birth point
<POINT NEWS26>2014/06/05・・・(ヒューマニズムの視点で捉えよう、判断しよう)

記憶のために/LIST

sankaku26sankaku
2014/06/05sankaku06/10

日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。

 

社説:集団的自衛権 理解できぬ首相の焦り(毎日新聞 2014年06月10日)

安倍晋三首相が集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈変更を今国会中に閣議決定しようと、動きを加速させている。首相の正式な検討表明を受けて始まった自民、公明の与党協議の議論は深まっておらず、国会の議論も極めて不十分だ。あと2週間以内に閣議決定するのは、あまりに拙速過ぎる。首相はなぜこんなに急ぐのか。戦後の安全保障政策の大転換を閣議決定という一内閣の判断で決めようと突き進む首相のやり方からは、焦りを感じる。
http://mainichi.jp/opinion/news/20140610k0000m070138000c.html

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余録:夏目漱石の「三四郎」に「ストレイシープ」という…(毎日新聞 2014年06月08日)

夏目漱石の「三四郎」に「ストレイシープ」という言葉が出てくる。大学進学のため田舎から上京して淡い恋に悩む主人公、その相手であり自らの生き方を模索するヒロイン。そんな2人の惑いを象徴する言葉として物語に陰影を与えている▲ストレイシープは英語で「迷える羊」を意味し、イエス・キリストが神を牧人に、導かれる大衆を羊に例えて言ったものだそうだ。聖書では「原罪」を負う「罪人」という意味もあるらしい。確かに私たちは右へ行くか左へ行くか、進むか退くか、迷い悩む毎日を暮らしている▲今、右か左か後ろか前か、いずれとも決めかね進退窮まっているのが農林水産省である。国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、佐賀地裁が排水門を開かなければ毎日49万円の制裁金を払えと命じ、福岡高裁も追認した。
http://mainichi.jp/opinion/news/20140608k0000m070075000c.html

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平和をたずねて:原爆写影 支援の恩返し/23 健康願う母の思い=広岩近広(毎日新聞 2014年06月10日 大阪朝刊)

 <一九九六年七月十五日から七月二十五日までの日程でウクライナのキエフ、ポルタヴァへ行って来ました>

広島市のケアマネジャー、山田寿美子さんの「ウクライナ紀行」は、この書き出しから始まる。「ヒバクシャ−ともに生きる−第15号」(原爆被害者相談員の会)に所収されており、チェルノブイリ原発事故による被災者を訪ねた報告である。広島県府中市の市民団体「ジュノーの会」の呼びかけに応じた。・・・ウクライナ中部のポルタヴァではリハビリセンターと幼稚園を訪ねる。<三二〇〇〇人の被災者が転入し、内一二〇〇〇人が子供。また事故後に出生した子供は九〇〇〇人いるも八〇%以上が何らかの健康異常を持っているそうである。(略)どの親も園に子供を預けたいそうである。生活の苦しい人は食べたり食べなかったりの様で、唯一三食の食事が保障されている場であり、子を思う親としては当然の結果である>
http://mainichi.jp/area/news/20140610ddn012040074000c.html

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続・西谷流地球の歩き方:ろくでなしの秘密主義(毎日新聞 2014年06月09日 大阪夕刊)

ウクライナ・キエフのチェルノブイリ博物館には、大きなトロッコが飾られている。1986年4月の原発事故直後、旧ソ連政府は爆発した4号機の地下にトンネルを掘り、鉄板を敷いた。溶け落ちた炉心が地下水に触れると、大爆発を起こしてしまう。何としても炉心の落下を防がねばならない。一刻の猶予もなかった。旧ソ連の炭鉱労働者、囚人たちが集められた。白黒の記録映像が残っている。スコップを担いだ労働者たちが、トンネル掘削現場をめざしてトロッコに乗り込んでいく。暑い夏の重労働。「マスクをするように」という注意はほとんど守られず、労働者は裸同然での作業を余儀なくされた。トロッコの横に当時の新聞が飾られている。事故は小さなベタ記事、テレビは報道しなかった。ソ連紙との比較で、同日のニューヨーク・タイムズが並んでいる。こちらは1面トップ、原発の図面や放射能の拡散予想図入りで報じている。6日後、約130キロ離れたキエフではメーデー祭が開催された。事故のことを知らない市民はパレードに繰り出し、大量に被ばくしてしまった。

