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日米首脳会談 物言う同盟でありたい(2015/04/30東京新聞)
福島第1原発、凍土壁の試験開始 汚染水対策(2015/04/30共同通信) (社説)日米首脳会談 核廃絶へ、次は行動だ(2015/04/30朝日新聞) (論壇時評)ことばを贈る 根本から考えるために 作家・高橋源一郎(2015/04/30朝日新聞) それは、いま、大学を体のいい「職業訓練所」としか考えなくなりつつある社会への反「論」でもあったろう。・・・西田亮介は、今回の統一地方選が、無風どころか「無音」だったことで「主権者教育や市民制教育」が改めて注目されているが、そもそも、「政治を理解し、判断するための総合的な『道具立て』」がないのではないか、と書いた。その上で、戦後すぐ当時の文部省が用いた『民主主義』という(中学・高校)教科書に触れ、この膨大で、熱気に溢(あふ)れた教科書のようなものこそ必要ではないか、としている。 西田に触発され、わたしは、『民主主義』を読み、圧倒された。これは、教科書以上のものであり、また「論」以上のものであるように感じたからだ。「民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。民主主義の根本は、もっと深いところにある。それは、みんなの心の中にある。すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である」(はしがき) その「根本精神」から始まり、およそ社会と歴史のすべてを、その精神から考えようとした労作の書き手を、効率を最優先と考えるいまの社会は、もしかしたら、「危険思想」の持ち主と見なすかもしれない。 (あすを探る 政治)改革を叫ぶ者、足下の「岩盤」 中北浩爾(2015/04/30朝日新聞) 各国の議会(下院)で女性議員が占める割合は、北欧諸国が41・5%で、世界平均は22・4%。日本はアジア平均の19・0%にも遠く及ばず、190カ国中153位(列国議会同盟の2月1日付調査)。とても「普通の国」とはいえない。 ・・・1カ月ほど前に開かれたクオータ制を推進する集会でのこと、「男性が自覚もしないで下駄を履いているのが現状ではないか。女性優遇との批判には、そう反論したらいい」という発言があった。賛同する拍手が湧き起こった。だが、それだけでは終わらなかった。「我々女性は今、下駄どころか靴すら履いてない。裸足だ。その足は泥の中にはまり、見えない鎖で繋(つな)がれている」。そんな言葉が続いた。私は脳天を強打された気がした。目を見開かされた気がした。最も硬い「岩盤」は、目に見えにくいところにある。そう、改革を叫ぶ者たちの足下に。 |
老朽原発4基を廃止 美浜や玄海、国内44基に(2015/04/28共同通信) 中国電力島根原発1号機(島根県)は30日付で廃止になる。関電など電力4社は今後、廃炉計画の認可申請を提出し、設備を撤去して更地に戻す廃炉の作業を始める予定だ。原発を解体する過程で大量の低レベル放射性廃棄物が出るが、処分地は決まってない。 安保与党合意 平和主義を変質させる(2015/04/28京都新聞) 防衛指針と安保法制 「専守」骨抜きの危うさ(2015/04/28東京新聞) 屈辱の日:辺野古移設反対、現地に300人(毎日新聞 2015年04月28日 東京夕刊) 社説:自民の修正要求 おごりがここまで来た(毎日新聞 2015年04月22日) ことのいきさつはこうだ。今月1日の参院予算委員会で福島氏は「安倍内閣は14から18本の戦争法案を出す」と質問した。これに安倍晋三首相は「レッテルを貼って、議論を矮小(わいしょう)化していくことは断じて甘受できない」と反論、自民党の岸宏一委員長は「不適切と認められるような言辞があった」と問題視していた。・・・戦前の帝国議会は斎藤隆夫が行った「反軍演説」の速記録を削除したうえで斎藤を衆院から除名し、翼賛議会への坂を転げ落ちた。憲法が国会議員の院内の発言に免責特権を定めるのも、民主主義の根幹に関わるとの認識からだろう。自民党には、そんな意識が乏しすぎるのではないか。 このところ同党はテレビ局への聴取など放送への介入の動きも強めている。バランス感覚を欠いた今回の要求も国会での「1強状態」の勢いを借りた行動とすれば、おごりである。