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<POINT NEWS62>2014/11/01・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

記憶のために/LIST

sankaku62sankaku
2014/11/01sankaku11/13

日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。

 

彗星探査機:着陸時にバウンド、固定できず(毎日新聞 2014年11月13日)
欧州宇宙機関(ESA)は13日、無人探査機「ロゼッタ」から分離され、世界で初めて彗星(すいせい)に着陸した着陸機「フィラエ」による最初の観測データを受信したと発表した。降下中のフィラエが高度3キロから撮影したチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の鮮明な画像を公開した。フィラエは着陸時、彗星表面に機体を固定するためのいかりが発射されず、バウンドしたとみられている。ESAは着陸地点や今後の観測への影響などを確認している。ロゼッタは2004年3月に打ち上げられた。10年の旅路を経て今年8月に彗星近傍に到着。フィラエは今月12日午後6時ごろ(日本時間)に分離され、約7時間かけて着陸に挑んだ。彗星の内部は、約46億年前の太陽系誕生初期の状態が保たれているとされ、観測結果が太陽系形成の解明につながると期待されている。機体に問題がなければ、フィラエは約2日半かけて、表面の物質などを観測したり、ドリルで地表を約20センチ掘り、その場で内部の物質の組成を分析したりする予定だ。
http://mainichi.jp/select/news/20141113k0000e040193000c.html

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発電機から火の粉 第一原発のタンクへの送水ポンプ(2014/11/13福島民報)
東京電力は12日、福島第一原発で、汚染水を保管するタンクに水を送るポンプの発電機から火の粉が出たと発表した。けが人はなかった。同日午前5時25分ごろ、協力企業の作業員が、発電機から火の粉が上がったのを見つけ、消火器で消し止めた。東電は作業を中断し、詳しい原因を調べている。発電機は10月27日から使用していた。福島第一原発では7月にも発電機を焼く火事があった。
http://www.minpo.jp/news/detail/2014111319207

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フィラエ着陸成功、太陽系の謎に迫る(Michael D. Lemonick for National Geographic News November 13, 2014)
打ち上げから10年、64億キロに及ぶ旅を経て、欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機ロゼッタは11月12日、史上初の彗星への「軟着陸」に成功した。ロゼッタは同日、洗濯機サイズの着陸機フィラエを切り離し、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)の表面に投下した。・・・両機の観測で得られる情報は、地球の海の起源を知る重要な手がかりとなるかもしれない。氷でできた彗星が、太陽系初期の原始地球に水を運んだ可能性があるからだ。また彗星は、生命の起源を知る手がかりにもなりうる。彗星には有機物がタール状に堆積しており、これが原材料の一部となって生命が誕生したとする説がある。さらには太陽系そのものの起源についても、重要な手がかりが得られるかもしれない。彗星は、約46億年前に惑星が形成された際、余った材料の残りかすであり、恒星の間を漂う巨大なガスとちりの雲が凝集してできた、氷と岩石のかたまりであることが広く知られている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141113002

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原発事故調書、56人分を公開 原発作業員ら(2014年11月13日朝日新聞)
政府は12日、東京電力福島第一原発事故の政府事故調査・検証委員会が関係者から聞き取った調書の一部を公開した。当時、首相補佐官を務めた寺田学・前衆院議員や、第一原発の事故処理を担った作業員ら45人と、農水産物の検査を担当した千葉県農林水産部の11人。政府は残り約700人のうち、本人の同意が得られた分を年内に公開する方針だ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11452352.html

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米IBM、もがく巨人 止まらぬ売上高減、ハードからソフトへ クラウド・人工知能に力(2014年11月13日朝日新聞)
IT業界の巨人、米IBMの業績がふるわない。事業環境の変化についていけていない。不振事業を売却したり、データ解析や人工知能など成長分野に力を入れたりしているが、成果を出せるだろうか。売上高は前年同期比4%減の223億ドル(約2兆5600億円)で、10四半期連続の前年割れ。純利益は同99%減の1800万ドル(約20億円)――。これが、IBMが先月発表した今年7〜9月期決算の中身だ。・・・IBMはクラウドに力を入れてきたものの、そこでも逆風が吹く。米アマゾンや米グーグルとの競争が激しくなってきたのだ。アマゾンは新興企業向けのサービスでシェアを広げ、IBMが力を入れてきた大企業向け受注を増やした。米政府のクラウド事業の入札では、IBMがアマゾンに負ける一幕もあった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11452361.html

