birth point
<POINT NEWS76>2015/01/09・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

記憶のために/LIST

sankaku76sankaku
2015/01/09sankaku01/17

日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。


 

復興住宅「孤独死」千人超す 阪神大震災17日で20年(2015/01/16東京新聞)
 阪神大震災の被災者が暮らす兵庫県内の災害復興公営住宅などで、誰にもみとられずに亡くなる「孤独死」がこの20年間で千人を超えていたことが16日、共同通信のまとめで分かった。入居者の高齢化率も県の調査開始以来、初めて5割を超えた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015011601001802.html

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新・戦争文学 戦後70年の“臨場感”(2015/01/16東京新聞)

戦争を知らない世代が二十一世紀初頭に突然出現させてしまった戦争文学−。芥川賞を逃した「指の骨」を、このように評した人がいる。戦後七十年。時代は何を語らせようというのだろうか。芥川賞は小野正嗣さんの「九年前の祈り」が四度目の挑戦で受賞した。一方で話題になったのが高橋弘希さんの「指の骨」だった。高橋さんは三十五歳のミュージシャン。戦場、ましてや太平洋戦争そのものを体感できる由もない。だとすれば、その圧倒的な現実感は何なのか。・・・「子供の頃、毎年夏になると放映される戦争の番組を観(み)ていて、なぜかそれほど遠い出来事とは思えませんでした」(「新潮」十一月号)戦後七十年。この国は“戦争のできる普通の国”への後戻りを始めているようだ。大戦の記憶の風化、戦争や戦場、命に対する現実感の喪失が叫ばれる中、戦争を知らない世代の想像力が、新たな文学に昇華した。その意味をよく考えてみたい。戦争、戦史を知れば知るほど、不戦の思いは自然、強まるのではないか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015011602000140.html

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介護報酬下げ 現場が崩壊しかねない(2015/01/16東京新聞)

介護保険から個々のサービスに対して事業者に支払われる介護報酬が、四月から全体で2・27%引き下げられる。人手不足がより深刻になり、介護の現場が崩壊しかねない。介護サービスの公定価格である介護報酬は三年に一度、見直されている。二〇〇〇年度に制度がスタートして以来、五回目の改定となる今回、過去最大規模の下げ幅となった。制度開始時よりも報酬は実質2・1%下がっている。三年前と比べ消費者物価は4%超上昇していることを考えても、引き下げは乱暴だ。・・・ 介護職員の人手不足は深刻化している。最大の要因は賃金の低さだ。常勤のホームヘルパー、施設職員の平均月収は全産業平均よりも約十万円低い。人手が足りないため過酷な勤務状況にならざるを得ず、離職率も高い。昨年十一月時点で介護関係職種の有効求人倍率は二・五一倍と、全職業の一・〇四倍を大きく上回っている。・・・ 政府は二五年度には、今より介護職員を百万人増員する必要があるとする。だが、このままでは職員が集まらずサービスの質が低下したり、サービスが必要でも利用できない「介護難民」が増えるのは必至だ。社会保障を充実させるための消費税8%への引き上げだったはずだ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015011602000141.html

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客の命を救ったマリ人店員に仏国籍 パリ立てこもり事件(2015/01/16CNN)
(CNN) フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」襲撃に続きパリ東部のユダヤ系食料品店で起きた立てこもり事件をめぐって、マリ人の青年が命がけで多くの買い物客の命を救ったとして賞賛を集めている。・・・現地の報道によれば、クリバリ容疑者は、階下にいる全員に上ってくるよう求め、さもなくば下にいる全員を殺すと述べていたという。バティリさんは客らに「私が出ていく。エレベーターに乗って上に行く」と伝え、貨物用エレベーターで上の階に上がった。だがクリバリ容疑者のところには行かず、外に走って出た。そこで警察に身柄を確保され、冷凍庫の場所や中にいる人々について詳しく説明したという。「(人質たちが)出てきたとき、みんな私を見て喜んだ」とバティリさんはBFMTVに語った。
http://www.cnn.co.jp/world/35059106.html

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阪神大震災20年  あの日を胸に刻み続けよう(2015/01/16京都新聞)
「20歳より下の子は、まったく知らないっていうことですからねぇ。あの日の体験と、そこから歩んだ道のりを何とか若い人たちに伝えていかないと」神戸市長田区のJR新長田駅前から伸びる大正筋商店街で、茶販売業を営む伊東正和さん(66)が柔和な顔を引き締めて話す。・・・ マグニチュード7・3の揺れは6434人の命を奪い、約25万棟の住まいを全半壊させて30万人余りが避難した。戦後、半世紀の節目を迎えた日本で、成長と便利さを追い求めた象徴のような大都市・神戸を襲った壊滅的な打撃。兵庫県内各地をはじめ、大阪、京都、滋賀などにも被害は及んだ。・・・以後、地震や豪雨などの災害が起きるたび、NPOなどがボランティアのまとめ役となり、現地で活動する姿が定着した。間もなく丸4年となる東日本大震災でも大きな力になった。今も23万人余りが避難生活を続け、8万人余りが仮設住宅に暮らす現場で、寄り添い続けている。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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社説:表現すること 他者を尊重する心も(毎日新聞 2015年01月16日)
フランスの週刊紙「シャルリーエブド」への襲撃事件をきっかけに、表現の自由か宗教への冒とくか、という議論が起きている。だが、この二つは果たして、相いれぬものだろうか。表現の自由を守りつつ、宗教の違いなど価値観を異にする者が共存できる社会のありようを模索することこそ、必要なはずだ。・・・私たちも、言論や表現の自由は民主主義の根幹をなす大事な理念であって、最大限尊重されなければならないと考える。言論への反発や抗議は、暴力という手段で行うべきではない。ましてや、他者を殺す権利は誰にもない。今回の事件で非難されるのは、暴力で表現を圧殺しようとした過激思想の方である。・・・日本でも、特定の民族差別をあおり、排斥するヘイトスピーチ(憎悪表現)の問題がある。他者への配慮を欠き、侮辱・中傷にあたる言動を繰り返すことは、表現の自由の名に値しない。表現には、節度や良識の裏付け、行使する側の責任も伴うことを、改めて自覚したい。
http://mainichi.jp/opinion/news/20150116k0000m070187000c.html