あしき前例を残さぬためにも参院は未定稿扱いの議事録を実際のやりとり通りに、ただちに公開しなければならない。 (声)バンドン精神で戦争防止を(2015/04/28朝日新聞)無職 上田光人(愛知県 79) アジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年記念式典が閉幕した。参加国が採択したメッセージで「世界平和の推進」に触れていたのが印象に残った。1955年に第1回バンドン会議が開かれた背景には、冷戦で世界が米国、ソ連の両陣営に分かれ、核戦争や通常戦争が引き起こされるのではないかという恐怖もあった。当時、19歳だった私は、ホスト国インドネシアの大統領だったスカルノ氏のスピーチを雑誌で読んだ。「戦争は、文明の、そして人間生活の終焉(しゅうえん)を意味する」「平和の維持ほど急を要するものはない」との言葉に共感した。だが、この60年の歴史の歩みにはがっかりさせられる。核兵器は中国、インドなどアジアにも広がった。冷戦は終わったのに、局地紛争は絶えることがない。そして、日本は「戦争しない国」から「海外で戦争できる国」へと急速に変わろうとしている。世界全体が劣化してしまったかのようだ。しかし、私は思う。アジア、アフリカが「精神的、道徳的な力」を合わせ戦争を防ぐというバンドン会議の精神は、今こそ生かされるべきだと。 (言論空間を考える)政治権力とメディア(2015/04/28朝日新聞) 自主規制中心の日本の放送制度は、諸外国に比べて非常に自由です。自民党は、放送法4条の「報道は事実をまげないですること」を持ち出しましたが、これは本来、放送局による自主規制の指針と解釈すべきです。5条には、放送局は「放送番組の編集の基準を定め、これに従って放送番組の編集をしなければならない」とある。4条を指針に自分で編集基準を作れというのが放送法の趣旨で、自民党が「真実が曲げられた疑い」と言うのは全くの筋違いです。・・・今回の問題の背景には、日本の統治機構の構造的ないびつさもあると思います。この20年間の政治改革で、首相の権力は強化されてきました。それに合わせて国会や司法も強化しなくてはいけないのに、改革がうまく進みませんでした。首相の権力だけが強くなり、むき出しのかたちで行使されやすい状況が生まれ、そのスタイルが与党にも影響しています。・・・「報道の自由」の前提は、憲法で保障された表現の自由です。その根幹にあるのは「異論を認める」ということですが、国民もメディアも、それを意識しなくなっている。特にネット上では、異論を認めて議論するのではなく、異論をつぶしあう。メディア自身までが、批判されるとすぐ訴訟を起こす。表現の自由は、ある意味で空気のようなものです。なくなって初めて恩恵に気がつく。だからこそ、国民もメディアも、折にふれて「異論を認める」ことの大切さを確認し、言い続けることが必要だと思います。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11727802.html チェルノブイリ事故から29年 1〜3号機解体を決定(2015/04/26共同通信) http://www.47news.jp/CN/201504/CN2015042601001697.html (時時刻刻)続く余震、懸命の救助 交通まひ、水も電気も停止 ネパール地震(2015/04/27朝日新聞) (社説)高齢者の虐待 根絶に知恵しぼれ(2015/04/27朝日新聞) (声)街の商店の衰退は地域を壊す(2015/04/27朝日新聞)アルバイト 吉田誠治(岩手県 45) ディスカウント店などによる酒の安売り攻勢への規制を強めるため、酒税法などの改正が検討されている。街の酒屋を守ることが地域衰退を防ぐことにつながるのならば賛成したい。酒屋をはじめ電器店、八百屋など昔ながらの商店の多くは、大切な役割を果たしてきた。町内会の活動やお祭りなど、地域を守り、盛り上げる役目を担ってきた。その商店が軒並みつぶれては、地域はますます衰退し、活力や魅力を失うだろう。住民同士の交流の機会が減り、地域の伝統や文化の継承が難しくなる。災害時の共助に支障が出るかもしれない。地域が壊れてしまわないか。ディスカウント店が、すべてなくなっていいとは思わない。