記憶のために/LIST 日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。 |
【ドイツでの温暖化交渉 】日本、国内議論の遅れで窮地に 目標提示時期示せず 国際社会の視線は厳しく(2014/06/18共同通信) 記者の目:福島から発信する漫画家たち=石戸諭(デジタル報道センター)(毎日新聞 2014年06月18日 東京朝刊) 官邸前:市民団体が集会 首相退陣求め(毎日新聞 2014年06月18日) 説:集団的自衛権 吟味もせず行使容認か(毎日新聞 2014年06月18日) 東日本大震災:福島第1原発事故 浪江から避難の大内さん「戻れば命削ることになる」宮城で集会/福島(毎日新聞 2014年06月18日 地方版) 東日本」避難者はいま:真実の記録、伝え続ける(毎日新聞 2014年06月18日 大阪朝刊) 講演会:「水俣と福島」考える 熊本学園大の中地教授、21日・左京/京都(毎日新聞 2014年06月18日 地方版) ダイオキシンやアスベストなど公害問題の調査や水俣病の考察で知られる中地重晴・熊本学園大教授の講演会「水俣と福島から国の責任を問う」が21日午後2時から、京都市左京区の京都大農学部W106教室である。NPO法人「市民環境研究所」(同区)の主催で無料。中地さんは東京電力福島第1原発事故で住民に健康影響への不安が広がったことを受け、津田敏秀・岡山大教授らと2012年11月、福島県双葉町と宮城県丸森町、比較対照のための滋賀県長浜市木之本町の3地域の住民を対象に自覚症状の調査を実施した。その結果、木之本町に比べ、双葉町と丸森町では鼻血をはじめさまざまな症状の訴えが多かったという。13年9月にまとめた報告書では「被ばくとの関連性を否定できない」と考察している。講演ではこの調査結果を踏まえ、低線量被ばくの問題などを話す。問い合わせは同研究所(075・711・4832)。【太田裕之】 社説:石原「金目」発言 政府の本音がのぞいた(毎日新聞 2014年06月18日 東京朝刊) 原発事故の放射能汚染に追われ、困難な生活を続ける住民の心情を逆なでする発言である。政治家としての資質を疑わざるを得ない。東京電力福島第1原発事故の除染で出た汚染土などの中間貯蔵施設建設を巡る被災地との交渉に関し、石原伸晃環境相が記者団に「最後は金目(かねめ)でしょ」と語った。交付金や補償金で解決できるという政府の本音がのぞいたと被災住民は受け止めたことだろう。佐藤雄平・福島県知事が「原発災害の厳しい状況を分かっているのか」と批判したのは当然だ。・・・石原環境相は発言を「最後は用地補償額や生活再建策、地域振興策の金額を示すことが重要な課題になるという趣旨だった」と説明する。 だが、発言は原発推進のため巨額の交付金を立地自治体に拠出してきた旧来の政治手法をほうふつとさせる。米軍普天間飛行場の移設問題が争点となった今年1月の沖縄県名護市長選で政府は、移設容認派が有利になるよう振興策を打ち出した。しかし、不発に終わった。金で受け入れを迫る発想は時代遅れだ。石原環境相に住民に寄り添う気持ちがあれば、「金目」などという言葉が出てくることはなかったはずだ。自民党幹事長時代、福島第1原発をオウム真理教の施設「サティアン」になぞらえた発言をし、釈明に追われたことを忘れたのだろうか。 長崎)被爆3世の劇作家、東日本大震災経て戯曲再演(2014/06/18朝日新聞) 社説)原発再稼働の前に 「被害地元」と向き合え(2014/06/18朝日新聞) 福島での大事故の後、国は原発から30キロ圏内の地域に、万一の事態に備えて防災計画を立てるよう求めている。では30キロ圏外の地域は安全なのか。とてもそうは言えない。原発の周辺自治体が試算した放射性物質拡散予測で、その現実が次々と浮き彫りになっている。・・・ 滋賀県の嘉田由紀子知事は福島での事故後、「被害地元」という考え方を示した。原発を動かすかどうかは、事故の被害を受ける全ての自治体が地元としてかかわれるようにしてほしいと求めている。当然の主張だ。だが現実は、立地自治体以外はほとんど口出しできない状況が続いている。隣の青森県にある大間原発の建設差し止めを求めて提訴した北海道函館市の工藤寿樹市長は、このままではまた「安全神話」になってしまうと警鐘を鳴らす。