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戦争の言及、昭和天皇踏み込む 外務省は事前対策「簡単に」 外交文書公開(2015/01/16朝日新聞)
 1975年の昭和天皇の訪米にあたり、外務省は当初、戦争責任について「お言葉で簡単に触れる程度」にとどめようとしていたことが、15日公開された外交文書で明らかになった。実際は「深く悲しみとする、あの不幸な戦争」と踏み込んだ発言になり、米国人の心を動かして、戦争責任の追及を避けることにつながった。・・・昭和天皇は同年9月30日〜10月14日に訪米。10月2日の米ホワイトハウスでの晩餐(ばんさん)会で、「私が深く悲しみとする、あの不幸な戦争の直後、貴国が、我が国の再建のために、温かい好意と援助の手を……」と述べた。「さらり」というレベルを超えた発言だったが、感情のこもった言葉が米国人を感動させたという。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11553142.html

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(世界発2015)極東のウクライナ系 19世紀から移住、ロシア全土に2千万人(2015/01/16朝日新聞)
兄弟国と呼ばれながら、いまは激しく対立するウクライナとロシア。だが、ロシアは2千万人とも言われるウクライナ系住民を抱えている。歴史的に多くの移民を受け入れてきたロシア極東の沿海地方では、住人の3分の2がウクライナ人の血を引くと言われ、「ウクライナとは離れられない」という思いが根強くある。一方、ウクライナにとって大国の「支配」からの脱却は長年の悲願。両者の思いは離れるばかりだ。・・・ウクライナからロシアへの移民は19世紀、欧州ロシア南部のボルガ川沿いから始まり、次第に東に移っていった。移民の総数は不明だが、ロシアの人口約1億4千万人のうち2千万人程度がウクライナ系だという見方もある。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11553120.html

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(声)「大丈夫です」で本当に大丈夫?(2015/01/16朝日新聞)主婦 岡村孝子(神奈川県 85)

11日の声欄に載った「大丈夫です」という言い方、私も若い人からよく聞きます。私は時々、市民運動で街頭に立ちます。「原発についてどう思いますか」「戦争と平和の問題を一緒に考えましょう」と語りかけつつ、問題提起のチラシを配りますが、にこやかに「大丈夫です」と言う若い人が増えているのです。「大丈夫って言うけど、何が大丈夫なの?」と問い返したくなりますが、どうやら「結構です」「ノーサンキュー」という意味のようです。「我々はちゃんと考えているから余計な呼びかけはいらない」のか。「そんなこと考えたって仕方がないから大丈夫、大丈夫」と、やわらかく相手を傷つけずに断ろうというのか。こちらは「本当に大丈夫?」と、追いかけてでも話し合いたいと思うのですが。言葉はものの名前だけでなく、一人ひとりの思考や感情を互いに伝え合うものです。思考を伴わない言葉だけが通り過ぎていく社会では、上滑りした言葉にころりとだまされるのではないか、皆が同じ方向に向かって行ってしまうのではないか、私はそう心配しています。

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新年度予算案  危うい経済、財政の両立(2015/01/15京都新聞)
政府は2015年度予算案を閣議決定した。一般会計総額96兆3千億円は過去最大だ。安倍晋三首相は「経済再生と財政健全化の両立、この道しかない」と訴え、アベノミクスによる経済成長で税収を伸ばし、財政再建につなげる道筋を描く。だが、手放しでは評価できない。経済対策に伴う出費や歳出削減の遅れで予算規模は高止まりし、当てが外れれば、経済、財政共に行き詰まる危うさをはらんでいるからだ。・・・膨張に歯止めをかける社会保障改革や、財源確保のための消費税増税といった重い課題に真摯(しんし)に向き合わねばなるまい。そんな中、防衛関係費は3年連続で増額され、沿岸監視強化など5兆円に迫る。安全保障を重視する安倍政権の意向を反映した拡充姿勢が際立っており、防衛費拡大の是非をめぐる活発な国会論戦を期待したい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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秘密法の運用  懸念は深まるばかりだ(2015/01/15京都新聞)
特定秘密保護法の施行から1カ月が過ぎた。政府は昨年末時点で10行政機関が計382件の特定秘密を指定したと発表したが、カウントの仕方などを含め、指定の不透明感は増す一方だ。10機関で最多は防衛省の247件で、うち85件が暗号に関する情報。次いで内閣官房の49件で、暗号や情報収集能力に関する情報が大半を占めたという。だが特定秘密は文書や写真を1点ずつ指定せず、「情報収集衛星関係」などとグループ別に指定されており、実際の点数は不明だ。・・・政府は監視のための複数の機関やポストを設けたが、いずれも身内の組織だ。それだけに国会議員が監視役を果たす審査会の役割は大きい。ただ、政府から法律の運用状況の報告を受け、秘密指定が不適切と判断した場合は指定解除を勧告できるが、法的拘束力はない。チェック機能を高めるには権限をもっと強める必要がある。行政側の指定作業を、適正評価を経ていない公務員が担っているのも問題だ。経過措置として法が認めているためだが、法の目的である情報漏えい防止との整合性が問われるだけでなく、資格が曖昧な官僚による恣意(しい)的な指定への懸念も拭えない。国家の情報統制を強めかねない危険な法律である。準備も整わないまま指定を進め、監視機能も担保できないようでは、国民の不信は強まるばかりだ。情報は国民のものだという原則に立ち、運用を含めた根本的な見直しが要る。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20150115_3.html

