自閉症、腸と脳のつながり明らかに(Melissa Pandika for OZY November 17, 2014)
ストレスが激しい腹痛やけいれん、断続的な痛みといったつらい腹部症状の原因になることは知られているが、腸の異常は脳にも影響を及ぼす可能性がある。自閉症が初めて認知されてから約60年。症例数は急速に増え、国連の推定では世界で最大7000万人が自閉症スペクトラムに分類されるという。だが、原因や治療法は未だ解明されていない。 ・・・ 自閉症は、コミュニケーション及び社会相互交渉の障害、反復的な行動という3つの基本的特徴を有する一連の疾患を指す。自閉症を持つ子どもに最も多い健康上の訴えは胃腸障害だ。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、自閉症児が慢性的な下痢や便秘を経験する可能性は、健常児より3.5倍以上高いという。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141117003
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ドイツ語圏での報道:原子炉 vs 金属ブラシ、巨大権力 vs 一個人(あきこ / 2014年11月16日みどりの1kWh)
2014年11月9日はベルリンの壁崩壊25周年で、10月に入ってからはテレビも新聞も25年前の高揚を再現する報道が目立っていた。それでもドイツではドイツ公共第一テレビ (ARD) 、オーストリアでは公共第一ラジオ放送(Oe1)が、それぞれ現在の日本の原発をめぐる番組を放送した。ARDもOE1も日本でいえばNHKと同じ公共放送である。テレビやラジオだけではなく、新聞紙上でも収束作業の進展しない福島原発の状況を伝える報道が後を絶たない。
ドイツ公共第一テレビ:巨大テクノロジーに立ち向かう原始的道具
・・・福島原子力発電所を後にした取材チームは飯館村と富岡町でも人々にカメラを向けて、インタビューする。ここからの様子は、日本語字幕付でそのまま見られるので、ぜひご覧になっていただきたい。原子力発電所の場面よりも、これら二つの村での取材が興味深い。とくに、原子力発電という高度に複雑なテクノロジーの破綻がもたらした汚染に対して、金属ブラシで必死に除染作業する作業員の姿は印象的である。
オーストリア公共第一ラジオ放送:原発メーカーの責任を問う法システムを作り出す
・・・崔さんは言う。「世界中の人が、福島の原発事故を知って精神的なショックを受けた。この精神的なショックを受けた人は誰でも原告になれる」と。こうして、世界中39か国から約4000名の原告が集まった。
「今の法律では、過酷事故が起きた場合、原子力発電所事業者(=東電)だけが責任を負わなければならない。ところが事業者を国が支援している。ということは、国民が税金で東電の損害賠償を支援していることになる。その間、原発メーカーは何の責任も問われず、利潤を上げている。これでは何の問題解決にもならない」と小林弁護士は語る。・・・「憲法第13条(幸福追求権)と第25条(生存権)から導かれる“ノー・ニュークス(No Nukes)権(原子力の恐怖から免れて生きる権利)”っていう新しい人権。この人権を裁判所に認めさせたい。ものすごくいろんな影響力があるんじゃないかなと考えている。これが、今後の裁判で勝ち取りたい、一番大きな点の一つ」という島弁護士。巨大な国家権力と闘うことを危険だと思わないかというブランドナーさんの質問に「もちろん、危ないという人もいます。でも法律でわくわくするのは、巨大な権力や会社組織に法律を用いて何かを変えようと挑むことです。誰かがこの一歩を踏み出さないと何も変わらないのです」と答えた。
http://midori1kwh.de/2014/11/16/6246#more-6246
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GDPマイナス アベノミクスの失敗だ(2014/11/18東京新聞)
七〜九月期の国内総生産(GDP)速報は予想以上の落ち込みで消費税再増税などできる環境にないことを示した。増税先送りは当然のこと、アベノミクスを見直し、国民の所得底上げを図るべきだ。事前の民間予測は年率換算でプラスの2〜4%台が大半だった。それがふたを開けてみれば、マイナス1・6%。二・四半期連続のマイナス成長は事実上、景気後退に陥ったといえ、衝撃を受けた関係者も少なくないはずだ。GDPの六割を占める個人消費が四月の消費税増税後の落ち込みから回復せず、消費が増えないから設備投資も減少。輸出も企業が生産拠点を海外移転させたことで円安が進んでも伸びなかった。・・・企業の経常利益はこのところ、右肩上がりで増える一方、雇用者の平均年収や正規雇用者数は逆に右肩下がりで減り続けている。裏返せば、人件費コストを減らすことによって企業ばかりが潤ってきたのである。消費活動を支えるのは本来、中間層である。だが、アベノミクスは格差を広げ、中間層を先細りさせる。GDPの過半を占める個人消費が伸びないのは当然の帰結である。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111802000182.html
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社説:景気とアベノミクス 首相戦略の誤算と限界(毎日新聞 2014年11月18日)
7〜9月期の実質国内総生産(GDP)の速報値は、年率で前期比1.6%減で、2四半期連続の減少だった。個人消費が4月の消費増税の反動減から回復が遅れ、設備投資も低迷している。国内需要の不振が鮮明となっており、景気は失速し、後退局面に入った可能性もある。