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(TPPを歩く:下)大国で「聖域」決めるな ニュージーランド(2014年11月13日朝日新聞)
なくしたい、乳製品の関税

ニュージーランド(NZ)最大の都市オークランドから車で南へ1時間。なだらかな丘陵が広がる地区に、120ヘクタールに及ぶブライアン・ギャラガーさん(51)の牧場はある。午後3時半。この日2回目の乳搾りの時間だ。草をはんでいた乳牛たちが、三々五々、牛舎に集まってきた。「祖母の代からここで酪農をやってるけど、俺はネスレやダノンと競争しているつもりでやってるんだ」乳牛の背骨の辺りをチェックしながら、ブライアンさんは力強く言った。

ブライアンさんは、世界4位の乳製品メーカーで、同国の酪農家の9割が株を持つ協同組合「フォンテラ」の株主だ。360頭の乳牛を飼い、生乳を年間180万リットル生産している。フォンテラは全国の酪農家がつくった生乳を集めて、粉ミルクやチーズ、バターなどに加工。生産量の95%以上を世界140カ国以上に輸出する。・・・「NZは売り物じゃない」と書かれたお手製のプラカードを持つ人、乳母車を押す人、ギターを弾いて歌う人……。主催者の一人のエドワード・ミラーさんは「1万人以上の市民が集まった。国内では過去最大のTPP反対運動だろう」と振り返った。多くの論点があるが、「各地でスピーチをした人たちが口にしたのが医薬品の問題だ」。ミラーさんが管理するTPPに反対するホームページへのアクセス数は、9月ごろから3〜9倍に増えた。交渉に批判的な新聞投稿も増えてきているという。・・・ オークランド大学のジェーン・ケルシー教授は「NZのような小さな国の薬の市場を米国がほしいわけじゃない。途上国に、ニュージーランドのような制度を米国は許さないという姿勢を見せつけたいのだろう。高い米国の薬を長く買わせるために」とみる。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11452258.html

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中間貯蔵 年間4万3000トン試験搬入 環境省方針 計画に盛り込み(2014/11/13福島民報)
東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設をめぐって、環境省は12日、同施設の運用開始から最初の1年間で県内各地から廃棄物計4万3千トン程度を試験的に搬入する方針を明らかにした。廃棄物の総量は最大2200万トンと推計されており、全体の0.2%に当たる。年内に策定する輸送実施計画に盛り込む。
http://www.minpo.jp/news/detail/2014111319209

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世界の原発廃炉に11兆円超 IEA試算、40年までに(2014/11/12共同通信)

【ロンドン共同】国際エネルギー機関(IEA)は12日、2014年版「世界エネルギー展望」を公表し、世界の原発の廃炉費用が40年までに1千億ドル(約11兆5千億円)を超えるとの試算を示した。使用済み核燃料は現在の2倍以上の70万5千トンに上るとした。IEAは、13年末に日本や欧米などで稼働していた原発434基のうち約200基が廃炉になると指摘。「廃炉の波は近づいている」として規制当局や事業者に将来の資金確保を求めた。
http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014111201001903.html

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福島、除染作業員の診断書偽造か 労働安全衛生法違反の疑い(2014/11/11共同通信)