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15年度予算案 見えない「負担」も語れ(2015/01/15東京新聞)
政府が決めた二〇一五年度予算案は税収増から借金依存度が改善したとはいえ、依然として借金頼みだ。結局、巨額債務の処理も「禁じ手」を使うのか。この予算案をひとことで言えば、収入が増えても、増えた分は相変わらずの浪費癖で使ってしまい、借金返済に回すのは最小限−といったところだろう。・・・防衛費は安全保障体制の強化で過去最大の五兆円に膨張し、公共事業費も消化不良気味なのに高止まりさせた。毎年一兆円ずつ増え続ける社会保障費は生活保護費の一部や介護報酬は引き下げるのに、富裕層への給付削減などの切り込みは甚だ不十分なのである。・・・日本の債務残高は、例えれば河原で積み上げる小石の山のようなものだ。何かのはずみで、いつ崩れてもおかしくない。それでも政府が小石を積み上げ続けられるのは、アベノミクスの異次元緩和で金利を低く抑え込んでいるためだ。だが、この人為的な超低金利は預金者や金利生活者、投資家の金利収入を犠牲にしていることに等しい。・・・ 見えない負担を「可視化」すると、アベノミクスの持つ危うさや、それにもたれかかる財政の脆弱(ぜいじゃく)さが浮かび上がるのである。世界一の借金大国が大盤振る舞いの予算を組み続けるのは、やはりおかしいのである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015011502000146.html

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漫画「はだしのゲン」 「学校に置くべき」9割 武蔵大教授大学生調査 「想像力を養う」(2015/01/15ヒロシマ平和メディアセンター)
平和教材としても使われている故中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」について、大学生の9割が「学校図書館に置くべきだ」と考えていることが、武蔵大(東京都)の永田浩三教授(テレビジャーナリズム論)のアンケートで分かった。2013年に松江市教委が市内の小中学校の学校図書館で「ゲン」の閲覧制限をした問題を受け、同大と明治大の1、2年生計451人から14年11月に回答を得た。(石川昌義) ・・・永田教授は昨年、「ゲン」を教材に講義をした。学生が「ゲン」を再読したり、初めて「ゲン」に触れたりした結果、「学校図書館に置くべきだ」と答えたのは403人(89・4%)に上った。理由として「戦争を市民の側から描写した数少ない資料」「あらゆる立場から戦争を考えるべきだから」「目を背けたくなるような現実があると知ることが、想像力を養う」との記述があった。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=39860

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イスラエル紙、パリ行進写真から女性首脳の姿を削除(2015/01/15CNN)
(CNN) フランス・パリで11日に各国首脳が参加して行われた連続テロへの抗議行進に関する報道で、イスラエルのユダヤ教超正統派系の新聞「HaMevaser」がドイツのメルケル首相など女性政治家の姿を削除した写真を掲載していたことが分かった。
同紙は写真をデジタル処理して第1面に掲載。メルケル首相のほか、欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表やパリのイダルゴ市長の姿も削除していた。超正統派では女性の画像を他人に見せることは慎みに欠けるとして避けられる傾向がある。イスラエル紙ハーレツによれば、超正統派の政党では女性の出馬も認められていないという。・・・だが今回の写真の修正に関してはやりすぎだとの声も上がっている。ハーレツは「超正統派のコミュニティの外で女性が世界の舞台に立ち、物事を動かしているという事実を否定する」のに等しい行為だと指摘、「恥ずかしいこと」だと伝えている。
http://www.cnn.co.jp/world/35059029.html

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新年度96.3兆円予算案、決定 社会保障増え歳出最大/税収4.5兆円増、借金なお(2015/01/15朝日新聞)
政府が14日閣議決定した2015年度の当初予算案は、年金や医療に使う予算や防衛予算などが増え、総額は96兆3420億円と過去最大になった。企業の業績改善で税収が増える分、新たな借金となる新規国債の発行額は14年度当初より4・4兆円減るが、依然として予算の4割近くを借金に頼る。国の借金は増え続ける見通しだ。

公共事業・防衛費、3年連続増

税収は14年度より4・5兆円増の54・5兆円を見込み、新規国債の発行額は当初予算で6年ぶりに40兆円を下回る。借金に頼る割合は14年度の43%から38%に下がる。ただ、借金総額は増え続け、15年度末の国と地方の長期債務残高は1035兆円と、前年度末より26兆円増えると見込む。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11551231.html

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風刺画再び、仏紙発売 売り切れ続出、500万部に増刷へ 「侮辱」イスラム反発(2015/01/15朝日新聞)
イスラム過激派とみられる容疑者の襲撃を受け、記者ら12人が殺害された仏週刊新聞「シャルリー・エブド」が14日、事件後初の特別号を発売した。「表現の自由」の象徴として市民はこぞって買い求めたが、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画には反発もある。連続テロが始まって1週間。新たなテロのおそれも指摘されるなか、フランス国内は緊張が続いている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11551233.html

