北陸電力、脱原発議案を否決 株主総会(2015/06/25共同通信)
北陸電力は25日、富山市内の本店で株主総会を開いた。一部の株主が脱原発などを求めた議案は賛成少数で全て否決された。運転停止中の志賀原発(石川県志賀町)について、久和進社長は総会で「エネルギーの状況を考えると、安全性を確保した上で原発を活用するのが適切だ」と早期再稼働を目指す姿勢をあらためて強調した。議案を提出した株主は「安全性を最優先するのなら、動く可能性のある断層上で原発の再稼働は断念するしかない。再生可能エネルギーを中心に(事業を)転換するべきだ」と訴えた。
http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062501001147.html
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電力総会、相次ぐ株主提案 脱原発めぐり平行線(2015/06/25共同通信)
東京電力など原発を保有する大手電力9社は25日、一斉に株主総会を開いた。脱原発に絡む事前の株主提案が9社全てに出されており、株主は安全性に強い懸念を示した形だ。今夏に川内原発1号機の再稼働が予定される九州電力は「一日も早く」(瓜生道明社長)と説明するなど、各電力は再稼働を進める方針を強調し、株主の訴えと平行線をたどった。午後1時50分までに九電や東電、北陸電力、中国電力など8社で株主提案が否決され、総会を終えた。
http://www.47news.jp/CN/201506/CN2015062501000873.html
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内閣法制局 「政権の番人」ではない(2015/06/25京都新聞)
今ほど存在意義が問われている時はないだろう。「法の番人」といわれる内閣法制局である。各省庁がつくった法案が、憲法や他法令と整合性がとれているかなどを厳格に審査する。法制局長官が首を縦に振らねば法案は閣議に上がらず、首相にさえ意見できる。
もちろん最後に憲法解釈を行うのは司法(最高裁)だが、行政府のチェック機関たる法制局は、時の政権の判断で解釈がころころ変わらぬよう歯止めとなる。法治国家としての安定性を保つためだ。80人弱の所帯ながら、財務省と並び「官庁の中の官庁」と呼ばれるゆえんである。国会で新旧の内閣法制局長官が対照的な姿をみせている。多くの憲法学者から安全保障関連法案が「違憲」との声が高まっているのに対し、横畠裕介長官は合憲論を繰り返す。だが、その答弁はあまりにも苦しい。・・・法制局がぶれた背景には、安倍晋三首相による長官人事の介入があるといわれる。法制局のエリートコースを歩み、慣例通り昇格するとみられた横畠氏(当時・次長)の頭越しに、自らの考えに近い外務省出身の小松一郎氏を抜擢(ばってき)した。小松氏の体調不良で長官に持ち上がった横畠氏は、憲法よりも政権の意向を読み取るようになったのだろうか。「法の番人でなく、政府の番犬のようだ」。そんな野党の法制局批判が説得力を増す事態を招いた首相の責任は重い。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/
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印の再処理容認 非核外交を貫いてこそ(2015/06/25京都新聞)
唯一の戦争被爆国としての自覚はあるのだろうか。インドへの原発輸出を可能にするための原子力協定交渉で、政府は日本製原発の使用済み核燃料の再処理を認める方針を固めたという。日本が原発輸出国の立場で、核兵器に転用可能なプルトニウムを生成する再処理を容認するのは初めてだ。核軍拡の懸念より原子力ビジネスの利益を優先した形だ。経済成長重視のアベノミクスを成功させるために、堅持してきた「非核外交」を覆すことは認められない。日本の原発メーカーは東京電力福島第1原発事故の後、国内の新増設は当てにできないとして輸出に活路を見いだそうとしている。日本政府もベトナムやロシア、トルコなど6カ国と協定を結んだが、どの国にも使用済み核燃料の再処理は認めていない。にもかかわらず、インドに認めようとするのには、共に原発を売り込もうとしている米国が先に容認したといった事情がある。加えて、中国の海洋進出を念頭に両国の関係を深めたい思惑もあるようだ。だからといって、非核外交を変節させる理由にはならない。・・・福島原発事故の原因究明や廃炉が進まず、今も多くの住民が避難を強いられている。そんな現状で、そもそも原発を輸出すること自体が疑問だ。まして核兵器への転用の恐れもある使用済み核燃料の再処理容認など、もってのほかだろう。政府は広島と長崎の被爆者の思いを踏みにじるような姿勢を改め、非核外交を貫くべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20150625_3.html
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骨太方針 財政再建の本気度疑う(2015/06/24京都新聞)