「理解を得るための手間ひまを惜しんだらおしまいだ」 (声)思い出すイラクでの日本人犠牲(2014/06/18朝日新聞)大学生 文屋博(東京都 28) 米国政府がアフガニスタンの反政府武装勢力タリバーンとの取引に応じ、5年間拘束されていた米兵を解放したという記事(2日朝刊)を読み、2004年にイラクで起きた日本人青年の殺害事件を思い出した。青年を人質にとってイラクからの自衛隊撤退を求めた武装勢力に、当時の小泉純一郎首相は「撤退しない」と明言し、結果的に青年は惨殺された。当時の世論は「国に迷惑をかけた」と青年をバッシングし、彼の家族にも矛先を向けた。当時高校生だった私は「一つの命って、こんなに軽いの?」と衝撃を受けた。当時の彼の年齢を越えた今でも、彼が私と同じ現在を生きられなかったことに心が痛む。あれから10年。この間に私たちは東日本大震災を経験した。誰もが命の尊さを痛感したはずだ。救えなかった青年の命。災害で失われた多くの命。一つひとつの命の重みをかみしめるとき、頼りない論理で集団的自衛権の行使を性急に認めようする首相は、国民をどこに連れていこうとしているのだろう。命よりも国が優先される「戦争」の文字が頭をよぎる。首相は命の重みをもう一度、考えてみるべきではないだろうか。 (声)民意と違う首相の進め方に疑問(2014/06/18朝日新聞)看護師 片岡理恵(神奈川県 44) 安倍晋三首相は集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を、今国会で閣議決定する方針だという。しかし、朝日新聞の5月の世論調査では行使容認に反対が賛成を上回る。憲法改正の手続きを踏まず解釈を変えるという進め方も「適切ではない」が67%と圧倒的だった。媒体によって調査結果に開きがあるとはいえ、国民の同意が得られている状況とは言いがたい。特定秘密保護法の成立後、首相は「もっともっと丁寧に時間をとって説明すべきだった」と述べたにもかかわらず、なぜ、国の安全と人命にかかわる重大案件を丁寧に説明もせずに急いで決めようとするのか。秘密法のときも今回も、安倍首相のやり方に疑問を抱く国民は多い。民意を無視した独裁的な政治は、民主主義とは言えまい。国民に選ばれた政治家は、施策を国民に丁寧に説明して同意を得る責任があるのに、とてもその責任を果たしているとは思えない。国民の中には、集団的自衛権の問題に関心が薄かったり、よくわからなかったりする人が少なくない。テレビで市民との公開討論会を開くなど、もっと議論を深められる環境を作って欲しい。多くの国民が納得できる進め方こそ民主的な政治だ。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11195421.html?ref=pcviewpage (集団的自衛権を問う)「殺す側」の覚悟あるのか 南丘喜八郎さん(2014/06/18朝日新聞) 「月刊日本」主幹・南丘喜八郎さん(68歳)私たちの雑誌の巻頭言で、「同盟国に使嗾(しそう)(指図しそそのかす)され戦争に参加することがあっては断じてならない」と書いた。集団的自衛権の行使容認が「国益」にかなうと安倍政権は言うが、詭弁(きべん)だ。米国追従の強化にほかならず、私は絶対反対だ。今日、集団的自衛権の議論で気になるのは「人を殺す」という認識の欠如だ。「戦争に巻き込まれる」「日本人が殺される」と受け身の発想ばかり。いざ戦闘になったら敵、人を殺すことが第一の任務になることを忘れてはならない。・・・ ベトナム戦争で米国がそうだったように、各国の兵士が「殺した」ことに傷ついている。五体満足でも心はやられている。私は約10回、体験入隊をして自衛隊員と付き合ってきたが、殺すということへの精神教育を受けていない彼らの心が耐えられるか。殺された側にも恨みが残る。恨みは連鎖する。それが戦争だ。指導者はその重みに耐え、決断し、背負っていく。最高指揮官たる安倍(晋三)首相に、その覚悟はあるのか。あると言うのなら、起こりうる現実を率直に伝え、「それでも日本には役割がある、耐えてくれ」と国民に訴えるべきだ。 平和憲法崖っぷち 各地でデモ・集会・人の鎖(2014/06/18朝日新聞) (インタビュー)地域のチカラ 大阪府豊中市で住民の問題解決に取り組む勝部麗子さん(2014/06/18朝日新聞) 社会福祉協議会を中心に地域のチカラを引き出し、住民と一緒に、ごみ屋敷や引きこもりなど「制度のはざま」と言われる問題で苦しむ人たちを助ける――。そんな取り組みで注目されている自治体がある。