「石棺」密閉が2年遅延 チェルノブイリ原発(2014/10/24共同通信)
【モスクワ共同】ウクライナ北部のチェルノブイリ原発で旧ソ連時代の1986年に大量の放射性物質拡散を伴う爆発事故が起きた4号機を覆う「石棺」を巨大なシェルターで密閉する作業の完了が、予定されていた来年10月から2017年11月へと大幅に遅れる見通しになった。多額の資金不足が主な理由。建設資金を管理する欧州復興開発銀行(EBRD)のビンス・ノバク原子力安全局長が24日、共同通信に明らかにした。「石棺」はコンクリート製で老朽化が進んでおり、30年とされる耐用期限は16年に切れるため、部分的な崩落などにより放射性物質が拡散する危険度が増す。
http://www.47news.jp/CN/201410/CN2014102401001511.html
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作業員、早朝の大移動/原発へ除染へ 覚悟胸に/現場へ・フクシマの素顔(2014/10/24河北新報)
福島第1原発から南へ20キロちょっと、国内最大級のサッカー施設だった「Jヴィレッジ」にも遠くない。福島県広野町の国道6号沿いにあるその食堂のお客さんは大きく様変わりした。午前4時すぎ、気温10度を切る暗闇に、ぽっかりと、その食堂の明かりが浮かんでいた。・・・利用するのは専ら、第1原発の構内で働く作業員だ。元請けは、汚染水タンクの基礎工事を受注した大手ゼネコン。食堂の目の前や周辺に窮屈に立ち並ぶアパートに約160人が住む。・・・ 第1原発ではいま、1日6000〜7000人が働く。南隣の富岡町では約2200人が除染作業に当たる。早朝の大移動。作業員の宿舎やホテルなどがあるいわき市、広野町から第1原発へと続く国道6号はもう、バスやワゴン車、大型トラック、ライトバンなどが数珠つなぎだ。
午前7時、楢葉町の6号沿いのコンビニエンスストアに入ると、作業員でごった返していた。車のナンバーは旭川、富士山、品川、三重…。カメラを肩に掛けていたら、レジの長い列に並んでいた男性に手招きされた。「これが福島の現実だ。撮ってくれ」・・・福島の復興は、第1原発の事故収束と廃炉、除染の進展なしには成り立たない。6号沿いのコンビニで出会った原発作業員(47)は「東京から来た。放射線への恐怖心はある。それなりの覚悟がないと、ここには来られない」と言った。青森県から来た除染作業員(69)は語った。「技術者が足りないと聞き、力になりたかった。母が半年前に亡くなり、1人になったので、福島に駆け付けた」作業員が担う役割の大きさと、早朝の混沌(こんとん)。原発事故は終わっていない。
<記者の一言/生活環境改善策を>
広野町やいわき市にはプレハブの宿舎がいくつもある。過酷な現場で働く作業員は生活環境も厳しい。一方で作業員が絡む事件も多く、生活マナーには地元で苦情も出る。廃炉作業は30〜40年続く。取り巻く環境の改善に、腰を据えた施策が必要なのではないか。(福島総局・藤井宏匡)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201410/20141024_63020.html
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地下放水路のセシウム最高値 台風で汚染土壌流入か(2014/10/24福島民報)
東京電力は23日、福島第1原発1号機タービン建屋の屋根などに降った雨水などを流す地下放水路の水から、放射性セシウムが過去最高値の1リットル当たり16万1千ベクレル検出されたと発表した。濃度は前回調査の15日採取分の同8万1千ベクレルの2倍となった。放水路は原発港湾外の外洋につながっているが、東電は「海への出口を土砂でふさいでおり、流出はない」としている。
http://www.minyu-net.com/news/news/1024/news11.html
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水路セシウム濃度126倍 福島第1原発、台風の影響か(2014/10/24共同通信)
東京電力は23日、福島第1原発1号機タービン建屋海側の地下を通る水路にたまっている雨水の放射性物質濃度が急上昇したと発表した。9月26日時点でセシウム濃度は1リットル当たり1270ベクレルだったが、22日には約126倍の16万1千ベクレルに上昇。東電は今月通過した二つの台風の影響とみており、付近に汚染源がないか調べる。東電によると、22日のセシウム濃度の内訳はセシウム134が4万1千ベクレル、セシウム137が12万ベクレル。水路はもともと建屋周辺に降った雨水を原発港湾内に排水する設備で、現在は出口部分が埋め立てられている。
http://www.47news.jp/CN/201410/CN2014102301001804.html
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特攻70年:「特攻は日本の恥部、美化は怖い」 保阪正康さんインタビュー(2014/10/24毎日新聞)
ある元海軍参謀にインタビューをした際、戦時中の個人日誌を読ませてもらったことがあります。特攻隊についての記述があり、「今日もまた、『海軍のバカヤロー』と叫んで、散華する者あり」と記してありました。部外秘の文字も押されて。この元参謀によると、特攻機は離陸した後はずっと、無線機のスイッチをオンにしているそうなんですよ。だから、基地では特攻隊員の“最後の叫び”を聴くことができた。「お母さーん」とか、女性の名前もあったそうです。「大日本帝国万歳」というのはほとんどなかった。ところが、そうした通信記録は残っていない。故意に燃やしてしまったに違いありません。“軍神”が「海軍のバカヤロー」と叫ぶ。それは当局にとって、隠蔽(いんぺい)すべきことだったでしょうから。