http://mainichi.jp/opinion/news/20141118k0000m070144000c.html
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さあこれからだ:/92 利己的で利他的な人類の痕跡=鎌田實(毎日新聞 2014年11月18日 東京朝刊)
インドネシアのスラウェシ島の動物壁画が、世界最古の芸術作品として美術史を塗り替えるかもしれない、と英科学誌「ネイチャー」に発表された。従来、世界最古と考えられていたのは、北スペインにあるエルカスティーヨ洞窟の壁画で、約4万800年前のものと推定されている。・・・年代は少し新しくなるが、スペインのアルタミラ洞窟にも、手形のステンシルがたくさん残っている。ピカソは、この動物壁画を自分の絵よりシュールだと言った。ぼくもアルタミラ洞窟を訪ね、バファローの壁画の複製を見たが、岩肌の凹凸を上手に利用して描かれた動物が、3Dのように浮かび上がって見えた。・・・ぼくたち人類は、どうしても自己主張することから逃れられない。我々の脳には、食べたい、眠りたい、セックスしたいという、生き残り、子孫を残すための本能が刻み込まれている。これをつかさどる視床下部は、爬虫(はちゅう)類以上の生物に備わっているので、爬虫類脳といわれる。「自分」というものを主張したり、表現したりするのは、この本能の延長線上にあるのだ。「自分」「自分」「自分」という「利己的」な人類は、同時に、家族やコミュニティーをつくって生きる「利他的」な存在でもある。洞窟壁画に描かれた狩猟動物は、一人で狩ることはできない。集団で力を合わせて狩猟し、その肉を分け合って命をつないできた。スラウェシ島の洞窟や、エルカスティーヨ洞窟の壁画は、利己的な人類と、利他的な人類の痕跡が、同時に残っているという意味で興味深い。
ダーウィンは、「利己的な集団は多くが絶滅していった。利他的な集団ほど子どもの数が多く繁栄してきた」と、進化論のなかで書いている。 日本のこの100年を振り返ると、よくわかる。子どもの数が増えた時期が何度かあったが、家族や地域に子育てを支える機能があったことが大きかった。子どもは社会の宝物として、祖父母や、隣近所の人たちが見守っていた。
だが、今は、家族や地域にそうした機能が失われて久しく、保育所の数も不足している。子どもの声を「騒音」としてとらえるほど、地域に子どもの居場所がなくなってしまった。・・・一方で、利他的であることに偏るのも問題だ。日本人は同調圧力に弱いといわれる。少し前には、「KY」という言葉がはやり、空気を読めない人をパージした。人の顔色ばかりうかがっている社会では、豊かな個性が育ちにくく、世界を引っ張るような、新しい発見や発明は少なくなっていく。横並びの同調圧力に負けず、新しい風を起こすには、利己的な勇気が必要である。スラウェシ島の洞窟壁画の写真を見ていると、「1%はだれかのために、利他的に生きよ」「もっと自由に自己主張せよ」という二つの声が聞こえてくる。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141118ddm013070004000c.html
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沖縄知事に翁長氏 辺野古推進の現職破る(2014/11/17東京新聞)
任期満了に伴う沖縄県知事選が十六日、投開票され、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)への移設に反対する無所属新人の前那覇市長翁長雄志(おながたけし)氏(64)が、移設推進派で三選を目指した無所属現職の仲井真弘多(なかいまひろかず)氏(75)=自民、次世代推薦=ら三人を大差で破り、初当選した。安倍政権は日米合意に基づき辺野古移設を進める方針だが、移設関連の手続きが遅れる可能性がある。那覇市長選も十六日投開票され、翁長氏の後継で無所属新人の前副市長城間幹子(しろまみきこ)氏(63)が、元副知事与世田兼稔(よせだかねとし)氏(64)=自民、公明推薦=を大差で破り、初当選した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014111790070843.html
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新基地拒否の重い選択 沖縄県知事に翁長氏(2014/11/17東京新聞)
沖縄県の新しい知事に翁長雄志(おながたけし)前那覇市長が選ばれた。これ以上の米軍基地建設を拒否する県民の重い選択だ。安倍内閣は真摯(しんし)に受け止めるべきである。・・・
「基地依存」は死語に
最大の争点は、世界一危険とされる米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)を日本側に返還するため、その代替施設を名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に建設する、いわゆる「県内移設」の是非である。沖縄県には在日米軍基地の約74%が集中する。その存在は、騒音や事故、米兵らの犯罪、戦争への加担という精神的重圧など、県民に重い負担を強いてきた。基地の存在は経済発展の阻害要因でもある。返還された跡地がショッピングセンターなどになり、雇用を生んで経済的繁栄の場となる多数の例を見れば、明らかだろう。
