birth point
<POINT NEWS70>2014/12/17・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

記憶のために/LIST

sankaku70sankaku
2014/12/18sankaku12/21

日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。


 


北朝鮮、サイバー攻撃で共同調査を提案 米は中国に協力依(2014/12/21CNN)
(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記の暗殺を題材とするコメディー映画を製作した米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)へのサイバー攻撃について、北朝鮮側は20日、関与を否定する一方で、米国との共同調査を提案した。ハッカー攻撃が北朝鮮政府に責任があると結論付けた米連邦捜査局(FBI)に対し、北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は「わが国を犯人に仕立てようとする者は証拠を示すべきだ」「米国の子どもじみた調査結果は、われわれへの敵対姿勢の表れだ」と非難。米朝両国が共同でこの件を調査すべきだと提案し、米国が拒否した場合は「重大な結果」を招くことになると主張した。・・・米政府は一方で、北朝鮮のインターネット通信が経由する中国に協力を要請した。米政府高官が20日、CNNに語ったところによると、米国は中国に攻撃への懸念を伝え、情報共有などについて協議しているという。ソニーに攻撃を仕掛けたとされるのは「平和の守護者」と名乗るハッカー集団だ。同集団は20日、FBIを挑発する新たな声明を出し、「FIBへの贈り物」と称して「お前たちは愚か者」と題した動画へのリンクを掲載した。
http://www.cnn.co.jp/world/35058183.html

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オバマ氏、北朝鮮に警告「対抗措置とる」 サイバー被害(2014/12/21朝日新聞)
米ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)が大規模なサイバー攻撃を受けた問題で、米連邦捜査局(FBI)は19日、「北朝鮮政府に責任があると判断した」と発表した。オバマ大統領は同日、表現の自由や経済活動などで米国への損害が大きいとして、北朝鮮に対し「対抗措置をとる」と警告した。・・・さらに、「どこかの独裁者が、米国で検閲するような社会を許してはいけない」と指摘。映画やドキュメンタリー、ニュース番組の制作者への脅迫や、脅迫を理由とする自己規制も防がなければならないと強調した。オバマ氏は、SPEが上映中止を判断したことについて、「私は彼らは間違いを犯したと思う」と述べた。
http://www.asahi.com/articles/ASGDN2FK4GDNUHBI00G.html?iref=reca

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(日曜に想う)いつまでも帰りたい国であって 特別編集委員・冨永格(2014/12/21朝日新聞)
今月初めの7日間、取材と定期健診のため日本に滞在した。パリの空港で日本の飛行機に乗り込む際、客室乗務員のひと声に意表を突かれた。「お帰りなさいませ」である。そうか、行くのではなく帰るんだと国籍をかみしめた。当たり前に意思が伝わる快感は1年ぶりのご褒美だ。地球のどこでも言葉に不自由しない米英人に、この安らぎは分かるまい。・・・ パリに帰……いや再び赴いて「横から目線」で日本を眺め直す。経済力、生活水準、民度に比べ、いかんせん政治が見劣りする。女性議員の少なさをはじめ、成熟には遠い。衆院選で、その将来がいよいよ心配になった。投票率は52%台に沈み、前回に続き戦後最低を更新した。関心が薄いのか選択肢が足りなかったか、2人に1人の有権者が投票権を捨てた。半分の参政と、巨大与党の取り合わせ。緊張感のある政治はしばらく望めまい。

低投票率には、構造的な理由が二つあるように思う。まずプレーヤー、政党と政治家だ。政策や路線でまとまっていないから、下野でタガが外れると離合集散の繰り返し。愛想も尽きる。僭越(せんえつ)ながら公明、共産以外も主張ごとに固まってほしいし、環境政党があってもいい。野党は1年半後の参院選までに整理整頓しないと勝ち目がない。自民のリベラル勢が主張の近い野党に合流すれば、なおすっきりする。投票の足が鈍る原因はルール、選挙制度にもある。政界を二大政党に再編すべく導入された小選挙区制だが、死票の山の上で第1党が太るだけでは投票のかいがない。今回の自民は議席の61%を占めた。安倍晋三首相は「国民の意思だ」と胸を張るけれど、全有権者に対する絶対得票率は小選挙区で24%、比例区では17%ほどだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11518428.html

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(社説)核の非人道性 被爆者の訴えを外交に(2014/12/21朝日新聞)
戦後70年近く、核廃絶を願ってきた広島や長崎の被爆者の思いが、まだ無視されている。国際社会からではなく、日本政府からである。政策にいつまでたっても反映されないのだ。ウィーンで今月開かれた核兵器の非人道性をめぐる3回目の国際会議は、多くの課題を浮き彫りにした。日本については、被爆者と政府の間で主張に開きがある問題が鮮明になった。 核兵器は非人道的であり、廃絶すべきだとする国際的な世論の潮流が急速に強まっている。だが、日本政府の態度は煮え切らず、流れにあらがっているように見えることさえある。政府は近年の軍縮外交で、核廃絶を目標にしてきたはずだ。外交政策に、もっと被爆者の声を反映すべきである。 被爆者と政府との溝は、会議でのそれぞれの発言に対する議場の空気に反映した。2人の被爆者や、広島から参加した平和首長会議の事務総長は核兵器禁止への前進を決然と求め、盛んな拍手を浴びた。ところが政府代表団長の佐野利男軍縮大使は対照的だった。会合の初日、「核爆発は対応できないほど悲惨な結果を招く」との見方に対し、「悲観的過ぎる」と述べ、多くの参加者をあぜんとさせた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11518345.html