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(ひと)宇田学さん 阪神大震災を演劇で伝え続ける脚本家(2015/01/15朝日新聞)
 阪神大震災のときに救えなかった命を思い、いまも自分を責め続ける消防士たちがいる。神戸で旗揚げした劇団で、2004年から上演している自作劇「オレンジ」で、彼らの姿を伝えてきた。震災が起きたときは岡山県倉敷市の高校2年生だった。友人とよく買い物に行く都会が神戸だった。その年の正月も訪ねたばかり。「何かしないと」。数日後、1人で神戸に入った。だができたのは紙コップのコーヒー配りくらい。オレンジ色の服を着た消防士が倒壊した家屋の前で遺体に手を合わせる姿が、目に焼きついた。俳優修業を経て00年に劇団「ピープルパープル」をつくり、震災を伝えることを決意した。「オレンジ」の脚本を書くため、神戸の消防士ら100人以上に話を聞いた。語れずに席を立つ人もいた。「わしらは負けや」と吐露した消防士のことが忘れられない。「泣きながら話してくれた話を細部まで伝えることに意味がある」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11551170.html

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(社説)新年度予算案 弱者へしわ寄せなのか(2015/01/15朝日新聞)
 社会保障の予算は今や国の一般会計の3分の1近くを占め、さらに膨らみ続けている。膨大な借金を抱える国の財政を立て直すには、その問題にどう対処するかがかぎとなる。もらえる年金やサービスは抑えられる一方、消費税などによる負担は増える。国民にとって痛みの分配は避けられない。・・・ 「負担なくして給付なし」を貫き、一体改革を堅持した。財務省などはそう説明する。しかし、経済的な弱者を狙い撃ちする対応が、国全体にとってもプラスになるとは思えない。デフレ脱却と経済活性化のためには、一部の豊かな人だけでなく、幅広い国民の消費を底上げする必要がある。低所得者を支えることも重要で、格差の拡大を防ぐことにもつながる。・・・ この予算案にも首をかしげる項目が多くある。例えば、整備新幹線である。与党や自治体の要望で北海道など3路線の開業時期の前倒しを決めたが、国と地方が投じる公費が膨らむ危険をはらんでいる。分野ごとの縦割りにしばられ、応援団がいる項目は認められる一方、声なき声は顧みられない。そんな予算編成を、いつまで続けるつもりなのか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11551099.html

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(声)表現の自由、日本の現実はどうか(2015/01/15朝日新聞)団体嘱託 各務二男(岐阜県 64)

米国では、映画制作会社へのハッカー攻撃。フランスやドイツでは風刺画を掲載した新聞社への暴力。こうした攻撃に対して世界中で「表現の自由を守れ」の声が高まっています。そして映画は、内容の良否は別に「テロに屈した」などの批判で一転、米国内で公開されました。パリでは、テロに抗議して120万人超が行進したそうです。それは民主主義の根幹に言論・表現の自由を見据え、それへの暴力は許さないという人々の良識があるからでしょう。ただ国内に目をやると、その認識は揺らいでしまいます。例えば、慰安婦問題の記事を書いた元記者やその家族に対しての嫌がらせや生命に関わる脅迫。さらにはそれが元記者の勤務する大学へまでエスカレートしている現実。それは、他国の言論・表現の自由への迫害には敏感なこの日本でのこととはとても信じ難いものです。またそれに対する抗議の声があまりに小さいのも不思議です。本来、言論・表現の自由については、自国についても不断の検証が必要なはずです。今足元にある言論・表現の自由を守る、大きなうねりの年になることを願うばかりです。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11551101.html

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吾妻山で火山性地震急増(2015/01/15朝日新聞)
吾妻山(福島県、山形県)で14日、火山性地震が急増した。気象庁は、小規模な噴火に警戒するよう呼びかけている。気象庁によると、吾妻山では14日午前0時〜午後3時に158回の火山性地震を観測した。11日に39回、12日に59回、13日には19回の火山性地震を観測していた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11551215.html

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故四国さんが描いた広島 市民有志が小品展(2015/01/14ヒロシマ平和メディアセンター)
峠三吉「原爆詩集」の表紙を手掛けるなど、被爆地から反戦平和の思いを発信し続けた画家四国五郎さん(昨年3月に89歳で死去)。遺志を継ごうと市民有志が企画した小品展「わが街ひろしま」が12日、広島市中区の市まちづくり市民交流プラザで始まった。4月に開く追悼・回顧展のプレ展示。23日まで。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=39839

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『書評』 「ベン・シャーンを追いかけて」 描き続けた 核の残虐性 被爆2世の永田・武蔵大教授 出版 (2015/01/14ヒロシマ平和メディアセンター)
米国の社会派画家、ベン・シャーン(1898〜1969年)の軌跡をたどる本「ベン・シャーンを追いかけて」を、被爆2世の永田浩三武蔵大教授(60)=東京都杉並区=が出版した。広島市内の被爆建物が絵のモチーフだったとして「終戦直後から核兵器の非人道性に気づき、核実験を批判する作品につながった」と考察している。(坂田茂)
永田さんは元NHKプロデューサー。第五福竜丸事件や太平洋戦争に関する番組を制作した。核実験を批判するシャーンの作品に興味を持ち、2013年4月から約1年かけ取材した。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=39816