一九七二年の本土復帰時に15%を超えていた県民総所得における米軍基地関係収入の割合は年々減少し、今や5%台にすぎない。もはや「基地依存経済」は死語だ。・・・県民の思いを顧みず、公約違反でもある県内移設を進めようとした県政リーダーへの、県民による痛烈なる不信任の意思表示だ。同時に、今回の選挙結果は「アメとムチ」によって県内移設を強行してきた安倍内閣に対する「不信任」でもある。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111702000130.html
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集団的自衛権に9割反対 9条の会、被爆者ら対象にアンケート(2014/11/17ヒロシマ平和メディアセンター)
「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」は14日、被爆者たちを対象とした集団的自衛権に関するアンケートの結果を公表した。集団的自衛権の行使を認める動きに9割が「反対」。閣議決定で憲法解釈を変更した安倍政権に「怒りと危惧の声が多く寄せられた」として、自由記述の意見を含めて冊子にまとめた。アンケートは7〜8月に実施。日本被団協が発行する機関紙に添付したほか、同会の支援者に郵送し、被爆者や被爆2世たち491人から回答を得た。集団的自衛権の行使容認に向けた動きに反対は90・7%、賛成は2・7%。閣議決定に対する自由記述でも「9条の原則を変えることは、広島・長崎の犠牲を無視すること」「核の恐ろしさが欠落している」など約9割が反対意見だった。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=37963
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沖縄新知事 重い「移設ノー」の民意(2014/11/17京都新聞)
きのう投開票された沖縄県知事選で、前那覇市長の翁長雄志(おながたけし)氏が現職の仲井間弘多(なかいまひろかず)氏を破った。
米軍普天間飛行場(宜野湾市)を名護市辺野古に移設する計画の是非が最大の争点となる中、移設反対を前面に打ち出した翁長氏が、政府方針に沿って移設容認に転じた仲井間氏の3選を阻んだことは県民の極めて重い審判だ。この沖縄の意思を、国民全体が真剣に受け止めねばならない。元はといえば、安倍政権が強引に移設手続きを進めたツケが回った結果とも言える。辺野古移設を「過去の問題」(菅義偉官房長官)とし、選挙結果にかかわらず方針を変えないというが、地元の民意に背を向けたままでは安全保障政策の土台が揺らぎかねない。安倍晋三首相は誠実に新知事と向き合い、米国や国内他府県との協議であらゆる選択肢を探ることも含め、重い基地負担に苦しむ沖縄の現実をどうするのかをあらためて議論するべきだ。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/
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余録:「電化元年」と呼ばれる1953年、大阪に本社を…(毎日新聞 2014年11月17日)
「電化元年」と呼ばれる1953年、大阪に本社を置く三洋電機が水流の勢いで汚れを落とす国産初の噴流式洗濯機を発売した。英国製品をもとに開発し小型軽量で洗濯時間も短い。そのうえ角形で、回転翼で洗う円形の従来機より無駄な設置スペースがない▲使用者の視点に立ち、狭い住宅事情も考えたデザインが家電ブームを起こした。パナソニック創業者の松下幸之助(まつした・こうのすけ)が米国視察でデザインが付加価値を高めると知り、製品意匠(いしょう)課を新設したのもこの頃だ。居間に合う家具調テレビなど人気製品の開発に結びつく▲国民の生活スタイルを変えた日本の工業デザインは世界トップレベルとされる。しかし消長が激しく散逸しがちだ。そこで、2020年までの開館を目指す大阪市の新美術館を拠点に、産官学が連携して工業デザインを保存研究するプロジェクトが始動した▲パナソニックグループが製品約7000点の資料を提供し、京都工芸繊維大学が技術的価値や時代背景を分析しデジタル保存する。
http://mainichi.jp/opinion/news/20141117k0000m070105000c.html
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発射台に向かうオリオン宇宙船(National Geographic News November 14, 2014)
フロリダ州、NASAケネディ宇宙センター組立棟の前を通過し、ケープ・カナベラル空軍基地の第37複合発射施設へ向かうオリオン宇宙船試験機(11月11日)。発射施設に到着後は、待機している打ち上げロケット、デルタIVヘビーに運び上げられる。12月4日に予定されている無人の飛行試験で、オリオンは地球から高度5800キロまで飛行する。そして4時間半後に時速3万2000キロで大気圏に再突入し、太平洋に着水することになっている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2014111401
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タイタンに“魔法の島”が出現(Dan Vergano, National Geographic News November 12, 2014)
土星探査機カッシーニが10日、土星最大の衛星タイタンに2つの新たな“島”を発見した。きっかけは2013年の6月。氷に覆われたタイタンの湖に浮かぶ小島のような物体が観測されたが、数日後には跡形もなく消えるという不可解な現象が確認されている。 2004年の土星軌道投入からカッシーニが撮りためたタイタンの画像には、凍った地表と無数の海や湖、川がとらえられている。そして今夏は、2013年に発見された最初の島が、水面で光ったと思ったら突然消える魔法のような現象を繰り返した。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141112002