東京電力福島第1原発事故後、国直轄で実施した福島県田村市の除染をめぐり、法律で雇い主が作業員に受けさせるよう義務付けている健康診断の書類が偽造された疑いがあるとして、厚生労働省などが調査していることが11日、分かった。同省は労働安全衛生法に違反する疑いがあるとみている。元請け企業の鹿島(東京)によると、田村市の除染は2012年7月〜13年6月、鹿島などの共同企業体が実施。下請け業者から提出を受けていた約2300人分の健康診断の資料を調べたほか、病院や医師への聞き取りを行い、このうち75人について偽造の疑いがあると判断した。

http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014111101002201.html

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米兵90人レプトスピラ症の疑い 北部訓練場一部使用中止(2014/11/09沖縄タイムス)
【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊がジャングル戦闘訓練を行う沖縄本島の北部訓練場の一部使用を中止していることが分かった。

訓練に参加し、レプトスピラ症に感染した疑いのある米兵数が過去2カ月間で約90人に達し、手術を受けるなど深刻な症状に至っている現状を踏まえた措置。米軍事紙マリンコー・タイムズが3日付で報じた。

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=89858

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(新ポリティカにっぽん)「地方」「女性」は飾り花か(2014/11/09朝日新聞)
この連休、山形県置賜地方にでかけた。新幹線の赤湯駅に着くと、長井市の金鐘寺の和尚さんが車で迎えにきてくれていた。会の始まりまで時間があるから、温泉に寄ったらどうですかと勧められ、そうすることにした。・・・ところで、今年はコメの値段が下がったそうで、と聞くと「大きい農家は何百万と減収なんだよ」と教えてくれた。2013年産米が余っているのが原因らしく、自民党政権になって減反の助成金を半分に減らされたのが農家には痛いらしい。・・・自民党政権は4年後には、コメ作り農家への助成金を全部なくすと言っているけれど、それは日本のコメを自由競争の世界に放り出すということだ、だから、いまのコメ価格の下落は、TPP推進派には思うツボなんですよ、TPPはアメリカの自由競争のルールに世界を従わせようということなんですから、と川崎さんは言う。

兼業農家を守るべきか、大規模農家への集約化を進めるべきか、農政にはいつも迷走してきた。しかし、TPPは有無をいわさぬ外圧であって、いずれ農村に烈風が吹くことは間違いない。先日、甘利明TPP担当相の話を聞く機会があったが、どうやらアメリカが幾らか譲歩の姿勢を見せ始めて、いよいよ交渉はまとまる方向らしい。
http://digital.asahi.com/articles/ASGC37KGYGC3UEHF00V.html?iref=comtop_list_pol_f01

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米国も注視するドイツのエネルギー革命(2014/11/09朝日新聞)
先進国の中で、ドイツのように地球温暖化防止への取り組みを推進している国は、そうはあるまい。その象徴ともいうべきいくつもの巨大な構築物が、北海のど真ん中にそびえている。洋上風力発電の施設だ。陸地から60マイル(96キロ)ほど離れたものもある。最大で高さは60階建てのビルに相当、羽根1枚の長さは世界で最も大きな航空機エアバスA380の翼長にほぼ匹敵する。建設費が3千万ドル(1ドル=110円で33億円)するものもあり、多くが今年中にドイツの諸都市に送電を始める。この国の電力システム改革の新たな里程標となる重要プロジェクトで、もうすぐ自国の電力の30%を再生可能エネルギーでまかなうようになる。経済規模の大きな国としては最大の比率であり、米国の2倍以上にもなる。・・・今では電力生産に関わる世界中の経営陣が、かつて無視した技術が既存のビジネスモデルを脅かしつつある現実に神経をとがらせている。米国では、これから再生可能エネルギーをどういうルールで扱うか、全国的な論争が起きている。貧しい国々は、石炭火力から発電を始めるよりも、化石燃料の時代をとび越え、初めからきれいな電力を使うことを議論し始めている。
http://digital.asahi.com/articles/ASGBB7299GBBULPT00D.html?iref=comtop_list_int_f02

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鋼材落下3人けが、福島第1原発 地上タンクの増設工事中(2014/11/07共同通信)
7日午前11時20分ごろ、東京電力福島第1原発構内で、多核種除去設備(ALPS)の処理水をためる地上タンクの増設工事中に鋼材が落下、下にいた男性作業員3人がけがを負った。福島県警双葉署などによると、福島県いわき市平愛谷町の関下義弘さん(57)が脊髄を損傷するなどして重体。
http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014110701001776.html