「骨太」と呼ぶには本気度が伝わってこない。政府は、経済財政運営の指針「骨太方針」の素案を示した。経済成長による税収増を当てに財政再建を目指す一方、歳出は今後3年間の伸びを1・6兆円程度に抑えることを「目安」とするにとどめ、明確な削減目標を示さなかった。併せて素案を公表した新たな成長戦略は、民間主導の経済再生には力不足で、財政再建の前提とする高い成長見通しは甘さが否めない。借金が1千兆円を超える先進国最悪水準の財政は将来への重いツケとなる。安倍晋三首相は「経済再生なくして財政健全化なし」とするが、不確かな成長頼みは危うく、責任の先送りに見える。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20150624_4.html
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エルマウ(G7)の反響 1)(こちゃん / 2015年6月21日みどりの1kWh)
6月7日と8日にドイツ・バイエルン州のエルマウ城で行われた先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、G7参加国が、「地球温暖化を抑制するために、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を2050年までに2010年比で40〜70%削減し、2100年までには脱化石燃料を目指す」と宣言した。この宣言に対するドイツの反響は大きく、「やってくれた」と喜ぶ環境保護団体から、脱炭素の影響を心配する経済界など色々だ。
ドイツの環境保護団体ジャーマンワッチ(Germanwatch)のクリストフ・バルツ政治担当マネジャーは、会議の結果を予想以上と位置づけ、「炭素社会の終焉が世界のアジェンダに載った」、「年末にパリで開かれる国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議(COP 21)への力強いサインだ」と評価した。また「これで G7各国がエネルギー転換の義務を負うことになった」とも解釈した。ドイツ・グリーンピースのエネルギー担当責任者のトビアス・ミュンヒマイヤー氏は、G7参加国が途上国への温暖化対策として2020年から年間1000億ドルを拠出する用意があるとしたことにも言及し、「世界規模の、100%再生可能エネルギーへの転換のヴィジョンが見えてきた」と褒めた。脱石炭社会を強く望むドイツのバーバラ・ヘンドリックス連邦環境相は、「これでドイツの炭鉱地帯の構造改革の必要性に目を瞑るわけにはいかなくなった」と語った。
http://midori1kwh.de/2015/06/21/7016
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安保法案反対を訴え 松江 街頭で120人アピール(2015/06/22平和メディアセンター)
衆議院で審議中の安全保障関連法案に反対する「とめよう!戦争法こわすな!憲法9条」集会が18日、JR松江駅前であり、約120人が法案廃止へ声を上げた。医労連、新日本婦人の会などでつくる実行委員会が主催。参加者は1文字ずつ「戦争法ダメ」と書いたプラカードを掲げて並び、通行人にアピールした。若者や母親たちが、それぞれの立場から「若者は戦争をするために自衛隊に入ったわけではない」「わが子を戦場には送らない」と訴えた。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=45975
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メディア時評:NHK、テレ朝に責任感の欠如=市民メディア全国交流協議会世話人・津田正夫(毎日新聞 2015年06月20日 東京朝刊)
これに先立つ4月17日、自民党は、NHKと、「官邸の圧力があった」とコメンテーターが発言したテレビ朝日から聴取し、政府がBPOに関与する仕組みを検討する構えを示した。しかし言論や表現の自由は倫理によって自律されるもので、権力に従うものでないことは近代社会の原理だ。「放送番組は、法律に定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又(また)は規律されることがない」との放送法3条に違反するのは明らかである。政府の関与はBPOを政治的に利用するもので、政権によるあからさまなメディアへのけん制だ。一昨年の特定秘密保護法成立前後から、政権のテレビへの介入が鮮明になったが、これに対するテレビ界の沈黙は、冷戦時にアメリカに吹き荒れたマッカーシー委員会の「赤狩り」をほうふつさせる。権力の介入はもとより問題だが、さらに深刻なのは、介入されたテレ朝、NHKの自覚や責任感の欠如だ。プロデューサーや編成幹部に言論機関としての自覚があるのか疑問であり、責任を全うできないなら放送免許を返すべきだ。同時に、国家権力が放送の許認可権をもつ電波法・放送法の是非こそが根本の問題だろう。国民のコミュニケーション資源であり、民主主義や文化の根幹にある電波の監理は、大半の国では時の政権とは一線を画す独立行政委員会の役割だ。政府が直接電波を監理しているのは、日本以外では社会主義国とイスラム圏くらいである。
http://mainichi.jp/shimen/news/20150620ddm005070030000c.html
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(プロメテウスの罠)希望の牧場:18 再び棄民にするのか(2015/06/22朝日新聞)