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(声)すべてを白紙委任していない(2014/12/21朝日新聞)無職 柏谷義信(北海道 72)

衆院選は自民・公明の大勝で終わった。低投票率であっても、民主的な選挙で3分の2を超える議席を両党が得たのは事実だ。国政を任さざるを得ない。ただ、言っておきたいことがある。国民はすべてを白紙委任したわけではない。自民は「アベノミクスの成果」をうたって「株価が上がった」「雇用が増えた」などと主張した。公明は「消費税を10%に上げる際、軽減税率を実施する」と強調した。経済中心に語る両党の姿勢に、私は危惧を抱いた。自民の公約集にある「憲法改正」「集団的自衛権を含む安全保障法制の整備」「原発再稼働」や公明の公約集にある「加憲」こそが、重要な争点と考えていたからだ。選挙後、安倍晋三首相は「政権公約でお示しした我々が政権をとった以上、その中身について進めていく責任がある」と述べた。当然の主張かもしれないが、私には「そうではないだろう」という思いがある。私の一票は結果的に死票となったが、子どもや孫の将来に関わる重要な問題ではものを言い、行動もするつもりだ。泣き寝入りはしないと心に誓っている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11518358.html?ref=pcviewpage

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(声)やはり心配でならない徴兵制(2014/12/21朝日新聞)主婦 山田一子(神奈川県 49)

衆院選の結果が出た。特定秘密保護法や集団的自衛権の行使容認の問題があっても、景気や雇用を重視する国民がアベノミクスに期待したいということなのかと感じた。安倍政権が続くにあたり、3人の子をもつ私が最も心配なのは徴兵制の導入だ。中東での自衛隊による停戦前の機雷除去が、集団的自衛権の行使容認で可能になるのかどうか。安倍晋三首相は「あてはまる可能性はあると思う」と述べている。こんな危険な任務を、自衛官とその家族は想定しているのだろうか。自衛官の応募者数は、将来、減るかもしれない。激減したら、政府は徴兵制の導入を言い出さないだろうか。徴兵制については、憲法第18条「意に反する苦役に服させられない」という条文との関係から、安倍首相は国会答弁で導入を否定した。だが、自民党の石破茂氏はかつて、苦役ではないとの考えを示している。何十年も積み重ねた平和憲法の根幹にかかわる解釈でさえ、ある日突然に変更する政権だから心配でたまらない。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11518350.html?ref=pcviewpage

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(書評)『最貧困女子』 鈴木大介〈著〉(2014/12/21朝日新聞)
◇貧困層からもこぼれ落ちる

今年は報道番組や評論などで女性の貧困問題が注目を浴びた。「プア充」と呼ばれる、低収入でも楽しく暮らす若者も耳目を引いている。だが本書は、これら貧困論からも零(こぼ)れ落ちる最下層の女性たちの生活実態に迫る力作である。風俗業の面接も容姿で落とされ、フリーの売春で二児を養うシングルマザー。知的障害を抱えながら路上売春で食べている女性、実母に売春を勧められた経験をもち17歳で子どもを産んだ風俗嬢……。皮肉にも、身体を売ることができるという事実が、彼女たちの貧困を不可視化している。彼女たちは、低所得に加え「家族の無縁・地域の無縁・制度の無縁」、さらに「精神障害・発達障害・知的障害」により、貧困層からも排斥される。自己責任論が前提とする「自己」がすでに壊されている、との言葉はあまりにも重い。それゆえ、就業でも恋愛でもつまずきやすい。実態にあわせ、福祉制度の網の目を、細かく柔軟に再編すべきだ。一刻も早く。 水無田気流(詩人・社会学者)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11518373.html

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週のはじめに考える 発明は困難との対話から(2014/12/21東京新聞)
もうすぐクリスマスイブ。全国津々浦々、街中で輝くLEDの光を楽しみながらノーベル物理学賞と、ある法律改正の動きに目を向けてみました。ひと昔前のクリスマスツリーはイルミネーションの小さな電球がよく切れた。予備の電球もなくなって困り果てたものです。LED(発光ダイオード)が煌(きら)めく今では懐かしい思い出です。今年もたくさんのニュースがありました。最高の栄誉はノーベル物理学賞の受賞でしょう。「二十一世紀はLEDの明かりで照らされる」。この言葉に感動しました。世紀の発明を三人の日本人研究者が実現したのですから。・・・「職務発明」とは会社で職務として行われた発明をいいます。現行では、特許を受ける権利は社員にあります。会社は社員に「相当の対価」を支払って譲り受ける仕組みです。中村教授の訴訟は、この対価がわずか二万円だったことから起きました。制度の見直しを求めたのは経済界です。経団連は特許を最初から会社のものとするよう主張しました。中村教授のような訴訟のリスクを極限まで小さくしたい。企業活動の障害を少しでも取り除き、競争力を高めるのが狙いです。 ところが、受賞決定後の数々のインタビューで、中村教授はこれに「猛反対」と強烈です。権利を失えば社員は対価について会社と交渉したり、裁判に訴えたりできなくなってしまうからです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014122102000147.html

