記憶のために/LIST 日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。 |
労働規制改革 過労防止策を優先せよ(2015/01/10京都新聞) 原発事故後を描いた巨大絵画 仙台の画家、神戸で展示(2015/01/10共同通信) http://www.47news.jp/CN/201501/CN2015011001001404.html 福島、中間貯蔵施設に1千億円 施設整備で15年度予算案(2015/01/10共同通信) 東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物を保管するため福島県内に建設する中間貯蔵施設をめぐり、政府は2015年度予算案に約1千億円を盛り込む方針を固めたことが9日分かった。建設用地の取得や施設の整備などに充てる。・・・ 施設は最長30年間、廃棄物を保管し、建設費や運営費など総費用は約1兆1千億円の見込み。 仏大統領「イスラム教は狂信と別」 英独伊首脳ら集結へ(2015/01/10朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/ASH1B3CX4H1BUHBI00Q.html?iref=comtop_6_02 イスタンブールで自爆テロ 警官2人が死傷(2015/01/08CNN) 年のはじめに考える 共存社会に大きな試練(2015/01/09東京新聞) 仏紙銃撃テロ 自由と寛容を捨てるな(2015/01/09京都新聞) 仏週刊紙テロ:表現の自由守れ!漫画をツイッターに投稿(毎日新聞 2015年01月09日) 論点:戦後70年 学ぶべきこと(毎日新聞 2015年01月09日 東京朝刊) 論点:戦後70年 学ぶべきこと(毎日新聞 2015年01月09日 東京朝刊) 実際、元浮浪児たちを探し出し話を聞くと、長い戦後を罪悪感を背負ったまま生きてきたことが分かった。「悪いのはあなたたちではない。本当の責任は国にある」ことを記録したくて昨年、「浮浪児1945− 戦争が生んだ子供たち」を発表した。こうした、光が当たっていない戦争の負の遺産は、まだまだたくさんあると思う。自分も含めて、現代はほとんどの人が戦争を知らない世代だ。しかし戦争をテーマに描いて「読み手に伝わらない」という感覚はない。戦争のない現代日本でも過酷な環境に生きている人はたくさんいる。そういう人たちは戦時下の悲惨な状況で生きてきた人たちに励まされ、共感することもあるはずだからだ。ヘイトスピーチなど、「社会が右傾化している」という指摘がある。そういう側面は確かにあると思う。背景には思考を停止し、単純な答えにすがりつく、という社会の風潮がある。 しかし、ああいった主張が顕在化しているうちは、そう悲観すべきではないと思う。それが顕在化しないまま、多くの人々の間に広まって行く方がはるかに危険だ。もっとも、へんな方向に傾いたとしても、社会には復元力がある。 歴史観は各時代、各国、民族によって多様だ。一方で政治家は歴史を、その時々の状況によって都合良く解釈しがちだ。私たちが確認しておかなければならないのは、「平和のための戦争」はあり得ない、ということだ。「戦争をしてはならない」という総意が、復元力の原点だと思う。【聞き手・栗原俊雄】 (安倍政治 その先に)成長を考える 政治で経済は変えられない 平川克美さん(2015/01/09朝日新聞) 「自民党の自作自演の一人芝居です。選挙前は経済成長率の数字は低迷し、首相は売り物のアベノミクスで追い込まれていたんです。でも、『選挙でガタガタ言ってたら負けるぞ、団結しろ』と党内不満分子を抑え込んだ安倍さんが一番得しました」 ――自作自演の一人芝居とはずいぶん手厳しい。 「今起きていることは、民意と政党との乖離(かいり)です」 ――といいますと? 「本当の争点は憲法、安全保障、経済でした。それぞれの争点を個別に見ると、いずれも不支持の方が高い。つまり、国民は首相に期待していません」 ■混乱よりはまし ――選挙結果とは矛盾するし、説明がつきません。 「個別の争点は反対でも、国民は『悪政でも混乱よりはまし』と判断しました。