高校時代に「きけわだつみのこえ」を読みました。それが特攻隊について、考えるようになった契機です。その後、生き残りの隊員や遺族らに取材を重ねてきました。学徒出陣した上原良司氏(陸軍大尉。1945年5月、沖縄で戦死)の妹さんは、兄と仲間たちの会話を手帳に残していました。彼らは「向こうの奴(やつ)ら(=米軍)何と思うかな」「ホラ今日も馬鹿(ばか)共が来た。こんな所までわざわざ自殺しに来るとは間抜けな奴だと笑うだろうよ」と言い合っていたそうです。取材後の彼女の何気ない言葉は重く、響いています。「指揮官たちは『後に続く』と言いながら、誰も飛び立たなかったそうです。その言葉を信じた兄たちが事実が分かったら、どんな気持ちになるでしょう」高級参謀をはじめ、日本の職業軍人とは何者だったのでしょうか。英国は階級社会ですが、国を守るという点では王族・貴族もありません。戦争で死ぬということについて、平等性がある。戦争に貴賤(きせん)なしです。日本でも高松宮さまなどは前線勤務を希望していたようです。ある陸軍大学校出身の元参謀には「息子を入学させるなら、陸大だよ」と言われました。
彼の同期50人ほどのうち、戦死は4人だけだったそうです。エリートは前線に行かず、戦争を美化するんです。・・・「特攻隊員は我々である」との視点が必要です。あの時代に生きていれば、あの時代が繰り返されれば、自分も特攻隊員になるかもしれない。特攻を考える時、必要なのは同情ではなく、連帯感です。隊員の苦衷、苦悶(くもん)が分かれば、美化することなどできないはずです。「特攻で死んだ人に失礼ではないか」「彼らのおかげで今の日本がある」などと言ってくる人がいます。どうして、そんな軽々なことを言えるのか。特攻を命じた指揮官たちと変わりませんよ。・・・特攻について、時に涙が止まらなくなるほどの感傷を持っています。それとともにわき上がるのは軍への怒りです。この二つがあってこそ、特攻に向き合えるのではないでしょうか。どちらかに傾いてもいけない。特攻は時代を測るメルクマールだと思っています。いたずらに美化することは非常に怖いことです。集団的自衛権によって、自衛隊が海外派兵される可能性が高まっています。良くも悪くも、軍隊というものには国民性が表れます。今こそ、旧軍について、十分に検証すべきです。それが無くては、特攻というシステムを採用するような組織が再び、生まれてしまうかもしれません。
ほさか・まさやす
1939年、札幌市生まれ。74歳。同志社大文学部卒。出版社勤務を経て、著述活動に入る。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。長年の昭和史研究で2004年に菊池寛賞を受賞した。
http://mainichi.jp/feature/news/20141024mog00m040003000c.html
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特攻70年:「神風」犠牲4000人 9機に1機だった命中率(2014/10/24毎日新聞)
70年前の1944年10月25日、日本海軍の「神風特別攻撃隊」がフィリピン沖海戦で米海軍艦艇に初めて突入した。生還を許さない航空特攻の始まりで、終戦までの戦死者は約4000人ともされる。この体当たり攻撃の効果を、大本営は「9機に1機の命中率」と冷徹に試算。「大型艦に対しては致命的打撃威力を発揮できない」との査定も下していた。ノンフィクション作家の保阪正康さん(74)は「特攻は日本の恥部。美化することは、それを命じた軍当局と変わらない」と指弾する。・・・最高速500キロを超えるゼロ戦であっても、特攻用に爆装をすれば性能低下は避けられない。最高速200〜300キロ程度の練習機や偵察機となれば、なおさらだった。米軍艦艇の警戒レーダーに探知され、米艦載機の統制された迎撃を受け、未熟な搭乗員と劣悪な機材では被撃墜率が高まるのは当然だった。命中しても、上部構造物の破壊だけでは大型軍艦は通常沈没しない。大本営海軍参謀部が「現有特攻機の装備と攻撃法では貫徹力不十分」と認識しながらも、特攻出撃は終戦の日まで繰り返された。
航空特攻で撃沈された連合軍の正規空母、戦艦、巡洋艦はゼロ。「『海軍のバカヤロー』と叫び、突入した隊員もいる」。保阪さんは自身の取材に基づいた秘話を明かす。隊員を思うと涙を禁じ得ず、軍司令官や参謀らには怒りを感じるという。「エリートは前線に行かず、戦争を美化する。十分な検証が無くては、同じような過ちを繰り返してしまう」と警鐘を鳴らす。
http://mainichi.jp/feature/news/20141024mog00m040005000c.html
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「帰還のため」「不安」 第1原発1号機・建屋カバー解体(2014/10/23福島民友)
「正直、不安だ」。水素爆発で大破した東京電力福島第1原発1号機の原子炉建屋に設置していた建屋カバーの解体作業が始まった22日、周辺自治体の住民や首長からは「燃料取り出しへ向けた第一歩」と前向きに受け止める声の一方で、放射性物質の飛散を懸念する声が根強く出た。「見守るしかない」。作業の不透明さが解消されない中、県民は一日も早い収束を望む。
http://www.minyu-net.com/news/news/1023/news7.html
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EU新「内閣」を承認 重厚布陣、女性は9人 欧州議会(2014/10/23朝日新聞)
欧州連合(EU)の「内閣」にあたる欧州委員(28人)が22日、仏ストラスブールの欧州議会で承認された。11月1日に正式に発足し任期は5年。ユンケル欧州委員長(首相に相当)ほか、多くが首相や閣僚の経験者で、最重要課題の経済再生に向けた重厚な布陣となった。全体を監督する新設の第1副委員長には、オランダのティマーマンス前外相が就く。ウクライナ情勢を巡って緊張が続く対ロ外交で、経験不足を指摘されているイタリア外相のモゲリーニ次期外交安全保障上級代表(外相に相当)の補佐役も務めるとみられる。 また、新年度予算で「対GDP比3%以内」の財政赤字目標の緩和を求めているフランスのモスコビシ前財相が経済・金融担当、ユーロ圏外の英国のジョナサン・ヒル氏が金融安定・金融サービス担当となり、今後に火種も残している。女性登用では当初、現状の9人を下回る可能性もあったが、ユンケル氏が女性委員に重要役職を優先的に割り振る方針を加盟国に提示するなど調整し、9人を維持した。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11416403.html
