記憶のために/LIST 日々のニュースは数えきれないほどあります。その1つ1つが今の社会の要素であり現実です。ここに拾い上げたニュースはごくごく一部でしかありませんが、忘れてはいけない出来事も多くあります。未来のその時を考えるための「記憶のために」少しでも記録したいと思います。 |
社説:集団的自衛権 理解できぬ首相の焦り(毎日新聞 2014年06月10日) 余録:夏目漱石の「三四郎」に「ストレイシープ」という…(毎日新聞 2014年06月08日) 平和をたずねて:原爆写影 支援の恩返し/23 健康願う母の思い=広岩近広(毎日新聞 2014年06月10日 大阪朝刊) <一九九六年七月十五日から七月二十五日までの日程でウクライナのキエフ、ポルタヴァへ行って来ました> 広島市のケアマネジャー、山田寿美子さんの「ウクライナ紀行」は、この書き出しから始まる。「ヒバクシャ−ともに生きる−第15号」(原爆被害者相談員の会)に所収されており、チェルノブイリ原発事故による被災者を訪ねた報告である。広島県府中市の市民団体「ジュノーの会」の呼びかけに応じた。・・・ウクライナ中部のポルタヴァではリハビリセンターと幼稚園を訪ねる。<三二〇〇〇人の被災者が転入し、内一二〇〇〇人が子供。また事故後に出生した子供は九〇〇〇人いるも八〇%以上が何らかの健康異常を持っているそうである。(略)どの親も園に子供を預けたいそうである。生活の苦しい人は食べたり食べなかったりの様で、唯一三食の食事が保障されている場であり、子を思う親としては当然の結果である> 続・西谷流地球の歩き方:ろくでなしの秘密主義(毎日新聞 2014年06月09日 大阪夕刊) ウクライナ・キエフのチェルノブイリ博物館には、大きなトロッコが飾られている。1986年4月の原発事故直後、旧ソ連政府は爆発した4号機の地下にトンネルを掘り、鉄板を敷いた。溶け落ちた炉心が地下水に触れると、大爆発を起こしてしまう。何としても炉心の落下を防がねばならない。一刻の猶予もなかった。旧ソ連の炭鉱労働者、囚人たちが集められた。白黒の記録映像が残っている。スコップを担いだ労働者たちが、トンネル掘削現場をめざしてトロッコに乗り込んでいく。暑い夏の重労働。「マスクをするように」という注意はほとんど守られず、労働者は裸同然での作業を余儀なくされた。トロッコの横に当時の新聞が飾られている。事故は小さなベタ記事、テレビは報道しなかった。ソ連紙との比較で、同日のニューヨーク・タイムズが並んでいる。こちらは1面トップ、原発の図面や放射能の拡散予想図入りで報じている。6日後、約130キロ離れたキエフではメーデー祭が開催された。事故のことを知らない市民はパレードに繰り出し、大量に被ばくしてしまった。 福島第1原発事故直後、日本政府はSPEEDIの放射能拡散予測データを公開せず、人々は風下に逃げた。「ただちに健康には……」と官房長官が繰り返していたことを思い出す。国にとって都合の悪いことは、まずは隠されてしまうのだ。旧ソ連も日本も、よー似てるなー。<フリージャーナリスト・西谷文和> ドイツで火力発電減少、再生可能電力は需要の27%カバー(みどりの1kw2014年6月8日) http://midori1kwh.de/2014/06/08/5582 ドイツ人ジャーナリストのルポルタージュ『福島360°』(みどりの1kw2014年6月8日) 環境ジャーナリストであるアレクサンダー・ノイロイター氏の『フクシマ360°(Fukushima 360°)』という本が最近ドイツで出版された。「2011年3月11日に核分裂した被害者たちの人生」という副題がついている。核戦争防止国際医師会議ドイツ支部の協力を得て出版された本を開くと、「今もまだ生みだされ続けるチェルノブイリと福島の犠牲者」という肥田舜太郎氏の言葉が目に飛び込んでくる。・・・ォトジャーナリストの本だけあって多くの写真が胸を打つが、随所に被害者への共感、当事者である東電への怒り、エネルギーを膨大に消費する大都会への批判が読み取れる。著者と本書の紹介について、抜粋の翻訳の許可も含めて問い合わせたところ快諾を得たので、逐次このサイトで紹介を続けたい。この記事の冒頭の動画は、「百聞は一見にしかずだから、このサイトも見てほしい」という言葉に添えて、ノイロイター氏本人から送られてきた。