『年末の忙しい時に民主党が政権を取ってガタガタするよりまし』という意思表示なのです」 ――ずいぶん現実的な判断ですね。 「賢明と言わないまでも常識的な判断です。その中で、自民党が選挙区で全敗した沖縄に注目すべきです。憲法や安全保障は戦後体制を問う非常にシリアスな問題で、もっと真剣に考えるべきでしたが、切実だったのは沖縄県民だけでした。本土の人間は選挙を『お金もうけ』の話にしてしまいました」 ――選挙がお金もうけ、ですか。 「そうです。選挙は自分に損か得かと、全く消費者的な判断で投票行動をしたわけです」 ■経済成長はない ――アベノミクスという病にかかったようですね。 「そうでしょう。でも経済成長は向こう数十年はありません」 ――でも株価は上がっているし、雇用は増えていると首相は言います。 「逆説的な言い方ですが、アベノミクスがうまくいかないのではない。どんな経済政策もうまくいかないのです。なぜなら政治は経済を動かせないからです。今の経済状況を作っている大きな要因は人口減少です。もう右肩上がりはない。定常的な経済に入らなければいけないのに、どの党も新しい経済を提示できなかった。そこに大きな問題があります」 ――アベノミクスには期待するなと? 「できれば期待したいですよ。でも、ある程度長い目で経済を見ている人は、それが幻想だと分かっている。今の円安でもうけた大企業が内部留保をため込むのは、経営者たちが『経済成長はない』と分かっているからです。経済成長は期待としてはあっても、正しい認識としてはない。でも、それは言わない約束です」・・・「首相が極端な政策をやるほど、国民は面従腹背になるし、色々なところから圧力がかかる。民主主義が確保されている限り必ず揺り戻しが起きます。ただ、心配なのは、特定秘密保護法の成立で、ソフトな弾圧が起きているのではないかということです。今回の選挙で非常に不安があるとすれば、メディアが総崩れになったことです。本当に怖いのは、言いたいことが言いにくい息苦しさが社会に生じることです。そうならないために、メディアは覚悟を決めて追及すべきは追及すべきです」 (聞き手・石松恒) http://digital.asahi.com/articles/DA3S11541660.html (声)サザンの歌に心揺さぶられた(2015/01/09朝日新聞)主婦 栗山静恵(埼玉県 63) 昨年は私にとって不安の幕開けだった。平和や原発の問題が急に心配になったのだ。政治に関心のなかった私が、新聞を熟読し始めた。切り抜きファイルも、置き場に困るほどたまった。憲法と人権を考える市民のつどいに何度か参加し、パレードもした。頭の中は心配事が多すぎて飽和状態だった。しかし、私ごときがいくら悩んでも、行動を起こしても、何も変わらない。失望と無力を痛感し、大みそかを迎えた。NHK紅白歌合戦を見ていると、私の心を揺り動かす歌があった。サザンオールスターズの「ピースとハイライト」と「東京VICTORY」。軽快なリズムとぬくもりのある声が、人を愛することの大切さを伝えてくれた。人間としてごく自然な内容なのに、聴くだけで強烈な衝撃を与えてくれるとは、やはり今は世の中の方がおかしくなっているのだと思う。 ♪どうせ生まれたからにゃ 生命(いのち)の限り旅を続けよう この歌詞のように、人生の旅が続く限り人を愛したい、地球を大切にしたい。そして、これからも好きな歌を自由に歌える世の中であってほしいと切に願う。今年もあきらめないで、やっていく。 農相、知事面会を拒否 安倍政権「冷遇」際立つ(2015年1月8日 琉球新報) 年のはじめに考える 「戦争しない国」を貫こう(2015/01/08東京新聞) 日銀生活意識アンケ:「ゆとりがなくなってきた」51%(毎日新聞 2015年01月08日) 社説:波乱の年初市場 ゆがみの蓄積が心配だ(毎日新聞 2015年01月08日) 工場国内回帰 持続的な生産体制築け(2015/01/08京都新聞) 仏新聞社襲撃、12人死亡 イスラム風刺画掲載 銃乱射、男ら逃走 パリ(2015/01/08朝日新聞) 認知症「2025年に700万人」 厚労省推計、65歳以上5人に1人(2015/01/08朝日新聞) |
