記憶のために/LIST 日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。 |
肥満は認知能力を低下させる?(Traci Watson for National Geographic News November 20, 2014) 社説:衆院解散・総選挙へ 政治とカネ(2014/11/21毎日新聞) 衆院解散で幕を閉じる臨時国会は政治とカネの問題をめぐり、与野党で攻防が展開された。2閣僚の辞任に加え他閣僚の疑惑が追及されていただけに、解散で問題を帳消しにしてはならない。政治資金の使い道などへの姿勢が衆院選で問われよう。内閣改造人事を経て初の国会だった。安倍晋三首相は「地方創生」「女性活躍推進」を掲げて意気揚々と論戦にのぞんだはずだ。 http://mainichi.jp/opinion/news/m20141121k0000m070158000c.html 論点:沖縄県知事選が示した民意(毎日新聞 2014年11月21日 東京朝刊) 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題を最大の争点にした沖縄県知事選で、反対を掲げた翁長雄志・前那覇市長が当選した。保革共闘態勢で臨んだ翁長氏の勝利は、県内移設反対への明確な民意と言えるが、政府は予定通り移設を進める構え。安倍晋三首相は18日に解散・総選挙を表明し、「沖縄の声」は早くもかき消されつつある。 ◇沖縄の新たな時代の到来−−野里洋・元琉球新報論説委員長 北陸大客員教授 米軍基地の重圧に戦後69年間耐えてきた沖縄県民は我慢の限界を超えつつある。辺野古移設反対を訴えた翁長雄志氏の当選は「沖縄はもう我慢できない。基地問題を根本的に解決してほしい」という政府への意思表示であり、沖縄の基地の実情にほとんど関心を示さない全国民に対する異議申し立てでもある。 身を切る改革 国民との約束どうした(2014/11/21京都新聞) 国連科学委報告書「信頼性低い」 福島事故で専門家(2014/11/20共同通信) 太陽の巨大黒点:地球66個分 JAXA、24年ぶり観測(毎日新聞 2014年11月20日) http://mainichi.jp/select/news/20141120k0000e040204000c.html 発信箱:解散権の封印=木戸哲(毎日新聞 2014年11月20日 東京朝刊) 知り合いの裁判官と会った時、衆院解散の話題になった。「皆さん、首相が解散を決めたと報じているけど、憲法のどこにも『首相の権限で衆院を解散できる』とは書かれていないんですよね」。政権延命のための党利党略という批判もある解散に、一人の国民として納得していない様子だった。今回のように、内閣不信任決議案の可決によらない衆院解散は、内閣の助言と承認を受けて天皇が行う「国事行為」の一つとされている。憲法7条の規定に基づくが、実質的な解散決定権が誰にあるのか書かれていない。このため、かつては、この7条解散が有効かどうか論争があった。現行憲法下で2度目の衆院解散があった1952年。議員の一人が7条解散は憲法違反だと主張して裁判を起こし、1審で解散無効の判決を勝ち取った。最後は最高裁が訴えを退け、首相は自由に解散時期を選べるようになった。 ただ、この時に最高裁は、政治性が極めて高い国家行為は裁判所の審査の対象外だという理屈を持ち出し、解散が有効か無効かの判断を示さなかった。首相による恣意(しい)的解散に歯止めをかけるべきだという考えは今でもある。永田町を外から見ていると、解散なんていう制度があるから与党も野党も政局に明け暮れ、議員さんも選挙のことばかり気にするようになるんだと言いたくもなる。 イギリスでは2011年に下院総選挙を原則として5年ごとに行うという法律が成立し、首相の解散権が事実上、封印されたのだという。