福島第1原発事故直後、日本政府はSPEEDIの放射能拡散予測データを公開せず、人々は風下に逃げた。「ただちに健康には……」と官房長官が繰り返していたことを思い出す。国にとって都合の悪いことは、まずは隠されてしまうのだ。旧ソ連も日本も、よー似てるなー。<フリージャーナリスト・西谷文和>
http://mainichi.jp/area/news/20140609ddf012070011000c.html

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ドイツで火力発電減少、再生可能電力は需要の27%カバー(みどりの1kw2014年6月8日)

褐炭を燃やす火力発電の増加が主な理由で2013年に二酸化炭素の排出量が増えたドイツで、2014年の第1四半期に火力発電が大幅に減少した。これに対し再生可能電力がドイツの電力需要総量に占める割合は全体の27%に上昇した。・・・個別では石炭による火力発電量が前年同期比で17.4%減、天然ガス発電19.7%減、褐炭発電4.8%減、原発4.6%減となった。一方、太陽光発電は前年同期比で82.5%増。風力発電も好調で、オンショアが同20.6%増、オフショアは同33.5%増だった。この他バイオマス同5.4%増、地熱発電同195%増などとなったが、水力発電は水不足で同25.2%減だった。

http://midori1kwh.de/2014/06/08/5582

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ドイツ人ジャーナリストのルポルタージュ『福島360°』(みどりの1kw2014年6月8日)

環境ジャーナリストであるアレクサンダー・ノイロイター氏の『フクシマ360°(Fukushima 360°)』という本が最近ドイツで出版された。「2011年3月11日に核分裂した被害者たちの人生」という副題がついている。核戦争防止国際医師会議ドイツ支部の協力を得て出版された本を開くと、「今もまだ生みだされ続けるチェルノブイリと福島の犠牲者」という肥田舜太郎氏の言葉が目に飛び込んでくる。・・・ォトジャーナリストの本だけあって多くの写真が胸を打つが、随所に被害者への共感、当事者である東電への怒り、エネルギーを膨大に消費する大都会への批判が読み取れる。著者と本書の紹介について、抜粋の翻訳の許可も含めて問い合わせたところ快諾を得たので、逐次このサイトで紹介を続けたい。この記事の冒頭の動画は、「百聞は一見にしかずだから、このサイトも見てほしい」という言葉に添えて、ノイロイター氏本人から送られてきた。なお同書はドイツ環境財団 (Deutsche Umweltstiftung) によって「2014年6月の環境図書」に選ばれた。
http://midori1kwh.de/2014/06/08/5573

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どうする?ドイツの原発の後始末(みどりの1kw2014年5月25日)

福島原発事故3ヶ月後に、2022年までの脱原発とエネルギー転換を決めたドイツ。それ以来、再生可能エネルギーによる発電量はどんどん伸び、E.on、 RWE、 EnBWといった大企業にとって、原発や火力といった発電方法は採算が合わなくなり、発電所を閉鎖するところも出てきています。RWEが戦後初めて赤字を出したとか、2016年までに6700人の人員を削減するとか、エネルギー会社は今、どこも生き残りをかけてもがいているところです。・・・

メルケルの発言は次の通りです。

「原発とその遺産というテーマについては、まだ沢山の話をしていきます。原則的には、核のゴミ処理の責任は、引き続き企業になくてはなりません。そのために引当金を積み立てているわけですから。リスクを国と納税者に転嫁することはお断りします」

しかしこれに対しては、反原発市民団体である.ausgestrahltがすぐに声明を出しました。「私たちは首相の言葉を、原発経営者の計画を拒否するものだとは理解していない。メルケルが『“原則的には”企業が核のゴミの処理に対する責任を担う』と言うとき、電力会社だけに責任を負わせるという意味にはならない。政治家の常套句である“原則的には”は、日常語とは反対のことを意味する。つまり、例外はあり得るということ、そしてそれは、何かが完全に除外されるという意味ではない」と言うのです。

http://midori1kwh.de/2014/05/25/5512

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ロンドン(イギリス)の情報と歴史(ナショナルジオグラフィック)