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<点検 廃炉認可5年>(3)廃棄物の行方 「放射性」処理(2014/11/07静岡新聞)
解体された重油タンクの配管や鉄板がクレーン先端の巨大な磁石に吸い付き、トラックの荷台へ載せられた。放射線量の計測後、トラックは正門手前のゲートモニターをゆっくりと通過。異常を示す警報は鳴らなかった。8月29日、中部電力浜岡原発1、2号機の廃止措置に伴う廃棄物が初めて搬出された。廃炉完了までに見込まれる廃棄物の総量は約48万トンにのぼる。これまでに発生した約50トンは屋外の定められたエリアで保管し順次、敷地外へ運んでいく。ただ、現在の第1段階はあくまでも放射線管理区域外の作業が中心で、機器の解体によるごみは一般的な廃棄物などと同じ扱い。中電にとって課題となるのは、第2段階から出る約1・7万トンもの低レベル放射性廃棄物の存在だ。放射能レベルが比較的高いL1(約200トン)から、比較的低いL2(約2200トン)、極めて低いL3(約1・4万トン)の3段階に分けられる。
http://www.at-s.com/news/detail/1174139355.html

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米核実験で抗議文送る 三次市長(2014/11/07ヒロシマ平和メディアセンター)
広島県三次市の増田和俊市長は、米国が9月と10月に計2回、強力なエックス線を発生させる特殊装置「Zマシン」を使って核実験をしていたことに対する抗議文を、東京の在日米大使館に送った。抗議文は、5日付でオバマ大統領とケネディ駐日大使に宛てた。増田市長は「核兵器廃絶を願う多くの人の声が無視された」と指摘。今後、すべての核実験を中止するよう求めた。
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=37714

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週のはじめに考える 人類は我慢できるか(2014/11/09東京新聞)
ちょうど百年前、米国でリョコウバトという、空を暗くするほどの巨群をなしていたハトが絶滅した。原因はご明察の通り人間なのですが、では次は…。リョコウバトとは名前の通り、北米大陸を大きく南北に渡る鳥でした。百科事典を引くと、体長四〇センチほどで、よく見かけるハトよりずっと大きく、巨大な群れは数十億羽ともいわれました(絵は小学館「日本大百科全書」より)。狩猟対象だったのが、十九世紀半ばには網を使った大量捕獲へ。たるに詰め、鉄道に満載して都会のレストランへ、また家庭の食卓へ。産業革命に続く流通の進化、経済の繁栄は当然ながら大きく健啖(けんたん)な胃袋ももちます。それが悪いとはいいません。当時、自然は無限のようにみえましたし、生物の数をかぞえる技術もありませんでした。・・・そのころ日本では英国帰りの夏目漱石が「吾輩(わがはい)は猫である」を発表(一九〇五年)。・・・元来人間といふものは自己の力量に慢じて皆(み)んな増長して居る。少し人間より強いものが出て来て窘(いじ)めてやらなくては此先(このさき)どこ迄(まで)増長するか分(わか)らない、と名もないネコに言わせている。漱石の人間観察の目の厳しさ、また文明批判はよく知られるところですが、批判者とはその性格上つねに少数派で意見はなかなか通じないものです。しかし、それが小説の中に表現されることで、私たちはしばし、目を見開かせられます。彼はやがて自分の心の奥へ踏み入るように禅の道へと進みました。人間の増長と欲望はいつの時代にも語られることですが、百年前にリョコウバトを絶滅させたことなどは、今また振り返るべきことかもしれません。たとえば、昨今ニュースとなった太平洋クロマグロやニホンウナギの捕り過ぎと食べ過ぎ。・・・もし世界中が日本人並みの暮らしをするなら地球二個分、アメリカ人並みなら四個分を必要とするというのです。地球が再生するより多くを、私たちは消費している。もしそれに反省がないのなら、百年前リョコウバトを死滅させたアメリカ人よりも現在の私たちは愚かかもしれないのです。科学が進んで危険性のわかる分、私たち人類はよく我慢せねばならないはずなのです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014110902000153.html