与党に有利な時期を選んで解散するのは不公平だという考えが背景にあったそうだ。一考に値するのではと伝えると、裁判官も同意してくれた。(社会部) (2014衆院選)首相発言、野党が疑問視 17年4月再増税「確実に実施」(2014年11月20日朝日新聞) 「原発直下に活断層」変えず 敦賀2号機、規制委が再検討 原電、迫られる廃炉(2014年11月20日朝日新聞) (新ポリティカにっぽん)「今のうち解散」の狙いは?(2014年11月19日朝日新聞) 政治記者OBで政治評論家になっている面々は、当然のことながら政治家たちと折に触れ政局談議の機会がある。安倍政権も2年も過ぎれば、さて、安倍さんにとっていつ解散をすれば政権継続ができるかという話題が出るだろう。そんな政局プロの内輪話が政治の表舞台には出ない形で隠微に流布する。機が熟して表に出るのは、こんどの解散風みたいに突然の形になる。そういえば思い出した、渡邉恒雄読売新聞グループ本社会長兼主筆がある席で「いま、解散のチャンスなんじゃないか。これから先、安倍政権もいいことはあまりない。いまなら勝てる。いまのうち解散だよ」と言っていたのを聞いた。・・・で、まだしも安倍さんの人気が下がっていない「いまのうち解散」ならば、自民党の勢力減少を最小限にとどめて、安倍政権は継続することができる。新たに4年間を得ることができる。それで何をやるんだって? 総選挙に勝ってしまえば、消費税引き上げなんてことはどちらでもいい、アベノミクスでもないだろう、安倍さんの目的はいうまでもなく「憲法改正」であり「9条改変」であって、日本を正式に軍隊を持てる国にしたいということである。こんどの選挙は、そのための4年間の任期確保なのではないか。・・・ さて、こんどの解散はやはり「大義なき解散」「いまのうち解散」であって、メディアがあうんの呼吸で解散風をあおった「政局プロ解散」と思われる。野党がばらばらで弱いから、大義がなくとも自民党が勝ってしまうのか、そうはとんやがおろさないのか。消費税10%の先送りがアベノミクスの失敗ということになれば、選挙結果はどう転ぶかわからない。 東電が漁協に運用目標示す 浄化地下水の海洋放出(2014年11月20日朝日新聞) http://digital.asahi.com/articles/DA3S11464801.html (社説)衆院選 身を切る改革 あの約束はどこへ(2014年11月20日朝日新聞) (声)有識者の意見は何だったのか(2014年11月20日朝日新聞)弁護士 鈴木英夫(東京都 51) 安倍晋三首相が、来年10月の消費税率10%への引き上げを1年半先送りすると表明した。18日の記者会見では「有識者のみなさんからご意見を伺い」とのことだったが、意見が役に立ったのか甚だ疑問である。首相が解散を表明した18日に終わった政府の「点検会合」では、有識者45人のうち31人が予定通りの引き上げに賛成する意見を述べた。それならば予定通りに増税し、問題があれば別の施策で補うのが常道だろう。だが、先送りはその前週には固まっていたと報じられている。有識者を官邸に呼んだのは、単なるアリバイ作りのためだったのか。首相は先送りの理由を、再増税で景気が腰折れして税収が増えなければ元も子もないからだという。一般論に過ぎない。現状はリーマン・ショックや東日本大震災に匹敵するような景気を落ち込ませる要因はない。首相も、好循環の流れが生まれようとしていると言っているではないか。来秋に再増税ができない理由はない。広い観点からの意見を求めて45人もの有識者を呼びながら、それを無視するかのような首相の判断には納得がいかない。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11464763.html 火星、インカ・シティの亀裂(Jane J. Lee, National Geographic News November 18, 2014) 火星の南極にある“インカ・シティ”と呼ばれる地域。