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曲がり角の原発大国3 事故の影響大きい(2014/11/15朝日新聞)
福島第一原発事故の衝撃は、太平洋を渡った。米国の大学研究チームが一昨年、米西海岸のカリフォルニア州南部のサンディエゴ市沖で福島第一原発に由来するとみられる放射性物質を取り込んだクロマグロが見つかったと報告した。ごく微量だったが、メディアが大々的に報じ、米国民に不安が広がった。サンディエゴ市の北約80キロにはサンオノフレ原発がある。1号機は1992年に閉鎖。83年と84年に運転を始めた2、3号機は2012年、取りつけたばかりの三菱重工業製の蒸気発生器に不具合が起き、相次いで運転が止まった。・・・ 昨年6月、サンディエゴ市で「福島からの教訓」をテーマにシンポジウムが開かれた。登壇者の中に福島の事故当時にNRC委員長だったグレゴリー・ヤツコ氏と日本の首相だった菅直人氏がいた。2人は同じことを口にした。「原発は事故が起こった時の影響が大きすぎる」・・・シンポの3日後、エジソン社はサンオノフレ原発の閉鎖を発表した。不具合による運転停止から1年5カ月。NRCの審査が長引き、「先が見通せず、電気の利用者や投資家によくない」と同社は説明した。ジョンソン氏は「破壊的な事故の代償を払うほどの電気が必要なのか、私たちは福島の事故で考えた。人々の思いがNRCやエジソン社にプレッシャーをかけたのです」と話した。(山田理恵)
http://digital.asahi.com/articles/CMTW1411151900003.html?ref=yahoo
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老朽原発の延長 目先の損得勘定は困る(2014/11/15京都新聞)
目先の損得勘定で判断していいものだろうか。関西電力は、運転開始から40年前後の高浜原発1、2号機(福井県高浜町)を、さらに20年延長して運転できないか、検討している。延長となれば多額の安全対策費がかかるが、それ以上に再運転による利益が期待できるらしい。同じ敷地にある3、4号機の再稼働の審査も終えていない。関電の姿勢は前のめりに見える。・・・これらの安全対策に多額のコストがかかるが、出力が82・6万キロワットの高浜1、2号機の再運転で、1カ月で約180億円の収支改善が見込まれる。一方で、それよりも出力の小さな美浜1、2号機は廃炉の方向という。まさに再運転のためのコストと採算性をてんびんにかけた、そろばん勘定がうかがえよう。・・・福島第1原発事故による将来に及ぶ経済的損失が、一体どれくらいになるのか、見通すことさえできない。老朽化した原発は、やはり着々と廃炉を進めるべきだ。高浜原発から半径30キロ圏の緊急時防護措置準備区域(UPZ)に京都府の舞鶴市など7市町と滋賀県の高島市が含まれる。3、4号機の再稼働だけでなく、1、2号機の運転延長にも、関係自治体は目を向ける必要がある。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/
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所在不明の子 自治体任せでは限界だ(2014/11/15京都新聞)
住民票があっても居場所をつかめない所在不明児が22都道府県で141人に上ることが厚生労働省のまとめで分かった。5月の中間集計では3千人近くいたが、自治体の追跡調査で9割超の所在が確認できたという。虐待の恐れのある子どもも含め、どこにいるのか分からない子どもが141人もいるとはどうしたことか。あってはならないことだ。居場所の確認を急ぐとともに、国や自治体は、子どもの所在不明をなくすための方策や仕組みづくりに本気で取り組むべきだ。・・・ 地域のつながりが薄れていくなか、若い母親、ひとり親家庭は孤立しやすい。問題の背景に貧困、生活苦があるのも事実だ。遠回りのようでも安心して子育てができる環境を整えることが大事だ。地域の役割も問われる。みんなで子どもを見守り、積極的に声をかけよう。いま一度、おせっかいの良さを見直したい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20141115_3.html
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オバマ大統領、民主化加速促す スーチー氏と並び会見 ミャンマー(2014/11/15朝日新聞)
オバマ米大統領は14日、ミャンマーの旧首都ヤンゴンで野党党首アウンサンスーチー氏と記者会見し、ミャンマーのテインセイン政権にさらなる民主化を求めた。ただ、一方でオバマ政権は、そのテインセイン政権下のミャンマーに支援を強化しており、民主化を後押しする圧力に乏しいのも実情だ。「子どもがどういう人かが理由で大統領候補になれないという(憲法)条項は私には理解できない」。スーチー氏の自宅で会談後、2人で会見に応じたオバマ氏はそう言い切った。息子が英国籍のスーチー氏の大統領就任を阻む現憲法を批判した発言だ。オバマ氏は「憲法改正のプロセスは排除ではなく、包括的でなければならない」とも語り、間接的ながら大統領の資格要件も改正するよう促した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11456249.html