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筆洗(2014/11/07東京新聞)
作家の三浦綾子さんは、学徒出陣で戦死した学生たちの手記『きけわだつみのこえ』を読んで、「この世には読み終えたということのできない本がある」と知ったそうだ。読んだ者の責任を問い続ける本があるのだと▼今年のノーベル文学賞に輝いたフランスの作家パトリック・モディアノ氏の『1941年。パリの尋ね人』(作品社)も、そういう本である。邦訳は長く品切れだったが、氏の受賞を機にようやく版が重ねられたという▼<尋ね人。ドラ・ブリュデール。十五歳、一メートル五十五、うりざね顔、目の色マロングレー…パリ、オルナノ大通り41番地、ブリュデール夫妻宛情報提供されたし>▼一九四一年十二月三十一日の仏紙に載った尋ね人広告を、モディアノ氏が目にしたのは半世紀近くもたってのことだった。氏は、ナチス・ドイツ占領下のパリで生きたユダヤ人の少女の痕跡を探し歩く▼だが、その痕跡とは、出生証明書、寄宿学校の名簿、その学校からドラが脱走した後に父親が出した尋ね人広告、そして収容所の移送記録…。書類と数枚の写真でしかたどれぬ少女の足跡は百万を超える人々とともに、アウシュビッツで消える。何の肉声も残さぬままに▼そこに浮かび上がるのは、戦争の時代に無名の人々をのみ込んだ忘却の闇だ。その闇は今を生きる私たちの足元にも広がり、何かを尋ね続けているのだろう。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014110702000117.html

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ユネスコ会議 悪い大人をまねないで(2014/11/07東京新聞)
子どもたちへ。今日は皆さんのために書きました。皆さんの未来を語る国際会議が十日、名古屋で始まります。大人たちが地球を壊し続けた過去を振り返り、より良い未来を築くための会議です。ESD。近ごろはやりの三文字英語。AKBならばともかく、わからない、と言われても、仕方ありません。「持続可能な開発のための教育」という日本語に直してみても、よけいに難しくなりそうです。そもそも、「持続可能」とは、「持続可能な開発」とは一体、何でしょう。簡単に言えば、地球の環境、生態系を壊さないようにしようということです。損するのはもっぱら人類ですから。たとえば森をきりすぎない。ウナギを食べすぎないということです。・・・その代わり、空は煙に、川は排水に汚されて、街からごみがあふれ出しました。森林や田園は多くの生き物の命とともに失われ、温暖化の進行が止まりません。二酸化炭素ガスには熱を逃さない性質があるので、増えれば地球が毛布でくるまれたようになってしまうのです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014110702000143.html

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特集ワイド:続報真相 再生エネ停滞の深謀遠慮(毎日新聞 2014年11月07日 東京夕刊)
のど元を過ぎれば熱さを忘れるという。東京電力福島第1原発事故への反省から始まった再生可能エネルギー普及への動きが頓挫した。九州、四国、沖縄、東北、北海道の電力5社が「固定価格買い取り制度」(FIT)に基づく再生エネの新規買い取りを中断したのは「制度設計が悪かったから」とされるが、それだけか。国、電力会社の「やる気」の問題ではないのか。・・・FoEドイツの報告会に参加した菅直人元首相に話を聞いた。自らの退陣と引き換えに、再生エネ特別措置法の成立にこぎつけた経緯がある。「民主党政権下では再生エネ増加を見越し、北海道で送電網の整備も始まっていました。経産省と電力会社が再生エネ受け入れ対策を積極的に進めていれば、こんな事態にはならなかったはずです。サボタージュと批判されても仕方がない」と憤る。矛先を安倍晋三首相にも向けた。「首相は国会で『再生エネを積極的に進める』と述べている。申請された約7000万キロワットは原発15基分に相当するクリーンエネルギーなんですよ。それをもっと活用しようとしないのは、民主党の政策を否定したいためなのか」・・・ 「『再生エネを入れるとパンクする』という日本は世界の潮流に乗り遅れています」。電力問題に詳しい東京財団の平沼光研究員は手厳しい。「参考になる国」として挙げたのが再生エネ導入率約40%(13年)のスペインだ。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141107dde012020002000c.html