なお同書はドイツ環境財団 (Deutsche Umweltstiftung) によって「2014年6月の環境図書」に選ばれた。 どうする?ドイツの原発の後始末(みどりの1kw2014年5月25日) 福島原発事故3ヶ月後に、2022年までの脱原発とエネルギー転換を決めたドイツ。それ以来、再生可能エネルギーによる発電量はどんどん伸び、E.on、 RWE、 EnBWといった大企業にとって、原発や火力といった発電方法は採算が合わなくなり、発電所を閉鎖するところも出てきています。RWEが戦後初めて赤字を出したとか、2016年までに6700人の人員を削減するとか、エネルギー会社は今、どこも生き残りをかけてもがいているところです。・・・ メルケルの発言は次の通りです。 「原発とその遺産というテーマについては、まだ沢山の話をしていきます。原則的には、核のゴミ処理の責任は、引き続き企業になくてはなりません。そのために引当金を積み立てているわけですから。リスクを国と納税者に転嫁することはお断りします」 しかしこれに対しては、反原発市民団体である.ausgestrahltがすぐに声明を出しました。「私たちは首相の言葉を、原発経営者の計画を拒否するものだとは理解していない。メルケルが『“原則的には”企業が核のゴミの処理に対する責任を担う』と言うとき、電力会社だけに責任を負わせるという意味にはならない。政治家の常套句である“原則的には”は、日常語とは反対のことを意味する。つまり、例外はあり得るということ、そしてそれは、何かが完全に除外されるという意味ではない」と言うのです。 http://midori1kwh.de/2014/05/25/5512 ロンドン(イギリス)の情報と歴史(ナショナルジオグラフィック) 【東京電力から見えたマスコミ】 第5回 『週刊朝日』を手引きしたのは「違法、倫理上許されない」(2014/03/14朝日新聞WEBRONZA) 獄中のエチオピア人記者に「金のペン賞」 世界新聞大会(2014/06/10朝日新聞) (声)人殺しを命じられる身を考えて(2014/06/10朝日新聞)大学名誉教授 石田雄(東京都 91) 積極的平和主義であれ、集団的自衛権の解釈によってであれ、海外での武器使用を認めることになれば、敵とされた人を殺す任務を果たす兵士が必要となります。旧日本軍の兵士であり、政治学を研究してきた一人として、安倍晋三首相には、こうした人のことを考えて政策決定をしてほしいと思います。私は、米英帝国主義からアジアを解放する正義の戦争だと思っていた軍国青年でした。しかし学徒出陣を命じられた時、どうしても人を殺す自信が持てませんでした。せめて見えないところで人が死ぬ方がいいと、海軍を志願しました。体が弱くて認められず、陸軍の要塞(ようさい)重砲兵を命じられました。目の前で人を殺さずに済むと安心しましたが、軍隊はそんな生やさしいものではありませんでした。 命令されれば、誰でも、いつでも人を殺すという訓練をするのが軍隊でした。捕虜になった米兵を殺せという命令が出た時でも、従わないと死刑になるという問題に直面しました。戦争で人を殺した兵士は、ベトナムやイラクで戦った米兵を例にとっても、心の問題で悩んでいる人が少なくありません。殺人を命じられる人の身になって、もう一度、憲法9条の意味を考えてみて下さい。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11181042.html 林隆三さん急死…ピアノ公演直後に倒れる(2014/06/10朝日新聞) ドラマや映画で活躍した俳優の林隆三(はやし・りゅうぞう=本名同じ)さんが4日、腎不全のため、都内の病院で亡くなった。70歳だった。ここ数年は入退院を繰り返しながら、仕事を続けていた。5月28日に久々に行ったコンサートを終えた直後に倒れ、入院した。葬儀は故人の遺志で近親者、一部友人のみで行った。後日、お別れの会を開く。喪主は長男征生(まさお)さん。・・・俳優座養成所を経て、70年に木下恵介監督のドラマ「俄(にわか)」に初主演。平賀源内を主人公にしたNHK時代劇「天下御免」で人気を得た。77年、津軽三味線高橋竹山をモデルにした新藤兼人監督「竹山ひとり旅」で第1回日本アカデミー賞主演男優賞受賞。