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「格差なくせ!」 G20を前に会議場近くで訴え ブリスベン(2014/11/15朝日新聞)
オーストラリア東部ブリスベンで15日から始まる主要20カ国・地域(G20)首脳会議を前に、各地でデモが行われている。ブリスベンの会議場近くでは14日、国際開発・人道支援団体のメンバーが各国首脳に扮して「貧富の格差をなくせ」と訴えた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11456253.html?ref=pcviewpage
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(声)解散は国民を愚弄している(2014/11/15朝日新聞)会社員 小澤敬(神奈川県 67)
消費増税の判断が迫られる中、円安で利益を見込む一部の大企業と、輸入品の価格上昇で苦しむ多数の中小企業との明暗が際立ってきています。食品や電気代などは相次いで値上げされ、賃金上昇の無い労働者や年金生活者に大きな負担と不安を与えてもいます。そんな時に、多額の費用がかかるうえに政治空白をつくる衆議院の解散・総選挙は、国民を愚弄(ぐろう)したものだと、多くの有権者は思っているのではないでしょうか。自民党の党利党略のための総選挙にしか見えません。
全国の裁判所で「一票の格差は違憲状態」とされた国会の定数問題や、安倍晋三首相も約束した議員定数の削減は、消えてしまったようです。解散する前に是正するのが筋ではないですか。「違憲状態」で当選し、その是正には取り組まず、約束も守らない人たちが成立させた法律や、現内閣が進めてきたことは無効ではないかとすら思うのです。百歩譲って、国会議員の資格があるとするならば、解散などせずに、円安に伴う物価対策のほか、少子高齢化、原発、外交など山積する課題を速やかに徹底的に審議するべきです。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11456171.html
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(声)川内原発の再稼働に故郷を憂う(2014/11/15朝日新聞)大学生 札内僚(東京都 22)
鹿児島から上京して1年半。都会の雑踏と喧噪(けんそう)の中でふと、火山灰を気にした故郷での日々を思い出す。先日、川内原発の再稼働が事実上、決定した。賛成か反対かを明確にするための時間や情報が不足していると感じる人もいる。鹿児島に住む友人はこう話す。「原発が動けば、街は元気になるかも知れない。しかし、また福島のような悲劇が起こるのではないかという思いが、頭から離れない。頭のよい人たちが難しい言葉で勝手に話を進めていって、私たちは完全に取り残されている。みんなで考え、勉強し、議論する時間がもう少し欲しい」と。鹿児島にいながら、「蚊帳の外」で議論を見守るだけの不安は、察するにあまりある。再稼働の話が持ち上がってから今までに費やした時間は、鹿児島と日本の未来を考えるのに十分な時間だったか。国民全体で、再稼働の是非を考える時間がもう少し欲しかった。桜島は今日も噴煙を上げているだろう。風向きが気になる。降り積もるのが火山灰であるうちはまだよい。遠く離れた東京で空を見上げ、スピード決着で再稼働に突き進む故郷を憂う。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11456173.html?ref=pcviewpage
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埼玉の高校生、学校新聞で問う 360人の声集め発行 集団的自衛権(2014/11/15朝日新聞)
埼玉県加須市の県立不動岡高校新聞部が集団的自衛権の行使容認についての考えを生徒に尋ね、10月末に発行した学校新聞にまとめた。難解なテーマだったが、集団的自衛権を知っていると答えた生徒は7割近く。企画した2年生、吉岡彩乃さん(17)は「賛否が両方あるなかで、関心を持ち続けることが大事だと思う」と語った。・・・ホームルームの時間に各学年3クラスずつアンケートを配り、約360人の声を集めた。「憲法改正後に行使すればいい」「武力行使で日本が戦争に巻き込まれてしまう可能性があり危険だ」「唯一の戦争放棄国として憲法9条を守り抜きたい」といった意見を聞いて、吉岡さんは多くの生徒が「戦争は嫌だ」と思っていると感じたという。(清宮涼)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11456316.html
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「また戦争が…」被爆者ら危機感 483人の思い、冊子に 集団的自衛権(2014/11/15朝日新聞)
全国の被爆者らでつくる「ノーモア・ヒバクシャ9条の会」(事務局・東京)が14日、集団的自衛権の行使容認に対する被爆者らの思いを冊子にまとめ、発表した。A4判21ページ。体験に根ざした意見がつづられている。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の協力を得て7〜8月、計483人から声を集めた。ほとんどの被爆者は、行使容認に反発した。新潟県の男性(88)は「知らないうちに大好きな人が戦争に巻き込まれているという事態に至る恐れ」を感じるとともに、「生きているうちに、また戦争があるような気がする」と危機感を抱く。兵庫県の男性(81)も「必ず犠牲者が出る。小さい穴は必ず大きい穴へとつながる」と戒めた。広島県の女性(85)は「他国の戦争のために日本の若者が銃をとり、殺し、殺される」と若い世代を憂えた。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11456333.html?ref=pcviewpage