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18歳から選挙権  民主主義の作法学ぼう(2014/12/21京都新聞)
20歳未満で選挙権のない小中高生や大学生たちが、先の衆院選に合わせた「模擬選挙」に参加し、1票を投じた。結果は、自民大勝の実際の選挙と大差はなかったが、1票で考えた選択の理由や感想が興味深い。「(アベノミクスは)高卒の求人が増えたり良い面もあった」「原発ゼロの目標が明確に出されている」。未来の有権者たちが、しっかりと政治を見つめていることがうかがえ、見直した。選挙権を得る年齢を「18歳以上」に引き下げる公職選挙法改正案が先月、与野党によって衆院に共同提出された。衆院解散で廃案になったが、来年の通常国会に再提出される見通しだ。・・・ 非常に残念だが、2年前の衆院選後の調査で、選挙権の年齢は「現状のまま」でいいとの回答が20代で7割を超え、他の世代よりも高かった。世界の8割以上の国で18歳から選挙権があり、16歳以上へ引き下げる国も出てきているというのに。香港では選挙の民主化を求め学生たちが街路を占拠した。スコットランドでは独立をめぐる住民投票に16歳以上が参加し、高校生らが積極的に活動を繰り広げた。いずれも、若者たちが未来に責任を持とうとする動きだ。日本の若者たちも国会任せにしないで、選挙権の議論に加わってほしい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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社説:集団的自衛権 議論深める工夫ほしい(毎日新聞 2014年12月21日) 
安倍晋三首相が衆院選の結果を受けた記者会見で、集団的自衛権の行使を認めた閣議決定に支持が得られたとして、来年の通常国会で安保法制の整備に取り組む考えを示した。与党の勝利は、安倍政権の経済政策アベノミクスへの一定の評価を示しているが、安全保障政策への明確な信任があったとは言えない。・・・衆院選の公約で、民主党は集団的自衛権について「閣議決定は立憲主義に反するため撤回を求める」と政治手続き上の観点から反対した。手続き論は重要だ。ただ残念ながらそれだけでは政権の安全保障政策に歯止めをかけるのは難しい。野党には通常国会で具体的に議論を深めるための工夫を求めたい。
http://mainichi.jp/opinion/news/20141221k0000m070079000c.html

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時代の風:父親不在の日本社会=京都大学長・山極寿一(毎日新聞 2014年12月21日 東京朝刊)
 約20年前に出した本を復刊することになった。「父という余分なもの」というのがそのタイトルである。当時、「人間にとって父親は無用なのか?」と問いただされた記憶がある。真意は、「動物にとって余分なものである父親を作ったことが、人間社会の基本になっている」ということにある。動物のオスは子孫に遺伝子を提供することはあっても、常時子供の世話をする父親になることはまれだ。哺乳類では、育児がメスに偏っており、オスが育児に参加するのはオオカミなどの肉食動物にほぼ限られている。ではなぜ、人間の社会は父親を作ったのか? それは人間が頭でっかちで成長の遅い子供をたくさん持つようになったからだ。豊かで安全な熱帯雨林を出て、危険で食物の少ない環境に適応するため多産になり、脳を大きくする必要に迫られて身体の成長を遅らせた結果である。母親一人では育児ができなくなり、男が育児に参入するようになった。しかし、育児をするだけでは父親にはなれない。父親とは、共に生きる仲間の合意によって形成される文化的な装置だからである。・・・

しかし、昨今の日本社会を見ると、父親が実際に余分なものになりつつあるようだ。イクメン、イクジイという言葉がはやるように、育児をする男は増えた。だが、家族同士の付き合いは薄れ、地域で共同の子育てをすることが減った。母親と子供だけに認知されたゴリラのような父親が増えているのではないだろうか。経済的に自立できず、結婚できない男性や、結婚せずに、一人で子供を産んで育てる女性が増えていると聞く。これでは、せっかく人間が作り上げた虚構性、すなわち誰もが親になれる社会の許容力と柔軟性が崩れてしまう。人間がゴリラと違うのは、自分が属する集団に強いアイデンティティーを持ち続け、その集団のために尽くしたいと思う心である。これは子供時代に、すべてをなげうって育ててくれた親や隣人たちの温かい記憶によって支えられている。そして、人間が他者に示す高い共感能力も、家族を超えた子供との触れ合いによって鍛えられる。そのアイデンティティーと共感力が失われたとき、人間は自分と近親者の利益しか考えない極めて利己的な社会を作り始めるだろう。父親を失いつつある日本社会は、その道をひた走ってはいないだろうか。=毎週日曜日に掲載
http://mainichi.jp/shimen/news/20141221ddm002070046000c.html

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楽帳:「この道」のゆくえ(毎日新聞 2014年12月20日 大阪夕刊)