大阪市の北の人口40万のベッドタウン大阪府豊中市。無縁社会といわれるなか、なぜ住民たちは動くのか。先頭に立つコミュニティーソーシャルワーカー(CSW)の勝部麗子さんに聞いた。・・・「自分からSOSを出せないので、こちらから見つけないといけません。そこで地域のチカラが必要になります。土台は38の小学校区ごとにある福祉委員会です。PTAなど様々な団体から選出された人や民生委員、ボランティア登録した個人らで構成され、1校区平均200人ぐらいいます。各委員会に『福祉なんでも相談』の窓口を置いてもらっています。独り暮らしの高齢者の見守りや子育てサロンなどを通じて、『あそこの家の人、困っているようだよ』と情報が寄せられることもあります」・・・「お金をかけて予算化しなくても、役割分担を決めたり、ネットワークをつくったりして解決できることはたくさんあります。当事者や家族がつながる会をつくるのも有効な手だてです。安上がりな福祉のお先棒をかつぐつもりはありません。ただ、住民の助け合いで自ら地域の課題を解決する。そんな地域をつくるのが目的です」・・・「地域の発見力に、CSWの解決力が加わることで、一人ひとりを救うための仕組みができ、多くの人を救うことができるようになりました。住民は『私がかかわることで、この仕組みができた』と感じる。その成功体験が次に向かう力になっていると思います。もう一つは不安です。病気やリストラだけでなく、いつ自分の家族が認知症になるかわかりません。地縁や家族、親戚のつながりが弱くなった今、何かがあると滑り台のように一気に困窮してしまう可能性は誰もが感じています。『支え合う地域になればいい』と思う人は、どこの街にもいます」 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11195431.html 三重)「首相は遺族の気持ちわからない」多気町遺族会長(2014/06/18朝日新聞) 集団的自衛権の行使容認に向け、安倍晋三首相が憲法9条の解釈を変更する閣議決定を急ぐ中、自民党と強い関係を保ってきた遺族会の中からも危惧する声が出てきた。・・・今回の解釈変更がこれまでと大きく違うと考えるのは、戦場で自衛隊員が他国の軍と戦闘をし、血を流す可能性がある点だ。「殺し合いは必ずケガや死を生む。戦場は、本人だけでなく家庭も壊す」。昨年、勇さんが最期を迎えたジャングルだった場所を慰霊事業で初めて訪れ、そう実感した。多気町遺族会の規約の第3条は「英霊の顕彰並びに遺家族への福祉推進、相互扶助及び道義の昂揚(高揚)に努め、戦争防止と世界恒久平和の確立に貢献することを目的とする」とうたう。安倍首相の目指す解釈変更は、この条文がうたう「戦争防止」に反していると感じている。 「9条壊すな」集団的自衛権閣議決定に反対、全国で集会(2014/06/17朝日新聞) 集団的自衛権の行使容認に向けた自公協議が大詰めを迎えるなか、閣議決定に反対する人たちが17日、全国で声をあげた。東京都千代田区の日比谷野外音楽堂では約5千人(主催者発表)が「9条こわすな」「戦争反対」と書いた紙を掲げた。翻訳家の池田香代子さんは「集団的自衛権を許しては日本国憲法ではなくなる」と壇上で訴えた。 http://digital.asahi.com/articles/ASG6K6H61G6KUTIL03Z.html (社説)若者の意識 「どうせ」のその先へ(2014/06/17朝日新聞) ・・・調査で若者意識すべてをつかめるわけではないが、気になるのは「自分自身に満足している」と回答した人の割合が日本は46%で最下位だったことだ。他の6カ国は7割を超える。日本人であることの誇りが、自分自身への満足を大きく上回るという日本だけのこの傾向をさて、どう考えたらいいのか。いまを生きる子どもや若者の意識からは、目に見えない、この社会の「気分」を感じ取ることができる。正解はない。ただ、基調には「どうせ」が漂っているように思えてならない。・・・「どうせ」は便利だ。高望みしなければ、失望せずに済む。低成長時代に適合した、「幸せ」な生き方だとも言える。・・・人は社会のなかで役割を担い、そのことを通じて人に認められたいという欲求を満たし、生きている実感を手にできる。「どうせ」な社会はおそらく、その機能を持ち得ないだろう。 集団的自衛権)敵兵殺す覚悟、できなかった 石田雄・東大名誉教授(2014/06/17朝日新聞) 「人殺しを命じられる身を考えて」。