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医療保険改革  負担能力に目くばりを(2015/01/14京都新聞)
政府は、高齢化に伴い増え続ける医療費への対応を掲げた医療保険制度改革の骨子を決定した。赤字体質の国民健康保険を都道府県に移管し、高齢者、現役世代の双方に負担増を求めるのが柱で、政府は通常国会に関連法案を提出する方針だ。日本は団塊の世代が65歳を超え、今後さらなる高齢化と支える現役世代の減少が進む。持続可能な医療保険制度にするには国民それぞれの負担の在り方を十分に説明、議論し、理解を求めるとともに、医療費抑制の取り組み強化が欠かせない。日本の医療費は毎年1兆円ずつ増え、2013年度は概算で39兆円を超えた。高齢化に加え、医療の高度化が要因となっている。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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仏連続テロ:「表現の自由、制限ない」風刺画家が会見(毎日新聞 2015年01月14日)
仏週刊紙「シャルリーエブド」襲撃事件で、14日発行の特別号の表紙となるイスラム教預言者ムハンマド(マホメット)の風刺画を描いた風刺画家のルス氏らが13日、パリ市内で記者会見した。ルス氏は、一部のイスラム教徒などが風刺画掲載続行に懸念を示している状況について、「表現の自由は、条件や制限がついたものではない」と述べ、風刺やユーモアへの理解を求めた。またルス氏は襲撃現場となった同紙編集室に遅れて到着した時に目撃した惨状についても語った。【パリ篠田航一、宮川裕章】

14日の同紙表紙は、涙を流すムハンマドが、同紙を支持する「私はシャルリー」と書かれたプラカードを掲げる絵で、「すべては許される」との見出しを付けた。ルス氏は会見で「私たちはようやくこの表紙を見つけた。これが私たちの表紙だ」と語り、批判や反発を承知の上で、議論の末に出した結論だったことをにじませた。ムハンマドについては「また描いたことは申し訳ないが、私たちの描いたムハンマドは涙を流す一人の人物だ」と説明した。
http://mainichi.jp/select/news/20150114k0000e030168000c.html

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社説:「大阪都」住民投票 筋が通らぬ承認手続き(毎日新聞 2015年01月14日)
頓挫していた都構想が息を吹き返したのは、「反維新」で野党と連携してきた公明党が住民投票の容認に転じたためだ。維新は知事、市長、両議会議員でつくる法定協と両議会のいずれでも過半数に満たないが、公明党と組むことで優位に立った。だが、なぜ設計案の決定をこんなに急ぐ必要があるのか。協定書は維新単独で作られ、昨年10月に両議会で公明党も反対して否決された内容とほぼ同じだ。大阪の将来がかかる重要な構想なのに、十分な論議をしないまま設計案を決めてしまい、そのまま住民投票に臨むという手続きでは筋が通らない。4月には統一地方選が予定され、府議と大阪市議も改選される。有権者の意思が示される新たな議員構成でしっかり設計案を練り直すべきではないか。
http://mainichi.jp/opinion/news/20150114k0000m070109000c.html

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くらしの明日:私の社会保障論 日英の戦後70年=宮武剛(毎日新聞 2015年01月14日 東京朝刊)
「福祉国家」への事始め−−目白大大学院客員教授・宮武剛<お前のことばは大言(たいげん)にすぎるというであろう。そうだ。それは私も知っている。実のところ、私は一応かくいうことによって、読者諸君の好奇心をそそりたいのである。そして諸君の批判を挑発したいのである>宛先は当時の吉田茂首相だが野党や労組の抗議文ではない。1950年、首相の諮問機関「社会保障制度審議会」が発した初勧告の序説である。

<問題は、いかにして彼らに最低の生活を与えるかである。いわゆる人権の尊重も、いわゆるデモクラシーも、この前提がなくては紙の上の空語(そらごと)でしかない>新憲法はすでに公布され「国民主権」「戦争放棄」「基本的人権」を高らかに宣言していた。しかし、広島、長崎での被爆を含め300万人以上の犠牲者、1000万人以上の罹災(りさい)者を数えた第二次世界大戦の後遺症は途方もなく重かった。物価は高騰し、配給制の米は滞り、法外に高いヤミ米が横行した。配給米のみで耐えた高校教員や裁判官が栄養失調で死亡する悲劇さえあった。

<国によっては、ゆりかごより墓場まで、すべての生活部面が、この(社会保障)制度によって保障されている(中略)貧と病とは是非とも克服されねばならぬが、国民は明らかにその対策をもち得るのである>同審議会の会長は戦前からの言論弾圧を耐え抜いたマルクス経済学者で当時の法政大学総長、大内兵衛(ひょうえ)だった。深い危機感と烈々(れつれつ)たる気概を込め、宰相・吉田茂を挑発したのだ。

勧告本文は、社会保障の全体像と社会保険、生活保護、公衆衛生・医療等の制度別にあるべき姿を初めて描いた。そのモデルは、大戦中の42年、若き日はスラム街で貧民救済に取り組んだ経済学者ウィリアム・ベバリッジが提案した英国の福祉国家構想である。通称「ベバリッジ報告」は、人類を脅かす「五つの巨悪」(貧困・病気・失業・無知・不潔)に打ち勝つため「公助」(生活保護)や「共助」(社会保険)を整え、教育、都市計画の拡充を体系的に打ち出した。ドイツ軍の攻勢にあえぐ最中に一筋の光を与えた報告書は熱狂的な支持を得て、小説「風と共に去りぬ」に匹敵する売れ行きをみせた。しかし、長年にわたりベバリッジを引き立てた当時の首相ウィンストン・チャーチルも社会主義的な政策に反発し、その提案が実るのは労働党政権に代わる40年代半ば以降になる。敗戦国と戦勝国との落差を超えて、この社会保障の「事始め」が教えてくれるのは、民主主義こそ、その生みの親で、平和と豊かな社会が育ての親であることだ。
http://mainichi.jp/shimen/news/20150114ddm004070019000c.html