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川内原発:再稼働 陳情審査、夜にずれ込む 親として「黙って見ていられない」 鮫島さんら県庁前で抗議集会/鹿児島(毎日新聞 2014年11月07日 地方版)

「福島の事故を考えてください」−−。九州電力川内原発再稼働の可否を審議する県議会臨時議会の原子力安全対策等特別委員会は6日、再稼働賛成・反対の請願陳情を審査した。傍聴席には再稼働に反対する県民らが詰めかけ、審査は夜まで続いた。【杣谷健太】朝早くから県庁前で抗議集会。県内外から約80人が参加、「再稼働したら事故は再発!!」などの横断幕が掲げられた。若者代表として、出版社「燦燦舎」代表の鮫島亮二さん(37)=鹿児島市=がマイクを手に「子どもさんの顔を考えてください。川内原発で事故があったらと思うと毎日、涙が出る」と訴え、目を潤ませた。・・・ 原発の再稼働問題だけでなく、自分がどう考えているかを主張しなければ、為政者の思うがままになってしまう。鮫島さんは、それが現在の鹿児島県だと考える。「相手にとって、声を出さないことは県のやりたい放題になってしまう。自分のことを主張できる鹿児島県であってほしい」
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20141107ddlk46040334000c.html

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派遣法改正案  待遇改善こそ議論せよ(京都新聞2014年11月07日)
今国会の焦点である労働者派遣法改正案の実質審議が始まった。現在3年となっている企業の派遣労働者受け入れ期間の上限を廃止するのが改正案の柱だ。企業は労働者を入れ替えれば同じ職場でずっと派遣を使える。これまで「臨時的、一時的」としてきた派遣労働の原則を覆す内容で、不安定な働き方が広がる懸念がぬぐえない。改正案は先の通常国会で条文の誤記から審議されず、今国会の審議も政治資金問題に加え、質疑前に与党が修正方針を示す失態で大幅にずれ込んだ。政府・与党は会期内成立を目指し、来週までの衆院通過へ急ぐが、派遣労働者約120万人の働き方を左右する法改正を軽んじていないか。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/

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柏崎刈羽原発:再稼働差し止め訴訟 「福島の現状直視を」 大飯訴訟弁護団長陳述 /新潟(毎日新聞 2014年11月07日 地方版)

東京電力福島第1原発事故の被災者らが東電に柏崎刈羽原発の再稼働差し止めを求めた訴訟の第9回口頭弁論が6日、新潟地裁(大竹優子裁判長)で開かれた。原告側は、5月に福井地裁で関西電力大飯原発(福井県おおい町)の運転差し止めを命じる判決を勝ち取った原告団の佐藤辰弥弁護団長が意見陳述し、新潟でも同様の判決を下すよう訴えた。佐藤団長は福井地裁の判決について「福島原発事故という現状を直視すれば、当然導き出される結論」として、柏崎刈羽原発の運転差し止めを求めた。弁論後、記者会見した佐藤団長は「(東電は)原告の質問にあまり答えず、籠城(ろうじょう)戦をしているような印象」と話し、1回目の弁論が開かれてから約1年3カ月で判決が出た福井と比べて、2年4カ月たっても弁論が続く新潟の審理の長さを指摘した。次回期日は来年3月5日。【真野敏幸】
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20141107ddlk15040037000c.html

