率分の消費税を支払ったのに、業者が軽減税率の取引だと偽れば、業者の手元に税金の一部が残る。こうした不正を防ぐための道具がインボイスである。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12021559.html

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被爆者や若者、不戦誓う集い 日比谷公会堂(2015/10/18朝日新聞)
被爆70年の節目に戦争体験の継承を考える集いが17日、東京都千代田区の日比谷公会堂であった。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)などでつくる実行委員会が開催。被爆者や空襲被害者、若者らが登壇し、ともに連携して不戦に取り組むことを確認した。集いは「被爆70年 広島・長崎は、なんだったのか? ―今を戦前にしないために」。約700人を前に、日本被団協代表委員の岩佐幹三さん(86)が広島での被爆体験を語った。自宅の下敷きになった母親を助けられなかった悔いを打ち明け、「多くの死を無駄にしないために再び戦争への道を歩んではならない」と訴えた。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12021649.html

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安保関連法「国際平和に逆行」 京都で憲法学者ら訴え(2015/10/17京都新聞)
安全保障関連法に反対する憲法学者たちが17日、京都市上京区でリレートークを行い、安倍晋三政権の姿勢や法の内容を批判した。・・・中島茂樹立命館大教授は「内閣は行政権を担っているが、憲法によって存立が保証されている。その内閣が憲法を解釈変更して、根本原則を変えるのは許されない」と訴えた。大久保史郎立命館大名誉教授は「違憲の問題と同時に、自衛隊法制が実務的に構造が変わってきている。数年のうちに必ず死人が出る」と警鐘を鳴らした。奥野恒久龍谷大教授は「集会やデモに普段来ていない人が足を運んでいる。素直な言葉が響き、勇気づけられる。草の根の民主主義はこういうところからもつくられると強く思った」と力を込めた。
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20151017000104

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ラグビー代表  新しいモデルを示した(2015/10/18京都新聞)
スポーツから大切な何かを学ぶことがある。ラグビー日本代表。大きな感動だけでなく、これからの私たちの社会に一つのモデルを示してもくれたのでは。そんなことを考えた。ワールドカップ(W杯)の南アフリカ戦後、五郎丸歩選手はツイッターに<ラグビーが注目されている今だからこそ日本代表にいる外国人選手にもスポットを>と書き込んでいる。<彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ>日本代表と言いながら、外国出身の選手が目立つことに疑問を持つ声が根強くある。それに向けた言葉だ。・・・グローバル化が叫ばれても、心の中に大きな垣根が依然としてある。外国出身といった外形にとらわれず、同じ目標をもつ仲間として互いに学び合い、より高いレベルをめざしていく。ラグビー日本代表のような仲間が、あちこちで活躍する社会でありたい。W杯の活躍を見て思い浮かべたことだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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週のはじめに考える ピケティ、その後(2015/10/18東京新聞)
もともと日本で格差に関する本が売れるのは、ある傾向がみられるといいます。それは不況時ではなくて、株価が上がり富裕層の高額消費が話題になって格差が際立つ時です。例を挙げると、二〇〇〇年ごろのITバブル時には「不平等社会日本−さよなら総中流」(佐藤俊樹著)、〇二年以降のいざなみ景気の時は「希望格差社会−『負け組』の絶望感が日本を引き裂く」(山田昌弘著)。今回のピケティ本はアベノミクス相場で「持てる者」と「持たざる者」の格差が強く意識された時期です。・・・それにしても日本と欧米のあまりの違いはなぜでしょうか。ピケティ氏の言説が米金融街の「1%対99%」の対立に火を付けたのはよく知られるところです。欧州では特に南欧諸国で若者の失業率が40〜50%にもなる。格差はかつてないほど大きいといわれる日本ですが、米国や欧州の格差、富の偏在の方がはるかに大きいのです。むしろ日本は、一部の富裕層を除き国民の多くが貧しい方向に滑り落ち、格差よりも貧困が深刻化している。ピケティ氏は富裕層を対象に格差問題の「解」を求めたのに対し、日本は貧困や下層の人をどうするかが問われている。そのズレがピケティ・ブームの急落を生んだのかもしれません。安倍政権の目指す政策は成長一辺倒で、所得再分配など格差を縮める努力や貧困対策には見るべきものがありません。この国は「富める者がますます富む」というピケティ氏が懸念する資本主義の短所をそのまま体現しています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101802000132.html

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川内2号機再稼働に抗議(2015/10/16佐賀新聞)
九州電力が川内原発(鹿児島県薩摩川内市)2号機を15日に再稼働させたことを受け、反原発の市民団体「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)は佐賀市の中央大通りで抗議活動を展開した。「福島第1原発事故の犠牲を踏みにじる暴挙」と批判し、即時停止を訴えた。石丸代表らメンバー約10人は抗議声明のビラを配り、「福島原発事故は収束どころか、まだまだ続いている」と指摘した。
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/239919

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(社説)安保と議事録 歴史検証に堪えられぬ(2015/10/17朝日新聞)
集団的自衛権の行使を可能にする安保法制の成立から1カ月。参院特別委員会での採決のプロセスが、いかに日本の民主主義に汚点を残したか。公開された参院の議事録から、改めて見えてくる。「発言する者多く、議場騒然、聴取不能」採決直後の速記録は、鴻池祥肇委員長が可決を宣言したとする際のさまをこう記していた。・・・戦後日本の一大転換となる一幕が、歴史的検証の素材たり得ない。後の世代に対する責任放棄と言われても仕方がない。議事録はいったん白紙に戻し、記録の内容について与野党で協議し直すべきだ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12019707.html