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(時時刻刻)反テロ、熱気と現実 フランス、首脳ら370万人行進 「パリ解放」以来の規模(2015/01/13朝日新聞)
 連続テロに抗議するフランス全土での大行進の参加者は、約370万人にのぼった。「第2次大戦以来」の規模にふくれあがったのは、テロに屈せず、表現の自由や多様な社会を守ろうという思いをみなが共有したためだ。ただ、最近の欧州には排他的な右翼政党が支持を伸ばしている現実もある。過激派に自ら傾倒する若者がばらばらに存在する現状は、各国の対策も難しくしている。第2次世界大戦でのパリ解放(1944年)以来の規模とされる大行進は、「歴史的な瞬間」(バルス仏首相)だった。12日付の仏紙は「自由の大行進」(パリジャン紙)との見出しを掲げた。・・・ 行進には欧州や中東アフリカなど約50の国・地域、国際機関の首脳らも加わった。オランド仏大統領と腕を組んで歩いたメルケル独首相は「世界中が(フランスを)支えている」と評した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11547856.html

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(報われぬ国 負担増の先に)介護職不足 特養急増、薄い人手(2015/01/13朝日新聞)
4階建ての特別養護老人ホーム(特養)は、真新しいホテルのような外観がひときわ目立つ。昨年、東京23区内にオープンしたばかりだ。ところが、個室100室のうち40室がいまも使われていない。空き部屋のベッドにはマットが包装されたまま置かれていた。・・・東京23区は高齢化で特養の入居を望む人が増えているため、特養の新設ラッシュが起きている。昨年1年間で17施設がオープンし、介護保険制度ができた翌年の2001年の14施設を上回って過去最多になった。最も新設が多かった足立区は5施設がオープンした。足立区介護保険課は「特養の建設は2年はかかる。介護職不足はこの1年余りで深刻になったので想定外だった」と説明する。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11547816.html

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第1原発労働、作業員の約半数「不安」 東電がアンケート(2015/01/13福島民友)
東京電力福島第1原発で働く作業員(東電社員を除く)のうち、半数近くが同原発での作業に不安を感じていると考えていることが、東電が実施したアンケートで分かった。汚染水対策の本格化に伴い作業員数は増加傾向にあるが、作業員は依然、被ばくによる健康への影響に不安を感じている実態が浮き彫りになった。アンケートは昨年8〜9月の約1カ月間、作業員4587人(6567部配布、回収率69.8%)から無記名で回収した。アンケート結果によると、福島第1原発で働くことに「不安を感じている」と回答した作業員は2003人で43.7%。不安を感じる理由について「被ばくによる健康不安への影響」が1385人の69.1%と半数以上を占めた。また「家族は(福島第1原発で働くことに)不安を感じているか」との質問に「不安に思われている」が2526人で55.1%。被ばくによる健康への影響とする理由が2219人で87.8%と最も高かった。
http://www.minyu-net.com/news/news/0113/news5.html

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福島原発事故、再び刑事告発 東電関係者ら9人(2015/01/13共同通信)
東京電力福島第1原発事故で、福島原発告訴団は13日、大津波を予測していたのに必要な対策を怠ったとして、業務上過失致死傷容疑で、森山善範元原子力安全・保安院原子力災害対策監や、東電の津波対策担当者ら9人についての告訴・告発状を東京地検に提出した。同容疑での刑事告発は2012年に続き2度目。告訴団は、森山氏らが福島第1原発で重大事故が発生するのを防ぐ注意義務を怠り、東日本大震災に伴う津波で放射性物質を排出させ、多数の住民を被ばくさせたり、周辺病院から避難した患者を死亡させたりした、と主張している。
http://www.47news.jp/CN/201501/CN2015011301001708.html

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社説:佐賀知事選 安易な中央主導の失敗(毎日新聞 2015年01月13日)
政権にとって、手痛い失点だろう。新人対決で保守分裂の戦いとなった佐賀県知事選は地元農協らが推す元総務官僚の山口祥義(よしのり)氏(49)が、自民、公明両党の推薦する同県武雄市の前市長、樋渡(ひわたし)啓祐氏(45)を大差で破る波乱となった。自民党はトップダウン型の改革派を知事に据えることで農協などの岩盤規制改革につなげようとしただけに、地元の反発を招いて敗北した影響は小さくあるまい。成長戦略の柱となる規制改革を頓挫させないためにも、安易な中央主導への警告と受けとめるべきだ。
http://mainichi.jp/opinion/news/20150113k0000m070112000c.html

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憂楽帳:記憶の継承(毎日新聞 2015年01月13日 大阪夕刊)

阪神大震災から17日で20年になる。150万都市神戸などを襲った都市直下型地震は、多くの家屋を倒壊させ、6400人以上の命を奪った。被害が大きかったJR神戸線や阪神沿線では、瓦屋根の家は姿を消しスレート屋根の軽量鉄骨住宅にとってかわった。住宅の耐震性強化の現状はどうなっているのか。都市直下型地震が懸念されている大阪や東京の担当者に聞いてみた。大阪市の住宅の耐震化率(推計)は、最新の2011年度のデータで80%。07年度が76%だから、毎年1%程度向上している。ただ、市が補助する耐震診断や耐震化工事の実績は低調という。その要因はいくつかあるものの、担当者は「大阪では地震が少ないせいか、記憶の風化を感じる」と嘆いた。東京都の住宅耐震化率は12年度で81・2%。担当者は「耐震化への関心は高い」と話していた。災禍を繰り返さないため、しっかりと記憶を継承していきたい。【湯谷茂樹】
http://mainichi.jp/opinion/news/20150113ddf041070028000c.html