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日本原燃、再処理工場で煙 青森、六ケ所村(2014/11/15共同通信)
日本原燃は15日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の建屋内で煙が出る事故があったと発表した。負傷者はおらず、放射性物質の漏えいや周辺環境への影響はないという。原燃によると、事故があったのは使用済み燃料を貯蔵する建屋の隣にある「使用済燃料受入れ・貯蔵管理建屋」。15日午前10時32分に社員が火災報知機が鳴っているのを確認。地下1階の廊下で、清掃用器具につながっていた延長コードのコンセント付近から煙が出ていた。同11時19分に消防が火災と判断し鎮火した。発生時、業者が廊下の清掃作業をしていた。原燃が原因を調べている。
http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014111501001335.html
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セシウム、最高値の12倍 福島第1(2014/11/14河北新報)
東京電力は13日、福島第1原発1、2号機海側の護岸にあるくみ上げ用井戸の地下水から、放射性セシウム137が1リットル当たり3000ベクレルの濃度で検出されたと発表した。10日に採取した水の9ベクレルを大幅に上回り、9月に記録した過去最高値の12倍となった。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201411/20141114_63031.html
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原発 国民負担続く 電力会社を優遇、収益保証(2014/11/14東京新聞)
経済産業省は十三日、原子力政策について話し合う有識者会議「原子力小委員会」で、今後の議論の方向性を示す「中間整理」の素案を提示した。原発を持つ電力会社の収益を保証したり、廃炉にする場合の損失計上についての優遇策などを盛り込んだ。事故が起きた場合の国と電力会社の責任をあいまいにしたまま国民負担につながる議論が着々と進んでおり、委員からは反対の意見も上がった。・・・実現のめどが立たずに国民負担が増え続けている核燃料サイクル(再利用)計画や、高速増殖原型炉「もんじゅ」の実用化を目指す方針も盛り込んだ。委員で原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「(電気)利用者の負担が増えないようにすべきだ」と求めた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014111402000126.html
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「知事発言は住民愚弄」 原発30キロ圏市民らが抗議文 [鹿児島県](2014/11/14西日本新聞)
九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)30キロ圏の阿久根、いちき串木野、出水、日置各市で反原発を唱える4団体のメンバーと、姶良市民有志は13日、伊藤祐一郎知事が再稼働に最終同意を表明した7日の記者会見で住民を愚弄(ぐろう)する発言をしたとして、謝罪と同意撤回を求める知事宛ての抗議文書を県に出した。記者会見で伊藤知事は、再稼働への同意が必要な自治体は「県と薩摩川内市」との従来見解を繰り返し「一律に拡大すると原発の理解、知識の薄い所で一定の結論を出す(ことになり)賢明でない」と述べた。姶良市議会が再稼働反対と廃炉の意見書を可決したことには「(30キロ圏内に)11人しかいない市が可決したからといって、廃炉にするのかね」と指摘。「事故が起きても避難の必要がないレベルの放射能被害しか起こらない」と断言した。文書を出したのは、避難計画を考える緊急署名の会(いちき串木野市)やピース・アクト出水(出水市)など。知事の「やむを得ない」との言葉は責任逃れと指摘し、愚弄するような発言の根拠を県民に説明するよう要求。安全性や避難計画、使用済み核燃料の処分に関する住民説明会や公開討論会開催も求めている。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/126934
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天王星で従来の予測を覆す嵐が頻発(Andrew Fazekas for National Geographic News November 14, 2014)
