レイチェル・カーソンがその著書「沈黙の春」(”SILENT SPRING”)で、化学物質が
自然に及ぼす影響の恐怖を訴えたのが1962年。有吉佐和子が「複合汚染」を著したのが
1979年。
多くの見識ある人々が、警鐘を鳴らし続けて半世紀。
化学者さえも把握・コントロールしきれない数百万種の化学物質、遺伝子組み換え。
化学兵器、核兵器・・・。絶滅危惧種が動植物で約2万種。
更に2011年3月11日以降、原子力発電という悪魔的存在が浮上してきました。
これにも、当初から警鐘を鳴らし続けてきた人々がいたにもかかわらず、私は無知で無
関心でした。しかし今は、この原発というものが、初めから殺戮と利権の為だけに造られ、
それらの為にだけ推進されてきた代物であることが露呈しています。この巨額の金食い虫
の為に何兆円の血税が使われ、今も使い続けられていることか・・・。
今、この瞬間にも、福島第1原発は、始末も出来ない大量の放射能汚染水を出し続け、
何千人もの作業員に高線量被曝をさせ続けています。そしてこの「法治国家」は、放射線
管理区域の法定放射線量を越える放射能汚染地域に子供を生活させ、更に、ベトナム、ト
ルコなど世界各地に原発を輸出しようとしているのです。
世界で運転中の427基(2012年現在)の原発は、「正常運転」をしていても、被曝者を
生み、放射能を排出し、10万年も手を付けられない放射性廃棄物を大量に生み出し続けて
います。
音楽を愛するならば、藝術を愛するならば、美しいものを愛するならば、自然の美しさ
といのちの美しさを愛さずにいられるでしょうか。それらの破壊、殺傷を赦すことができ
るでしょうか。
過去の藝術家が、圧政者、戦争、破壊、社会悪と戦ってきたように、その藝術家の精神
のかけらでも共有しようとしている私たちも、彼らのように、戦う者でありたいものです。