神戸市兵庫区の妙法華院で、8日の太平洋戦争開戦日に合わせて「兵庫の『語りつごう戦争』展」が開かれていた。市民が提供した召集令状や戦死通知といった展示物を見ていると、国家への献身を強いられた時代の怖さが伝わってきた。特に印象に残ったのは、教育勅語だ。「父母ニ孝ニ 兄弟ニ友ニ 夫婦相和シ」と説き始め、「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」と道を示している。これが敗戦までの道徳教育の中心をなすものだった。この寺の住職だった新間智照さんを取材したことがある。旧神戸一中3年の時に海軍航空隊に志願した元軍国少年は「国にだまされた」と教育の恐ろしさを語ってくれた。来年は戦後70年。新間さんはじめ多くの戦争経験者が世を去った。「この道しかない」と訴えて選挙に勝った安倍首相は道徳教育の強化に力を注ぎ、憲法改正に意欲を見せる。その自民党憲法改正草案は、憲法の性格が、権力を縛るものから国民を縛るものに変質していると学者らから批判されている。「この道」が「いつか来た道」とならぬよう、注視し続けたい。【湯谷茂樹】
http://mainichi.jp/opinion/news/20141220ddf041070020000c.html

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重油3000リットル川がに流出 滋賀・東近江「漁できず」(2014/12/20京都新聞)
19日午後9時45分ごろ、滋賀県東近江市躰光寺町の市能登川支所周辺で「油のにおいがする」と住民から消防に通報があった。近くの躰光寺川で約2キロにわたって油膜が確認され、東近江行政組合消防本部や県が吸着マットなどで回収を進めているが、一部は下流の大同川や伊庭内湖にも流れ出しているという。東近江署によると、同支所に隣接する市やわらぎホールの冷暖房用重油タンク配管に亀裂が見つかった。流れ出した重油の量は約3千リットルとみられるという。
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20141220000060

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STAP問題  論文の経緯、徹底解明を(2014/12/20京都新聞)

不可解なのは、自ら作れないSTAP細胞がなぜ論文になり、権威ある英科学誌ネイチャーに掲載されたのかという点だ。論文に使われた図表や写真、細胞やキメラマウスの正体は何だったのか。一流の研究者が関与しながら、不正がなぜ見逃されたのかなど疑問は尽きない。論文については、遺伝情報の解析などから、万能細胞であるES細胞(胚性幹細胞)の混入疑惑なども指摘されている。理研は外部有識者による調査委員会で実験試料などを調べているが、論文作成過程を詳細に調査して明らかにするとともに、不正再発防止への教訓をくみとらなければならない。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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独エネルギー革命でエーオン、原子力・火力発電「撤退」(2014/12/19ドイツニュースダイジェスト)
デュッセルドルフに本社を持つドイツ最大のエネルギー企業E・ON(エーオン)が、原子力発電と褐炭や石炭などによる火力発電事業を切り離して、別会社に担当させると発表した。本社は、再生可能エネルギーなど新しいビジネスモデルに特化する。これはドイツのエネルギー業界だけでなく、経済界そして欧州全体に衝撃を与えるニュースだ。

人々を驚かせたのは、今回発表された機構改革が極めて大規模で、エーオンという巨大企業を根本から塗り替えることだ。同社は基本的に2つに分割される。エーオンの社員数は現在6万人。そのうち4万人は本社に残って、再生可能エネルギー、新時代の送電網ビジネスである通称「スマートグリッド」、そして分散型の発電に関する顧客サービスを担当する。

残りの2万人は新会社に移り、原子力発電と褐炭・石炭、天然ガスによる火力発電、水力発電事業を担当する。新会社の株式の大半は、現在のエーオンの株主が所有するが、一部は株式市場で販売する。大企業が不採算部門を切り離すときなどに使う「スピン・オフ」という手法だ。つまりエーオン本社は、伝統的な発電事業から事実上「撤退」し、21世紀の新しいビジネスへ向けて新たな航海に出るわけだ。・・・エーオンは、2011年にメルケル政権によって2基の原子炉(イザー1号機とウンターヴェーザー)を停止させられたことや、核燃料税の負担のために創業以来初の赤字に転落。さらに同社に致命的な打撃を与えたのが、再生可能エネルギーによるエコ電力の急増だ。再生可能エネルギーの本格的な助成は、2000年にシュレーダー政権が開始。2003年には再生可能エネルギーの発電比率(水力も含む)は7.5%だったが、2013年には3.2倍に増えて24%になった。

・・・ヨハネス・タイセン社長は、12月2日の記者会見で「現在の企業構造では、急激に変化する市場に対応できない。これまで通りのやり方を続けていくわけにはいかない」と断言した。同時に、「再生可能エネルギーのうち、風力や太陽光はまだ初期段階にあるが、火力発電などの伝統的な発電事業に比べて、今後急速に伸びると確信している」と述べ、同社の未来は新エネルギーにあるという見方を明らかにした。

http://www.newsdigest.de/newsde/column/dokudan.html

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京町家:四条通、築104年がピンチ 維持費難、解体も(毎日新聞 2014年12月20日)
京都市中心部のメインストリート、四条通に面した、築104年の貴重な町家建築が解体の危機を迎えている。市が借り受けたり、NPO法人が「四条京町家」(京都市下京区)として市民に開放して存続させてきたが、維持管理費がかさむため、家主が売却を決めた。20日で閉館する。家主は移築の可能性を探り支援を呼びかけているが、実現しない場合は取り壊すという。この町家は明治43(1910)年、鋼材卸商の隠居所として建てられた木造2階建て。100年以上前の姿を残す町家は、四条通沿いで唯一とみられる。・・・小泉さんは「京都のど真ん中で、どんな暮らしをしていたのかを伝える生き証人。この場所にある意味は大きい」と話す一方、「固定資産税や修理費などの負担がかさみ、個人での維持管理はもう限界」と苦しい胸の内を明かす。