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(患者を生きる:2632)働く 死を覚悟した医師:3 若い人へのメッセージ(2014/10/23朝日新聞)
東京の奥沢病院の院長だった松村光芳さんは2012年4月、脳腫瘍(しゅよう)の手術を受けた。昔からの友人でコミュニケーション・ディレクターの佐藤尚之(さとうなおゆき)さん(53)にこんな思いを相談した。「病気になって初めてわかったことがある。それを友人、知人、若い人に伝えたい。残したい」当時55歳。その思いは佐藤さんらの尽力で、9月21日、東京・目黒での講演会となって実現した。・・・ 最後に、次世代を担う若者たちへ伝えたいことを四つあげた。(1)未来を信じて労を厭(いと)わない(2)迷ったらチャレンジすべき(3)ほとんどのことは何とかなる(4)善の力を信じてまっすぐものを見よう――
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11416301.html
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最後のデモへ決意 秘密法反対の学生ら(2014/10/23朝日新聞)
強行採決された特定秘密保護法に、意思表示をしよう。僕たちの言葉で、私たちのやり方で――。首都圏の学生らによる「特定秘密保護法に反対する学生有志の会(SASPL)」が25日、東京・渋谷で最後のデモをする。12月10日の施行日に合わせて官邸前で抗議活動をした後、解散する。「四角い画面を眺めてるだけじゃ何も変わらない。他人事でなく、考え語りあう場になれば」。会の中心メンバー、奥田愛基(あき)さん(22)らが22日に記者会見をし、参加を呼びかけた。25日午後3時半に代々木公園からスタートする予定だ。(川村直子)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11416496.html
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(戦後70年へ)特攻、強いられた大義 「死にたくなかった」本心記す元隊員(2014/10/23朝日新聞)
太平洋戦争の末期、劣勢を打開しようと日本軍が編み出し、約5800人が命を落とした特攻。海軍の神風(しんぷう)特別攻撃隊が最初にフィリピンで米艦に突入してから、25日で70年になる。なぜ若者たちは、自らの命を兵器にかえなければならなかったのか。元隊員はいまも問い続けている。・・・戦後、岩手県の金属工場に就職。仕事ぶりが認められ、これからだ、という24歳の時、肺結核で倒れた。右肺の大半を失い、呼吸困難の病床で死を覚悟したが、怖さはなかった。「自然な死だ」と納得できたからだ。
それから特攻を見つめ直した。乙18期は、特攻に出撃した最も若いグループだった。命じられた死。強いられた大義。こわばった笑顔で出撃した戦友たち。「私たちは、理不尽に捨て駒にされた。みじめだった。生かされた私は、それを言わなければならない」。そう考えた。軍人として恥だとしても、本心を書き残そう。退院後、サラリーマン生活の傍ら、特攻についての資料を少しずつ集め、メモを書きためた。約30年かけ、58歳で手記を自費出版した。「本当は死にたくなかった」。自分の心に正直に向き合った末の記述に、予科練の先輩から「お前は軍人になるべきではなかった」と批判された。一方で「おれも同じ気持ちだった」と言う同期もたくさんいた。「国家の大義を受け入れた人もいれば、国より家族が大切という私のような人間もいた。思いを胸にしまい、鉛をのみこむ気持ちで死んでいった人もたくさんいる。だから、特攻をひとくくりにして、通り一遍の美談にしてほしくない」
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11416423.html
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道徳の教科化 心を評価する危うさ(2014/10/23東京新聞)
小中学校の「道徳の時間」を検定教科書を使う正式な教科に格上げし、子どもの人格の成長ぶりを評価する。中央教育審議会が文部科学相に出した答申である。大人はそんなに立派な存在なのか。現行の道徳は教科外活動とされ、検定教科書はなく、成績評価もなされてこなかった。これが二〇一八年度から「特別の教科」に位置づけられる見通しとなった。国定教科書を用いた戦前の「修身」は愛国心といった徳目を国民に植えつけ、軍国主義教育の中核を担った。戦後の道徳教育はその反省に立って行われてきた。答申が時計の針を巻き戻す結果を招かないか気がかりだ。・・・そもそも世の中の大人に、子どもの道徳性を評価する資格があるのだろうか。
小渕優子前経済産業相はお金を正しく管理できず、松島みどり前法相はうちわを配り、そろって法律違反を疑われて閣僚を辞めた。国の責任者に選ばれる大人でさえ、人格完成へまだ道半ばではないか。貧困、紛争、温暖化…。社会の難題の解決には、人間の道徳心が肝要である。大人も子どもと一緒に悩み、考え、学び合う。その姿勢を欠いては、未来は危うい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014102302000149.html
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さあこれからだ:/90 暴力に勝つのは人の「愛」=鎌田實(毎日新聞 2014年10月21日 東京朝刊)