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(声)沖縄の問題は私たち自身の問題(2015/10/17朝日新聞)主婦 高野和子(福岡県 71)

 米軍普天間飛行場の移設問題について私たち本土に住む者は、どれだけ自身の問題として考えているだろうか。沖縄が国土防衛の最前線を担うのは、地理的に仕方がない。国のほとんどの土地と人口を守るためには、島に住む人々には我慢してもらうしかない。そんな第三者的な意識が強いのではないだろうか。だが、人の命と生活の重さは、沖縄の人も本土の人間も同じであることは言うまでもない。沖縄の人々は、先の大戦で連合国の本土上陸を遅らせるために地上戦にさらされた。戦後は騒音被害や米兵による犯罪の多発、米軍機事故など、本土に住む私たちが体験したことのない多くの困難に翻弄(ほんろう)されてきた。今でも戦時の体験と記憶からくるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむお年寄りが少なからずいるという。普天間の問題を、本土に住む私たち一人ひとりが、自分自身の問題としてとらえたい。「沖縄の皆さん、今までありがとうございました。これからは私たちの命と生活は、私たちが力を合わせて守ります」というくらいの自覚と、沖縄の人々への共感を持ちたいと思う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12019712.html

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シリア内戦 代理戦争の場にするな(2015/10/17東京新聞)
 ロシアがシリアへの空爆を激化させ内戦の混乱が広がっている。犠牲者や難民が増大し、人道危機は深刻化。米ロの溝は深く国際社会の足並みはそろわないが、絶望せず、和平への糸口を探りたい。・・・ロシアと米国主導の有志国連合は協力せず、別々に空爆を実施。米国はロシアがISではない反体制派を攻撃していると指摘、反体制派に武器や弾薬を提供し、米ロの対立は深まる。オバマ米大統領はロシアの介入を批判する一方で「シリアを米ロの代理戦争の場にはしない」とも話す。衝突を避ける自制と外交努力を求めたい。シリア内戦による死者は二十万人を超え、国内の避難民は約七百六十万人、難民は約四百万人に上り、欧州に殺到している。人道危機を止める手だてはないのか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101702000189.html

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TPPと農業 誰が田畑を守るのか(2015/10/17東京新聞)
実りの秋。田んぼや畑が環太平洋連携協定(TPP)に揺れている。田んぼが荒れれば、景観や食文化、水環境も荒れていく。一律の補助金や土木予算では維持できない。誰が田畑を守るのか。・・・TPPが発効すると、米豪向けにコメ七万八千四百トンの無関税輸入枠が新設される。政府は相当分の国産米を備蓄米として買い上げる方針だが、輸入枠が増えれば、米価はさらに下落する。安倍晋三首相は「守る農業から攻める農業への転換を図る」と言う。攻めとは、輸出とほぼ同義語だろう。欧米でも「ワギュウ」が人気の畜産や果実はまだしも、コメの輸出拡大は難しい。六次産業化もままならない。大規模化で米豪に太刀打ちできるはずがない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101702000190.html

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第12回地方紙フォーラムin広島 戦争を伝える 平和を考える(2015/10/17ヒロシマ平和メディアセンター) 
 中国新聞社など全国の地方紙12社でつくる日本地方紙ネットワークは「第12回地方紙フォーラムin広島」を広島市中区の中国新聞ビルなどで開いた。「戦争を伝える 平和を考える」をテーマに、各紙の記者が戦後70年をたどる取材や連載について報告した。近畿大専任講師の大澤聡氏(メディア史)の基調講演や、広島市が養成する被爆体験伝承者の講話を踏まえ、戦争体験を伝える報道の在り方や地方紙の役割について議論した。・・・ジャーナリズムは、戦争の記憶とどう向き合ってきたのか。証言を残そうと機運が高まったのは1970年代だ。戦争を知らない世代が多数を占め始めた。戦争体験者が減りゆく中で、90年以降は遺品や資料から記憶や新事実を掘り起こす作業を重ねてきた。戦後70年を迎え、今後はいかに次世代へ継承するかを考える時代に入った。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=52402

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新聞週間  過ち繰り返さぬために(2015/10/15京都新聞)
 「ご近所も 世界も見える 紙面から」きょうから始まる新聞週間の代表標語に選ばれた名古屋市の主婦中川栄美さんの作品だ。「ネットに出ない地域の小さな話題から世界のニュースまで読めるのが新聞の良さということを表現したかった」という。京都、滋賀の読者とともに生きる本紙に求められる役割でもあろう。今年は戦後70年の節目である。無謀な戦争でアジア太平洋地域に多大な犠牲を強い、日本人だけで310万人が命を落とした。その戦争遂行に加担した責任が、本紙も含む多くの新聞にあることをまず心に刻みたい。その上に立って過ちを繰り返さないために何が必要かを問い直す機会にしなければならない。戦争への道は、情報の国家統制が進み、言論の多様性が失われていく歩みでもあった。その反省を踏まえ、戦後の民主主義社会を支えてきたのが、言論・表現の自由であり、国民の「知る権利」である。だが、そうした反省も、次第に風化してきているのではないかと思える言動が最近は目立つ。