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原子力に依存しないエネルギー政策 − ベルリンにおける舛添東京都知事の講演(あきこ / 2014年11月2日みどりの1kWh)
今年は東京とベルリンが友好都市の締結をして20周年に当たり、ここベルリンでも様々な記念事業が行われている。10月29日、ベルリン日独センターにおいて、舛添東京都知事とヴォーヴェライト ベルリン州首相兼市長が列席して、「スマートシティ創出につながる都市開発」と題するシンポジウムが行われた。シンポジウムの開始に当たり、ヴォーヴェライト市長、舛添知事がそれぞれ基調講演を行った。・・・舛添東京都知事は、25年前の壁崩壊のときにちょうどベルリンに居合わせ、壁の一片を部屋に飾っているというエピソードをドイツ語で語り、場内を沸かせた。その後、講演の主な部分は日本語になったが、2020年のオリンピック・パラリンピックを控えた東京が抱える問題として、ベルリンと違って地震があること(「今後30年以内に70%の確率で大地震が起こる」)、温暖化によってデング熱のような熱帯地方の伝染病が東京でも発生していることが挙げられた。2020年までの東京都のグランドデザインの中で、エネルギー政策として「原子力に依存しないエネルギー政策」という言葉が都知事の口から出たのには驚いた。さらに、現在の東京では再生可能エネルギーが6%を占めているが、2020年には太陽光、風力を中心に20%に引き上げることも発表された。それ以外に2020年には水素社会の実現(「世界は2030年を目指しているが、東京はそれに先鞭をつけて2020年を目標とする」)、省エネルギーの推進がエネルギー政策の具体策として挙げられた。
http://midori1kwh.de/2014/11/02/6216

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社説:首相の「捏造」発言 冷静さを欠いている(毎日新聞 2014年11月02日)
一国の首相の口からこんな発言が軽々しく飛び出すことに驚く。安倍晋三首相が朝日新聞を名指しして、その報道を「捏造(ねつぞう)だ」と国会の場で断じた。だが、捏造とは事実の誤認ではなく、ありもしない事実を、あるかのようにつくり上げることを指す。果たして今回の報道がそれに当たるかどうか、首相は頭を冷やして考え直した方がいい。経過はこうだ。首相は先月29日昼、側近議員らと食事した。終了後、出席者の一人が報道陣に対し、首相はその席で政治資金問題に関し「(与野党ともに)『撃ち方やめ』になればいい」と語った、と説明した。これを受け、朝日のみならず毎日、読売、産経、日経など報道各社が、その発言を翌日朝刊で報じた。・・・首相は「発言を本人に確かめるのは当然」と言う。その通りである。ただし現在、首相と担当記者との質疑の場は実際には首相側の都合で時折設定されているに過ぎない。首相がそう言うのなら、小泉純一郎首相時代のように1日2度、定期的にインタビューの場を設けてはどうか。首相はかねて朝日新聞を「敵」だと見なしているようで、今回の記事も「最初に批判ありきだ」と言いたいようだ。「安倍政権を倒すことを社是としていると、かつて朝日の主筆がしゃべったということだ」とも国会で発言している。だが、朝日側はその事実はないと否定しており、首相がどれだけ裏付けを取って語っているかも不明である。あるいは慰安婦報道や東京電力福島第1原発事故の「吉田調書」報道問題で揺れる朝日を、「捏造」との言葉で批判すれば拍手してくれる人が多いと考えているのだろうか。
http://mainichi.jp/opinion/news/20141102k0000m070111000c.html

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スウェーデン、パレスチナを国家として承認 2国家共存促す(2014.11.01 Sat posted )
(CNN) スウェーデン政府は1日までに、パレスチナを国家として正式承認した。イスラエルとの2国家共存の実現を後押しする決定になると期待している。スウェーデンのバルストロム外相はパレスチナ国家の承認に当たり、「国際法の観点から承認の決定を遅らせる理由は見出せない」と指摘。また、占領されているとの事実に留意して承認しないことは、侵略に反対する国際法の原則に反するとも述べた。
http://www.cnn.co.jp/world/35056004.html