本紙「声」欄に10日、そう題した投稿が載った。投稿者は、太平洋戦争の軍隊経験を持つ政治学の碩学(せきがく)、石田雄(たけし)・東大名誉教授(91)。集団的自衛権の行使容認の動きに、「戦争を経験した人間として、言っておきたい」とペンをとった。投稿にこめた思いを聞いた。・・・戦争は国民の命を守るため、平和のためだと美しく宣伝されていた。軍隊は国民の期待を背負っていた。自身も愛国心を抱いた軍国青年だった。しかし軍に入り、飢える国民を尻目に上官が接待で飲み食いするなどの腐敗に幻滅する。命令に躊躇(ちゅうちょ)したり疑問を抱いたりしても、暴力で封殺された。 「権力は批判を受けないと、無限に腐敗する。権力を持った支配者は、安全な場所で仲間同士で都合のいいことをするようになる」・・・美しい言葉で隠されていた現実を経験した立場から、いまの安倍晋三首相の言説に危うさを感じる。 首相は集団的自衛権で対応する例として、避難する日本人を乗せた米国の艦船を自衛隊が守る例を挙げ、「子どもたちが乗る米国の船を、私たちは守ることができない」と訴えた。「『命を救う』などと感情に訴える言葉が、無責任な政策決定の口実に使われている。国民は一時の感情を駆り立てる言葉に乗せられず、行使の結果を論理的に予測するべきだ」・・・「戦場では命令系統が一元化され、自衛隊は実質的に米軍の指揮下に入らざるをえないだろう。集団的自衛権を認めると米国との関係は有利になるかもしれないが、相手国から見れば、日本は敵になる」敵を増やす結果、自衛隊員の犠牲、本土への報復、在外邦人への危害など、逆に国民の生命が脅かされる危険が増す可能性を指摘する。小さな武力紛争の積み重ねで緊張が高まり、歯止めがきかなくなったのが過去の戦争の歴史だ。他国での武力行使を容認する結果が、「小競り合いで済むと思っていると、とんでもないことになる」。 自国のための殺人さえためらうのに、日本人の命を救うことにつながるかわからない「他国にとっての敵」の殺害や、それが招く報復は、兵士や日本社会にとって「納得できないものになる」と考える。 (新ポリティカにっぽん)「後藤田の諫言」が問うもの(2014/06/17朝日新聞) 大学で教師をしている身にとって、4月から6月ぐらいは新1年生を迎えて新鮮な気持ちになる季節である。高校を出たばかりの18歳、私はジャーナリズム論を教えているから、「これからは新聞を読んで、社会のことにも関心を持ってね」とこのごろの安倍政権のことも話題にする。むろん偏向しないように気をつけながら。・・・戦争が起きたら、戦地に行くのは安倍さんではない。われわれ昭和生まれの年配者でもない。自分の国が侵されたときならばともかく、他国の戦争にまでしゃしゃりでて、若者に血を流させる覚悟なんて、私たちはとうてい持てない。持ちたくもない。憲法9条を読み返しても、そんな血を流すことを許容するとはどうしても読み取れない。閣議決定で解釈変更などとは勝手すぎる。せめても憲法改正という手続きをとり、未来をになう18歳の若者たちを含めた国民投票によって、ほんとうに「血を流す覚悟」があるかどうかを聞くべきではないか。私は「アベさん」の名前も知らない平和の時代の学生を前にして、そんなふうに思うのである。(早野透=桜美林大教授・元朝日新聞コラムニスト) http://digital.asahi.com/articles/ASG6J574YG6JUEHF00X.html 長崎原爆:市調査団、米国立公文書館で写真200枚確認(毎日新聞 2014年06月17日) 社説:視点・集団的自衛権…アベノミクス=福本容子(毎日新聞 2014年06月17日) ことば:ドイツの電力事情(毎日新聞 2014年06月17日 東京夕刊) 政府は2022年までの全原発停止と、50年までに再生エネルギー割合80%達成を掲げる。13年現在の総発電量に占めるエネルギー別発電割合は▽石炭・褐炭45.2%▽再生可能エネルギー(風力、太陽光など)23.9%▽原子力15.4%。福島第1原発事故後、原子力の割合が約2%減る。再生エネは固定価格買い取り制度もあり4%近い伸びを示す。一方で電気代高騰が課題になっている。 さあこれからだ:/82 バリアフリーツアーの効果=鎌田實(毎日新聞 2014年06月17日 東京朝刊) 誰でも、人の役に立っていると思うと、うれしくなる。少しでも、人のために行動すると、まわりまわって自分が元気になるのだ。それはきっと、「生きててよかった」という感動につながると思う。