 一つは、意に沿わない新聞やテレビに圧力をかけ、言論を統制しようとするかのような政治の動きだ。今年4月には自民党が番組内容をめぐってテレビ局の幹部を呼び出して事情聴取。6月にも自民の若手議員の勉強会で安全保障関連法案をめぐり報道機関に圧力をかけ、言論を封じようとする発言があった。報道機関でつくる日本記者クラブなどが反対の声明を出したのは当然である。報道機関だけではない。9月には、安保関連法に反対する大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」の中心メンバー、奥田愛基さんと家族の殺害を予告するような脅迫状が、奥田さんの在籍する大学に届いた。言論を暴力で抑えこもうとする許されない犯罪行為だ。異論を尊重し、多様な意見を認め合う土壌がなければ、民主主義は窒息する。
 戦後生まれが国民の8割を占めるようになり、戦争の生の記憶が失われつつある。そんな中、「不戦の誓い」をどう受け継いでいくかが一人一人に問われている。坑道で危険なガスを感知するカナリアのように、危うい時代の兆候を敏感に察知し、進むべき方向を的確に読者に伝える。そんな使命を新聞は果たしていかねばならない。独善に陥ることなく、正確で公正な報道と言論はできているか、常に自問していきたい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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高校生と政治 学校の萎縮こそ禁物だ(2015/10/15東京新聞)
十八歳から選挙権が与えられるのに伴い、文部科学省は高校生による政治活動を条件つきで解禁するという。元来、政治活動の自由は憲法で保障されている。生徒の主体性に委ねてこそ理にかなう。民主主義の意義や政治の成り立ち、選挙の仕組みについて教養を高める教育は大切だが、生徒の政治活動は望ましくない。長年そうした考えが高校を覆ってきた。・・・先の安全保障関連法案に反対する集会やデモには、多くの高校生が出かけた。解禁される校外での活動も「勉強がおろそかになっている」とか「他の生徒を勧誘している」というような理屈で、制限される事態も生じかねない。政治活動は表現の自由に根ざした国民の権利である。学校は外圧に萎縮したり、体面を気にかけたりして、生徒の主体性を摘み取らないよう最大限配慮してほしい。生々しい政策課題を議論し、模擬選挙や模擬議会を実施する主権者教育が広がっている。現実の政治世界に興味や関心を抱き、行動に移す生徒も増えるに違いない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101502000145.html

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きょう午前再稼働 川内2号機(2015/10/15朝日新聞)
 九州電力は14日、川内(せんだい)原発2号機(鹿児島県薩摩川内市)を15日午前に再稼働すると発表した。東日本大震災後の新規制基準の下では、川内1号機が8月に初めて再稼働しており、2号機はそれに続く全国2番目となる。15日午前10時半、原子炉内で核分裂を抑えている制御棒を引き抜いて原子炉を起動する。半日後の午後11時に、核分裂が連続的に起こる「臨界」に達する見通し。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015998.html

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ボコ・ハラムの台頭「貧困が原因」 カメルーン危機、国連人道調整官訴え(2015/10/15朝日新聞)
 カメルーンのナジャット・ロフディ国連常駐人道調整官兼国連開発計画(UNDP)常駐代表が14日、朝日新聞などの取材に応じた。ナイジェリアのイスラム過激派「ボコ・ハラム」がカメルーン北部を中心に襲撃を繰り返していることについて、「カメルーンの人口の半分が人道的危機にある」と述べ、日本を含む国際社会の支援を訴えた。カメルーン北部は貧困状態にあり、干ばつなどの被害も起きやすい。ボコ・ハラムは金銭や物品で住民を勧誘し、これまでに約4千人が加入したとされる。ロフディ氏は「ボコ・ハラムの台頭は、宗教ではなく経済と貧困が原因だ」と指摘した。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015918.html

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(世界発2015)砂漠の空は星の海 天文ファン続々 アフリカのナミブ砂漠(2015/10/15朝日新聞)
「世界最古の砂漠」といわれるアフリカ南部のナミブ砂漠に、天文ファンが押し寄せている。満天の星を肉眼で眺めることができるのが魅力のようだ。地元の人々は「星空サファリ」と銘打って観光に力を入れながら、類いまれな環境を守ろうと動き始めた。・・・<ナミブ砂漠> アフリカ南部のアンゴラ南西部からナミビア海岸部、南アフリカ北部にかけて広がる。5500万〜8千万年前に誕生したとみられている。砂に酸化鉄を含んでいるため、赤く染まって見える。「世界で最も美しい砂漠」とも呼ばれ、ユネスコの世界自然遺産に登録。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015917.html?ref=pcviewpage

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(社説)川内2号機 再稼働より安全確保(2015/10/15朝日新聞)
 九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)1号機に続いて2号機がきょう再稼働する。災害が起きれば避難路の確保ができない地域を抱えながら、住民の避難訓練さえしていない。再稼働のお墨付きは、避難計画について検討する権限がない原子力規制委員会(規制委)の安全審査によっている。こうした形での再稼働は進めるべきではない。・・・原発事故後、新規制基準に基づく審査の対応に追われ、交換の延期を決定。今年5月、古い蒸気発生器で規制委の認可を受け、交換は先送りされた。九電は「予防保全的に交換を考えていた。規制委の審査は現状のものでクリアしている」と説明する。しかし、「信頼性向上」のために必要だった措置を見送れば、信頼性は損なわれる。実際、住民からは「地震に耐えられるのか」などと不安の声が上がっている。安倍首相は昨年「完全に安全を確認しない限り、原発は動かさない」と語った。だが、川内原発再稼働は、首相の言葉とはまるで異なる進め方である。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015829.html