家電生産、進む国内回帰 円安でパナやシャープ(2015/01/07朝日新聞) 円安で、家電生産の国内回帰が広がっている。パナソニックとシャープは、日本市場向け家電の生産の一部を海外から国内に戻す。日本メーカーの多くは、1980年代半ばからの円高傾向のなか、海外での生産を増やしてきた。だが、ここ2年ほどで円安が進み、国内生産でも採算が取れるようになってきた。・・・ パナソニックは国内で売る製品の多くを海外で作っており、円安が進むと輸入価格があがり、採算が悪化する。1ドル=110円よりも円安になると、1円の円安で家電でのもうけが18億円減る計算だ。今の為替レート(1ドル=119円前後)では、国内生産の方が有利だ。 阪神復興住宅、迫る20年期限 目立つ空室、孤独感(2015/01/07朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S11538189.html 「自然エネの接続中断は、経済的な理由だ」(2015/01/07朝日新聞) ドイツを拠点とする自然エネのコンサルタント会社のCEOで、欧米の電力系統問題に詳しいトマス・アッカーマン博士が昨秋、来日したのを機に、どうすれば日本の自然エネがもっと増えるのかを聞いた。私が聞いた接続中断の理由は「系統安定化の問題」ということでした。電力会社が「系統安定化」と言う時には、いつも技術的な大きな問題だと印象づけようとします。一般の人には、難しすぎて理解できないからです。多くの人は、「系統安定化の問題」と聞くと、すぐに停電を意味すると考えます。ですが、電力会社は、何が技術的な問題なのか、明白な検証を示す必要があります。私が見た資料では、技術的な問題ではありませんでした。電力会社はこう言うべきです。「我々はこれから研究し、何が本当に問題なのかを突き止めます。解決策には費用がかかるでしょう。私たちは、だれがそれを負担するかについても議論しなければなりません。そうすれば、さらに多くのことができます」しかし日本では、議論の過程がまったく見えません。彼らはただこう言うだけです。「安定化の問題がある。私たちは何もできないので、接続を中止するしかない」 何が本当の問題なのか、何の説明もない。技術的な問題の99%は、解決することができる。日本で聞く議論のほとんどは、経済的な問題です。電力会社が期待している最大の経済的な問題は、原発の再稼働です。自然エネは原発と競合する。自然エネが増えれば、原発の運転が減る。これは原発の運転コストが上がることを意味します。これは技術的な問題ではなく、経済的な問題です。「自然エネが増えれば、原発のコストが上がる」と、はっきり言うべきです。 ・・・日本は、原発なしの電力システムを開発すべきです。日本は実際に、原発なしで電力の安定供給を成し遂げた。なぜ、これだけの苦痛を与えた原発に回帰しようとするのか分からない。しばしば、こんな質問を受けて驚く。「日本は、原発に多くの投資をしてきたのに、なぜ原発を止めなければならないのか」。だが、福島事故のコストがどんなに高くついたのか、考えるべきです。事故は往々にして起きるものです。原発を考えずに、自然エネによって新しい電力システムを構築するという可能性があるのに、なぜ挑戦しようとしないのですか。福島事故前には、だれも原発なしでやれるという可能性を考えなかった。だが、この3年間で、でうまくやれることを証明した。欧州の多くの人も、すごいことをやったと言っています。私には、いまが自然エネと新たな電力システムを統合するのに大きなチャンスだと思えます。 スペイン最新報告/再生可能エネルギー利用の経験から学ぶもの(朝日新聞WEBRONZA) 知事、原発再稼働議論に応じず(2015/01/06新潟日報) <福島第1原発>作業員負傷が大幅増・14年(2015/01/07河北新報) 東京電力は6日までに、2014年度に福島第1原発で負傷した作業員数が11月時点で既に前年度の人数を大幅に超えたことを明らかにした。同原発で働く作業員が増加したことが主因とみられる。東電によると、14年4〜11月に福島第1原発で負傷した作業員は39人に上り、他に体調不良を訴えた作業員が1人いた。13年度の負傷者数は死者1人を含め通年で23人だった。