味わいある演技でさまざまな役を演じ、渋みのある声で宮沢賢治の朗読劇やドキュメンタリーのナレーション、コンサートも行った。 (社説余滴)福島の教訓踏まえた議論を 加戸靖史(2014/06/10朝日新聞) 空港襲撃、14人死亡 武装集団側も10人 パキスタン(2014/06/09朝日新聞) バチカンで祈る中東平和 イスラエルとパレスチナ首脳(2014/06/09朝日新聞) 3宗教の共同礼拝施設建設へ 融和と相互理解目指す(2014/06/08ドイツニュースダイジェスト) 改むるに憚はばかること勿なかれ(2014/06/14東京新聞) 不安が隔離されていく(2014/05/19東京新聞) プルトニウム640キロ報告漏れ 政府のIAEA報告(2014/06/07共同通信) 吉田調書―国民の財産を隠すな(2014/06/06朝日新聞) 映画 マリオン(2014/06/06朝日新聞) 27日[金]〜30日[月]、東京・有楽町の有楽町朝日ホール(有楽町駅)ほか。日本未公開の最新フランス映画12作品を紹介する。ウィリアム・アイリッシュ原作の「暗闇へのワルツ」をもとにした恋愛ミステリー「暗くなるまでこの恋を」(写真、フランソワ・トリュフォー監督、1969年)の特別上映も。1作品1700円。電話ハローダイヤル(050・5541・8600)。・・・福島 生きものの記録 異変(岩崎雅典監督・脚本、85分) 20日[金]〜22日[日]、[後]2時(20日は2時半のみ、21日[土]は6時も)、東京都千代田区日比谷公園の区立日比谷図書文化館(霞ケ関駅)。東京電力福島第一原発事故が生態系にもたらした影響に迫ったドキュメンタリー。福島県浪江町の牛や川内村のアカネズミなど、さまざまな動物を捕獲調査し、放射性物質の動物への影響を明らかにする。上映後に監督と専門家らによるトークショーも開催(21日6時の回を除く)。1000円。 (声)息子を戦場に送りたくない(2014/06/06朝日新聞)主婦 春田純子(神奈川県 47) アベノミクスの恩恵が及ばない我が家の経済状況や福島第一原発事故による放射能汚染、老後のことなど将来への不安はあるものの、安心して子育てができる平和な日本に住めて本当によかったと感謝してきた。だが、最近取り沙汰されている憲法改正や集団的自衛権の行使容認、さらに徴兵制の話まで飛び出してくるに至って、日本の平和はついえてしまうのではないかという不安に日々さいなまれている。中学生の我が息子が近い将来戦争に行って、人を殺(あや)めたり、殺められたりするかもしれないと考えただけで、胸が押しつぶされそうになる。小説やテレビドラマで息子の出征を見送る母親の悲哀を数多く目にしてきたが、その悲しみや苦しみを本当には理解していなかったらしい。分かったつもりになっていただけだった。後に現在を振り返った時「あの時こそが運命の分かれ目だった」と思うような気がしてならない。戦地に赴く息子の背中を見送りながら「あの時なぜ声を上げなかったのか」と臍(ほぞ)をかむようなことだけはしたくない。今の私に何ができるのか、毎日自問自答を繰り返している。 復讐は正義なのか? 監督が語る『ハミングバード』(2014/06/06朝日新聞) ジェイソン・ステイサムの主演最新作『ハミングバード』が7日(土)から公開される。本作で監督を務めたのは『イースタン・プロミス』や『堕天使のパスポート』の脚本を執筆したスティーヴン・ナイトで、ステイサムの魅力を活かしながら、重厚なドラマを描くことに力を注いだようだ。 (声)9条平和賞、署名集め続ける(2014/06/06朝日新聞)主婦 藤田有美子(兵庫県 72) 戦争放棄を定めた憲法9条が、ノーベル平和賞の正式な候補になったことをこの春に知った時、大げさだけれど、驚きは衝撃的と言えるぐらいだった。じわーっとうれしさがわき上がって、えも言われぬ気持ちになった。「憲法9条にノーベル平和賞を」。これを思いついた神奈川県の主婦は何と素晴らしい人だろうか。共感の輪が広がって実行委員会が発足。推薦人を集め、署名も添えてノーベル委員会に送ったそうだ。私も何かせずにはいられない気持ちになった。知人が署名用紙を持ってきてくれ、私にも署名集めならできると思った。人と関わる場が昔より少なくなったが、数少ない知人に手渡そうと行動を始め、今のところ約100人分を集めた。