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(声)ユネスコへの反発、大人げない(2015/10/15朝日新聞)会社員 二宮力(愛知県 54)

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界記憶遺産に、中国が申請した「南京大虐殺の記録」が登録されたことについて、菅義偉官房長官が、分担金の停止や削減を検討する考えを示した。あまりに大人げないのではないか。今回の登録は日本人にとって愉快なことではない。しかし中国だけではなく、国際社会が先の大戦での日本の加害行為に厳しい目を向けていることが改めて明らかになったのではないか。この事実をまず受け入れなければならない。登録された記録文書には、いくつかの間違いや誤解を与えるものも含まれているという。登録後も、これらの間違いは日本側が研究を深め、訂正するよう求めることができるし、そうすべきだ。しかし分担金の停止とか削減は、日本側が痛いところを突かれて、反省も反論もせず逃げたような印象を国際社会に与えるのではないか。ユネスコ憲章には「平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない」とある。南京事件についても、協力し合ってより正確な記録にするよう努めることが相互理解につながるのではないだろうか。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015832.html

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菊池寛賞に吉永小百合さんら(2015/10/15朝日新聞)
 第63回菊池寛賞(日本文学振興会主催)が14日発表され、作家の半藤一利さんや俳優の吉永小百合さんらが選ばれた。副賞100万円。贈呈式は12月上旬、都内で。受賞者・団体と主な受賞理由は次の通り。(敬称略)半藤一利(数々の優れた歴史ノンフィクション)▽吉永小百合(広島、長崎の原爆詩の朗読会など)▽NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京」「カラーでみる太平洋戦争」(歴史的に貴重なモノクロ映像を最新のデジタル技術でカラー化)▽本の雑誌(エンターテインメント中心の書評などで日本の出版文化に独自の存在感をアピール)▽国枝慎吾(車いすテニスで輝かしい実績)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015880.html

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(子どもと貧困)風俗は嫌だけど、お金なくて 短大生、就活費・学費に追われ(2015/10/15朝日新聞)
大阪市の一等地にあるマンションの一室が、その風俗店の待機部屋だ。20歳前後の女性たちが試験勉強したり、お菓子を食べたり。予約が入ると従業員に客の特徴を聞いて、バッグを手に部屋を出る。短大2年の女性(20)もその一人。高卒より上の学歴があれば、大きな企業に就職して貧困から抜け出せるのではないかと期待して短大へ進んだが、資金的にも精神的にも行き詰まり、週2、3回、働いている。嫌だったが、お金が欲しかった。「貧乏なのに進学した罰」だと思った。幼い頃、小さい会社を経営する両親と裕福に暮らした。小学生のとき両親が離婚。母親と2人暮らしになり、生活保護を受けた。母は代わる代わる男性を家に連れ込んだ。親をあてにできず、高校の学費は食品会社の箱詰めなどのアルバイトで賄った。学費の心配に目をつむって進学した。

 短大の学費は年間約120万円。入学前に必要な費用は親戚や知人に借りた。学費の大部分は有利子の奨学金をあて、交通費や教科書代、生活費と借金の返済は、居酒屋のアルバイト代だけが頼りだった。・・・午前9時前には学校へ行き、終わると午後6時から午前0時まで働いた。土日も夏休みも入れるだけシフトに入った。時給は約1千円で月約7万〜10万円。バイト仲間からカラオケに誘われても、「明日も早いから」と断った。授業の合間に勉強し、いくつか事務系の資格を取った。参考書代や受験料は計数万円。未来への投資と思い、生活を切り詰めた。・・・もっと時給の高い仕事はないかとインターネットで探し、風俗店の求人を見つけた。「簡単な仕事」「嫌なことはしなくて大丈夫」「学生さんも多数在籍」。考えてもいなかった選択肢が、急に現実的に思えてきた。数日悩んで体験入店。つらさより、居酒屋1日分のバイト代を1時間で稼げたことに驚いた。

就職活動のため時間とお金がより必要と考え風俗に絞った。直後に、インターンシップ先の評価は一緒に行った同級生の方が高かったと知った。その子は自分より裕福だった。自分でも驚くほどむなしくなった。・・・ 

風俗店で働く女性らを支援する一般社団法人「Grow As People」代表の角間(かくま)惇一郎さんは「病気や育児、就活などで短時間しか働けない女性が生活費を稼ごうと思うと選択肢は限られる」と話す。一時的でも風俗を仕方なく選ぶ女性もいるという。角間さんは「行政の支援は個々のニーズに対応しきれていない面がある」と指摘。「住居や託児所などを用意する風俗店もあり、一部の困窮した女性にとってセーフティーネットになっている」とみる。特にここ数年は風俗店で働く学生が増えているといい、「風俗以外の現実的な解決策を社会が用意する必要があるのではないか」と話す。

 中京大学の大内裕和教授(教育社会学)は「学生に学ぶ時間を提供できない教育政策に問題がある」と指摘する。経済協力開発機構(OECD)の加盟34カ国中、半数の17カ国が大学の授業料を無償化。日本は有償の国の中でも授業料が高額な部類に入るうえに唯一、国による給付型の奨学金がない。「日本の高等教育予算は先進国最低。親の所得に関係なく学べるように、諸外国並みに学費を下げ、給付型奨学金を導入すべきだ」と話す。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12015961.html