・・・同原発では1日平均の作業員数が増加を続け、特に14年9月以降は6000人を超えており、前年同期と比べて2倍近くに増えている。汚染水の処理量が増加し、保管用の新設タンクを用意しなければならないことが一因だ。作業中の負傷が後を絶たないことから、東電は自社内に作業前の確認や現場の調整、管理面で問題があると判断。 筆洗/ロシアの国旗は、上から白青赤の横三色旗。(2015/01/06東京新聞) 年のはじめに考える 「普段の努力」で守る(2015/01/07東京新聞) 被爆70年 核兵器廃絶へ踏み込め(2015/01/07京都新聞) わかりあえたら:不寛容時代に/6 後輩守れず後悔 ブラック企業の「使い捨て」論理(毎日新聞 2015年01月06日) 「良かったね」。2013年2月、男性(26)=東京都=が飲食チェーンを展開する会社に正社員として採用が決まったことを電話で伝えると、郷里の母は声を弾ませた。中学卒業後、別の飲食業などで働きながら高校卒業資格を取り、一時は大手企業にも勤めた。だが、ずっと非正規だった。「昇進やボーナスのある正社員になって一人前と思っていたので、うれしかった」。わずか1年後、休職に追い込まれるとは思いもよらなかった。男性は翌月から都内の和食店に配属される。経験者として仕入れや調理全般を任され、張り切った。 同僚と5人で毎日600〜700食を作ると、労働時間は1日14時間を超えた。一人も休めないぎりぎりの人員は、気持ちをざらつかせる。ある日、後輩が間違った皿に料理を盛りつけているのを、見ていながら誰も注意せず、先輩がやり直しを命じたのは60皿分を終えた後だった。・・・後から振り返って怖いのは、閉ざされた環境で働くうち、こうした行為に疑問を覚えなくなったことだ。この新人は結局、2カ月で退職。調理場では1年で8人が辞め、そのつど部品を替えるように穴埋めがされた。残業は大抵月100時間を超えたが、あらかじめ決まった「固定残業代」が給与に含まれ、いくら働いても収入は増えない仕組みになっていた。 ・・・残業代不払いやパワハラなどを重ね、社員を「使い捨て」するブラック企業に、法律すれすれのアドバイスをする弁護士や社会保険労務士を「ブラック士業」と呼ぶ。 社説:戦後70年・広島と長崎 人類の悲劇を見据えよ(毎日新聞 2015年01月06日) 人類史上、これほど重く、苦しい70年を経験した人々が他にいるだろうか。彼らの苦しみが地球の隅々まで十分に伝わっているだろうか。広島と長崎で被爆した人たちのことだ。昨年の厚生労働省の統計では全国の被爆者健康手帳所持者は初めて20万人を切り、平均年齢は79歳を超えた。原爆の恐怖を体験した人が年々減っていくのは当たり前とはいえ恐ろしいことである。一方で、核兵器廃絶の動きは遅々として進まず、むしろ後退している印象もある。被爆という、人類が体験した悲劇を風化させてはならない。この際、被爆者の声にもう一度謙虚に耳を傾け、核兵器廃絶への道筋を改めて考えたい。高齢化する被爆者たち 広島市に事務局を置く平和首長会議は、核兵器の製造、保有、使用などを全面的に禁止する「核兵器禁止条約」を2015年までに締結し、20年までに地球上のすべての核兵器を解体することをめざしている。・・・ 広島市で「平和のためのヒロシマ通訳者グループ」(HIP)の代表を務める小倉桂子さんは今年78歳になる。爆心地から北へ2・4キロの自宅近くで被爆した彼女は閃光(せんこう)に包まれ、爆風で地面にたたきつけられた。やがて、黒い雨が降った。幽鬼のようにさまよい歩く被爆者たちは治療らしい治療も受けられぬまま、次々に息絶えていった。 まさしく生き地獄の光景を、小倉さんは英語で外国人に証言してきた。昨年、広島で核不拡散関連の外相会合が開かれた際は各国代表の前で体験を話し、オブザーバーで参加した米国のガテマラー国務次官とも、ほぼ膝詰めで懇談した。・・・ だが、何より有意義なのはオバマ大統領による広島、長崎訪問ではなかろうか。原爆投下の責任論や日米関係等々、難しい問題もあろうが、「核なき世界」への旅は被爆者に対する鎮魂から始まるはずだと私たちは主張してきた。一向に進まない核軍縮の機運を立て直すためにも、日米の新たな協調関係を築くためにも、米大統領が原爆の爆心地(グラウンド・ゼロ)を訪れることは有益である。