季節的な氷の層に亀裂が広がり、亀裂から出る塵が風で流された跡が濃い色で見えている。このような亀裂は、氷の下に溜まったガスの抜け道がない場合に生じると考えられる。 IUCN、世界の優良自然保護区を認定(Kennedy Warne for National Geographic News November 19, 2014) マグロとウナギ 「日本の食」への警告だ(2014/11/20京都新聞) 放射性物質含む水漏れ、愛媛 伊方原発2号機(2014/11/18共同通信) 18日午後0時40分ごろ、定期検査中の四国電力伊方原発2号機(愛媛県伊方町)で、管理区域内の配管から微量の放射性物質を含む水が漏れた跡があるのを作業員が見つけた。県によると、外部への漏えいはなく、作業員への汚染はない。漏れた跡は乾燥した状態で、既に漏えいは止まっている。県と四国電力が経緯を調べる。 県民や避難者に聞く 「ゲームみたいに」「生活の実態理解せず」(2014/11/19東京新聞) (プロメテウスの罠)漫画いちえふ:13 「鼻血」答え出ない(2014/11/18朝日新聞) 福島の人がどう思うか。「不安を払拭(ふっしょく)するためにも描きたいんすよね」。竜田が言った。篠原は悩んだ。「いちえふ」は竜田が見聞きしたものを描く作品だ。竜田たちは実際、鼻血を目撃して笑ったのだろう。だが――。「不安の払拭を目的に描くと『いちえふ』が何か違うものになってしまう気がするんですよ。不安がる気持ちを笑う描写も、作品が傲慢(ごうまん)なものになってしまうように思います」竜田の気持ちもわかる。だが、どんな思いでも、このまま描けば結論ありきになりそうで違和感がある。竜田同様、篠原も低線量被曝で鼻血が出ることはないと考えている。それでも、竜田が目撃した一例だけでは描けないとも感じた。「軽々しくは描けないな」。この話をどう描いたらいいか。2人は結論を出せないでいる。(関根和弘) (世界発2014)「ノンアル」、王国酔わす 独オクトーバーフェスト、大瓶23万本分(2014/11/18朝日新聞) 酔わなくたって、楽しければいいじゃない。そんな宴会が、ビールの本場ドイツで増えるかもしれない。アルコールを抜いた「ノンアル・ビール」の消費がぐんぐん上昇中だ。数百年の伝統を誇る醸造所も、こぞって開発に乗り出した。9月20日正午、独南部ミュンヘン。巨大ビアだるの前で市長が高らかに宣言すると、会場から歓声が上がった。世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」の開幕だ。巨大テントの中で、老若男女が「マス」と呼ばれる1リットルジョッキを空けていく。演奏に合わせて踊ったり、抱き合ったり。異様な熱気とビールの香りで満たされていく。10月5日までの約2週間で、世界中から630万人が訪れ、約650万リットルを飲み干した。50メートルプールにして約2・6杯分。そんな祭りで、ノンアル・ビールがひそかに人気を集めている。 ・・・背景には深刻な「ビール離れ」がある。かつて国民1人当たりの消費が年間150リットル(大瓶で約237本)を誇ったが、70年代をピークに下り坂に。キリンビールの調査では、12年は106・1リットルで、1位のチェコ(148・6リットル)や2位のオーストリア(107・8リットル)に及ばなかった。・・・ 「移民大国」ドイツでは、トルコなどのイスラム系移民が人口の約5%を占める。イスラム教の教えに沿った食材を置く「ハラル専門店」が急増。国内4千店を超え、約300万人のトルコ系住民が年間約176億ユーロ(約2兆4千億円)を消費するとの試算もある。巨大市場は独ビール業界にも魅力的だが、多くのハラル店でノンアル・ビールは売っていない。