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辺野古埋め立て  取り消し決断は民意だ(2015/10/14京都新聞)
安倍晋三政権は沖縄県民の苦悩に向き合う気がないのか。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を翁長雄志知事が取り消したのに対し、さっそく政府は取り消しの効力を停止させる法的措置を取る方針を示した。翁長知事の決断は、沖縄の苦難の歴史と多くの県民の声を受けたものだ。一方、政府は移設推進の姿勢を変えていない。このままでは法廷闘争を含めた「全面対決」になるのは必至だ。政府は法的措置を経て、秋のうちに本体工事着手を目指すとしているが、あまりにかたくなではないか。日本の安全保障の足元が揺らぎかねない、との認識が希薄に思える。沖縄の声に耳をふさいで、工事を進めるべきではない。仲井真弘多前知事が下した埋め立て承認には環境保全措置などに不備がある−とする県の有識者委員会の検証結果にもとづいた承認取り消しである。さらに言えば、辺野古移設に主張を変えた前知事に、県民は選挙でノーを突きつけ、翁長知事を大差で選んだことも忘れてはなるまい。・・・国交相が効力停止を認めれば、審査請求の審査期間中でも本体工事に着手できる。そうなれば、県側は効力停止の取り消しを求め裁判を起こすことになろう。法廷では政府側に有利な判断が下されるとの見方が強い。しかし法律や権力で県側を屈服させて、問題は解決するだろうか。沖縄の苦難の歴史に学ぶべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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ノーベル経済賞 お金で幸せは買えない(2015/10/14東京新聞)

今年のノーベル経済学賞は、これまで重心が置かれてきた「効率性」だけでなく、貧困解消や福祉といった「公平性」により光を当てた。格差の縮小は目下、世界の重い課題でもある。泥くさくて人間的な、経済学の王道とはひと味違った受賞−と称(たた)える声が聞かれるのである。英スコットランド出身で米プリンストン大のアンガス・ディートン教授の研究成果は、広く社会学にも大きな影響を与えたといわれる。・・・この十数年、ノーベル経済学賞といえば、所得分配の不平等にかかわる理論などで受賞したアマルティア・セン氏(九八年)を除き、いわゆる数学的な厳密さなど経済の効率性に重きを置いた授賞が続いてきた。社会的な公平性に目を向けたといえる今回の選考は、世界的に格差や貧困が注目されていることが背景にありそうだ。ディートン教授は近年、収入と幸福度の関係についての共同研究でも知られている。米国で生活の満足感が上がるのは「年収七万五千ドル(約九百万円)まで」との調査結果を発表し、「お金で幸せまでは買えない」と結論づけた。格差が著しい米国のことだと受け流してもらっては困る。所得再分配に後ろ向きで富裕層や経営者寄りの政策ばかりの国では、国民は幸せになれるはずがない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101402000141.html

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辺野古取り消し 県内移設は白紙に戻せ(2015/10/14東京新聞)

沖縄県の翁長雄志知事が辺野古沿岸部の埋め立て許可を取り消した。これ以上の米軍基地押し付けは認めない決意の表れである。政府は重く受け止め、普天間飛行場の県内移設は白紙に戻すべきだ。政府側に提出された通知書では「地理的に優位」とされている県内移設について、時間、距離などの根拠が示されておらず、県外移設でも抑止力は大きく低下しないと指摘。環境保全措置が適切、十分に講じられていないことも、仲井真弘多前知事による埋め立て承認に法的瑕疵(かし)(誤り)があった理由に挙げている。翁長知事の判断は妥当である。・・・埋め立て承認に法的瑕疵はないとする政府は、行政不服審査法に基づく不服審査請求を行うなど着工に向けた作業を継続する構えだが、そもそも政府が不服を申し立てられる立場にあるのか。法の趣旨を逸脱してはいないか。安倍政権が今なすべきは、選挙で示された沖縄県民の民意を謙虚に受け止め、普天間飛行場の県内移設を白紙に戻し、県外・国外移設を米側に提起することである。県側に法的に対抗することでは、決してないはずだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015101402000140.html

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(耕論)難民と日本 石川えりさん、滝澤三郎さん、ティンウィンさん(2015/10/14朝日新聞)

 混迷するシリアなどからの難民が欧州にあふれている。安倍晋三首相は難民支援への拠出は表明したが、受け入れをめぐる具体策は見えない。日本は難民にどう対処すべきなのか。・・・なぜ日本が難民を受け入れるべきなのか。それは日本に安全と平和があるからです。危険がない所に滞在できることは、命が危険にさらされている人に提供できる大きな価値です。「日本に来て幸せになれるのか」という人がいますが、そこまで高いハードルを課す必要はないのです。・・・ 日本の課題は、総合的な難民政策の欠如です。どのように受け入れ、社会の中でどう共生し、帰国の場合はどう支援するのか。世界の難民問題にどう関わるのかも含めた議論をし、政策をつくることが必要です。・・・ 韓国では2年前に難民法が施行され、難民認定後の支援内容や難民申請中の最低限の生活保障などが網羅されました。ドイツでは、迫害を受けた人は庇護(ひご)権を有することが憲法に明記され、難民支援政策の根幹となっています。・・・ 英独米などでは、シリア難民の9割以上が難民と認定されています。難民を定義する「難民条約」を拡大解釈しているわけではなく、あるべき解釈をしているだけだと私は思います。一方で、日本ではこれまで63人が難民認定を申請しましたが、認定は3人だけ。政府は独自の偏った解釈を続けています。・・・ 日本は昨年、5千人の難民申請に対し認定はわずか11人だったとの批判が盛んです。だが、こうした実態を分析せずに「法務省は冷たい」と言うだけでは前に進みません。