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時代の風:地域の国際化=元世界銀行副総裁・西水美恵子(毎日新聞 2015年01月11日 東京朝刊)
世界銀行を辞め、帰国するつど全国各地に出向くようになって、はや10年がたった。振り返ってみると、1都1道2府43県のほとんどを訪れたことになる。三陸沿岸の被災地など通い続ける所もあれば、長逗留(とうりゅう)して草の根を歩き回った土地もある。大津波の被害はもとより、シャッター街や限界集落などをそのつど目の当たりにして、低迷する経済社会の生々しい現実に胸を痛め続けてきた。・・・日本の田舎は、異邦人をとりこにする魅力をもつ。「なあんにもない田舎」の資源は、静寂な空間と、自然を守りつつ活用する人里の景観。そして地域に根ざした人の絆と結いだ。この資源を持続的な発展に生かす戦略はHigh Value Low Volume(高価値・少客数)観光戦略。小規模な高級リゾート地がその一例で、客数を抑え、地域の資源を守り、高い付加価値を生む。ブータンが「国民総幸福」の哲学に適合するゆえ採用して、「ヒマラヤの秘境」観光立国を成功させた戦略でもある。・・・「日本の秘境百選」に並ぶ国東半島。世界遺産も不可能ではない。が、「遺産」はモノだけではない。それを育んだ地域の自然と文化を守り、住民全体の生活を豊かにする包括的な高価値・少客数観光戦略が要る。それなしには「遺産」の価値が減少し、地域の持続的な発展につながらない。「ヒマラヤの秘境」国家ビジョン、「ブータン2020年」が、高々とうたう。「幸福を可能にする自然環境、精神的な文明、文化伝統、歴史遺産などを破壊し、その上家族や、友人、地域社会の絆までをも犠牲にするような経済成長は、人間が住む国の成長ではない」。秘境国東かくあれと祈る。=毎週日曜日に掲載
http://mainichi.jp/shimen/news/20150111ddm002070091000c.html

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反テロ、200万人行進 欧州首脳ら参加 フランス(2015/01/12朝日新聞)
 連続テロ事件が起きたフランスの各地で11日、テロに屈しない決意を示す大規模な行進があった。仏メディアによると計200万人超が参加したという。イスラム過激主義を背景に、表現の自由を踏みにじり、17人の命を奪った現実に抗議の意思を表明した。オランド仏大統領ら欧州の首脳に加え、イスラエル、パレスチナのトップも顔をそろえた。ただ、ドイツでは11日も新聞社への放火があった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11546679.html

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(ニュースの扉)佐伯一麦さんと歩く神戸・長田区 「復興」が持ち去った下町の根っこ(2015/01/12朝日新聞)
阪神大震災が起きてから、20回目の1月17日を迎える。神戸の繁華街に震災の痕は見あたらなくなった。「復興」によって失われたものはないのか。東日本大震災からも間もなく5年目。被災地、仙台に住む作家の佐伯一麦(かずみ)さん(55)と、神戸市長田区を訪ねた。神戸市中心街から電車で約10分。JR新長田駅を出ると、店と店がデッキで結ばれた商店街が現れた。高層マンションも並ぶ。佐伯さんは「都会の郊外には、どこにでもあるような街並みだよね」と街を見上げた。20年前、辺りは多くが木造の戦前から続く商店街だった。だが震災直後に起きた火災に包まれ、大半の店は焼け落ちた。・・・商店街はシャッターが下りた店が目立つ。「ご愛顧ありがとうございました」と店頭に掲げる衣料品店もある。うどん屋の男性がぼやいた。「前は年寄りが住みやすかったん。でもマンションになって人が減った。昔は店がすし詰めの路地に、人が行き来しとったのに。再開発は失敗だったんやろ。下町の根っこごと持ってかれてしもうた」

佐伯さんは「慣れない高層マンション暮らしは、年寄りにはきつい。ここで生きてきた人の再建を妨げるよね」と漏らす。・・・ 歳月は、良いものでもある。少しずつ商いを広げ、小さいお店を改修して、増築する。そういうつなぎ目に人間の工夫があった。取り壊すと、その歳月は見えなくなるし、高層ビルは歳月による変化が見えにくいよね。歳月を積み重ねた充実感は人間の感じ方にもあって、それが小説の表現として厚みを与えていたこともあった。今は何でも、ちょっと古いものは変えてしまう。熟練のようなものを求めなくなってしまった。この20年は「失われた20年」とも重なる。かけがえのないはずの歳月をそう呼ぶことも、歳月を重んじない表れかもしれません。・・・ 商店街も駅前はチェーン店ばかり。奥に行けばいくほど味わいがあった。でも路地裏の商店街のような建物はなくなっていってしまう。高齢化や地方経済といった問題が、被災した弱いところから露骨に表れてくるしね。単なる郷愁だけでは続かないし、根本的に考え方が変わらないと駄目なんじゃないかと思う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11546561.html