実行委は、受賞するまで署名集めを何年も続けるそうだ。憲法と言うと難しいイメージだが、9条の「戦争の放棄」は明確で分かりやすく、多くの人々の支持と賛同を得ていると思う。それを裏付けるように、予想以上に署名の手応えがある。憲法の解釈を変えて戦争ができる国にしようとする安倍内閣に「NO」を突き付けるため、受賞を目指してまだまだ頑張りたい。 20世紀の日仏を動かした人たち/日本学の始祖の知らぜらる人生/セルゲイ・エリセーエフ(フランスニュースダイジェスト) 自衛隊の支援―戦闘と紙一重の危うさ(2014/06/05朝日新聞) http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_gnavi (耕論)「出羽の守」の功罪(2014/06/05朝日新聞)忌避と重宝の時期、交互に 佐藤優さん(元外交官) 日本では、「出羽の守」が忌避される時期と、重宝される時期が交互にやってきます。前者は、国風文化がもてはやされる時代。後者は、外部の知識や情報が必要な変革の時代です。今は明らかに前者ですね。米国ではああだ、フランスではこうだと、「では」を多用する出羽の守は、書物などを通じて外部の知識を仕入れ、論理を組み立てます。それが気に入らず、論理を無視して、論理的思考そのものを放棄する。こうした反知性主義ともいえる傾向がこの20年、特にここ5年、急速に強まっている。新自由主義の進展とパラレルだと、ぼくは思うんです。 人々が個人に分断され、競争させられ、勝者が総取りをするのが新自由主義の本質。そこでは一番以外はみな、不幸です。・・・でも、こうした状況は社会にひずみをもたらす弊害がある。歴史認識や首相の靖国参拝に国民が熱くなるのは、その一例です。「日本は悪くない」「英霊は祭るべきだ」と自らの信条を大声で唱えてスカッとする。日本にとってプラスかどうか論理的に考えない。問題です。 ただ私は反出羽の守の状態は長くは続かないと思います。歴史をひもとくと、日本ではひどく大変なことがあった後に出羽の守が求められる。明治維新や敗戦後は言うまでもない。農村が崩壊し、社会が大きく変動した大正時代にも、知識を吸収しようと現在価格で8千円もする本がけっこう売れました。 少子高齢化が進み、国際情勢も不安定化するこれからの日本もまた、大変な時代に入る。自分たちの知らない外部の知識や情報を吸収し、現状に合うように消化して伝える、単なる「では」にとどまらない本物の出羽の守が必要になります。 (声)集団的自衛権、首相に問いたい無職 薮根正巳(神奈川県 83) 安倍政権は集団的自衛権を発動する例として、ある国がわが友好国に対し弾道ミサイルを撃った時に、自衛隊がこれをミサイルで撃ち落とすとしている。この際、その国は迎撃ミサイルが邪魔するのを取り除こうと、我が国のミサイル基地を狙い、前もって核攻撃などでたたこうとするのではないか。市民にも多大の被害が出るであろう。また、そのまま戦争に引き込まれることもあるのではないか。このような可能性は安倍晋三首相の想定内のことなのだろうか。また、海外派兵された自衛隊が「駆けつけ警護」する例も与党協議で取り上げられるが、現地の兵士や市民を殺傷すれば、その国の人々や特定の宗教宗派の人に恨みを抱かれる場合もあろう。その結果、海外在留の同胞が狙われてテロなどの危険に巻き込まれる恐れがあるのではないか。さらに我が国の民間航空機や船舶が狙われるのではないか。そんな可能性はないと首相は言い切れるのだろうか。私が海外で働いた経験では、中東でも東南アジアでも対日感情は非常に良かった。根源には戦後、わが国が憲法に基づき平和外交に徹した姿勢があったと感じる。戦争を知らない世代に、この努力への理解と継続を願うのは難しいのだろうか。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11173548.html 「所員の9割が離脱していた」 。 「吉田調書」が教える「東電撤退事件」(2014/06/02朝日新聞WEBRONZA) 吉田調書の感想は、「やっぱり」というものだった。・・・・・ 続々・漂流するポスト3.11〜「吉田調書」スクープが気づかせる過酷事故の本質(2014/06/05朝日新聞WEBRONZA) |