イラクの小児科医リカア・アルカザイル先生と日本で再会したのは7月末。まさかこんなに早く再会することになるとは思わなかった。リカア先生は、昨年3月まで信州大学大学院で4年間、小児白血病の遺伝子解析を研究していた。以前は、イラク第2の都市モスルの小児病院の血液腫瘍学の部長として、白血病の子どもの治療に当たっていた。・・・傍若無人に暴れまわり、非道の限りを尽くしている「イスラム国」は、半年ほど前は約1万人の戦力と伝えられていたのに、制圧した北イラクの油田などを資金源に、戦力は拡大。総資産2000億円ともいわれる豊富な資金から、武器を買い、世界中から若者を集めて洗脳し、テロリストに仕立てている。欧米や中東など80カ国から1万5000人以上の若者が、戦闘員となっているという。先日も、北海道大生がシリアに渡航し、「イスラム国」の戦闘に参加しようとしていたことが発覚した。
「仕事がない」「生きる意味が見えない」という人たちにとって、「ジハード(聖戦)」というのはわかりやすく、目標にしやすいのだろう。「イスラム国」は、彼らの原理主義において、女性の教育の機会を奪い、学校での歴史や地理、文学、音楽などの授業を禁止し、警察などの統治体制を固めている。・・・ ぼくが代表をしている二つのNPОは、10年間、北イラクで小児がんの子どもたちを守る活動を続けている。昨年暮れからは、アルビル近郊やヨルダンで、シリア難民の妊婦や新生児を守る活動も始めた。さらに、「イスラム国」によって足を奪われた子どもたちに義足を作ったり、難民キャンプの子どもたちが学校や病院に通うための車を用意したりする「希望の足プロジェクト」を開始した。暴力が支配する地域での支援活動は、危険が伴う。それでも続けるのは、暴力に勝つのは「愛」だということを、若者や子どもたちに示したい、という思いがあるからだ。ぼくの最新刊「1%の力」(河出書房新社)は1カ月で5万部を超え、ベストセラーになっている。この収益の100%をここに寄付した。いつでも1%は誰かのために生きたいと思ってきた。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141021ddm013070013000c.html
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「核不使用」に日本賛同 国連共同声明 最多155ヵ国・地域参加(2014/10/22ヒロシマ平和メディアセンター)
日本やニュージーランドなど155カ国・地域は20日、核兵器の非人道性とその不使用を訴える声明を、国連総会第1委員会(軍縮)会合で発表した。同趣旨の共同声明は5度目。賛同国・地域数は過去最多で、国連加盟国の約8割を占めた。来年4月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向け、核保有国に核軍縮を迫る圧力につながる可能性がある。 ・・・ ただ、前回の声明から1年間、核軍縮で目立った進展はない。広島県被団協の坪井直理事長(89)は賛同国の増加を「核兵器廃絶の糸口」と受け止めつつも、「必要なのは核兵器使用をきっちりと禁ずる仕組みだ。国際社会が求めても、日本や『核の傘』の下にある国は次の一歩に踏み込もうとしないのではないか」と冷静にみる。もう一つの県被団協(金子一士理事長)の佐久間邦彦副理事長(70)は日本の参加に関し「国際世論に押され、反対できなくなっただけではないか。形骸化しては意味がない」と指摘。「米国の核兵器にしがみつきながら、形だけ署名するような二面的態度はいけない。被爆地から働き掛けを強めたい」と気を引き締めた。(岡田浩平、田中美千子)
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=37123
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再生エネ改革 送電網さえ整備すれば(2014/10/22東京新聞)
政府の再生可能エネルギー買い取り制度改革は、ブレーキとしか思えない。3・11からの復興事業も含め、せっかく芽生えた小規模事業者のはしごを外してはならない。日本の未来の危機である。本当に育てるつもりがあるのだろうか。政府は太陽光発電の買い取りを抑える方向で、制度の見直しに入るという。固定価格買い取り制度(FIT)は、風力や太陽光、地熱などでつくった電力を、導入のための助成金を上乗せした高い価格で一定期間、全量買い取ることを電力会社に義務付けた。助成金は電気代に賦課される。
世界中で盛んだが、日本では一昨年から始めたばかりの制度である。なぜ、もう早々と見直すことになったのか。・・・ 再生エネ普及にまず必要なのは、発電事業と送電事業の完全分離、そして大小の事業者が、さまざまな資源を使ってつくった電気を自在にやりとりできる、柔軟な送電網の整備である。ブレーキでなくアクセルをしっかり踏むべきだ。米経済誌フォーチュン誌によると、収入の多い全米上位百社の企業のうち六割が再生可能エネルギーの導入目標、または温室効果ガスの削減目標を掲げ、大幅なコスト削減を果たしている。そういう時代なのである。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014102202000150.html
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女性2閣僚辞任 国会の場で説明尽くせ(2014/10/22京都新聞)