 もっとも、審査する側にも問題があります。認定を増やすという意欲が見えない。法務省は、1951年にできた難民条約と現状の差を分かっていても、厳格な解釈を続けています。・・・一つ、興味深いデータを紹介します。米国、豪州、カナダ、韓国、日本に住むミャンマー難民を対象に、2004年にネットで「受け入れ国に永住したいですか?」と聞いたところ、米国と豪州は全員、カナダは9割、韓国は4割が「はい」でした。一方、日本はわずか2%でした。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12013776.html?iref=comtop_list_ren_n12

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最高の時間だった ラグビーW杯、日本代表帰国(2015/10/14朝日新聞)

ラグビーの第8回ワールドカップ(W杯)イングランド大会で、初の1大会3勝を挙げた日本代表が13日、帰国した。今大会限りで退任するエディ・ジョーンズヘッドコーチ(55)は、東京都内で開かれた記者会見で、「すばらしい偉業を成し遂げた。新しい日本のヒーローだ」とたたえた。 主将のリーチマイケル(27)は「W杯で3勝したことは日本のラグビーにとっては大きなステップだと思う。選手たちは毎試合、体を張り、日本のみなさんに勇気を与えられたと思う」と話した。正確なゴールキックでチームに貢献、計58得点を挙げた五郎丸歩(29)は「最高の時間だった」。次回のW杯は2019年に日本で開催される。五郎丸は「このチームは19年に向けて、国内でラグビーを盛り上げるのが最大の任務だった。それを果たせたことはうれしい」と喜んだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12013880.html

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病院空爆「まだ遺体数人がれきの下」 国境なき医師団・駐アフガン代表(2015/10/14朝日新聞)

 アフガニスタン北部で米軍が病院を空爆した事件で、病院を運営していた国際医療NGO「国境なき医師団」の駐アフガン代表、ギルヘム・モリニー氏が11日夜、首都カブールで朝日新聞のインタビューに応じた。死亡が確認された22人以外にも、少なくとも数人の遺体ががれきの下に残されていると明らかにした。・・・ さらに「2011年の病院開設以来、政府側と反政府側の双方から(病院に手を出さないという)同意を取り付けていた」と強調。「国際人道法が定める病院の不可侵性は空爆の時まで尊重されていた。守られないなら、世界中の紛争地での人道活動は不可能になる」と述べた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12013856.html

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(社説)辺野古移設 沖縄の苦悩に向き合え(2015/10/14朝日新聞)

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事がきのう、米軍普天間飛行場の移設先となる名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消した。これに対し、政府は直ちに行政不服審査請求などを行う方針だ。政府と県が行政手続き上、司法上の対抗策を打ち合うなかで、民意に反した基地建設が進む。そんな異常事態は、何としても避けなければならない。政府は埋め立ての法的根拠を失った以上、計画は白紙に戻し改めて県と話し合うべきだ。・・・戦後、米軍に土地を強制接収され、次々と米軍基地が造られた歴史。戦後70年、米軍による犯罪や事故に巻き込まれる危険、航空機の騒音などの「基地被害」と隣り合わせの生活を余儀なくされてきた歴史。そして、いまなお全国の米軍専用施設面積の73・8%が、国土の0・6%にすぎない沖縄県に集中している現実。

 これはまさに、沖縄に対する「差別」ではないのか。

 日米安保条約を支持する政府も国民も、そうした沖縄の現実に無関心でいることによって、結果として「差別」に加担してこなかったか――。翁長知事による埋め立て承認取り消しは、政府に、国民に、そこを問いかけるメッセージだと受けとめるべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12013757.html

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「ずば抜けたIT知識」 容疑者知る省幹部 マイナンバー収賄(2015/10/14朝日新聞)
 動き始めたばかりの「マイナンバー制度」。その仕組み作りの段階で、準備に関わっていた厚生労働省職員の汚職事件が発覚した。個人情報の悪用や外部流出が不安視される中、業者との癒着が繰り返されていた可能性も強まっている。・・・市民団体「プライバシー・アクション」の白石孝代表は「開発費やランニングコストで莫大(ばくだい)な税金を使うのがマイナンバー制度。プライバシーを扱う意味からも、契約にはより高い透明性が求められる」と指摘する。「今回の事件が事実であれば、倫理観が欠けており、情報管理についても危惧せざるをえない」と話す。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12013863.html

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毒ガスの島70年 忘れ得ぬ記憶 <1> 楽園(2015/10/14ヒロシマ平和メディアセンター)

一時は地図から消された島は、年間約19万人が訪れる観光地になった。竹原市沖の大久野島。旧陸軍の毒ガス製造工場があった島には貯蔵庫跡や発電場跡など戦争の爪痕が残るが、足を踏み入れて初めて知る人も少なくない。戦後70年。22日には島で毒ガス障害死没者の慰霊式がある。島の現状や被害者の今を追う。(山下悟史) ・・・事実を知らないまま工員や動員学徒は毒ガス製造に従事。障害や体調不良に悩む人は今も全国で2千人を超える。中国などに遺棄した毒ガスは戦後も被害を引き起こしている。 ・・・竹原市忠海の沖3キロに浮かぶ。周囲4・3キロ、面積0・7平方キロ。忠海港からフェリーで約10分。旧陸軍が1929年から44年までイペリットガスやくしゃみ性ガスなど計約6600トンの毒ガス兵器のほか、風船爆弾の部品なども製造していた。軍事機密のため戦時中は地図から消された。今は毒ガス資料館や国民休暇村大久野島がある。被害者の遺族たちも毎年秋に島を訪れ、慰霊式を開いている。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=52294