イギリスの誇り
18世紀の文学者サミュエル・ジョンソンは、「ロンドンに飽きた者は、人生にも飽きた者だ」という名言を残している。ちょうど1世紀前、ロンドンは大英帝国の首都であり、世界最大の都市でもあった。現在も、金融や文化の中心地であり、ヨーロッパ有数の大都市である。1世紀中頃に入植したローマ人は5世紀には撤退するが、その頃から大通りと脇道が迷路のように入り組んだ街が形成されていった。
http://www.nationalgeographic.co.jp/places/places_cityprofile.php?CITY_ID=16

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【東京電力から見えたマスコミ】 第5回 『週刊朝日』を手引きしたのは「違法、倫理上許されない」(2014/03/14朝日新聞WEBRONZA)

東京電力の幹部たちを最も怒らせたのが、「週刊朝日」の今西憲之氏&同誌取材班による福島第一原発潜入ルポだった。ほとんどの大手メディアが、東電や政府の「大本営発表」に飼いならされる中、ゲリラジャーナリズムの週刊誌だからこそ出来た大スクープである。週刊朝日は2011年7月22日号(同10日発売)で、福島第一原発の“最高幹部”が赤裸々に事故を語る「福島第一原発の最高幹部がついに語ったフクシマの真実:前編」を掲載。“最高幹部”が、イチエフの被害は実は津波よりも地震の影響が大きいと打ち明け、「いま玄海原発の再稼働問題が取りざたされていますが、そんなバカなことはやめたほうがいい」との発言を掲載した。再稼働の動きを進めていた経済産業省をビックリさせる内容だった。以後、週刊朝日は“最高幹部”の告白を連打する。
http://astand.asahi.com/magazine/wrbusiness/2014031300006.html?iref=webronza

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獄中のエチオピア人記者に「金のペン賞」 世界新聞大会(2014/06/10朝日新聞)

世界新聞・ニュース発行者協会(WAN―IFRA)の世界新聞大会が9日、イタリア・トリノで開幕し、反テロ法違反として懲役刑に処せられているエチオピア人記者エスキンダー・ネガ氏に、言論の自由に貢献した言論人が対象の「自由のための金のペン賞」が贈られた。・・・同協会によると、世界で211人のジャーナリストが投獄されている。同協会は授賞に際し「ジャーナリストの投獄は反テロ法の悪用」などとエチオピア政府を非難する声明を出した。
http://digital.asahi.com/articles/ASG694K4CG69ULZL006.html

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(声)人殺しを命じられる身を考えて(2014/06/10朝日新聞)大学名誉教授 石田雄(東京都 91)

積極的平和主義であれ、集団的自衛権の解釈によってであれ、海外での武器使用を認めることになれば、敵とされた人を殺す任務を果たす兵士が必要となります。旧日本軍の兵士であり、政治学を研究してきた一人として、安倍晋三首相には、こうした人のことを考えて政策決定をしてほしいと思います。私は、米英帝国主義からアジアを解放する正義の戦争だと思っていた軍国青年でした。しかし学徒出陣を命じられた時、どうしても人を殺す自信が持てませんでした。せめて見えないところで人が死ぬ方がいいと、海軍を志願しました。体が弱くて認められず、陸軍の要塞(ようさい)重砲兵を命じられました。目の前で人を殺さずに済むと安心しましたが、軍隊はそんな生やさしいものではありませんでした。

命令されれば、誰でも、いつでも人を殺すという訓練をするのが軍隊でした。捕虜になった米兵を殺せという命令が出た時でも、従わないと死刑になるという問題に直面しました。戦争で人を殺した兵士は、ベトナムやイラクで戦った米兵を例にとっても、心の問題で悩んでいる人が少なくありません。殺人を命じられる人の身になって、もう一度、憲法9条の意味を考えてみて下さい。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11181042.html

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林隆三さん急死…ピアノ公演直後に倒れる(2014/06/10朝日新聞)