「政治とカネ」をめぐる問題で小渕優子経済産業相と松島みどり法相が辞任した。第2次安倍晋三政権で初の閣僚辞任である。安倍首相は内閣改造で「女性登用」の象徴として起用した2人が1カ月半で辞めた事態と、自らの任命責任を重く受け止めるべきだ。疑惑が晴れていない以上、小渕、松島両氏は辞任後も説明責任を果たさなければならない。小渕氏には、関連政治団体が支持者向けに開いた観劇会の収支が政治資金報告書で合わない疑惑が持ち上がっている。松島氏は選挙区で配ったうちわに対し、公選法違反の疑いが指摘されている。辞任後の会見で小渕氏は、関連政治団体への監督責任は認めたが、観劇会の収支については「大きな疑念がある。弁護士や税理士などに調査してもらう」と述べるにとどめた。「分からないことが多すぎる」「(資金は)信頼するスタッフが管理していた」といった発言は責任転嫁にも聞こえ、到底納得できない。国会の政治倫理審査会などで、松島氏とともに説明を尽くすべきだ。・・・ 疑惑は閣僚辞任で済まない可能性もある。小渕氏は観劇会の費用を関連政治団体が負担していれば公選法違反、記載に誤りがあれば政治資金規正法違反に問われるかもしれない。松島氏は既に民主党議員から東京地検に告発されている。立件されれば議員辞職に発展しかねず、政権への打撃は大きい。安倍首相は2氏の辞任を受け、自らの任命責任を認めた。幕引きを急ぐつもりだろうが、国民は納得していない。何度も繰り返されてきた政治とカネの問題にどう取り組むのか。首相の口からきちんとした説明を聞きたい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20141021_4.html
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セシウム再び最高値更新 海側井戸で上昇傾向続く(2014/10/21福島民友)
東京電力は20日、福島第1原発1、2号機海側の護岸にある観測用井戸の水から、放射性セシウムが1リットル当たり26万7000ベクレル検出されたと発表した。護岸では同じ井戸で16日に採取した水の26万4000ベクレルを上回り、過去最高値を更新した。
http://www.minyu-net.com/news/news/1021/news9.html
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特殊詐欺最悪 京都あげて被害を防げ(2014/10/20京都新聞)
電話などでうそを言って信じ込ませ、金をだまし取る「特殊詐欺」事件が後を絶たない中、今年把握された京都府内の被害総額が10億円を突破した。統計を取り始めて以降、最悪という。由々しき事態と言わざるを得ない。府警の14日までのまとめで、特殊詐欺の認知件数は117件だった。昨年同期と比べると16件減ったのに、被害額は10億748万円に上り、約3億4千万円も増えている。京都市内の高齢女性が「口座に不正入金がある」などと言われ、1億円近くだまし取られるなど、1千万円を超える高額被害が増えているためだ。手口はますます巧妙化している。息子や孫を語る「おれおれ詐欺」や架空請求に加え、株や債権、名義貸しなどに絡めて被害者が悪いかのようなトラブルをでっち上げるケースが目立つ。被害者が警察に相談しにくい状況を作り、長期にわたって金をだまし取る訳だ。送金方法は振り込み型に代わり、手渡し型や郵便・宅配便を使う例が増えている。「iPS細胞」や「東京五輪」などの時事用語を使ったり、実在する会社名をかたるのも最近の特徴らしい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20141020_4.html
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トリチウム、泊原発も海に放出 福島第1では大量貯蔵(2014/10/20北海道新聞)
東京電力福島第1原発の汚染水に含まれる放射性物質のうち、処理装置で除去できない放射性物質トリチウム(三重水素)について、同原発では地元の反発を受け膨大な量が現地に貯蔵されているが、北海道電力泊原発(後志管内泊村)など全国の他の原発では、発生した同物質は海に放出されてきた。他の放射性物質に比べ人体に影響が小さいとして国は一定量の海洋放出を認めているものの、放出量は泊原発で過去25年間で計570兆ベクレル。福島で放出が控えられる中、専門家の中にはこれまでの大量放出を問題視する声もある。トリチウムは国内すべての原発で運転中に発生する。北電によると、泊原発では1号機が運転を始めた1989年度以降、毎年トリチウムを日本海に放出している。3号機が運転開始した2009年度は30兆ベクレル、11年度は最多の38兆ベクレルを出した。運転停止に伴い12年度は8兆7千億ベクレル、13年度は5700億ベクレルに減少している。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/569401.html
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(声)避難計画よりも廃炉を求める(2014/10/20朝日新聞)無職 小野瀬良武(茨城県 70)
私は日本原子力発電の東海第二原発から10キロ圏内に住んでいる。国は、原発の周辺自治体に防災・住民避難計画の作成を課しているが、計画さえあれば安心して避難できるかのような錯覚を住民に与えるためではないかと疑う。計画の実効性を問う機関がないからだ。東海第二原発の周辺住民の多くは、再稼働や設計寿命の再延長を求めていないと思う。30キロ圏内の約100万人がすみやかに避難するのは不可能であり、運良く避難できても元の場所や元の生活には戻れない覚悟がいる。私は、どんな避難計画や訓練より、停止したままで廃炉にする「安全」を求めたい。日本原電は地元に「再稼働に直結するものではない」と説明しながら、私も参加した「安全対策説明会」では、排気装置や防潮堤の設置、電源車の増配備などの大工事を進めているという。原子力規制委員会に安全審査も申請した。実際は再稼働の準備を着々と進めているのだ。川内原発の例を見ても、規制委は「基準に適合」と判断しても、住民の安全を保証するとは言わない。結局、国も規制委も企業も、過酷事故の発生とその対策に結果責任を持たない姿勢なのだ。福島第一原発の事故は、事故が起これば制御不能に陥るという「原発の本質的な危険」を示した。予測できる社会的リスクは予防が肝要だ。使用済み核燃料や高レベル放射性廃棄物の処理策もないまま再稼働をして、負の遺産を増やすのはやめてほしい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11411118.html