地球から遠く離れた青緑色の巨大な惑星である天王星が、どうやら長い眠りから目を覚ましたらしい。しかしその時期は、専門家の予想とは違っていた。通常ならば穏やかなこの惑星で、現在は激しい嵐が頻発しているのだが、その理由はまだ解明できていない。ハワイのW・M・ケック天文台の望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡という、いずれも世界有数の望遠鏡を使って、カリフォルニア大学バークレー校に拠点を置く研究チームが観測を行ったところ、天王星の上層大気において、通常では見られないほど明るい雲の活動が確認された。天王星は太陽系の、太陽に近い方から7番目の惑星で、地球からは約30億キロ離れたところにある。 ・・・「天王星の大気の内部では、間違いなく活発な活動が起こっているのに、私たちにはその理由が分かっていない」と、カリフォルニア大学バークレー校の研究チームを率いる天文学者のイムケ・デ・ペイター(Imke de Pater)氏は会見で語った。アリゾナ州ツーソンで開催中のアメリカ天文学会惑星科学部門の会合でのひとこまだ。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141114002
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犯罪白書:万引き 孤立・精神疾患多く(毎日新聞 2014年11月14日)
14日に公表された2014年版の犯罪白書では、刑法犯の過半数を占める窃盗の再犯率が高い現状をふまえ、「初犯者などへの再犯防止対策が重要」として、万引きをして初めて起訴された人を対象に実施した調査の結果を盛り込んだ。動機・背景を生活困窮や社会的孤立、精神疾患などに分類し、改めて「特性に応じた処遇を」と指摘した。昨年の万引きの認知件数は12万6386件。00年代前半から大幅減少した車上狙いや侵入盗とは対照的に、10万〜15万件台を推移している。
http://mainichi.jp/select/news/20141114k0000e040239000c.html
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社説:会計検査院報告 無駄遣いにあきれる(毎日新聞 2014年11月14日)
会計検査院が2013年度決算の検査報告をまとめた。税金の使い道に問題ありと判断したのは595件で金額は約2831億円に上った。金額こそ09年度以降最も低いが、検査院が省庁などに「意見表示」「改善要求」という形で支出の背景にある制度面などの是正を求めた件数は100件と戦後最多になった。・・・防衛省が有効期限内の抗インフルエンザウイルス薬を大量に廃棄していた事案はあまりにお粗末だ。厚生労働省から、有効期限が延長される通知が出ていたのに、省内に周知徹底されておらず、約5200万円分の薬がみすみす捨てられた。民間ならば最低限の予算で最大限の効果を目指す。無駄な予算や支出を切るのは当然だ。だが、こうした事例から見えるのは、行政に携わる人たちが、国民が納めた税金を扱っている意識が極めて薄いということだ。
http://mainichi.jp/opinion/news/20141114k0000m070144000c.html
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【秘密保護法 言わねばならないこと】(33)表現弾圧される恐れ 作家 あさのあつこ氏(2014年10月26日東京新聞)
特定秘密保護法が十二月に施行されようとしている。しかし、特定秘密の指定対象に含まれる「スパイ活動」や「テロリズム防止」に関する情報は定義があいまいなままだ。政府は拡大解釈しないと言うが、今でも恣意(しい)的な言い換えが多い。福島の原発事故でも、いまだに帰れない土地があり、避難している人がいるのに「事故は収束した」とポンと言ってしまう。政府の言うことは信じられない。・・・戦時中、反戦思想としてさまざまな表現が弾圧された。秘密保護法によって、政府が「テロ国家」と名指しした国と戦うとき、その国民に理解を示すような表現は「国益に反する」と判断され、同じように弾圧されかねない。法で罰せられるより、周りからつまはじきにされたり、リンチみたいな目に遭ったりする方が怖い。中国や北朝鮮、韓国をめぐる危機が強調され、自由や平等、平和憲法より、国を守る方が大事という空気に乗せられている。そういう空気が強まり、「売国奴」なんて言葉が普通に使われだすと、口をつぐまざるを得なくなる。 地方に住んでいると、貧しさで進学できない子や一日一食で生きているお年寄りがいる。その姿が目に届けば、秘密保護法や集団的自衛権の行使容認などは二の次、三の次にするのが真の政治家ではないか。
1954年、岡山県生まれ。同県在住。小学校講師を経て作家。「バッテリー」で野間児童文芸賞、同シリーズで日本児童文学者協会賞などを受賞。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/himitsuhogo/iwaneba/list/CK2014102602000147.html
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原発賠償、飯舘の半数申し立て 「自然豊かな村壊された」(2014年11月14日東京新聞)
東京電力福島第1原発事故で全村避難が続く福島県飯舘村の人口の半数近くに当たる2837人が14日「自然豊かな村が放射性物質で汚染され生活基盤が壊された」として、慰謝料など賠償の増額を求め、原子力損害賠償紛争解決センターに裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立てた。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014111401001784.html
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世界の糖尿病人口4億人に迫る 中印で深刻化、日本10位(2014年11月14日東京新聞)