ドイツを拠点とするトルコ系調査会社「エスノIQ」のエングン・エルゲン代表(41)は「複数の醸造所からハラル市場への進出を相談されたが、厚い壁に阻まれている」と話す。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11460995.html 最古の教会、穴開き壁に血 シリア、焦土化したキリスト教の街(2014/11/18朝日新聞) (声)語りつぐ戦争 人間の狙い撃ちから逃げのびた(2014/11/18朝日新聞)無職 井上俊雄(神奈川県 84) 45年4月15日、空襲警報発令。周辺が騒がしい。いつもの爆撃音や空襲とは様子が違う。B29と高射砲の音だ。ドカーン。ザーッ。ボン、ボン。当時住んでいた川崎市内の自宅に近い、畳1枚ほどの狭い防空壕(ごう)に逃げ込んだ。焼夷(しょうい)弾の落ちてくるザーという音も、空気が押しつぶされるようなキューッという圧迫音に変わった。400メートルほど離れた東京芝浦電気の工場が燃え、火が近づいて来た。反対方向に逃げ始めたら、行く手の方向でも火の手が上がり、逃げ場がない。「同じ死ぬなら家の近くで」と引き返した。すぐ真上でB29の爆音と焼夷弾が落下する音がした。家族8人、そろって地に伏して目と鼻をふさぐ。機銃掃射の音もしている。人間の狙い撃ちである。首をもたげると、家の方向が燃えていた。国道は倒れた人で埋め尽くされ、足の踏み場もなかった。15歳の私と同年代の少女の乳房から、真っ赤な血がドクドクと噴き出していた。半死半生の彼女をまたいで通るしかなかった。他の死体は踏まないように道路を横切った。それから1週間、近くの国民学校の校庭で死体を焼く臭いが周囲に漂った。私は焼け残った自作の防空壕で、お櫃(ひつ)に残ったわずかな赤飯と水だけで過ごした。 (声)語りつぐ戦争 「陸の特攻」に備えて人間爆弾に(2014/11/18朝日新聞)無職 寺本優(福岡県 89) 1945(昭和20)年4月、鹿児島県の「護南22403部隊」に配属されました。薩摩半島南西部の吹上浜に米軍が上陸するという想定のもと、壕(ごう)を掘る毎日でした。当時20歳でした。砲撃や銃撃から身を守るための塹壕(ざんごう)でなく、攻めるための壕です。敵の戦車が上陸後に通りそうな場所に向かって、山や崖から掘り進みます。のぞき穴から戦車を確認したら壕を飛び出して、爆弾を抱いて体当たりを敢行し、爆破する作戦でした。そのために、重みのある松の根っこで作った模擬爆弾を抱いて、木造の模型戦車に体当たりする訓練もしました。まさに陸の特攻です。明日にも上陸かという緊迫感の中でしたが、逃亡兵も出ず、士気は旺盛でした。汗と泥にまみれる兵にとって、風呂は欠かせません。主に農家の風呂を借り、自分たちで沸かしました。入り終わった頃、家の人から「お茶が入りました」と声をかけられ、喜んで飲むと、中は芋焼酎です。「少しぐらいはいいか」と一杯ずついただきました。米軍は上陸せず、助かりました。ただ、私たちの命と青春をかけた時間は尊かったと涙とともに思い出します。今は、人間爆弾も戦争も二度とごめんです。 (社説)宇宙基本計画 安保色が強すぎる(2014/11/18朝日新聞) 日本は宇宙政策の軸を安全保障に移したのだろうか。新たな宇宙基本計画の素案にはそんな疑問がぬぐえない。21日までのパブリックコメントのために内閣府が公表した素案には「安全保障」という言葉が頻出する。防衛白書と見まがうばかりである。「我が国の安全保障上の宇宙の重要性が著しく増大している」「宇宙システムの利用なしには、現代の安全保障は成り立たなくなってきて……」といった具合だ。安倍首相は9月に、政権の安全保障政策を、年末をめどに新しい宇宙基本計画に十分反映させるよう指示した。昨年1月にまとめた現行計画の期間は5年間。