問い合わせはクラブツーリズムバリアフリー旅行センター(03・5323・6915)へ。(医師・作家、題字も)=次回は7月1日掲載。来週は野坂昭如さんの「七転び八起き」です。 特集ワイド:今も新宿駅西口に立つ、フォークゲリラの歌姫に会いに 夜明けは遠かった…(毎日新聞 2014年06月16日 東京夕刊) 再び西口地下広場。歌姫にもう一度、聞いた。なぜ立ち続けるんです? 「昔、新宿の占師に言われたわ。あなた、邪念のない顔をしてるねって。どんな意味かしら。プラカードの文字は自分にだって向いているのよ。座禅に近いかもね。じゃ、また会いましょう」。そう言って雑踏に消えていく。その小さな背中が堂々として見えた。新宿に雨は降りしきっている。彼女のホームページのタイトルは「明日も晴れ」である。 SUNDAY LIBRARY:小川 真理生・評『強欲の帝国』C・ファーガソン/著(毎日新聞2014年06月17日) 「専門知識」をカネにする御用学者を斬る 『強欲の帝国 ウォール街に乗っ取られたアメリカ』C・ファーガソン/著 藤井清美/訳(早川書房/税抜き2700円) 4年前のアカデミー賞(長編ドキュメンタリー映画部門)を、リーマン・ショックの真実に迫った「インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実」が受賞した。その監督ファーガソンは、授賞式で「金融機関の幹部は誰一人刑務所に送られていない。これはまちがっている」と語ったが、それで本書を書くことにしたという。・・・そこで「政府の政策や裁判や世論に影響を及ぼすために学術的『専門知識』を売るという行為は、今では数十億ドル規模のビジネスになっている」とか、「大学教授にカネを払って特定の政策を擁護させるという現象は、最近は経済学や法学の分野だけでなく政治学や外交政策の分野にも広がり始めている」と指摘しているが、日本の御用学者の跋扈を彷彿させるものがある。 「オバマ政権による危機関連の刑事訴追は、企業に対しても金融機関幹部に対しても一件も行なわれていない。文字どおりゼロなのだ」、そして人間の強欲はここまできたという現状は、あれほどの福島原発事故の責任を誰も問われていない日本に重なる。何をやっても、何を言っても、のうのうと暮らしていける社会に、アメリカ社会同様、日本社会も堕ちたということか。その怒りを著者と共有したい。 読書日記:著者のことば 吉村萬壱さん(毎日新聞 2014年06月17日 東京夕刊) 東日本大震災:福島第1原発事故 福島・浪江町から避難の大内さん、古里決別の思い語る 仙台で集会/宮城(毎日新聞 2014年06月17日 地方版) http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20140617ddlk04040028000c.html ドキュメンタリー映画:反原発映画上映、前橋で200人鑑賞/群馬(毎日新聞 2014年06月17日 地方版) みんなの広場:こんな日本を子孫に残せない=無職・堤愛子・90(毎日新聞 2014年06月17日 東京朝刊) 東日本大震災:福島第1原発事故 環境相「最後は金目」 中間貯蔵施設巡り 発言後、釈明(毎日新聞 2014年06月17日 東京朝刊) 東京電力福島第1原発事故の除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設を巡り、難航している被災地との交渉について、石原伸晃環境相は16日、首相官邸で記者団に「最後は金目でしょ」と述べた。地元は、最終的に交付金や補償金などで解決できるとの発言と受け止め、反発を強めている。来年1月の搬入開始を目指す国と地元との交渉は一層難航しそうだ。【渡辺諒】・・・石原環境相の発言に対し、福島県では、憤りの声が上がった。佐藤雄平知事は報道陣に「住民の古里への思いを踏みにじる発言。原発災害の厳しい状況を分かっているのか。信じられない」と批判した。 |
|バースデザイン|ビアンス|アンディムジーク|プロニティ|ヘキサグラム|アロット|ユニバーソーリド|メモランダム|ラナコル|ラブソング|グランブルーな人々へ|
|デザイン寺子屋|リンク・県別|リンク・世界の国|リンク・世界のインテリジェンス|リンク・ニュース|リンク・サイト|リンク・ヒューマニスト|
|サイトポリシー|サイトマップ|リンクについて|著作権|お問い合わせ|