地方では景気回復の実感はないし、年金も実質的に目減りする。消費者の立場で考えれば、安いほうがいいという意見は分かる。営業の自由も尊重すべきだ。しかし、規制緩和がシャッター街を生んだとすれば、もう一度、規制を強化すべきではないか。私は地域に密着した商店の価値を見直して、意識的に利用したいと思っている。 (声)福島の教訓、くみ取らぬ判断だ(2015/04/27朝日新聞)主婦 西英子(愛知県 77) 原発の新規制基準を「世界で最も厳しい基準」とする安倍晋三首相の発言に、科学的根拠があるのか疑問だった。もしも、その新基準が国民の命を守れるものでなければ、たとえ原子力規制委員会が「基準に適合している」とお墨付きを与えても、安全は確保されないことになる。鹿児島地裁は川内原発の運転差し止めを求めた住民の仮処分申し立てを却下した。新基準に不合理な点は認められないとの判断だ。だが考えてほしい。想定を超す揺れが、この10年に全国の4原発で5回観測された。さらに、川内原発は巨大噴火の危険が指摘されている。電力会社は巨大噴火の前兆が現れれば原子炉を止めるというが、火山の専門家は「どのくらいの前兆現象が起きるか誰も知らない」と指摘している。新規制基準を合理的とする鹿児島地裁の判断は納得しがたい。福島の事故から、教訓をくみ取っていないと思えてならない。 (声)沖縄のこと誤解してませんか(2015/04/27朝日新聞)無職 渡久地政弘(沖縄県 76) 沖縄の基地問題について、次のような誤解はないか。(1)沖縄は基地がなければ経済的に立ち行かない。この認識は間違いだ。県民総所得に占める基地収入は5%ほど。むしろ、基地返還後に経済が発展している。たとえば、沖縄県の調査によると那覇新都心地区の直接経済効果は、返還前の32倍。基地は経済発展の阻害要因だ。 (2)沖縄は基地があるため、政府から他の都道府県より多くのお金をもらっている。これも事実に反する。国庫支出金と地方交付税の合計額は全国17位、人口1人当たりでも全国6位(2012年度、東北の被災3県を除く)だ。突出して高いわけではない。私は、沖縄の全基地の撤去を求めてはいない。米軍基地が国民全体の安全を保障しているのなら、全国で平等に引き受けるべきだと主張しているのだ。せめて普天間飛行場だけでも本土に移せないか。基地負担は73・8%から72・3%に微減するだけだが、この問題を国民全体で考え、「沖縄を基地の島にはしない」という希望を沖縄の若者たちに与えてほしい。 ネパール地震死者3千人超 犠牲者8千人の恐れ(2015/04/27東京新聞) 「ノーモア」NYに響く 核廃絶訴え被爆者行進(2015/04/27東京新聞) 社説:「大阪都構想」告示 投票日まで徹底議論を(毎日新聞 2015年04月27日) ことば:特別管理秘密と特定秘密(毎日新聞 2015年04月27日 東京朝刊) ◇特別管理秘密と特定秘密。 特別管理秘密は、省庁ごとに管理されていた秘密の基準の統一を目的として、2009年4月に施行された制度。省庁が保有する「国の安全、外交上の秘密その他の国の重大な利益に関する事項」を指定し、法律に基づかずに運用されてきた。昨年12月の特定秘密保護法の施行と同時に廃止され、多くは特定秘密として引き継がれた。特定秘密は、外交、防衛、特定有害活動(スパイなど)の防止、テロ防止の4分野に関して「漏えいが国の安全保障に著しい支障を与える恐れがある」情報が指定される。定義は似ているが、特別管理秘密の方がやや範囲は広いとみられる。 時代の風:日本で広がる格差=元世界銀行副総裁・西水美恵子(毎日新聞 2015年04月26日 東京朝刊) 貧困の世代連鎖を断ち切る術(すべ)であるはずの教育が、往々にしてその役割を果たさなくなっているのは、途上国に限らない。特に、先進国の中で最悪の貧困率を抱える米国に、この傾向が目立つ。・・・ 昨年公表の「国民生活基礎調査」によると、子供の貧困率が過去最悪となった。わが国の相対的貧困層(手取りで月収約10万円未満)の世帯に、17歳以下の子供の6人に1人(16・3%)が暮らしているのだ。 最近の研究では、日本も米国と同様、子供の学力が社会経済的な家庭状況に比例する傾向にあると、指摘されている。このままでは、「6人に1人」の子供が天性の能力を伸ばし、自分の可能性を思う存分発揮する未来を築く見込みは、他の5人より低くなろう。 |