それを途中で打ち切り、2カ月の議論で安保重視に傾斜させるのは、あまりにも性急すぎる。・・・ すでに防衛省は、自衛隊に宇宙監視の専門部隊をつくる方向で動き始めた。宇宙航空研究開発機構(JAXA〈ジャクサ〉)の監視業務を自衛隊に移す計画である。安保への流れに加え、秘密保持が強調されれば、宇宙に関する情報の透明性が失われる恐れがある。また、日本版の全地球測位システム(GPS)に必要な「準天頂衛星」7機体制の確立や早期警戒衛星の検討などは将来の大幅な予算増につながり財政を圧迫しかねない。 (声)語りつぐ戦争 母が怒った国防の竹やり訓練(2014/11/18朝日新聞)主婦 長笠原典子(三重県 81) 母は戦時中、かまどの火をたきながら、連日のように言っていました。「こんな戦争、勝ち目はない。日本は全滅してしまう。早くやめないと、早くやめないと」小学生の私たちは学校で軍国主義教育を受けていた影響もあり、母の言葉は「うるさい」としか思いませんでした。そんな母を見て、父も「外に聞こえたら特高警察に連れ去られてしまうぞ。黙りなさい」と諭していました。そんなある日、婦人会で「国防訓練」と称して、竹やり訓練をするよう、お上(かみ)から召集されました。急ごしらえのワラ人形に向かって、竹やりで「エイッ」と突き刺す訓練です。母は婦人会長だったので、嫌でも訓練に参加しなければなりません。帰宅すると、母は「こんなバカなことをやって。米兵が機関銃で撃ってきたらたちまち死んでしまう。何の役にも立たないことを、なぜやらなければいけないの」と怒っていました。母の言うことはもっともだと、子どもながらに思ったことを覚えています。 (声)語りつぐ戦争 忘れられない母の「いがった」(2014/11/18朝日新聞)主婦 関口佳子(神奈川県 77) 日本が戦争に負けたのは、故郷の宮城県に住んでいた8歳のときだった。2人の姉は「アメリカに負けて口惜しい」と泣いた。でも、当時37歳だった母だけは違っていた。母には3人の弟がいたが、職業軍人だった弟が戦死していたのだ。「これ以上、弟の命をとられてたまるか。戦争が終わりさえすればいい」と言った。母は、ずっと我慢してきた思いをはき出すように続けた。「誰が、戦争をしてくれって頼んだんだ。政治家や軍の幹部たちは安全な所にいて、国民に血を流させて、餓死させて、日本中をめちゃくちゃにして」「今日からB29も飛んで来ねえど。田んぼで安心して仕事ができるど。電気をつけて、みんなの顔を見ながら、晩飯食えるど。どうせ負けるって分かってたんだから、もっと早く降参していたら、原爆だって落とされないで済んだんだ。いがった、いがった。戦争が終わって」 母は80歳で亡くなった。私はいま、当時の母の気持ちがよく理解できる。 一票の格差、置き去り 違憲状態、総選挙なら一斉提訴へ 弁護士グループ(2014/11/18朝日新聞) 衆議院が近く解散される見通しのなか、「一票の格差」の是正を求めてきた弁護士グループが17日、解散に疑問を示す会見を開いた。最高裁が違憲状態とした選挙制度は抜本的な改革が進んでいないからだ。「不公平な選挙で国民の信は問えない」と一斉提訴の準備に入った。一票が軽い有権者からも不満が漏れている。「今回も最高裁が『問題は解決されていない』と指摘した制度のもとで行われる」「解散の前にやるべきことがあるのではないか」17日、衆院選や参院選の「一票の格差」をめぐる訴訟に取り組む升永英俊弁護士らが記者会見を開き、来月に見込まれる衆院選について、正当性がないと訴えた。解散・総選挙になれば、投開票日の翌日に、選挙無効を求める訴訟を全国の高裁と支部に一斉に起こす方針も明言した。 牧太郎の大きな声では言えないが…:日本は霧の中にいる(毎日新聞 2014年11月17日 東京夕刊) 春から夏。水温がまだ低く、海が、陸地の高気圧から吹き出す“暖かい空気”を急速に冷やす。空気中の水蒸気は霧になる。