小泉さんは市中心部での移築を望んでいるが、移築には再建費用など約1億3000万円が必要とされ、支援者を探している。集まらなければ、来年3月末までに取り壊され、更地にして売却される。小泉さんは「一度壊したら元には戻せない。解体以外の道も探したい」と話す。問い合わせは小泉さん(090・4300・0228)。【花澤茂人】
http://mainichi.jp/select/news/20141220k0000e040204000c.html

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危機の真相:「くだりと のぼりと さかのぼり」 トリクルはいずこに?=浜矩子
(毎日新聞 2014年12月20日 東京朝刊)
・・・もっとも、よく読むと中村さんの「逆トリクルダウン効果」と筆者の「トリクルアップの経済学」は、少々違う。

 中村さんは、経済協力開発機構(OECD)が発表した「所得格差と経済成長」に関する報告書に着目している。この報告書の中で、弱者救済のための財源を金持ち増税に求めている点を高く評価されて中村さんいわく、「確かに成長の果実はいずれ金持ち層にも及び、持ち出す一方ではない。課税強化も成長の妨げにはならないのだ。貧しい層への配慮が富裕層にも見返りとなってもたらされる『逆トリクルダウン』効果である」。

 全くご指摘の通りだ。実によく分かる。異論はない。だが、この同じ感覚を筆者は逆の観点から抱いていた。エコノミストにあるまじき寡聞にして、筆者は上記のOECD報告を見逃していた。これから読む。筆者が「トリクルアップの経済学」を思いついたのは、貧乏人をないがしろにしていると、やがてそのツケが金持ちにも回っていくぞ、という感覚からだった。・・・ここで、またまた、聖書の一節が頭に浮かぶ。ある金持ちと貧乏人の物語(ルカによる福音書16・19〜31)だ。貧乏人の名はラザロ。金持ちの門前で野たれ死にする。そして彼は天国へ。金持ちは、地上でぜいたくざんまいの暮らしを謳歌(おうか)する。そして彼は地獄行き。

 貧乏人のラザロは、天国でユダヤ人の始祖、アブラハムの懐に抱かれている。至福の時だ。その姿を、地獄からみた金持ちが叫ぶ。「父アブラハムよ、どうか、ラザロをつかわして、その指先を水に浸し、私の舌を冷やさせてください。私は炎の中でもだえ苦しんでおります」。だが、時既に遅し。彼我の間には越え難きふちがある。

 このシンプルな例え話の中に、何がどうトリクルするかしないかについて、実に多くのことが語られている。まず、トリクルダウンはまやかしだということが分かる。金持ちは、いくらより金持ちになっても、門前の哀れなラザロに見向きもしない。体中、でき物だらけになって死んでゆく彼を見殺しにする。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141220ddm005070026000c.html

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メディア時評:自公「圧勝」でも自民は「微減」=十文字学園女子大准教授(メディア文化論)・田中東子(毎日新聞 2014年12月20日 東京朝刊)

 12月14日に行われた第47回衆院選を受け、翌日の全国紙は紙面の多くを結果の報道と分析にあてた。特に、1面トップの見出しは、ネットでも話題になり、15日にテレビ朝日「ここがポイント!! 池上彰解説塾」でも取り上げられていた。

 見出しに「圧勝」と入れていたのが産経と読売。朝日は「大勝」、日経は「勝利」だった。ただし見出しの主語にあたる部分には、「自民」ではなく「自公」と入っている。そのカラクリを指摘する見出しをつけていたのが、毎日の「自民微減」(最終版は「自民横ばい」)。圧勝しているように見えるが、実際には自民単独では議席が増えていないことをちくりと指摘している。最も「公平中立」な見出しをつけたのは東京「自公3分の2維持」だろう。淡々と事実のみを掲げ、解釈は読者にゆだねた。・・・また、低い投票率、棄権票の多さ、無党派層の投票先の分散などのデータ分析から、今回の与党「圧勝」を小選挙区制度という制度上の勝利に過ぎず有権者は冷めていた、とする論調が産経以外の各紙では多少なりとも共有されていた。朝日と日経は、「熱狂なき圧勝」と的確にこの空気を述べた小泉進次郎氏の発言を紹介した。とはいえ、この冷ややかさの正体−−長く問題視されている「政治不信」「低投票率」の分析は少々ありきたりで、もっと有権者の本音に迫るものを読みたかったように思う。(東京本社発行紙面を基に論評)
http://mainichi.jp/shimen/news/20141220ddm005070037000c.html