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「ヒロシマ」問う報道写真 広島市中区で福島さん作品展(2014/10/20ヒロシマ平和メディアセンター)
広島の被爆者の取材を原点に日本の戦後を問い続けてきた報道写真家、福島菊次郎さん(93)=柳井市=の写真展が18日、広島市中区の旧日本銀行広島支店で始まった。23日まで。「写らなかった戦後 ヒロシマの嘘(うそ)」と題し、写真パネル60枚を展示。原爆症の苦痛にもだえる男性と家族の姿を記録した1960年発表の初期作をメーンに、人々が目をそらしがちな戦後史の暗部に迫る作品が並ぶ。福島さんは下松市生まれ。90歳を過ぎても脱原発デモの現場などで取材を続けている。入場無料。19日午後2時から本人のトークショーがある。(道面雅量)
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=36999
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食品ロス削減 知恵集め加速させよう(2014/10/19東京新聞)
世界の食料問題を考えようと国連が定めた「世界食料デー」(16日)を中心に、国際的な食料確保、飢餓の撲滅に向けた関連行事が各地で取り組まれている。世界ともつながる私たちの食卓から、今後の食の在り方を見つめ直す機会としたい。「8人に1人が飢えている」。国連世界食糧計画の2014年報告によると、世界の飢餓人口は8億500万人に上り、9割強がアジア、アフリカの開発途上国に集中している。世界の食料生産は約70億人すべてを賄える量があるが、多くが経済力のある先進国などで消費されている。食料難が続く途上国は農業基盤整備の遅れに加え、近年相次ぐ干ばつ、集中豪雨など異常気象の影響も受けている。・・・私たちの家庭でも年間で1人平均約15キロ、ほぼ60食分が食べ残されている。購入時の過度な鮮度へのこだわりや、不要不急の買いだめを戒めたい。全国各地で、市民グループと事業者が協力して賞味期限が迫る食品を福祉施設などに配る「フードバンク」や、外食時に食べ残しを持ち帰る容器を持参する運動が広がっているのは心強い。行政も支援し、「もったいない」の知恵を広めてほしい。世界無形文化遺産にも登録された和食の文化は、自然の旬の食材を余すことなく生かす知恵が育んできた。そんな豊かな食の在り方を子どもらに引き継ぐ食育にも力を入れたい。
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/
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神風編成 きょう70年 特攻の無念 語り継ぐ(2014/10/19東京新聞)
太平洋戦争終盤のフィリピンで、体当たり攻撃に若者の命を投じる神風(しんぷう)特別攻撃隊が編成されてから、十九日で七十年を迎える。各地の戦争記念館では、体験者らが「戦争を風化させない。後世に伝えなければ」と訴えている。 (土門哲雄)・・・ 終戦後は約四十年間、中学の理科教諭を務めたが、戦争体験を語る機会はなかった。退職後に語り始め「まず戦争の事実を知り、平和のためにどうすべきかを考えてほしい」と訴える。川野喜一さん(88)=大分市=は不動産業を営みながら、八八年に自宅の一部を改造して「予科練資料館」を開館。特攻隊員の遺影や遺品、文献などを公開し、体験を伝えている。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014101990070044.html
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(社説)慰安婦問題 貴重な女性基金の精神(2014/10/19朝日新聞)
戦争の時代、日本軍の関与の下で作られた慰安所で性行為を強いられた元慰安婦らに対し、戦後50年を機に国民的な償いを試みたのが「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」だった。その基金への参加を呼びかけた文書を、外務省がホームページ(HP)から突如削除した。呼びかけ文には「10代の少女までも含む多くの女性を強制的に『慰安婦』として軍に従わせた」とあった。衆院予算委員会で、この記述が強制連行をほのめかすようだと批判されたための措置とみられる。・・・ 削除について岸田外相は、HPに政府が作った文書とそうでない文書が混在していたので構成を整理した、と説明する。だが、基金の関連文書の内容は政府も認めてきた。しかも大本の河野談話について、安倍首相自ら、見直す考えはないと明言している。なのになぜ、呼びかけ文を削除しなければならないのか。国際社会からは日本政府が歴史認識をさらに後退させたと受け取られかねない。まして河野談話についても首相周辺からは、来年の戦後70年談話で「骨抜き」にすればいいとの発言さえ出ており、なおのことだ。もとより海外での評価だけが問題なのではない。私たちが過去とどう向き合うのかが問われているのである。基金解散後、元理事らがウェブ上で「デジタル記念館『慰安婦問題とアジア女性基金』」(http://awf.or.jp)を立ち上げ、本にもまとめられた。
基金に集まったのは約6億円。「入院のため振込(ふりこみ)が遅くなりました」「貧者の一灯です」。デジタル記念館には寄金した人のメッセージのほか、「おわびの手紙」に号泣した元慰安婦の話も紹介されている。そんな心の交わりの起点となったのが、基金の呼びかけ文だった。外務省が問題意識に変わりはないというのなら、今からでもHPを元に戻すべきだ。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11409610.html