福島県浪江町の「希望の牧場」代表の吉沢正巳(61)は千葉県四街道市で生まれた。亡父・正三は戦後、この地で牛1頭から酪農で再起を果たし、家族を養い、子どもを育て上げた。・・・敗戦直前、守ってくれるはずの関東軍はソ連の参戦を察知するや入植者らを見捨ていち早く撤退。取り残された開拓民のうち、親と生き別れたり、死別したりした多くの子どもたちが、中国人に育てられ、のちに中国残留孤児と呼ばれた。・・・ 「国は俺たちを再び棄民にしようとしている」。原発事故後の福島を語る時、戦後生まれの吉沢は、正三が乗り移ったかのように見える。「国は行け行けドンドンとあおり立て、足手まといになったら棄(す)ててきた。黙っていたら俺たちも、ここの牛たち同様に棄てられるんだ。棄民は日本の国策なんだから」原発の事故も、政府による家畜の殺処分指示も、吉沢の国への不信感を決定的にするのに十分すぎた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11819610.html
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(社説)原爆症認定 6年前の約束を果たせ(2015/06/22朝日新聞)
8月の原爆投下70年が近づいても、被爆者と国の争いに終わりが見えない。国はただちに全面解決に動くべきだ。来月で施行20年となる被爆者援護法は「国の責任において」高齢化が進む被爆者への援護対策を講じるとしている。だが、原爆症認定をめぐり、国は責任を十分果たそうとしていない。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11819558.html
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(声)語りつぐ戦争 ニューギニアで、死の山越え(2015/06/22朝日新聞)無職 池田芳雄(京都府 96)
42年4月、京都府福知山の陸軍部隊に入隊し、43年11月にニューギニア島西部マノクワリに上陸。飛行場建設が目的だったが内地から補給は途絶え、食糧不足で建設は進まない。主計曹長となった私を含め、将兵約2万人の多くは南岸へ転進することになった。44年8月末、マノクワリを出発。2週間で豊かな農園に着くとのことだったが、「死の行軍」だった。ジャングルを進み、3千メートル級の山を越えた。5日目ぐらいで、先行部隊の落後者の骸(むくろ)の死臭が鼻をつき始めた。2週間を過ぎても目的地は見当たらぬ。小屋を見つけて入るとアリやハエに覆われた兵の姿。腐乱した肉塊にウジがうごめく。飛び出した。敵と遭遇はなし。とにかく飢餓との戦いで蛇やトカゲ、ミミズまで生で食べた。11月初め、目的地に着いたが農園などない。司令部で生き残ったのはわずか12人。司令部解散となった。マレー語を多少話せた私は、美しい腰巻きやマラリア治療薬と食料との交換を現地住民に持ちかけた。合意し、12人全員が彼らの集落で世話になり、やっと人間らしい生活ができた。そして終戦。46年5月に名古屋港へ帰還した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11819561.html?ref=pcviewpage
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(戦後70年 戦世を生きて:4)鉄の暴風、心も食い殺された(2015/06/22朝日新聞)
母はいないもの。宮城能慎(のうしん)さん(78)=那覇市=は戦後、ずっとそう思ってきた。だが、先祖を弔う沖縄の行事・清明祭(しーみー)がある4月、心がざわめく。70年前の4月、沖縄本土に米軍が上陸。首里城に近い自宅から、母マカトさん(当時50歳)ら3人と逃げ出した。昼はガマ(自然洞窟)などに身を隠し、夜の間にひたすら南へ歩いた。雨のように降る砲弾。いたるところに転がる遺体。死臭に耐えられず、ミカンの葉を鼻に詰めた。ようやく南端の村にたどりつき、民家に逃げ込んだ。母が、道を聞こうと隣家を訪ねたとき、砲弾が隣家を直撃した。一帯に砕け散ったがれき。その中で、母は生きていた。ただ、胸を砲弾にえぐられていた。肺のようなものが見え、息をするたび、ぷくぷくと動いた。母はしばらく、何かをつぶやいていた。だが、恐ろしくて近寄りもせず、話しかけもしなかった。数日後、母は力尽きた。「あのとき、母は自分を呼んでいたのかもしれないのに。私の感情は冷え切っていたのだろうか」・・・ 「鉄の暴風」とも形容される、米艦船からの激しい艦砲射撃。その下で、人々は感情を失っていった。木にぶらさがった腕や内臓。死んだ母親のおっぱいをしゃぶる赤ちゃん。サトウキビ畑に置き去りにされた幼子……。本島南部に住む花城キヨさん(81)=南風原(はえばる)町=は、親族5人と同町にあった祖父母の家から逃げ始めた。南端の壕で米軍に捕らえられるまで、「ありったけの惨状を見た」。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11819640.html
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アンジー、難民キャンプ訪問 「寛大な受け入れを」(2015/06/21東京新聞)