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(ひと)笑福亭鶴笑さん 世界の紛争地に笑いを届ける落語家(2014/12/20朝日新聞)
人見知りでシャイなのに、笑わせるためなら大胆になる。十八番のパペット落語は、ひざに仕込んだ手作りの人形や小道具を使って繰り広げる一人格闘劇。言葉をこえた芸で、イラク、アフガニスタンと治安に不安のある国も訪れて笑いを届けている。・・・ 30歳で落語家仲間と米国に行ったのを手始めに毎年のように海外で芸を披露。有名になりたかった。だが、2000年に大地震後のトルコで「国境なき医師団」の活動を知り、自分にできることを考えた。4年近く暮らしたロンドンでも、芸人が当たり前のように社会奉仕活動をしていた。心を励ます笑いを世界へ届けようと、8年前に仲間とNPO法人「国境なき芸能団」を旗揚げした。「こっちが笑顔なら向こうも笑顔になる。笑いで人は友だちになれる。国際貢献ができると思う」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11516373.html

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次世代、保守票取り込めず 衆院選、ネット右派頼みに限界 公認48人、当選2人(2014/12/20朝日新聞)
自民党の右に柱を立てる――国家や民族を重視する本格的な右派政党として衆院選に臨んだ次世代の党。インターネットで活発に発言する右派勢力などを頼りに、強い保守色を前面に出して戦った。だが、公認48人に対して当選は2人と惨敗。識者からは、保守の理念が先行し、生活に密着した政策に結びつけられなかったとの指摘が出ている。・・・ネット上の右派の民意がなぜ、次世代の得票に結びつかなかったのか。若手の保守論客で評論家の古谷経衡(つねひら)さんは、次世代が掲げた生活保護受給率のデータなどを挙げて「根拠のない数字だ」と批判。「ネットに閉じこもっている層の受けを狙い、『トンデモ』な話を振り回しても大衆的支持は得られない」と戦略の失敗を挙げる。その上で「日本の一部の保守は、憲法や歴史認識といった上滑りな天下国家論ばかりで、『左翼の発想』とばかにしてきた庶民の暮らしに寄り添っていない。理念を前面に出す共産党は、福祉や『ブラック企業』告発を掲げて票を伸ばした」と分析する。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11516335.html

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EU、46兆円投資計画で合意(2014/12/20朝日新聞)
欧州連合(EU)は18日、ブリュッセルで首脳会議を開き、経済成長と雇用のための総額3150億ユーロ(約46兆円)規模の投資計画に着手することで合意した。政府債務危機後、景気が低迷し、デフレの瀬戸際にあるユーロ圏経済を底上げするねらいだ。・・・ユーロ危機後、各国は財政緊縮策に取り組み、投資が低迷。低成長と低インフレに苦しみ、失業率も10%超と高いままだ。そうした経済を底上げしようと、11月に就任したユンケル欧州委員長(首相に相当)が目玉政策として打ち出した。ただ、専門家からは実効性に疑問の声も出ている。ブリュッセルのシンクタンク「ブリューゲル」のグレゴリー・クレイ研究員は「債務を増やさず、想定する規模の民間投資を呼び込むのは難しい。民間投資家に事業選定や運営を任せなければ、目標達成は厳しい」と指摘している。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11516366.html

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(声)言葉の暴力、許さぬ社会に(2014/12/20朝日新聞)無職 三浦直丈(岐阜県 59)

「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らによるヘイトスピーチ(差別的憎悪表現)は人種差別であると最高裁で確定した。在特会は「表現の自由にあたる」として争っていたが、最高裁はそれを認めなかった。この決定が、在日コリアンの人たちに平穏な生活を取り戻してもらうことにつながればと願う。平和に日本で暮らす外国人に対して、なぜ言葉の暴力を浴びせかけなければいけないのか。ヘイトスピーチは、身体的に弱い人や発言力が弱い人に、不満をぶつけて留飲を下げる、いじめと同じ構図だと思う。不平や不満があるのなら、話し合いで解決の道を探ればいい。人が人を差別し侮蔑することに何の意味があるのか。在日コリアンの人たちは、3世や4世ら世代を超えて日本で暮らしている。日本を支える大切な仲間と言える。日本が人種差別撤廃条約を順守する国であることを、国際社会に発信できるような取り組みを続けていかなければいけない。そのためにも、ヘイトスピーチを規制する立法など、政治が積極的にマイノリティー差別に取り組む姿勢を見せるべきではないのか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11516291.html

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(社説)ルーブル急落 強硬策が経済を壊す(2014/12/20朝日新聞)
ロシア通貨であるルーブルの為替相場が急落し、国の経済が激しく揺れている。プーチン大統領は、欧米からの制裁を招いて経済を深く傷つけた、これまでの強硬政策の転換に早急に踏み切るべきだ。主要輸出品である原油の安値も受け、インフレが悪化している。来年は経済のマイナス成長も見込まれている。資源の輸出に頼る他の新興国もおしなべて通貨安に悩んでいる。だが、そのなかでもルーブルの急落は突出している。・・・ 隣国ウクライナの領土であるクリミア半島を併合し、さらにウクライナ東部の分離派武装勢力を支援していることも、国民の大国意識をあおり、政権の求心力につながっている。しかし、その代償として、欧米から発動された経済制裁の重みが、原油安とともにロシア経済にのしかかった。会見でプーチン氏は「世界経済の成長で資源価格は再び上昇し、ロシア経済も早期に回復に向かう」と強気だった。だが、資源依存の構造を残したまま、不利益を省みない冒険的な対外政策を続ける限り、経済の脆弱(ぜいじゃく)さはこの国を揺さぶり続けるだろう。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11516288.html?ref=pcviewpage