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ヘイトスピーチ反対アピール。東京・新宿で2千人がデモ(2014/11/02京都新聞)
在日コリアンに対するヘイトスピーチに反対する市民グループらが2日、東京・新宿でデモ行進し、約2千人が「差別を許すな」などと声を張り上げた。昨年9月に続き2回目。参加者は「NO HATE」「自国を誇るために他国をおとしめる必要はない」と書いたプラカードを掲げ、繁華街を行進。都庁前では行政による対策の必要性をアピールした。一連の問題を追ってきたジャーナリスト安田浩一さんがマイクを握り「ヘイトスピーチは言葉の暴力ではなく、暴力そのものだ」と訴えた。
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20141102000062

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千の証言:襲われた引き揚げ船、生還男性 少女の最期、伝えたい 脳裏の「まなざし」今も描けず(毎日新聞 2014年11月02日 東京朝刊)
戦闘がやんだ。静寂を取り戻した甲板で、同い年くらいの少女から見つめられていると思った。よく見ると、右足が吹き飛ばされ白い骨だけとなり、絶命していた。終戦から1週間後、北海道・留萌沖で樺太(サハリン)からの引き揚げ船3隻が旧ソ連潜水艦に攻撃された。辛くも生き延びた男性は2年前に絵筆をとり、脳裏に焼き付いた少女の「まなざし」の再現に挑んでいる。・・・家族旅行でも留萌方面は避けた。稲村さんについて、妻は「日本海に近づくと無口になる。海を見たがらない」と話す。事件の遺族らと距離を置き、毎年8月22日の前後に留萌市などで開かれる慰霊祭に出たことはない。「肉親を亡くした人たちの集まりに単身生き延びた者が顔を出すのは申し訳ない」と言う。何より、少女のまなざしを思い出すのが恐ろしかった。

2年前に転機が訪れた。事件を研究する留萌市立港北小学校の高杉誠一校長(60)と知り合い、口説かれた。「次代を担う地元の子供たちに、体験を語ってほしい」。最初はためらった。長く苦しんできた記憶と向き合えるのか。絵を描くのが趣味で、校長の熱意に動かされ、記憶を頼りに当時の状況を描き始めた。絵は2年間で約1000枚になった。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141102ddm041040057000c.html

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拉致調査、先は見えず 訪朝、具体的な安否情報なし 家族「北朝鮮に利用された」(2014年11月1日朝日新聞)
 平壌で拉致被害者らの再調査について北朝鮮側と交渉した政府代表団は、日本が拉致問題を最重要視する姿勢を強く主張したが、具体的な安否情報は得られなかった。調査結果の説明を聞いた拉致被害者の家族らは「北朝鮮に利用された」などと政府への不信感をあらわにした。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11432729.html

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(社説)首相の発言 「捏造」は看過できない(2014年11月1日朝日新聞)
NHKやネットで中継されている国会で、首相が特定の新聞社の報道を取り上げ、「捏造(ねつぞう)」だと決めつける。いったいどこの国の話かと思わせる答弁が続いている。おとといの朝刊で朝日新聞は、安倍首相と自民党議員との昼食会の模様を報じた。その席で、民主党の枝野幹事長の政治資金収支報告書に収入の不記載が見つかったことが話題になった。政治とカネをめぐる野党の追及について、安倍氏がこれで「撃ち方やめ」になればと語ったという内容だ。その枝野幹事長が衆院予算委で事実関係をただすと、首相はこう答えた。「きょうの朝日新聞ですかね。これは捏造です」驚くべき答弁である。なぜなら、毎日、読売、日経、産経の各紙や共同通信も「撃ち方やめ」を首相の発言として同じように伝えていたからだ。枝野氏も、朝日の報道に限って質問したわけではない。・・・メディアを選別し、自身に批判的な新聞に粗雑なレッテルを貼る。好悪の感情むき出しの安倍氏の言動は、すべての国民を代表すべき政治指導者の発言とはとても思えない。予算委で安倍氏は、閣僚の不祥事を追及する野党議員に対し、「公共の電波を使ってイメージ操作をするのはおかしい」と反論した。では、問いたい。「イメージ操作」をしようとしているのはどちらなのか。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11432661.html

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