ドラマや映画で活躍した俳優の林隆三(はやし・りゅうぞう=本名同じ)さんが4日、腎不全のため、都内の病院で亡くなった。70歳だった。ここ数年は入退院を繰り返しながら、仕事を続けていた。5月28日に久々に行ったコンサートを終えた直後に倒れ、入院した。葬儀は故人の遺志で近親者、一部友人のみで行った。後日、お別れの会を開く。喪主は長男征生(まさお)さん。・・・俳優座養成所を経て、70年に木下恵介監督のドラマ「俄(にわか)」に初主演。平賀源内を主人公にしたNHK時代劇「天下御免」で人気を得た。77年、津軽三味線高橋竹山をモデルにした新藤兼人監督「竹山ひとり旅」で第1回日本アカデミー賞主演男優賞受賞。味わいある演技でさまざまな役を演じ、渋みのある声で宮沢賢治の朗読劇やドキュメンタリーのナレーション、コンサートも行った。
http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cpettp01406100015.html

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(社説余滴)福島の教訓踏まえた議論を 加戸靖史(2014/06/10朝日新聞)

「原発の稼働は憲法上、人格権の中核部分より劣位」「豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富」先月21日、関西電力大飯原発の運転差し止めを命じた福井地裁判決の抜粋だ。当日は度肝を抜かれた。差し止めはあるかも、とみていたが、これほどまで命と暮らしに重きを置いた判断が出るとは思ってもみなかった。70年代から続く原発訴訟で住民側勝訴は過去2回だけ。東京電力福島第一原発事故が、裁判所の意識を変えたのは明らかだ。裁判長は「原発技術の危険性の本質と被害の大きさは十分に明らかになった」と述べている。その通りだろう。私たちは原発の恩恵を享受してきた。だがあの事故まで、負の側面に思いをはせてこなかった。もう取り返しがつかない。せめて繰り返さないために、福島の教訓を改めて胸に刻んでいくしかない。判決を読み返し、私は思った。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11181038.html

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空港襲撃、14人死亡 武装集団側も10人 パキスタン(2014/06/09朝日新聞)
 パキスタンの最大都市、南部カラチの国際空港で8日夜、武装集団が敷地内に入り込み、爆弾を爆発させて銃を乱射、治安部隊との間で銃撃戦となった。地元テレビによると、治安部隊員や空港職員ら少なくとも14人が死亡、18人が負傷した。空港にいた乗客などは避難して無事だった。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11180735.html

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バチカンで祈る中東平和 イスラエルとパレスチナ首脳(2014/06/09朝日新聞)

イスラエルのペレス大統領とパレスチナ自治政府のアッバス議長は8日、カトリックの総本山バチカンを訪れ、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王とともに、中東と世界の平和を祈る式典に出席した。イスラエルとパレスチナの和平交渉は4月末に中断していた。顔を合わせたペレス氏とアッバス氏は、法王が見つめる中、笑顔で抱き合い、互いに英語で「会えてうれしい」と語った。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11180738.html?ref=pcviewpage

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3宗教の共同礼拝施設建設へ 融和と相互理解目指す(2014/06/08ドイツニュースダイジェスト)

(ベルリン6月7日付 時事)ベルリンで、キリスト教とユダヤ教、イスラム教の共同礼拝施設を建設する計画が進んでいる。異教徒間の融和と相互理解を深め、平和を実現するのが狙いで、このような施設は世界でも初めてという。 建設を予定しているのは、ベルリンが成立したとされる13世紀当時、市の中心部にあった教会の跡地。施設内にキリスト教の教会、ユダヤ教のシナゴーグ、イスラム教のモスクを設置。中央に各宗教の信徒が交流する大ホールを設ける。計画に当たっては、3宗教の指導者が集まって検討を重ねた。イスラム指導者のカディル・サンチ氏は「3宗教だけでなく、すべての宗教の信徒に開かれた施設にしたい」と述べるとともに、宗教に関心がない人も利用してほしいと話している。
http://www.newsdigest.de/newsde/news/news/6057-2014-06-08.html