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九電川内2号再稼働反対で集会 鹿児島、1800人参加(2015/10/12共同通信)
九州電力川内原発2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働反対と1号機の運転即時停止を求める市民団体の集会が12日、鹿児島市のJR鹿児島中央駅前で開かれた。参加者は「2号機危ない」「原発いらない」と書かれたプラカードを掲げて脱原発を訴えた。
 主催した「ストップ再稼働!3・11鹿児島集会実行委員会」によると、九州を中心に全国から約1800人が参加。政治的なメッセージを発信することで知られるアイドルグループ「制服向上委員会」も登場し、再稼働反対の歌を披露した。
http://www.47news.jp/CN/201510/CN2015101201001391.html

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基本法は共生のための前提(あや / 2015年10月11日みどりの1Kwh)
先日、長らく移民の子供たちの教育に携わってきた複数の教師や専門家と一同に会して話をする機会があった。話し始めてすぐに、ドイツにおけるこのところの難民をめぐる動向に話題が及んだ。口火を切ったのは、ベルリンで宗教の授業を担当してきた元教員の女性だった。彼女は、ミュンヘンの市民が難民を歓迎する様子を見て、どれほど安堵したか、この気持ちは表現しがたいと語った。その場に居合わせた他の教師や専門家も、難民の受け入れを多くのドイツ人が支持していること、そして難民支援において市民社会が今回のように機能していることを、一様に大きな喜びをもって受け止めていた。・・・なるほど、たしかにこれらは男女の同権や信教の自由、言論、表現の自由など、どれも基本法に定められた普遍主義的な政治の価値規範に基づいている。そして、どれもドイツに住むムスリムの移民たちが不十分にしか実践出来ていないとして社会から非難を受けている点である。

これだけたくさんの難民を受け入れるという事態の中で、同じ社会に住む人々が最低限共通した価値規範を持つ必要があるというロジックは理解できるし、賛成もするが、こういった類いの議論はよく気をつけていないと、いつの間にか排除のロジックにすりかわってしまうことが少なくない。大抵は「結局、彼らには、はなから同じ価値を共有することなんてできっこないのだ。彼らの出身国の歴史と現状を見てみれば分かる。われわれとは全く違う(野蛮な)メンタリティーなのだから」というような始まり方をして。ドイツ社会の眼前に広がっている道は決して平坦ではない。時には、受け入れる側、受け入れられる側、互いにこんなはずではなかったと失望を繰り返すこともあるだろうと思う。骨がおれるばかりでこんな努力本当に意味があるのだろうかと、疲労感が心を占めてやりきれない時もあるだろうと思う。それでも、戦火におびえる多くの難民に門戸を開いたドイツの決断の正しさは、何度強調してもしすぎることはない。煉瓦を一つずつ積み重ねて家をつくっていくように、地道に人々が時間をかけて強固な信頼関係を築いていく事で、この困難な道を乗り切って行ってほしいと願う。

http://midori1kwh.de/2015/10/11/7486

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(日曜に想う)超現実的な「現実主義」 論説主幹・大野博人(2015/10/11朝日新聞)
「現実」ってなんだろう。

 この言葉はしばしば「理念」や「理想」と対比される。安保法制の議論でも、立憲主義を抽象的な「理念」と見る人たちが、それに対抗する役回りを割り振っていた。日本は、世界の安保環境という「現実」を直視しなくていいのか、という具合に。今、最も深刻なグローバル危機の「現実」といえば、まず難民問題ではないだろうか。シリアでは内外へ逃げ出した人々が1千万を超える。受け入れる近隣国も欧州諸国も七転八倒している。中東をこんな状態に陥れている元凶のひとつは過激派組織「イスラム国」(IS)だが、その登場の背景にはイラク戦争による混乱がある。戦後に居場所をなくした旧フセイン政権時代の軍人らが合流していったとされる。

 もとより米ブッシュ政権が2003年に始めた戦争だ。そして、忘れてはならないのは日本政府がそれを明確に支持したことだ。自衛隊も派遣した。だが、開戦を正当化するはずの大量破壊兵器は結局見つからず、「大義なき戦争」と批判されるにいたった。当時、与党自民党の幹事長だった山崎拓氏は朝日新聞のインタビューで、ISの登場について、当時、戦争を支持した小泉純一郎首相や自分にも間接責任はあると認めている。イラク・ボディー・カウントという国際NGOがある。米軍のイラク侵攻後、武力やその混乱で命をなくした人たちを数えている。現在、民間人だけで14万から16万人台にのぼると推計している。まだ増え続けている。

 惨憺(さんたん)たる中東の「現実」。日本は少なくとも傍観できる立場にない。・・・大量破壊兵器があるという米政権の主張をなぜうのみにしたのか、責任者はだれか、どれくらい戦争を終わらせる努力をしたのか――。自らもかかわった戦争での判断の経緯と結果を検証し、将来に向けて態勢を立て直す。それこそが国家運営の土台となるべき現実主義であり、国家が守るべき最低限の規律だろう。武力行使の可能性を広げていこうというのならなおさらである。・・・今年、ジャーナリスト後藤健二さんが過激派ISの支配地域に入って殺害されたとき、後藤さんの行為を「蛮勇」と形容する声が与党・自民党から出ていた。しかし「蛮勇」とは、失敗した戦争の検証もせずに、武力行使への抑制をゆるめる政治家にこそふさわしい言葉だ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12011023.html