【カイロ共同】「世界難民の日」の20日、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)特使の米女優アンジェリーナ・ジョリーさんが、トルコ南東部マルディン県のシリア人難民キャンプを訪問した。AP通信が伝えた。ジョリーさんは「こんなにも多くの人々が人権を奪われた時代はかつてない」と指摘。「人々にはもうすがる場所がない」と強調し「帰る家を失った人々を寛大に受け入れてほしい」と述べ、国際社会にさらなる支援を求めた。UNHCRの集計では、武力紛争などで国外に逃れた難民や難民申請者、国内避難民の数は14年末で5950万人。シリア内戦でトルコは159万人を受け入れている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015062101001197.html
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週のはじめに考える 「ブッシュの戦争」が落とす影(2015/06/21東京新聞)
民主党のクリントン氏が出馬表明した米大統領選挙、一方の共和党の顔が一向に見えません。「ブッシュの戦争」が暗い影を落としています。・・・ラク、アフガニスタンの二つの戦争を主導したネオコン(新保守主義)の代表格クリストル氏のように、今もって「大量破壊兵器が存在せず、十分な兵力を最初から投入しなかったという失敗にもかかわらず、困難な数年間を戦い抜いたことは正しかった」(USAトゥデー紙)と主張する論者もいます。・・・極端な米国一極主義を推し進め、国力の衰退を招いた二つの戦争を「負の遺産」として継承し、その終結を掲げて就任したのがオバマ政権でした。「イラクの体制変換には八年の歳月、米兵数千人の犠牲、一兆ドル近い戦費を要した。それを繰り返す余裕はない」。米軍がイラクから撤収した二〇一一年にオバマ氏が語った言葉です。一昨年、化学兵器廃棄への交渉合意と引き換えにアサド・シリア政権への空爆を回避した際には「米国は世界の警察官ではない」と宣言しました。・・・「大義なき戦争」が、いかに一国の威信を損ない、人々の心情、日常に取り返しのつかない深い傷痕を残し得るか。あらためて思いを致す好機かもしれません。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015062102000143.html
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翁長・米大使会談 基地の不条理正さねば(2015/06/21東京新聞)
米国が民主主義の国であるならば、米軍基地新設に反対する沖縄県民の民意を理解できるはずだ。狭隘(きょうあい)な島に在日米軍基地の74%が集中し、過重な負担を強いられる不条理。今こそ、正さなければ。・・・「辺野古に基地は造らせない」という沖縄の民意は示された、という翁長氏の主張はまっとうだ。しかし、日米両政府は沖縄の民意を一顧だにしていない。安倍晋三首相や沖縄基地負担軽減担当相を兼ねる菅義偉官房長官は当初、翁長氏に会おうとすらせず、辺野古への移設作業を強行している。・・・ケネディ大使は人権派弁護士の一面も持つという。選挙結果を尊重し、沖縄県民の厳しい現状を直視して、その不条理を率先して正すことを期待したい。試されているのは民主主義そのものである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015062002000199.html
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対テロ軍事作戦「担うべきでない」 国連PKO、専門家会合が勧告(2015/06/21朝日新聞)
テロ組織の関与などで紛争が複雑化する中、国連の専門家会合が平和維持活動(PKO)のあり方を検討した報告書を作成した。最近は強制的に武装解除させる戦闘部隊を組み込むなど、PKOの役割が変わって隊員の犠牲も増加。報告書は「対テロ軍事作戦には乗り出すべきではない」と勧告している。従来のPKOは、紛争当事者の間の停戦を監視して紛争当事者の対話での解決を支援していたが、冷戦後は、紛争の多くが、国家間から国家内での民族間の戦いに変わった。国境を越えて活動する国際テロ組織の影響も受け、PKO任務が複雑化。報告書は、現在のPKOは「維持する平和が存在しない」紛争下に展開中の部隊が多いと指摘。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11818335.html
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(社説)遺族年金判決 時代に合わぬ男女格差(2015/06/21朝日新聞)
地方公務員が労災で亡くなったとき、配偶者が女性なら年齢を問わず遺族補償年金を受け取れるのに、男性だと55歳以上でないと受給資格がない――。こんな男女格差が認められるかが争われた訴訟で、大阪高裁は「法の下の平等を定めた憲法に反する」とした大阪地裁判決を取り消し、元会社員男性(68)の請求を退けた。判決で高裁は「女性は男性より賃金などで不利な状況にあり、男女の区別は合理性を欠くとはいえない」とした。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11818309.html