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改むるに憚はばかること勿なかれ(2014/06/14東京新聞)

ハンセン病元患者の権利保護などを訴えた谺雄二(こだまゆうじ)さん、神美知宏(こうみちひろ)さんが相次いで亡くなった。国による誤った政策と元患者への差別に立ち向かった「二つの巨星」である。ハンセン病はらい菌による感染症で、感染力や発病力は極めて弱く、治癒可能だ。このことは、患者を強制隔離する旧らい予防法が制定された一九三一年当時、京都帝国大学の小笠原登医師が主張していたが、学会の権威も、国も、耳を傾けようとせず、小笠原氏を糾弾する側に回った。・・・安倍内閣が進める原発政策も、かつてのハンセン病政策と同根ではないのか。地震国の日本で、原発を稼働させるのは危険極まりない。一度事故が起きれば、広範囲にわたって住民の命を危険にさらし、故郷を奪い、平穏な生活を奪う。福島第一原発事故後も、この現実を直視しようとしないのは、著しい人権侵害にほかならない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2014060402000141.html

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不安が隔離されていく(2014/05/19東京新聞)

人気漫画「美味しんぼ」の福島第一原発事故を題材にした表現が波紋を広げる中、一本の電話がかかってきた。事故の直後に取材した双葉町民の男性(50)だった。男性は事故後、「フクイチ」を取材した作品の主人公のように鼻血が出た。原発から四キロにある双葉町の家は放射線量が高い。現在暮らしている南相馬市から帰宅するたびに体調を崩してしまう。この間には心筋梗塞も患った。放射能の影響ではないかと不安でたまらないのに、国や県は「安全」を繰り返す。事故で出た放射線による健康被害は「確認されていない」、鼻血が出たという相次ぐ訴えにも「被ばくと因果関係はない」と言い切る。「原発推進が国策では、何を言っても無駄だ」。怒りが萎(な)えていたところに漫画の騒動が起きた。科学的根拠がないなどと、作品に対する批判は過剰とさえ思え、怖くなった。被災者の不安は封じこめられるのではないか。それが電話の訴えだった。人々は被ばくの不安を抱える一方で、大丈夫だとも信じたい。そんな行き場のない思いをどこにやればいいのか。男性は記者の私に伝えたかった。表現に配慮がないと憤るよりも、口にできなかった不安が描かれていることに共感が勝った双葉町民がいることを。被ばくへの不安をタブーとしたり、隔離してはならない。 (佐藤直子)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2014051902000145.html

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プルトニウム640キロ報告漏れ 政府のIAEA報告(2014/06/07共同通信)

各国が国際原子力機関(IAEA)に毎年行っているプルトニウム保有量報告で、日本が2012年以降、原子炉に入れたが福島の原発事故の影響で使われなかった九州電力玄海原発3号機(佐賀県)の混合酸化物(MOX)燃料に含まれる640キロを含めていないことが7日、分かった。核爆弾約80発分に相当。大量の核物質を持つ日本には国際社会の厳しい視線が注がれており、報告漏れは疑念を招きかねない。
http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014060701001881.html

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吉田調書―国民の財産を隠すな(2014/06/06朝日新聞)

政府は誰のために活動しているのか。国民のためであろう。政府が集めた情報は、国民の財産である。福島第一原発の事故後、政府の事故調査・検証委員会は当時の吉田昌郎所長(故人)をはじめ772人もの関係者から聴取をした。なのに政府事故調が短期間で活動を終えた後、政府は貴重な証言を死蔵し、聴取対象者も開示していない。改めて主張する。政府は証言類をただちに最大限、公開すべきだ。・・・
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_gnavi

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映画 マリオン(2014/06/06朝日新聞)