ヒロシマ、ナガサキの現実をオバマ大統領に見てほしい。 (社説)原発政策 「決め方」を見直すときだ(2015/01/06朝日新聞) (声)戦後70年 感銘を心に刻んだ憲法を守る(2015/01/06朝日新聞)司法書士 浦田和彦(佐賀県 78) 終戦の年、私は国民学校3年生だった。戦後まもなく教科書が変わり、新憲法が公布され、民法などが改正された。縁あって法務局に職を得た私は、日常の仕事の基本となる憲法の精神や法律の趣旨を学んだ。特に憲法だ。戦争を放棄した恒久平和主義、基本的人権の尊重、国民主権を、熱い感銘をもって心に刻んだ。敗戦から70年。人間ならば古希を迎える。唐の詩人の杜甫は「人生七十古来稀(まれ)なり」と言った。これを憲法にあてはめれば、まさしく「古来稀なり」の存在としてさんぜんと光り輝き、世界に誇れるものだ。その証左に、この70年間、日本は外国人に銃を向けて戦うことは皆無であった。営々として平和の歴史を築いてきた。これこそ、私たち日本人が堂々と胸を張って、内外に誇示できるものだ。その尊い誇りが、安倍政権によって揺らいでいる。集団的自衛権の行使が閣議決定で容認された。特定秘密保護法も施行された。憲法改正への動きも出てきている。再び軍靴の響きが聞こえてくるようで、未来が案じられる。子々孫々に思いを致し、何としても「時代の逆行」を許してはならない。憲法を守る。そう心に誓っているところだ。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11536447.html (声)戦後70年 史実の継承、愚直に実践したい(2015/01/06朝日新聞)高校非常勤講師 大庭純(東京都 53) 戦争を体験した人が少なくなり、戦争の惨劇や平和への思いが風化している。そう憂える声を、よく聞く。教育の現場でも同じだ。授業中に「戦争」を問えば、湾岸戦争、イラク戦争などが生徒の口から最初に飛び出す。東京大空襲や広島・長崎への原爆投下など、国内に大きな惨禍をもたらした先の戦争の影は薄い。戦後、半世紀以上も経ってから生を授かった今の子どもたちにとっては、やむを得ないことなのだろう。だからこそ、未来を担う生徒たちには、戦争や平和に目を向けることの大切さに気づいてほしいと思う。私が勤める学校では「日本近現代史」の授業で、実際に使用された軍隊手帳や千人針、軍事教練の写真などを教材に使っている。当時の国民の気持ちを感じながら歴史を考察できる。戦時下の生活と現在の日常を比べることで、戦争と向き合い始める生徒もいる。私は戦争を体験した世代から直接、平和への思いを受け継いできた世代である。戦争の史実を伝えていくことは、歴史教育の枠組みを超えた平和教育の実践として、これからの時代に大きな意味を持つ。その責任の重さを自覚し、史実の継承を愚直に実践していきたい。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11536448.html 旧陸軍の偽札用紙、民間工場に 静岡の製紙会社で確認 中華民国5円札?製造(2015/01/06朝日新聞) 静岡市の製紙工場で、孫文などのすかしが入った特殊な用紙が見つかった。明治大学の研究者が確認し、旧陸軍登戸研究所の発注で中華民国の紙幣を偽造するために作った用紙と判断した。戦前に特殊兵器を開発していた同研究所では偽札も作っていたという証言があり、民間企業を巻き込んで偽札が製造されていた実態が浮かび上がった。・・・ 記されていた文字から、用紙は1940年8月〜41年7月に作られたと資料館はみている。偽札作りの責任者だった将校は、戦後に出した本で「偽札作りは39年に始まり、40億円分作った」と記していた。・・・ 登戸研究所資料館の館長を務める山田朗・明治大学教授(日本近代史)は「偽札作りという犯罪に日本が国家として取り組んでいたのは分かっていたが、機密性が高く、用紙も研究所で作ったと考えていた。民間企業も巻き込むことで大量製造を可能にしたのだろう。中国で戦線を展開できたのは大量の偽札で物資を調達できたためと考えられる」と指摘する。 |
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