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(戦後70年 戦世を生きて:3)「お国のため」の果ての惨めさ(2015/06/21朝日新聞)
切り離したい記憶。忘れたいのに、忘れられない。 「水をくれ」「お母さん」。暗闇で、絶叫が響いていた。骨の周りまでウジが食い込み、兵士たちがその激痛で転げ回る。地上戦が始まる前、首里城近くの壕(ごう)にある野戦病院に、従軍看護師として召集された。1945年4月、米軍が上陸すると、腕や足を吹き飛ばされた傷病兵が次々と運ばれてきた。薬も器具も足りない。ある兵士は苦しみのあまり、縫い合わせたばかりの傷口を引き裂いて絶命した。・・・自宅は、首里城のすぐそばにある。野戦病院の壕は車で数分の距離だが、訪れたのは十数年前の調査に立ち会った1度きり。命が軽く扱われていた。その悔しさは、今も消えない。「お国の役に立つことは大事だよ。でも、やりすぎちゃいけない。その先に何が起きたか、私は知っているからね」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11818396.html
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ロヒンギャ族ら、渋谷でデモ行進 50人「同胞助けて」(2015/06/21朝日新聞)
国連が定める「世界難民の日」の20日、ミャンマー出身のロヒンギャ族の人ら約50人が、東京・渋谷周辺でデモ行進し、船で周辺国に漂着している多くの同胞を世界が助けるよう訴えた。難民問題について話し合う集会もあった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11818394.html
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認知症のコスト 家族の負担が重すぎる(2015/06/20京都新聞)
認知症の人にかかる医療や介護の「社会的費用」が年間14・5兆円に上り、うち4割を家族の介護負担で賄っていることが厚生労働省研究班の調査で分かった。介護を社会全体で支えようと、介護保険制度がスタートして15年。公的なサービスが普及する一方で、認知症高齢者の急増に伴う費用の増大から、政府は抑制策を次々と打ち出している。そのしわ寄せを介護家族が受けているのは明らかだ。在宅介護サービスの質と量を上げることが欠かせない。・・・家族が無償で行う介護を金額換算した分が6兆2千億円に上る。介護のために働けない経済的損失も、性別や年代別の平均賃金を参考に足し込んでいる。介護費にほぼ匹敵する家族負担の大きさである。目に見える形で提示されたのは意義深い。認知症の人は現在約500万人。10年後には約700万人、65歳以上の2割に達するという。・・・公費を値切ることで家族負担が増し、年10万人に上る介護離職に拍車をかけているなら問題だ。内閣府は介護離職が国内総生産(GDP)を年0・1%押し下げていると試算する。潜在成長率が0%台に低迷する日本経済には、かなり大きな人的損失と言えよう。在宅介護の充実は、何よりも高齢者の自立と尊厳を守るために進めるという原点を再確認したい。そして認知症大国といわれる日本で、在宅介護に財源を重点配分する必要性と意義を、大きな視野から捉え直すべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20150620_3.html
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安保法案 正当性さらに揺らぐ 歴代法制局長官4氏「違憲」(2015/06/20東京新聞)
他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案について、内閣法制局の歴代長官で故人を除く十氏のうち五人が本紙の取材にコメントし、四氏が「違憲」もしくは「運用上は違憲」との考えを示した。合憲はいなかった。安倍政権は安保法案について「従来の憲法解釈の基本的論理は全く変わっていない」として、合憲と主張している。しかし、歴代内閣で憲法解釈の中心的役割を担った元長官が合憲性を否定したことで、法案の合法性はさらに揺らいだ。 (金杉貴雄)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015062090071044.html
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「派遣 使い捨てなのか」 現場の女性憤り(2015/06/20東京新聞)
派遣労働を固定化するとの批判が強い労働者派遣法改正案が十九日、衆院で可決された。同じ職場での勤務が三年に制限されるなど働き方が大きく変わる派遣の人たちの不安が、現実に近づく。さまざまな事情から表立って発言してこなかった人も多いが、法改正が迫った今、派遣で働く首都圏の女性たちも「私たちは使い捨てじゃない」と声を上げはじめた。 (小林由比)
「感情のない感じで話が進んでいくんだな。こんな人たちに生涯派遣を強いられるのか、と思った」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015062002000142.html?