27日[金]〜30日[月]、東京・有楽町の有楽町朝日ホール(有楽町駅)ほか。日本未公開の最新フランス映画12作品を紹介する。ウィリアム・アイリッシュ原作の「暗闇へのワルツ」をもとにした恋愛ミステリー「暗くなるまでこの恋を」(写真、フランソワ・トリュフォー監督、1969年)の特別上映も。1作品1700円。電話ハローダイヤル(050・5541・8600)。・・・福島 生きものの記録 異変(岩崎雅典監督・脚本、85分) 20日[金]〜22日[日]、[後]2時(20日は2時半のみ、21日[土]は6時も)、東京都千代田区日比谷公園の区立日比谷図書文化館(霞ケ関駅)。東京電力福島第一原発事故が生態系にもたらした影響に迫ったドキュメンタリー。福島県浪江町の牛や川内村のアカネズミなど、さまざまな動物を捕獲調査し、放射性物質の動物への影響を明らかにする。上映後に監督と専門家らによるトークショーも開催(21日6時の回を除く)。1000円。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11176934.html

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(声)息子を戦場に送りたくない(2014/06/06朝日新聞)主婦 春田純子(神奈川県 47)

アベノミクスの恩恵が及ばない我が家の経済状況や福島第一原発事故による放射能汚染、老後のことなど将来への不安はあるものの、安心して子育てができる平和な日本に住めて本当によかったと感謝してきた。だが、最近取り沙汰されている憲法改正や集団的自衛権の行使容認、さらに徴兵制の話まで飛び出してくるに至って、日本の平和はついえてしまうのではないかという不安に日々さいなまれている。中学生の我が息子が近い将来戦争に行って、人を殺(あや)めたり、殺められたりするかもしれないと考えただけで、胸が押しつぶされそうになる。小説やテレビドラマで息子の出征を見送る母親の悲哀を数多く目にしてきたが、その悲しみや苦しみを本当には理解していなかったらしい。分かったつもりになっていただけだった。後に現在を振り返った時「あの時こそが運命の分かれ目だった」と思うような気がしてならない。戦地に赴く息子の背中を見送りながら「あの時なぜ声を上げなかったのか」と臍(ほぞ)をかむようなことだけはしたくない。今の私に何ができるのか、毎日自問自答を繰り返している。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11175498.html

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復讐は正義なのか? 監督が語る『ハミングバード』(2014/06/06朝日新聞)

ジェイソン・ステイサムの主演最新作『ハミングバード』が7日(土)から公開される。本作で監督を務めたのは『イースタン・プロミス』や『堕天使のパスポート』の脚本を執筆したスティーヴン・ナイトで、ステイサムの魅力を活かしながら、重厚なドラマを描くことに力を注いだようだ。
http://www.asahi.com/and_M/interest/entertainment/Cpia201406050013.html

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(声)9条平和賞、署名集め続ける(2014/06/06朝日新聞)主婦 藤田有美子(兵庫県 72)

戦争放棄を定めた憲法9条が、ノーベル平和賞の正式な候補になったことをこの春に知った時、大げさだけれど、驚きは衝撃的と言えるぐらいだった。じわーっとうれしさがわき上がって、えも言われぬ気持ちになった。「憲法9条にノーベル平和賞を」。これを思いついた神奈川県の主婦は何と素晴らしい人だろうか。共感の輪が広がって実行委員会が発足。推薦人を集め、署名も添えてノーベル委員会に送ったそうだ。私も何かせずにはいられない気持ちになった。知人が署名用紙を持ってきてくれ、私にも署名集めならできると思った。人と関わる場が昔より少なくなったが、数少ない知人に手渡そうと行動を始め、今のところ約100人分を集めた。実行委は、受賞するまで署名集めを何年も続けるそうだ。憲法と言うと難しいイメージだが、9条の「戦争の放棄」は明確で分かりやすく、多くの人々の支持と賛同を得ていると思う。それを裏付けるように、予想以上に署名の手応えがある。憲法の解釈を変えて戦争ができる国にしようとする安倍内閣に「NO」を突き付けるため、受賞を目指してまだまだ頑張りたい。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11175499.html

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20世紀の日仏を動かした人たち/日本学の始祖の知らぜらる人生/セルゲイ・エリセーエフ(フランスニュースダイジェスト)

20世紀初頭から日本を研究し、日本文化を海外へ紹介することに尽くしたセルゲイ・エリセーエフ。本格的な日本学の始祖と言われているエリセーエフは、第2次世界大戦で日本の文化遺産を残すように努めたという伝説を残す。そんなエリセーエフの人生について、義娘であり、中国が専門の歴史学者、ダニエル・エリセーエフに話を伺い、知られざる歴史の裏をたどっていく。・・・
http://www.newsdigest.fr/newsfr/features/6436-serge-elisseeff.html