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年のはじめに考える 戦争しない人に成る(2015/01/12東京新聞)
新成人、おめでとうございます。私たち“大人”は道に迷っているのでしょうか。みなさんには、持続可能な未来へ、かっこよく歩いてほしい。だから。「私たちは本気です。大人のみなさんも本気になって…」このフレーズが、ずっと頭を離れません。去年の秋、岡山と名古屋で開かれたESDユネスコ世界会議。そのフィナーレを飾った「子ども会議」のメッセージの一節です。ESD(Education for Sustainable Development)=持続可能な開発のための教育。やっぱりピンときませんね。・・・ <環境、貧困、人権、平和、開発といった、現代社会のさまざまな課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組むことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そして、それにより持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動のことです>・・・「戦争をしないでください。武力で解決しないでください」。とても切実な第一の提言でした。・・・ <「憲法」は、政府がやるべきことと、やってはいけないことをわたしたちが決めた、国のおおもとのきまりです。戦争したい人たちには、つごうのわるいきまりです>そのきまりをゆっくり、可能なら所々声に出して読み、みなさんが憲法を守るというよりは、憲法がみなさんを守ってくれていることを確かめてみてほしい。二つ目に、言い古されたことのようですが、みなさんが新たに手にした一票の力を信じ、投票に出かけてほしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015011202000170.html

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成人の日  主権者の自覚を持とう(2015/01/12京都新聞)
きょうは「成人の日」。京都府では2万7520人、滋賀県では1万5294人、全国では126万人が大人の仲間入りをする。新成人の皆さんは、この日を迎えたことにどんな感慨があるだろうか。20歳になれば、飲酒や喫煙ができ、競馬などのギャンブルもできる。そんな時に、大人になった実感を少し味わうかもしれない。ただそれが認められるのも、判断力が既にあり、責任もとれる、という前提があるからだ。特に自覚したいのは、民主主義社会を形作っていく主権の行使者になるということだ。憲法は国政の主権が国民にあるとし、20歳以上になれば選挙権が得られる。この選挙を通して選ばれた議員が法律を制定し、私たちの暮らしを形作っていく。今後、18歳以上への引き下げも日程に上ってきそうだが、いずれにせよ議会制民主主義の主人公になるということだ。
http://kyoto-np.jp/info/syasetsu/

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認知症新戦略案  国が責任持って実行を(2015/01/12京都新聞)
 厚生労働省の推計では、団塊の世代が75歳以上になる10年後に、認知症の人が約700万人に達する。12年時点の462万人から1・5倍に増え、65歳以上の高齢者の5人に1人に相当するという。この推計も見据え、政府は認知症対策の新たな国家戦略案をまとめた。厚労省が13年度から進める「認知症施策推進5カ年計画」を見直し、対策を加速、拡充する狙いだ。しかし、安倍晋三首相が昨年11月にいきなり策定を表明し、15年度予算に間に合わせるために大急ぎで仕上げた感は否めない。
http://kyoto-np.jp/info/syasetsu/20150112_3.html

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パリの風刺週刊新聞の襲撃事件に対するドイツの反応−1(じゅん / 2015年1月11日みどりの1kWh)
新年早々に起こったパリの風刺週刊新聞「シャルリー・エプド」への襲撃事件は、ドイツ社会にも大きな衝撃を与えた。事件発生以来のベルリンの表情やドイツでの動きをお伝えする。在ドイツ・フランス大使館は、統一後のベルリンのシンボルとなっているブランデンブルク門前の、その名もパリ広場にある。1月7日、風刺を売り物とするパリの週刊新聞「シャルリー・エプド」が、イスラム過激派と見られる自動小銃を持った男たちに襲撃され、編集者や風刺画家を含む12人が殺害された事件が報道されると、弔意を表すためにフランス大使館を訪れる人たちの姿が引きも切らず、大使館前は短時間のうちにバラや百合、カーネーションなどの花束やローソク、犠牲者の追悼と被害を受けた新聞社への連帯の気持ちを表す言葉が書かれたプラカードなどで埋まった。(ついでだが、2011年3月11日、東日本大震災が起こった直後、ベルリンの日本大使館前でも同じような光景が見られた)。
http://midori1kwh.de/2015/01/11/6409#more-6409

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パリの風刺週刊新聞への襲撃事件に対するドイツの反応−2(やま / 2015年1月11日みどりの1kWh)
イスラム教徒排斥の声はフランス大使館前では聞かれない。多くの国々からやってきた人たち、そして様々な宗教を持つ人々が、狂信者によって射殺された12人の死を悼む。一面の花束の海の中に置かれたプラカードには、神の名で非道を平然と行なう狂信主義者に対して反対という言葉が書かれている。政治学者のハーヨ・フンケ氏は、これは正しいシグナルだと確信する。「代表的な政治家たちだけではなく、大半の市民たちは、一般のイスラム教徒とヨーロッパへ逃げてきた難民たちの立場を理解し、支えとなっています。その点ではドイツの民主主義は成熟したといえるでしょう。つい2ヶ月前には、その点に疑いがあったのですが……」。
http://midori1kwh.de/2015/01/11/6399#more-6399

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高浜原発、再稼働禁止再申請へ 仮処分求め滋賀の住民(2015/01/09京都新聞)
関西電力の高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働禁止を求め、滋賀県の住民らが9日までに、今月末にも大津地裁に仮処分を申し立てることを決めた。住民らは以前にも同様の申し立てを行い、昨年11月に大津地裁が却下している。その後の12月に原子力規制委員会が3、4号機の事実上の審査合格を了承したことから、弁護団は「緊急性が高まった」と判断した。
http://kyoto-np.jp/politics/article/20150109000083

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