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天風録 「広島を見ることから」(ヒロシマ平和メディアセンター)
広島ですべて見たわ。そう語るフランスの女性に、原爆で家族を奪われた男性が返す。「いや君は何も見ていない」。奥深いやりとりが日仏合作映画「ヒロシマ・モナムール」に出てくる。60年近く前に被爆地でロケをした▲バラックが立ち並ぶ街で、女性は被爆者の姿に触れ、原爆資料館に足を運んで惨状を知る。それでも広島や戦争の悲しみを理解することは容易でない―。そんなメッセージも宿す。この夏、広島市内で再び上映される▲来年のサミット会場から漏れたものの、広島が外相会合の地に浮上した。せめて外交責任者に原爆の実態に接してほしい。非道を知り、核廃絶を誓えば被爆者のみならず人類の希望となる。地元の要請を岸田文雄外相もしっかり受け止めたようだ▲核保有国の米英仏の出方も気になるが、核の恐怖を直視するよう促すべきだ。資料館には、あまたの外国要人が言葉を残した。11年前にはパリ市長も「広島の苦悩はわれわれの苦悩」と▲70年の時を経て被害を全て見るのは難しくなった。だが世界の指導者がこの地を踏み、原爆ドームを仰ぎ、被爆者の声を聞く意義は大きい。平和を築くため、まずは広島を見なければならない。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=45895
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世界の難民、6千万人に迫る 過去最悪に 国連(2015/06/19CNN)
(CNN) 紛争や暴力から逃れて難民となった人の数が2014年の統計で世界全体で6000万人に迫り、過去最悪となった。その半数以上を子どもが占めているという。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が18日に発表した報告書で明らかにした。世界の人口規模と比較すると、難民の数は世界で24番目の国に相当する。世界の人口の122人に1人が難民または避難民となっている計算で、2014年は過去最悪となる1390万人の難民が新たに発生。出身地に戻ることができたのは12万6800人にとどまり、この31年で最も少なかった。
http://www.cnn.co.jp/world/35066215.html?tag=cbox;world
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公明・浜地氏が「バカか」とヤジ 民主・辻元氏に陳謝(2015/06/20朝日新聞)
衆院特別委で19日、公明党の浜地雅一衆院議員(比例九州)が、質問中の民主党の辻元清美衆院議員に「バカか」とヤジを飛ばしていたことが分かった。浜地氏は同日、事実関係を認め、辻元氏に会って陳謝した。公明幹部らによると、辻元氏が徴兵制について質問していた際、民主議員がヤジを聞いた。辻元氏は朝日新聞の取材に「徴兵制は国民の関心が高い。与党は触れてほしくないからヤジを飛ばすのか」と語った。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11816640.html
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政治的立場を超えた3憲法学者の違憲論(2015/06/17WEBRONZA)
立憲主義が主題の衆院憲法審査会で、民主党議員から安保法案について問われ、参考人として呼ばれた憲法学者3人全員が違憲と明言したことが大きな話題になっている。野党が推薦した憲法学者だけではなく、自民党が推薦した長谷部恭男・早稲田大学教授までもが、従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかず、法的安定性を大きく揺るがすから憲法違反である、と明言したからである。しかも、この3人の憲法学者は、全員がいわゆる平和主義的な護憲派の憲法学者というわけではない。・・・
違憲法案を自覚的に成立させる内閣は違憲内閣になる
もし本当に安保法案が違憲であり、それがわかった上でその法案を成立させるならば、その内閣は違憲内閣としか言いようがない。国務大臣や国会議員の憲法尊重擁護義務(憲法第99条)に反するからである。最高裁で後日違憲判決が出た時には、法案を廃止するだけではなく、民主党・岡田克也代表が述べた(6月12日)ように総辞職が求められるというのは当然だろう。逆に、違憲であることがわかった上で法案の成立を強行するならば、それは「憲法クーデター」としか言いようがない。 ・・・
http://webronza.asahi.com/politics/articles/2015061600002.html?iref=com_rnavi
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(ゲバラの実像)第2部・残された家族:9 「あんなところで何を」(2015/06/20朝日新聞)
南米の旅でボリビアを訪れた、チェ・ゲバラと幼なじみの愛称「カリカ」。2人はその後、エクアドルの港湾都市グアヤキルから別行動を取った。カリカは首都キトに向かい、ゲバラはグアヤキルに残った。キトに着いたカリカの元にゲバラから電報が届いた。「待ってて。僕も行く」。翌日、また電報が来た。キトには行かないという内容だった。カリカは1人でベネズエラに向かった。そこにはゲバラと共通の親友であるアルベルト・グラナードがいた。グラナードは1951〜52年、ゲバラと南米大陸をバイクで放浪している。 そのグラナードが新聞を持ってきた。音信不通になっていたゲバラが、メキシコで軍事訓練を受けている最中に逮捕されたという。56年6月のことだ。「あいつ、あんなところで何をやっているんだ」。ゲバラがメキシコにいることなど、カリカは知る由もない。驚き、あきれた。でも、危険を恐れない彼らしいとも思った。