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自衛隊の支援―戦闘と紙一重の危うさ(2014/06/05朝日新聞)

国連決議に基づく多国籍軍の活動を、自衛隊がどこまで支援するのか。安倍政権が、これまでの政府の姿勢を大きく転換させる新たな案を自民、公明の与党協議会に示した。イラクの復興支援の際にとられた「非戦闘地域」という線引きはやめ、「戦闘地域」であっても水や燃料の補給、他国の兵の輸送、負傷者の治療といった後方支援をするという。集団的自衛権とは異なる国連の「集団安全保障」にかかわる活動だ。国際協力について議論する余地はあろう。とはいえ、従来とはあまりにかけ離れた提案であり、自衛隊の役割が決定的に変わることになる。・・・ただし、敵軍にしてみれば、武力行使と一体化しない後方支援という線引きに意味はない。自衛隊の活動範囲が前線に限りなく近づくことで、自衛隊員が戦闘に巻き込まれる可能性は格段に高くなる。・・・安倍首相は先月の記者会見で、一連の安全保障政策の検討では「私たちの命と平和な暮らしを守る」と強調した。ペルシャ湾での機雷除去や多国籍軍への支援拡大。次々と繰り出される政府の提案は、そこからかけ離れていくばかりではないか。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_gnavi

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(耕論)「出羽の守」の功罪(2014/06/05朝日新聞)忌避と重宝の時期、交互に 佐藤優さん(元外交官)

日本では、「出羽の守」が忌避される時期と、重宝される時期が交互にやってきます。前者は、国風文化がもてはやされる時代。後者は、外部の知識や情報が必要な変革の時代です。今は明らかに前者ですね。米国ではああだ、フランスではこうだと、「では」を多用する出羽の守は、書物などを通じて外部の知識を仕入れ、論理を組み立てます。それが気に入らず、論理を無視して、論理的思考そのものを放棄する。こうした反知性主義ともいえる傾向がこの20年、特にここ5年、急速に強まっている。新自由主義の進展とパラレルだと、ぼくは思うんです。

人々が個人に分断され、競争させられ、勝者が総取りをするのが新自由主義の本質。そこでは一番以外はみな、不幸です。・・・でも、こうした状況は社会にひずみをもたらす弊害がある。歴史認識や首相の靖国参拝に国民が熱くなるのは、その一例です。「日本は悪くない」「英霊は祭るべきだ」と自らの信条を大声で唱えてスカッとする。日本にとってプラスかどうか論理的に考えない。問題です。

 ただ私は反出羽の守の状態は長くは続かないと思います。歴史をひもとくと、日本ではひどく大変なことがあった後に出羽の守が求められる。明治維新や敗戦後は言うまでもない。農村が崩壊し、社会が大きく変動した大正時代にも、知識を吸収しようと現在価格で8千円もする本がけっこう売れました。

少子高齢化が進み、国際情勢も不安定化するこれからの日本もまた、大変な時代に入る。自分たちの知らない外部の知識や情報を吸収し、現状に合うように消化して伝える、単なる「では」にとどまらない本物の出羽の守が必要になります。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11173534.html

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(声)集団的自衛権、首相に問いたい無職 薮根正巳(神奈川県 83)

安倍政権は集団的自衛権を発動する例として、ある国がわが友好国に対し弾道ミサイルを撃った時に、自衛隊がこれをミサイルで撃ち落とすとしている。この際、その国は迎撃ミサイルが邪魔するのを取り除こうと、我が国のミサイル基地を狙い、前もって核攻撃などでたたこうとするのではないか。市民にも多大の被害が出るであろう。また、そのまま戦争に引き込まれることもあるのではないか。このような可能性は安倍晋三首相の想定内のことなのだろうか。また、海外派兵された自衛隊が「駆けつけ警護」する例も与党協議で取り上げられるが、現地の兵士や市民を殺傷すれば、その国の人々や特定の宗教宗派の人に恨みを抱かれる場合もあろう。その結果、海外在留の同胞が狙われてテロなどの危険に巻き込まれる恐れがあるのではないか。さらに我が国の民間航空機や船舶が狙われるのではないか。そんな可能性はないと首相は言い切れるのだろうか。私が海外で働いた経験では、中東でも東南アジアでも対日感情は非常に良かった。根源には戦後、わが国が憲法に基づき平和外交に徹した姿勢があったと感じる。戦争を知らない世代に、この努力への理解と継続を願うのは難しいのだろうか。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11173548.html