【ジュネーブ共同】各国の糖尿病関連団体でつくる国際糖尿病連合(IDF、本部ブリュッセル)は世界糖尿病デーの14日、2014年の世界の糖尿病人口(20〜79歳)が約3億8700万人に上るとの推計を発表した。昨年に比べ500万人増加、35年には5億9200万人に達する見込みとしている。国別では1位が中国で約9629万人。2位はインドで約6685万人、3位は米国の約2578万人。日本は昨年と同じ10位で約721万人だった。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014111401001742.html
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TPP交渉越年 覇権争いやめ、原点に(2014年11月14日東京新聞)
米中の主導権争いに盗聴騒ぎ−。アジアの新たな貿易体制をめぐり、首脳たちが北京で繰り広げた駆け引きはこれが自由、無差別、互恵を目指す交渉なのかと耳目を疑いたくなるようなものだった。アジア太平洋経済協力会議(APEC)に先だって開かれた環太平洋連携協定(TPP)の首脳会合は十日、目標としてきた年内大筋合意を断念し、交渉は越年することになった。
農産物などの関税をめぐる日米の対立に加え、医薬品など知的財産保護、民間企業と国有企業の競争条件などで先進国と新興国の対立が解消しなかった。年内合意という目標が延期されるのは四回目。来年、米国では大統領選挙が動きだすため、交渉そのものが漂流する可能性も出てきた。ただ、北京での一連の会議や首脳会談で驚かされたのはTPPの先送りではなく、アジア太平洋地域での米国と中国のむき出しの覇権争いだった。TPPの合意断念を尻目に同じ日、中国は韓国と自由貿易協定(FTA)の締結で大筋合意を発表した。米国が主導し、中国が参加していないTPPへのけん制といえる。中国はAPEC加盟国を自陣に囲い込むアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想を自らの主導で進める意欲も示した。TPP交渉では、中国の盗聴を恐れて、普通ならホテルで開かれる会議を米国大使館で開くという異常さで、覇権争いの激しさにあきれ返った国も多いのではないか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111402000147.html
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衆院解散を検討 「安倍政治」こそ争点だ(2014/11/13東京新聞)
安倍晋三首相が年内の衆院解散・総選挙を検討しているという。来年十月の消費税再増税を先送りするため、国民に信を問うというのが解散の「大義」だが、問われるべきは「安倍政治」そのものだ。・・・九月の内閣改造後、閣僚の醜聞が相次いで発覚し、内閣支持率は下落傾向だ。首相の経済政策(アベノミクス)は期待外れで、来年以降は、安全保障法制整備や原発再稼働など、国民の反発が避けられない課題も待ち構える。内閣支持率が比較的高く、野党の選挙態勢が整う前に衆院解散に打って出た方が、議席減を最小限にとどめられる、というのが政権側の本音ではないのか。安倍氏が再び首相に就いてからの二年近く。国民の反対を切り捨てる形で進めた特定秘密保護法の成立強行や原発再稼働の推進、歴代内閣が積み重ねてきた憲法解釈を、一内閣の判断で変えた集団的自衛権の行使容認など、強権的な政治手法ばかりが思い浮かぶ。首相の歴史認識や靖国神社参拝が外交上の不安定要因となる一方で、「一票の格差」是正や、政府や国会の「身を切る改革」など処理すべき懸案は手付かずだ。解散の大義に正当性があるとはとても思えないが、解散が見送られ、国民軽視の「安倍政治」が続くことも、国民には不利益だ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111302000156.html
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ユネスコ宣言 大人こそ学んで下さい(2014/11/13東京新聞)
再び子どもたちへ。国連・持続可能な開発のための教育(ESD)の十年を締めくくる、名古屋のユネスコ会議が幕を閉じました。もっと学びが必要なのは、やっぱり私たち、大人のようですね。貧困解消や環境保護など、ESDのテーマについて、引き続き学びを深め、実行に移していきましょう−。「あいち・なごや宣言」は満場一致で採択されました。十年はひと区切り、これからも取り組みを続けていこうということです。・・・閉会式のフィナーレで「ESDあいち・なごや子ども会議」の小中学生が、私たち大人に突きつけたメッセージは宣言以上に強烈でした。みなさんの代弁でしょう。「持続可能な社会とは、未来を考え、お互いを思いやり、人間だけでなく、すべての生き物が、ともに幸せに生きる社会です」環境や平和、文化について学び、考え、話し合いを重ねた子ども会議の結論です。
そして「持続可能な社会づくりを難しくしているのは、とどまることを知らない人間の欲、自分勝手なわがままな気持ち。意識や関心が低く、知識が少ないことなんです」と。耳が痛くてたまりません。今学び、考え、気づくべきは誰なのか。
子どもたちは希望も示します。「いろいろな問題の原因をつくっているのは人間ですが、それを解決していくのも人間です。だから大人のみなさんも、本気になって取り組んでください」と−。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111302000155.html
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