ゲバラはカリカと別れた後、中米グアテマラを経て54年にメキシコに入った。そこでキューバから亡命していたフィデル・カストロと出会い、キューバ革命に身を投じた。革命が成功したのが59年のことだ。2012年、カリカは再びボリビアを訪れた。友の運命を変えた国をもう一度見たかった。ゲバラはボリビアの山中で軍に捕まり、67年10月9日、射殺された。ゲバラはぜんそく持ちだった。「薬も切れていただろう。どんなにつらかったことか」カリカはボリビア中央銀行の金庫室に案内された。軍の「押収品」として保管されているゲバラの日記の原本を見せてもらった。死の直前まで記していたものだ。友のきちょうめんな文字を、カリカは懐かしい気持ちで眺めた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11816559.html
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(声)自公の法曹出身者は心痛まぬか(2015/06/20朝日新聞)無職 車信弘(神奈川県 77)
安全保障関連法案を憲法違反として批判する動きが広がりを見せ始めている。「集団的自衛権」そのものには賛否各論があると思うが、賛成の人でも、憲法改正と正面から向き合わず苦し紛れの拡大解釈で法案成立を急ぐ政府・与党の姿勢に強い反発を示している。単なる安保関連法案にとどまらず、立憲民主主義の危機と言っても過言ではないと思う。私があえて問いたいのは、与党である自民、公明両党の弁護士など法曹出身議員は今、何を考えているかということである。安保法制づくりの責任者を務めた自民党の高村正彦副総裁も公明党の北側一雄副代表も法曹出身だ。自民党の谷垣禎一幹事長や公明党の山口那津男代表もそうだ。
法曹人は憲法を最高規範として尊重し、憲法の精神を具現化した法律をもとに、正義を貫き、人々を守るために戦う人たちであり、原則を忠実に守ることで広く尊敬を集めるべきである。その憲法が無視され、曲解され、踏みにじられようとしている姿を法曹出身議員たちはどんな思いで見ているのだろうか。法や言葉がこれほどゴム細工のようにねじられ曲げられても、心は痛まないのだろうか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11816474.html
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(声)ハンセン病への理解深めたい(2015/06/20朝日新聞)主婦 清水悦子(愛知県 70)
映画「あん」を見ました。十数年前に映画の舞台になった東京都東村山市にあるハンセン病療養所「多磨全生園」を見学した時のことが思い出されました。ケースワーカーや学者らでつくる「全国公的扶助研究会」の全国セミナーが東京で開催された際に訪れました。高校生の時に北條民雄が著した「いのちの初夜」を読んで衝撃を受けて以来、ずっと訪れてみたいと思っていました。18歳で病の告知を受け、23歳で亡くなった北條は、ここで代表作となる小説を書いたのです。園内には、映画と同じく緑の木々が続く中、ひっそりと生活している方たちがいました。樹木希林さんが演じた映画の主人公「徳江」は、社会と接点を持つことを強く願い、短い間でしたが実現させました。入所者の方たちも社会で働き、生活したいという思いを抱いていたことでしょう。入所者の方たちが、故郷の方角を見て涙にくれたという「望郷の丘」。強制的な妊娠中絶や断種、過酷な生活への怒り、悲しみを感じました。映画を通じて、ハンセン病への理解が深まることをあらためて願っています。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11816473.html
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(戦後70年 戦世を生きて:2)記憶して、集団自決の狂気(2015/06/20朝日新聞)
戦世(いくさゆ)を生きて
戸棚にしまっている10枚の便箋(びんせん)。そこに、田頭(たがみ)澄子さん(80)=那覇市=の沖縄戦が詰まっている。
《どこからか「天皇陛下万歳」という声がして、周囲を見渡したら斧(おの)や鎌で切り付けて子どものうなり声や泣き声やら、騒然というか、地獄というか、今でも表現ができません》
田頭さんは、沖縄本島から西へ約30キロの離島、渡嘉敷島の出身。70年前、「集団自決」の場にいた。渡嘉敷村史には「300余人」が犠牲になったと記されている。便箋の手紙を書いたのは8年前。戦時中は4歳で、記憶がおぼろげな妹にあてたものだ。・・・2007年、集団自決について「日本軍が強制した」という高校教科書の記述が教科書検定で削除され、検定意見の撤回を求めて沖縄から怒りの声が上がった。「島で何があったの」と妹に聞かれ、一気に体験を記した。「記憶に強烈に焼き付いていた。でも、あまりに残酷で書けないこともあった」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11816633.html
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今週の宇宙画像:火星にガラス、豪雨のもとほか(2015/06/19ナショナルジオグラフィックス)
火星を周回するNASAの探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」が、火星の南半球にあるアルガ・クレーターでガラス層を発見した。火星の地表でガラスを確認したのはこれが初。画像は鉱物の種類がわかる分光計の観測結果を示すイメージで、ガラスは緑の部分で示されている。6月5日に科学誌「ジオロジー」の先行オンライン版で発表された。
このガラス層は激しい衝突による高温で形成される「インパクト・ガラス」という。いったん高温になるものの、インパクト・ガラスには有機物の痕跡が残されることが最近の研究で明らかにされた。2020年にNASAが送り込む予定の火星探査機の調査地にもガラス層の存在が確認されており、いずれ古代生命の証拠を見出すことができるのではと研究者らは期待している。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/061800149/
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自衛隊の統制 国会の役割が重くなる(2015/06/19京都新聞)