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北星学園大問題 暴力に屈せぬは当然だ(2014/12/19東京新聞)
脅迫に屈せず、大学の自治や学問の場を守る。元朝日新聞記者の非常勤講師を来年度も雇うと決めた北星学園大(札幌市)の良心と勇気を支持する。市民の支援の輪をさらに広げ、見守りたい。講師の雇用を継続する理由として、田村信一学長は「暴力による言論弾圧は許されない、という社会的な合意が広く形成されつつある」と述べた。理念と現実のはざまで大きく揺れ動いたようだ。大学に対しては早い時期から、講師が記者時代に報じた慰安婦問題の記事をでっち上げと非難する電話やメールが相次いだ。五月と七月には、講師を退職させなければ、学生に危害を加えるとする脅迫文まで届いた。八月に朝日新聞が慰安婦報道の検証記事を掲載した後は、さらに脅迫や嫌がらせが激しくなった。十月には、脅迫電話をかけたとして威力業務妨害の疑いで、新潟県の男が逮捕される事件も起きた。・・・しかし、ひとたび脅迫や暴力に屈して要求をのめば、影響は計り知れない。一大学の信用、信頼問題を超え、さまざまな結社や集会、言論、表現への介入を招きかねない。民主主義が壊れる危険が生じる。大学が情報を公開し、窮状を訴えたことも賢明だった。危機感を抱いた人たちが「負けるな北星!の会」を結成し、国内外に支援の輪が広がった。行政や警察、弁護士会も連携し、後押しに動いた。社会の良識を共有し、大学の決断を守り抜きたい。学生たちが安心して学ぶことができるよう力を結集してほしい。ノーベル平和賞を受賞したパキスタンの少女マララ・ユスフザイさんは、「一人の子ども、一人の教師、一本のペン、一冊の本が世界を変える」と、教育の大切さを訴えた。・・・ どんなに厳しくても、教育にかかわる人たちは脅しや暴力に屈してはいけない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014121902000162.html

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社説:米・キューバ接近 意義深い発想の転換だ(毎日新聞 2014年12月19日)
世界にとって久々に明るい話題である。1961年に断交した米国とキューバが国交再開へ大きく動き出した。オバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長がほぼ同時にテレビ演説を行い、関係改善への意思を互いに表明したことは喜ばしい。両国の国交再開への交渉が着実に前進するよう望みたい。この演説でオバマ大統領はキューバを孤立させる「時代遅れの政策」を終わらせると述べた。「核兵器のない世界」演説を思い出させる、意義深い発想の転換である。来年1月に高官が率いる外交団をキューバに派遣し、首都ハバナに大使館を開く方針で、同国に82年から科しているテロ支援国家指定の解除や旅行・送金制限の緩和も検討するという。

http://mainichi.jp/opinion/news/20141219k0000m070131000c.html

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原因は手順書誤り 福島第一の汚染水漏れ(2014/12/19朝日新聞)
 東京電力福島第一原発で処理済みの汚染水6トンがタンクにつながっていない配管から漏れた問題で、東電は18日、作業の手順書が誤っていたのが原因と発表した。作成した際、配管の弁の場所を勘違いしていたという。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11514447.html

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(社説)高浜原発 集中立地を直視せよ(2014/12/19朝日新聞)
 複数の原発が同時に事故を起こせば、国の存続さえ揺るがしかねない。福島第一原発事故で直面した現実である。ところが、電力会社も原子力規制委員会も、同時多発事故のリスクをあえて直視していないように見える。関西電力高浜原発(福井県)の3、4号機について、規制委が新規制基準に適合するとの審査書案をまとめた。事実上、九州電力川内(せんだい)原発に次いで、再稼働に向けた最初の大きなハードルを越えたことになる。だが、川内原発とは違い、高浜原発の近隣には多くの原発がある。高浜原発には今回の3、4号機のほかに1、2号機があり、計4基の原子炉がある。直線距離で約15キロ離れた関電大飯原発の4基と合わせると、計8基になる。約50キロ離れた関電美浜原発の3基、日本原子力発電の敦賀原発2基まで含めると、13基にものぼる。・・・日本ほど原発が集中立地している国は世界でもほとんど例がない。ならば、集中立地していることを踏まえて審査すべきだろう。狭い地域へのリスク集積がどこまで許されるのか、議論する。動かすというのなら、納得いく説明がほしい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11514412.html

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(声)「戦争花嫁」の蔑視された痛み(2014/12/19朝日新聞)無職 コリンズ咲子(東京都 73)