この海霧を、北海道・釧路などでは「じり」と呼ぶ。「霧と霧雨の中間」である。日本は、今「霧の中」にいる。アベノミクスを信じなさい!と言われても、霧の向こうが見えない。かじ取りの一人、黒田東彦・日銀総裁は(世界中が金融緩和を取りやめようとしている中)「長期国債買い入れ額を年間30兆円増額して、80兆円にする!」と威勢良く発表した。日銀が定期的に示す今年度の実質経済成長率の見通しは、1月1・4%、4月1・1%、7月1・0%、10月0・5%と下がり続けている。このまま行けば0%になるかもしれない。そこで「黒田船長」は追加の金融緩和の奇策に打って出た。確かに株価は上がった。しかし、更なる円安不況で、生活に苦しむ人も多い。この期に“見せかけの好景気”を演出するなんて……「狂気の船出」ではあるまいか?過去、何人かの日銀総裁が(結果的ではあるが)政策を誤った。しかし、誰も責任を取らなかった。今回は?船長が沈没寸前の“ニッポン丸”から一番先に脱出するような不安を感じるのだが……。気がつけば、季節は晩秋から冬。晴れた日、地面が冷え、盆地霧、谷霧(放射霧)がやって来る。(客員編集委員) 米国のネット支配に対抗できるか?(独断時評/熊谷徹/ドイツニュースダイジェスト) 私は24年前からミュンヘンに住み、日本とドイツ社会の両方を眺めているが、時折、両国の国民の反応に大きな違いが表れることに気付く。米諜報機関・国家安全保障局(NSA)の元職員エドワード・スノーデン氏が2013年に暴露した、同局による電子盗聴問題もその1つだ。 スノーデン事件は、間違いなく諜報の歴史に残る出来事だ。米国のグローバルなスパイ活動が、元職員によって詳細に明らかにされたのは初めてのことだからである。日本では一部の新聞が報道したり、スノーデンを最初にインタビューした記者の本が翻訳・刊行されたりしているが、政界や経済界を巻き込んでの大議論にはなっていない。どちらかといえば、国民の大半は無関心である。これに対してドイツでは、NSA問題が政界、経済界、言論界に大きな議論を巻き起こしている。その理由の1つは、NSAがメルケル首相(キリスト教民主同盟=CDU)の携帯電話を盗聴していたことが、報道機関によって暴露されたことだ。米国政府も過去に傍受を行ったことを否定しなかった。・・・ドイツでは、20世紀前半にナチスが市民権や表現の自由を抑圧し、密告者を使って国内にも諜報網を張り巡らせていた。密かに英国放送協会(BBC)の海外向けラジオ放送などを聞いていた国民は密告され、刑事訴追された。また東ドイツでは、社会主義政権の国家保安省(シュタージ)が何万人もの密告者を動員して、政府に対して批判的な意見を持つ国民を監視していた。こうした苦い経験から、ドイツ人は今日でも、個人情報が諜報機関などにキャッチされ、それが蓄積されるということに敏感なのである。・・・先日、惜しくも死去したフランクフルター・アルゲマイネ紙(FAZ)の共同発行人フランク・シルマッハー氏は、「産業界と諜報機関の協力による、個人の自由の制限」に強い懸念を抱き、1年前からFAZの文化面で政治家、企業家、学者に寄稿を求め、個人データ収集問題について議論を行わせていた。こうした世論の影響を受けて、欧州裁判所は今年5月にグーグルに対し、市民が申請した場合には機微な個人情報を削除することを命じた。グーグルが裁判所から情報の一部を取り除くよう命令され、実行するのは初めてのことである。「ネットの世界にも法治主義を通用させるべきだ」という司法界の強力なメッセージであり、大きく評価したい。アジア諸国の政府や言論界は、この問題についてあまりにも無関心だ。米国のインターネット支配に唯一対抗できる勢力があるとすれば、それは欧州である。今後の議論の行方に注目していきたい。 |
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