その延長線上に今回の文官統制全廃がある。安保法案が成立すれば、さらに制服組の比重が増す可能性がある。また、自衛隊の活動拡大に積極的なのが制服組よりも、むしろ安倍晋三首相ら文民の側だということも気がかりだ。こうした状況の下、ブレーキ役としての国会の役割はますます重要になっている。今後は、実際の部隊運用や装備に詳しい制服組が防衛相に直接意見を述べ、政策を動かす場面が出てくるだろう。国会はそれを厳しくチェックする必要がある。特定秘密保護法を盾にした情報隠しを許さず、政策判断の材料を国民に明らかにせねばならない。自衛隊への影響力を強めようとしている米軍の意向に引きずられることなく、情報を分析する力も要る。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20150619_4.html
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電力改革 公平な競争環境整えよ(2015/06/19京都新聞)
家庭でも電力会社を選択できるようになるが、公平な競争環境が整わなければ形ばかりの自由化になりかねない。利用者のメリットとなる選択肢を広げる一方、安定供給や地域格差への不安を招かないよう対処が必要だ。発送電分離は、大手電力が独占してきた送配電網を分社化し、新規参入者も公平に利用できるようにする。別会社にすることで新規事業者らが支払う託送料や使用条件の透明性、公正さを確保する。・・・安定供給策としては、大手、新電力約600社の参加で全国的な電力融通の司令塔となる広域機関が4月に発足した。電力不足が懸念されれば余裕のある電力会社に送電を命じて停電を防ぐ。需給計画や発電所建設も調整するため、公正な運営が不可欠だ。巨費の分担が必要な送電網整備でも実行力を示してほしい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20150619_5.html
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バター不足騒動 消費者の支持大切に(2015/06/19東京新聞)
バターは主食のコメや小麦のように不可欠な食材とまではいえない。このため騒動は季節の風物詩にとどまっているが、農林水産省は今年も十月末までに一万トンのバターの追加輸入を決めた。こうも不足が続くと、政府の政策そのものを心配せざるを得なくなる。・・・生乳が原料のバターと脱脂粉乳は、混ぜ合わせると牛乳の形に戻る。自由化すればニュージーランドなど酪農大国から低価格で輸入され、さまざまな食品に牛乳同様に使われて競争力に劣る国内の酪農は大きな打撃を受けかねない。ただこうした保護策にもかかわらず消費者の牛乳離れ、高齢化や後継者不足で酪農家は減り続け、最盛期の二割強の一万八千戸に。生乳生産は一九九〇年代の八百五十万トンが七百五十万トンに、バター生産量も約六万五千トンまで減り、年間七万〜八万トンの国内消費を満たせていない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015061902000178.html
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安保法案抗議 寂聴さん会見要旨 「すぐ後ろに軍靴の音が…」(2015/06/19東京新聞)
私は終戦で、「正しい戦争だ」と丸々信じ込んでいたばかさ加減に気付いた。「これからは自分の手や皮膚で触り、感じたことだけを信じていこう」というのが私の戦後の革命だった。その後、小さな子供を残して夫の家を出て放浪の生活が始まったが、自分のしたいことをしたので、苦労したとは思わない。五十一歳で出家し、仏教の思想がだいぶ入った。お釈迦(しゃか)さまの言葉で一番素晴らしいのは「殺すなかれ、殺させるなかれ」。人間が一番守らねばならない、幸せになる根本の思想だ。・・・(いまの日本も)表向きは平和だが、すぐ少し後ろの方に軍靴の音が続々と聞こえている、そういう危険な感じがする。このまま安倍さんの思想で政治が続いていったら、やはり戦争になると思う。それを防がなければならない。私も最後の力を出して戦争を反対する行動を起こしたい。もし今度の上京で死ぬことがあっても、自己責任だと思って来た。安倍さんは「戦争じゃない」と言っているが、憲法九条を壊して戦争のできる国にされたら「戦争をしない」と言っても世界が認めないでしょう。安倍さんはおじいさん(岸信介元首相)の後ばっかり追わないで、もっと日本国民の身になって考えてほしい。子供を戦争で殺される人の悲惨さが分からないのではないか。人間は自分で経験しないと分からない。・・・今後も戦争反対について、同じことを言ったり、書いたりしていきたい。私はものを書く仕事を与えられているし、法話もしている。集まってくれた人たちにこういう気持ちを伝えたい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061902000137.html?ref=rank
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安保法案は「違憲」 日弁連、全会一致で意見書(2015/06/19東京新聞)
日弁連(会員・約三万六千人)は十八日の理事会で、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を中心とした安全保障関連法案は「違憲」だとして、法制定に反対する意見書を取りまとめた。全国五十二の弁護士会の会長を含む役員八十五人の全会一致だった。意見書は十九日に安倍晋三首相や衆参両院議長らに郵送し、各弁護士会が地元選出国会議員らに要請活動を行う。意見書は、日本に対する武力攻撃がなくても、政府が「存立危機事態」と判断すれば、集団的自衛権に基づいて他国とともに武力を行使しようとする点を問題視。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015061902000141.html?ref=rank
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