米国の小さな町に住んでいた15年前、米軍人と結婚して渡米した「戦争花嫁」といわれる日本人女性と友達になった。夫を早く亡くしたが3人の子どもを育て上げ、申し分のない生活にみえた彼女には、心に大きな傷があった。彼女が住み始めた65年前の米国では、日本人に「ジャップ」という蔑称が普通に投げつけられていた。夫の両親にも受け入れてもらえず、頼りの夫も40代の若さで亡くなった。人からさげすまれるたびにどんなに心細く、悲しく、絶望的になったことだろう。その町では、自分以外のただ一人の日本人だった私に、何度もその頃の話をして泣いた。子どもたちも、小学校に行った初日に必ず「ジャップの子」と言われ、泣きながら帰って来たという。日本で「ヘイトスピーチ」をしている人たちに言いたい。在日コリアンの人たちを貶(おとし)めるおぞましい言葉や恐ろしい言葉が、逆の立場で自分や家族に投げつけられたらどんな気がしますか。どんな国にも人種などで差別をする人はいる。それに泣く人も。日本政府は、国連人権委員会のヘイトスピーチ禁止勧告を受け止め、毅然(きぜん)と対処して欲しい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11514417.html

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(声)なぜ選挙に行かないのですか(2014/12/19朝日新聞)中学生 山下凜太朗(埼玉県 14)

衆院選の前回投票率の低さにも驚かされたが、今回の投票率のあまりの低さを知り、有権者に対して失望に近いものを覚えた。香港で学生たちが民主的な選挙を求めて必死になっている姿が、日本の大人たちの目には入らないのだろうか。選挙に行けるのは当たり前で、特に大切なことではないのだろうか。選挙の日に「どうしても」という特別な用事が突然できてしまったのならまだしも、特段の理由もなしに棄権するというのが、僕にはどうしても理解できない。この目も当てられない惨状から脱出するには、小中学校のころから、しっかりとした選挙に関する教育を行うべきではないのか。「小学生には理解できない」などと言っている場合ではないはずだ。僕自身も、小学校時代にまともな選挙教育を受けた記憶はない。小学校低学年からの英語教育の是非が話題になっているが、それよりも若い人たちの選挙に対する関心の異常な薄さに、大人たちは危機感を抱かないのだろうか。改めて日本の有権者に、とても強く問いたい。「なぜ選挙に行かないのですか」と。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11514416.html?ref=pcviewpage

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<衆院選を終えて>「カネ優先」見直す時 思想家・内田 樹氏(2014/12/18東京新聞)
有権者の二人に一人が棄権した衆院選。結果は自民党が二百九十議席を獲得し、「一強」の時代が続くことになった。私たちはこの時代をどのように受け止めて生きていくべきなのか、識者に意見を聞いた。今回の選挙で有権者が示した判断は、判断しないということでした。ある人は経済が悪くなったと言い、自民党は良くなっていると言う。どちらが本当か分からない。だから、判断を保留した。いずれ判断するけれど、今は中腰(ちゅうごし)の姿勢で見ているという感じです。 結局、有権者数を分母にした全国の比例代表の得票数でみれば自民党は千七百七十万票で、17%にすぎない。それを圧勝というのはおかしい。戦後最低の投票率も「安倍政権の結果が出るまでもうちょっと待とう」と大きな変化を望まなかったせい。世の中を変えたいと思えば、若い人たちも投票するわけですから。自民党は「争点はアベノミクス」と言った。要は経済成長すればいいんでしょう、と。有権者の多くも最優先事はカネだと同意した。

ならば結論は簡単で、国を株式会社みたいに管理運営すればカネがもうかるようになりますよ−となる。国を株式会社化するのに民主主義は邪魔です。独断で早く決めて、早く結果が出るのが好ましい。株式会社のサラリーマンのそんなマインドが国民に共有されてきている。それがトップダウン好きの安倍さんとマッチして急速に強権的な政治が定着してきています。いわばワンマン社長のような安倍さんですが、その政権は戦後最も危険だと思います。自民党の改憲草案では、首相が緊急事態を宣言すれば、憲法を停止する形で事実上の独裁が可能になる。集団的自衛権も米国が要請すればですが、中東で米軍の戦闘行為の下請けのようなことをやる。人を殺したり殺されたりして、結果的に国内外でテロの標的になって民間人が殺傷されるということは起こりえます。日本の戦後七十年の民主主義の政体を根本から変える問題です。安倍さんはそれを語らず争点隠しをした。逆から言えば、何をしようとしているか分かった段階で国民の支持が失われるのを彼らは知っている。最後までウソをつき、だましながら、ひそかに実現できるのか。

安倍政権が抱える最大のジレンマです。私たちにできるのは、カネ以外のことを考えてみることです。カネもうけを考えると、原発を動かすとか、武器輸出しようとか、戦争やろうとか、カジノ呼ぼうという話になる。かつて皇軍無敵と言い続けたように経済成長を追い求めるプランもあるけれど、経済成長なしでも生きていけるプランBも用意しないと。日本国は倒産しましたのであとは勝手に生きてください、とはいきません。「grow(グロウ) or(オア) die(ダイ)(成長か死か)」じゃ駄目なんです。経済成長なき世界での「how(ハウ) to    (トゥ) live(リブ)(どう生きるか)」を問うべきときではないでしょうか。(聞き手・辻渕智之)

<うちだ・たつる> 神戸女学院大名誉教授。思想家、武道家。専門はフランス現代思想。近著に「街場の戦争論」。東京都大田区出身。64歳。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014121802000160.html

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