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(書評)『ドキュメント平成政治史 (1)崩壊する55年体制(2)小泉劇場の時代』 後藤謙次〈著〉(2014/10/19朝日新聞)
目下の日本の政治はほとんど戦前の大政翼賛会の様相を呈してきた。過去の自民党の体質を知る人々も、保守主義の変質、リベラリズムの衰退、寛容さや多様性の欠如を指摘しているが、その原因はやはり平成以降の政治的混乱にあるだろう。本書は平成の十七人の首相の功罪、権力闘争の内幕、永田町の人間関係、政策決定までの道程などを舞台裏ウオッチャーの眼差(まなざ)しで検証したクロニクルである。政治家たちの経歴や性格、個人的な恨みや欠点まで見据え、日本の政治的決定がいかに戦争、占領、経済成長といった過去や政治家個人の履歴に縛られているかが如実に示されている。すでに近過去の出来事も忘れられつつある中、平成の政治も歴史記述の対象となったが、人材劣化の歴史を追いかけざるをえないようである。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11409648.html
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(声)9条は被爆者が残した尊い遺産(2014/10/18朝日新聞)大学名誉教授 渡植貞一郎(東京都 83)
1947(昭和22)年に、日本国憲法が施行され、第9条に戦争放棄条項が定められた。国際的には常識的でないこの条項を、わずか数年前まで熱狂的軍国主義者だった多くの国民が、支持したのはなぜか?占領軍に押しつけられたと言い張る人々がいるが、その評価は当時の成人世代をおとしめる考えだと思う。当時、多くの大人たちは、侵略戦争に加担した責任を感じていたはずだ。そして戦後、原子爆弾が一瞬にして広島、長崎を焼き尽くし、赤ん坊までが無差別に殺された惨状を多くの日本人は目の当たりにして、戦争の大義などというものが、無意味なことを、直感的に悟った。いかなる口実や理由があろうと国家による武力行使が、人類の滅亡と文明の崩壊を招く時代になったことにいち早く気づいたのだ。日本人はそのことを平和憲法によって、世界に示した。当時、私は10代だったが大人たちの受け止め方、姿勢をはっきりと記憶している。憲法第9条は広島、長崎の被爆犠牲者が、人類に残した尊い遺産である。ノーベル平和賞は逃したが、このことにようやく世界中の人々が注目し始めている。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11407553.html?ref=nmail_20141018mo&ref=pcviewpage
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リニア着工認可 一極集中の加速でなく(2014/10/18東京新聞)
東京−名古屋を最速四十分で結ぶリニア中央新幹線は、社会を一変させる可能性を秘める。東京一極集中を加速させるのではなく、人口減少を見据え、地方の暮らしを守るインフラにしなければ。国土交通相が着工を認可し、リニア中央新幹線は基本計画決定から四十年余を経て、実現への大きな一歩を踏み出した。JR東海の計画では、まず、品川−名古屋を二〇二七年に開業させる。四五年に全線開業すれば、東京−大阪が一時間七分で結ばれることになる。・・・ 何よりも心配なのは、これまでも指摘してきた通り、山河を貫く大工事が環境に与える悪影響である。沿線住民の不安や疑問は、日を追って大きくなっているように見える。JR東海は、沿線の人たちと真摯(しんし)な対話を重ねながら工事を進めなくてはならない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014101802000143.html
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社説:再生エネ見直し 普及妨げぬ制度設計を(毎日新聞 2014年10月18日)
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の見直しに向けた検討作業が、経済産業省の審議会で始まった。太陽光を中心に発電設備の接続申請が相次ぎ、電力の需給バランスが崩れる恐れが出ているのだという。このため、九州電力など電力5社は、再生エネの新規受け入れを保留している。だが、日本の発電電力量に占める再生エネは水力を除くと約2%だ。FITの手直しは必要だとしても、再生エネの普及を抑制するような制度設計にしてはならない。脱原発依存を実現し、地球温暖化対策を進める上でも、再生エネの役割は大きい。長期的には、再生エネの拡大と利用者負担の抑制を調和させつつ、政府が高い導入目標を示すべきだ。
http://mainichi.jp/opinion/news/20141018k0000m070131000c.html
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危機の真相:「女性の活躍」の魂胆は 有効利用宣言の果てに=浜矩子(毎日新聞 2014年10月18日 東京朝刊)