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(波聞風問)食品の価格 高止まりの先に何があるか 多賀谷克彦(2015/10/11朝日新聞)
・・・なぜ、高止まりしているのだろう。これまでも幾つかのことが言われてきた。円安が進み、輸入食材、飼料が値上がりした。新興国の生活が豊かになり、これまで優位だった食料品の買い付けで、日本は中国などに買い負けている。でも、小売り側の受け止めは少し違う。コープこうべで仕入れを担当する西田浩三部長は「生産者の減少がじわじわ効いているのでは」という。大手スーパーの生鮮部長は「出荷量が減っている。産地に出向かないと、なかなか良い品を確保できない。海外の優良な産地も探している」と明かす。農家の後継者難、高齢化は繰り返し指摘されてきた。でも、消費者はなかなか自らの食生活と結びつけては考えられない。農林水産省の統計でも出荷量が増えている野菜もあれば、減っている野菜もある。実態を見るのは難しいが、小売りの最前線は異変を感じている。生鮮食品の高止まりは、産地の窮状を映し出しているのかもしれない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S12011091.html

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(声)国境なき医師団に学ぶ平和の道(2015/10/11朝日新聞)勤務医 花岡亮輔(栃木県 42)

 アフガニスタンで国際医療NGO「国境なき医師団」が運営する病院が米軍に誤爆された。スタッフ、患者ら少なくとも22人が死亡した。にもかかわらず、医療スタッフは、半壊した病院で勇敢に医療活動を継続したという。同じ医療従事者として、彼らに心からの敬意を表したい。世界には対立と暴力、復讐(ふくしゅう)の連鎖が続いている。故郷を追われ、仕事を失い、家族や自己の尊厳を失った人々の悲しみが、さらなる憎悪を生む。それはアフガンや中東にとどまらない。しかし私たちは闘う相手を見誤ってはならない。本当に闘うべきなのは、他国の軍隊やテロ組織ではない。彼らとの闘いは、次の復讐の呼び水にしかならない。むしろ私たちは、暴力へ駆り立てる対立や憎しみとこそ闘うべきである。「国境なき医師団」のスタッフたちは、文字通り闘っていた。敵味方の別なく医療を必要とする者を治療することによって、かの地に猛威を振るう、対立と暴力、復讐の連鎖と。世界中の人々が今こそ彼らの闘いに学び、紛争地の人々に平和的な支援の手を差し伸べることを願う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12010960.html

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『時代の正体 権力はかくも暴走する』 神奈川新聞「時代の正体」取材班〈編〉(2015/10/11朝日新聞)
1977年、横浜に米軍機が墜落し、住民3人が死亡した。その事故と、米軍基地の建設計画が進む沖縄を重ねあわせ、記者は書く。「米軍の事故で犠牲になる人は守るべき日本人の一人に入っていないのか」。在日コリアンに対するヘイトスピーチの取材から、関東大震災の時に起きた朝鮮人虐殺の実態を探り、その記憶がどう消されてきたかをたどる――。神奈川新聞の記者たちが、この時代の問題を、地元に根ざして切り取った連載をまとめた。安全保障関連法に反対するSEALDs(シールズ)の若者や、映画監督の高畑勲さん、作家の辺見庸さんらのインタビューも収録。記者は傍観者でなく、「当事者そのもの」という思いが貫かれた本だ。(現代思潮新社・1728円)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12011073.html

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南米チリ、巨大な海洋保護区を新設(2015/10/08ナショナルジオグラフィックス)
チリ政府は10月5日、同国沿岸から数百キロ沖の海域を新たに海洋保護区に指定し、「ナスカ・デスベントゥラダス海洋公園」と名付けると発表した。その広さはイタリアの国土面積にほぼ匹敵し、南北アメリカで最大の海洋保護区となる。米国ワシントン州シアトルにある海洋保全研究所のラッセル・モフィット氏によると、漁業が禁じられている禁漁区は世界中にあるが、新たに指定された保護区はその8%を占めることになるという。・・・ 原始の海プロジェクトが保護区の指定を推進してきた主な理由は、手つかずの生態系を保護するためだと、フリードランダー氏は説明する。原始に近い状態の海を研究することで、健康な生態系を構成する生き物たちの働きを深く理解できる。・・・

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/100700278/

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これからどうなる安保法 (9)集団的自衛権行使(2015/10/11東京新聞)
存立危機事態の認定は、他国への攻撃でも「日本の存立と国民の生命が覆される明白な危険がある」ことが要件。だが政府の説明では、半島有事で日本周辺の米艦防護をするため、さまざまな状況で集団的自衛権の行使を想定している。これまで半島有事では「周辺事態」を認定し、自衛隊は公海上での米軍への補給など「支援」にとどまることになっていた。だが安保法では、同じ状況なのに自衛隊が武力行使に踏み切る可能性がある。半島有事は幸いにも、朝鮮戦争(一九五三年休戦)以降、起きていない。平和憲法のもと、日本は韓国などと違い、米国の戦争に直接加わらず戦後七十年、武力行使はしていない。だが憲法解釈の変更をへた安保法の成立で、武力行使は「自国が攻撃されたときのみ」から、「他国が攻撃されたときでも」可能に変わり、ハードルは大幅に下がった。政権の判断次第で「参戦」する可能性が、これまでより大きくなった。 (生島章弘)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015101102000112.html

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