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「所員の9割が離脱していた」 。 「吉田調書」が教える「東電撤退事件」(2014/06/02朝日新聞WEBRONZA)

昨年7月に亡くなった吉田昌郎・元福島第一原発所長は、政府事故調に400ページにわたる膨大な証言を残していた。格納容器の爆発危機に直面したとき、作業員の9割が所長の意図に反して第二原発に移ってしまった事実も語られている。菅首相が東電に乗り込んで「撤退は認めない」と叫んだ、有名な「東電撤退事件」の真相の一部がやっと現れた。しかし、政府事故調の報告書には、このことがきちんと反映されているとは言い難い。現政府は吉田所長だけでなく772人に対して行われた調書を「非公表にする」としている。事故の詳細を教える一級の資料をなぜ出さない。・・・実は、6時42分の吉田所長の命令は、テレビ会議の録画におさめられている。ここで何をいったかを確認すれば、政府事故調の表現のおかしな部分を検証できる。しかし、その部分は音声が録音されていないのである。緊急時対策室で大勢が吉田氏の命令を聞く画像はあるが、吉田氏が何をいっているかは分からない。肝心な部分だけ音声が消えている……。もう一回起きている。菅首相が東電本社に乗り込んで「第一原発からの撤退は許さない。逃げれば東電はつぶれる」と大勢の東電社員の前で演説したが、テレビ会議システムのこの部分だけがやはり音声が消えている。東電は「ハードディスクがいっぱいだった」「音声録音を忘れていた」などと後で説明したが、2度とは不可解だ。私自身、この「東電撤退事件」には強い関心をもって取材してきた。このWEBRONZAでも何回か書いてきた。(「東京を救ったのは菅首相の判断ではないか」、「「撤退するか残るか」。東電と菅首相が直面した究極の選択」など)

吉田調書の感想は、「やっぱり」というものだった。・・・・・
http://astand.asahi.com/magazine/wrscience/2014053000006.html?iref=webronza

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続々・漂流するポスト3.11〜「吉田調書」スクープが気づかせる過酷事故の本質(2014/06/05朝日新聞WEBRONZA)

「美味しんぼ」問題に象徴的に示されるように、原発を巡る世論が思考停止し、融解しかかっている。その意味でも、「吉田調書」のスクープは絶妙のタイミングだった。そう前稿で書いた。絶妙のタイミングというのは、私たちが目を背けていた(背けさせられていた?)生々しい危機の現実に、久しぶりに引き戻してくれたからだ。・・・本来開示されるべきものが、ようやく開示された感がある。現場がいかに破滅寸前の危機的状況だったか、そして指揮系統の混乱と判断の誤りがどのようにして生じたのか。それらが現場指揮者の肉声で克明に語られている。・・・そして吉田元所長が怨念を込めて述懐した通り「結局、誰も助けに来なかった」。彼らが死なず、また周囲に大量の急性被曝者や死者を出さずにすんだのは、いくつかの偶然に助けられたに過ぎない。このあたりの現場証言は全体として、ふたつの本質的な問題を提起している。ひとつは「命の危険を冒しても任務を遂行せよ」という命令を、(いかに国家存亡の危機であっても)そもそも会社は出せるのか。そういう法的、ないしは人権上の問題。もうひとつは、「想定外」の超法規的事態が現実となった時、誰が実際の意思決定をし、誰が最終的に責任を取るのか、という危機管理の原則的な問題だ。
http://astand.asahi.com/magazine/wrscience/2014060200004.html?iref=webronza

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