またまた、本紙の仲畑流万能川柳の中に、名句をみつけてしまった。いわく「活用をするものなのか女性って」(9月13日掲載)。こういう具合に、ズバリ本質を突いてくる。それが、ここに登場する詠み手の何とも頼もしいところだ。時あたかも、臨時国会に「女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案」(女性活躍推進法案)が上程されている。ご覧の通り、ここで使われている言葉は「活躍」だ。「活用」ではない。安倍政権は、女性に関わる政策に関して、ある時から、この「活用」という言葉を慎重に避けるようになった。誰かの入れ知恵かもしれない。・・・女性が指導的地位につくことに、かくもバリアーがある。そこには、やはり人権問題がある。そう受け止める発想がどこにも見受けられない。女性を巡っては、女性の貧困問題という実に大きな人権上の課題もある。先進国と呼ばれながら、その名に恥ずべき状態がある。それは資源の過少活用問題ではない。人間の尊厳や生存権に関わる問題だ。この辺の意識が希薄だから、女性議員が女性問題について発言したりすると、たちどころに、それこそ恥ずべき現象が起きる。途方もなく低俗なヤジが議場を飛び交うことになる。こんな状態が野放しになっている中で、女性の活躍や女性の輝きを語るというのは、どこかが狂っている。 活躍の名の下に展開される動員作戦に巻き込まれると、一体どこへ連れていかれてしまうのだろう。「女性輝きブラックランド」。そんな名前のテーマパークのイメージが浮かんでくる。高速回転木馬の上で踊らされるのが、「輝く」女性たち。回転木馬を手こぎで必死に回しているのが、「輝かない」女性たち。そんな怖いテーマパークにおびき寄せられてはいけない。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141018ddm005070003000c.html
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ことば:ハンセン病国家賠償訴訟(毎日新聞 2014年10月18日 東京朝刊)
◇ハンセン病国家賠償訴訟
「らい予防法」(1996年廃止)によって国立ハンセン病療養所に隔離された入所者が国家賠償を求めた訴訟。熊本地裁は2001年5月、新薬の治療効果や世界保健機関の勧告などから、1960年には隔離の必要性は失われていたと違憲性を認め、国に賠償を命じた。国が控訴せずに判決は確定。政府と国会は責任を認めて謝罪した。
http://mainichi.jp/shimen/news/20141018ddm001040175000c.html
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風力発電大手ノルデックス、国内で風力発電施2カ所建設(2014/10/17ドイツニュースダイジェスト)
(ベルリン10月6日付 時事)風力発電機大手ノルデックスは16日、再生可能エネルギー事業者フロンテリスからバイエルン州の風力発電施設2カ所の建設お15年間のサービス契約を受注したと発表した。 風力発電機は計12基納入する。立地条件に合わせた発電機を投入することで、施設の発電能力は従来型を最大で34%上回るという。両施設の完成は2015年末の予定で、2万世帯に電力を供給する。
http://www.newsdigest.de/newsde/news/news/6420-2014-10-17.html
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土星衛星ミマス、地下に水の海か(Michael D. Lemonick for National Geographic News October 17, 2014)
最新の研究によれば、クレーターで覆い尽くされた土星の衛星ミマスの地下には、液体の水の海が存在するという。いずれ、地下海の可能性が指摘されている衛星の仲間入りを果たすかもしれない。土星の主要衛星の中では最も小さいミマスは、密度が低く、大部分の氷と岩石で構成されていると考えられている。約23時間の周期で土星を公転しているが、その周回中にリズミカルな揺れが検出された。研究責任者でアメリカ、コーネル大学の惑星科学者ラドワン・タジェディン(Radwan Tajeddine)氏は、「地下に海があるという仮説は、この現象の説得力のある解釈の1つにすぎない」と言う。ミマスのコアが球体ではないという点も、有力な原因として考えられる。「氷で覆われた外層は球体だが、岩石のコアはラグビーボールのような楕円体らしい」と同氏。 ・・・専門家は、地下海を満たしているのは液体の水と想定している。生命維持に不可欠な要素の1つだが、その存在は保証されていない。しかし、エウロパやエンケドラスの地下海と同様、少なくとも可能性は生じる。ナショナル ジオグラフィック協会エマージング探検家でジェット推進研究所(JPL)の宇宙生物学者ケビン・ハンド(Kevin Hand)氏は、「氷の下には太陽系最大級の海が広がっているのかもしれない」と語っている。今回の研究結果は、10月17日発行の「Science」誌に掲載されている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141017004
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福島の避難者内部被ばく検査 「遅すぎる」の声(2014/10/17日本海新聞)
福島第1原発事故の影響で福島県から鳥取県に避難した人を対象とした内部被ばく検査が、16日から鳥取市江津の県東部福祉保健事務所で始まった。福島県が全国を巡回して検査しており、鳥取県では初めて。事故から3年半以上経過してからの検査に、避難者からは「遅すぎる」との声も上がった。福島県は放射性物質の拡散により県民の間で今なお被ばくの不安があるとして、県内外で内部被ばく検査を実施している。鳥取県も2012年5月に独自の内部被ばく検査を実施している。
http://www.nnn.co.jp/news/141017/20141017007.html
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排水ポンプにごみ付着 3号機のタービン建屋地下、雨水流入(2014/10/17 静岡新聞)
中部電力は16日、浜岡原発3号機(御前崎市佐倉)のタービン建屋地下1階(放射線管理区域内)に、雨水8立方メートルが流入した問題で流入経路の屋外地下ダクト内にある排水ポンプのセンサーにごみが付着し、ポンプが一時作動せず、排水できなかったことが原因とみられると発表した。
http://www.at-s.com/news/detail/1174133231.html
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